JP2746794B2 - 複写機の変倍装置 - Google Patents

複写機の変倍装置

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JP2746794B2 JP14770592A JP14770592A JP2746794B2 JP 2746794 B2 JP2746794 B2 JP 2746794B2 JP 14770592 A JP14770592 A JP 14770592A JP 14770592 A JP14770592 A JP 14770592A JP 2746794 B2 JP2746794 B2 JP 2746794B2
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  • Variable Magnification In Projection-Type Copying Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機等の複
写機に装備されており、原稿画像に対して複写画像を拡
大および縮小するために使用される変倍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機では、近時、原稿画像を
等倍で複写するのみならず、原稿画像を拡大および縮小
して複写するための変倍装置が装備されることがある。
このような変倍装置は、原稿台上の原稿の画像を感光体
へ露光する光学系に配置されたレンズユニットが、原稿
台に沿っておよびその方向とは直交する方向に移動され
ることにより、原稿画像に対する複写画像の倍率が変更
される。レンズユニットは、通常、ステッピングモータ
ーあるいはソレノイドによって駆動されるようになって
おり、複数の異なった変倍位置となるように、レンズユ
ニットは所定量だけ移動されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、変倍装置
には、レンズユニットを移動させるためのステッピング
モータ、ソレノイド等の電気部品が使用されているため
に、装置全体が大型化するとともに、コストも高くな
る。また、このような電気部品の使用するためには大型
の電源も必要であるために、複写機全体が大型化すると
いう問題もある。
【0004】本発明は上記従来の問題を解決するもので
あり、その目的は、原稿画像に対する複写画像の倍率を
変更するに際して、レンズユニットを、少ない電気部品
によって確実に移動させることができる複写機の変倍装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の複写機の変倍装
置は、原稿台上に載置された原稿の画像が光学系によっ
て感光体に露光されるようになっており、該光学系内に
設けられたレンズユニットが原稿台に沿って移動するこ
とによって原稿画像に対する複写画像の倍率が変更され
る変倍装置であって、原稿台上の原稿をスキャンするた
めに該原稿台に沿って往復移動されるとともに、原稿ス
キャン開始時の位置から原稿スキャン方向とは反対方向
へオーバーランし得る光学ユニットと、該光学ユニット
の原稿スキャン方向および該スキャン方向とは直交する
方向に前記レンズユニットを移動させるレンズ移動機構
と、複写機本体の動力が伝達されて回転されるとともに
該動力が遮断されて停止される変倍カム、および、該変
倍カムの回転によって原稿スキャン方向へ移動されるカ
ムフォロア、を有するカム機構と該カム機構のカムフォ
ロアによって動作されて、前記レンズユニットを所定位
置となるように該レンズ移動機構を駆動する駆動機構
と、複写機本体からの動力を該カム機構の変倍カムへ伝
達して該変倍カムを回転させるとともに該変倍カムの回
転を規制するクラッチ機構と、前記光学ユニットのオー
バーランによって、該クラッチ機構を動作させて、変倍
カムを所定量だけ回転させるラッチ機構と、を具備して
なり、そのことより上記目的が達成される。
【0006】前記駆動機構は、前記カムフォロアの原稿
スキャン方向への移動を増幅してレンズ移動機構へ伝達
する。
【0007】前記カムフォロアは、前記変倍カムが所定
量ずつ回転することによって、複数の異なる位置へと順
次移動されるようになっており、前記光学ユニットは、
該カムフォロアが所定位置になるまで、前記ラッチ機構
を動作させるべく、所定回数オーバーランされる。
【0008】
【作用】本発明の変倍装置では、光学ユニットが原稿ス
キャン位置からオーバーランすることによって、ラッチ
機構が動作されてクラッチ機構が動力伝達状態になり、
複写機本体からの動力が変倍カムに伝達され。これによ
り、変倍カムが所定量だけ回転されて、カムフォロアが
所定量だけ原稿スキャン方向へと移動され、レンズユニ
ットが所定の変倍位置となるように、レンズ移動機構が
駆動される。
【0009】
【実施例】以下に本発明を実施例について説明する。本
発明の画像形成装置の変倍機構は、例えば、原稿画像を
拡大または縮小して複写するために、電子写真複写機に
設けられている。該電子写真複写機は、図1に示すよう
に、固定された原稿台60上に載置された原稿が、光源
ユニット61aによってスキャンされるようになってい
る。光源61から照射される光は、原稿載置台60上の
原稿によって反射されて、その反射光は、光源ユニット
61に搭載された第1反射ミラー61b、第1ミラーユ
ニット63に設けられた第2反射ミラー63aおよび第
3反射ミラー63b、レンズユニット64、第2ミラー
ユニット65に設けられた第4反射ミラー65aおよび
第5反射ミラー65b、さらに、複写機本体に取り付け
られた反射ミラー66を介して、感光体ドラム67の表
面へと導かれ、感光体ドラム67に原稿画像が露光され
る。第1ミラーユニット63は、光源61から感光体ド
ラム67表面の露光位置までの光路長を一定に保つため
に、光源ユニット61と同方向に、該光源ユニット61
の1/2の速度で移動する。
【0010】図2は、本発明の変倍装置におけるレンズ
ユニット64を所定位置へと移動させるレンズ移動機構
10およびその駆動機構である増幅駆動機構40を示し
ている。レンズユニット64は、その光軸64aが、原
稿台60上の原稿スキャン方向と同方向になっており、
該光軸64aとは直交する方向に延びるレンズベース1
1上に搭載されている。該レンズベース11は、レンズ
キャリッジ13に取り付けられており、該レンズキャリ
ッジ13が、レンズユニット64の光軸64aとは平行
に延びるキャリッジガイド14にスライド可能に支持さ
れている。レンズキャリッジ13は、キャリッジガイド
14に沿って長くなっており、その一方の端部に、レン
ズベース11側に延出する中空のガイド部13aが設け
られている。レンズベース11にも、キャリッジガイド
14側へ延出する中空のガイド部11aが設けられてお
り、図3に示すように、該ガイド部11aにレンズキャ
リッジ13のガイド部13aがスライド可能に嵌合して
いる。従って、レンズベース11は、レンズキャリッシ
ジ13に対して、レンズユニット64の光軸64aとは
直交する方向に移動可能になっている。また、レンズキ
ャリッジ13が光軸64aとは平行になったキャリッジ
ガイド14に沿ってスライドされることによって、レン
ズベース11がレンズユニット64の光軸64aに沿っ
て移動される。
【0011】レンズベース11の下方には、レンズユニ
ット64の光軸64aに対して若干傾斜した状態のレン
ズガイド12が配置されている。該レンズガイド12に
は、レンズベース11の下面に取り付けられたガイド部
材11bがスライド可能に係合している。従って、レン
ズベース11が、レンズキャリッジ13によって、光軸
64aに沿って移動される際に、該レンズガイド12に
案内されて、光軸64aとは直交する方向へと移動され
る。レンズガイド12には、変倍率に対応するしてレン
ズユニット64が位置決めされるように、ガイド部材1
1bが停止される4つの変倍位置12a〜12dが設定
されている。
【0012】レンズキャリッジ13のガイド部13aが
設けられた端部とは反対側の端部には、板バネ13bに
よってキャリッジガイド14から離れる方向へと付勢さ
れたタッチローラ16が設けられており、該タッチロー
ラ16は、キャリッジガイド14に対して平行に設けら
れたガイド部材17上を転接するようになっている。該
ガイド部材17には、4つのスイッチ15a〜15d
が、キャリッジガイド14に沿ってそれぞれが所定の間
隔をあけて配置されている。各スイッチ15a〜15d
は、レンズキャリッジ13の移動によってレンズガイド
12に沿って移動されるレンズベース11のガイド部材
11bが、該レンズガイド12の各変倍位置12a〜1
2dに停止した場合に、タッチローラ16によって、そ
れぞれが動作されるように、それぞれが位置決めされて
いる。
【0013】本発明の変倍装置では、レンズユニット6
4を所定の変倍率位置に誘導するために、変倍カムおよ
びクラッチを用いたカム機構30、および変倍カムのカ
ム面の動きを増幅してレンズ移動機構10のレンズキャ
リッジ13に伝達して該レンズキャリッジ13を移動さ
せる増幅駆動機構40が使用されている。
【0014】増幅駆動機構40は、図2に示すように、
レンズキャリッジ13の一方の端部に連結された増幅ア
ーム41を有している。該増幅アーム41は、その基端
部が、キャリッジガイド14とは平行に配置された連結
板44の一方の端部近傍に、支持軸42によって回動可
能に取り付けられている。該増幅アーム41の先端部に
は、該増幅アーム41の長手方向に延びる長孔41aが
設けられており、該長孔41aに、レンズキャリッジ1
3の一方の端部に立設された連結ピン13cが、スライ
ド可能に係合している。従って、該増幅アーム41が支
持軸42を中心に回動されることによって、レンズキャ
リッジ13に取り付けられた連結ピン13が長孔41a
内をスライドしてい、該レンズキャリッジ13はキャリ
ッジガイド14に沿ってスライドされる。
【0015】該支持軸42の下端部には、1/4円弧状
のピニオンギア43が、キャリッジガイド14に対向し
て取り付けられており、該ピニオンギア43に噛合する
ラックギア46が、該連結板44にその長手方向に沿っ
て平行に設けられている。また、連結板44には、その
長手方向に延びる一対の長孔44aが、各端部寄りの位
置にそれぞれ設けられており、各長孔44aに、複写機
本体に取り付けられた2本のガイドピン45がスライド
可能に係合している。従って、連結板44は、キャリッ
ジガイド14に沿ってスライドし得る状態になってお
り、連結板44がスライドされることによってラックギ
ア46が移動されると、ピニオンギア43が回動され
る。これによって、支持軸42が回転して、該支持軸4
2に取り付けられた増幅アーム41が回動される。
【0016】連結板44における支持軸42配置側とは
反対側の端部の下方には、図4に示すように、カム機構
30が設けられている。該連結板44のその端部下面に
は、作動板48が鉛直状態で取り付けられており、該作
動板48の下端部には、カム機構30におけるピン状の
カムフォロア47が水平状態で取り付けらている。
【0017】カム機構30は、カムフォロア47を案内
する変倍カム39を有している。該変倍カム39は、カ
ムフォロア47が嵌入して案内される円環状をしてお
り、歯車38aに一体となって回転し得るように取り付
けられている。該変倍カム39の内周面はカム面39x
になっており、連結板44は、カムフォロア47が変倍
カム39カム面39xに圧接するように、図示しないス
プリングにより付勢されている。該変倍カム39のカム
面39xは、周方向の5つの位置が、レンズユニット6
4が誘導されるレンズガイド12の各変倍位置12a〜
12dに対応するカムフォロア47の停止位置39a〜
39dになっている。各停止位置は39a〜39dは、
変倍カム39の周方向に90度離れて、それぞれが設け
られており、変倍カム39の回転中心位置からの距離が
最も小さい停止位置39aが、最大倍率の変倍位置12
aに対応している。他の各停止位置39b〜39dは、
この変倍位置12aから他の各変倍位置12b〜12d
までの距離に比例した距離だけ、変倍カム39の回転中
心から離れた位置に設定されている。従って、歯車38
aの回転によって変倍カム39が回転されると、カムフ
ォロア47は、が各停止位置39a〜39dに位置さ
れ、連結板44は、変倍カム39の回転中心から各停止
位置39a〜39dの距離に相当する距離だけ移動され
る。これによって、カムフォロア47の移動距離に相当
する距離だけ、連結板44がその長手方向に沿って移動
される。
【0018】変倍カム39と一体的に回転する歯車38
cは、歯車38bを介して歯車38aに噛み合ってお
り、該歯車38aは、スプリングクラッチ36と一体回
転し得るようになっている。スプリングクラッチ36と
一体回転する歯車38aの歯数と、変倍カム39と一体
的に回転する歯車38cの歯数との比は、1:4に設定
されており、従って、歯車38aが1回転すると、変倍
カム39が1/4回転される。そして、変倍カム39の
回転が停止されると、カムフォロア47は該変倍カム3
9の各停止位置39a〜39dに当接した状態になる。
【0019】スプリングクラッチ36は、複写機本体に
設けられたメインモーターの動力が伝達されて回転する
ようになっており、該スプリングクラッチ36の近傍に
配置された第1アーム32および第2アーム33によっ
て回転制御されるようになっている。
【0020】スプリングクラッチ36は、図5に示すよ
うに、側方へ突出するクラッチスリーブ36aを有して
おり、第1アーム32は、該クラッチスリーブ36aの
側方に、上下方向に沿って配置されている。該クラッチ
スリーブ36aの上端部は、レンズユニット64の移動
方向とは直交する方向に水平状態で配置された上部支持
軸31に揺動可能に支持されており、その下端部には、
第1アーム32をクラッチスリーブ36a側に牽引する
引っ張りバネ37aの一方の端部が係止されている。該
引っ張りバネ37aの他方の端部は、複写機本体の適当
な部分に係止されている。該第1アーム32の中程に
は、クラッチスリーブ36a側に突出する係合ピン32
aが設けられており、引っ張りバネ37aによって第1
アーム32が牽引された状態では、該係合ピン32a
は、クラッチスリーブ36aに設けられた係合爪部36
cに係止して、該クラッチスリーブ36aの回転を規制
するようになっている。
【0021】上部支持軸31には、図6および図7に示
すように、上下方向に延びる第2アーム33の上端部近
傍が、第1アーム33に近接した状態で揺動可能に支持
されている。該第2アーム33の上端部は、上部支持軸
31よりも上方に延出しており、該上端部は、第1ミラ
ーユニット63における原稿スキャン時の移動開始位置
(ホームポジション)よりも、原稿スキャン方向とは反
対側の側方に位置している。第1ミラーユニット63
は、前述のように、第2反射ミラー63aおよび第3反
射ミラー63bを有しており、ホームポジションからの
原稿スキャン時の移動方向とは反対方向への移動(オー
バーラン)も可能になっている。該第1ミラーユニット
63の下部には、オーバーランした場合に、第2アーム
33の上端部に接触して該第2アーム33を上部支持軸
31を中心に揺動させる操作片25が設けられている。
該第2アーム33の中程には、該第2アーム33の上端
部が、第1ミラーユニット63のホームポジション側に
傾倒させるように、該第2アーム33の中程を牽引する
引っ張りバネ37cが係止されている。従って、第1ミ
ラーユニット63がオーバーランして、操作片25が第
2アーム33の上端部に接触することによって、該第2
アーム33は、引っ張りバネ37cの牽引力に抗して、
上部支持軸31を中心に揺動する。
【0022】第1ミラーユニット63の移動域には、該
第1ミラーユニット63がホームポジションに位置して
いる場合に、該第1ミラーユニット63の上面に設けら
れたスイッチ片22によって動作されるホームポジショ
ンスイッチ21と、該第1ミラーユニット63がオーバ
ーランして操作片25が第2アーム33を揺動させる変
倍ポジションに位置している場合に、該第1ミラーユニ
ット63の上面に設けられたスイッチ片22によって動
作される変倍ポジションスイッチ22と、が設けられて
いる。
【0023】ホームポジションスイッチ21および変倍
ポジションスイッチ22の出力信号は図示しない制御部
に入力されている。該制御部は、通常は、ホームポジシ
ョンスイッチ21の信号に基づいて、第1ミラーユニッ
ト63をホームポジション位置に停止させるべく、その
駆動系を制御する。これに対して、変倍時には、ホーム
ポジションスイッチ21および変倍ポジションスイッチ
22の信号に基づいて、第1ミラーユニット63をオー
バーランさせて、変倍ポジションに位置させた後にホー
ムポジションに復帰される。
【0024】第2アーム33の下端部は、引っ張りバネ
37cにて牽引された状態では、引っ張りバネ37aに
よって牽引された第1アーム32(従って、該第1アー
ム32の係合ピン32aがクラッチスリーブ36aの係
合爪部36cに係合している)の下端部よりも、クラッ
チスリーブ36a側に位置している。そして、第2アー
ム33の下端部および第1アーム32の下端部それぞれ
の近傍には、上部支持軸31とは平行になった下部支持
軸34が配置されており、該下部支持軸34には、ラッ
チ部材35が回動可能に嵌合されている。該ラッチ部材
35は、引っ張りバネ37bによって、クラッチスリー
ブ36aから離れる方向へと牽引された状態になってい
る。そして、該ラッチ部材35は、図7に示すように、
引っ張りバネ37bによって該第1アーム32をクラッ
チスリーブ36aから離れる方向へと付勢された状態で
第1アーム32の下端部に当接している第1動作部35
aと、第2アーム33の下端部に設けられた揺動ピン3
3aの揺動域に位置する第2動作部35bと、を有して
いる。該第2動作部35bは、第2アーム33の揺動に
よって該揺動ピン33aが衝突し、これにより、該第2
動作部35bが揺動される。
【0025】ラッチ部材35をクラッチスリーブ36a
から離れる方向へと牽引する引っ張りバネ37bのバネ
力は、第1アーム32をクラッチスリーブ36a側へと
牽引する引っ張りバネ37aのバネ力よりも小さくなっ
ており、従って、第2アーム32は、通常は、図5に示
すように、下端部にラッチ部材35の第1作動部35a
が当接した状態で、係合ピン32aがクラッチスリーブ
36aの係合爪36cに係合している。
【0026】図8は光源ユニットを変倍率に応じた速度
で走行させる速度切換機構を示している。この機構は、
変倍カム39と一体回転する歯車38cに同軸状態で連
結された回転板51を有する。該回転板51の一方の表
面における外周縁部には、歯車38cから離れる方向へ
と突出する突起部51aが設けられている。円板51の
突起部51aが設けられた表面には、周方向に等しい間
隔をあけた4つの伝動歯車52a〜52dが対向して配
置されており、各伝動歯車52a〜52dには、中間歯
車53a〜53dがそれぞれ対向して配置されている。
各伝動歯車52a〜52dは、図9に示すように、回転
板51に対して接離可能になっており、各伝動歯車52
a〜52dと各中間歯車53a〜53dとの間には、噛
み合いクラッチ54a〜54dがそれぞれ設けられてい
る。各伝動歯車52a〜52dは、歯車38cの回転に
よってカムフォロア47が接触される変倍カム39の各
停止位置39a〜39dに対応して、回転板51の突起
部51aによって押圧されるようになっており、それに
より、各伝動歯車52a〜52dと各中間歯車53a〜
53dとが、各噛み合いクラッチ54a〜54dによっ
てそれぞれ連結された状態になる。各伝動歯車52a〜
52dと各中間歯車は53a〜53dは、光源ユニット
61をスキャンさせるための走行駆動系内に配置されて
おり、設定される変倍率に対応して、いずれかの伝動歯
車52a〜52dが選択されて回転される。そして、そ
の伝動歯車に対向する中間歯車が噛み合いクラッチによ
って結合されることによって、伝動歯車の回転が中間歯
車に伝達される。相互に連結される各伝動歯車52a〜
52dと各中間歯車53a〜53dとの歯数の比は、設
定される変倍率に基づいてそれぞれ設定されており、従
って、設定される変倍率に基づいて、光学ユニット61
の原稿スキャン速度が変更される。
【0027】このような構成の変倍機構では、レンズユ
ニット64は、通常は、原稿画像に対して等しい倍率の
複写画像が形成される等倍位置になっており、レンズユ
ニット64を変倍位置に設定する際に、第1ミラーユニ
ット63が、ホームポジションから変倍ポジションへと
オーバーランされる。このとき、設定される変倍率に基
づいて、第1ミラーユニット63の変倍ポジションへの
オーバーランの回数が設定されており、本実施例では、
拡大および縮小の変倍が3段階に設定されているため
に、オーバーランの回数は、1〜3回になっている。そ
して、オーバーランの回数が4回になると、等倍状態に
設定される。
【0028】変倍ポジションに第1ミラーユニット63
が達すると、変倍ポジションスイッチ22がオンして、
第1ミラーユニット63はホームポジションへと反転移
動される。このとき、変倍位置に達した第1ミラーユニ
ット63の操作片25が、第2アーム33の上端部を、
オーバーラン方向へと揺動させる。これにより、第2ア
ーム33の下端部は、下部支持軸34上をクラッチスリ
ーブ36aから離れる方向へと移動し、該下端部に設け
られた揺動ピン33aが、ラッチ35の第2動作部35
bに衝突して、該第2動作部35bが、クラッチスリー
ブ36aから離れる方向へと弾かれる。これにより、ラ
ッチ部材35の第1動作部35aもクラッチスリーブ3
6aから離れる方向へと移動し、第1アーム32はクラ
ッチ36のクラッチスリーブ36aから離れ、その中程
に設けられた係合ピン32aがクラッチスリーブ36a
の係合爪36cから外れた状態になる。これにより、複
写機本体のメインモーターからの動力が伝達されている
スプリングクラッチ36が回転される。揺動ピン33a
によって弾かれたラッチ部材35の第1動作部35a
は、引っ張りバネ37aにより牽引された第1アーム3
2により、直ちにクラッチスリーブ36a側へと押し戻
されるために、係合ピン32aがクラッチスリーブ36
aの係合爪36cから離れる動作は一瞬となる。その結
果、クラッチスリーブ36aが1回転すると、第1アー
ム32の係合ピン32aが係合爪36cに係止されて、
スプリングクラッチ36の回転が規制される。
【0029】第1ミラーユニット63が変倍ポジション
からホームポジションへと移動すると、操作片25が第
2アーム33の上端部から外れることによって、該第2
アーム33が、引っ張りバネ37cによって牽引され
て、当初の状態に復帰する。このとき、該第2アーム3
3の揺動ピン33aが、ラッチ部材35の第2動作部3
5bに衝突して、該第2動作部35bが弾かれて、クラ
ッチスリーブ36a側へと移動されるが、ラッチ部材3
5全体が引っ張りバネ37bによってクラッチスリーブ
36aから離れる方向へと牽引されているために、ラッ
チ部材35は、直ちに、第1アーム32下端部に第1動
作部35aが当接した状態に復帰する。
【0030】このように、第1ミラーユニット63が変
倍ポジションにオーバーランする毎に、クラッチスリー
ブ36aの係合爪36cと、第1アーム32の係合ピン
32aとの係止状態が外れ、スプリングクラッチ36が
1回転する。従って、第1ミラーユニット63のオーバ
ーランの回数が、2回または3回になると、スプリング
クラッチ36が間欠的に2回転または3回転されること
になる。
【0031】スプリングクラッチ36が1回転すると、
該スプリングクラッチ36と一体となった歯車38aが
1回転し、該歯車38aの回転が、歯車38bを介し
て、変倍カム39と一体となった歯車38cに伝達され
る。このとき、歯車38aの歯数と歯車38cの歯数と
が1:4に設定されているために、歯車38aの1回転
によって歯車38cが1/4回転する。これにより、変
倍カム39が1/4回転して、カム面39xに停止位置
39a〜39dのいずれかに、カムフォロア47が当接
して、該カムフォロア47が、変倍カム39の中心から
所定距離だけ離隔される。カムフォロア47の移動は、
作動板48を介して連結板44に伝達され、連結板44
に一体となって設けられたラックギア46が、レンズユ
ニット64の光軸方向に沿って移動される。これによ
り、ラックギア46に噛み合ったピニオンギア43が回
動されて、該ピニオンギア43と一体となった増幅アー
ム41が回動する。このようにして、カムフォロア47
の移動による連結板44の水平方向移動は、ラックギア
46およびピニオンギア43の噛み合いによって回転運
動に変換されて、増幅アーム41によって増幅された状
態で、レンズキャリア13に伝達される。そして、レン
ズキャリア13がレンズユニット64の光軸64a方向
に必要な量だけ移動されると、レンズベース11がレン
ズガイド12に案内されて、レンズユニット64の光軸
64a方向および該光軸64a方向とは直交する方向へ
と移動されて、該レンズユニット64が所定の倍率位置
へと誘導される。
【0032】カムフォロア47が所定量だけ移動させる
ための変倍カム39の1/4回転によって、該変倍カム
39と一体となった歯車38cに取り付けられている回
転板51も、同様に1/4回転して、所定の歯数比とな
った所定の伝動歯車52a〜52dと中間歯車53a〜
53dが連結された状態になり、光源ユニット61の原
稿スキャン速度が、変倍率に対応して変更される。
【0033】なお、上記実施例は、カム機構30の変倍
カムを所定量だけ回転させるためのラッチ機構を、第1
ミラーユニット63によって動作させるようにしている
が、該台1ミラーユニット63に替えて光源ユニット6
1を使用してラッチ機構を動作させるようにしてもよ
い。また、変倍カム39の停止位置の数は、そのカム面
39xの形状を変更することによって任意に選択できる
ために、レンズユニット64の倍率率を細かく設定する
場合には、その設定数に対応させてカム面39xを変更
すればよい。
【0034】
【発明の効果】本発明の変倍装置は、このように、光学
系に配設された光学ユニットによってラッチ機構を動作
させて、複写機本体からの動力が伝達されている変倍カ
ムを所定量だけ回転させることによって、レンズユニッ
トを所定の変倍位置へと移動させるようになっているた
めに、高価なステピングモータやソレノイド等を必要と
せず、さらには、レンズユニットは確実に変倍位置へと
移動される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変倍装置が設けられた複写機の光学系
の模式図である。
【図2】本発明の変倍装置の要部の平面図である。
【図3】図2のX−X線斜視図である。
【図4】本発明の変倍装置におけるカム機構の側面図で
ある。
【図5】その変倍装置におけるラッチ機構の要部の側面
図である。
【図6】そのラッチ機構の他の要部の側面図である。
【図7】そのラッチ機構の正面図である。
【図8】光源ユニットの速度切換機構を示す斜視図であ
る。
【図9】その速度切換機構の要部の断面図である。
【符号の説明】
10 レンズ移動機構 13 レンズキャリッジ 20 第2−3ミラーユニット 21 ホームポジションスイッチ 22 変倍ポジションスイッチ 30 カム機構 32 第1アーム 33 第2アーム 35 ラッチ部材 36 スプリングクラッチ 39 変倍カム 40 増幅駆動機構 41 増幅アーム 43 ピニオンギア 44 連結板 46 ラックギア 63 第1ミラーユニット 64 レンズユニット

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿台上に載置された原稿の画像が光学
    系によって感光体に露光されるようになっており、該光
    学系内に設けられたレンズユニットが原稿台に沿って移
    動することによって原稿画像に対する複写画像の倍率が
    変更される変倍装置であって、 原稿台上の原稿をスキャンするために該原稿台に沿って
    往復移動されるとともに、原稿スキャン開始時の位置か
    ら原稿スキャン方向とは反対方向へオーバーランし得る
    光学ユニットと、 該光学ユニットの原稿スキャン方向および該スキャン方
    向とは直交する方向に前記レンズユニットを移動させる
    レンズ移動機構と、 複写機本体の動力が伝達されて回転されるとともに該動
    力が遮断されて停止される変倍カム、および、該変倍カ
    ムの回転によって原稿スキャン方向へ移動されるカムフ
    ォロア、を有するカム機構と該カム機構のカムフォロア
    によって動作されて、前記レンズユニットを所定位置と
    なるように該レンズ移動機構を駆動する駆動機構と、 複写機本体からの動力を該カム機構の変倍カムへ伝達し
    て該変倍カムを回転させるとともに該変倍カムの回転を
    規制するクラッチ機構と、 前記光学ユニットのオーバーランによって、該クラッチ
    機構を動作させて、変倍カムを所定量だけ回転させるラ
    ッチ機構と、 を具備する複写機の変倍装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動機構は、前記カムフォロアの原
    稿スキャン方向への移動を増幅してレンズ移動機構へ伝
    達する請求項1に記載の複写機の変倍機構。
  3. 【請求項3】 前記カムフォロアは、前記変倍カムが所
    定量ずつ回転することによって、複数の異なる位置へと
    順次移動されるようになっており、前記光学ユニット
    は、該カムフォロアが所定位置になるまで、前記ラッチ
    機構を動作させるべく、所定回数オーバーランされる請
    求項1に記載の複写機の変倍装置。
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