JP2588316Y2 - トランスミッションのハブ固定構造 - Google Patents

トランスミッションのハブ固定構造

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JP2588316Y2
JP2588316Y2 JP1756292U JP1756292U JP2588316Y2 JP 2588316 Y2 JP2588316 Y2 JP 2588316Y2 JP 1756292 U JP1756292 U JP 1756292U JP 1756292 U JP1756292 U JP 1756292U JP 2588316 Y2 JP2588316 Y2 JP 2588316Y2
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hub
spline
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key
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富雄 石山
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、トランスミッションの
メインシャフトに回転不能に取付け固定されるトランス
ミッションのハブ固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に従来の自動車のトランスミッショ
ン構造を示す。このトランスミッションの基本的な構成
は、小ハブ1と大ハブ2あるいは同じ程度の歯数のハブ
をメインシャフト3とカウンタシャフト4の2本のシャ
フト間に何組も噛み合わせて構成し、シンクロと呼ばれ
る同期噛合機構5によりハブの組み替えを行い、エンジ
ンから入力されたトルクを変換して出力するものであ
る。
【0003】図5にメインシャフト3の先端を拡大して
示す。このメインシャフト3の軸端部にはローラベアリ
ング6が設けられ、メインシャフト3を回転可能に支持
している。
【0004】このメインシャフト3の端部における外周
面にはねじ部3a及び第1のスプライン3bが形成さ
れ、前記ハブ2の内周面には第1のスプライン3bに係
合する第2のスプライン7が形成されている。メインシ
ャフト3の軸端部からハブ2を嵌合し、第1のスプライ
ン3bと第2のスプライン7とを係合することにより、
ハブ2はメインシャフト3に対して回転不能に係合する
ようになっている。
【0005】このハブ2の前端側の端面には2つの凹部
8が設けられ、この端面にはメインシャフト3に嵌合さ
れるロックワッシャー9が当接するようになっている。
このロックワッシャー9で前記ハブ2に当接する端面に
は2つの凸部10が設けられている。前記ハブ2の端面
2aの凹部8と前記ロックワッシャー9の端面9aの凸
部10とが係合してロックワッシャー9が回り止めされ
ている。
【0006】さらに、メインシャフト3のねじ部3aに
はロックナット12が螺合され、ロックワッシャー9を
介して前記ハブ2をスラスト方向に押し付けることによ
り、ハブ2がメインシャフト3に回転不能に取付け固定
される。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】前述したように従来の
トランスミッションのハブ固定構造では、トランスミッ
ションのハブのスラスト力などで、ロックワッシャー9
に金属の腐食・磨耗といったフレッティングコロージョ
ンが発生し、ロックワッシャー9の板厚が薄くなり、ロ
ックナット12の軸力が低下し緩む。したがってハブ2
をメインシャフト3に強固に固定しておくためにロック
ナット12のトルク管理が必要であった。
【0008】本考案は前記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、ロックナットやロックワ
ッシャーを用いることなくハブをメインシャフトに強固
に取付け固定できるトランスミッションのハブ固定構造
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案のトランスミッシ
ョンのハブ固定構造は、前記目的を達成するために、外
周面に第1のスプラインを備えたメインシャフトを設
け、その第1のスプラインの軸端側に設けられた第1の
キー溝を備え、前記メインシャフトに嵌合され内周面に
第1のスプラインに係合する第2のスプライン及び前記
第1のキー溝に互いに開口部が対向する第2のキー溝を
有するハブを設け、前記第1のキー溝及び第2のキー溝
に嵌合するキーを備え、前記メインシャフトの軸端部に
嵌合した軸受を設け、前記キーと前記軸受との間に介在
されキーを抜け止めするスペーサーとを具備して構成し
た。
【0010】
【作用】このように構成されたトランスミッションのハ
ブ固定構造によれば、まず、メインシャフトにハブを嵌
合する。この際第1のキー溝と第2のキー溝が互いに開
口部が対向するようにメインシャフトの第1のスプライ
ンとハブの第2のスプラインとを係合させる。そして第
1のキー溝及び第2のキー溝にキーを挿入し、ハブをメ
インシャフトに対して回転不能に固定する。また、メイ
ンシャフトの軸端部に嵌合する軸受とスペーサによりハ
ブをメインシャフトの軸方向に移動不能に固定する。
【0011】
【実施例】以下、本考案のトランスミッションのハブ固
定構造の一実施例を図1乃至図3に示し説明する。図1
は、トランスミッションのメインシャフト15にハブ1
6を嵌合固定した状態を示す。
【0012】前記メインシャフト15は、図1及び図2
(a)(b)に示すようにその外周面に軸方向に沿って
第1のスプライン17が形成されている。この第1のス
プライン17の軸端側には等間隔をおいて3つの第1の
キー溝18が刻設されている。
【0013】前記ハブ16は、その内周面に前記メイン
シャフト15の第1のスプライン17と係合する第2の
スプライン19を有している。また、このハブ16の内
周面には前記第1のキー溝18に互いに開口部が対向す
る第2のキー溝20が刻設されている。
【0014】そして、前記第1のキー溝18と前記第2
のキー溝20にはキー21が嵌合されており、このキー
21の一端には外部に突出した爪部21aが設けられて
いる。
【0015】また、前記メインシャフト15の軸端部に
は軸受22が設けられ、この軸受22とキー21との間
にはスペーサー23が介在され、前記キー21が第1、
第2のキー溝18,20から抜けるのを防止している。
【0016】このように構成されたトランスミッション
のハブ固定構造によれば、組立時にメインシャフト15
の軸端部からハブ16を嵌合する。この際第1のキー溝
18と第2のキー溝20が互いに開口部を対向するよう
に位置決めし、メインシャフト15の第1のスプライン
17とハブ16の第2のスプライン19とを係合させ
る。次に、メインシャフト15の軸端部から第1のキー
溝18及び第2のキー溝20にキー21を挿入し、ハブ
16をメインシャフト15に対して回転不能に固定す
る。
【0017】また、メインシャフト15にその軸端部か
らスペーサ23を嵌合し、キー21の端面に当接すると
共に、メインシャフト15の軸端部に軸受22を嵌合固
定し、ハブ16をメインシャフト15の軸方向に移動不
能に固定する。
【0018】また、分解時にはメインシャフト15から
軸受22、スペーサ23を外し、キー21の爪21aに
工具等を引き掛けてメインシャフト15の軸端部方向に
引くことにより、メインシャフト15からハブ16を分
解することができる。
【0019】
【考案の効果】本考案は、前述の如く構成したから、ロ
ックナットやロックワッシャーを用いることなく、ハブ
をメインシャフトに強固に取付け固定でき、ハブをメイ
ンシャフトに対し回転不能に取付けられ、さらにロック
ナットを用いないことからトルク管理が不要であり、組
立作業の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のトランスミッションのハブ固定構造の
一実施例を示す要部断面図。
【図2】(a)は同上実施例のメインシャフトの正面
図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図。
【図3】(a)は同上実施例のハブの一部省略した正面
図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図。
【図4】従来の自動車のトランスミッション構造の断面
図。
【図5】従来のトランスミッションのハブ固定構造の要
部断面図。
【符号の説明】
15…メインシャフト、16…ハブ、17…第1のスプ
ライン、18…第1のキー溝、19…第2のスプライ
ン、20…第2のキー溝、21…キー、22…軸受、2
3…スペーサー。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に第1のスプラインを備えたメイ
    ンシャフトと、その第1のスプラインの軸端側に設けら
    れた第1のキー溝と、前記メインシャフトに嵌合され内
    周面に第1のスプラインに係合する第2のスプライン及
    び前記第1のキー溝に互いに開口部が対向する第2のキ
    ー溝を有するハブと、前記第1のキー溝及び第2のキー
    溝に嵌合するキーと、前記メインシャフトの軸端部に嵌
    合した軸受と、前記キーと前記軸受との間に介在されキ
    ーを抜け止めするスペーサーとを具備したことを特徴と
    するトランスミッションのハブ固定構造。
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