JP2000351081A - 抵抗溶接機 - Google Patents

抵抗溶接機

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JP2000351081A
JP2000351081A JP11163252A JP16325299A JP2000351081A JP 2000351081 A JP2000351081 A JP 2000351081A JP 11163252 A JP11163252 A JP 11163252A JP 16325299 A JP16325299 A JP 16325299A JP 2000351081 A JP2000351081 A JP 2000351081A
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welding
current
welded
electrode
transformer
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Kiyoshi Kajiwara
潔 梶原
Koji Kojima
航司 小島
Shinichi Arai
真一 荒井
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Original Assignee
TETORATSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各溶接点に所定の溶接電流を安定して供給で
きると共に各溶接点を均質に溶接でき、かつ製品の不良
率を低減し、溶接トランスの小容量化を図る。 【解決手段】 溶接用電源部11からの交流を低電圧・
大電流の電力に変換する溶接トランス13と、溶接トラ
ンス13の二次側に誘起される電流を整流回路14によ
り整流して溶接電極に供給し被溶接物Aを多点溶接する
抵抗溶接機において、溶接電極は、被溶接物Aが設置さ
れる下部電極15と、下部電極15に被溶接物Aを介し
て押圧され被溶接物Aの複数の溶接個所に当接される複
数の上部電極16−1〜16−Nとから構成され、整流
回路14の出力端子と各上部電極16−1〜16−N間
を接続する各給電ラインにスイッチング素子17−1〜
17−Nをそれぞれ直列に接続し、この各スイッチング
素子を制御部12からの制御信号S1により順に所定の
時間間隔でオン、オフ制御する構成にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1台の溶接機によ
り被溶接物の多点溶接を可能にする抵抗溶接機に関し、
さらに詳しくは、各溶接点に順番に溶接電流を流すこと
により被溶接物の多点溶接を可能にした抵抗溶接機に関
するのもである。
【0002】
【従来の技術】例えば、蛍光表示管に用いられるフィラ
メントとそのリード線とを抵抗溶接により溶接する場合
は、溶接治具の下部電極上に複数のフィラメントを一定
の間隔離して配列し、この各フィラメント上にリードワ
イヤの一端をそれぞれ重ねて配列し、このリードワイヤ
の一端上にリボン材をフィラメントの配列方向に延在し
て重ね合わせた後、各フィラメントの配列に対応して溶
接治具に設けた複数の上部電極をリボン材の上面から当
接して加圧し、この加圧状態で下部電極と各上部電極間
に溶接電流を流すことにより、各フィラメント毎にフィ
ラメントとリードワイヤ及びリボン材を溶接する。そし
て、溶接終了後は、隣接するフィラメント間でリボン材
を切断することにより分離して、蛍光表示管のフィラメ
ントを構成するようになっている。
【0003】従来、このような多点溶接を可能にする抵
抗溶接機は、上述する下部電極及び複数の上部電極を備
えるとともに、商用電源の位相制御によって電流を制御
する、いわゆる交流式の溶接用電源に一次側を接続した
溶接トランスと、この溶接トランスの二次側の一方の出
力端子に上記下部電極を接続し、溶接トランスのもう一
方の出力端子に上記各上部電極を並列に接続する。そし
て、被溶接物の多点溶接に際しては、被溶接物を下部電
極と複数の上部電極により挟圧保持し、この状態で下部
電極と各上部電極に同時に溶接電流を流すことにより、
各上部電極と対向する被溶接物の各部位を同時に溶接す
るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の抵抗溶接機においても、溶接治具や電極の加工
誤差や組み立て誤差などにより被溶接物に対する各溶接
点の接触状態が微妙に異なるとともに、電極及び被溶接
物を含めた各溶接点の抵抗値も互いに異なっているのが
実情である。そして、この抵抗値の差が、即各溶接点に
流れる電流値の差となって現れる。その結果、溶接トラ
ンスの二次側に流れる全体の溶接電流を一定に制御して
も、各溶接点に流れる溶接電流を均一にすることができ
ない。しかも、溶接電流は複数の溶接点に同時に流れる
ため、各溶接点に流れる溶接電流が小さくても溶接トラ
ンスの二次側に流れる全体の溶接電流は溶接点数N×1
点に流れる電流値となり、相当に大きな電流となる。こ
のため、溶接トランスに大きな電流容量のものが必要に
なり、溶接トランス自体も大型化するという問題があ
る。また、溶接用電源が商用電源の位相制御方式のた
め,フィードバック制御の速度が遅く(最も速い場合で
も電源の半サイクルは遅れる)、また、電流が途切れる
時間があるため、熱効率も悪いという問題があった。ま
た、各溶接点の上部電極に同時に通電する方式の従来の
抵抗溶接機では、上述のように各溶接点に流れる電流値
に差が生じるとともに、溶接点のジュール熱は電流の2
乗に比例することから、電流の差が各溶接点の溶接品質
に大きな影響を及ぼし、各溶接点を均質に溶接できなく
なるほか、製品の不良率が大きくなるという問題があっ
た。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、本発明の目的は、各溶接点に適した所定の溶接電流
を安定して供給できるとともに各溶接点を均質に溶接で
き、かつ製品の不良率を低減し、併せて溶接トランスの
小容量化を可能にした抵抗溶接機を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に請求項1の発明は、溶接用電源部と、前記溶接用電源
部からの交流を低電圧・大電流の電力に変換する溶接ト
ランスと、前記溶接トランスの二次側に誘起される電流
を直接、又は整流回路により整流して溶接電極に供給し
被溶接物を多点溶接する抵抗溶接機であって、前記溶接
電極は、前記被溶接物が設置される下部電極と、前記下
部電極に前記被溶接物を介して押圧され前記被溶接物の
複数の溶接個所に当接される複数の上部電極とから構成
され、前記整流回路の出力端子と前記各上部電極間を接
続する各給電ラインにスイッチング素子をそれぞれ直列
に接続し、前記スイッチング素子を順に所定の時間間隔
でオン、オフ制御する制御手段を設けたことを特徴とす
る。
【0007】請求項2に記載の発明は、溶接用電源部
が、商用交流を直流に変換するコンバータと、前記コン
バータからの直流を高周波交流に変換するインバータと
を備え、前記インバータで変換した高周波交流を前記溶
接トランスの一次側に供給するように構成されているこ
とを特徴とする。請求項3に記載の発明は、前記制御手
段が、前記各スイッチング素子を予め定めた順序でオン
できるように設定するとともに該各スイッチング素子の
導通時間を任意に設定する設定手段と、前記設定手段で
設定された情報に基づいて前記各スイッチング素子を順
に選択し、かつ前記設定された時間だけ順次導通させる
スイッチング素子選択・駆動回路を有することを特徴と
する。請求項4に記載の発明は、前記下部電極と上部電
極間に各上部電極毎に供給される溶接電流の電流値及び
その通電時間を任意に設定する設定手段と、前記設定手
段で設定した電流値及び通電時間が得られるように前記
インバータを制御する制御手段を備えることを特徴とす
る。請求項5に記載の発明は、前記各溶接個所の溶接時
にその溶接電流を検出するセンサを設け、前記センサで
検出した検出値を前記インバータ制御手段にフィードバ
ックすることにより前記溶接電流を設定電流値に制御す
るようにしたことを特徴とする。
【0008】本発明においては、各上部電極毎に設けた
スイッチング素子を制御手段により所定の時間間隔で順
にオン制御し、このオン期間中にオン状態のスイッチン
グ素子が接続された上部電極に対応する被溶接物の溶接
個所を1電極毎に溶接するようにしたので、各溶接点に
適した所定の溶接電流を安定して供給できるとともに各
溶接点を均質に溶接でき、かつ製品の不良率を低減し、
併せて溶接トランスの小容量化が可能になる。
【0009】また、本発明においては、溶接用電源部
が、商用交流を直流に変換するコンバータからの直流を
高周波交流に変換するインバータを備えることにより、
多点溶接に適したきめの細かい溶接電流を生成すること
ができる。また、本発明においては、設定手段により各
スイッチング素子のオン順序及びその導通時間を任意に
設定することができる。また、本発明においては、溶接
電流の電流値及びその通電時間の設定手段を備えること
により、被溶接物の溶接個所に適する溶接電流値及びそ
の通電時間を任意に設定することができる。また、本発
明においては、センサで検出した検出値をインバータ制
御手段にフィードバックすることにより各溶接個所の溶
接電流を設定値に制御することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に参照して説明する。図1は本発明の実施の形態
を示す抵抗溶接機の全体の構成図、図2は図1における
溶接用電源部の内部構成を示すブロック図、図3は図1
における制御部の内部構成を示すブロック図、図4は本
発明の実施の形態における各溶接点への電流波形図であ
る。
【0011】図1において、抵抗溶接機は、三相交流電
源10に接続された溶接用電源部11、制御部12、溶
接トランス13、整流回路14、被溶接物Aの多点溶接
に適用される下部電極15及び複数の上部電極16−1
〜16−N、上部電極16−1〜16−Nに対応する複
数のスイッチング素子17−1〜17−N及び電流セン
サ18等を備えている。
【0012】この抵抗溶接機に適用される被溶接物A
は、図1に示すように、例えば、蛍光表示管に用いられ
るフィラメントとそのリード線とを多点溶接するもので
あり、溶接治具である下部電極15上に複数のフィラメ
ント30を一定の間隔離して配列し、この各フィラメン
ト30上にリードワイヤ31の一端をそれぞれ重ねて配
列し、このリードワイヤ31の一端上にリボン材32を
フィラメント30の配列方向に延在して重ね合わせる。
そして、各フィラメント30の配列に対応して溶接治具
に設けた複数の上部電極16−1〜16−Nをリボン材
32の上面から当接して加圧し、この加圧状態で下部電
極15と各上部電極16−1〜16−N間に溶接電流を
流すことにより、各フィラメント30毎にフィラメント
30とリードワイヤ31及びリボン材32を溶接するよ
うになっている。
【0013】上記溶接用電源部11は三相交流電源10
から多点溶接に必要な高周波(例えば4kHz)の交流
に変換するとともに被溶接物Aの多点溶接に適する電流
波形を生成するためのAC−DC−AC変換を行うもの
である。このための溶接用電源部11は、図2に示すよ
うに、三相交流を直流に変換するコンバータ111と、
このコンバータ111からの直流出力を平滑化するコン
デンサ112と、この平滑化された直流を所定周波数の
交流に変換するインバータ113とから構成される。
【0014】上記インバータ113の交流出力端には、
図1に示すように、溶接トランス13の一次巻線131
が接続され、そして、溶接トランス13の二次巻線13
2の両端には、この二次巻線132に誘起された高周波
の電流を全波整流する整流回路14が接続されている。
この整流回路14はダイオードD1、D2から構成され
る。
【0015】上記整流回路14のプラス(+)出力端に
は、図1に示すように、給電線LAを介して下部電極1
5が接続され、また、整流回路14のマイナス(−)出
力端には給電線L−1〜L−Nを介して各上部電極16
−1〜16−Nが並列に接続されている。そして、この
整流回路14のマイナス(−)出力端と各上部電極16
−1〜16−N間を結ぶ各給電線L−1〜L−Nには、
各上部電極16−1〜16−Nへの通電を個別にオン・
オフ制御する、SCRやパワーMOSFET等のスイッ
チング素子17−1〜17−Nが直列に接続されてい
る。また、上記電流センサ18は給電線L−1〜L−N
を一次側として、これに流れる溶接電流を検出するもの
で、トロイダルコイル等から構成され、このトロイダル
コイルに誘起される電流は検出電流として制御部12に
取り込まれる構成になっている。
【0016】制御部12は、主に、各スイッチング素子
17−1〜17−Nを所定の時間間隔で順にオン/オフ
制御するとともに、予め設定された電流値及び通電時間
の溶接電流が生成されるようにインバータ113を制御
するもので、図3に示すように、制御部12全体を制御
するCPU121と、このCPU121にバス122を
介して接続されたROM123及びRAM124を備
え、さらに、CPU121にバス122を介して接続さ
れた設定用入力インタフェース125、表示用出力イン
タフェース126、指令用出力インタフェース127、
検出電流用入力インタフェース128及びスイッチング
素子制御用出力インタフェース129を備えている。
【0017】上記ROM123は、多点溶接に必要な溶
接電流値及びその通電時間を設定する時に入力される情
報を処理するプログラムやスイッチング素子17−1〜
17−Nのオン順序及びそのオン時間間隔を設定する時
に入力される情報を処理するプログラムや入力設定され
る情報を表示処理するプログラムや設定された溶接電流
値と電流センサ18で検出された電流値とを比較処理す
るプログラム等のデータを格納するものである。
【0018】上記RAM124は、CPU121での演
算結果及び入力設定された溶接電流値及びその通電時間
データやスイッチング素子のオン順序及びオン時間間隔
データなどのデータを格納するものである。
【0019】上記設定用入力インタフェース125はキ
ーボード等からなる入力部19とのインタフェースを行
うもので、この入力部19を操作することにより、多点
溶接に必要な溶接電流値及びその通電時間やスイッチン
グ素子のオン順序及びオン時間間隔などの情報が入力で
きるようになっている。
【0020】上記表示用出力インタフェース126は、
LCD等からなる表示部20とのインタフェースを行う
もので、この表示部20は入力部19から入力される各
種の設定情報を表示できるように構成されている。
【0021】上記指令用出力インタフェース127に
は、CPU121で比較処理プログラムを実行すること
により得られる設定電流値と電流センサ18の検出電流
値との比較演算結果をアナログ信号に変換して出力する
D−A変換部21が接続されており、このD−A変換部
21から出力されるインバータ指令信号はパルス幅変調
回路22に入力される。そして、パルス幅変調回路22
から出力されるパルス信号はドライブ回路23を介して
インバータ113に供給され、設定値に応じた溶接電流
が生成されるようにインバータ113を制御する構成さ
れている。
【0022】上記検出電流用入力インタフェース128
には、電流センサ18で検出された溶接電流をディジタ
ル信号に変換するA−D変換部24が接続されており、
このA−D変換部24でディジタル量に変換された溶接
電流は検出電流用入力インタフェース128を通してC
PU121に取り込まれ、設定電流値と比較演算される
よになっている。
【0023】また、上記スイッチング素子制御用出力イ
ンタフェース129にはスイッチング素子選択・駆動回
路25が接続されている。このスイッチング素子選択・
駆動回路25は、溶接時に制御部12からスイッチング
素子制御用出力インタフェース129を通して出力され
るスイッチング素子制御信号S1に基づいてスイッチン
グ素子17−1〜17−Nを順に選択して所定の時間導
通させるためのゲート信号を順次出力するものであり、
このスイッチング素子選択・駆動回路25の出力端には
各スイッチング素子17−1〜17−Nのゲートが接続
されている。
【0024】上記スイッチング素子制御信号S1は、C
PU121により、RAM124に格納されたスイッチ
ング素子のオン順序及びオン時間間隔データに基づいて
生成され、スイッチング素子制御用出力インタフェース
129を通してスイッチング素子選択・駆動回路25に
出力される。なお、上記入力部19、CPU121及び
ROM123は、請求項におけるスイッチング素子のオ
ン順序及び導通時間を設定手段、溶接電流の電流値及び
その通電時間を設定する設定手段を構成し、制御部1
2、パルス幅変調回路22及びドライブ回路23は請求
項におけるインバータ制御手段を構成する。
【0025】次に、上記のように構成された本発明の実
施の形態の動作について説明する。まず、被溶接物Aの
多点溶接に必要な溶接電流値及びその通電時間、スイッ
チング素子17−1〜17−Nのオン順序及びそのオン
時間間隔を設定する場合について述べる。この場合は、
入力部19の所定のキーを操作して制御部12をデータ
設定モードに設定し、かつ被溶接物Aの溶接電流値及び
その通電時間を設定するモードを選択する。かかる状態
で入力部19を操作して、被溶接物Aの各溶接箇所に適
する溶接電流値及び通電時間を数値で入力する。例え
ば、溶接電流値を400A、通電時間を10mSと入力
する。入力された溶接電流値及び通電時間は設定用入力
インタフェース125を通してCPU121に取り込ま
れ、ROM123から読み出した処理プログラムに従っ
て所定の処理が行われた後、設定データとしてRAM1
24に格納される。この時、入力された溶接電流値及び
通電時間の設定データは表示部20に表示される。従っ
て、表示部20に表示された数値を見ることにより、入
力された溶接電流値及び通電時間が多点溶接に適する値
に設定されたかを確認することができる。
【0026】また、スイッチング素子17−1〜17−
Nのオン順序及びそのオン時間間隔を設定する場合は、
制御部12をオン順序及びオン時間間隔設定モードに設
定する。かかる状態で入力部19を操作して、オン順序
及びそのオン時間間隔を入力する。例えば、スイッチン
グ素子17−1〜17−Nがこの順にオン動作するよう
に設定するとともに、各スイッチング素子17−1〜1
7−Nのオン時間を40mSに設定する。入力されたオ
ン順序及びそのオン時間間隔は設定用入力インタフェー
ス125を通してCPU121に取り込まれ、ROM1
23から読み出した処理プログラムに従って所定の処理
が行われた後、設定データとしてRAM124に格納さ
れる。この時、入力されたオン順序及びそのオン時間間
隔の設定データは表示部20に表示される。従って、表
示部20に表示された数値を見ることにより、入力され
たオン順序及びそのオン時間間隔が多点溶接に適する値
に設定されたかを確認することができる。
【0027】次に、上記のように設定されたデータを基
づいて抵抗溶接機を制御する場合について説明する。こ
の場合は、まず、入力部19の所定のキーを操作して制
御部12を溶接モードに設定し、かつ入力部19の所定
のキーを操作して、被溶接物Aの多点溶接に適する設定
データをRAM124から選択する。これと同時に、シ
ーケンサで制御されるロボットなどの挿入装置(図示せ
ず)によって、溶接治具である下部電極15上に、図1
に示すように、フィラメント30、リードワイヤ31、
およびリボン材32を所定の配列で重ね合わせ、各フィ
ラメント30の配列に対応して各上部電極16−1〜1
6−Nをリボン材32の上面から当接して、加圧保持す
る。
【0028】加圧保持が完了し、シーケンサから入力部
19にスタート信号が入力されると、まず、CPU12
1により、RAM124に格納されたスイッチング素子
のオン順序及びオン時間間隔データに基づいてスイッチ
ング素子制御信号S1が生成され、このスイッチング素
子制御信号S1はスイッチング素子制御用出力インタフ
ェース129を通してスイッチング素子選択・駆動回路
25に出力される。このスイッチング素子選択・駆動回
路25では、スイッチング素子17−1を選択して、そ
のゲートにゲート信号を供給することにより、このスイ
ッチング素子17−1を所定の時間、例えば40mS導
通状態にする。
【0029】一方、スイッチング素子17−1が導通状
態に保持されている間では、RAM124から選択され
た設定電流値データは指令用出力インタフェース127
を通してD−A変換部21に出力され、D−A変換部2
1でアナログ信号に変換された後、インバータ指令信号
としてパルス幅変調回路22に入力される。パルス幅変
調回路22では、パルス変調されたパルス信号をドライ
ブ回路23を介してインバータ113に供給することに
より、このインバータ113を駆動し、コンバータ11
1から平滑用コンデンサ112を通して得られる直流出
力を所定周波数の交流に変換する。この高周波の交流を
溶接トランス13により低電圧・大電流の電力に変換
し、この電力を整流回路14により直流に変換した後、
この直流電流を下部電極15と上部電極16−1間の溶
接個所に供給して、この溶接個所を溶接する。この時の
通電時間は10mS程度である。
【0030】また、下部電極15と上部電極16−1間
に溶接電流が流れると、この溶接電流は電流センサ18
により検出される。この検出された溶接電流はA−D変
換部24でディジタル量に変換された後、検出電流用入
力インタフェース128を通してCPU121に取り込
まれ、設定電流値と比較演算される。そして、この比較
結果は指令用出力インタフェース127及びD−A変換
部21を通してパルス幅変調回路22に入力され、比較
結果による偏差がゼロになるように、パルス幅変調回路
22から出力されるパルス信号幅を変化させ、これによ
り、下部電極15と上部電極16−1間の溶接個所に供
給される溶接電流を設定値になるようにインバータ11
3を制御する。
【0031】そして、上記スイッチング素子17−1に
対するオン時間が経過すると(このオン時間は制御部1
2内に設けた図示省略のタイマとCPU121により監
視される)、スイッチング素子制御信号S1はスイッチ
ング素子17−2が選択されるように更新され、この更
新されたスイッチング素子制御信号S1がスイッチング
素子制御用出力インタフェース129を通してスイッチ
ング素子選択・駆動回路25に出力され、このスイッチ
ング素子選択・駆動回路25がスイッチング素子17−
2を選択して、そのゲートにゲート信号を供給すること
により、このスイッチング素子17−2を所定の時間、
例えば40mS導通状態にする。以下、スイッチング素
子17−1で述べた場合と同様にして、このスイッチン
グ素子17−2が接続された上部電極16−2と下部電
極15間の溶接個所に、設定された溶接電流を設定され
た時間供給することにより、この溶接個所を溶接する。
【0032】以下同様にして、1つの溶接個所が溶接さ
れる毎に更新されるスイッチング素子制御信号S1によ
りスイッチング素子17−3〜17−Nをこの順に順次
切り替え導通させるとともに、これらスイッチング素子
17−3〜17−Nの導通期間に、これらスイッチング
素子17−3〜17−Nが接続された各上部電極16−
3〜16−Nと下部電極15間の各溶接個所に供給され
る溶接電流をインバータ113により所定の値に制御す
ることにより、被溶接物Aの各溶接個所を順番に溶接す
ることができる。図4は、スイッチング素子17−1〜
17−Nをこの順に順次導通させて各上部電極16−1
〜16−Nと下部電極15間の各溶接個所に溶接電流を
流した時の溶接電流の波形図を示している。
【0033】以上のように本発明の実施の形態によれ
ば、各上部電極16−1〜16−N毎に設けたスイッチ
ング素子17−1〜17−Nを制御部12とスイッチン
グ素子選択・駆動回路25により所定の時間間隔で順に
オン制御し、このオン期間中にオン状態のスイッチング
素子が接続された上部電極に対応する被溶接物Aの溶接
個所を1電極毎に溶接するようにしたので、各溶接点に
適した所定の溶接電流を安定して供給できるとともに各
溶接点を均質に溶接でき、かつ製品の不良率を低減でき
るとともに、溶接トランス13が1個で済み、かつ溶接
トランス13を小容量化することができる。
【0034】なお、本発明における溶接電流波形は、図
4に示すような単純は波形のものに限定されず、アップ
スロープ部及びダウンスロープ部を有する台形や階段状
の電流波形のものに設定することも可能である。本発明
の抵抗溶接機は、上記実施の形態に示す蛍光表示管のフ
ェイラメントとリードワイヤ等を多点溶接するものに限
らず、その他の被溶接物の多点溶接にも適用できること
は勿論である。
【0035】また、上記の実施の形態では、溶接トラン
スの二次側にダイオードを入れて整流し、この直流をS
CRからなるスイッチング素子17-1〜17-Nにより
被溶接物Aへの電流をオン・オフ制御する場合について
説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図
1に示すSCRからなるスイッチング素子17-1〜1
7-Nに代えて、トライアックなどの交流制御用のスイ
ッチング素子に置き替え、溶接トランスの二次側に誘起
される電流を、交流のままで溶接電極に供給し、各電極
の電流を、交流制御用のスイッチング素子で制御するよ
うにしてもよい。この場合、溶接トランス13の二次側
には整流素子を省略できる。また、この場合、電流の極
性によって溶接結果が異なるような特殊な被溶接物に対
して有効である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、各
上部電極毎に設けたスイッチング素子を制御手段により
所定の時間間隔で順にオン制御し、このオン期間中にオ
ン状態のスイッチング素子が接続された上部電極に対応
する被溶接物の溶接個所を1電極毎に溶接するようにし
たので、各溶接点に適した所定の溶接電流を安定して供
給できるとともに各溶接点を均質に溶接でき、かつ製品
の不良率を低減できるとともに、溶接トランスを小容量
化することができる。
【0037】また、本発明によれば、溶接用電源部が、
商用交流を直流に変換するコンバータからの直流を高周
波交流に変換するインバータを備えることにより、多点
溶接に適したきめの細かい溶接電流を生成することがで
きる。また、本発明によれば、設定手段により各スイッ
チング素子のオン順序及びその導通時間を任意に設定す
ることができる。また、本発明によれば、溶接電流の電
流値及びその通電時間の設定手段を備えることにより、
被溶接物の溶接個所に適する溶接電流値及びその通電時
間を任意に設定することができる。また、本発明によれ
ば、センサで検出した検出値をインバータ制御手段にフ
ィードバックすることにより各溶接個所の溶接電流を設
定値に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す抵抗溶接機の全体の
構成図である。
【図2】図1における溶接用電源部の内部構成を示すブ
ロック図である。
【図3】図1における制御部の内部構成を示すブロック
図である。
【図4】本発明の実施の形態における各溶接点への電流
波形図である。
【符号の説明】
A 被溶接物 10 三相交流電源 11 溶接用電源部 111 コンバータ 112 平滑用コンデンサ 113 インバータ 12 制御部(制御手段) 121 CPU 123 ROM 124 RAM 13 溶接トランス 14 整流回路 15 下部電極 16−1〜16−N 上部電極 17−1〜17−N スイッチング素子 18 電流センサ 19 入力部 20 表示部 21 D−A変換部 22 パルス幅変調回路 23 ドライブ回路 24 A−D変換部 25 スイッチング素子選択・駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E065 AA01 4E070 AA04 AB14 BA03 BA21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接用電源部と、前記溶接用電源部から
    の交流を低電圧・大電流の電力に変換する溶接トランス
    と、前記溶接トランスの二次側に誘起される電流を溶接
    電極に供給し、又は、前記溶接トランスの二次側に誘起
    される電流を整流回路により整流して溶接電極に供給し
    被溶接物を多点溶接する抵抗溶接機であって、 前記溶接電極は、前記被溶接物が設置される下部電極
    と、前記下部電極に前記被溶接物を介して押圧され前記
    被溶接物の複数の溶接個所に当接される複数の上部電極
    とから構成され、 前記整流回路の出力端子と前記各上部電極間を接続する
    各給電ラインにスイッチング素子をそれぞれ直列に接続
    し、 前記スイッチング素子を順に所定の時間間隔でオン、オ
    フ制御する制御手段を設けたことを特徴とする抵抗溶接
    機。
  2. 【請求項2】 溶接用電源部は、商用交流を直流に変換
    するコンバータと、前記コンバータからの直流を高周波
    交流に変換するインバータとを備え、前記インバータで
    変換した高周波交流を前記溶接トランスの一次側に供給
    するように構成されていることを特徴とする請求項1記
    載の抵抗溶接機。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記各スイッチング素
    子を予め定めた順序でオンできるように設定するととも
    に該各スイッチング素子の導通時間を任意に設定する設
    定手段と、前記設定手段で設定された情報に基づいて前
    記各スイッチング素子を順に選択し、かつ前記設定され
    た時間だけ順次導通させるスイッチング素子選択・駆動
    回路を有することを特徴とする請求項1記載の抵抗溶接
    機。
  4. 【請求項4】 前記下部電極と上部電極間に各上部電極
    毎に供給される溶接電流の電流値及びその通電時間を任
    意に設定する設定手段と、前記設定手段で設定した電流
    値及び通電時間が得られるように前記インバータを制御
    する制御手段を備えることを特徴とする請求項1または
    2記載の抵抗溶接機。
  5. 【請求項5】 前記各溶接個所の溶接時にその溶接電流
    を検出するセンサを設け、前記センサで検出した検出値
    を前記インバータ制御手段にフィードバックすることに
    より前記溶接電流を設定電流値に制御するようにしたこ
    とを特徴とする請求項4記載の抵抗溶接機。
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