JP2592650B2 - 抵抗溶接における通電制御方法及び装置 - Google Patents

抵抗溶接における通電制御方法及び装置

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JP2592650B2 JP9384888A JP9384888A JP2592650B2 JP 2592650 B2 JP2592650 B2 JP 2592650B2 JP 9384888 A JP9384888 A JP 9384888A JP 9384888 A JP9384888 A JP 9384888A JP 2592650 B2 JP2592650 B2 JP 2592650B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、CPUを用いて抵抗溶接を行なう溶接電流の
通電制御方法および装置の改良に関する。
[従来の技術] 近年、家電、産業分野などの多くの機器の製造に抵抗
溶接が広く使用されている。
第13図は、この種の抵抗溶接機の基本的な構成を示し
たもので、逆並列接続されたサイリスタなどの電子制御
素子500a,500bを溶接トランス501の一次側に設け、点孤
位相制御回路503から各制御素子500a,500bに点孤信号を
出力して溶接トランス501の一次側に供給される電流を
制御し、溶接トランス501の二次側に設けたワーク502に
整流素子504,504を介して溶接電流を供給する構成とな
っている。ところで、このような抵抗溶接機は、各メー
カーの有する台数も増加してきており、装置1台当りの
占有面積や価格などが問われるようになって来ている。
そして抵抗溶接機の体積および重量の大部分を占める溶
接変圧器および電源変圧器などの小型化、軽量化が溶接
機メーカー各社の技術の問われる所となっているが、電
源変圧器については、一般に商用の単相交流や三相交流
が使用されており、変圧器の鉄芯などはすでに磁気抵抗
や磁気飽和などの面から検討され、鉄芯形状をより効率
の良いものにするなどの改良が採られても大きな改善は
期待できないのが現状である。
また、溶接変圧器については、抵抗溶接自体の使用環
境が低電圧で極端に短時間に大電流を流すため、より一
層磁気抵抗の低い鉄心素材を使用することが要求され、
このことが溶接変圧器、ひいては抵抗溶接機の小型化に
結びつくため、磁気容量的に限界状態の設計が行なわれ
ているのが実状である。
更に、抵抗溶接を行なう場合において、誘導性負荷に
対しては通電電圧と溶接電流の間に位相差が生じるため
閉路位相によっては大きな突入電流を生じて回路素子の
破損などの重大事故を引き起こすことがある。このた
め、通電初期において突入電流を抑制するディレイドフ
ァイアリングや上昇制御などの通電方法が提案されてい
るが、通電を終了した後に充分休止時間をあけて次の溶
接を行なう場合は問題無いが、連続的に高速で繰り返し
溶接を行なうと、通電電流の1方向化により溶接変圧器
鉄芯は残留磁気エネルギーにより磁気飽和状態に至るこ
とがあり、このため通電開始時には変圧器としての動作
が行なわれず、大きな突入電流を生じて上記したような
ディレイドファイアリングなどの対策を施しても過大な
突入電流が流れて素子を破損するなどの問題が生じてい
る。
[発明が解決しようとする課題〕 本発明は、上記問題点を解決するために提案されるも
ので、抵抗溶接シーケンスをコンピュータプログラムに
よって実行する制御方式を採用した溶接トランスの磁気
飽和を有効に防止できる通電制御方法と、この通電方法
を有効に実施するための小型軽量で操作性の高い通電制
御装置を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するための提案される本発明方法は、
溶接トランスの一次巻線に交流電源を供給して溶接トラ
ンスの二次巻線側に設けたワークに対して溶接電流を供
給する通電工程を比較的短い休止時間を隔てて繰り返し
行う抵抗溶接シーケンスをコンピュータプログラムによ
って実行する制御方法であって、通電工程の開始時毎に
上記溶接トランスの一次巻線に供給される交流電源の位
相を正、負の半波の区分によって判別しながら、その状
態を記憶し、次の通電工程においては、上記記憶した位
相判別情報を参照して、上記溶接トランスの一次巻線に
供給される交流電源を、直前の通電工程の開示時におけ
る交流電源の位相とは反転させて繰返し通電させること
を特徴としている。
また、同時に提案される本発明の通電制御装置は、溶
接電流、通電時間、初期加圧時間、保持加圧時間などの
抵抗溶接のために設定すべきワークに応じた溶接条件を
定める制御要素を入力するデータ入力部と、データ入力
部によって入力された制御要素に基づいて抵抗溶接シー
ケンスを実行する制御プログラムを記憶させたメモリ部
と、ワークに通電される溶接電流を所定値に制御する溶
接電流制御回路と、溶接トランスの一次巻線に供給され
る交流電源波形の正、負の半波を判別するための位相判
別回路と、ワークに通電される溶解電流に応じた電流を
溶接トランスの一次側から取り出す溶接電流検出手段
と、上記メモリ部から読みだした制御プログラムに基づ
いて、上記データ入力部に設定されたデータを取り込ん
で溶接電流制御回路の出力電流を制御するとともに、上
記溶接電流制御回路を通じて溶接トランスの一次巻線に
供給される交流電源を、直前の通電工程の開始時の位相
とは反転させた位相より開始させる通電制御を実行し、
かつ溶接電流の通電時間を含む溶接シーケンスの各工程
を実施するための時間を溶接トランスの一次巻線に供給
される交流電源波形によって計数するCPUを有した制御
手段とを備えたことを特徴としている。
[作用] 本発明の通電方法は、コンピュータプログラムを用い
て実施されるため、ワークの材質や厚さなどの多くの制
御要素が変化した時にも融通性が良く、回路を逐一設計
し直すような手間を生じることがなく、溶接トランスの
一次巻線に交流電源を供給してワークに通電する場合、
その通電工程の度毎に、交流電源の波形の位相が自動的
に反転するので、溶接トランスの鉄芯の磁気飽和が防止
される。
更に、本発明装置によれば、上記した本発明装置を効
果的に実施でき、データ入力部によりワークに応じた制
御要素の設定を行うとCPUを有した制御手段が自動的に
溶接シーケンスを実行し、このとき位相判別回路および
溶接電流検出手段の検知した制御情報に基づいて、次の
通電工程の開始的に於ける電源電圧の極性が自動的に反
転するので、溶接トランスの残留磁気により磁気飽和が
未然に防止され、溶接を高速で迅速に行ないことができ
る。
[実施例] 以下に図面を用いて本発明の第1の実施例を説明す
る。
第1図は本発明装置の基本構成を示したブロック図で
ある。図において1は交流電源、2は溶接トランス3の
1次側巻線に供給する交流電源を制御する溶接電流制御
回路、4は被溶接物であるワーク、4′,4′はワークを
加圧して溶接電流を供給する溶接電極、5は溶接トラン
ス3の一次側に供給される交流電源の位相を判別する位
相判別回路、6は溶接トランス3の1次側より溶接電流
に応じた電流を検出する溶接電流検出手段、7はCPUを
含むマイクロコンピュータで構成されたカウント手段を
有した制御手段で、このカウント手段では溶接電流の通
電時間及び溶接シーケンスにおける加圧、保持時間を交
流電源の半波単位で計数している。8はワークに応じた
溶接条件を設定するデータ入力部、9は制御手段の制御
手段やデータ入力部8から入力されたデータを記憶する
メモリ部、11はワーク4を圧接するための電極加圧装置
であり、11aはその電極加圧弁を示している。
第2図は、上記第1図のブロック図をより具体的に示
したもので、溶接電流制御回路2は溶接トランス3の一
次側の逆並列に接続されたサイリスタ2b,2cを点孤位相
制御回路2aより点孤信号を出力して制御する構成とされ
ており、位相判別回路5は溶接トランス3の一次側に接
続した同期トランス5aの2時巻線側に整流ダイオード5b
と反転回路5cを接続して構成され、正,負の半波出力を
2つのポートI1,I2より入力するようにしている。溶接
電流検出手段6は溶接トランス3の一次側に設けた変流
器(CT)6cの出力を出力電流検出回路6aに入力し、その
出力をA/D変換回路6bに入力しており、A/D変換回路6bの
出力は、CPUのデータバスに入力されている。そして、
これらの各回路部からの信号はI/Oポート7aを介して制
御手段7を構成するCPU7bに入力されている。
また、データ入力部8もI/Oポート7aに入力されてお
り、CPU7bは、RAM9aとROM9bで構成されたメモリ部9に
接続されている。なお、11aは電極加圧手段11を作動さ
せる電極加圧弁である。
次に、溶接シーケンスの概略を説明する。
この溶接シーケンスの一例は第3図のフローチャート
に示すように溶接機の起動スイッチをONすることに始ま
り、初期加圧、第1通電、冷却、必要に応じて第2通
電、保持加圧、開放という工程を含んでいる(ステップ
100〜110参照)が、本発明の通電制御方法では第4図に
示したフローチャートが実行される。なお、パルセーシ
ョン制御において、溶接電流の通電がその設定数だけ、
繰り返し行なわれることになる。
すなわち、溶接シーケンスの各通電工程に入ると、点
孤位相制御回路2aは、データ入力部8aによって設定され
た電流値に応じて点孤信号を出力する。そして、この
時、位相判別回路5は、通電開始時に於ける電源電圧の
極性を判別し、その判別した極性に応じて極性フラグが
セット、あるいはリセットされる。この極性フラグは、
例えば電源電圧が正の半波である場合にはセット(1)
となり、負の半波である場合はリセット(0)となる。
そして、このような通電工程においては、データ入力
部8aによって設定された溶接電流が得られるように、点
孤位相制御回路2aは点孤信号を出力し、CPU内に含まれ
たカウント手段では、その時の溶接電流の通電時間を計
数する。かくして、最初の通電工程が終了し、次の通電
工程に入ると、極性フラグが参照される。
そして、参照の結果、極性フラグが1であれば、電源
極性負方向のデータがセットされ、極性フラグが0であ
れば、電源極性正方向のデータがセットされる。
つまり、極性フラグが1に設定されている場合、次の
通電工程においては、負の電源のサイクルを待ち受け、
負のサイクルが到来すると点孤位相制御回路は、データ
入力部8によって予め設定された電流値に応じた点孤信
号を出力する。
このようにして、本発明方法では、通電工程を実施す
る毎に通電開始時における電源電圧の極性(位相)が反
転されることになる。
第5図は上記実施例の各部の動作を示すタイミングチ
ャートである。図において、(a)は電源電圧波形、
(b),(c)は位相判別回路5の出力波形図、(d)
は点孤位相制御回路2aへ送られる駆動制御信号、(e)
は点孤位相制御回路からサイリスタ2b,2cを点孤するた
めに送られる点孤信号、(f)は溶接トランス3の1次
側通電電流を波形を示している。このタイミングチャー
トでは、電源電圧の半サイクルを4回組返して通電して
いるが、データ入力部8の設定により通電時間を自由に
設定できることは言うまでもない。
次に、本発明装置におけるデータ入力部の構成につい
て説明する。
第6図は、上記データ入力部8のコントロールボック
ス80の外観図である。コントロールボックス80は片手で
持ちながらキー入力操作ができる程度の大きさのもので
あり、その中央部に表示部81、その下部に入力キー群8
2、モード切り換えスイッチ83が設けられている。表示
部81は16桁の8×8ドット液晶表示装置であり、アルフ
ァベット等の文字及び数字の表示が可能なものである。
入力キー群82を構成するキーとしては、0〜9の数値キ
ー82n、プログラムを歩進させるインクリメントキー
F、プログラムを逆歩進させるデクリメントキーB、及
び書き込みキーWRを設けている。モード切り換えスイッ
チ83は、溶接制御装置をプログラム入力モード、モニタ
モード、運転モードに切り換えるスイッチである。
コントロールボックス80は、通信ケーブル84により制
御手段7のI/Oポート7aに接続され、該I/Oポート7aを介
してCPU7bに接続されている。
メモリ部9のプログラマブルROM9b内には、所定の溶
接シーケンスプログラム、溶接条件設定手順及び異常検
出のためプログラムを含んだ制御プログラムが予め記憶
されている。
本実施例では、溶接シーケンスプログラムは、第7図
に示すようなものが実施でき、コントロールボックス80
のモード切り換えスイッチ83を運転モードに設定した時
に実行される。
第7図をもとに、その操作の概略を説明すると、初期
加圧300においては、電極加圧弁11aが開かれ電極加圧装
置11が駆動されて電極4'によりワーク4が加圧される。
第1通電工程301では、サイリスタにより溶接電流制御
手段2が駆動されて予熱のための電流が被溶接部に通電
される。第1冷却工程302では、予熱のための通電が停
止され、被溶接部が一旦冷却され、第2通電工程(本通
電)303により被溶接部が再び加熱された後、第2冷却
工程305では通電が停止される。最後に、第3通電工程3
06に入った後に、保持加圧307により加熱された被溶接
部が加圧され、休止を経て一連の溶接工程が終了する。
本実施例では、本通電工程303を所定回数だけ間欠して
実施する所謂「パルセーション」が可能とされている
が、このようなパルセーションがなくても良い。
また、上記実施例では、第1通電工程、第2通電工
程、第3通電工程と3回の通電工程を実行しているが、
ワークや、その板厚などに応じて、データ入力部8によ
り任意に設定することが可能である。但し、使用しない
場合は設定値を00(キーイン)とする。本実施例では、
一次定電流制御(溶接変圧器1の一次側電流を検出して
二次側電流を制御する)を利用する場合、データ入力部
8は溶接条件として第1表に示すような制御要素が設定
できる。尚、表中の括孤内の数値は後述の設定例の値で
ある。
また、溶接変圧器3の一次側には、電流検出用のシャ
ント抵抗6cが設けられており、定電流制御が実行される
場合には、検出した一次電流を変圧器巻数比(TURN−RA
TIO)と溶接変圧器3の励磁電I αとによって二次電
流、即ち、溶接電流に換算している。制御手段7には、
この励磁電流I αの設定のための設定範囲ダイアル(不
図示)も設けられている。また、本実施例の場合は、二
次回路数(2ND−CIRCUIT)を2とすれば、2個の溶接変
圧器1を並列に接続して2個の電極2による溶接も行う
ことができる。
また、電圧補償制御が実行される場合には、第1表の
各溶接電流(C−WELD1〜3)及びステップ溶接電流
(C−STEP−S,E)は第2表のように設定される。
第 2 表 制御要素 表 示 範 囲 単 位 第1溶接電流 C−WELD1 00〜99 % 第2溶接電流 C−WELD2 00〜99 % 第3溶接電流 C−WELD3 00〜99 % 第1ステップ溶接電流 C−STEP−S 00〜99 % 最終ステップ溶接電流 C−STEP−E 00〜99 % 更に、本実施例では、ステップアップ制御〔SWC〕も
可能とされており、溶接回数が進むにつれて電極4'の先
端が損耗してその径が次第に増大し、溶接の品質が悪く
なるのを防止するために、電極先端径の増大に合せて溶
接電流を増大させ、電極先端部の電流密度をほぼ一定に
保つ制御がなされる。このSWCでは、溶接回数が設定値
に達すると自動的に溶接電流がステップアップされ、電
流値は設定された値になる。各起動系列毎に、01〜29の
ステップ数を設定でき、各起動系列毎に溶接回数をカウ
ントし、ステップアップがなされる。
また、制御手段7には、次のようなスチッチ又は釦
(不図示)が設けられている。
・起動スイッチ:ON側にすると実際に通電が行われる。O
FF側にするSCRは点孤しない。
・繰り返しスイッチ:ON側にすると起動スイッチを押し
ている間、連続して加圧、溶接を行い、OFF側にする溶
接工程を再度繰り返して行う。
・異常リセット釦:異常事態検知後に、異常要因が解除
されていれば、リセットさせる。
・SWCスイッチ:SWCを行う時にONにする。
・SWC歩進釦:SWCにおけるステップアップを1ステップ
毎に手動で行う。
・SWCリセット釦:ステップアップ完了信号の解除、及
びSWCスイッチON時の初期設定に使用する。
・定電流−電圧補スイッチ:一次定電流制御又は電圧補
償制御の切り換え。
また、モード切り換えスイッチ83によって可能となる
各制御モードは次のようなものである。
・プログラム入力モード:第1表及び第2表の制御要素
の値の設定が行われる。
・モニタモード:通電せずに設定時間の5倍の時間で各
シーケンスの制御を行い、同時に表示部81には設定値が
設定時間に応じた間だけ表示される。
・運転(RUN)モード:実際に溶接が行われ、表示部81
にはシーケンスが進行している工程と、電流値、稼動さ
れているシーケンスの系列が表示される。
第9図は、溶接制御装置の制御手段を示すフローチャ
ートである。
制御装置は、3つの制御モードすなわちプログラムモ
ード、モニタモード、運転モードを実行するか、これら
の制御モードの実行に先立って、異常事態を検知するプ
ログラムが実行される。
第3表は、本発明装置が検知できる異常事態と、その
具体的検出方法をリストアップしたものである。
本発明装置では、次の(a)〜(h)に示した異常事
態が検知され、溶接実施中に異常事態が検知されると、
表示部81には次のようなメッセージがフリッカ表示され
る。
(a)メモリデータ異常 (b)設定値異常 (c)SCR冷却異常 (d)溶接電流異常 (e)溶接電源電圧異常 (f)SWC最終ステップ完了 (g)通電時間異常 (h)バッテリ電圧異常 次に、データ入力部8による各制御工程の制御要素の
設定手段を第10図のプログラムモードのフローチャート
とともに説明する。尚、本実施例では制御装置の設定は
コントロールボックス8を操作して行う。また、各制御
要素の値は第1表の設定例に示すような値が設定でき
る。以下の説明では、入力キー82よりの入力を「」内
に、表示部81のメッセージを『』内に示している。
(1)モード切り換えスイッチ83を「プログラム」にす
る。
各系列にデータが入っていない場合 『PROGRAM 』 系列1、3に既にデータが入っている場合 『PROGRAM 1 3 』 (2)系列2にデータを入れる。
「2」 『PROGRAM 2 』 「WR」 『PULSATE −2 』 (3)パルセーション3回を設定する。
「3」 『PULSATE −2 3』 「WR」 『SQUEEZE −2 』 (4)初期加圧時間30サイクルを設定する。
「30」 『SQUEEZE −2 30』 「WR」 『WELD1 −2 』 (5)第1通電時間を2.5サイクルに設定する。
「2」 『WELD1 −2 2.5』 「WR」 『COOL1 −2 』 (6)第1冷却時間を3サイクルに設定する。
「3」 『COOL1 −2 3』 「WR」 『WELD2 −2 』 (7)第2通電時間を20サイクルに設定する。
「20」 『WELD2 −2 20』 『COOL2 −2 』 (8)第2冷却時間を9サイクルに設定する。
「9」 『COOLS2 −2 9』 (9)この場合「WR」キーを操作しない場合(他の場合
も同様)には、入力データの訂正ができ、第2冷却時間
9サイクルが誤りであり、正しくは6サイクルである場
合には、次のように訂正する。
「06」 『COOL2 −2 06』 「WR」 『WELD3 −2 』 (10)第3通電時間を10サイクルに設定する。
「7.5」 『WELD3 −2 7.5』 「WR」 『HOLD −2 』 (11)保持加圧時間を8サイクルに設定する。
「8」 『HOLD −2 8』 『OFF −2 』 (12)休止時間を40サイクルに設定する。
「40」 『OFF −2 40』 「WR」 『C−WELD1 −2 』 (13)第1溶接電流を199(×100A)に設定する。
「199」 定電流−電圧補スイッチが「定電流」のときは、定電
流制御となり、次のように表示される。
『C−WELD1 −2 199』 これに対して、定電流−電圧補スイッチが「電圧補」
のときは、電圧補償制御となり、例えば次のように表示
される。
『C−WELD2 −2 99』 「WR」 『C−WELD2 −2 』 (14)第2溶接電流を150(×100A)に設定する。
「150」 『C−WELD2 −2 150』 「WR」 『C−WELD3 −2 』 (15)第3溶接電流を120(×100A)に設定する。
「120」 『C−WELD3 −2 120』 「WR」 ・SWCスイッチがOFFの場合は表示部81は 『TURN−RATIO 』 となり、次の(16)〜(17)を行う。
(16)巻数比を48に設定する。
「48」 『TURN−RATIO 48』 「WR」 『2ND−CIRCUIT 』 (17)二次回路の回路数を1に設定する。
「1」 『2ND−CIRCUIT 1』 「WR」 『DATA COMPLETE 』 これでプログラム入力モードは終了し、モード切り換
えスイッチ83をモニタモード又は運転モードにする。
・SWCスイッチがONの場合は表示部81は 『C−STEP−S−2 』 となり、次の設定を行う。
(18)ステップ溶接電流を120(×100A)に設定する。
「120」 『C−STEP−S−2 120』 「WR」 『C−CTEP−E−2 』 (19)ステップ最終溶接電流を199(×100A)に設定す
る。
「199」 (20)定電流−電圧補スイッチが「定電流」のときは、
定電流制御となり次のように表示される。
『C−STEP−E−2 199』 (21)定電流−電圧補スイッチが「電圧補」のときは、
電圧補償制御となり次のように表示される。
『C−STEP−E−2 99』 (22)「WR」 『STEP−CNT−2 』 (23)ステップ段数を9に設定する。
「9」 『STEP−CNT−2 9』 「WR」 『WELD−CNT−2 』 (24)溶解回数を90に設定する。
「90」 『WELD−CNT−2 90』 「WR」 この後の設定と表示は、SWCスイッチがOFFの場合の
(16)と(17)と同様である。
次に、モード切り換えスイッチ83を「モニタ」にし、
起動スイッチをONして、モニタ運転を行うと、表示部81
には運転中次の表示が設定時間に対応した時間だけ表れ
るので、オペレータはこの表示時間により設定が正しく
行われたか否かが分かる。尚、次の表示中、XXには設定
時間値が、YYYには電流値が表示されることを示してい
る。初期加圧時間 『SQ−2**XX RUN 』 第1通電時間 『W1−2**XX RUN YYY』 第1冷却時間 『C1−2**XX RUN 』 第2通電時間 『WD−2**XX RUN YYY』 第2冷却時間 『C2−2**XX RUN 』 第3通電時間 『W3−2**XX RUN YYY』 保持加圧時間 『HD−2**XX RUN 』 保持加圧終了 『HD−2**TIME−UP 』 休止時間 『OF−2**XX RUN 』 モード切り換えスイッチ83を「運転」にし、起動スイ
ッチをONして、運転を行うと、表示部81には運転中次の
表示が出るようになる。尚、最終桁の数字は起動系列を
示している。第10図、第11図にはRUNモード実行時のフ
ローチャートが示されている。
初期加圧時間 『S RUN−2』 第1通電時間 『 W1 RUN−2』 第1冷却時間 『 C1 RUN−2』 第2通電時間 『 W2 RUN−2』 第2冷却時間 『 C2 RUN−2』 第3通電時間 『 W3 RUN−2』 保持加圧時間 『 HU RUN−2』 保持加圧終了 『 HU RUN−2』 休止時間 『 O RUN−2』 次に、本発明装置の第2の実施例を第12図を用いて説
明する。上述の第1の実施例が交流電源を逆並列接続し
たサイリスタ2b,2cで点孤制御することにより溶接電流
制御回路を構成していたのに対して、本実施例では単相
あるいは三相の交流電源を整流回路1及び平滑コンデン
サCにより直流にした後、インバータ2bおよびその駆動
回路2aからなる溶接電流制御回路2で通電電流を制御し
ており、交流電流の周波数が通常数十Hzであるのに対し
て、本実施例のインバータ2bの周波数は数百Hzであるの
で、1サイクルの時間が短くなることにより、通電電流
に対してより精密な時間制御が行えることになる。
また、この実施例では、シャント抵抗12c、異常電流
レベル設定器12bおよび異常電流検出回路12aで構成され
た異常電流検出部12により、通電電流が異常電流レベル
設定器で設定された値を越えた場合に、溶接シーケンス
を停止する動作を行なう。
次に、本発明装置の他例について説明する。本実施例
のブロック構成図は第1の本発明のブロツク構成図(第
1図、第2図、第12図)と同一であるが、通電工程の溶
接電源の制御が電源電圧の周期の1サイクル毎に行なう
点が異なる。
その動作を説明すると、通電工程に入るとまず極性フ
ラグをチェックし、フラグが1であれば電源極性の負方
向から通電が開始されるようにデータセットされ、電源
電圧の負極側の立上がりを待ち受け、負極側から1サイ
クル通電を行なう。次いで、通電サイクルが終了したか
チェックし、通電サイクル数に達していなければ引き続
く1サイクルの通電を行なう。この実施例の場合、極性
フラグのセット、リセットの状態に応じて、正あるいは
負の半波のみを計数することになるので、位相判別回路
5の判別出力は、ポートI1,I2のいずれかのみが許容さ
れ、通電工程時に於ける通電時間は1サイクルを最小単
位として設定されることになる。このようにしてデータ
入力された通電サイクル数が終了すると、極性フラグが
反転されて、次の制御工程に入る(ステップ400〜40
5)。従って次の通電工程では極性フラグが反転されて
いるため電源極性の正方向からの通電が必要サイクル数
継続され(ステップ406〜409)、通電終了とともに極性
フラグが反転される。
本実施例は、第1の発明の実施例と構成が同一であ
り、メモリ部9のプログラムを変更することにより容易
に実施でき、さらに前記した上昇制御なども同様に行な
うことが可能である。
[発明の効果] 本発明によれば、溶接シーケンスをコンピュータプロ
グラムによって実行しているため、溶接条件が異なった
場合の融通性が良い。
また、各通電工程時における通電開始時の電圧極性を
各通電毎に反転させる事が可能となり、溶接変圧器の磁
気飽和を防ぐことによって、突入電流が防止でき、繰返
し高速の抵抗溶接が可能になる。したがって、小型軽量
になると共にコンピュータプログラムによる制御によっ
て、構成の簡単な操作性の高い抵抗溶接機が提供出来
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的な構成を示す図、第2図は第1
の構成を更に詳細に示したブロック図、第3図は抵抗溶
接における溶接シーケンスの一例を示すフローチャー
ト、第4図は本発明の要部である通電工程の詳細を示す
フローチャート、第5図は第1の本発明の動作を示すタ
イミングチャート、第6図はデータ入力部のコントロー
ルボックスの説明図、第7図は抵抗溶接における溶接シ
ーケンスの他例を示すフローチャート、第8図は溶接シ
ーケンスの動作を示すフローチャート、第9図はそのプ
ログラムモードのフローチャート、第9a図は第9図のA
部分詳細フローチャート、第10図および第11図はその運
転モードの動作を示すフローチャート、第12図は本発明
装置の他例の動作を説明するフローチャート、第13図は
抵抗溶接における通電制御回路の構成を示す説明図であ
る。 [符号の説明] 1……交流電源 2……溶接電流制御回路 3……溶接トランス 4……ワーク 5……位相判別回路 6……溶接電流検出手段 7……CPUを有した制御手段 8……データ入力部 9……メモリ部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接トランスの一次巻線に交流電源を供給
    して溶接トランスの二次巻線側に設けたワークに対して
    溶接電流を供給する通電工程を比較的短い休止時間を隔
    てて繰り返し行う抵抗溶接シーケンスをコンピュータプ
    ログラムによって実行する制御方法であって、 通電工程の開始時毎に上記溶接トランスの一次巻線に供
    給される交流電源の位相を正、負の半波の区分によって
    判別しながら、その状態を記憶し、 次の通電工程においては、上記記憶した位相判別情報を
    参照して、上記溶接トランスの一次巻線に供給される交
    流電源を、直前の通電工程の開始時における交流電源の
    位相とは反転させて繰返し通電させることを特徴とする
    抵抗溶接における通電制御方法。
  2. 【請求項2】溶接電流、通電時間、初期加圧時間、保持
    加圧時間などの抵抗溶接のために設定すべきワークに応
    じた溶接条件を定める制御要素を入力するデータ入力部
    と、 データ入力部によって入力された制御要素に基づいて抵
    抗溶接シーケンスを実行する制御プログラムを記憶させ
    たメモリ部と、 ワークに通電される溶接電流を所定値に制御する溶接電
    流制御回路と、 溶接トランスの一次巻線に供給される交流電源波形の
    正、負の半波を判別するための位相判別回路と、 ワークに通電される溶接電流に応じて電流を溶接トラン
    スの一次側から取り出す溶接電流検出手段と、 上記メモリ部から読みだした制御プログラムに基づい
    て、上記データ入力部に設定されたデータを取り込んで
    溶接電流制御回路の出力電流を制御するとともに、上記
    溶接電流制御回路を通じて溶接トランスの一次巻線に供
    給される交流電流を、直前の通電工程の開始時の位相と
    は反転させた位相より開始させる通電制御を実行し、か
    つ溶接電流の通電時間を含む溶接シーケンスの各工程を
    実施するための時間を、溶接トランスの一次巻線に供給
    される交流電源波形によって計数するCPUを有した制御
    手段とを備えたことを特徴とする抵抗溶接における通電
    制御装置。
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