JP2794809B2 - 光学記録媒体 - Google Patents
光学記録媒体Info
- Publication number
- JP2794809B2 JP2794809B2 JP1186482A JP18648289A JP2794809B2 JP 2794809 B2 JP2794809 B2 JP 2794809B2 JP 1186482 A JP1186482 A JP 1186482A JP 18648289 A JP18648289 A JP 18648289A JP 2794809 B2 JP2794809 B2 JP 2794809B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- long
- recording medium
- optical recording
- fatty acid
- recording layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は記録密度の高い書き換え可能な光学記録媒体
に関する。
に関する。
従来の技術 従来、波長の異なる2種類の光源により、可逆的な色
の変化を生ずる材料としてフォトクロミック材料が知ら
れている。スピロピランはその代表例である。これらの
可逆性を利用して2値記憶による光学記録媒体が提案さ
れているが、まだ実用化された例はみあたらない。
の変化を生ずる材料としてフォトクロミック材料が知ら
れている。スピロピランはその代表例である。これらの
可逆性を利用して2値記憶による光学記録媒体が提案さ
れているが、まだ実用化された例はみあたらない。
発明が解決しようとする課題 フォトクロミック化合物の無色体、着色体の間の可逆
的な反応を光記憶媒体に応用する場合、1種類のフォト
クロミック化合物を用いる限り一つの状態しか記録でき
ず、記録密度が低いものしか得られない。
的な反応を光記憶媒体に応用する場合、1種類のフォト
クロミック化合物を用いる限り一つの状態しか記録でき
ず、記録密度が低いものしか得られない。
本発明は、このような従来技術の課題を解決すること
を目的とする。
を目的とする。
課題を解決するための手段 下記一般式で示されるもののうちの1種類のフォトク
ロミック化合物の単量体及び会合体を有する記録層を備
えた光学記録媒体を構成する。
ロミック化合物の単量体及び会合体を有する記録層を備
えた光学記録媒体を構成する。
(ただしn=1〜31) 作用 上記の化合物を用いて記録層を形成することにより、
1種類のフォトクロミック化合物を用いるだけで、吸収
スペクトルあるいは蛍光スペクトルの異なる単量体、会
合体の組合せからなる二つ以上の状態を記録できる密度
の高い書換え可能な光学記録媒体を提供し得る。
1種類のフォトクロミック化合物を用いるだけで、吸収
スペクトルあるいは蛍光スペクトルの異なる単量体、会
合体の組合せからなる二つ以上の状態を記録できる密度
の高い書換え可能な光学記録媒体を提供し得る。
実施例 以下に、本発明の実施例について図面を参照しながら
説明する。
説明する。
本発明の光学記録媒体は、上記一般式で示されフォト
クロミック化合物の単量体及び会合体を用いるが、R
は、原料が工業的に容易に入手できるC=31までの炭化
水素とする。好ましくはC=13からC=23までの炭化水
素で、親水性と疎水性のバランスが良く、容易にLB膜を
形成できる。
クロミック化合物の単量体及び会合体を用いるが、R
は、原料が工業的に容易に入手できるC=31までの炭化
水素とする。好ましくはC=13からC=23までの炭化水
素で、親水性と疎水性のバランスが良く、容易にLB膜を
形成できる。
ただし、単量体は、長鎖脂肪酸金属塩を含む、混合膜
中で形成されるようにする。
中で形成されるようにする。
さらに、会合体は、長鎖脂肪酸あるいは長鎖アルコー
ルを含む混合膜中で形成されるようにする。
ルを含む混合膜中で形成されるようにする。
実施例1 下記の構造で示されるスピロピラン(以下SP117と略
す)を用いた。
す)を用いた。
SP117とステアリン酸をベンゼンに順に1mM、2mMの濃
度に溶解した試料溶液を作製した。これを通常の条件
(サブフェーズ:pH7/リン酸バッファー、温度18℃、圧
縮速度:20mm/min、累積圧:20mN/m)でLB法により、石英
基板に累積して薄膜とした。石英基板はトリメチルクロ
ルシランの10%トルエン溶液に10分間浸漬した後に、ト
リクロルエタンで洗浄し、あらかじめ疎水性を施した。
また、層数は10層で膜厚は約250Aであった。このように
して作製した記録層を(1)とする。
度に溶解した試料溶液を作製した。これを通常の条件
(サブフェーズ:pH7/リン酸バッファー、温度18℃、圧
縮速度:20mm/min、累積圧:20mN/m)でLB法により、石英
基板に累積して薄膜とした。石英基板はトリメチルクロ
ルシランの10%トルエン溶液に10分間浸漬した後に、ト
リクロルエタンで洗浄し、あらかじめ疎水性を施した。
また、層数は10層で膜厚は約250Aであった。このように
して作製した記録層を(1)とする。
ステアリン酸バリウム8層を(展開物質:ステアリン
酸1mMベンゼン溶液、サブフェーズ:pH8.6/BaCl2、KHC
O3、温度18℃、圧縮速度:20mm/min、累積圧:30mN/m)LB
法により累積し、さらに、その上にSP117とステアリン
酸がベンゼンに順に1mM、2mMの濃度になるように溶解し
たものを用いて、LB法により8層累積した。累積の際の
水温、圧縮速度、累積圧等の条件は、SP117とステアリ
ン酸の混合膜の累積のときと同じであるが、サブフェー
ズは塩化バリウムの溶液として、ステアリン酸はステア
リン酸バリウムとして累積した(pH8.6/BaCl2、KHC
O3)。このようにして作製した記録層を(2)とする。
酸1mMベンゼン溶液、サブフェーズ:pH8.6/BaCl2、KHC
O3、温度18℃、圧縮速度:20mm/min、累積圧:30mN/m)LB
法により累積し、さらに、その上にSP117とステアリン
酸がベンゼンに順に1mM、2mMの濃度になるように溶解し
たものを用いて、LB法により8層累積した。累積の際の
水温、圧縮速度、累積圧等の条件は、SP117とステアリ
ン酸の混合膜の累積のときと同じであるが、サブフェー
ズは塩化バリウムの溶液として、ステアリン酸はステア
リン酸バリウムとして累積した(pH8.6/BaCl2、KHC
O3)。このようにして作製した記録層を(2)とする。
以上で得られた累積膜にレーザー光を(λ=360nm)
を照射すると、吸収スペクトルは図のアに示すようにな
った。これは情報が消去された状態(未記録の状態)で
あり、記録層(1)、(2)は各々にSP117の会合体
(着色体)と単量体(着色体)が形成されている。これ
に一定量のレーザー光(λ=550nm)を照射することに
より、吸収スペクトルは図のイに示すようになった。こ
れは記録層(2)に情報が一つ書き込まれた状態であ
り、記録媒体中の単量体(着色体)が減少した状態であ
る。また、出力を2倍にして再びレーザー光(λ=450n
m)を照射することにより、吸収スペクトルは図の
(ウ)のように変化した。これは記録層(1)に情報が
書き込まれた状態であり、記録媒体中の単量体(着色
体)と会合体(着色体)が共に未記録の状態に比べて減
少している。ここで、レーザー光(λ=360nm)の照射
をおこなうことにより、記録層(1)、記録層(2)に
記録されていた情報は再度消去された。また、未記録状
態に、450nmのレーザ光を照射することによって記録層
(1)のみに記録を行なうことができた(図のエ) 実施例2 実施例1と同様の条件でLB法により石英基板上にSP11
7/ステアリン酸/オクタデカン=1/2/3の混合膜を10層
累積した。このようにして作製した記録層を(3)とす
る。
を照射すると、吸収スペクトルは図のアに示すようにな
った。これは情報が消去された状態(未記録の状態)で
あり、記録層(1)、(2)は各々にSP117の会合体
(着色体)と単量体(着色体)が形成されている。これ
に一定量のレーザー光(λ=550nm)を照射することに
より、吸収スペクトルは図のイに示すようになった。こ
れは記録層(2)に情報が一つ書き込まれた状態であ
り、記録媒体中の単量体(着色体)が減少した状態であ
る。また、出力を2倍にして再びレーザー光(λ=450n
m)を照射することにより、吸収スペクトルは図の
(ウ)のように変化した。これは記録層(1)に情報が
書き込まれた状態であり、記録媒体中の単量体(着色
体)と会合体(着色体)が共に未記録の状態に比べて減
少している。ここで、レーザー光(λ=360nm)の照射
をおこなうことにより、記録層(1)、記録層(2)に
記録されていた情報は再度消去された。また、未記録状
態に、450nmのレーザ光を照射することによって記録層
(1)のみに記録を行なうことができた(図のエ) 実施例2 実施例1と同様の条件でLB法により石英基板上にSP11
7/ステアリン酸/オクタデカン=1/2/3の混合膜を10層
累積した。このようにして作製した記録層を(3)とす
る。
この上に、ステアリン酸バリウム8層を(展開物質:
ステアリン酸1mMベンゼン溶液、サブフェーズ:pH8.6/Ba
Cl2、KHCO3、温度18℃、圧縮速度:20mm/min、累積圧:30
mN/m)LB法により累積し、さらにこの上に、実施例1と
同じ条件で、SP117/ステアリン酸バリウム=1/2の混合
膜をLB法により8層累積した。このようにして作製した
記録層を(4)とする。
ステアリン酸1mMベンゼン溶液、サブフェーズ:pH8.6/Ba
Cl2、KHCO3、温度18℃、圧縮速度:20mm/min、累積圧:30
mN/m)LB法により累積し、さらにこの上に、実施例1と
同じ条件で、SP117/ステアリン酸バリウム=1/2の混合
膜をLB法により8層累積した。このようにして作製した
記録層を(4)とする。
上で得られた記録層(3)(会合体が形成される
層)、(4)(単量体のみが存在する層)は実施例1と
同様な書き込み、消去の特性を示した。
層)、(4)(単量体のみが存在する層)は実施例1と
同様な書き込み、消去の特性を示した。
記録層(3)は実施例1における記録層(1)と同様
に会合体を形成する層であるが、記録層(1)の累積時
には基板引き上げ時に薄膜表面に水滴が残るために乾燥
時間が2層累積する毎に30分程度必要であった。ところ
が、本実施例におけるようにオクタデカンを加えること
により水滴の付着はなくなり、乾燥時間は不用となっ
た。この結果、累積に要する時間は大幅に短縮された。
に会合体を形成する層であるが、記録層(1)の累積時
には基板引き上げ時に薄膜表面に水滴が残るために乾燥
時間が2層累積する毎に30分程度必要であった。ところ
が、本実施例におけるようにオクタデカンを加えること
により水滴の付着はなくなり、乾燥時間は不用となっ
た。この結果、累積に要する時間は大幅に短縮された。
また、会合体が形成されている混合膜は実施例では長
鎖脂肪酸の混合膜としたが長鎖アルコールを用いたとき
にも同様の結果が得られた。長鎖脂肪酸、長鎖アルコー
ル、長鎖炭化水素は炭化水素鎖の長さは炭素数が13から
31までであれば特に制限はない。
鎖脂肪酸の混合膜としたが長鎖アルコールを用いたとき
にも同様の結果が得られた。長鎖脂肪酸、長鎖アルコー
ル、長鎖炭化水素は炭化水素鎖の長さは炭素数が13から
31までであれば特に制限はない。
さらに、記録層(1)、(3)中のフォトクロミック
化合物と長鎖脂肪酸とのモル引は、1/1よりも長鎖脂肪
酸が多いときに、記録層(1)と同様な会合体のスペク
トルが得れれた。しかし、フォトクロミック化合物と長
鎖脂肪酸との混合膜中で長鎖脂肪酸の割合が上記の割合
よりも小さいときはフォトクロミック化合物は、一部分
しか会合体を形成せず会合体の濃度が薄くなった。
化合物と長鎖脂肪酸とのモル引は、1/1よりも長鎖脂肪
酸が多いときに、記録層(1)と同様な会合体のスペク
トルが得れれた。しかし、フォトクロミック化合物と長
鎖脂肪酸との混合膜中で長鎖脂肪酸の割合が上記の割合
よりも小さいときはフォトクロミック化合物は、一部分
しか会合体を形成せず会合体の濃度が薄くなった。
なお、記録層の間に分離層を設けてもよい。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、一つのフォト
クロミック化合物を用いるだけで二つ以上の状態が記録
できる書換え可能な光学記録媒体の提供が可能となる。
クロミック化合物を用いるだけで二つ以上の状態が記録
できる書換え可能な光学記録媒体の提供が可能となる。
図は本発明の実施例における書き込みの状態と消去の状
態の吸収スペクトルを示すグラフである。
態の吸収スペクトルを示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】下記一般式で示されるフォトクロミック化
合物の単量体及び会合体を有する記録層を備えたことを
特徴とする光学記録媒体。 (ただし、n=1〜31) - 【請求項2】単量体が、長鎖脂肪酸金属塩を含む混合膜
中で形成され、会合体が、長鎖脂肪酸との混合膜、長鎖
脂肪酸と長鎖炭化水素との混合膜、長鎖アルコールとの
混合膜、長鎖脂肪酸と長鎖アルコールと長鎖炭化水素と
の混合膜のいずれかの混合膜中で形成されていることを
特徴とする請求項1記載の光学記録媒体。 - 【請求項3】記録層がLB膜として形成されたことを特徴
とする請求項1記載の光学記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1186482A JP2794809B2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 光学記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1186482A JP2794809B2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 光学記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0351841A JPH0351841A (ja) | 1991-03-06 |
JP2794809B2 true JP2794809B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=16189259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1186482A Expired - Fee Related JP2794809B2 (ja) | 1989-07-19 | 1989-07-19 | 光学記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2794809B2 (ja) |
-
1989
- 1989-07-19 JP JP1186482A patent/JP2794809B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0351841A (ja) | 1991-03-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4737427A (en) | Optical high density recording mediums, method for making same and method for recording optical information in the medium | |
US5399451A (en) | Optical recording medium and method for using the same | |
US5088086A (en) | Optical recording medium and the method of recording, reading, and erasing information using it | |
JP2794809B2 (ja) | 光学記録媒体 | |
WO2006110610A2 (en) | Optical data storage and retrieval based on flourescent and photochromatic components | |
EP0230024B1 (en) | Optical recording medium having a stabilized recording layer | |
JPH0470619B2 (ja) | ||
JP2502785B2 (ja) | 光学記録媒体とこれを用いた記録方法及び再生方法 | |
JPH0470620B2 (ja) | ||
JP2552036B2 (ja) | 波長多重光学記録媒体とこれを用いた記録、消去及び再生方法 | |
EP0204876B1 (en) | Optical data storage medium having a highly reflective organic information layer | |
JPH0367249B2 (ja) | ||
US4913948A (en) | Optical recording medium | |
JP2890760B2 (ja) | 光学記録媒体 | |
JP3141584B2 (ja) | 可逆的光記録材 | |
JPH0443571B2 (ja) | ||
JPH0337171B2 (ja) | ||
JPH01148590A (ja) | 光学記録媒体 | |
JP2768567B2 (ja) | 光記録媒体 | |
JPH0444257B2 (ja) | ||
JPS63296986A (ja) | 光記録媒体及び記録方法 | |
JPH05204102A (ja) | 光メモリ素子及びその記録方法 | |
JP2658372B2 (ja) | 光学記録媒体の製造方法 | |
JPH06202270A (ja) | 光記録素子及びその記録方法 | |
JPH01259357A (ja) | 光学記録媒体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |