JP2591742Y2 - 回転ダンパー - Google Patents

回転ダンパー

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JP2591742Y2
JP2591742Y2 JP1992086127U JP8612792U JP2591742Y2 JP 2591742 Y2 JP2591742 Y2 JP 2591742Y2 JP 1992086127 U JP1992086127 U JP 1992086127U JP 8612792 U JP8612792 U JP 8612792U JP 2591742 Y2 JP2591742 Y2 JP 2591742Y2
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実 荒木
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、自動車の灰皿または
小物入れ等の蓋の開閉、家電製品のコードリールの回
転、音響製品の操作盤の前面を覆う蓋板の開閉におい
て、所定の制動力を付与して動作を緩やかに行わせるた
めの回転ダンパーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】前記したような機器に使用する回転ダン
パーとして、キャップによって閉塞されるハウジング
と、ハウジング内に回転可能に装される内側ロータとの
間に粘性流体を充填するとともに、内側ロータの中空内
部にキャップから突出する回転軸、この回転軸と一体的
に回転する第1カラー、この第1カラーと同軸で、内側
ロータと一体的に回転する第2カラー、両端が第1カラ
ーおよび第2カラーに固定されたコイルスプリングを収
容したものが、例えば実開平1−98937号公報に開
示されている。
【0003】上記した従来の回転ダンパーは、回転軸に
コイルスプリングが第1および第2カラーを締め付ける
力が作用すると、コイルスプリングが巻き締まりながら
第1および第2カラーを回転させるので、内側ロータも
第2カラーと一体的に回転し、内側ロータの回転に粘性
流体の粘性によって制動が加わる。また、回転軸にコイ
ルスプリングを解く力が作用すると、第1カラーと第2
カラーとの間で滑りが生ずるので、回転力の内側ロータ
ーへの伝達が遮断され、制動が加わらなくなる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、前記した従
来の回転ダンパーは、第1および第2カラーの周囲にコ
イルスプリングを配置し、コイルスプリングの両端を第
1および第2カラーに固定しなければならないので、部
品点数が多くなるとともに、組立の作業性が悪いという
不都合があった。
【0005】この考案は、前記したような不都合を解消
するためになされたもので、部品点数を少なくして組立
作業性の向上を図るとともに、円滑に作動し、かつ、作
動時の音の発生を小さくすることのできる回転ダンパー
を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案にかかる回転ダ
ンパーは、前記した目的を達成するため、ハウジング
と、このハウジングの充填部に回転可能に収納されたロ
ータと、このロータと前記ハウジングとの隙間に充填さ
れた粘性流体と、前記ロータ内に固定され、上面に歯部
が形成された円筒状の下側カム体と、この下側カム体の
歯部と一方向において噛合する歯部が下面に形成され、
かつ、上面には少なくとも一つの立ち上がりバネ片が一
体的に形成された円筒状のバネ付きカム体と、このバネ
付きカム体に嵌合固定され、前記バネ片が当接する鍔部
が形成された回転軸と、前記ハウジングに固定され、前
記ハウジングの開口部を塞ぐとともに、前記回転軸の出
力軸部が突出するキャップとを備えたものである。さら
に、この考案にかかる回転ダンパーは、前記した目的を
達成するため、前記下側カム体の歯部および前記バネ付
きカム体の歯部の少なくとも一方を軟質性樹脂で構成し
たものである。
【0007】
【実施例】以下、この考案の実施例を図に基づいて説明
する。図1はこの考案の一実施例である回転ダンパーの
分解斜視図、図2は歯部が噛合している状態の断面図、
図3はバネ付きカム体を非噛合方向に回転させた状態の
断面図である。
【0008】1はグリスまたはオイルなどの粘性流体を
充填する充填部1aを有する合成樹脂製のハウジング
で、底面の中央にはガイド突起1bが隆設され、外周面
には後述するキャップ6の孔6aに係合する係合突起1
cが形成されている。なお、1dは機器に取り付けるた
めの取付用突片である。
【0009】2はハウジング1の充填部1a内に収納さ
れる合成樹脂製のロータで、ハウジング1のガイド突起
1bが嵌まって回転できるように下面に凹部2aが形成
されている。また、ロータ2の底面には後述する下側カ
ム体3の内径寸法に対応する直径を有する円盤状の台部
2bが隆設されるとともに、台部2bの外周の90度間
隔の4個所には内向きの凹み2cが形成されている。
【0010】3はロータ2の台部2bの外周に嵌合され
るリング状の合成樹脂からなる下側カム体で、上面に鋸
歯状の歯部3aが形成され、内周面にロータ2の凹み2
cに嵌合される内向きの突起3bが90度の間隔を保っ
て一体的に形成されている。そして、下側カム体3とロ
ータ2とは、突起3bが凹み2cに嵌合することによっ
て一体化し、一体的に回転する。
【0011】4は下側カム3と噛合する鋸歯状の歯部4
aが下面に形成された略リング状の合成樹脂からなるバ
ネ付きカム体で、上縁の相対向する2個所には斜め上方
に向かって突出する一対のバネ片4bが一体的に形成さ
れている。そして、バネ付きカム体4の内周面には、相
対向した位置に縦溝4cが形成されている。
【0012】5は縦溝4cに突片5aが挿入されること
によってバネ付きカム体4と一体化する合成樹脂製の回
転軸で、高さの中間には円盤状の鍔部5bが形成され、
鍔部5bの上方には後述するキャップ6から突出し、外
周に歯車(図示せず)が嵌合固定される出力軸部5cが
形成されている。そして、回転軸5が回転すると、バネ
付きカム体4が一緒に回転するようになっている。な
お、縦溝4cに挿入される突片5aは、バネ付きカム体
4を上下方向にガイドする機能を有している。
【0013】6はハウジング1の外周壁面に形成された
複数の係合突起1cと係合する孔6aが形成された合成
樹脂製のキャップで、中心部には回転軸5の出力軸部5
cが挿通される孔6bが形成されている。そして、キャ
ップ6とハウジング1とによってケーシングが構成され
る。
【0014】前記した構成の回転ダンパーの組み立てに
際しては、ハウジング1内にロータ2を収納するととも
に、オイルまたはグリスなどの粘性流体をハウジング1
とロータ2の間に充填する。そして、下側カム体3の突
起3bをロータ2内の凹み2c内に嵌合し、両者を一体
化した状態で充填部1a内に納める。さらに、歯部4a
を下側カム体3の歯部3aと噛合させるようにしてバネ
付きカム体4をハウジング1内に挿入する。
【0015】次に、回転軸5の突片5aをバネ付きカム
体4の縦溝4cに差し込むことにより、回転軸5をバネ
付きカム体4内に挿入する。その後、キャップ6をハウ
ジング1の開口部に被せるようにして係合突起1cと孔
6aとを係合させることにより、全ての部品(ロータ
2、下側カム体3、バネ付きカム体4および回転軸5)
をハウジング1内に収納する。
【0016】このように組み立てた回転ダンパーは、ハ
ウジング1の取付用突片1dを利用して、例えば音響製
品に取り付けるとともに、回転軸5の出力軸部5cに嵌
着された歯車に音響製品における操作盤の前面を覆う蓋
板(開放方向にバネ付勢されている)に形成されたラッ
クを噛合させる。
【0017】この状態における回転ダンパーは、図2に
示すように、歯部3aと歯部4aとが噛合状態にある。
そして、この状態おける蓋板のロックを外すと、蓋板を
開放方向に付勢しているバネ力によって回転軸5に対し
て反時計方向(図1における)に回転力が付与される。
この方向の回転は歯部3aと歯部4aとが噛合する方向
であり、かつ、バネ片4bによってバネ付きカム体4は
下向きに付勢されているので、回転力は回転軸5、バネ
付きカム体4、下側カム体3およびロータ2に伝達され
る。したがって、ロータ2はハウジング1との間に充填
された粘性流体の粘性抵抗によって回転軸5はゆっくり
回転し、蓋板は緩やかに開放する。
【0018】次に、開放された蓋板を閉じる方向にバネ
力に抗して押し、回転軸5に対して時計方向(図1にお
ける)に回転力を付与すると、この方向は歯部3aと歯
部4aとが滑る方向であり、かつ、粘性抵抗よりも滑り
力の方が小さいので、図3に示すように、歯部4aは歯
部3aを順々に乗り越えることにより、バネ付きカム体
4は下側カム体3に対して空回りする。
【0019】ところで、前記のように非作用方向への回
転力が付与され、歯部4aが歯部3aを乗り越える際、
バネ付きカム体4は上昇し、バネ片4bは回転軸5の鍔
部5bの下面に当接して圧縮される。そして、歯部4a
が歯部3aを乗り越えた後は、バネ片4bのバネ力(復
元力)によってバネ付きカム体4は強制的に下降し、歯
部4aは歯部3aに再び噛合する。なお、このような動
作が繰り返し行われるので、蓋板の閉じる方向に対して
は殆ど抵抗を受けることなく、スムーズに操作を行うこ
とができる。
【0020】図4はこの考案にかかる回転ダンパーの他
の実施例に用いる下側カム体の部分拡大断面図であり、
図1のA−A線による断面図に対応している。3は合成
樹脂で2色成形した下側カム体で、硬質性樹脂で成形し
たコア3Aと、コア3Aの外周に、例えばポリオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー樹脂などの軟質性樹脂で成形
された外周部3Bとで構成されているので、歯部3aは
軟質性樹脂で成形されている。
【0021】このように下側カム体3を軟質性樹脂を用
いて構成することにより、バネ付きカム体4の歯部4a
が歯部3aの上を滑らかに移動し、バネ付きカム体4が
下降して下側カム体3に衝合しても、外周部3Bが緩衝
材として機能するので、作動時に発生する音が小さくな
る。
【0022】なお、上記した実施例では、下側カム体3
のみを2色成形した例を示したが、バネ付きカム体4の
みを同様な構成とすることによっても同様な効果を得る
ことができるが、一対のカム体3,4の少なくとも一方
を2色成形すればよい。また、一対のカム体3,4の歯
部3a,4aのみを軟質性樹脂で成形し、周面にはライ
ニング処理を施してもよいが、歯部3a,4aの少なく
とも一方を軟質性樹脂で構成すればよい。
【0023】
【考案の効果】以上のように、この考案によれば、一対
のカム体の歯部を噛合状態となし、一の回転方向に対し
てのみ噛合状態を保持して粘性流体の粘性抵抗で大きな
制動力を発生させ、他の回転方向に対しては歯部の噛合
が外れて粘性抵抗よりも小さな制動力で回転するので、
回転方向によって制動力が著しく異なる回転ダンパーを
提供することができる。
【0024】また、カム体の一方に歯部同士が噛合され
る方向にバネ力を作用させるためのバネ片を一体的に形
成したので、金属製のコイルスプリングを別途に設ける
必要がなくなって部品点数が少なくなり、組立作業性の
向上が図れる。さらに、一対のカム体の歯部の少なくと
も一方を軟質性樹脂で構成したので、円滑に作動し、か
つ、作動時の音の発生を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例である回転ダンパーの分解
斜視図である。
【図2】歯部が噛合している状態の断面図である。
【図3】バネ付きカム体を非噛合方向に回転させた状態
の断面図である。
【図4】この考案にかかる回転ダンパーの他の実施例に
用いる下側カム体の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a 充填部 2 ロータ 3 下側カム体 3a 歯部 4 バネ付きカム体 4a 歯部 4b バネ片 5 回転軸 5b 鍔部 5c 出力軸部 6 キャップ 6c 孔

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、 このハウジングの充填部に回転可能に収納されたロータ
    と、 このロータと前記ハウジングとの隙間に充填された粘性
    流体と、 前記ロータ内に固定され、上面に歯部が形成された円筒
    状の下側カム体と、 この下側カム体の歯部と一方向において噛合する歯部が
    下面に形成され、かつ、上面には少なくとも一つの立ち
    上がりバネ片が一体的に形成された円筒状のバネ付きカ
    ム体と、 このバネ付きカム体に嵌合固定され、前記バネ片が当接
    する鍔部が形成された回転軸と、 前記ハウジングに固定され、前記ハウジングの開口部を
    塞ぐとともに、前記回転軸の出力軸部が突出するキャッ
    プと、 を備えたことを特徴とする回転ダンパー。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回転ダンパーにおい
    て、 前記下側カム体の歯部および前記バネ付きカム体の歯部
    の少なくとも一方を軟質性樹脂で構成した、 ことを特徴とする回転ダンパー。
JP1992086127U 1992-11-24 1992-11-24 回転ダンパー Expired - Lifetime JP2591742Y2 (ja)

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