JP2588013B2 - ブタジエン化合物およびその医薬用途 - Google Patents

ブタジエン化合物およびその医薬用途

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規かつ医薬として有用なブタジエン化合
物、その薬理学適に許容されうる塩およびその医薬用途
に関する。
〔従来の技術〕
ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレテ
ィン(Chem.Pharm.Bull.)第12巻(11)1344〜1351ペー
ジ(1964)にはグリニヤ試薬によるキナゾリジニウムブ
ロマイドの開環反応により1−(2−ピリジル)−4−
フェニル−1,3−ブタジエンが得られることが、Chem.Ph
arm.Bull.,第13巻(4)503〜510ページ(1965)には、
フェニルマグネシウムブロマイドによるモノメチルキナ
ゾリウムブロマイドの開環反応により、1−(3−メチ
ル−2−ピリジル)−4−フェニル−1,3−ブタジエン
または1−(2−ピリジル)−2−メチル−4−フェニ
ル−1,3−ブタジエンが得られることが、Chem.Pharm.Bu
ll.,第26巻(8)2334〜2339ページ(1978)には、グリ
ニヤ試薬によるベンゾ〔a〕−およびベンゾ〔b〕キノ
リジニウムブロマイドの開環反応により、2−(4−フ
ェニル−1,3−ブタジエニル)キノリンまたは1−(4
−フェニル−1,3−ブタジエニル)イソキノリンが得ら
れることが、また、米国特許第2427286号明細書には、
2−シンナミリデン−2−ピコリン、すなわち、1−
(2−ピリジル)−4−フェニル−1,3−ブタジエンな
どが殺虫作用を有することが開示され、さらに、ジャー
ナル・オブ・メディシナル・ケミストリィ(J.Med.Che
m.)第19巻(9)1079〜1088ページ(1978)にはモルモ
ット補体の阻害剤の合成中間体として1−(3−または
4−ピリジル)−4−フェニル(置換基としてジクロ
ロ、ニトロ、フェニルを有することもある)−1,3−ブ
タジエンが記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 ところで、最近アラキドン酸カスケードとして知られ
ているように、アラキドン酸の代謝経路およびその代謝
物の化学が顕著な進歩をみせ、5−リポキシゲナーゼの
作用により生成する過酸化不飽和脂肪酸ロイコトリエン
類が炎症およびアレルギーに重要な役割を果たしている
ことが明らかとなってきた。
ロイコトリエン類は強い気管支収縮作用を有してお
り、I型アレルギー反応を引きおこすSRS−A(slow re
acting sub−stance of anaphylaxis)と同一物質であ
ることが知られている。
また、リコトリエン類は強い血管収縮作用を有し、血
管痙攣、虚血、高血圧なども引きおこすことが知られて
いる。
したがって、これら疾患を治療するために5−リポキ
シゲナーゼの作用を阻害する活性を有する化合物の出現
が望まれている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは5−リポキシゲナーゼ阻害作用を有する
化合物を提供するべく鋭意研究を重ねた結果、フェニル
基に置換基としてオキシ基を有した1−フェニル−1,3
−ブタジエン化合物がすぐれた阻害作用を有し、医薬と
して有用であることを見出し、本発明を完成させるに至
った。
すなわち、本発明は一般式 (式中、R1は水素、低級アルキル、カルボキシ低級アル
キル、アミノ低級アルキル、モノ−もしくはジ−低級ア
ルキルアミノ低級アルキル、アラルキルを、n個のR2
それぞれハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、水
酸基を、R3は低級アルキルを、Hetは、ピリジル、N−
低級アルキルピリジニウム、キノリル、4−オキソ−3H
−キナゾリルを、nは0または1〜4の整数を示す。但
し、nが2〜4の整数を示すとき、n個のR2は同一また
は異なっていてもよい。) で表わされるブタジエン化合物またはその塩に関する。
上記式(I)中、低級アルキルとしてはメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第3級ブチルな
どの炭素数1〜4のものなどが、低級アルコキシとして
はメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、第3級ブトキシなどの炭素数1〜4のものな
どが、ハロゲン原子としては塩素、臭素、フッ素、ヨウ
素が、アラルキルとしてはベンジル、2−フェニルエチ
ル、1−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−
フェニルブチルなどが、カルボキシ低級アルキルにおけ
る低級アルキル部分は前記低級アルキルと同様であり、
カルボキシ低級アルキルとしてはカルボキシメチル、2
−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−カ
ルボキシブチルなどが、アミノ低級アルキルにおけるア
ルキル部分は前記低級アルキルと同様であり、アミノ低
級アルキルとしてはアミノメチル、2−アミノエチル、
3−アミノプロピル、4−アミノブチルなどが、モノ−
もしくはジ−低級アルキルアミノ低級アルキルにおける
両低級アルキル部分は前記低級アルキルと同様であり、
モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ低級アルキルと
してはメチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、
3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、
エチルアミノメチル、2−エチルアミノエチル、4−エ
チルアミノブチル、プロピルアミノメチル、2−プロピ
ルアミノエチル、4−プロピルアミノブチル、ブチルア
ミノメチル、2−ブチルアミノエチル、4−ブチルアミ
ノブチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノ
エチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルア
ミノブチル、ジエチルアミノメチル、2−ジエチルアミ
ノエチル、4−ジエチルアミノブチル、ジプロピルアミ
ノメチル、2−ジプロピルアミノエチル、4−ジプロピ
ルアミノブチル、ジブチルアミノメチル、2−ジブチル
アミノエチル、4−ジブチルアミノブチルなどが、N−
低級アルキルピリジニウムにおける低級アルキル部分し
ては、前記と同様の低級アルキルなどがそれぞれあげら
れる。
本発明の一般式(I)の化合物の塩としては薬理学的
に許容されるものであればよく、たとえば酸付加塩(塩
酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、フマール酸
塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、p−トルエ
ンスルホン酸塩などの無機酸または有機酸との付加
塩)、金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム
塩、アルミニウム塩など)、第4級アンモニウム塩、ア
ミンとの塩(トリエチルアミンとの塩など)、アミノ酸
付加塩(リジン、グルタミンなどとの塩)などがあげら
れ、また、Het−がN−低級アルキルピリジニウムの場
合、ハロゲンとの塩を形成する。
本発明の一般式(I)の化合物およびその塩は水和物
の態様でも存在し得、本発明はかかる水和物をも包含す
るものである。
本発明の一般式(I)の化合物には、シス体、トラン
ス体の幾何異性体およびそれらの混合物が存在し、本発
明はそれらを包含するものである。
本発明によれば、一般式(I)の化合物は、たとえば
次のような方法により製造することができる。
方法A 一般式(I)の化合物のうちR1が低級アルキルまたは
アラルキルである化合物は、一般式 〔式中、Xはハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素、フッ
素)を示し、Hetは前記と同義である。〕 で表わされるウィティッヒ(Wittig)試薬〔以下、化合
物(II)という〕と一般式 (式中、R4はR1における低級アルキルまたはアラルキル
であり、他の記号は前記と同義である。) で表わされる化合物〔以下、化合物(III)という〕と
をウィティッヒ反応に付すことにより得られる。
反応は、通常ビストリメチルシリルアミンリチウム塩
などの脱酸剤を用い、テトラヒドロフラン、ジメチルホ
ルムアミドなどの反応に不活性な溶媒中、好ましくは窒
素気流下に−50℃から室温で、数時間から約24時間で進
行する。
原料化合物(II)は一般式 Het−CH2X (IV) (式中、各記号は前記と同義である。) で表わされる化合物とトリフェニルホスフィンをベンゼ
ン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムア
ミドなどの反応に不活性な溶媒中、室温から約150℃
で、約8〜約24時間反応させることにより、また原料化
合物(III)は一般式 (式中、各記号は前記と同義である。) で表わされる化合物〔以下、化合物(V)という〕と一
般式 R3−CH2CHO (VI) (式中、R3は前記と同義である。) で表わされる化合物とをアルカリ(水酸化ナトリウムな
ど)の水溶液中、氷冷下から約80℃の温度で30分から数
日間反応させることにより得られる。
方法B 方法Aにより得られる化合物は、また一般式 Het−CH3 (VII) (式中、Hetは前記と同義である。) で表わされる化合物と化合物(III)とを、たとえば大
過剰の無水酢酸中で10〜72時間還流させることによって
製造することができる。
方法C 一般式(I)の化合物のうち、HetがN−低級アルキ
ルピリジニウムである化合物は、一般式 (式中、各記号は前記と同義である。) で表わされる化合物と一般式 R5−Y (XII) (式中、R5は低級アルキルを、Yは陰イオン残基を示
す。) で表わされる化合物とを反応させることにより得られ
る。
反応は、通常無溶媒中もしくはクロロホルム、ブタノ
ールなどの反応に不活性な溶媒中、室温から200℃で数
時間から数日間で進行する。
方法D 一般式(I)の化合物のうち、R1が水素原子である化
合物は方法A〜Cにより得られる一般式 (式中、各記号は前記と同義である。) で表わされる化合物をジクロロメタン、クロロホルムな
どの反応に不活性な溶媒中、氷冷下から室温で約1〜10
当量の三臭化ホウ素と30分から数時間反応させることに
より得ることができる。この場合、臭化水素酸塩などの
塩として得られるが、これらは炭酸水素ナトリウムなど
により中和して目的物とすることができる。
方法E 一般式(I)の化合物のうち、R1がカルボキシ低級ア
ルキル、アミノ低級アルキルまたはモノ−もしくはジ−
低級アルキルアミノ低級アルキルである化合物は、方法
Dにより得られる一般式 (式中、各記号は前記と同義である。) で表わされる化合物と一般式 R6−Z (XV) (式中、R6はカルボキシ低級アルキル、アミノ低級アル
キルまたはモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ低級
アルキルを、Zは陰イオン残基を示す。) で表わされる化合物〔以下、化合物(XV)という〕とを
反応させることにより得られる。
反応は、通常化合物(XV)を過剰にしてベンゼン、ト
ルエン、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルエチ
ルケトンなどの反応に不活性な溶媒中、トリエチルアミ
ン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ムなどの脱酸剤の存在下、室温から約100℃の温度で進
行する。
このようにして得られた本発明の一般式(I)の化合
物は再結晶法、クロマト法などの常法により単離精製す
ることができる。
また、本発明の一般式(I)の化合物は無機酸(塩
酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸など)、有機酸(フマー
ル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、p−トルエンス
ルホン酸など)と常法により処理することにより、前記
した酸付加塩とすることができる。また、分子内にカル
ボキシル基を有する場合は、金属水酸化物(水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ア
ルミニウムなど)、水酸化アンモニウム、アミン(トリ
エチルアミンなど)、アミノ酸(リジン、グルタミンな
ど)と常法により処理することにより前記した対応する
塩とすることができる。
〔作用および発明の効果〕
以下、本発明のブタジエン化合物についての5−リポ
キシゲナーゼ作用阻害活性、脂質過酸化防止作用、ロイ
コトリエンD4拮抗作用、ヒスタミンおよびSRS−Aの遊
離阻害活性の試験およびそれらの結果を示す。
なお、表中の対照薬は6−(12−ヒドロキシ−5,10−
ドデカジニル)−2,3,5−トリメチル−1,4−ベンゾキノ
ン(AA−861)を示す。
試験例1 5−リポキシゲナーゼ作用阻害活性 試 験 越智らの方法〔J.Biol.Chem.,第258巻、第5754〜5758
頁(1983年)参照〕に準じて、モルモット腹腔多形核白
血球105,000×g上清画分を調製し、アラキドン酸から
の5−ヒドロキシエイコサテトラエン酸(5−HETE)産
生能を測定した。
体重約500gの雄性モルモットに1/10量(10ml/100g体
重)の2%カゼイン溶液を腹腔内注射し、16〜18時間後
に開腹し、腹腔内浸出液を採取し、次いで10mMリン酸緩
衝液(pH7.4)を含む生理食塩水で2回腹腔内を洗浄し
た。得られた浸出液と洗浄液を集め、150×gで5分間
遠心し、沈渣に0.2%食塩水を加え、低張処理をして混
入した赤血球を溶血させた。これに1.6%食塩水を加え
て等張して戻してから同様に遠心し、50mM Hepes緩衝液
(pH8.0)に懸濁後、超音波処理(Branson sonifier,mo
del 185)を行った。10,000×gで10分間遠心し、その
上清をさらに105.000×gで60分間遠心分離し、得られ
た上清を5−リポキシゲナーゼ画分とし、使用まで−70
℃にて凍結保存した。
反応液は、50mM Tris−塩酸緩衝液(pH7.3)中に、5
−リポキシゲナーゼ画分(0.5mg蛋白)、3.4μM〔1−
14C〕アラキドン酸(40nCi、Amersham Internationa
l)、1mM塩化カルシウム、2mMのATP(アデノシン三リン
酸)および1mMグルタチオンを含み、全量を0.2mlとし
た。ジメチルスルホキシドに溶解した被検化合物と上清
画分を30℃、2分間プレインキュベーションした後、14
C−アラキドン酸を添加し、30℃、3分間反応した。0.4
Mクエン酸溶液20μを加えて反応を停止させ、反応生
成物をエチルエーテル1mlにて抽出した後、無水硫酸ナ
トリウム0.5gを混和し軽く遠心した。その上清0.6mlを
別の試験管に移し、乾固後、クロロホルム−メタノール
(2:1)50μに溶解し、シリカゲルプレート(Whatma
n,LK5DF)にスポットした。プレートには予め標準品の
アラキドン酸、プロスタグランジンB2、5−および12−
HETEをマーカーとしてスポットした。エチルエーテル−
石油エーテル−酢酸(85:15:0.1)の展開溶媒を用いて
薄層クロマトを行い、リニア・アナライザー(Berthol
d,model LB282)により5−HETE生成量を求めた。
結果 被検化合物の5−リポキシゲナーゼ阻害作用を5−HE
TE産生に対する50%抑制濃度(IC50,M)で求め、結果を
第1表にまとめた。
第1表から明らかなように、本発明の化合物はいずれ
も対照薬に比べ顕著に優れた5−リポキシゲナーゼ作用
阻害活性を示した。
試験例2 脂質過酸化防止作用 試験 本発明化合物の脂質過酸化防止作用を島田および安田
の方法〔Biochim.Biophys.Acta,第489巻、第163頁(197
7年)参照〕により行った。すなわち、体重200g前後の
雄性ラットを用い、常法により肝ミクロゾーム懸濁液を
調製し、これをアスコルビン酸100μMおよび硫酸第一
鉄20μMの存在下に、37℃で60分間反応した後、生成し
たマロンジアルデヒドの量をチオバルビツール酸法によ
り測定した。被検化合物は反応前に添加した。
結果 被検化合物の脂質過酸化防止作用を対照群のマロンジ
アルデヒド生成に対する50%抑制濃度(IC50,M)で求め
る。
試験例3 ロイコトリエンD4(LTD4)拮抗作用 試験 雄性モルモット回腸を摘出し、常法により回腸標本を
作成した。標本は浴温37℃で空気を通気した10mlのタイ
ロード栄養液を入れたマグヌス管中に0.75gの負荷をか
けて懸垂した。標本の下端は固定し、上端を等張トラン
スデューサ(CP−2U−33,Midori Precision)に連結し
て等張性にその収縮を記録計(R−14,理化電機)に記
録した。5×10-10MのLTD4(PAESEL GmbH & Co)によ
る回腸収縮反応が安定した後、被検液の抗LTD4作用を調
べた。被検液の前処置時間は2分とし、被検液存在下の
LTD4 5×10-10Mによる収縮の程度を被検液無添加時の収
縮と比較した。なお、栄養液中には5×10-7Mアトロピ
ンを加えた。
結果 LTD4拮抗作用を50%抑制濃度(IC50,g/ml)で表わ
し、第2表に示した。
試験例4 感作モルモット肺からのヒスタミンおよびSRS−Aの遊
離阻害活性 試験 雄性モルモットに10%卵白アルブミンを腹腔内および
皮下に1mlずつ投与して感作した。3週間後の動物を放
血致死させ、肺動脈を介して5mlのタイロード液で肺を
灌流し血液を除去した。摘出肺から気管および大きい気
管支を除き、細切した。肺組織1gに4.5mlのタイロード
液および0.5mlの被検液を加え37℃で15分間保持した
後、0.05mlの1%卵白アルブミンを加え、さらに37℃で
5分間保持した。その後、反応液を遠心分離し、1mlの
上清に0.1mlの4Nを加えて除蛋白後、Shoreらの蛍光法で
ヒスタミンを定量した。SRS−Aは残りの上清から10-6M
メピラミンおよび5×10-7M硫酸アトロピン水和物(和
光純薬)の存在下にモルモット回腸で定量した。
結果 ヒスタミンおよびSRS−Aの遊離阻害活性を百分率で表
わし、第3表に示した。
このように本発明のブタジエン化合物およびその塩は
ヒトをはじめとするウマ、ウシ、ブタ、イヌ、マウス、
ラット、モルモット等の動物に対して顕著な5−リポキ
シゲナーゼ作用阻害活性、脂質過酸化物防止作用、ロイ
コトリエンD4拮抗作用、ヒスタミンおよびSRS−Aの遊
離活性を有する。
また本発明のブタジエン化合物およびその塩は低毒性
であり、たとえば本発明の実施例27の化合物の急性毒性
値(LD50,dd系雄性マウス)は経口投与で>1,000mg/kg
であり、また腹腔内投与で>300mg/kgであった。
以上、明らかにしたように、本発明のブタジエン化合
物およびその塩はヒトをはじめとするウマ、ウシ、ブ
タ、イヌ、マウス、ラット、モルモット等の動物の気管
支喘息、アレルギー性疾患(アレルギー性鼻炎など)、
免疫性疾患(自己免疫不全症、感染症など)、炎症性疾
患(関節リウマチ、強直性脊椎炎など、乾癬、脳血管障
害、虚血性心疾患、血栓症などの各種疾患に対する治療
薬として有用である。
本発明のブタジエン化合物およびその塩の投与量は疾
病、患者の重篤度、薬物に対する忍溶性などにより異な
るが、通常成人1日あたり5〜500mgの量であり、これ
を1回または分割して投与するのがよい。投与に際して
は投与ルートに適した任意の形態をとることができる。
本発明のブタジエン化合物およびその塩は任意慣用の
製剤方法を用いて投与用に調製することができる。従っ
て、本発明は少なくとも1種のブタジエン化合物または
その塩を含有する医薬組成物をも包含するものである。
このような組成物は任意所用の製薬用担体、賦形剤等の
医薬上許容される添加剤等を使用して慣用の手段によっ
て調製される。
この組成物が経口用製剤である場合には、該製剤は消
化管からの吸収に好適な形態で提供されるのが望まし
い。経口投与の錠剤およびカプセルは単位量投与形態で
あり、結合剤、たとえばシロップ、アラビアゴム、ゼラ
チン、ソルビット、トラカント、ポリビニルピロリドン
など;賦形薬、たとえば乳糖、トウモロコシ澱粉、リン
酸カルシウム、ソルビット、グルシンなど;潤滑剤、た
とえばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレ
ングリコール、シリカなど;崩壊剤、たとえば馬鈴薯澱
粉など;または許容し得る潤滑剤、たとえばラウリル硫
酸ナトリウムなどのような慣用の賦形剤を含有していて
もよい。錠剤は当業界において周知の方法でコーティン
グしてもよい。経口用液体製剤は水性または油性懸濁
液、溶液、シロップ、エリキシル剤、その他であっても
よく、あるいは使用する前に水または他の適当なビヒク
ルで再溶解させる乾燥生成物であってもよい。このよう
な液体製剤は普通に用いられる添加剤、たとえば懸濁化
剤、たとえはソルビットシロップ、メチルセルロース、
グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン
酸アルミニウムゲル、水素化食用脂など;入荷剤、たと
えばレシチン、モノオレイン酸ソルビタン、アラビアゴ
ムなど;非水性ビヒクル、たとえばアーモンド油、分別
ココナット油、油性エステル、プロピレングリコール、
エチルアルコールなど;防腐剤、たとえばp−ヒドロキ
シ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、
ソルビン酸などを含有してもよい。
また注射剤を調製する場合には、本発明のブタジエン
化合物またはその塩に必要によりpH調整剤、緩衝剤、安
定化剤、保存剤、可溶化剤などを添加し、常法により皮
下、筋肉内、静脈内注射剤とする。
〔実施例〕
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。
実施例1 ビストリメチルシリルアミン27mlをテトラヒドロフラ
ン60mlに溶かし、−50℃〜−30℃に冷却し、この溶液に
n−ブチルリチウムの15%n−ヘキサン溶液22mlを約15
分間で滴下する。一方、4−クロロメチルピリジン塩酸
塩とトリフェニルホスフィンより調整したウィティッヒ
試薬7.4gをテオラヒドロフラン60mlに懸濁させ、−50℃
〜−30℃に冷却する。このウィティッヒ試薬を含む冷却
懸濁液に、先に調製したビストリメチルシリルアミンの
リチウム塩溶液を約2時間かけて滴下する。この間、反
応液は−50℃〜−30℃に保つ。滴下終了後、反応液を室
温まで昇げて約0.5時間攪拌する。この反応液にα−メ
チル−4−メトキシシンナムアルデヒド3.9gを加え40℃
で24時間攪拌する。ここまでの反応は窒素雰囲気下に行
われる。反応終了後、不溶沈澱物を濾去し、濾液を減圧
下濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトに付し、展開溶
媒としてクロロホルムを用いて精製すると4−〔4−
(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジ
エニル〕ピリジンのシス体0.8gが、次いでトランス体1.
2gが油状物として得られる。トランス体は25%塩酸−エ
タノールにより塩酸塩として結晶化され、さらに、メタ
ノール−イソプロピルエーテルから再結晶すると、4−
〔(E,E)−4−(4−メトキシフェニル)−3−メチ
ル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩酸塩・1/2水和物
1.1gが得られる。融点179〜181℃ 実施例2 実施例1で得られた4−〔4−(4−メトキシフェニ
ル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジンのシ
ス体を25%塩酸−エタノールにて塩酸塩とし、メタノー
ル−イソプロピルエーテルから再結晶すると4−〔(Z,
E)−4−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1,3
−ブタジエニル〕ピリジン・塩酸塩0.7gが得られる。
上記実施例1〜2と同様な処理を行うことによって以
下の化合物が得られる。
実施例3 2−〔(E,E)−4−(4−メトキシフェニル)−3
−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩酸塩,融
点158〜160℃ 実施例4 4−〔(E,E)−4−(2−メトキシフェニル)−3
−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩酸塩・4/5
水和物,融点199〜202℃ 実施例5 2−〔(E,E)−4−(2−メトキシフェニル)−3
−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩酸塩,融
点180〜182℃ 実施例6 4−〔(E,E)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−
3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩酸塩,
融点216〜218℃ 実施例7 2−〔(E,E)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−
3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩酸塩,
融点181〜182℃ 実施例8 4−〔(E,E)−4−(2,4−ジメトキシフェニル)−
3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩酸塩,
融点215〜217℃ 実施例9 2−〔(E,E)−4−(2,4−ジメトキシフェニル)−
3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩酸塩,
融点171〜172℃ 実施例10 4−〔(E,E)−4−(3,4,5−トリメトキシフェニ
ル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩
酸塩,融点229〜230℃(分解) 実施例11 2−〔(E,E)−4−(3,4,5−トリメトキシフェニ
ル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・塩
酸塩,融点197〜199℃(分解) 実施例12 4−〔(E,E)−4−(3,5−ジブロモ−4−メトキシ
フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
ン・塩酸塩,融点211〜213℃(分解) 実施例13 2−〔(E,E)−4−(3,5−ジブロモ−4−メトキシ
フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
ン・塩酸塩,融点197〜199℃(分解) 実施例14 4−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3,5−ジメチル
フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
ン・塩酸塩,融点224〜225℃(分解) 実施例15 2−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3,5−ジメチル
フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
ン・塩酸塩,融点195〜198℃(分解) 実施例16 4−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3−メチルフ
ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン
・塩酸塩,融点213〜215℃(分解) 実施例17 2−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3−メチルフ
ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン
・塩酸塩,融点177〜178℃(分解) 実施例18 2−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3,5−ジメチル
フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕−4−
オキソ−3H−キナゾリン・塩酸塩,融点250〜252℃(分
解) 実施例19 実施例1と同様に4−クロロメチルピリジン塩酸塩と
トリフェニルホスフィンより調製したウィティッヒ試薬
とα−メチル−3,4−ジメトキシシンナムアルデヒドを
反応させて得た残査を混合物のまま、25%塩酸−エタノ
ールにより塩酸塩として結晶化し、さらに、メタノール
−イソプロピルエーテルから再結晶すると、4−〔(3,
4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエ
ニル〕ピリジン・塩酸塩が得られる。融点201〜203℃ 実施例20 実施例7で得られた2−〔(E,E)−4−(3,4−ジメ
トキシフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕
ピリジン2.0gとヨウ化メチル20mlを室温で10時間攪拌
し、反応終了後、過剰のヨウ化メチルを減圧下除去し、
残査をメタノール−イソプロピルエーテルから結晶化す
ると、2−〔(E,E)−4−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕−1−メチル
ピリジニウムアイオダイド2.2gが得られる。融点251〜2
52℃(分解) 実施例21 実施例15で得られた2−〔(E,E)−(4−メトキシ
−3,5−ジメチルフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジ
エニル〕ピリジン2.7gをジクロロメタン15mlに溶かし氷
冷する。次いで、攪拌しながら三臭化ホウ素4.8gのジク
ロロメタン溶液2mlを加え、氷冷下に1時間攪拌し、メ
タノール約10mlを滴下する。反応終了後、溶媒を減圧留
去し、得られた橙色の残査をメタノールから再結晶する
と、橙色結晶として2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−メチル−1,3−ブ
タジエニル〕ピリジン・臭化水素酸塩・1水和物1.4gが
得られる。融点224〜227℃(分解) 上記実施例21と同様な処理を行うことによって以下の
化合物が得られる。
実施例22 4−〔(E,E)−4−(2−ヒドロキシフェニル)−
3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・臭化水素
酸塩,融点233〜234℃ 実施例23 2−〔(E,E)−4−(2−ヒドロキシフェニル)−
3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・臭化水素
酸塩・1/2水和物,融点206〜208℃ 実施例24 4−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシフェニル)−
3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・臭化水素
酸塩,融点219〜221℃ 実施例25 2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシフェニル)−
3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・臭化水素
酸塩,融点229〜230℃ 実施例26 4−〔(E,E)−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)
−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・臭化水
素酸塩,融点249〜250℃(分解) 実施例27 2−〔(E,E)−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)
−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・臭化水
素酸塩,融点227〜229℃ 実施例28 4−〔(E,E)−4−(3,4,5−トリヒドロキシフェニ
ル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・臭
化水素酸塩・1/4水和物,融点245〜246℃(分解) 実施例29 4−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリ
ジン・臭化水素酸塩,融点238〜239℃(分解) 実施例30 4−〔(E,E)−4−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリ
ジン・臭化水素酸塩,融点233〜234℃(分解) 実施例31 2−〔(E,E)−4−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリ
ジン・臭化水素酸塩,融点233〜236℃(分解) 実施例32 4−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3−メチル
フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
ン・臭化水素酸塩,融点228〜229℃(分解) 実施例33 2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3−メチル
フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
ン・臭化水素酸塩,融点242〜244℃(分解) 実施例34 2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕キノ
リン・臭化水素酸塩・2/3水和物,融点272〜273℃(分
解) 実施例35 2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕−4
−オキシ−3H−キナゾリン・臭化水素酸塩,融点287〜2
89℃(分解) 実施例36 2−〔(E,E)−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)
−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕キノリン・臭化水
素酸塩,融点245〜246℃(分解) 実施例37 実施例21で得られた2−〔(E,E)−4−(2−ヒド
ロキシフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕
ピリジン・臭化水素酸塩1.6gをジメチルスルホキシド2m
lとテトラヒドロフラン20mlとの混合溶媒に溶かし、こ
れに細かく砕いた炭酸カリウム1.4gを加える。40〜50℃
で攪拌しながら、この混合液にα−ブロモプロピオン酸
エチル1.8gを加え、次いで還流下、48時間攪拌する。反
応終了後、室温にもどして不溶物を濾去し、濾液を減圧
下で濃縮する。得られた残査をシリカゲルクロマトに対
し、展開溶媒クロロホルム−メタノール(30:1)で精製
する。得られた淡黄色油状物1.9gをメタノール30mlに溶
かし、これに4規定水酸化ナトリウム溶液2.5mlを加え
る。室温で2時間攪拌しその後減圧濃縮し、残液に水お
よび1規定塩酸を加えて溶液のpHを約4に調整する。析
出する結晶を濾取し乾燥して得た黄色粉末1.5gをメタノ
ールから再結晶すると、黄白色結晶性粉末として2−
〔(E,E)−4−(2−(1−カルボキシエトキシ)フ
ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン
が得られる。融点183〜184℃ 実施例38 実施例22で得られた4−〔(E,E)−4−(2−ヒド
ロキシフェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕
ピリジン・臭化水素酸塩2.0gをジメチルスルホキシド3m
lとアセトン30mlとの混合溶液に溶かし、これに細かく
砕いた炭酸カリウム2.6gを加える。室温でジメチルアミ
ノエチルクロリド塩酸塩2.7gを加え、還流下に48時間攪
拌する。反応終了後、不溶物を濾去し、濾液を減圧下濃
縮し、水と酢酸エチルを加えて抽出する。有機層を硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去すると、褐色油状物
が得られる。この油状物をイソプロピルアルコールに溶
かし、次いで塩酸−イソプロピルアルコールを加え、さ
らに、イソプロピルエーテルを加えて析出してくる沈澱
物を濾取すると黄土色粉末1.5gを得る。エタノール−イ
ソプロピルエーテルから再結晶すると、黄土色結晶性粉
末として4−〔(E,E)−3−メチル−4−(2−(2
−ジメチルアミノエトキシ)フェニル)−1,3−ブタジ
エニル〕ピリジン・2塩酸塩0.8gが得られる。融点215
〜218℃(分解) 上記実施例37〜38と同様な処理を行うことによって以
下の化合物が得られる。
実施例39 4−〔(E,E)−4−(2−(1−カルボキシエトキ
シ)フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピ
リジン,融点211〜213℃(分解) 実施例40 2−〔(E,E)−4−(4−(1−カルボキシエトキ
シ)フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピ
リジン,融点165〜166℃ 実施例41 2−〔(E,E)−3−メチル−4−(2−(2−ジメ
チルアミノエトキシ)フェニル)−1,3−ブタジエニ
ル〕ピリジン・2塩酸塩,融点210〜211℃(分解) 実施例42 2−〔(E,E)−3−メチル−4−(4−(2−ジメ
チルアミノエトキシ)フェニル)−1,3−ブタジエニ
ル〕ピリジン・2塩酸塩,融点197〜200℃ 次に、本発明のブタジエン化合物のうち2−〔(E,
E)−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−3−メチル
−1,3−ブタジエニル〕ピリジン・臭化水素酸塩〔実施
例27の化合物〕を活性成分とした製剤性を示す。
実施例43 カプセル剤 実施例27の化合物 20g 微結晶セルローズ 65g トウモロコシデンプン 20g 乳 糖 22gポリビニルピロリドン 3g 全 量 130g 上記成分を常法により顆粒化したのち、ゼラチン硬カ
プセル1,000カプセルに充填した。1カプセル中に実施
例27の化合物20mgを含有する。
実施例44 散剤 実施例27の化合物 50g 微結晶セルローズ 400gトウモロコシデンプン 550g 全 量 1,000g 実施例27の化合物をアセトンに溶解し、次いでこれを
微結晶セルローズに吸着させたのち、乾燥した。これを
トウモロコシデンプンと混合し、常法により散剤とし
て、実施例27の化合物の20倍散剤を調製した。
実施例45 錠剤 実施例21の化合物 10g トウモロコシデンプン 10g 乳 糖 20g カルボキシメチルセルローズカルシウム 10g 微結晶セルローズ 35g ポリビニルピロリドン 5gタルク 10g 全 量 100g 実施例27の化合物をアセトンに溶解し、次いでこれを
微結晶セルローズに吸着させたのち、乾燥した。これに
トウモロコシデンプン、乳糖、カルボキシメチルセルロ
ーズカルシウムを混合し、次いでポリビニルピロリドン
の水溶液を結合剤として加えて常法により顆粒化した。
これを滑沢剤としてタルクを加えて混合したのち、1錠
100mgの錠剤に打錠した。1錠中には実施例27の化合物1
0mgを含有する。
実施例46 注射剤 実施例27の化合物 10g 可溶化剤Nikkol HCO−60(日光ケミカル社製品名) 37g ゴマ油 2g 塩化ナトリウム 9g プロピレングリコール 40gリン酸緩衝液(0.1M,pH6.0) 100g 蒸留水 全 量 1,000g 実施例27の化合物、Nikkol HCO−60、ゴマ油および半
量のプロピレングリコールを混合して約80℃で加温溶解
し、これにリン酸緩衝液および塩化ナトリウムとプロピ
レングリコールを予め溶解した蒸留水を約80℃に加温し
て加え、全量1,000mlの水溶液とした。この水溶液を2ml
のアンプルに分注して熔閉したのち、加温滅菌した。
1管中、実施例27の化合物20mgを含有する。
本発明によれば、医薬として有用な新規なブタジエン
化合物が提供される。本発明のブタジエン化合物は、前
記の試験の結果から明らかなとおり、5−リポキシゲナ
ーゼの作用を著明に阻害することができ、従って5−リ
ポキシゲナーゼの作用によって生成されるアレルギー発
症因子であるLTC4、LTD4などのロイコトリエン類の産生
を効果的に抑制することができる。また、本発明のブタ
ジエン化合物は抗アレルギー作用、抗ヒスタミン作用、
脂質過酸化防止作用、血小板凝集抑制作用をも併わせ有
する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 239/88 C07D 239/88

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1は水素、低級アルキル、カルボキシ低級アル
    キル、アミノ低級アルキル、モノ−もしくはジ−低級ア
    ルキルアミノ低級アルキル、アラルキルを、n個のR2
    それぞれハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、水
    酸基を、R3は低級アルキルを、Hetは、ピリジル、N−
    低級アルキルピリジニウム、キノリル、4−オキソ−3H
    −キナゾリルを、nは0または1〜4の整数を示す。但
    し、nが2〜4の整数を示すとき、n個のR2は同一また
    は異なっていてもよい。) で表わされるブタジエン化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】4−〔(E,E)−4−(4−メトキシフェ
    ニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(Z,E)−4−(4−メトキシフェニル)−3−
    メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(4−メトキシフェニル)−3−
    メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(2−メトキシフェニル)−3−
    メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(2−メトキシフェニル)−3−
    メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3
    −メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3
    −メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(2,4−ジメトキシフェニル)−3
    −メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(2,4−ジメトキシフェニル)−3
    −メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(3,4,5−トリメトキシフェニル)
    −3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(3,4,5−トリメトキシフェニル)
    −3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(3,5−ジブロモ−4−メトキシフ
    ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(3,5−ジブロモ−4−メトキシフ
    ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフ
    ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフ
    ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3−メチルフェ
    ニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3−メチルフェ
    ニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフ
    ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕−4−オ
    キソ−3H−キナゾリン 4−〔(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1,3
    −ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3
    −メチル−1,3−ブタジエニル〕−1−メチルピリジニ
    ウムアイオダイド 2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
    フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
    ン 4−〔(E,E)−4−(2−ヒドロキシフェニル)−3
    −メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(2−ヒドロキシフェニル)−3
    −メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシフェニル)−3
    −メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシフェニル)−3
    −メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−
    3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−
    3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(3,4,5−トリヒドロキシフェニ
    ル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 4−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
    フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
    ン 4−〔(E,E)−4−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
    ン 2−〔(E,E)−4−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジ
    ン 4−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
    ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
    ェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピリジン 2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
    フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕キノリ
    ン 2−〔(E,E)−4−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
    フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕−4−
    オキシ−3H−キナゾリン 2−〔(E,E)−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−
    3−メチル−1,3−ブタジエニル〕キノリン 2−〔(E,E)−4−(2−(1−カルボキシエトキ
    シ)フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピ
    リジン 4−〔(E,E)−3−メチル−4−(2−(2−ジメチ
    ルアミノエトキシ)フェニル)−1,3−ブタジエニル〕
    ピリジン 4−〔(E,E)−4−(2−(1−カルボキシエトキ
    シ)フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピ
    リジン 2−〔(E,E)−4−(4−(1−カルボキシエトキ
    シ)フェニル)−3−メチル−1,3−ブタジエニル〕ピ
    リジン 2−〔(E,E)−3−メチル−4−(2−(2−ジメチ
    ルアミノエトキシ)フェニル)−1,3−ブタジエニル〕
    ピリジンおよび 2−〔(E,E)−3−メチル−4−(4−(2−ジメチ
    ルアミノエトキシ)フェニル)−1,3−ブタジエニル〕
    ピリジン から選ばれる請求項(1)記載の化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】請求項(1)または(2)記載の化合物ま
    たはその塩を有効成分として含有することを特徴とする
    5−リポキシゲナーゼ阻害剤。
  4. 【請求項4】請求項(1)または(2)記載の化合物ま
    たはその塩を有効成分として含有することを特徴とする
    抗アレルギー剤。
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