JP2589585B2 - 可変倍複写機における走査速度変速機構 - Google Patents

可変倍複写機における走査速度変速機構

Info

Publication number
JP2589585B2
JP2589585B2 JP1344766A JP34476689A JP2589585B2 JP 2589585 B2 JP2589585 B2 JP 2589585B2 JP 1344766 A JP1344766 A JP 1344766A JP 34476689 A JP34476689 A JP 34476689A JP 2589585 B2 JP2589585 B2 JP 2589585B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
input shaft
shaft transmission
output shaft
transmission gears
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1344766A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03200138A (ja
Inventor
公秀 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP1344766A priority Critical patent/JP2589585B2/ja
Publication of JPH03200138A publication Critical patent/JPH03200138A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2589585B2 publication Critical patent/JP2589585B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Structure Of Transmissions (AREA)
  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Variable Magnification In Projection-Type Copying Machines (AREA)
  • Optical Systems Of Projection Type Copiers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、主としてパーソナル用として使用される可
変倍複写機における走査速度変速機構に関する。
<従来の技術> 可変倍複写機において、選択された複写倍率に応じ
て、ズームレンズの位置を変更するとともに原稿に対す
る走査速度を変更する必要がある。この原稿走査速度
は、原稿台移動型の可変倍複写機では原稿台の移動速度
であり、原稿台固定型の可変倍複写機では原稿に対する
投影光学系の移動速度である。
前記の原稿走査速度を可変するのが走査速度変速機構
であるが、この走査速度変速機構の構成は、一般的に、
メインモータに連動連結された入力軸歯車と、この入力
軸歯車に共通に噛合する複数の入力軸変速歯車と、各入
力軸変速歯車に個別的に対向する複数の出力変速歯車
と、各出力軸変速歯車を噛合する出力軸歯車を有してい
る。各入力軸変速歯車とそれぞれに対応する出力軸変速
歯車との歯数比は互いに異なっており、出力軸歯車に対
して回転力を伝達する出力軸変速歯車を切り換えること
によって複写倍率を変更するようになっている。
この出力軸歯車に回転力を伝達する出力軸歯車の切り
換えには、次の二つの方式がある。
[a]一つは、すべての出力軸変速歯車を常時的に出力
軸歯車に噛合させておき、各出力軸変速歯車とそれぞれ
に対向する入力軸変速歯車との間にクラッチを介在さ
せ、変速比切換部材の変位によって複数のクラッチのう
ちいずれか一つのクラッチを入り状態にするようにした
ものである。
この方式において、変速比切換部材を変位させる手段
として、操作ダイヤルを手動にて回すことにより変位さ
せるタイプと、原稿台または投影光学系を移動させるた
めのメインモータとは別の変速比選択専用のモータを設
け、この専用オータの回転力によって変位させるタイプ
とがある。
[b]他の一つは、例えば特開昭60−165633号公報に開
示されているように、各入力軸変速歯車とそれぞれに対
応する出力軸変速歯車とを共通の軸を介して一体回転す
るように連結するとともに、それらの軸を入力軸歯車と
同軸一体の一つのキャリアに共通に軸支し、メインモー
タの駆動によってキャリアを回転させることにより出力
軸歯車に噛合する出力軸変速歯車を切り換えるようにし
たものである。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、上記各従来例には、それぞれ次のよう
な問題がある。
(i)上記[a]の方式のうち、変速比切換部材を操作
ダイヤルの手動操作によって変位させるタイプでは、操
作ダイヤルを手動操作することが面である上に、操作ダ
イヤルを回すためにはかなり大きな力をかけなければな
らないという操作性の悪さの問題がある。
(ii)上記[a]の方式のうち、変速比切換部材を変速
比選択専用のモータで変位させるタイプでは、メインモ
ータとは別に変速比選択専用のモータを用いているため
に、コストアップを招いている。
(iii)上記[b]の方式では、キャリアおよびキャリ
アと一体に回転する複数の入力軸変速歯車,出力軸変速
歯車が回転するスペースを必要とするため走査速度変速
機構が大型化するとともに、キャリアおよび複数の入力
軸変速歯車,出力軸変速歯車を回転させることから大き
な回転トルクがかかるためにパワーの大きなメインモー
タを必要とするという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みて創案されたもので
あって、前記[a]の方式において原稿台または投影光
学系を移動させるメインモータによって変速比切換部材
を変位させることにより、操作性の改善とコストダウン
を図るとともに、機構が大型化することとメインモータ
が高パワー化するの回避することを目的とする。
<課題を解決するための手段> 本発明は、このような目的を達成するために、次のよ
うな構成をとる。
すなわち、本発明は、メインモータに連動連結された
入力軸歯車と、この入力軸歯車に共通に噛合する複数の
入力軸変速歯車と、各入力軸変速歯車に個別的に対向す
る複数の出力軸変速歯車と、これら互いに対向する各入
力軸変速歯車と各出力軸変速歯車との間に介在された複
数のクラッチと、各出力軸変速歯車を共通に噛合し原稿
台または投影光学系の駆動機構に連動連結された出力軸
歯車と、選択された複写倍率に応じて変位して前記複数
のクラッチのうちいずれか一つのクラッチを入り状態に
する変速比切換部材とを備えた可変倍複写機における走
査速度変速機構において、複写倍率の選択操作に応じて
その複写倍率に対応したクラッチを入り状態とする位置
まで前記変速比切換部材を前記メインモータの回転力に
よって変位させる変速比切換部材駆動機構を備え、前記
変速比切換部材駆動機構は、複写倍率の選択操作に応じ
て、前記メインモータの回転力を伝達するスプリングク
ラッチと、このスプリングクラッチを介して伝達される
回転力によって回転するカム部材と、このカム部材に係
合して前記カム部材の回転によって摺動変位することに
より、前記変速比切換部材を変位させるスライダとを有
している。
<作用> 本発明の上記構成による作用は、次の通りである。
変速比切換部材駆動機構は、スプリングクラッチ、カ
ム部材およびスライダを有しており、複写倍率の選択操
作に応じて、メインモータの回転力が、スプリングクラ
ッチを介してカム部材に伝達されてカム部材が回転し、
この回転に応じてカム部材に係合するスライダが摺動変
位して変速比切換部材を変位させ、選択された複写倍率
に対応したクラッチを入り状態とするものであり、変速
比切換部材の変位の動力源として原稿台または投影光学
系を移動させるメインモータの回転力を利用している。
<実施例> 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は可変倍複写機における走査速度変速機構の要
部の分解斜視図、第2図は走査速度変速機構の展開断面
図である。第1図においては、作図を簡略にするため、
各歯車の歯は図示を省略してある。
第2図に示すように、一方向回転型のメインモータ1
に歯車伝動機構2を介して連動連結された原稿台リター
ン用の従動歯車3がフレーム4,5に軸支されたリターン
用入力軸6に回転自在に嵌合されている。リターン用入
力軸6と平行なフィード用入力軸7がフレーム4,5に軸
受8,9を介して軸支され、このフィード用入力軸7に回
転自在に嵌合された原稿台フィード用の従動歯車10が原
稿台リターン用の従動歯車3に噛合している。
フィード用入力軸7のまわりに設けられた電磁クラッ
チ11は、そのON/OFF動作により従動歯車10からフィード
用入力軸7に対する回転力伝達を継・断するものであ
り、リターン用入力軸6のまわりに設けられた電磁クラ
ッチ12は、そのON/OFF動作により従動歯車3からリター
ン用入力軸6に対する回転力伝達を継・断するものであ
る。
フィード用入力軸7の端部に入力軸歯車13が固定され
ている。この入力軸歯車13は、メインモータ1に対し
て、歯車伝動機構2、従動歯車3,10、電磁クラッチ11お
よびフィード用入力軸7を介して連動連結されているこ
とになる。
この入力軸歯車13には、第1図にも示すように四つの
入力軸変速歯車14a〜14dが共通に噛合されている。各入
力軸変速歯車14a〜14dのそれぞれに個別的に対向して四
つの出力軸変速歯車15a〜15dが配置され、これら互いに
対向する各入力軸変速歯車14a〜14dと各出力軸変速歯車
15a〜15dとがそれぞれ共通の支軸16a〜16dに回転自在に
軸支されている。これらの支軸16a〜16d、フレーム5,17
によって位置固定ならびに回転規制の状態で取り付けら
れている。
支軸16a〜16dに対して、入力軸変速歯車14a〜14dは軸
方向に摺動自在となっているのに対して、出力軸変速歯
車15a〜15dは軸方向で位置規制されている。入力軸変速
歯車14a〜14dと出力軸変速歯車15a〜15dとの間には、支
軸16a〜16dのまわりに形成されたクラッチ18a〜18dが介
在されている。クラッチ18a〜18dは、入力軸変速歯車14
a〜14dから一体的に突設されたクラッチ爪と、出力軸変
速歯車15a〜15dから一体的に突設されたクラッチ爪と、
支軸16a〜16dに套嵌された状態で入力軸変速歯車14a〜1
4dと出力軸変速歯車15a〜15dとの間に介在された圧縮ス
プリングとで構成されている。
第3図にクラッチ18aの構造を代表的に示す。18a1
入力軸変速歯車14aから突設のクラッチ爪、18a2は出力
軸変速歯車15aから突設のクラッチ爪、18a3は圧縮スプ
リングである。他のクラッチ18b〜18dも同様の構造を有
している。これらのクラッチ18a〜18dは、圧縮スプリン
グによって常時はクラッチ切り状態に付勢されている
(第3図(a)の状態)。
出力軸変速歯車15a〜15dが共通に噛合する出力軸歯車
19が、フレーム17に固定された支軸20に回転自在に軸支
されている。入力軸変速歯車14a〜14dの歯数が互いに等
しいのに対して、出力軸変速歯車15a〜15dの歯数はすべ
て異なっており、クラッチ18a〜18dのうちいずれのクラ
ッチを入り状態にするかによって、入力軸歯車13から出
力軸歯車19への変速比が切り換えられるようになってい
る。
出力軸変速歯車15aの歯数は入力軸変速歯車14aの歯数
と等しく、これらは複写倍率を「等倍」とするものであ
る。出力軸変速歯車15bの歯数は入力軸変速歯車14bの歯
数よりも少なく、これらは複写倍率を「拡大」とするも
のである。出力軸変速歯車15cの歯数は入力軸変速歯車1
4cの歯数よりも多く、これらは複写倍率を「縮小のI」
とするものである。出力軸変速歯車15dの歯数は入力軸
変速歯車14dの歯数よりもさらに多く、これらは複写倍
率を「縮小のII」とするものである。縮小のIIは縮小I
よりも複写倍率が小さい。
なお、出力軸変速歯車15a〜15dの歯数が異なることか
ら、フィード用入力軸7と支軸20とは同軸とはなってい
ない。
フレーム17に固定の支軸21に回転自在に軸支されたカ
ウンタ歯車22に出力軸歯車19が噛合し、フレーム17に固
定の支軸23に回転自在に軸支されたピニオン歯車24にカ
ウンタ歯車22が噛合し、ピニオン歯車24にはラック25が
噛合している。このラック25は、原稿台駆動機構26に設
けられており、この原稿台駆動機構26を介して原稿台27
に連動連結されている。
したがって、出力軸歯車19は、原稿台27に対して、カ
ウンタ歯車22、ピニオン歯車24、ラック25および原稿台
駆動機構26を介して連動連結されていることになる。
原稿台リターン用の従動歯車3を嵌合しているリター
ン用入力軸6の端部に固定された歯車28に歯車29が噛合
し、フレーム5,17に軸支された回転軸30の一端が歯車29
に固定され、他端に固定した歯車31がピニオン歯車24に
噛合している。
ここで、とりあえず変速比の切り換えのことは無視し
て、原稿台27をフィードするときの動作とリターンする
ときの動作とについて説明しておく。
図示しないコピーキーを押すと、電磁クラッチ11をON
にして原稿台フィード用の従動歯車10をフィード用入力
軸7に対して回転力伝達状態にするとともに、電磁クラ
ッチ12をOFFにして原稿台リターン用の従動歯車3をリ
ターン用入力軸6に対して回転力を伝達しない状態にす
る。
すると、メインモータ1の回転力は、歯車伝動機構
2、従動歯車3,10、電磁クラッチ11、フィード用入力軸
7を介して入力軸歯車13に伝達され、さらに入力軸歯車
13から入力軸変速歯車14a〜14dのうちクラッチ入り状態
にある例えば入力軸変速歯車14a、クラッチ18a、出力軸
変速歯車15aを介して出力軸歯車19に伝達され、さらに
出力軸歯車19からカウンタ歯車22を介してピニオン歯車
24に、このピニオン歯車24を正転方向に回転するように
伝達され、ピニオン歯車24からさらにラック25および原
稿台駆動機構26を介して原稿台27に対してフィード方向
の駆動力が伝達される。
原稿台27がフィード方向の終端に達すると、電磁クラ
ッチ11をOFFにして従動歯車10をフィード用入力軸7に
対して回転力を伝達しない状態にするとともに、電磁ク
ラッチ12をONにして従動歯車3をリターン用入力軸6に
対して回転力伝達状態にする。
すると、メインモータ1の回転力は、歯車伝動機構
2、従動歯車3、電磁クラッチ12、リターン用入力軸
6、歯車28、歯車29、回転軸30、歯車31を介してピニオ
ン歯車24に、このピニオン歯車24を逆転方向に回転する
ように伝達され、ピニオン歯車24からクラック25および
原稿台駆動機構26を介して原稿台27に対してリターン方
向の駆動力が伝達される。
次に、原稿台27をフィード方向に移動させるときの移
動速度を変速するための走査速度変速機構の構造につい
て説明する。
変速比は、四つの互いに対向する入力軸変速歯車14a
〜14dと出力軸変速歯車15a〜15dとの間に介在されたク
ラッチ18a〜18dのいずれを入り状態にするかによって切
り換えられる。この変速比を直接的に切り換えるのが変
速比切換部材32である。変速比は、選択された複写倍率
に応じて切り換えられることはいうまでもない。
円板状の変速比切換部材32は、第2図,第3図にも示
されているが、第1図においてその形態が最も端的に表
されている。変速比切換部材32は、フレーム5と入力軸
歯車13および入力軸変速歯車14a〜14dとの間に位置し、
クラッチ18a〜18dにおける圧縮スプリングによって出力
軸変速歯車15a〜15dから離間する状態に付勢されている
入力軸変速歯車14a〜14dとフレーム5との間で挟持され
ている。
変速比切換部材32の中心にはフィード用入力軸7が貫
通しているが、それは遊嵌であり、フィード用入力軸7
から変速比切換部材32への回転力伝達はない。
入力軸変速歯車14a〜14d、出力軸変速歯車15a〜15dお
よびクラッチ18a〜18dを支持している支軸16a〜16dはフ
レーム5に固定されているが、この支軸16a〜16dを貫通
させて支軸16a〜16dによって変速比切換部材32の回転が
阻止されることを回避するための三つの円弧状長孔33a
〜33cが変速比切換部材32に形成されている(第1図お
よび第4図参照)。
円弧状長孔33aは、二つの支軸16a,16dに共通となって
いる。円弧状長孔33aの内側と外側とに、入力軸変速歯
車14a,14dを圧縮スプリングに抗してクラッチ入り状態
に持ち上げるための傾斜突起34a,34dが形成され、円弧
状長孔33bの内側と外側とに、入力軸変速歯車14bをクラ
ッチ入り状態に持ち上げる傾斜突起34bが形成され、円
弧状長孔33cの内側と外側とに、入力軸変速歯車14cをク
ラッチ入り状態に持ち上げる傾斜突起34cが形成されて
いる。
これら4組の傾斜突起34a〜34dの相互の位置関係は、
四つのクラッチ18a〜18dのうちいずれか一つのクラッチ
を入り状態にしたときは、残りの三つのクラッチのいず
れをも切り状態とするような関係となっている。なお、
第3図の(b)は傾斜突起34aによって入力軸変速歯車1
4aを持ち上げてクラッチ18aを入り状態にした状態を示
す。
変速比切換部材32を、複写倍率の選択操作に応じて四
つのクラッチ18a〜18dのうちその複写倍率に対応した一
つのクラッチのみを入り状態とする位置まで回転変位さ
せるために、先に述べた[a]方式の従来例では、手動
によって回される操作ダイヤルを変速比切換部材32に連
動連結するか、または、原稿台27を往復移動させるため
のメインモータ1とは別の変速比選択専用のモータに連
動連結していたのであるが、本発明の実施例の場合に
は、変速比切換部材32を前記のように回転変位させるた
めの変速比切換部材駆動機構35として、スプリングクラ
ッチ36とカム部材37とスライダ38とから構成されたもの
を採用している。
以下、スプリングクラッチ36,カム部材37,スライダ38
の構造を説明する。
スプリングクラッチ36は、フレーム4,5に固定された
支軸39に回転自在に軸支され原稿台フィード用の従動歯
車10に噛合した入力歯車40と、出力歯車41と、入力歯車
40および出力歯車41にわたって套嵌されたスプリング42
と、スプリング42のまわりに嵌合された制御環43と、制
御環43に設けられた係止爪44と、この係止爪44に係脱自
在に係合する制御爪45と、制御爪45を係合付勢するバネ
(図示せず)と、制御爪45を係止爪44から一時的に離脱
させるためのソレノイド(図示せず)とから構成されて
いる。
ソレノイドは、複写倍率選択キー(図示せず)を1回
押すたびに付勢されるようになっている。スプリングク
ラッチ36は、制御爪45が係止爪44に係合している状態で
は、入力歯車40から出力歯車41への回転力伝達は行わ
ず、制御爪45が係止爪44から離脱した状態で出力歯車41
が入力歯車40と一体となって出力歯車41が回転し、それ
が1回転すると再び制御爪45が係止爪44に係合して停止
するものである。
カム部材37は、フレーム5に固定された支軸46に回転
自在に軸支されスプリングクラッチ36における出力歯車
41に噛合した大径歯車47と、大径歯車47の一側面から軸
方向に一体的に突設された四つの凸部48a〜48dとを備え
ている。
大径歯車47の歯数は出力歯車41の歯数の4倍となって
おり、出力歯数41の1回転によって大径歯車47が1/4回
転(90゜回転)するようになっている。凸部48a〜48d
は、支軸46を中心として90゜ごとに設けられている。支
軸46と各凸部48a〜48dとの距離は互いに相違し、対向凸
部48a,48cどうしの距離と、対向凸部48b,48dどうしの距
離とは互いに等しい。
スライダ38は、カム部材37における凸部48a〜48dを内
部に収めるカムリング49と、カムリング49から一体的に
突出されてフィード用入力軸7を貫通させる長孔リング
50と、カムリング49と長孔リング50とに一体連設された
平板部51と、平板部51から突設されたピン52と、長孔リ
ング50とは反対側においてカムリング49から一体的に突
出されて図示しないレールにガイドされるガイド板53と
から構成されている。
カムリング49の左右内側面間隔は、対向凸部48a,48c
(対向凸部48b,48d)の距離と一致している。ピン52
は、変速比切換部材32に形成された半径方向に沿った長
孔54に対して摺動自在に係合されている。
変速比切換部材駆動機構35は、スプリングクラッチ36
の入力歯車40がメインモータ1から歯車伝動機構2、従
動歯車3,10を介して回転力を受け、複写倍率選択キー
(図示せず)の押し操作に伴う入力歯車40と出力歯車41
との伝動を介してカム部材37における大径歯車47が1/4
回転し、対向凸部48a,48cまたは対向凸部48b,48dのカム
リング49に対するカム作用によってスライダ38が摺動
し、ピン52によって変速比切換部材32を回転させて傾斜
突起34a〜34dのいずれかによってクラッチ18a〜18dのう
ち対応する一つのみのクラッチを入り状態とする。すな
わち、変速比切換部材駆動機構35は、メインモータ1の
回転力によって変速比切換部材32を変位させるようにな
っている。
次に、この実施例の可変倍複写機における走査速度変
速機構の動作を第4図ないし第7図に基づいて説明す
る。これらの各図において、(a)はカム部材37とスラ
イダ38との関係を示し、(b)はスライダ38と変速比切
換部材32と入力軸変速歯車14a〜14dとの関係を示す。
等倍選択 第4図は複写倍率が等倍の状態を示す。
カム部材37における対向凸部48a,48cがスライダ38に
おけるカムリング49の左右内側面に当接し、このときの
スライダ38におけるピン52によって回転位相が決められ
た変速比切換部材32は、その傾斜突起34aが入力軸変速
歯車14aをクラッチ18aにおける圧縮スプリングに抗して
出力軸変速歯車15a側に押圧してクラッチ18aを入り状態
としている。
このとき、他の傾斜突起34b〜34dは入力軸変速歯車14
b〜14dから離れていて、クラッチ18b〜18dは切り状態と
なっており、入力軸変速歯車14b〜14dと出力軸変速歯車
15b〜15dとは回転力を伝達しない状態となっている。
入力軸歯車13がメインモータ1から受けた回転力は入
力軸変速歯車14a、クラッチ18a、出力軸変速歯車15aを
介して出力軸歯車19に伝達され、さらにカウンタ歯車2
2、ピニオン歯車24、ラック25および原稿台駆動機構26
を介して原稿台27をフィード方向に向けて、複写倍率を
等倍とする速度で移動させる。
拡大選択 第5図は複写倍率が拡大の状態を示す。
第4図の状態において、複写倍率選択キーを押すと、
スプリングクラッチ36における図示しないソレノイドが
付勢されて制御爪45が制御環43の係止爪44から一時的に
離脱し、出力歯車41が入力歯車40と一体となって回転
し、これに伴ってカム部材37における大径歯車47が時計
方向に回転する。出力歯車41が1回転すると、制御爪45
が係止爪44に再び係合して出力歯車41の回転を停止する
から、大径歯車47は90゜だけ回転する。
これによって、カム部材37における対向凸部48b,48d
がスライダ38におけるカムリング49の左右内側面に当接
し、このときのスライダ38におけるピン52によって回転
変位された変速比切換部材32は、その傾斜突起34bがク
ラッチ18bを入り状態として入力軸変速歯車14bを出力軸
変速歯車15bと一体化する。
このとき他の傾斜突起34a,34c,34dは入力軸変速歯車1
4a,14c,14dから離れていて、これらの入力軸変速歯車と
出力軸変速歯車15a,15c,15dとは回転力を伝達しない状
態となっている。
入力軸歯車13がメインモータ1から受けた回転力は入
力軸変速歯車14b、クラッチ18b、出力軸変速歯車15bを
介して出力軸歯車19に伝達され、原稿台27をフィード方
向に向けて、複写倍率を拡大とする速度で移動させる。
縮小のIの選択 第6図は複写倍率が縮小のIの状態を示す。
第5図の状態からさらに複写倍率選択キーを押すと、
出力歯車41が入力歯車40と一体となって1回転し、大径
歯車47が時計方向に90゜だけ回転する。これによって、
対向凸部48c,48aがカムリング49の左右内側面に当接
し、このときのスライダ38におけるピン52によって回転
変位された変速比切換部材32は、その傾斜突起34cがク
ラッチ18cのみを入り状態として入力軸変速歯車14cを出
力軸変速歯車15cと一体化する。
入力軸歯車13がメインモータ1から受けた回転力は入
力軸変速歯車14c、クラッチ18c、出力軸変速歯車15cを
介して出力軸歯車19に伝達され、原稿台27をフィード方
向に向けて、複写倍率を縮小のIとする速度で移動させ
る。
縮小のIIの選択 第7図は複写倍率が縮小のIIの状態を示す。
第6図の状態からさらに複写倍率選択キーを押すと、
出力歯車41が入力歯車40と一体となって1回転し、大径
歯車47が時計方向に90゜だけ回転する。これによって、
対向凸部48d,48bがカムリング49の左右内側面に当接
し、このときのスライダ38におけるピン52によって回転
変位された変速比切換部材32は、その傾斜突起34dがク
ラッチ18dのみを入り状態として入力軸変速歯車14dを出
力軸変速歯車15dと一体化する。
入力軸歯車13がメインモータ1から受けた回転力は入
力軸変速歯車14d、クラッチ18d、出力軸変速歯車15dを
介して出力軸歯車19に伝達され、原稿台27をフィード方
向に向けて、複写倍率を縮小のIIとする速度で移動させ
る。
なお、複写倍率選択キーを1回押すごとに、第4図→
第5図→第6図→第7図→第4図のようにサイクリック
に複写倍率が切り換えられる。
本発明は、次のような構成のものも実施例として含
む。
イ 上記実施例では、ピニオン歯車24を原稿台駆動機構
26に設けられたラック25に噛合して原稿台27を移動する
ようにしたが、これに代えて、投影光学系を移動するよ
うに構成してもよい。
ロ 上記実施例では、複写倍率を等倍,拡大,縮小のI,
縮小のIIの4段階としたので、スプリングクラッチ36の
出力歯車41とカム部材37の大径歯車47との歯数比を1:4
とし、カム部材37における凸部の数を四つとし、変速比
切換部材32における傾斜突起の数を四つとし、入力軸変
速歯車と出力軸変速歯車の組を四つとしたが、複写倍率
の段数は任意に定めることができ、それに応じて前記の
比や数を設定すればよい。
ハ 上記実施例では、入力軸変速歯車14a〜14dの歯数を
互いに等しくし、出力軸変速歯車15a〜15dの歯数をすべ
て異ならせたが、これに代えて、入力軸変速歯車14a〜1
4dの歯数をすべて異ならせ、かつ、出力軸変速歯車15a
〜15dの歯数を互いに等しくするか、あるいはすべて異
ならせても、所定の複写倍率を得ることができるように
構成できる。
<発明の効果> 本発明によれば、次の効果が発揮される。
複数の入力軸変速歯車とそれぞれに対向する出力軸変
速歯車との間に介在された各クラッチのうち選択された
複写倍率に対応した一つのクラッチのみを入り状態に切
り換える変速比切換部材を変位させるものとして、原稿
台または投影光学系を移動させるためのメインモータの
回転力を受けて変速比切換部材を変位させる変速比切換
部材駆動機構を設けたので、操作ダイヤルを手動操作す
る従来例に比べて操作性を改善でき、メインモータとは
別の変速比選択専用のモータを用いる従来例に比べてコ
ストダウンを図ることができ、複数の入力軸変速歯車,
出力軸変速歯車およびこれらの各歯車を支持するキャリ
アを回転させる従来例に比べて走査速度変速機構を小型
化できるとともにメインモータとしてより小容量のもの
を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本発明の一実施例に係り、第1図
は可変倍複写機における走査速度変速機構の要部の分解
斜視図、第2図は走査速度変速機構の展開断面図、第3
図の(a)は入力軸変速歯車が出力軸変速歯車に対して
クラッチ切り状態となっているときの正面図、第3図の
(b)は入力軸変速歯車が出力軸変速歯車に対してクラ
ッチ入り状態となっているときの正面図、第4図の
(a),(b)は複写倍率が等倍のときの動作説明図、
第5図の(a),(b)は複写倍率が拡大のときの動作
説明図、第6図の(a),(b)は複写倍率が縮小のI
のときの動作説明図、第7図の(a),(b)は複写倍
率が縮小のIIのときの動作説明図であり、第4図ないし
第7図において(a)はカム部材とスライダとの関係を
示し、(b)はスライダと変速比切換部材と入力軸変速
歯車との関係を示す。 1……メインモータ、13……入力軸歯車、14a〜14d……
入力軸変速歯車、15a〜15d……出力軸変速歯車、18a〜1
8d……クラッチ、19……出力軸歯車、26……原稿台駆動
機構、27……原稿台、32……変速比切換部材、35……変
速比切換部材駆動機構、36……スプリングクラッチ、37
……カム部材、38……スライダ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メインモータに連動連結された入力軸歯車
    と、この入力軸歯車に共通に噛合する複数の入力軸変速
    歯車と、各入力軸変速歯車に個別的に対向する複数の出
    力軸変速歯車と、これら互いに対向する各入力軸変速歯
    車と各出力軸変速歯車との間に介在された複数のクラッ
    チと、各出力軸変速歯車を共通に噛合し原稿台または投
    影光学系の駆動機構に連動連結された出力軸歯車と、選
    択された複写倍率に応じて変位して前記複数のクラッチ
    のうちいずれか一つのクラッチを入り状態にする変速比
    切換部材とを備えた可変倍複写機における走査速度変速
    機構において、 複写倍率の選択操作に応じてその複写倍率に対応したク
    ラッチを入り状態とする位置まで前記変速比切換部材を
    前記メインモータの回転力によって変位させる変速比切
    換部材駆動機構を備え、 前記変速比切換部材駆動機構は、複写倍率の選択操作に
    応じて、前記メインモータの回転力を伝達するスプリン
    グクラッチと、このスプリングクラッチを介して伝達さ
    れる回転力によって回転するカム部材と、このカム部材
    に係合して前記カム部材の回転によって摺動変位するこ
    とにより、前記変速比切換部材を変位させるスライダと
    を有することを特徴とする可変倍複写機における走査速
    度変速機構。
JP1344766A 1989-12-27 1989-12-27 可変倍複写機における走査速度変速機構 Expired - Lifetime JP2589585B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1344766A JP2589585B2 (ja) 1989-12-27 1989-12-27 可変倍複写機における走査速度変速機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1344766A JP2589585B2 (ja) 1989-12-27 1989-12-27 可変倍複写機における走査速度変速機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03200138A JPH03200138A (ja) 1991-09-02
JP2589585B2 true JP2589585B2 (ja) 1997-03-12

Family

ID=18371816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1344766A Expired - Lifetime JP2589585B2 (ja) 1989-12-27 1989-12-27 可変倍複写機における走査速度変速機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2589585B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6398511B2 (ja) * 2014-09-17 2018-10-03 富士ゼロックス株式会社 駆動機構、画像形成装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59123830A (ja) * 1982-12-29 1984-07-17 Ricoh Co Ltd 変倍光学装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03200138A (ja) 1991-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5226639A (en) Paper feeding device for facsimile apparatus
JP4577902B2 (ja) 4輪駆動車用駆動力配分装置
JP3810643B2 (ja) 画像読取装置
US5168295A (en) Powder dividing device for camera
US4197760A (en) Manual shift control system for a multiple input-multiple output transmission
JP2589585B2 (ja) 可変倍複写機における走査速度変速機構
US4155271A (en) Manual shift control system for a multiple input-multiple output transmission
JPH061099B2 (ja) 画像形成装置
JPS60158414A (ja) オ−トフオ−カス装置
US5729359A (en) Image reading apparatus
EP1995106B1 (en) Four-wheel-drive-vehicle force distribution apparatus
JPH09131935A (ja) トラクタ装置
US4884108A (en) Mechanism for reciprocating an original table of a copying apparatus
JPS58136067A (ja) 複写機の露光光学系駆動装置
JPH1163216A (ja) 歯車式変速機の自動変速装置
JP2746794B2 (ja) 複写機の変倍装置
JP2815209B2 (ja) カメラ及び動力伝達装置
JPS5965649A (ja) 変速装置
US5072255A (en) Optically variable magnification mechanism
JP2009142368A (ja) ミシンの糸調子装置
JPH0611414Y2 (ja) 回転方向切換え可能な動力伝達装置
JPS5989832A (ja) 動力伝達切換装置
JPS6218467Y2 (ja)
JPH02292522A (ja) 伝動切換装置
JPH06110112A (ja) 駆動力変換装置