JP2592052Y2 - 回転陽極を有するx線管用動圧軸受 - Google Patents

回転陽極を有するx線管用動圧軸受

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JP2592052Y2
JP2592052Y2 JP1991073127U JP7312791U JP2592052Y2 JP 2592052 Y2 JP2592052 Y2 JP 2592052Y2 JP 1991073127 U JP1991073127 U JP 1991073127U JP 7312791 U JP7312791 U JP 7312791U JP 2592052 Y2 JP2592052 Y2 JP 2592052Y2
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dynamic pressure
cylindrical portion
ray tube
shaft
gallium
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高橋  毅
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、特に円筒部及び軸部の
加工性等を改善した回転陽極を有するX線管用動圧軸受
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転陽極を有するX線管用動圧軸
受としては、回転陽極を支持する円筒部と、該円筒部内
に所定の隙間を隔てて嵌合された軸部と、該軸部と円筒
部の少なくとも一方に形成された動圧発生溝と、上記軸
部と円筒部との隙間に充填されたガリウムまたはガリウ
ム合金の潤滑剤とを備えたものが提案されている(特開
昭60−97536号公報参照)。
【0003】上記潤滑剤としてガリウムまたはガリウム
合金を用いるのは、円筒部と軸部との隙間が真空・高温
であるという厳しい条件に耐える必要があるためであ
る。そして、潤滑剤がガリウムまたはガリウム合金であ
ると、円筒部と軸部は、この潤滑剤に対して耐食性を有
する金属材料でなければならない。このため、従来で
は、円筒部と軸部の金属材料として、主としてタングス
テン(W)またはタングステン合金を使用していた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、タング
ステンまたはタングステン合金は、加工性が悪いうえに
高価であるという問題があった。
【0005】そこで、本考案の目的は、円筒部や軸部
に、加工性に優れ、かつ安価な材料を使用した回転陽極
を有するX線用動圧軸受を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案の回転陽極を有するX線管用動圧軸受は、回
転陽極を支持する円筒部と、該円筒部内に所定の隙間を
隔てて嵌合された軸部と、該軸部と円筒部の少なくとも
一方に形成された動圧発生溝と、上記軸部と円筒部との
隙間に充填されたガリウムまたはガリウム合金の潤滑剤
とを備えた回転陽極を有するX線管用動圧軸受におい
て、上記円筒部と軸部の少なくとも一方の動圧発生溝を
有する本体部分が、ガリウムまたはガリウム合金に対し
て耐食性のあるセラミックで構成されていることを特徴
としている。なお、本明細書において使用している用語
「セラミック」とは、焼結体のことを言うものとする。
【0007】
【作用】上記円筒部と軸部の材料として用いるセラミッ
クは安価であり、かつ、加工性が良好である。特に、動圧
発生溝の加工が容易になる。
【0008】
【実施例】以下、この考案を図示の実施例により詳細に
説明する。図2に示すように、X線管装置9は、ハウジ
ング10内に冷却油通路aを介してX線管11が配置さ
れ、該X線管11内に陰極(カソード)12や陽極(アノ
ード)13を収納している。具体的には、X線管11内
の支持ブロック14の上部に軸部15が固定され、該軸
部15に所定の隙間t(図1参照)を隔てて円筒部16
が回転自在に嵌合されている。該円筒部16の上部に
は、上記陽極13が固定され、円筒部16と共に陽極1
3が回転する。なお、X線発生の原理は周知であり、本
考案と直接関係がないために、詳細な説明は省略する。
【0009】上記円筒部16の下部にはロータ17が固
定され、該ロータ17は上記支持ブロック14に遊嵌さ
れている。該ロータ17に対向するX線管11の壁面に
はステータ18が固定されている。そして、ステータ1
8に電圧を印加することにより、ロータ17が回転し、
該ロータ17により、円筒部16とともに陽極13が回
転する。なお、19は支持ブロック14と軸部15内に
挿通された油冷管である。
【0010】図1に詳細に示すように、上記円筒部16
と軸部15との隙間tには、潤滑剤としてのガリウム
(Ga)またはガリウム合金20が充填されている。上
記円筒部16は、陽極13を固定する上部分16aのみ
がタングステン合金で構成され、本体部分16bはセラ
ミックで構成され、この本体部分16aに上部分16a
を接着している。上記軸部15は、上記円筒部16の上
部分16aに対向する上部分15aのみがタングステン
合金で構成され、本体部分15bはセラミックで構成さ
れ、この本体部分15bに上部分15aを接着してい
る。該軸部15の上部分15aの上面及び本体部分15
bの外周面には、動圧発生溝15c,…,15cが形成さ
れている。
【0011】上記構成であれば、円筒部16及び軸部1
5の大部分はセラミックで、僅かに上部分16a,15
aのみがタングステン合金であるから、加工が容易にな
ると共に、安価である。特に、セラミックであるので、
動圧発生溝15cの加工が容易になる。さらにセラミッ
クは線膨張係数が低いから、隙間tの変化が少なく、温
度変化によるトルク変動も少なくなるという利点があ
る。
【0012】
【考案の効果】以上の説明より明らかなように、本考案
の回転陽極を有するX線管用動圧軸受は、円筒部と軸部
をガリウムまたはガリウム合金に対して耐食性のあるセ
ラミックで構成したものである。したがって、本考案に
よれば、加工が容易で、安価に製造できる。特に、動圧
発生溝の加工が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る動圧軸受の断面図
【図2】X線管装置の断面図
【符号の説明】
9…X線管装置、11…X線管、13…陽極、15…軸
部、15a…軸部の上部分、15b…軸部の本体部分、1
6…円筒部、16a…円筒部の上部分、16b…円筒部の
本体部分、20…ガリウムまたはガリウム合金。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−151756(JP,A) 特開 平2−11916(JP,A) 特開 昭64−12123(JP,A) 特公 昭60−21463(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 35/10 F16C 17/10

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転陽極を支持する円筒部と、該円筒部
    内に所定の隙間を隔てて嵌合された軸部と、該軸部と円
    筒部の少なくとも一方に形成された動圧発生溝と、上記
    軸部と円筒部との隙間に充填されたガリウムまたはガリ
    ウム合金の潤滑剤とを備えた回転陽極を有するX線管用
    動圧軸受において、 上記円筒部と軸部の少なくとも一方の動圧発生溝を有す
    る本体部分が、ガリウムまたはガリウム合金に対して耐
    食性のあるセラミックで構成されていることを特徴とす
    る回転陽極を有するX線管用動圧軸受。
JP1991073127U 1990-09-28 1991-09-11 回転陽極を有するx線管用動圧軸受 Expired - Lifetime JP2592052Y2 (ja)

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