JP2588782B2 - 感光・感熱性記録材料 - Google Patents

感光・感熱性記録材料

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JP2588782B2 JP1298144A JP29814489A JP2588782B2 JP 2588782 B2 JP2588782 B2 JP 2588782B2 JP 1298144 A JP1298144 A JP 1298144A JP 29814489 A JP29814489 A JP 29814489A JP 2588782 B2 JP2588782 B2 JP 2588782B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、コピアやフアクス、プリンター、ラベル、
カラープルーフ、オーバーヘツドプロジエクター、第2
原図等の用途に用いることのできるフオトサーモグラフ
イーを用いた新規な感光・感熱性記録材料に関する。
更に詳しくは、不要な消耗品を用いない新規なモノシ
ート型記録材料に関する。
「従来の技術」 画像露光した後一様に加熱することで現像することに
より画像を得る方法はフオトサーモグラフイー(感光感
熱画像形成方法)と呼ばれ、乾式処理だけで簡便に画像
が得られるという特徴を持つ。
これらの方式としては、例えば、特開昭52−89915号
公報に開示されているごとく、光重合組成物と感熱発色
材料を用いて、熱現像により可視画像を形成する方法が
知られている。これは、二成分型感熱発色材料の二つの
成分を、光重合組成物を含有するマイクロカプセルの内
と外または両側に分離して配置さ材料を、露光し加熱す
ると、露光により硬化した部分では感熱材料が移動しな
いため発色しないが、未露光部分では移動して反応、発
色して画像が形成されるものである。
しかし、この方法では熱現像時の光硬化部の発色を充
分には抑えきれず、所謂地肌カブリの大きな不鮮明な画
像しか得られない。
また他の方法として、例えば、特開昭61−123838号公
報に開示されているごとく、酸性基を有するビニルモノ
マーと光重合開始剤から成る光重合性組成物と酸により
色素を生成できる色素プレカーサーからなる記録材料が
知られている。この記録材料は、画像露光した後、上記
の色素プレカーサーと近接した状態で一様に加熱して、
拡散してきた未重合の酸基を有するモノマーと色素プレ
カーサーを反応させることにより可視画像を形成する。
これらの記録材料は二つのシートを用いた転写型も可能
であるが、不要なシートを用いないモノシート型の形態
が特に望ましい。
この方法を用いれば、感光波長と発色色相の異なる感
光・感熱層を少なくとも二層積層すれば、モノシートで
多色の記録材料が得られることになる。
しかし、各感光・感熱層の感光波長域を完全に分離す
ることは困難であつた。従来知られている光重合開始剤
もしくは光重合開始剤/分光増感色素の組合せを用いた
場合、各層の感光波長はオーバーラツプしてしまい、各
層を独立に光重合させることは困難であつた。この点に
関しては例えば特開昭61−24495号(或いは米国特許第
4,576,891号)に見られるような感光性組成物中に紫外
線吸収剤を添加する試みが開示されている。
しかし前述の方法だけでは改善は見られるものの、感
光波長域のオーバーラツプは依然大きい。
なぜならば、紫外線吸収剤の添加で各感光層の不要な
感光域短波側の裾は効果的にカツトできるものの長波側
の裾が依然として感光域のオーバーラツプをもたらす。
我々は、この波長域のオーバーラツプを少なくする手
段に関して鋭意研究を重ねたところ、特定構造の光重合
開始剤系を用いることにより特異的に感光波長域の長波
側の裾がシヤープに切れることを見いだし、本発明に到
達した。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明の第一の目的は、多色の感光・感熱性記録材料
において、各感光・感熱層の感光波長域のオーバーラツ
プを減らし、各色画像を独立に記録することを可能にし
た多色の感光・感熱性記録材料を提供することである。
本発明の第二の発明は、光硬化で得られるポリマー画
像を熱処理で可視画像に変換(現像)する方式を用いた
多色の感光・感熱性記録材料を提供することである。
本発明の第三の目的は、画像露光と熱処理という簡便
な操作で画像を得ることのできる多色の感光・感熱性記
録材料を提供することである。
本発明の第四の目的は、不要な消耗品を用いないモノ
シート型の多色の記録材料を提供することである。
「問題を解決するための手段」 本発明の目的は、以下に記載した3種の記録材料のい
ずれかを用いることにより達成された。
(1) 支持体上に、 電子受容性でかつ重合性のビニルモノマー及び光重合
開始剤を含有する光硬化性組成物 及び 電子供与体無色染料を含有するマイクロカプセル を含有する感光・感熱層を少なくとも2層有し、該感光
・感熱層のうち少なくとも1層に含有される光重合開始
剤が、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物で
あることを特徴とする感光・感熱性記録材料。
一般式(I) (式中、Xはハロゲン原子を表す。Rはフェニル基又は
置換フェニル基を表す。) 一般式(II) (式中、R1はアルキル基、置換アルキル基又はベンジル
基を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ
基を表す。Zはカウンターアニオンを表す。) (2) 支持体上に、 電子受容性でかつ重合性のビニルモノマー及び光重合
開始剤を含有する光硬化性組成物 及び 電子供与体無色染料を含有するマイクロカプセル を含有する感光・感熱層を少なくとも2層有し、該感光
・感熱層のうち最上層を除く各層中に、紫外線吸収剤を
含有し、かつ最下層を除く各層中に含まれる光重量開始
剤が、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物で
あることを特徴とする感光・感熱性記録材料。
一般式(I) (式中、Xはハロゲン原子を表す。Rはフェニル基又は
置換フェニル基を表す。) 一般式(II) (式中、R1はアルキル基、置換アルキル基又はベンジル
基を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ
基を表す。Zはカウンターアニオンを表す。) (3) 支持体上に、 電子受容性でかつ重合性のビニルモノマー及び光重合
開始剤を含有する光硬化性組成物 及び 電子供与体無色染料を含有するマイクロカプセル を含有する感光・感熱層を少なくとも2層有し、該感光
・感熱層の間に、紫外線吸収剤を含有する中間層を設
け、かつ最下層を除く各層中に含まれる光重合開始剤
が、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物であ
ることを特徴とする感光・感熱性記録材料。
一般式(I) (式中、Xはハロゲン原子を表す。Rはフェニル基又は
置換フェニル基を表す。) 一般式(II) (式中、R1はアルキル基、置換アルキル基又はベンジル
基を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ
基を表す。Zはカウンターアニオンを表す。) 本発明による画像は、電子受容性でかつ重合性のビニ
ルモノマーおよび光重合開始剤を含有する光硬化性組成
物を画像露光して硬化させ、この後、均一に加熱する事
によつて未硬化部分において電子受容性のモノマーとマ
イクロカプセル中の電子供与性無色染料を接触させ発色
させる方法により得られる。
硬化部分では電子受容性のモノマーの拡散が遅くなり
電子供与性無色染料との接触が妨げられて発色しない。
本発明においては上記光硬化性組成物を含有する感光
・感熱層を少なくとも二層有し、各層の発色色相が異な
りかつ各層の感光波長域が異なつているため、各層に異
なつた色の画像を独立に形成させることができる。
本発明の感光・感熱層は目的に応じて様々な構成にて
作成することができる。
好ましいひとつの構成は、電子受容性でかつ重合性の
ビニルモノマーおよび光重合開始剤を含有する光硬化性
組成物の微小な液滴と電子供与性無色染料を含有するマ
イクロカプセルからなる層を支持体上に設けた構成であ
る。この場合、この液滴はマイクロカプセルの芯物質で
あつてもよい。この層中にバインダーがあつてもよい。
他の好ましい構成は、電子受容性でかつ重合体のビニ
ルモノマーおよび光重合開始剤を含有する光硬化性組成
物の連続相中に電子供与性無色染料を含有するマイクロ
カプセルが存在する層を支持体上に設けた構成である。
この連続相は光硬化性組成物とバインダーとの混合物で
あつてもよい。
また、他の好ましい構成は、電子受容性でかつ重合性
のビニルモノマーおよび光重合開始剤を含有する光硬化
性組成物と電子供与性無色染料を含有するマイクロカプ
セルが主にバインダーより成る連続相中に存在する層を
支持体上に設けた構成である。
本発明の多色の記録材料としては、例えば、異なる色
相に発色する電子供与性無色染料を含有するマイクロカ
プセルと異なる波長の光に感光する光硬化性組成物とを
各層に含む多層の記録材料の構成を用いることができ
る。好ましい層構成としては例えば、イエローに発色す
る電子供与性無色染料を含有するマイクロカプセルと波
長λに感光する光硬化組成物とを含有した層を支持体
上に設け、その上に波長λより短波の光を吸収する中
間層を設け、その上にマゼンタに発色する電子供与性無
色染料を含有するマイクロカプセルと波長λ(λ
λ)に感光する光硬化性組成物とを含有した層を設
け、その上に波長λより短波の光を吸収する中間層を
設け、その上にシアンに発色する電子供与性無色染料を
含有するマイクロカプセルと波長λ(λ<λ)に
感光する光硬化性組成物とを含有した層を設け、更にそ
の上に保護層を設けた構成である。
電子受容性でかつ重合性のビニルモノマーとしては分
子中に電子受容性基とエチレン性不飽和結合を含有する
化合物であればよい。このような化合物とては、例えば
特開昭63−173682号に記載されているヒドロキシ基を有
する安息香酸のメタアクリロキシエチルエステルや同様
の合成法で合成できるアクリロキシエチルエステルや同
59−83693号、同60−141587号、同62−99190号に記載さ
れているヒドロキシ基を有する安息香酸とヒドロキシメ
チルスチレンとのエステルや欧州特許29323号に記載さ
れているヒドロキシスチレンや特開昭62−167077号、同
62−16708号に記載されているハロゲン化亜鉛のN−ビ
ニルイミダゾール錯体や同63−317558号に記載されてい
る顕色剤モノマー等を参考にして合成できる様々な化合
物が使用できる。
具体例としては例えば、スチレンスルホニルアミノサ
リチル酸、ビニルベンジルオキシフタル酸、β−メタク
リロキシエトキシサリチル酸亜鉛、β−アクリロキシエ
トキシサリチル酸亜鉛、ビニロキシエチルオキシ安息香
酸、β−メタクリロキシエチルオルセリネート、β−ア
クリロキシエチルオルセリネート、β−メタクリロキシ
エトキシフエノール、β−アクリロキシエトキシフエノ
ール、β−メタクリロキシエチル−β−レゾルシネー
ト、β−アクリロキシエチル−β−レゾルシネート、ヒ
ドロキシスチレンスルホン酸−N−エチルアミド、β−
メタクリロキシプロピル−p−ヒドロキシベンゾエー
ト、β−アクリロキシプロピル−p−ヒドロキシベンゾ
エート、メタクリロキシメチルフエノール、アクリロキ
シメチルフエノール、メタクリルアミドプロパンスルホ
ン酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸、β−メタク
リロキシエトキシ−ジヒドロキシベンゼン、β−アクリ
ロキシエトキシ−ジヒドロキシベンゼン、γ−スチレン
スルホニルオキシ−β−メタクリロキシプロパンカルボ
ン酸、γ−アクリロキシプロピル−α−ヒドロキシエチ
ルオキシサリチル酸、β−ヒドロキシエトキシカルボニ
ルフエノール、β−メタクリロキシエチル−p−ヒドロ
キシシンナメート、β−アクリロキシエチル−p−ヒド
ロキシシンナメート、3,5−ジスチレンスルホン酸アミ
ドフエノール、メタクリロキシエトキシフタル酸、アク
リロキシエトキシフタル酸、メタクリル酸、アクリル
酸、メタクリロキシエトキシヒドロキシナフトエ酸、ア
クリロキシエトキシヒドロキシナフトエ酸、3−β−ヒ
ドロキシエトキシフエノール、β−メタクリロキシエチ
ル−p−ヒドロキシベンゾエート、β−アクリロキシエ
チル−p−ヒドロキシベンゾエート、β′−メタクリロ
キシエチル−β−レゾルシネート、β−メタクリロキシ
エチルオキシカルボニルヒドロキシ安息香酸、β−アク
リロキシエチルオキシカルボニルヒドロキシ安息香酸、
N,N′−ジ−β−メタクリロキシエチルアミノサリチル
酸、N,N′−ジ−β−アクリロキシエチルアミノサリチ
ル酸、N,N′−ジ−β−メタクリロキシエチルアミノス
ルホニルサリチル酸、N,N′−ジ−β−アクリロキシエ
チルアミノスルホニルサリチル酸などやこれらの金属塩
例えば亜鉛塩を好ましく用いる事ができる。
次に本発明において特徴をなす光重合開始剤について
説明する。
感光・感熱層のうち少くとも一層に含まれる光硬化性
組成物中に用いられる光重合開始剤は一般式(I)又は
(II)の化合物である。
本発明で用いられる一般式(I) (式中、Xはハロゲン原子を表す。Rはフェニル基又は
置換フェニル基を表す。) で表される化合物としては、若林ら著、Bull.Chem.Soc.
Japan,42、2924(1969)記載の化合物、たとえば、2−
フエニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリ
アジン、2−(p−クロルフエニル)−4,6−ビス(ト
リクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−トリ
ル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジ
ン、2−(p−メトキシフエニル)−4,6−ビス(トリ
クロルメチル)−S−トリアジン、2−(2′,4′−ジ
クロルフエニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−
S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)
−S−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロ
ルメチル)−S−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−
ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−
(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリ
クロルメチル)−S−トリアジン等が挙げられる。その
他、英国特許1388492号明細書記載の化合物、たとえ
ば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−
S−トリアジン、2−(p−メチルスチリル)−4,6−
ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p
−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチ
ル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)
−4−アミノ−6−トリクロルメチル−S−トリアジン
等、特開昭53−133428号明細書記載の化合物、たとえ
ば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−
ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−(4−
エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロ
ルメチル−S−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシ
エチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロ
ルメチル−S−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−
ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロルメチル−
S−トリアジン、2−(アセナフト−5−イル)−4,6
−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン等、独国特
許3337024号明細書記載の化合物、たとえば 等を挙げることができる。
また、F.C.Schaefer等によるJ.Org Chem.;29、1527
(1964)記載の化合物、たとえば2−メチル−4,6−ビ
ス(トリブロムメチル)−S−トリアジン、2,4,6−ト
リス(トリブロムメチル)−S−トリアジン、2,4,6−
トリス(ジブロムメチル)−S−トリアジン、2−アミ
ノ−4−メチル−6−トリブロムメチル−S−トリアジ
ン、2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロルメチル
−S−トリアジン等を挙げることができる。
さらに特願昭60−198868号明細書記載の化合物、等を
挙げることができる。
本発明において一般式(I)のうちYが−CX3である
化合物を用いた場合が特に好ましい。特に好ましい具体
例としては、2−(p−メトキシフエニル)−4,6−ビ
ス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−
メトキシカルボニルフエニル)−4,6−ビス(トリクロ
ルメチル)−S−トリアジン、2−(p−クロルフエニ
ル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジ
ン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−
S−トリアジン等を挙げることができる。
本発明で用いられる一般式(II) (式中、R1はアルキル基、置換アルキル基又はベンジル
基を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ
基を表す。Zはカウンターアニオンを表す。) で表される化合物としては、 英国公報第2,083,832A号に記載の化合物、Research D
isclosure Vol.200,Dec.1980、Item 20036記載の化合
物、例えば N−メトキシ−4−フエニルピリジニウムテトラフルオ
ロボレート、 N−メトキシ−4−フエニルピリジニウムヘキサフルオ
ロホスフエート、 N−メトキシ−4−フエニルピリジニウムヘキサフルオ
ロホスフエート、 N−ブトキシ−4−フエニルピリジニウムヘキサフルオ
ロホスフエート、 N−メトキシ−4−メチルピリジニウムp−トルエンス
ルホネート、 N−ベンジロキシ−2−メチルピリジニウムブロマイ
ド、 N−エトキシ−2−メチルキノリニウムテトラフルオロ
ボレート、 N−メトキシ−4−(p−クロロフエニル)ピリジニウ
ムヘキサフルオロホスフエート、 N−メトキシ−4−(p−メトキシフエニル)ピリジニ
ウムヘキサフルオロホスフエート、 N−メトキシ−4−スチリルピリジニウムヘキサフルオ
ロホスフエート、 等が挙げられる。特に好ましい具体例としては、 N−メトキシ−4−フエニルピリジニウムヘキサフルオ
ロホスフエート、 N−メトキシ−4−(p−メトキシフエニル)ピリジニ
ウムヘキサフルオロホスフエート、 N−メトキシ−2−メチルキノリニウムヘキサフルオロ
ホスフエート、 N−メトキシ−4−スチリルピリジニウムヘキサフルオ
ロホスフエート、 等が挙げられる。
感光・感熱層のうち少なくとも一層に含まれる光硬化
性組成物中に用いられる光重合開始剤は、一般式(I)
又は(II)あるいは、他の従来知られている光重合開始
剤もしくは、光重合開始剤/分光増感色素の組合せを用
いることもできる。一般式(I)又は(II)の他に好ま
しい具体例として、次の化合物を挙げることができる。
芳香族ケトン類:例えば、ベンゾフエノン、4,4′−ビ
ス(ジメチルアミノ)ベンゾフエノン、4−メトキシ−
4′−ジメチルアミノベンゾフエノン、4,4′−ジメト
キシベンゾフエノン、4−ジメチルアミノベンゾフエノ
ン、4−ジメチルアミノアセトフエノン、ベンジル、ア
ントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−
メチルアントラキノン、キサントン、チオキサントン、
2−クロルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサン
トン、フルオレノン、アクリドン;およびベンゾインお
よびベンゾインエーテル類:例えばベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンゾインフエニルエーテル;および
2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体:例えば2−
(o−クロロフエニル)−4,5−ジフエニルイミダゾー
ル二量体、2−(o−クロロフエニル)−4,5−ジ(m
−メトキシフエニル)イミダゾール二量体、2−(o−
フルオロフエニル)−4,5−ジフエニルイミダゾール二
量体、2−(o−メトキシフエニル)−4,5−ジフエニ
ルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフエニル)
−4,5−ジフエニルイミダゾール二量体;およびポリハ
ロゲン化合物、例えば四臭化炭素、フエニルトリブロモ
メチルスルホン、フエニルトリクロロメチルケトンおよ
び特開昭53−133428号、特公昭57−1819号、特公昭57−
6096号、米国特許第3615455号の各明細書中に記載の化
合物、特開昭58−29803号記載のトリハロゲン置換メチ
ル基を有するS−トリアジン誘導体:例えば2,4,6−ト
リス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−アミ
ノ−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン
等の化合物。;および例えば特開昭59−189340号記載の
有機過酸化物:例えばメチルエチルケトンパーオキサイ
ド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、ジターシヤリーブチルジパーオキシイソフ
タレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、ターシヤリーブチルパーオキシベンゾ
エート、α,α′−ビス(ターシヤリーブチルパーオキ
シイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、
3,3′,4,4′−テトラー(ターシヤリーブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフエノン等の化合物。;および例
えばヨーロツパ特許第0223587号に記載の有機ホウ素化
合物:例えばトリフエニルブチールボレートのテトラメ
チルアンモニウム塩、トリフエニールブチールボレート
のテトラブチルアンモニウム塩、トリ(P−メトキシフ
エニル)ブチールボレートのテトラメチルアンモニウム
塩等;その他ジアリールヨードニウム塩類や鉄アレン錯
体等当業界周知の光重合開始剤等が有用に使用できる。
これらの光重合開始剤の中で特に好ましい化合物とし
てはベンゾインエーテル類、トリハロゲン置換メチル基
を有するS−トリアジン誘導体、有機過酸化物、アジニ
ウム塩化合物および有機ホウ素化合物を挙げることがで
きる。
光重合開始剤の含有量は、光重合性組成物の全重量基
準で、好ましくは0.01〜20重量%、そしてより好ましく
は0.2〜15重量%であり、最も好ましい含有量は5〜10
重量%である。0.01重量%未満では感度が不足し、10重
量%を超えると感度の増加は期待できない。
分光増感色素としては当業界公知の様々な化合物を使
用することができる。分光増感色素の例は上述した光重
合開始剤に関する特許や、Research Disclosure,Vol.20
0,1980年12月,Item 20036や「増感剤」(徳丸克巳・大
河原信/編 講談社 1987年)の160−163ページ等を参
考にできる。
具体的な分光増感色素の例としては、例えば、特開昭
58−15503号公報には3−ケトクマリン化合物が、特開
昭58−40302号公報にはチオピリリウム塩が、特公昭59
−28328号、同60−53300号にはナフトチアゾールメロシ
アニン化合物が、特公昭61−9621号、同62−3842号、特
開昭59−89303号、同60−60104号各公報にはそれぞれメ
ロシアニン化合物が開示されている。上述の例では光重
合開始剤としてトリハロメチル−S−トリアジン化合物
を取上げているが他の光重合開始剤と組合せても良い。
分光増感色素としては、ケト色素であるクマリン(ケト
クマリン又はスルホノクマリンも含まれる)色素、メロ
スチリル色素、オキソノール色素及びヘミオキソノール
色素、キサントン色素、テオキサントン色素、非ケト色
素である非ケトポリメチン色素、アントラセン色素、ロ
ーダミン色素、アクリジン色素、アニリン色素及びアゾ
色素、非ケトポリメチン色素としてのシアニン、ヘミシ
アニン及びスチリル色素等が含まれる。
また、光重合組成物中には、更に重合を促進するため
の助剤として、還元剤例えば酸素除去剤(oxygen scave
nger)及び活性水素ドナーの連鎖移動剤、さらに連鎖移
動的に重合を促進するその他の化合物を併用することも
できる。有用であることの見いだされている酸素除去剤
はホスフイン、ホスホネート、ホスフアイト、第1錫塩
及び酸素により容易に酸化されるその他の化合物であ
る。例えばN−フエニルグルシン、トリメチルバルビツ
ール酸、N,N−ジメチル−2,6−ジイソプロピルアニリ
ン、N,N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリン等である。チ
オール類、チオケトン類、トリハロメチル化合物、ヨー
ドニウム塩類、スルホニウム塩類等も重合促進剤として
有用である。
また、光重合組成物中に、必要に応じて非重合性の電
子受容性化合物を併用することができる。この併用によ
り発色濃度が向上する。電子受容性化合物としては、フ
エノール誘導体、サリチル酸誘導体、方向属カルボン酸
の金属塩、酸性白土、ベントナイト、ノボラツク樹脂、
金属処理ノボラツク樹脂、金属錯体などが挙げられる。
これらの例は特公昭40−9309号、特公昭45−14039号、
特開昭52−140483号、特開昭48−51510号、特開昭57−2
10886号、特開昭58−87089号、特開昭59−11286号、特
開昭60−176795号、特開昭61−95988号等に記載されて
いる。これらの一部を例示すれば、フエノール性化合物
としては、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プ
ロパン、4−t−ブチルフエノール、4−フエニルフエ
ノール、4−ヒドロキシジフエノキシド、1,1′−ビス
(3−クロロ−4−ヒドロキシフエニル)シクロヘキサ
ン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフエニル)シクロヘ
キサン、1,1′−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフ
エニル)−2−エチルブタン、4,4′−sec−イソオクチ
リデンジフエノール、4,4′−sec−ブチリデンジフエノ
ール、4−tert−オクチルフエノール、4−p−メチル
フエニルフエノール、4,4′−メチルシクロヘキシリデ
ンフエノール、4,4′−イソペンチリデンフエノール、
p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等がある。サリチル酸
誘導体としては4−ペンタデシルサリチル酸、3,5−ジ
(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ(tert−
オクチル)サリチル酸、5−オクタデシルサリチル酸、
5−α−(p−α−メチルベンジルフエニル)エチルサ
リチル酸、3−α−メチルベンジル−5−tert−オクチ
ルサリチル酸、5−テトラデシルサリチル酸、4−ヘキ
シルオキシサリチル酸、4−シクロヘキシルオキシサリ
チル酸、4−デシルオキシサリチル酸、4−ドデシルオ
キシサリチル酸、4−ペンタデシルオキシサリチル酸、
4−オクタデシルオキシサリチル酸等、及びこれらの亜
鉛、アルミニウム、カルシウム、銅、鉛塩がある。これ
らの電子受容性化合物を併用する場合は電子供与性無色
染料の5〜100重量%使用することが好ましい。
光硬化性組成物には分子内に少なくとも1個のエチレ
ン性不飽和二重結合を有する重合性化合物を併用する事
が出来る。例えばアクリル酸及びその塩、アクリル酸エ
ステル類、アクリル酸アミド類;メタクリル酸及びその
塩、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類;無
水マレイン酸、マレイン酸エステル類;イタコン酸、イ
タコン酸エステル;ステレン類;ビニルエーテル類;ビ
ニルエステル類;N−ビニル複素環類;アリールエーテル
類;アリルエステル類等をもちいることができる。
これらの中で特に分子内に複数のエチレン性不飽和二
重結合を有する重合性化合物が好ましく、例えば、トリ
メチロールプロパンやペンタエリスリトール等のような
多価アルコールのアクリル酸エステルやメタクリル酸エ
ステル;およびアクリレートまたはメタクリレート末端
エポキシ樹脂、アクリレートまたはメタクリレート末端
ポリエステル等がある。特に好ましい化合物の具体例と
しては、例えばエチレングリコールジアクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペン
タアクリレート、ヘキサンジオール−1,6−ジメタクリ
レートおよびジエチレングリコールジメタクリレート等
である。
多官能モノマーの分子量については、約100〜約5000
が好ましく、より好ましくは、約300〜約2000である。
これらの化合物の他に、光架橋性組成物として例えば
ポリケイ皮酸ビニル、ポリシンナミリデン酢酸ビニル、
α−フエニルマレイミド基をもつ感光性樹脂等を添加す
ることができる。
更に、これらの化合物の他に、光重合性組成物の中に
は熱重合禁止剤を必要に応じて添加する事ができる。熱
重合禁止剤は、光重合性組成物の熱的な重合や経時的な
重合を防止するために添加するもので、これにより光重
合組成物の調製時や保存時の化学的な安定性を高めるこ
とができる。熱重合禁止剤の例として、p−メトキシフ
エノール、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピ
ロガロール、2−ヒドロキシベンゾフエノン、4−メト
キシ−2−ヒドロキシベンゾフエノン、塩化第一銅、フ
エノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフ
トール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ニト
ロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、p−トル
イジン等が挙げられる。
熱重合禁止剤の好ましい添加量は、光重合性組成物の
全重量基準で0.001〜5重量%であり、より好ましく
は、0.01〜1重量%である。0.001重量%未満では熱安
定性が劣り、5重量%を越えると感度が低下する。
光硬化性組成物は必要に応じてマイクロカプセルに内
包して使用してもよい。例えばヨーロツパ特許第022358
7号や上記特許を参考にマイクロカプセルに内包させる
ことができる。
本発明に係わる電子供与性無色染料は従来より公知の
トリフエニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化
合物、フエノチアジン系化合物、インドリルフタリド系
化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタ
ム系化合物、トリフエニルメタン系化合物、トリアジン
系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物
など各種の化合物を使用できる。フタリド類の具体例は
米国再発行特許明細書第23,024号、米国特許明細書第3,
491,111号、同第3,491,112号、同第3,491,116号および
同第3,509,174号、フルオラン類の具体例は米国特許明
細書第3,624,107号、同第3,627,787号、同第3,641,011
号、同第3,462,828号、同第3,681,390号、同第3,920,51
0号、同第3,959,571号、スピロジピラン類の具体例は米
国特許明細書第3,971,808号、ピリジン系およびピラジ
ン系化合物類は米国特許明細書第3,775,424号、同第3,8
53,869号、同第4,246,318号、フルオレン系化合物の具
体例は特願昭61−240989号等に記載されている。これら
の一部を開示すれば、トリアリールメタン系化合物とし
ては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフエニル)−6
−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフエニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノ
フエニル)−3−(1,3ジメチルインドール−3−イ
ル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフエニル)−
3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、等
があり、ジフエニルメタン系化合物としては、4,4′−
ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエーテ
ル、N−ハロフエニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5
−トリクロロフエニルロイコオーラミン等があり、キサ
ンテン系化合物としては、ローダミン−B−アニリノラ
クタム、ローダミン−(p−ニトリノ)ラクタム、2−
(ジベンジルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−
メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−イソアミル
アミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N
−メチル−N−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−
アニリノ−3−クロル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−
イソブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−6−ジブ
チルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6
−N−メチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノフル
オラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ピペリジノア
ミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジ
エチルアミノフルオラン、2−(3,4−ジクロルアニリ
ノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、等があり、チア
ジン系化合物としては、ベンゾイルロイコメチレンブル
ー、p−ニトロベンジルロイコンメチレンブルー等があ
り、スピロ系化合物としては3−メチル−スピロ−ジナ
フトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3,
3′−ジクロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジ
ルスピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト−(3
−メトキシ−ベンゾ)−スピロピラン、3−プロピル−
スピロ−ジベンゾピラン等がある。
特に、フルカラー記録材料に用いる場合、シアン、マ
ゼンタ、イエロー用の電子供与性無色染料としては米国
特許第4,800,149号等を、イエロー発色タイプとしては
米国特許第4,800,148号等を、シアン発色タイプとして
は特開昭63−53542号等を参考にできる。
電子供与性無色染料をマイクロカプセル化する場合は
当業界公知の方法で作ることができる。例えば米国特許
第2800457号、同28000458号に見られるような親水性壁
形成材料のコアセルベーシヨンを利用した方法、米国特
許第3287154号、英国特許第990443号、特公昭38−19574
号、同42−446号、同42−771号に見られるような界面重
合法、米国特許第3418250号、同3660304号に見られるポ
リマーの析出による方法、米国特許第3796669号に見ら
れるイソシアネートポリオール壁材料を用いる方法、米
国特許第3914511号に見られるイソシアネート壁材料を
用いる方法、米国特許第4001140号、同4087376号、同40
89802号に見られる尿素−ホルムアルデヒド系、尿素ホ
ルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用いる
方法、米国特許第4025455号に見られるメラミン−ホル
ムアルデヒド樹脂、ヒドロキシプロピルセルロース等の
壁形成材料を用いる方法、特公昭36−9168号、特開昭51
−9079号に見られるモノマーの重合によるイン シツ
(in situ)法、英国特許第952807号、同965074号に見
られる電解分散冷却法、米国特許第3111407号、英国特
許第930422号に見られるスプレードライング法等があ
る。これらに限定されるものではないが、芯物質を乳化
した後マイクロカプセル壁として高分子膜を形成するこ
とが好ましい。
上述のマイクロカプセル壁の作り方としては特に油滴
内部からのリアクタントの重合によるマイクロカプセル
化法を使用する場合、その効果が大きい。即ち、短時間
内に、均一な粒径を持ち、生保存性に優れた記録材料と
して好ましいカプセルを得ることができる。
例えばポリウレタンをカプセル壁材として用いる場合
には多価イソシアネート及び必要に応じてそれと反応し
カプセル壁を形成する第2の物質(例えばポリオール、
ポリアミン)をカプセル化すべき油性液体中に混合し水
中に乳化分散し次に温度を上昇することにより、油滴界
面で高分子形成反応を起こして、マイクロカプセル壁を
形成する。このとき油性液体中に低沸点の溶解力の強い
補助溶剤を用いることができる。
この場合に、用いる多価イソシアネート及びそれと反
応する相手のポリオール、ポリアミンについては米国特
許第3281383号、同3773695号、同3793268号、特公昭48
−40347号、同49−24159号、特開昭48−80191号、同48
−84086号に開示されており、それらを使用することも
できる。
多価イソシアネートとしては、例えば、m−フエニレ
ンジイソシアネート、p−フエニレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジ
イソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネー
ト、ジフエニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,
3′−ジメトキシ−4,4′−ビフエニル−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチルジフエニルメタン−4,4′−ジイソ
シアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、4,
4′−ジフエニルプロパンジイソシアネート、トリメチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−
1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイ
ソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネ
ート等のジイソシアネート、4,4′,4″−トリフエニル
メタントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイ
ソシアネートのごときトリイソシアネート、4,4′−ジ
メチルジフエニルメタン−2,2′−5,5′−テトライソシ
アネートのごときテトライソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加
物、2,4−トリレンジイソシアネートとトリメチロール
プロパンの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリ
メチロールプロパンの付加物、トリレンジイソシアネー
トとヘキサントリオールの付加物のごときイソシアネー
トプレポリマーがある。
ポリオールとしては、脂肪族、芳香族の多価アルコー
ル、ヒドロキシポリエステル、ヒドロキシポリアルキレ
ンエーテルのごときものがある。
特開昭60−49991号に記載された下記のポリオールも
用いられる。エチレングリコール、1,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8
−オクタンジオール、プロピレングリコール、2,3−ジ
ヒドロキシブタン、1,2−ジヒドロキシブタン、1,3−ジ
ヒドロキシブタン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオ
ール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ジヒドロキシシクロヘキサン、
ジエチレングリコール、1,2,6−トリヒドロキシヘキサ
ン、2−フエニルプロピレングリコール、1,1,1−トリ
メチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリ
スリトール、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド
付加物、グリセリンエチレンオキサイド付加物、グリセ
リン、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、
レゾルシノールジヒドロキシエチルエーテル等の芳香族
多価アルコールとアルキレンオキサイドとの縮合生成
物、p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコ
ール、α,α′−ジヒドロキシ−p−ジイソプロピルベ
ンゼン、4,4′−ジヒドロキシ−ジフエニルメタン、2
−(p,p′−ジヒドロキシジフエニルメチル)ベンジル
アルコール、ビスフエノールAにエチレンオキサイドの
付加物、ビスフエノールAにプロピレンオキサイドの付
加物等が挙げられる。ポリオールはイソシアネート基1
モルに対して、水酸基の割合が0.02〜2モルで使用する
のが好ましい。
ポリアミンとしてはエチレンジアミン、トリメチレジ
アミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フエニレンジアミ
ン、m−フエニレンジアミン、ピペラジン、2−メチル
ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−ヒドトキ
シトリメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチ
ルアミノプロピルアミン、テトラエチレンペンタミン、
エポキシ化合物のアミン付加物等が挙げられる。多価イ
ソシアネートは水と反応して高分子物質を形成すること
もできる。
マイクロカプセルを作るときに、水溶性高分子を用い
ることができるが水溶性高分子は水溶性のアニオン性高
分子、ノニオン性高分子、両性高分子のいずれでも良
い。アニオン性高分子としては、天然のものでも合成の
ものでも用いることができ、例えば−COO-、−SO2 -基等
を有するものが挙げられる。具体的なアニオン性の天然
高分子としてはアラビアゴム、アルギン酸、ペクチン等
があり、半合成品としてはカルボキシメチルセルロー
ズ、フタル化ゼラチン、硫酸化デンプン、硫酸化セルロ
ーズ、リグニンスルホン酸等がある。
また、合成品としては無水マレイン酸系(加水分解し
たものも含む)共重合体、アクリル酸系(メタクリル酸
系も含む)重合体および共重合体、ビニルベンゼンスル
ホン酸系重合体及び共重合体、カルボキシ変性ポリビニ
ルアルコール等がある。
ノニオン性高分子としては、ポリビニルアルコール、
ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等があ
る。
両性の化合物としてはゼラチン等がある。
これらの水溶性高分子は0.01〜10重量%の水溶液とし
て用いられる。マイクロカプセルの粒径は20μm以下に
調整される。
本発明に用いるカプセルの大きさは80μm以下であ
り、特に保存性、取い扱い性の点から20μm以下が好ま
しい。またカプセルが小さすぎる場合には一定固形分に
対する表面積が大きくなり多量の壁剤が必要となる。こ
のため0.1μm以上が好ましい。
本発明に係る、電子供与性無色染料はマイクロカプセ
ル中に溶液状態で存在してもよく、また、固体の状態で
存在してもよい。溶剤を併用する場合、カプセル内に併
用する溶媒の量は電子供与性無色染料100重量部に対し
て1〜500重量部の割合が好ましい。
本発明において用いられる溶媒として天然油または合
成油を併用することができる。これら溶媒の例として例
えば、綿実油、灯油、脂肪酸ケトン、脂肪酸エステル、
パラフイン、ナフテン油、アルキル化ビフエニル、アル
キル化ターフエニル、塩素化パラフイン、アルキル化ナ
フタレン及び1−フエニル−1−キシリルエタン、1−
フエニル−1−p−エチルフエニルエタン、1,1′−ジ
トリルエタン等のごときジアリールエタン。フタール酸
アルキルエステル(ジブチルフタレート、ジオクチルフ
タレート、ジシクロヘキシルフタレート等)、リン酸エ
ステル(ジフエニルホスフエート、トリフエニルホスフ
エート、トリクレジルホスフエート、ジオクチルブチル
ホスフエート)、クエン酸エステル(例えばアセチルク
エン酸トリブチル)、安息香酸エステル(安息香酸オク
チル)、アルキルアミド(例えばジエチルラウリルアミ
ド)、脂肪酸エステル類(例えばジブトキシエチルサク
シネート、ジオクチルアセレート)、トリメシン酸エス
テル類(例えばトリメシン酸トリブチル)、酢酸エチ
ル、酢酸ブチルのごとき低級アルキルアセテート、プロ
ピオン酸エチル、二級ブチルアルコール、メチルイソブ
チルケトン、β−エトキシエチルアセテート、メチルセ
ロソルブアセテート、シクロヘキサノン等がある。
また、マイクロカプセル化の時、電子供与性無色染料
を溶解するための補助溶剤として揮発性の溶媒を併用し
てもよい。この種の溶媒としては例えば、酢酸エチル、
酢酸ブチル、メチレンクロライド等があげられる。
本発明では、感光・感熱層を二層以上有するが、各感
光感熱層の間には塗布時の層混合および塗布後の層間で
の化合物の移行を防止するため中間層を設けることが好
ましい。また最上層には保護層を設けることが好まし
い。
本発明の感光・感熱層においては、感光波長域のオー
バーラツプを減じるために、該感光・感熱層のうち最上
層を除き、紫外線吸収剤を用いて感光域短波側をカツト
している。紫外線吸収剤の添加形態としては該感光感熱
層中に添加しても中間層に添加しても良い。
紫外線吸収剤を含むポリマーラテツクスあるいは紫外
線吸収剤を含む乳化物を中間層に添加する方法が最も好
ましい。
紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系化合物、
桂皮酸エステル系化合物、アミノアリリデンマロンニト
リル系化合物、ベンゾフエノン系化合物等業界公知の化
合物の中から吸収波長域の適当なものを選び使用でき
る。
光硬化性組成物の分散や電気供与性無色染料の分散お
よびカプセル化は好ましくは水溶性ポリマー中で行われ
る。好ましく用いることのできる水溶性ポリマーとして
は、25℃の水に対して5重量%以上溶解する化合物で、
具体的には、ゼラチン、ゼラチン誘導体、アルブミン、
カゼイン等の蛋白質、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース等のセルロース誘導体、アルギン酸ソー
ダ、デンプン類(変性デンプンを含む)等の糖誘導体、
アラビアゴムやポリビニルアルコール、スチレン−無水
マレイン酸共重合体加水分解物、カルボキシ変性ポリビ
ニルアルコール、ポリアクリルアミド、酢酸ビニル−ポ
リアクリル酸共重合体の鹸化物、ポリスチレンスルホン
酸塩等の合成高分子が挙げられる。これらの中ではゼラ
チンおよびポリビニルアルコールが好ましい。
保護層、感光・感熱層、中間層等本記録材料の各層の
バインダーとしては上水溶性高分子およびポリスチレ
ン、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ア
クリル樹脂:例えばポリメチルアクリレート、ポリブチ
ルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチ
ルメタクリレートやそれらの共重合体、フエノール樹
脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エチルセルロース、エ
ポキシ樹脂、ウレタン樹脂、等の溶剤可溶性高分子ある
いはこれらの高分子ラテツクスを用いることができる。
こられらの中ではゼラチンおよびポリビニルアルコール
が好ましい。
本発明を用いて作られる感光・感熱性記録材料の各層
には塗布助剤、帯電防止、スベリ性改良、乳化分散、接
着防止等種々の目的で、種々の界面活性剤を用いてもよ
い。
界面活性剤としては例えば非イオン性界面活性剤であ
るサポニン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンオ
キサイドのアルキルエーテル等ポリエチレンオキサイド
誘導体やアルキルスルホン酸塩、アルカリベンゼンスル
ホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル
硫酸エステル、N−アシル−N−アルキルタウリン類、
スルホコハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシ
エチレンアルキルフエニルエーテル類等のアニオン性界
面活性剤、アルキルベタイン類、アルキルスルホベタイ
ン類等の両性界面活性剤、脂肪属あるいは芳香属第4級
アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤を必要に応
じ用いる事ができる。
本発明の感光・感熱性記録材料の各層には、これまで
述べた添加剤を含め必要に応じて様々な添加剤を添加す
ることができる。例えば、イラジエーシヨンやハレーシ
ヨンを防止する染料、紫外線吸収剤、可塑剤、蛍光増白
剤、マツト剤、塗布助剤、硬化剤、帯電防止剤や滑り性
改良剤等の代表例はResearch Disclosur,Vol.176,1978
年12月,Item 17643、および同Vol.187,1979年11月,Item
18716に記載されている。
本発明の蛍光・感熱層用塗布液や前述の各層用の塗布
液を必要に応じて溶媒中に溶解せしめ、所望の支持体上
に塗布し、乾燥することにより本発明の記録材料が得ら
れる。その場合に使用される溶媒としては、水、アルコ
ール:例えばメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノ
ール、メチルセロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノ
ール;ハロゲン系の溶剤:例えばメチレンクロライド、
エチレンクロライド;ケトン:例えばアセトン、シクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン;エステル:例えば、
酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル;トル
エン、キシレン等の単独物及びそれらの2種以上の混合
物が例として挙げられる。これらの中では水が特に好ま
しい。
各層溶の塗布液を支持体上に塗布するには、ブレード
コーター、ロツドコーター、ナイフコーター、ロールド
クターコーター、コンマコーター、リバースロールコー
ター、トランスフアーロールコーター、グラビアコータ
ー、キスロールコーター、カーテンコーター、エクスト
ル−ジヨンコーター等を用いることができる。塗布方法
としてはResearch Disclosure,Vol.200,1980年12月,Ite
m 20036 XV項を参考にできる。記録層の厚みとして
は、0.1μから50μが適当である。
本発明の記録材料は様々な用途に利用できる。例えば
コピアやフアツクス、プリンター、ラベル、カラープル
ーフ、オーバーヘツドプロジエクター、第2原図等等の
用途に本発明の記録材料を用いることができる。これら
に適する支持体としては紙、コーティッドペーパー、ラ
ミネート紙、合成紙等の支持体やポリエチレンテレフタ
レートフイルム、三酢酸セルローズフイルム、ポリエチ
レンフイルム、ポリスチレフイルム、ポリカーボネート
フイルムなどの透明フイルムや、アルミニウム、亜鉛、
銅などの金属の板、上述の支持体の表面に表面処理や下
塗りや金属蒸着処理等の各種処理を施したものを挙げる
ことができる。支持体としてはResearch Disclosure,Vo
l.200,1980年12月,Item 20036 XVII項の支持体も参考
にできる。また、これらの支持体は必要に応じて表面に
アンチハレーシヨン層、裏面にスベリ層、アンチスタチ
ツク層、カール防止層、粘着剤層等目的に応じた層を設
けることができる。
本発明の記録材料は紫外から可視までの光のうち、異
なる2波長以上の光を用いて高感度に多色記録をするこ
とができる。光源としては、水銀灯、キセノンランプ、
メタルハライドランプ、蛍光灯等を使用できる。波長の
異なる光は、光源に異なる波長の光を透過する光フイル
ターを取りつけ、該光フイルターを順次変更するか、異
なる波長の光を発生する光源を用意し、順次切り換える
ことにより得られる。
画像記録方法としては、リスフイルムなどの原稿の密
着露光、スライドや液晶画像等の拡大露光、原稿の反射
光を利用した反射露光等の様々な露光方法を利用でき
る。多色記録を行なう場合は波長の異なる光を用いて多
重回画像記録を行なつてもよい。波長の異なる光は光源
の変更もしくは光フイルターの変更により得られる。
本発明の記録材料は上記像様露光と同時または像様露
光後に熱現像処理を行なう。この熱現像処理における加
熱方法としては従来公知の様々な方法を用いることがで
きる。加熱温度は一般に80℃ないし200℃、好ましくは1
00℃ないし160℃である。加熱時間は1秒ないし5分、
好ましくは3秒ないし1分である。
本発明の記録材料は熱現像処理後に全面露光を行ない
非硬化部分も光硬化させる事が好ましい。全面露光によ
り地肌部の発色反応と発色部の消色反応とが抑制される
ため画像の保存性が向上する。
「発明の効果」 本発明の記録材料は不要な材料を用いないモノシート
タイプであり画像露光と加熱操作だけで簡便に鮮明な多
色の画像を得る事が出来る。本発明の光重合開始剤を用
いることにより、感光波長域のオーバーラツプを減ら
し、鮮明に各色画像を記録することができ、鮮明な多色
の画像が得られる。
「実施例」 以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
<実施例用の塗布液の調製> 1. [電子供与性無色染料カプセルの調製] 1−a.電子供与性無色染料(1)カプセルの調製電子供
与性無色染料(1)12.4gを酢酸エチル10.4gに溶解し、
ジシクロヘキシルフタレート12.4gとタケネートD−110
N(武田薬品工業株式会社)27gとミリオネートMR200
(日本ポリウレタン工業株式会社製)3gを添加した。こ
の溶液を、ポリビニルアルコール4.6gと水74gの混合液
に添加し、20℃で乳化分散し、平均粒径2.5μmの乳化
液を得た。得られた乳化液に水100gを加え、撹拌しなが
ら60℃に加温し、2時間後に電気供与性無色染料(1)
を芯に含有したカプセル液を得た。
1−b.電子供与性無色染料(2)カプセルの調製 a.の電子供与性無色染料(1)を電子供与性無色染料
(2)に変更した以外は、a.と同じ方法により電子供与
性無色染料(2)カプセルを得た。
1−c.電子供与性無色染料(3)カプセルの調製 a.の電子供与性無色染料(1)を電子供与性無色染料
(3)に変更した以外はa.と同じ方法により電子供与性
無色染料(3)カプセルを得た。
電子受容性化合物(1):ヒドロキシエチルアクリレー
トモノフタレート 界面活性剤(2):C12H25SO3Na 2. [光硬化性組成物の乳化液の調製] 2−a.光硬化性組成物(1)の乳化液の調製 第1表に示す組成(1)と重合を促進するための助剤
としてN−フエニルグリシンエチルエステル0.2gのメチ
レンクロリド3g溶液に電子受容性化合物(1)8gを添加
した。この溶液を、7.5%PVA水溶液9.6gと2%界面活性
剤(1)水溶液0.8gと2%界面活性剤(2)水溶液0.8g
との混合溶液中に添加しホモジナイザー(日本精機株式
会社製)にて10000回転で5分間乳化し、光硬化製組成
物(1)の乳化液を得た、 2−b.光硬化性組成物(2)〜(8)の乳化液の調製 a.の組成(1)をそれぞれ組成(2)〜(8)に変更
し、それ以外はaと同じ方法により光硬化性組成物
(2)〜(8)の乳化物を得た。
3. [感光・感熱層用塗布液の調製] −短波感光性シアン発色層塗布液の調製− 3−a.感光・感熱層(1)用塗布液の調製 電子供与性無色染料(1)カプセル4gと光硬化性組成
物(1)の乳化液12gと15%PVA水溶液12gとを混合し感
光・加熱層(1)用塗布液を調製した。
3−b.感光・感熱層(2)〜(3)用塗布液の調製 a.の光硬化性組成物(1)をそれぞれ光硬化性組成物
(2)〜(3)に変更し、それ以外はaと同じ方法で感
光・感熱層(2)〜(3)用塗布液を調製した。
−中波感光性マゼンタ発色層塗布液の調製− 3−c.感光・感熱層(4)用塗布液の調製 電子供与性無色染料(3)カプセル4gと光硬化性組成
物(4)の乳化液12gと15%PVA水溶液12gとを混合し感
光・感熱層(4)用塗布液を調製した。
3−d.感光・感熱層(5)〜(6)用塗布液の調製 cの光硬化性組成物(3)をそれぞれ光硬化性組成物
(5)〜(6)に変更し、それ以外はcと同じ方法で感
光・感熱層(5)〜(6)用塗布液を調製した。
−長波感光性イエロー発色層塗布液の調製− 3−e.感光・感熱層(7)用塗布液の調製 電子供与性無色染料(3)カプセル4gと光硬化性組成
物(7)の乳化液12gと15%PVA水溶液12gとを混合し感
光・感熱層(7)用塗布液を調製した。
3−f.感光・感熱層(8)用塗布液の調製 e.の光硬化性組成物(7)を光硬化性組成物(8)に
変更し、それ以外はeと同じ方法で感光・感熱層(8)
用塗布液を調製した。
4. [紫外線吸収剤の分散物の調製] 4−a.紫外線吸収剤(1)の乳化液の調製 紫外線吸収剤(1)0.26gを酢酸エチル3gおよびフタ
ル酸ジブチル5gに溶解した溶液を、7.5%PVA水溶液9.6g
と2%界面活性剤(1)水溶液0.8gと2%界面活性剤
(2)水溶液0.8gとの混合溶液中に添加しホモジナイザ
ー(日本精機株式会社製)にて10000回転で5分間乳化
し、紫外線吸収剤(1)の乳化液を得た。
4−b.紫外線吸収剤(2)の乳化液調製 紫外線吸収剤(2)0.26gを酢酸エチル3gおよびフタ
ル酸ジブチル5gに溶解した溶液を、7.5%PVA水溶液9.6g
と2%界面活性剤(1)水溶液0.8gと2%界面活性剤
(2)水溶液0.8gとの混合溶液中に添加しホモジナイザ
ー(日本精機株式会社製)にて10000回転で5分間乳化
し、紫外線吸収剤(2)の乳化液を得た。
5. [中間層用塗布液の調製] 5−a.中間層(1)用塗布液の調製 15%PVA水溶液4gと蒸留水3gと2%界面活性剤(3)
水溶液0.5gを混合し中間層(1)用塗布液を調製した。
5−b.中間層(2)用塗布液の調製 15%PVA水溶液4gと蒸留水3gと2%界面活性剤(3)
水溶液0.5gと紫外線吸収剤(1)の乳化液3gとを混合し
中間層(2)用塗布液を調製した。
5−c.中間層(3)用塗布液の調製 15%PVA水溶液4gと蒸留水3gと2%界面活性剤(3)
水溶液0.5gと紫外線吸収剤(2)の乳化液3gとを混合し
中間層(3)用塗布液を調製した。
6. [保護層用塗布液の調製] 10%ゼラチン水溶液4.5gと蒸留水1.5gと2%界面活性
剤(3)水溶液0.5gと1%の2,4−ジクロロ−6−ヒド
ロキシ−s−トリアジン・ナトリウム塩水溶液1.5gとサ
イロイド72FUJI−DE VISON CHEMICHAL LTD.製)を塗布
量が50mg/m2となるだけの量とスノーテツクスN1gとを混
合し保護層用塗布液を調製した。
<実施例1> 感光・感熱層用塗布液(1)〜(4)、(6)〜
(7)をそれぞれ100μ厚のポリエチレンテレフタレー
トフイルム上にコーテイングバーを用いて塗布層の乾燥
重量が8g/m2になるように塗布し、30℃で10分間乾燥し
た。
その上に保護層用塗布液をコーテイングバーを用いて
塗布層の乾燥重量が5g/m2になるように塗布し、30℃で1
0分間乾燥して感光・感熱シートNo.(1)〜(4)、
(6)〜(7)を得た。
得られた感光・感熱シートを分光写真機(ナルミ商会
製)で500秒露光を行い、その後110℃の熱板で5秒間加
熱した。得られた分光感度曲線を第2表に示した。ま
た、前記感光・感熱シートNo.(1)〜(4)、(6)
〜(7)上にステツプウエツジ(濃度差0.15、濃度段
数1〜15段、富士ステツプガイドP:富士写真フイルム
(株)社製)及び300nm付近の光を透過する光学フイル
ター(BPB−30フイルター:富士写真フイルム(株)社
製)(評価(1))又はステツプウエツジ及び360nm
付近の光だけを透過する光学フイルター(BPB−36フイ
ルター:富士写真フイルム(株)社製)(評価(2))
又はステツプウエツジ及び390nm以下を遮断する光学
フイルター(SC−41フイルター:富士写真フイルム
(株)社製)(評価(3))を通して2kWの超高圧水銀
灯(オーク社製ジエツトプリンターJP2000EX)の光で露
光を行いその後、110℃の熱板で5秒間加熱した。な
お、露光時間はの場合300秒、場合60秒、の場合6
0秒で行った。感光・感熱シートの発色濃度が未露光部
の約90%に対応するステツプウエツジの段数をもつて感
度を示した。段数が大きい程感度が高いことを意味す
る。このようにして3つの異なる波長で露光した場合の
感度を第2表にあわせて示した。なお、使用した光学フ
イルターの分光特性を第1図に示した。また、使用した
光重合開始剤のピーク吸収波長(アセトニトリル中で測
定)も第2表に示した。
本願発明で用いた開始剤の例と比較例(感光・感熱シ
ートNo.1〜2とNo.3又はNo.4とNo.6)を比べると、開始
剤のピーク吸収波長は前者の方が長波にもかかわらず本
願発明で用いた開始剤を使用した場合に感光波長域のす
そを非常にシヤープにカツトできることがわかる。
これらの感光・感熱シートは通常5〜6段程度の幅で
階調を有している(最大濃度を示す最低の段数と最小濃
度を示す最大の段数の差を階調の幅と表す)。従ってこ
れらの層を重層して露光波長の違いで各層を焼き分けよ
うとする場合、完全な分画をするためにはそれぞれの露
光波長で感光すべき層とそうでない層の間に最低でも7
段の感度差が必要である。
本願発明の実施例において、初めて完全な感光波長の
分画が達成されたのである。
<実施例2> 感光・感熱層用塗布液(7)を100μのポリエチレン
テレフタレートフイルム上にコーテイングバーを用いて
塗布層の乾燥重量が8g/m2になるように塗布し、30℃で1
0分間乾燥した、この層の上に中間層(1)用塗布液を
コーテイングバーを用いて塗布層の乾燥重量が5g/m2
なるように塗布乾燥し、次に、感光・感熱層用塗布液
(4)を乾燥重量が8g/m2になるように塗布乾燥した。
次に、中間層(1)を同様に乾燥重量が5g/m2になるよ
うに塗布乾燥し、感光・感熱層用塗布液(2)を乾燥重
量が8g/m2になるように塗布乾燥し、更にその上に保護
層用塗布液をコーテイングバーを用いて塗布層の乾燥重
量が5g/m2になるように塗布し、30℃で10分間乾燥して
感光感熱シート(A)(本願発明)を得た。
感光・感熱シート(A)の作成法において、感光・感
熱層用塗布液(4)を(6)に、(1)を(3)に代え
て同様に塗布を行い、感光・感熱シート(B)(比較
例)を得た。
得られた感光・感熱性記録材料にシアン用の画像を現
像したリスフイルムと300nm付近の光だけを透過する光
学フイルター(BPB−30フイルター)を通して2kWの超高
圧水銀灯(オーク社製のジエツトプリンターJP2000EX)
からの光で露光した。次にマゼンタ用の画像を現像した
リスフイルムと360nm付近の光だけを透過する光学フイ
ルター(BPB−36フイルター)を通し超高圧水銀灯の光
で露光し、更に、イエロー用の画像を現像したリスフイ
ルムと390nm以下の光を遮断する光学フイルター(SC−4
1フイルター)を通し超高圧水銀灯の光で露光して潜像
を得た。その後、110℃の熱板で5秒間加熱した。
感光・感熱シート(11)(比較例)では発色濃度の低
い不鮮明なフルカラー画像が得られた。シアン・マゼン
タ・イエローの最大発色濃度は各々0.5、0.2、0.9であ
つた。
これに対し、感光・感熱シート(10)(本願発明)で
は、鮮明なフルカラーの画像が得られた。シアン、マゼ
ンタ、イエローの最大発色濃度は各々1.4、1.2、0.9で
あつた。
<実施例3> 感光・感熱層用塗布液(8)を100μのポリエチレン
テレフタレートフイルム上にコーテイングバーを用いて
塗布層の乾燥重量が8g/m2になるように塗布し、30℃で1
0分間乾燥した。この層上に中間層(3)を乾燥重量が5
g/m2になるように塗布乾燥し、次に、感光・感熱層用塗
布液(5)を乾燥重量が8g/m2になるように塗布乾燥
し、次に、中間層(2)を乾燥重量が5g/m2になるよう
に塗布乾燥し、感光・感熱層用塗布液(2)を乾燥重量
が8g/m2になるように塗布乾燥し、更にその上に保護層
用塗布液をコーテイングバーを用いて塗布層の乾燥重量
が5g/m2になるように塗布し、30℃で10分間乾燥して感
光・感熱シート(12)(本願発明)を得た。
得られた感光・感熱シートを実施例2と同様に露光・
加熱を行った。鮮明なフルカラー画像が得られた。シア
ン・マゼンタ・イエローの最大発色濃度は各々1.4、1.
4、1.1であつた。
この実施例から明らかなように、一般式[I]に示す
トリハロメチルトリアジン化合物又は一般式[II]に示
すアジニウム塩化合物を光重合開始剤に用いると感光域
長波側のすそがシヤープにカツトされ、各感光・感熱層
の感光波長の充分な分離ができ、鮮明な多色の画像を得
る事が出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、感光・感熱性シートの露光の際に用いた3種
の光学フイルター(BPB−30,BPB−36,SC−41)の分光特
性を示す。縦軸は透過率(%)、横軸は波長(nm)であ
る。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、 電子受容性でかつ重合性のビニルモノマー及び光重合
    開始剤を含有する光硬化性組成物 及び 電子供与体無色染料を含有するマイクロカプセル を含有する感光・感熱層を少なくとも2層有し、該感光
    ・感熱層のうち少なくとも1層に含有される光重合開始
    剤が、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物で
    あることを特徴とする感光・感熱性記録材料。 一般式(I) 式中、Xはハロゲン原子を表す。Rはフェニル基又は置
    換フェニル基を表す。 一般式(II) 式中、R1はアルキル基、置換アルキル基又はベンジル基
    を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基
    を表す。Zはカウンターアニオンを表す。
  2. 【請求項2】支持体上に、 電子受容性でかつ重合性のビニルモノマー及び光重合
    開始剤を含有する光硬化性組成物 及び 電子供与体無色染料を含有するマイクロカプセル を含有する感光・感熱層を少なくとも2層有し、該感光
    ・感熱層のうち最上層を除く各層中に、紫外線吸収剤を
    含有し、かつ最下層を除く各層中に含まれる光重量開始
    剤が、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物で
    あることを特徴とする感光・感熱性記録材料。 一般式(I) 式中、Xはハロゲン原子を表す。Rはフェニル基又は置
    換フェニル基を表す。 一般式(II) 式中、R1はアルキル基、置換アルキル基又はベンジル基
    を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基
    を表す。Zはカウンターアニオンを表す。
  3. 【請求項3】支持体上に、 電子受容性でかつ重合性のビニルモノマー及び光重合
    開始剤を含有する光硬化性組成物 及び 電子供与体無色染料を含有するマイクロカプセル を含有する感光・感熱層を少なくとも2層有し、該感光
    ・感熱層の間に、紫外線吸収剤を含有する中間層を設
    け、かつ最下層を除く各層中に含まれる光重合開始剤
    が、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物であ
    ることを特徴とする感光・感熱性記録材料。 一般式(I) 式中、Xはハロゲン原子を表す。Rはフェニル基又は置
    換フェニル基を表す。 一般式(II) 式中、R1はアルキル基、置換アルキル基又はベンジル基
    を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基
    を表す。Zはカウンターアニオンを表す。
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