JP2589818B2 - 光学記録媒体の製造方法 - Google Patents
光学記録媒体の製造方法Info
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- JP2589818B2 JP2589818B2 JP1201589A JP20158989A JP2589818B2 JP 2589818 B2 JP2589818 B2 JP 2589818B2 JP 1201589 A JP1201589 A JP 1201589A JP 20158989 A JP20158989 A JP 20158989A JP 2589818 B2 JP2589818 B2 JP 2589818B2
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- Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、データ、画像等の情報を、高密度に記録す
る媒体としての光ディスクなどに利用される光学記録媒
体に関する。
る媒体としての光ディスクなどに利用される光学記録媒
体に関する。
従来の技術 従来、有機化合物を用いた書換え可能な光学記録媒体
としてフォトクロミック化合物を用いるものが知られて
いる。
としてフォトクロミック化合物を用いるものが知られて
いる。
この光学記録媒体の動作原理は、波長の異なる2種類
の光源によって可逆的な色の変化を生じるフォトクロミ
ック化合物のもつ特性を利用して、吸光度、透過率、あ
るいは反射率の変化を2値記憶するものである。
の光源によって可逆的な色の変化を生じるフォトクロミ
ック化合物のもつ特性を利用して、吸光度、透過率、あ
るいは反射率の変化を2値記憶するものである。
有機フォトクロミック化合物を光学記録媒体の記録層
として基板上へ形成する光学記録媒体の製造方法として
は、キャスト法、高分子分散キャスト法、真空蒸着法、
およびラングミュア−プロジェット法(以下、LB法と略
す。)などが知られている。
として基板上へ形成する光学記録媒体の製造方法として
は、キャスト法、高分子分散キャスト法、真空蒸着法、
およびラングミュア−プロジェット法(以下、LB法と略
す。)などが知られている。
特に、LB法は記録層のフォトクロミック反応の制御性
や成膜の際の膜厚安定性などに優れている。
や成膜の際の膜厚安定性などに優れている。
発明が解決しようとする課題 従来、LB法が適用されているフォトクロミック化合物
は、気水界面において単分子膜を形成する界面活性を化
合物に付与するため、そのフォトクロミック反応を示す
分子構造に長鎖炭化水素鎖を置換基として有する必要が
ある。
は、気水界面において単分子膜を形成する界面活性を化
合物に付与するため、そのフォトクロミック反応を示す
分子構造に長鎖炭化水素鎖を置換基として有する必要が
ある。
そのために、LB法を光学記録媒体の製造方法として利
用する場合には、長鎖炭化水素鎖を有さないフォトクロ
ミック化合物や、水溶性のフォトクロミック化合物は、
気水界面において安定な単分子膜の形成ができないた
め、記録層の製造に対して材料的な制限が存在した。
用する場合には、長鎖炭化水素鎖を有さないフォトクロ
ミック化合物や、水溶性のフォトクロミック化合物は、
気水界面において安定な単分子膜の形成ができないた
め、記録層の製造に対して材料的な制限が存在した。
LB法の適用のできない化合物を成膜する手段として
は、安定な単分子膜を形成するマトリクス分子と、その
化合物との混合膜として作製する方法がある。
は、安定な単分子膜を形成するマトリクス分子と、その
化合物との混合膜として作製する方法がある。
しかし、この方法ではフォトクロミック化合物はマト
リクス分子によって希釈されるため、単位面積当りの光
学密度が小さくなってしまい、大きな光学密度を必要と
する光記録媒体の製造には効率的ではない課題があっ
た。
リクス分子によって希釈されるため、単位面積当りの光
学密度が小さくなってしまい、大きな光学密度を必要と
する光記録媒体の製造には効率的ではない課題があっ
た。
また、この方法はマトリクス間に化合物を閉じこめる
ため、フォトクロミック化合物が凝集したり、化合物相
とマトリクス相との相分離を生じたりする課題もあっ
た。
ため、フォトクロミック化合物が凝集したり、化合物相
とマトリクス相との相分離を生じたりする課題もあっ
た。
また、水溶性のフォトクロミック化合物の場合には、
混合単分子膜中から溶解してしまう。そのため、混合膜
形成によるLB法では均質な記録層の製造ができず、上記
の材料的な制限を解決できない課題があった。
混合単分子膜中から溶解してしまう。そのため、混合膜
形成によるLB法では均質な記録層の製造ができず、上記
の材料的な制限を解決できない課題があった。
課題を解決するための手段 カルボキシル基を有するフォトクロミックスピロピラ
ン化合物と、ジオクタデシル−ジメチル−アンモニウム
からなるカチオン性界面活性物質とを塩形成させること
によって、気水界面において形成した単分子膜をラング
ミュア−プロジェット法を用いて薄膜化して光学記録媒
体を製造する。
ン化合物と、ジオクタデシル−ジメチル−アンモニウム
からなるカチオン性界面活性物質とを塩形成させること
によって、気水界面において形成した単分子膜をラング
ミュア−プロジェット法を用いて薄膜化して光学記録媒
体を製造する。
作用 カチオン性界面活性物質との塩形成を行なうことによ
って、本来界面活性を持たないフォトクロミック化合物
に界面活性を付与することが可能になり、気水界面にお
いて安定なフォトクロミック化合物の単分子膜を形成で
きる。
って、本来界面活性を持たないフォトクロミック化合物
に界面活性を付与することが可能になり、気水界面にお
いて安定なフォトクロミック化合物の単分子膜を形成で
きる。
それによって、適用した化合物の持つ光学密度を有効
に利用することができ、LB法を利用して均質な記録層の
形成が可能になる。
に利用することができ、LB法を利用して均質な記録層の
形成が可能になる。
実施例 使用したフォトクロミック化合物は、下記化学構造式
で示すスピロピラン化合物Aであり、ピラン環の8位に
カルボキシル基を有している。
で示すスピロピラン化合物Aであり、ピラン環の8位に
カルボキシル基を有している。
この分子は、長鎖炭化水素鎖を持たず、従来はLB法の
適用ができなかった。さらに、カルボキシル基を有する
ため、水溶性であり、着色体が安定なフォトクロミック
反応を示す。
適用ができなかった。さらに、カルボキシル基を有する
ため、水溶性であり、着色体が安定なフォトクロミック
反応を示す。
他にピラン環の6位、インドリン環の5、6位、N位
にカルボキシル基やアルキル基を介したカルボキシル基
で置換された構造のスピロピラン化合物も本発明を適用
できる。
にカルボキシル基やアルキル基を介したカルボキシル基
で置換された構造のスピロピラン化合物も本発明を適用
できる。
直鎖飽和炭化水素鎖を有するカチオン性界面活性物質
として、下記化学構造式のジオクタデシル−ジメチル−
アンモニウムBを用いた。他の物質としては、炭素数12
から24の長鎖炭化水素鎖をもつアルキルアミンや、2分
子膜形成能を有するカチオン性界面活性分子が適してい
る。
として、下記化学構造式のジオクタデシル−ジメチル−
アンモニウムBを用いた。他の物質としては、炭素数12
から24の長鎖炭化水素鎖をもつアルキルアミンや、2分
子膜形成能を有するカチオン性界面活性分子が適してい
る。
以下に本発明の実施例を示す。
実施例1 等モル量のスピロピラン化合物Aと界面活性物質Bを
有機溶媒中で混合することで塩形成を行なった。
有機溶媒中で混合することで塩形成を行なった。
有機溶媒としては、等量のメチルアルコールとベンゼ
ンの混合溶媒を用いた。
ンの混合溶媒を用いた。
この溶液を展開溶液として使用し、単分子膜を形成し
た。
た。
水相は、イオン交換水を1回蒸留した純水を用い、水
温16℃とした。
温16℃とした。
気水界面における単分子膜の形成は、圧縮速度10mm/m
inで行ない、単分子膜の形成の確認は表面圧−面積特
性、および気水界面での単分子膜の吸収スペクトルを測
定して行なった。
inで行ない、単分子膜の形成の確認は表面圧−面積特
性、および気水界面での単分子膜の吸収スペクトルを測
定して行なった。
スピロピラン化合物Aは、単独では水溶性であるため
に単分子膜を形成することができないが、本発明による
カチオン性界面活性物質Bとの塩形成によって単分子膜
の作製が可能になる。
に単分子膜を形成することができないが、本発明による
カチオン性界面活性物質Bとの塩形成によって単分子膜
の作製が可能になる。
気水界面に形成した単分子膜は液体凝縮膜であり、暗
所で着色体安定な吸収極大波長420nmのピークを示し
た。
所で着色体安定な吸収極大波長420nmのピークを示し
た。
LB法による記録層の形成は、累積時の表面圧20mN/m、
累積速度10mm/minの条件で、石英板基板上に累積を行な
った。
累積速度10mm/minの条件で、石英板基板上に累積を行な
った。
この製造方法によって、吸収極大波長約420nmの着色
体安定な光学記録媒体が得られた。
体安定な光学記録媒体が得られた。
発明の効果 本発明では、従来安定な着色体の薄膜が得られず、か
つ水溶性でLB膜の適用ができなかったカルボキシル基を
有するフォトクロミックスピロピラン化合物をジオクタ
デシル−ジメチル−アンモニウムからなるカチオン性界
面活性剤と塩形成させることによって、安定な気水界面
単分子膜を形成させることができ、LB法によって均質で
かつ安定な着色状態の記録層を有する光学記録媒体を提
供することができる。本発明によって、従来水溶性であ
ったり、長鎖がないためにLB法を適用できなかったカル
ボキシル基を有するスピロピラン化合物について、LB法
による形成が可能になる。それゆえに、LB法によって製
造できる光学記録媒体としての適用が可能なフォトクロ
ミック化合物の種類を増やすことができる。
つ水溶性でLB膜の適用ができなかったカルボキシル基を
有するフォトクロミックスピロピラン化合物をジオクタ
デシル−ジメチル−アンモニウムからなるカチオン性界
面活性剤と塩形成させることによって、安定な気水界面
単分子膜を形成させることができ、LB法によって均質で
かつ安定な着色状態の記録層を有する光学記録媒体を提
供することができる。本発明によって、従来水溶性であ
ったり、長鎖がないためにLB法を適用できなかったカル
ボキシル基を有するスピロピラン化合物について、LB法
による形成が可能になる。それゆえに、LB法によって製
造できる光学記録媒体としての適用が可能なフォトクロ
ミック化合物の種類を増やすことができる。
Claims (2)
- 【請求項1】カルボキシル基を有するフォトクロミック
スピロピラン化合物と、ジオクタデシル−ジメチル−ア
ンモニウムからなるカチオン性界面活性物質とを塩形成
させることによって、気水界面において単分子膜を形成
する光学記録媒体の製造方法であって、前記単分子膜を
ラングミュア−ブロジェット法を用いて形成することを
特徴とする光学記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】カルボキシル基を有するフォトクロミック
スピロピラン化合物が、下記化学構造式のスピロピラン
化合物であることを特徴とする請求項1記載の光学記録
媒体の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1201589A JP2589818B2 (ja) | 1989-08-03 | 1989-08-03 | 光学記録媒体の製造方法 |
US07/561,632 US5252437A (en) | 1989-08-03 | 1990-08-02 | Photochromic materials having a thin photochromic film and a method for fabricating the same |
DE69008965T DE69008965T2 (de) | 1989-08-03 | 1990-08-03 | Photochrommaterialien aus einem dünnen Photochromfilm und Verfahren zur Herstellung desselben. |
EP90308562A EP0411957B1 (en) | 1989-08-03 | 1990-08-03 | Photochromic materials having a thin photochromic film and a method for fabricating the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1201589A JP2589818B2 (ja) | 1989-08-03 | 1989-08-03 | 光学記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0364745A JPH0364745A (ja) | 1991-03-20 |
JP2589818B2 true JP2589818B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=16443563
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1201589A Expired - Fee Related JP2589818B2 (ja) | 1989-08-03 | 1989-08-03 | 光学記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2589818B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62164684A (ja) * | 1986-01-17 | 1987-07-21 | Sony Corp | フオトクロミツク化合物 |
JPS6422811A (en) * | 1987-07-15 | 1989-01-25 | Kanebo Ltd | Skin cosmetic |
JPS6426848A (en) * | 1987-07-23 | 1989-01-30 | Agency Ind Science Techn | Optical recording medium |
-
1989
- 1989-08-03 JP JP1201589A patent/JP2589818B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0364745A (ja) | 1991-03-20 |
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Legal Events
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