JP2590464B2 - 時計用外装部品 - Google Patents

時計用外装部品

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属または合金の表面にある金あるいは金合
金層とイオンプレーテイング法による青系の色調を呈す
る酸化チタン被膜により、金色と青系色の二色に仕上げ
た時計用外装部品に関する。
〔発明の概要〕
本発明は時計用外装部品において金属または合金の素
材上を、金あるいは金合金層とし、イオンプレーテイン
グ法による青系の色調を呈する酸化チタン被膜を被覆し
て積層し、さらに上層を部分的に剥離することにより、
一部または全体に金色と青系色との二色の色調を有する
耐食性,密着性,耐摩耗性に優れた装飾的価値の高い時
計用外装部品を提供するところにある。
〔従来の技術〕 従来の金色と青系色の二色を形成した時計用外装部品
は、金メツキと青系色塗装による組合せまたは、アルマ
イト法による組合せによるものであつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし従来の方法では、青系色塗装はマスキング治具
等で機械的に行う必要があり複雑な立体形状の時計ケー
ス等では、マスキング治具費用が高価であり、応用はほ
とんど不可能であつた。また、アルマイトでは傷がつい
た場合に耐食性が劣化するという問題点があつた。又こ
れらの方法による外観は、金属感がなく低級品の一部程
度に限定されていた。本発明はこの様な問題点を解決す
るもので、その目的とするところは化学的に安定な金あ
るいは金合金属による金色と、表面硬度がHv1000を有す
る耐摩耗性,耐擦傷性,耐食性に優れた青色系の色調を
呈するチタン系硬質被膜層を用いて二色で仕上げること
により、耐食性,耐摩耗性,密着性に優れた装飾的価値
の高い時計用外装部品を提供するところにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために本発明が講じた手段は、
耐食性を有する金属若しくは合金を用いた時計用外装部
品の表面、又は時計用外装部品に形成された耐食性表面
に、金或いは金合金層を被着し、該金或いは金合金層の
表面上にイオンプレーティング法により形成した青系の
色調を呈する酸化チタン被膜を積層し、該酸化チタン被
膜を部分的に剥離することによって、一部分あるいは全
体に金色と青系色の二色の表面層が形成されているもの
である。
ここで、酸化チタン被膜がTiOまたはTiO2の内の一種
又は二種の化合物を主体としていることが好ましい。
また、前記耐食性表面は、前記時計用外装部品の表面
に被着された耐食性メッキ層で構成されていることが好
ましい。
〔作用〕
本発明の上記構成によれば金属または合金材料の時計
用外装部品の表面に金あるいは金合金層の金色と酸化チ
タン被膜の青系色とを用いた二色の仕上げを形成してい
ることにより、高耐食性金属である金あるいは金合金層
が時計用外装部品として要求される耐食性を確保してい
る。
上層として積層される酸化チタン被膜はイオンプレー
テイング法により形成されるが、一般的にイオンプレー
テイング法により得られる被膜は相対的にピンホールの
介在するものがほとんどであるため、該被膜を被膜する
以前に高耐食金属である金または金合金メツキを施し、
耐食性品質を確保しておく必要がある。素材としての金
属又は合金が銅合金,亜鉛,亜鉛合金,アルミ合金,鉄
合金等の低耐食性材料の場合は、金あるいは金合金層の
下地層として銅メツキ,ニツケルメツキ,クロムメツキ
等を単一または数種を積層することにより耐食性をある
程度確保するのが一般的である。次に金あるいは金合金
層上にイオンプレーテイング法により青系色の酸化チタ
ン被膜を被膜する。該被膜はHv1000以上の硬度を有する
ため、耐摩耗性,耐擦傷性に優れ、且つイオンプレーテ
イング法により生成されるため下地層としての金あるい
は金合金との密着性が極めてよく、また金あるいは金合
金層との熱膨張率の差も少なくイオンプレーテイング処
理後の素材の温度低下による剥離現象も全く無い。さら
に酸化チタン被膜の色調が青系色のため時計用外装部品
として十分な装飾的価値を有している。次に該青系色の
酸化チタン被膜を部分的に残したい部分に有機系レジス
トによりマスキングし、マスキング部以外の該被膜を剥
離し、さらに該被膜をマスキングした有機系レジストを
剥離することにより一部分あるいは全体に二色の色調を
有する時計用外装部品に仕上げる。前記構成により素材
としての金属あるいは合金の耐食性を向上させ、外観及
び品質とも最良の金あるいは金合金層とイオンプレーテ
イング法による密着性,耐摩耗性,耐擦傷性に優れた青
系色被膜とを一部分あるいは全体に二色を呈する時計用
外装部品への適用を可能としたものである。該金あるい
は金合金の厚さは3μmから5μmが経済的又は機能的
に最適であるが凹部の場合は耐摩耗性が要求されないた
め0.1μm程度まで膜厚を薄くすることができる。また
凸部の場合は耐摩耗性が要求されるため、形状によつて
は10μmまで厚付けする必要がある。
金合金の組成においては金を基本として合金で且つ金
色系外観であればすべて適用できる。次にイオンプレー
テイング法による青系色の酸化チタン被膜は、チタン又
はチタン合金を蒸発源とし酸素ガスを反応性ガスとして
生成されるチタンと酸素元素との化合物が適用できう
る。該被膜の厚みは生産性,機能性より1μm〜2μm
の範囲が最適であるが0.2μm〜5μmの範囲に拡げて
もHv1000以上と硬いため耐摩耗性,耐擦傷性,密着性の
効果は何ら変らない。二色仕上げの方法については前述
の方法以外に金あるいは金合金層形成後、金あるいは金
合金色を残したい部分に無機系レジストにてマスキング
し、イオンプレーテイング法により全面に青系色被膜を
被膜したのち、無機系レジストを剥離することにより容
易に二色仕上げが可能となる。二つの方法の使い分けは
レジスト面積をより少なくし生産性を上げる目的で選択
するのが一般的である。
以下本発明について実施例に基づいて説明する。
〔実施例1〕 ステンレス材料(SUS304)により形成された時計ケー
スに電気メツキにより23K以上Au−Ni−In合金被膜6μ
mを被覆した。前記ステンレス製時計ケースをイオンプ
レーテイングに先だちアルゴンガス10Pa、基板への印加
電圧0.5Kvでイオンボンバードメントを行い時計ケース
表面のクリーニングを行つた。次にアルゴンガスを排出
し真空室内を3×10-2Paに戻した後、改めて反応性ガス
として酸素を2×10-1Paまで導入し、基板電圧を0.3Kv
印加し、プラズマを発生させ、金属チタンをボード加熱
方式で加熱蒸発させチタンと酸素の化合物である青系色
の酸化チタン被膜を1μm被膜した。第1図(a)は上
記方法により形成した時計ケースの被膜の構成を示す。
次に第1図(b)に示す様に青系色被膜層3を残したい
部分に有機レジスト4を用いてマスキングを行ない、マ
スキング焼成後第1図(c)に示す様にマスキング部以
外の青系色被膜層3を強酸系剥離液により剥離し、次に
第1図(d)に示す様に部分マスキングした有機レジス
ト4を有機系溶剤により剥離し二色仕上げ時計ケースを
製作した。この方法にて製作したステンレス時計ケース
は、青系色被膜層の硬度がHv1200あり、人工汗耐食試験
(40℃×湿度90%×48Hr)、人工海水(40℃×湿度90%
×48Hr)、折り曲げ試験(180゜折り曲げ)、熱シヨツ
ク試験(300℃×10分加熱→水中急冷、5回繰り返
し)、耐摩耗性試験(牛皮上にて500g荷重を時計ケース
にかけ、5cmストロークにて時計ケースの二色境界部を
3万回擦りつける)、耐擦傷試験(ビニタイル上1mより
20回繰り返し落下する)を行ない上記試験結果はすべて
時計ケースとしての耐食性,密着性,耐摩耗性,耐擦傷
性を十分満足するものであつた。
〔実施例2〕 黄銅材料の時計ケースを用い、下地層としてニツケル
メツキを5μm施し、その上にAu−Ni−In合金メツキを
5μm施した。この状態を第2図(a)に示す。次に第
2図(b)に示す様にAu−Ni−In合金メツキ層を残した
い部分を、無機レジストにてマスキングし焼成する。そ
の後、第2図(c)に示す様に金属Tiを蒸発源とし、酸
素を反応性ガスとしてイオンプレーテイングを行い該Au
−Ni−In合金メツキ層2上に青系色被膜層3を3μm被
覆した。次に第2図(d)に示す様に無機レジスト7を
有機系溶剤により剥離し金色と青系色の二色時計ケース
を製作した。この場合の時計ケースの青系色被膜層の表
面硬度はHv1500を有し、〔実施例1〕と同様の品質試験
の結果、時計ケースとしての耐食性,密着性,耐摩耗
性.耐擦傷性を十分満足できた。
〔発明の効果〕
以上述べた如く本発明によれば時計用外装部品の表面
に化学的安定で且つ装飾的価値の高い金あるいは金合金
層による金色と表面硬度がHv1000以上を有する耐食性,
耐摩耗性,耐擦傷性に優れた酸化チタン被膜層の青系色
とを用いて二色に仕上げたことにより、従来にない耐食
性,密着性,耐摩耗性,耐擦傷性に優れ、且つ金色と青
系色とのコンビネーシヨンによる装飾的価値の非常に高
い時計用外装部品を提供することが可能となつた。適用
に当つては時計用文字板,針,バンド等の時計用外装部
品はもちろんメガネフレーム,ライター,ネクタイピ
ン,装身具等の装飾部品すべてに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本発明による時計用外装部品の実施例
の各工程を示す断面図である。 1……ステンレス(SUS304)素材 2……Au−Ni−Inメツキ層 3……酸化チタン青系色被膜 4……有機レジスト 5……黄銅素材 6……ニツケルメツキ層 7……無機レジスト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐食性を有する金属若しくは合金を用いた
    時計用外装部品の表面、又は時計用外装部品に形成され
    た耐食性表面に、金或いは金合金層を被着し、該金或い
    は金合金層の表面上にイオンプレーティング法により形
    成した青系の色調を呈する酸化チタン被膜を積層し、該
    酸化チタン被膜を部分的に剥離することによって、一部
    分あるいは全体に金色と青系色の二色の表面層が形成さ
    れていることを特徴とする時計用外装部品。
  2. 【請求項2】請求項1において、酸化チタン被膜がTiO
    またはTiO2の内の一種又は二種の化合物を主体としてい
    ることを特徴とする時計用外装部品。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記耐食性表面は、前
    記時計用外装部品の表面に被着された耐食性メッキ層で
    構成されていることを特徴とする時計用外装部品。
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