JP2591994B2 - 堤体を構築する方法 - Google Patents

堤体を構築する方法

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JP2591994B2 JP25913288A JP25913288A JP2591994B2 JP 2591994 B2 JP2591994 B2 JP 2591994B2 JP 25913288 A JP25913288 A JP 25913288A JP 25913288 A JP25913288 A JP 25913288A JP 2591994 B2 JP2591994 B2 JP 2591994B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、土木、建築分野における特に大規模なケー
ソン堤や擁壁、土留等の堤体を構築する方法に関する。
(従来の技術) 周知の通り、土木建築分野では種々の目的のため、あ
らかじめ所望の寸法に構成しておいたプレキャストブロ
ック体を所定数連設してケーソン堤や擁壁、土留などの
堤体を構築する方法が採用されている。
たとえば、擁壁を用いて堤体を構築する方法において
は、周知のとおり第17図〜第20図に示すように擁壁の単
位ブロック(以下単に擁壁と云う)が採用されており、
一般的には第17図に示すような逆T形の擁壁1aが用いら
れることが多く、擁壁1aは直立壁2と、爪先部3と踵部
4からなる定盤5により構成されている。さらに、耐力
を要求される場合は第18図のように均しコンクリート6
と切り込み砕石7、基礎杭8a,8b,8cにより基礎を補強し
たうえに擁壁1bを載せる構造が用いられている。また、
用途に応じて第19図に示すように定盤5に突起部9を有
する重力式の擁壁1cや、第20図の如く控壁10を備えた擁
壁1dのように扶壁式で基礎杭8a,8b,8cを有するもの、お
よび第21図に示す基礎杭を持たない扶壁式の擁壁1e等が
構築されている。
また、ケーソンにおいては、特開昭61−36421号公報
に開示されているように、コンクリートの中空函状体を
連設する方法が一般的に採用されており、岸壁や防波
堤、埋立護岸の建設に多数利用されている。
(発明が解決しようとする課題) さて、堤体構築方法としてケーソン堤を例にとると、
第22図に示すように、捨て石等による充分なマウンド地
盤11を構築したのちケーソン12a,12b,12cを敷設するが
(上部構造は図示および説明を省略する)、長い年月の
間に不等沈下が生じたり、地震や不均一な土圧あるいは
波浪による衝撃などが作用し、第23図に示すように、ケ
ーソン12a,12b,12cが互いに離れて沈下したりそれぞれ
異なった方向にずれる結果、堤体の損傷や崩壊が発生す
る。とくに地盤の弱い場所では損傷が早く、補修に多大
の出費が必要になったり、再度構築が必要になるなどの
課題が有る。
これらのことは擁壁や土留も同様であって、構築物が
大規模になるほど修復に要する費用は多大なものとな
る。
本発明の目的は、前述の不等沈下や地震などによく作
用を受けてもたやすく崩壊することが無く、さらに損傷
が生じても容易に修理出来る堤体の構築方法を提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、前記課題を解決し、目的を達成するため、
下記a〜f項に記載する手段を要旨とする。
a.単位プレキャストブロック体を水平方向に連設し堤体
を構築する方法において、連結側面の一方に鉛直方向に
突設した雄嵌合継手を備え、他方の連結側面に雄嵌合継
手と嵌合自在な雌嵌合継手を備えた単位プレキャストブ
ロック体を用い、逐次継手嵌合しつつ堤体を構築する方
法。
b.単位プレキャストブロック体を水平方向に連設し堤体
を構築する方法において、連結側面の双方に鉛直方向に
突設した雄嵌合継手を備えた単位プレキャストブロック
体と、連結側面の双方に該雄嵌合継手と嵌合自在な雌嵌
合継手を備えた単位プレキャストブロック体とを用い、
前記両単位プレキャストブロック体を逐次継手嵌合しつ
つ堤体を構築する方法。
c.単位プレキャストブロック体を水平方向に連設し堤体
を構築する方法において、連結側面の一方または双方に
1または2条以上の縦設凹溝を有し、かつ該縦設凹溝底
に鉛直方向に突設された雄嵌合継手を備え、他方の連結
側面に該雄嵌合継手と嵌合自在な雌嵌合継手を有する単
位プレキャストブロック体を用い、逐次継手嵌合しつつ
堤体を構築する方法。
d.単位プレキャストブロック体を水平方向に連設し堤体
を構築する方法において、連結側面の一方または双方に
1または2条以上の縦設凹溝を有し、かつ該縦設凹溝底
に鉛直方向に突設した雄嵌合継手を備えた単位プレキャ
ストブロック体と、連結側面の一方または双方に1また
は2条以上の縦設凹溝を有し、かつ該縦設凹溝底に雄嵌
合継手と嵌合自在な雌嵌合継手を備えた単位プレキャス
トブロック体とを用い、前記両単位プレキャストブロッ
ク体を逐次継手嵌合しつつ堤体を構築する方法。
e.単位プレキャストブロック体を水平方向に連設し堤体
を構築する方法において、あらかじめ連結側面の双方に
鉛直方向に突設した雌雄同形嵌合継手を備えた単位プレ
キャストブロック体を用い、逐次継手嵌合しつつ堤体を
構築する方法。
f.単位プレキャストブロック体を水平方向に連設し堤体
を構築する方法において、連結側面の双方に1または2
条以上の縦設凹溝を有し、かつ該縦設凹溝底に鉛直方向
に突設された摺動自在な雌雄同形嵌合継手を有する単位
プレキャストブロック体を用い、逐次継手嵌合しつつ堤
体を構築する方法。
(作 用) 本発明の方法は、堤体を構築するにあたり、単位プレ
キャストブロック体として、連結側面の一方に鉛直方向
に突設した雄嵌合継手を備え、他方の連結側面に該雄嵌
合継手と嵌合自在な雌嵌合継手を備えたプレキャストブ
ロック体を用い、逐次継手嵌合しつつ連結するので、堤
体が一体化し、鉛直方向に交差するあらゆる方向からの
作用力に対し極めて高い抵抗力を備えたものと成しう
る。即ち、堤体は全体として、引張りや圧縮および剪断
や捻回に耐える剛性の高い構造体となる。
次に、単位プレキャストブロック体であって、連結側
面の双方に鉛直方向に突設した雄嵌合継手を備えたプレ
キャストブロック体と連結側面の双方に該雄嵌合継手と
嵌合自在な雌継手を備えたプレキャストブロック体とを
用い、逐次継手嵌合しつつ連結する場合も、前述の場合
と同様に堤体が一体化し、鉛直方向に交差する水平及び
その他の方向からの作用力に対し極めて高い抵抗力を備
えたものとなり、堤体全体が引張り、圧縮および剪断、
捻回に耐える優れた構造体となる。
さらに、連結柄側面の一方に1または2条以上の縦設
凹溝を有し、かつ該縦設凹溝底に鉛直方向に突設された
雄嵌合継手を備え、他方の連結側面に該雄嵌合継手と嵌
合自在な雌継手を有するプレキャストブロック体を用い
る場合は、前記凹溝に充填剤を充填することが容易にな
り、止水効果が期待出来る。
また、連結側面の一方または双方に1または2条以上
の縦設凹溝を有し、かつ該縦設凹溝底に鉛直方向に突設
した雄嵌合継手を備えた単位プレキャストブロック体
と、連結側面の一方または双方に1または2条以上の縦
設凹溝を有し、かつ該縦設凹溝底に雄嵌合継手と嵌合自
在な雌嵌合継手を備えた単位プレキャストブロック体を
用い、前記両単位プレキャストブロック体を逐次継手嵌
合しつつ堤体を構築する場合も同様に前記凹溝に充填剤
を充填することが容易で、優れた止水効果が得られる。
さらに、あらかじめ連結側面内の双方に鉛直方向に突
設した雌雄同形嵌合継手を備えたプレキャストブロック
体を用い、逐次継手嵌合しつつ堤体を構築する方法で
は、継手が同形であるためコストが低廉で済む。
また、単位プレキャストブロック体の連結側面の双方
に1または2条以上の縦設凹溝を有し、かつ該縦設凹溝
底に鉛直方向に突設さた雌雄同形嵌合継手を用いる方法
では、同様に前述の作用に加えて前記凹溝に充填剤を充
填することが容易になるので、水密性が必要な場合優れ
た止水効果が期待出来る。
雄嵌合継手に直線形鋼矢板の半截体を用いる場合は、
全強継手で有るため、強度が高く構造的に極めて信頼性
の高い堤体が構築出来る上に、継手が圧延法によって製
造できるためコストが低廉である。さらに、雌雄同形嵌
合継手に直線形鋼矢板の半截体を用いる場合は、継手と
して最も経済的であり、かつ継手強度も高いので、強い
作用力に対して充分な耐力を期待出来る。また、嵌合面
に潤滑被膜を有する嵌合継手を用いる場合は嵌合作業が
容易になり、作業コストを下げることが出来、さらに堤
体に強い作用が加わっても損傷が少なくなり、堤体の寿
命が長くなるほか、修復も容易である。
本発明法で使用する嵌合継手は、連結側の側面におい
て鉛直方向に縦設されているため、嵌合状態において互
いに上下即ち鉛直方向にのみ摺動自在であり、地盤の不
等沈下が発生しても、各単位ブロック体はそれぞれ不等
沈下に追随し、上下にのみ浮上し或いは沈下するのみ
で、水平方向に個々に滑る恐れが無いため、本発明法に
よる堤体では、従来のように堤体自身が全体として分断
され、構成体である各単位ブロック体が互いに離隔し崩
壊するような損傷は生じない。
さらに、本発明による堤体が上下にずれるような損傷
が生じた場合でも、単位ブロック体が大幅に移動するこ
とがないので、単位ブロック体を吊り揚げるかもしくは
補修材料を継いで堤体を容易に修復出来る。
(実施例) 第1図は本発明法で使用する単位プレストレスブロッ
ク即ちケーソン13の部分切欠斜視図で、連結側の側面14
からは直線形鋼矢板の半截体からなる嵌合継手15,15が
突出し、かつ互いに平行し側面14の略全長にわたり鉛直
方向に縦設されている。
第2図は同じく本発明法で使用する単位プレストレス
ブロック即ち擁壁17の部分切欠斜視図で、連結側の側面
18からは直線形鋼矢板の半截体からなる嵌合継手19,20
が突出し、かつ互いに平行して側面18の略全長にわたり
鉛直方向に縦設されている。
第1図、第2図において、嵌合継手15,16,19,20の嵌
合部15a,16a,19a,20aがそれぞれ側面14,18から突出して
いるのは、嵌合を容易にするためで、コンクリートで嵌
合部15a,16a,19a,20aを包囲するとコンクリートの収縮
や膨張による歪みが嵌合継手に直接的に作用し、寸法的
に歪が生じたり、嵌合のための裕度が無くなり、嵌合作
業が困難になるほか、嵌合を良くする為の部分的な切削
修正や潤滑塗布等が実施出来なくなるからである。
第3図は、連結側面14aに嵌合継手21,22を備えたプレ
キャストブロック体からなるケーソン13a〜13fを、海底
にあらかじめ構築しているマウンド24上にクレーン船23
を用いて継手嵌合しつつ連結載置している状況を示す概
略斜視図である。この場合、波浪によるケーソンの揺れ
が大きいときや作業効率を高くするときは、あらかじめ
ケーソン13a〜13fに継手嵌合用ガイド(図示せず)を設
けて嵌合作業を容易にする。
第4図は、構築済の擁壁17e〜17bに続いて擁壁17aを
揚重クレーン25により連設している状況を示す概略斜視
図である。本発明では前記ケーソン13a〜13fおよび擁壁
17a〜17eがプレキャストブロック体であるため、現場作
業が極めて簡単かつ迅速であり、しかも構築した堤体の
力学的強度が著しく高いため、従来の堤体のように補強
材や足場を多く用いる必要が無く、建設コストを著しく
低くすることが可能になる。
次に本発明法で使用する嵌合継手の例を第5図〜第7
図の概略平面図に従って説明する。
第5図(a)は連結側面26a,26bにそれぞれ雄嵌合継
手27、雌嵌合継手28を備えたケーソン29と同様に構成し
たケーソン30とを継手嵌合した状態を示し、第5図
(b)は連結側面31a,31bに32a,32bで代表する雄嵌合継
手を突設したケーソン33と、連結側面34a,34bに突設し
た雌嵌合継手35a,35bを有するケーソン36とを継手嵌合
した状態を示す。第5図(a),(b)では連結側面間
の空間部に必要に応じてコンクリートを充填するほか、
嵌合継手には防食被覆を施す。
第6図(a)は、連結側面37a,37bの双方にそれぞれ
符号38a,38b(以下同一構成部材について符号表示を一
部省略する)で代表する2条の縦設凹溝を有し、かつ該
縦設凹溝底に鉛直方向に突設された雄嵌合継手39を備
え、他方の連結側面に雄嵌合継手39と嵌合自在な雌嵌合
継手40を有するプレキャストブロック体41,42相互を継
手嵌合した状態を示す。また、第6図(b)は、連結側
面43a,43bに設けた縦設凹溝44a,44bに雄嵌合継手45を突
設したケーソン46と、同じく連結側面47a,47bに設けた
符号48で代表する縦設凹溝に雌嵌合継手49を突設したケ
ーソン50とを継手嵌合した状態を示す。第6図(a),
(b)のように連結側面に縦設凹溝を有する場合は、該
縦設凹溝を利用して充填材を充分に充填し、止水効果お
よび嵌合継手の保護機能を高めることが出来る。
第7図(a)は連結側面51a,51bに符号52で代表する
雌雄同形嵌合継手を突設したケーソン53を示し、第7図
(b)は連結側面54a,54bに符号55で代表する縦設凹溝
を設け、縦設凹溝55に符号56で代表する雌雄同形嵌合継
手を突設したケーソン57を示す。この雌雄同形嵌合継手
としては、たとえばJIS−A−5528に規定された直線形
鋼矢板の半截体やランゼン形の継手、あるいはパイプ継
手等を用いる。この例のように雌雄同形嵌合継手を用い
ると、部材が同じであるために製造コストを下げること
が可能になり、さらに直線形鋼矢板の半截体を用いる
と、継手強度が高いうえに圧延法によって製造出来るの
で、さらにコストダウンすることが可能である。
なお、第5図〜第7図では嵌合継手とケーソンとの寸
法的対比を説明の都合上やや誇張図示している。
次に、本発明について、擁壁部分図にしたがってさら
に詳細に説明する。
第8図は擁壁58の部分斜視図で、直線形鋼矢板の半截
体からなる雌雄同形嵌合継手59a,59bを縦設凹溝60a,60b
の溝底に突設し、嵌合部が連結側面61から僅かに突出す
るように構成すると、継手嵌合した際に隣接する連結側
面間に僅かな隙間が出来る。それを第9図の部分断面図
によってさらに説明する。擁壁58,62は雌雄同形嵌合継
手59a〜59dによって継手嵌合しており、雌雄同形嵌合継
手59a〜59dはコンクリート内に配設された鉄配筋63a〜6
3dに溶着されている。このような継手嵌合を行うと、連
結側面に僅かな隙間64をおいて擁壁58,62が係合され
る。隙間64があまり狭いと擁壁の構造的精度の点から作
業上連結し難く作業能率が悪くなるが、反対にあまり広
いと止水の面や力学的な耐力からも好ましく無い。従っ
て、擁壁の規模や要求強度及び作業環境に応じて適宜な
設計を行なうことが望ましい。
さらに、縦設凹溝は1条でも良く、前述のように2条
以上でも良い。多条に成るほど強度は増すが、嵌合が困
難になるので、通常は2条とすることが作業上好まし
い。
また、嵌合継手は前述の直線形鋼矢板の半截体が継手
強度及び加工の容易さや経済性の点から最も好ましい
が、雄嵌合継手の丸鋼棒とし、雌嵌合継手をスリットを
設けた継目無鋼管とした嵌合継手は寸法的裕度が極めて
大きく、力学的にも頑丈であるため、効果的に利用出来
る。
第10図は一実施例について前記嵌合継手59a,59dの構
造詳細を示す部分斜視図で、嵌合継手59a,59dは直線形
鋼矢板をハニカム65に剪断した半截体からなり、そのア
ーム66には鉄配筋67a〜67dが溶接接合されている。
第11図はケーソン68,69を直線形鋼矢板の半截体から
なる嵌合継手70a〜70dで連結した状態を示す概略断面図
である。71a,71bは鉄配筋で、72a,72bは隙間73に挿入さ
れた膨張収縮自在なゴム質套管からなる止水用部材で、
隙間73の適宜の場所に設けられる。
第12図〜第14図は他の実施例で、第12図に示す例では
擁壁74は平坦な連結側面75から突出した嵌合継手76を有
し、擁壁77は縦設凹溝78の溝内に突設された嵌合継手79
を有しており、嵌合は縦設凹溝78の溝内で行なわれる。
また、第13図に示す例では、第12図と同様に擁壁74は平
坦な連結側面75から突出した嵌合継手76を有している
が、擁壁80は連結側面81より内側に埋設されたパイプ形
雌嵌合継手82を有しており、嵌合はスリット部83を有す
る擁壁80の内部で行なわれる。第14図の例では、擁壁74
は第13図と同様の嵌合継手76を有し、これに対し擁壁84
は連結側面85にスリット86を有する角鋼管形雌嵌合継手
87を有している。
本発明では、以上の実施例からも明らかなように、雄
もしくは雌または双方の嵌合継手が、縦設凹溝の有無に
拘らず連結側面から突設されていることが必要である。
(発明の効果) 本発明は極めて頑丈な堤体を短時間にコスト安に構築
することが可能であり、かつ構築した堤体たとえば擁壁
堤は、第15図に示すように大規模な地盤の変化が生じた
場合でも擁壁88a〜88dの如く上下にずれることが有って
も、従来のように倒壊する恐れは無く、修復について
も、損傷前の水平レベル89に戻すか、或いは擁壁上に新
たに架設物を構築することにより迅速な修復を行なうこ
とが出来る。このことは、ケーソン90a〜90dについて
も、第16図に示すように全く同様である。
以上のように、本発明の方法によれば不等沈下に対し
て強い耐力を備えた堤体を構築出来、しかも工事も迅速
安全で保守費も低廉であるが、さらに嵌合継手の嵌合面
にテフロン(登録商標)樹脂やタールのような潤滑材を
塗布するほか、嵌合継手に金属メッキを施して潤滑被膜
を構成し、防錆と同時に潤滑性を付与すると、嵌合が容
易になり耐久性も格段に向上する。加えて、前記隙間や
嵌合継手間にアスファルトやピッチのような充填剤を用
いると水密性とともに潤滑効果も期待出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明法で使用する雄嵌合継手を有するケーソ
ンの部分切欠斜視図、 第2図は雄嵌合継手を有する擁壁の部分切欠斜視図、 第3図、第4図はそれぞれケーソンおよび擁壁を構築し
ている状況を示す概略斜視図、 第5図(a),(b)、第6図(a),(b)、第7図
(a),(b)は本発明法で使用するケーソンの継手構
成を説明する該略平面図、 第8図は擁壁の縦設凹溝と嵌合継手の詳細を示す部分斜
視図、 第9図は擁壁の嵌合継手の詳細説明図、 第10図は雌雄同形嵌合継手を示す部分斜視図、 第11図はケーソンの継手構造と嵌合要領を説明する概略
断面図、 第12図、第13図、第14図は他の実施例にかかる継手構造
と嵌合要領を説明する概略断面図、 第15図、第16図は擁壁およびケーソンの損傷状況説明
図、 第17図、第18図、第19図、第20図、第21図は従来の擁壁
の概略構造断面図、 第22図はケーソンの構築状況を示す概略部分斜視図、 第23図はケーソン堤の損傷状況説明図である。 1a〜1e……擁壁、2……直立壁、3……爪先部、4……
踵部、5……底盤、6……均しコンクリート、7……砕
石、8a〜8c……基礎杭、9……突起部、10……控壁、11
……マウンド地盤、12a〜12c……ケーソン、13,13a……
13f……ケーソン、14,14a……側面、15……嵌合継手、1
5a……嵌合部、16……嵌合継手、16a……嵌合部、17,17
a〜17f……擁壁、18……側面、19……嵌合継手、19a…
…嵌合部、20……嵌合継手、20a……嵌合部、21,22……
嵌合継手、23……クレーン船、24……マウンド、25……
揚重クレーン、26a,26b……連結側面、27……雄嵌合継
手、28……雌嵌合継手、29,30……ケーソン、31a,31b…
…連結側面、32a,32b……雄嵌合継手、33……ケーソ
ン、34a,34b……連結側面、35a,35b……雌嵌合継手、36
……ケーソン、37a,37b……連結側面、38a,38b……縦設
凹溝、39……雄嵌合継手、40……雌嵌合継手、41,42…
…プレキャストブロック体、43a,43b……連結側面、44
a,44b……縦設凹溝、45……雄嵌合継手、46……ケーソ
ン、47a,47b……連結側面、48……縦設凹溝、49……雌
嵌合継手、50……ケーソン、51a,51b……連結側面、52
……雌雄同形嵌合継手、53……ケーソン、54a,54b……
連結側面、55……縦設凹溝、56……雌雄同形嵌合継手、
57……ケーソン、58……擁壁、59a〜59d……雌雄同形嵌
合継手、60a,60b……縦設凹溝、61……連結側面、62…
…擁壁、63a〜63d……鉄配筋、64……隙間、65……ハニ
カム、66……アーム、67a〜67d……鉄配筋、68,69……
ケーソン、70a〜70d……嵌合継手、71a,71b……鉄配
筋、72a,72b……止水用部材、73……隙間、74……擁
壁、75……連結側面、76……嵌合継手、77……擁壁、78
……縦設凹溝、79……嵌合継手、80……擁壁、81……連
結側面、82……パイプ形雌嵌合継手、83……スリット
部、84……擁壁、85……連結側面、86……スリット、87
……角鋼管形雌嵌合継手、88a〜88d……擁壁、89……水
平レベル、90a〜90d……ケーソン。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単位プレキャストブロック体を水平方向に
    連設し堤体を構築する方法において、連結側面の一方に
    鉛直方向に突設した雄嵌合継手を備え、他方の連結側面
    に雄嵌合継手と嵌合自在な雌嵌合継手を備えた単位プレ
    キャストブロック体を用い、逐次継手嵌合しつつ堤体を
    構築する方法。
  2. 【請求項2】単位プレキャストブロック体を水平方向に
    連設し堤体を構築する方法において、連結側面の双方に
    鉛直方向に突設した雄嵌合継手を備えた単位プレキャス
    トブロック体と、連結側面の双方に該雄嵌合継手と嵌合
    自在な雌嵌合継手を備えた単位プレキャストブロック体
    とを用い、前記両単位プレキャストブロック体を逐次継
    手嵌合しつつ堤体を構築する方法。
  3. 【請求項3】単位プレキャストブロック体を水平方向に
    連設し堤体を構築する方法において、連結側面の一方ま
    たは双方に1または2条以上の縦設凹溝を有し、かつ該
    縦設凹溝底に鉛直方向に突設された雄嵌合継手を備え、
    他方の連結側面に該雄嵌合継手と嵌合自在な雌嵌合継手
    を有する単位プレキャストブロック体を用い、逐次継手
    嵌合しつつ堤体を構築する方法。
  4. 【請求項4】単位プレキャストブロック体を水平方向に
    連設し堤体を構築する方法において、連結側面の一方ま
    たは双方に1または2条以上の縦設凹溝を有し、かつ該
    縦設凹溝底に鉛直方向に突設した雄嵌合継手を備えた単
    位プレキャストブロック体と、連結側面の一方または双
    方に1または2条以上の縦設凹溝を有し、かつ該縦設凹
    溝底に雄嵌合継手と嵌合自在な雌嵌合継手を備えた単位
    プレキャストブロック体とを用い、前記両単位プレキャ
    ストブロック体を逐次継手嵌合しつつ堤体を構築する方
    法。
  5. 【請求項5】単位プレキャストブロック体を水平方向に
    連設し堤体を構築する方法において、あらかじめ連結側
    面の双方に鉛直方向に突設した雌雄同形嵌合継手を備え
    た単位プレキャストブロック体を用い、逐次継手嵌合し
    つつ堤体を構築する方法。
  6. 【請求項6】単位プレキャストブロック体を水平方向に
    連設し堤体を構築する方法において、連結側面の双方に
    1または2条以上の縦設凹溝を有し、かつ該縦設凹溝底
    に鉛直方向に突設された摺動自在な雌雄同形嵌合継手を
    有する単位プレキャストブロック体を用い、逐次継手嵌
    合しつつ堤体を構築する方法。
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