JP2587937B2 - 枕桟と割込瓦による隅棟部・捨谷部構造 - Google Patents
枕桟と割込瓦による隅棟部・捨谷部構造Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、隅棟部・捨谷部の瓦葺設において、瓦を
小片に割り込んでも葺きやすく安定で、かつ雨水の侵入
を阻止するとともに、洩れ込んだ雨水の瓦裏面への伝い
水の誘導・処理を容易・確実とする構造に関する。
小片に割り込んでも葺きやすく安定で、かつ雨水の侵入
を阻止するとともに、洩れ込んだ雨水の瓦裏面への伝い
水の誘導・処理を容易・確実とする構造に関する。
[従来の技術] 従来技術1は、第17図にその断面の例を示す隅棟部の
瓦割込構造に関するもので、第18図(1),(2)に示
す通常の桟瓦Vを第19図(1),(2)に示すように割
込んで得られる割込瓦WR,WLを、敷土28等によって姿勢
調整をしながら隅棟列際に配列し、この上に粘土台Cを
形成してその上に大面のし瓦Dを載置し、粘土台Cの側
面にシックイを塗布して、さらに棟瓦を順次積載構成す
るものである。
瓦割込構造に関するもので、第18図(1),(2)に示
す通常の桟瓦Vを第19図(1),(2)に示すように割
込んで得られる割込瓦WR,WLを、敷土28等によって姿勢
調整をしながら隅棟列際に配列し、この上に粘土台Cを
形成してその上に大面のし瓦Dを載置し、粘土台Cの側
面にシックイを塗布して、さらに棟瓦を順次積載構成す
るものである。
従来技術2は、第20図(1),(2)に示すように、
捨谷部用の割込瓦に関するもので、通常の桟瓦Vを捨谷
列に合わせて適宜切断して尻部R側の部分を割込瓦2WR,
2WLとして利用するものである。
捨谷部用の割込瓦に関するもので、通常の桟瓦Vを捨谷
列に合わせて適宜切断して尻部R側の部分を割込瓦2WR,
2WLとして利用するものである。
従来技術3は、第21図に示す実開昭51−120315号「下
地付瓦」の桟瓦で、瓦下面に方形ないし集合して仮想方
形となる下地29を突出形成させるものである。
地付瓦」の桟瓦で、瓦下面に方形ないし集合して仮想方
形となる下地29を突出形成させるものである。
従来技術4は、第22図(1),(2)に示す実開昭59
−21321号「瓦」によるもので、方形かつ偏平の瓦に限
定して、瓦裏面に傾斜した肉盛部30を形成し、複数の溝
条31を設ける桟瓦である。
−21321号「瓦」によるもので、方形かつ偏平の瓦に限
定して、瓦裏面に傾斜した肉盛部30を形成し、複数の溝
条31を設ける桟瓦である。
[発明が解決しようとする課題」 従来技術1の課題は、隅棟部の割込瓦WR,WLが第19図
(1),(2)に示すように、通常の桟瓦Vを隅棟列に
沿って斜めに切断して、頭部T側の部分を利用するもの
で、このとき桟瓦表面の尻部Rと差込部Uの縁に形成さ
れている水返し9はその一部ないし全部が切り捨てら
れ、雨水の侵入に対しては無防備となる。
(1),(2)に示すように、通常の桟瓦Vを隅棟列に
沿って斜めに切断して、頭部T側の部分を利用するもの
で、このとき桟瓦表面の尻部Rと差込部Uの縁に形成さ
れている水返し9はその一部ないし全部が切り捨てら
れ、雨水の侵入に対しては無防備となる。
また、第17図に示す隅棟部断面図のように、この割込
瓦WR,WLの葺き施工に敷土28を使用する方法は、瓦が不
安定なために作業には熟練した技能と時間を要するう
え、割込瓦WR,WLと敷土28との間が経時的に離間し、敷
土28層自体にもひび割れ崩壊が進行して、割込瓦WR,WL
の偏椅・脱落を生じやすく、これがさらに雨水の侵入と
割込瓦の不安定化を助長することになったものである。
瓦WR,WLの葺き施工に敷土28を使用する方法は、瓦が不
安定なために作業には熟練した技能と時間を要するう
え、割込瓦WR,WLと敷土28との間が経時的に離間し、敷
土28層自体にもひび割れ崩壊が進行して、割込瓦WR,WL
の偏椅・脱落を生じやすく、これがさらに雨水の侵入と
割込瓦の不安定化を助長することになったものである。
この割込瓦WR,WL上に粘土台Cを形成して、その上に
大面のし瓦Dを載置し、さらに他の棟瓦を順次積載し
て、粘土台Cの側面はシックイ27をもって塗布仕上げる
のであるが、割込瓦WR,WLと粘土台Cとの間には、次第
に隙間を生じ、そこから棟内部に雨水が侵入しやすくな
り、侵入雨水は瓦裏面にも伝わって瓦の流れ方向に向
い、次第に屋根下地面をも濡らし腐朽させることにな
る。
大面のし瓦Dを載置し、さらに他の棟瓦を順次積載し
て、粘土台Cの側面はシックイ27をもって塗布仕上げる
のであるが、割込瓦WR,WLと粘土台Cとの間には、次第
に隙間を生じ、そこから棟内部に雨水が侵入しやすくな
り、侵入雨水は瓦裏面にも伝わって瓦の流れ方向に向
い、次第に屋根下地面をも濡らし腐朽させることにな
る。
従来技術2の捨谷部においても、従来の割込瓦2WR,2W
Lは第20図(1),(2)に示すように通常の桟瓦Vを
捨谷部の割込線に合わせて斜めに切断して、尻部R側の
部分を利用するものであるため、姿勢調整も困難で、こ
れも割込瓦2WR,2WLは不安定で脱落しやすいものであ
る。
Lは第20図(1),(2)に示すように通常の桟瓦Vを
捨谷部の割込線に合わせて斜めに切断して、尻部R側の
部分を利用するものであるため、姿勢調整も困難で、こ
れも割込瓦2WR,2WLは不安定で脱落しやすいものであ
る。
これらは、割込線の位置が常に一定せず、割込瓦の裏
面割込線沿いの形状がその都度変るために、安定支持を
することが困難であったものである。
面割込線沿いの形状がその都度変るために、安定支持を
することが困難であったものである。
従来技術3,4は何れも、瓦自体を屋根基板面に達する
支持により屋根平面部における葺き施工の安定と踏み割
れ防止を図ろうとしたもので、本発明のような隅棟部・
捨谷部の割込瓦に関連する諸問題の解決を目的としたも
のでもなければ、また形状・機能の点からもこの目的に
は適用し得ないものである。
支持により屋根平面部における葺き施工の安定と踏み割
れ防止を図ろうとしたもので、本発明のような隅棟部・
捨谷部の割込瓦に関連する諸問題の解決を目的としたも
のでもなければ、また形状・機能の点からもこの目的に
は適用し得ないものである。
[問題点を解決するための手段] この発明の解決手段としての着眼点は、瓦裏面の形状
が割込線に沿って変化しても葺き合わせ同一段単位でと
らえると、瓦裏面の最も低い底部となる縦の線は、屋根
面に対して一定の傾斜を構成し、各段これを繰返してい
ることである。そこで瓦裏面に、この傾斜が構成する面
と同じ面となる平面部分を或程度の範囲に形成させるこ
とにより瓦は安定となり、さらにこの傾斜面と同じレベ
ルの上端面を有する枕桟の設置によってその安定性はよ
り向上することになる。
が割込線に沿って変化しても葺き合わせ同一段単位でと
らえると、瓦裏面の最も低い底部となる縦の線は、屋根
面に対して一定の傾斜を構成し、各段これを繰返してい
ることである。そこで瓦裏面に、この傾斜が構成する面
と同じ面となる平面部分を或程度の範囲に形成させるこ
とにより瓦は安定となり、さらにこの傾斜面と同じレベ
ルの上端面を有する枕桟の設置によってその安定性はよ
り向上することになる。
この発明を実施例の図面に基づいて説明すると次の通
りである。
りである。
発明の実施例1は、隅棟部の枕桟に関するもので、割
込瓦を載置できる上端面18を有する単体の枕桟PR,PLを
隅棟心線10の両側に配設した状態として、第1図の斜視
図によって示すが、この単体の枕桟だけでも割込瓦の安
定性に寄与するもので、その基礎構成については実施例
2において説明する。
込瓦を載置できる上端面18を有する単体の枕桟PR,PLを
隅棟心線10の両側に配設した状態として、第1図の斜視
図によって示すが、この単体の枕桟だけでも割込瓦の安
定性に寄与するもので、その基礎構成については実施例
2において説明する。
実施例2は、第5図にその断面を示す隅棟部構成に関
するもので、第2図(1),(2)に示すように隅棟列
に枕桟止堤20・集水帯21・止水堤22を備えた集水シート
19を敷設し、この上両側に第1図に示した枕桟PR,PRを
配設して、この枕桟PR,PL上に第3図(1),(2)に
示す割込瓦Xを適宜割込んだ第9図(1),(2)に示
すような割込瓦XR,XLを載置葺き合わせ、この上に粘土
台Cを構設して両側面をシックイ27で塗布仕上げし、さ
らにこの上に大面のし瓦Dを載置して、順次他の棟瓦を
積載し隅棟部を構成するものである。
するもので、第2図(1),(2)に示すように隅棟列
に枕桟止堤20・集水帯21・止水堤22を備えた集水シート
19を敷設し、この上両側に第1図に示した枕桟PR,PRを
配設して、この枕桟PR,PL上に第3図(1),(2)に
示す割込瓦Xを適宜割込んだ第9図(1),(2)に示
すような割込瓦XR,XLを載置葺き合わせ、この上に粘土
台Cを構設して両側面をシックイ27で塗布仕上げし、さ
らにこの上に大面のし瓦Dを載置して、順次他の棟瓦を
積載し隅棟部を構成するものである。
上記枕桟PR,PLは、葺き合わせ段単位に第7図
(2),(3)に示す桟瓦Vの裏縦接線16の接平面17で
仮想される面とほぼ同じレベルをなす第2図(1),
(2)に示す上端面18を構成するものであるが、この根
拠について以下説明する。
(2),(3)に示す桟瓦Vの裏縦接線16の接平面17で
仮想される面とほぼ同じレベルをなす第2図(1),
(2)に示す上端面18を構成するものであるが、この根
拠について以下説明する。
まず、第6図に隅棟屋根面の垂直投影図により桟瓦V
と割込瓦XR,XLの葺き合わせ関係、隅棟心線10および左
右の割込線11,12を示す。屋根基盤面N上の桟瓦Vの葺
き合わせ勾配関係は、屋根勾配断面でとらえると第7図
(1)に示すように、水平線Lと流れ勾配角θをなして
いる屋根基板面Nおよびこれと平行な桟木天端線26に対
して、桟瓦Vは瓦の戻り勾配角βの勾配をとっている。
と割込瓦XR,XLの葺き合わせ関係、隅棟心線10および左
右の割込線11,12を示す。屋根基盤面N上の桟瓦Vの葺
き合わせ勾配関係は、屋根勾配断面でとらえると第7図
(1)に示すように、水平線Lと流れ勾配角θをなして
いる屋根基板面Nおよびこれと平行な桟木天端線26に対
して、桟瓦Vは瓦の戻り勾配角βの勾配をとっている。
次に、単位桟瓦Vの横断面をみると第7図(2)に示
すように、瓦裏面の最も低い底の位置が縦方向に裏縦接
線16として想定され、この裏縦接線16に接する面即ち接
平面17が想定され、この接平面17は同一段横方向に同一
面をなし、この面は屋根基板面および桟木天端線26に対
して、瓦の戻り勾配角βと同じ勾配をとっていることに
なる。
すように、瓦裏面の最も低い底の位置が縦方向に裏縦接
線16として想定され、この裏縦接線16に接する面即ち接
平面17が想定され、この接平面17は同一段横方向に同一
面をなし、この面は屋根基板面および桟木天端線26に対
して、瓦の戻り勾配角βと同じ勾配をとっていることに
なる。
和瓦等では、瓦裏面は湾曲しているため単位瓦を横方
向の直線状または平面状のもので安定支持することが困
難であるが、第8図(1),(2)に示すような瓦裏面
の一部に上記接平面17と同じ面となる平面部2を形成す
る裏平面座1を設ければ、これを桟瓦Vの戻り勾配角β
と同じ勾配の面即ち上記接平面17または平面部2と同じ
上端面18を有する枕桟PR,PLにより、特に不安定な割込
瓦XR,XLでも安定支持できる訳である。上述の枕桟PR,PL
の上端面18のレベルは、別は表現をとれば通常の桟木25
の上端面18の高さに瓦の戻り勾配によって生じる瓦裏面
の傾斜差高を加えたものである。第9図(1),(2)
に割込みした状態の例を示す。
向の直線状または平面状のもので安定支持することが困
難であるが、第8図(1),(2)に示すような瓦裏面
の一部に上記接平面17と同じ面となる平面部2を形成す
る裏平面座1を設ければ、これを桟瓦Vの戻り勾配角β
と同じ勾配の面即ち上記接平面17または平面部2と同じ
上端面18を有する枕桟PR,PLにより、特に不安定な割込
瓦XR,XLでも安定支持できる訳である。上述の枕桟PR,PL
の上端面18のレベルは、別は表現をとれば通常の桟木25
の上端面18の高さに瓦の戻り勾配によって生じる瓦裏面
の傾斜差高を加えたものである。第9図(1),(2)
に割込みした状態の例を示す。
また、割込瓦の安定性改善の手法に関しては、原瓦形
状が和瓦・S瓦のように湾曲裏面を有する瓦の場合に
は、第3図(1),第4図(1),第7図(1),
(2),(3),第8図(2)に示すように、裏面側の
葺き合わせ瓦が差込みされない範囲内に瓦裏面の裏縦接
線16に外接する接平面17を平面部2とする裏平面座1を
形成させるものであり、さらに裏面の伝い水遮断の手法
に関しては、第3図(1),(2)に示す割込瓦2Xのよ
うに裏平面座1の左右両側面および外側の瓦裏面に瓦の
流れ方向に対してほぼ直交する複数の止水突条3,4を形
成させるか、または第4図(1),(2)に示す割込瓦
3Xのように裏平面座1の左右両側面およびその外側の瓦
裏面に瓦の流れ方向に対してほぼ直交する複数の止水溝
条5,6を形成させ、この裏平面座1の平面部2には、流
れ方向に対して直交する方向の複数の止水溝条7を形成
させるものであり、割込瓦の重量軽減のためには、流れ
方向に対して直交する方向の連続座を残して裏平面座1
を部分欠除してもよい。
状が和瓦・S瓦のように湾曲裏面を有する瓦の場合に
は、第3図(1),第4図(1),第7図(1),
(2),(3),第8図(2)に示すように、裏面側の
葺き合わせ瓦が差込みされない範囲内に瓦裏面の裏縦接
線16に外接する接平面17を平面部2とする裏平面座1を
形成させるものであり、さらに裏面の伝い水遮断の手法
に関しては、第3図(1),(2)に示す割込瓦2Xのよ
うに裏平面座1の左右両側面および外側の瓦裏面に瓦の
流れ方向に対してほぼ直交する複数の止水突条3,4を形
成させるか、または第4図(1),(2)に示す割込瓦
3Xのように裏平面座1の左右両側面およびその外側の瓦
裏面に瓦の流れ方向に対してほぼ直交する複数の止水溝
条5,6を形成させ、この裏平面座1の平面部2には、流
れ方向に対して直交する方向の複数の止水溝条7を形成
させるものであり、割込瓦の重量軽減のためには、流れ
方向に対して直交する方向の連続座を残して裏平面座1
を部分欠除してもよい。
上記の第3図(1),第4図(1)には原瓦形を和瓦
とする例をもって示したが、和瓦と同じ葺き合わせ構造
をとるS瓦の場合でも構成は同様である。また、裏平面
座1を形成していない割込瓦でも、枕桟の使用は安定性
の改善に有効である。
とする例をもって示したが、和瓦と同じ葺き合わせ構造
をとるS瓦の場合でも構成は同様である。また、裏平面
座1を形成していない割込瓦でも、枕桟の使用は安定性
の改善に有効である。
実施例3は、第11図にその断面を示す隅棟部構成に関
するもので、第10図(1),(2)に示すように止水堤
22を外側縁に、その内側に集水帯19を備え、さらにその
内側に基本的には実施例1,2と同じレベルを構成する枕
桟2PR,2PLを一体形成して設けた集水シート19を隅棟列
に敷設し、この上に実施例2と同様に割込瓦6XR,6XLを
載置葺き合わせ、棟瓦を積載して構成するものである。
するもので、第10図(1),(2)に示すように止水堤
22を外側縁に、その内側に集水帯19を備え、さらにその
内側に基本的には実施例1,2と同じレベルを構成する枕
桟2PR,2PLを一体形成して設けた集水シート19を隅棟列
に敷設し、この上に実施例2と同様に割込瓦6XR,6XLを
載置葺き合わせ、棟瓦を積載して構成するものである。
なお、この割込瓦6XR,6XLは、便宜上実施例6に説明
する表面に水切加工を施して水切溝8を設けた割込瓦6X
R,6XLをもって示したものである。
する表面に水切加工を施して水切溝8を設けた割込瓦6X
R,6XLをもって示したものである。
実施例4は、第14図に垂直投影図により捨谷心線13と
割込線14,15を示す捨谷部における構成に関するもので
ある。この捨谷部では、実施例2に示した集水シート19
と枕桟PR,PLを利用することを前提とした例に従って説
明するが、第12図(1),(2)に示すように集水シー
ト19を実施例2とは逆にV字状に折って捨谷樋上に配設
し、隅棟部用の枕桟PR,PLを左右入替えて集水シート19
の枕桟止堤20の外側に装着してこの内側を集水帯21bと
し、枕桟PR,PL上に第13図(1),(2)に示すような
割込瓦4XR,4XLを載置葺き合わせ構成するものである。
割込線14,15を示す捨谷部における構成に関するもので
ある。この捨谷部では、実施例2に示した集水シート19
と枕桟PR,PLを利用することを前提とした例に従って説
明するが、第12図(1),(2)に示すように集水シー
ト19を実施例2とは逆にV字状に折って捨谷樋上に配設
し、隅棟部用の枕桟PR,PLを左右入替えて集水シート19
の枕桟止堤20の外側に装着してこの内側を集水帯21bと
し、枕桟PR,PL上に第13図(1),(2)に示すような
割込瓦4XR,4XLを載置葺き合わせ構成するものである。
もしここで、実施例3に示した枕桟2PR,2PLを利用す
る場合には、中央から切り離し左右入替えて捨谷樋上に
配設すればよいし、勿論捨谷部専用の一体形枕桟を準備
してもよい訳である。また枕桟PR,PL単体のみを、隅棟
部用とは左右を入替えて捨谷樋上に配設し、レベル調整
して使用してもよい。
る場合には、中央から切り離し左右入替えて捨谷樋上に
配設すればよいし、勿論捨谷部専用の一体形枕桟を準備
してもよい訳である。また枕桟PR,PL単体のみを、隅棟
部用とは左右を入替えて捨谷樋上に配設し、レベル調整
して使用してもよい。
実施例5は、割込瓦の原瓦形状が、波状・平板状の場
合にとる方法に関するもので、第15図(1),(2)に
示す割込瓦5Xのように、枕桟上となる瓦裏面の位置付近
の裏面凹部23に、枕桟に接する止水材24を装着もしくは
一体形成させるものである。隅棟部では、生じやすい瓦
裏面を伝っての屋根面への雨水侵入はこの止水材24によ
り阻止されて、枕桟から集水シート19の集水帯21へ誘導
され、さらに処理しやすい棟先端へ誘導されるることに
なる。
合にとる方法に関するもので、第15図(1),(2)に
示す割込瓦5Xのように、枕桟上となる瓦裏面の位置付近
の裏面凹部23に、枕桟に接する止水材24を装着もしくは
一体形成させるものである。隅棟部では、生じやすい瓦
裏面を伝っての屋根面への雨水侵入はこの止水材24によ
り阻止されて、枕桟から集水シート19の集水帯21へ誘導
され、さらに処理しやすい棟先端へ誘導されるることに
なる。
実施例6は、隅棟部用割込瓦においてとる方法に関す
るもので、第16図(1),(2)に示す割込瓦6XR,6XL
のように割込線11,12の近傍の表面に、割込線11,12とほ
ぼ平行な水切溝8の加工形成させるものである。この水
切溝8により、割込瓦6XR,6XLの表面に侵入した雨水は
封止される。
るもので、第16図(1),(2)に示す割込瓦6XR,6XL
のように割込線11,12の近傍の表面に、割込線11,12とほ
ぼ平行な水切溝8の加工形成させるものである。この水
切溝8により、割込瓦6XR,6XLの表面に侵入した雨水は
封止される。
[作用] この発明の構造を隅棟部・捨谷部に実施した場合、枕
桟上端面は、屋根面と平行な桟木上端面とでなく、各段
の桟瓦の裏面と同じであり、割込用の桟瓦もたとえ小片
になるまで割込んでも、つまり割込線がどこに移動して
も裏平面座の一部は残るので、常に極めて高い安定性が
得られる。
桟上端面は、屋根面と平行な桟木上端面とでなく、各段
の桟瓦の裏面と同じであり、割込用の桟瓦もたとえ小片
になるまで割込んでも、つまり割込線がどこに移動して
も裏平面座の一部は残るので、常に極めて高い安定性が
得られる。
また、隅棟の場合、瓦裏面の止水突条もしくは止水溝
条あるいは瓦裏面凹部に装着した止水材によって、よく
生じやすい瓦裏面を伝っての屋根面への雨水侵入は阻止
されて、枕桟から集水帯へ誘導され、さらに処理しやす
い棟先端へ誘導されることになる。
条あるいは瓦裏面凹部に装着した止水材によって、よく
生じやすい瓦裏面を伝っての屋根面への雨水侵入は阻止
されて、枕桟から集水帯へ誘導され、さらに処理しやす
い棟先端へ誘導されることになる。
さらに、隅棟部における割込瓦の表面割込線近傍に水
切溝を形成させることは、通常の桟瓦に設けられている
側縁の水返し突条が割込みによって切り落され雨水侵入
に対して無防備となる切替作用となり、また割込桟瓦上
に形成する粘土台の投錨的な固定作用の強化となる。
切溝を形成させることは、通常の桟瓦に設けられている
側縁の水返し突条が割込みによって切り落され雨水侵入
に対して無防備となる切替作用となり、また割込桟瓦上
に形成する粘土台の投錨的な固定作用の強化となる。
[発明の効果] この発明は、隅棟部においては割込瓦が最小片となっ
ても敷土等も不要で安定かつ葺き施工が容易となり、ひ
いては棟全体が安定となり雨水の侵入を阻止するととも
に洩れ込んだ雨水を集水誘導して処理しやすくする効果
をもたらす。
ても敷土等も不要で安定かつ葺き施工が容易となり、ひ
いては棟全体が安定となり雨水の侵入を阻止するととも
に洩れ込んだ雨水を集水誘導して処理しやすくする効果
をもたらす。
捨谷部においても割込瓦は安定で葺き施工も容易とな
って、瓦の偏倚・脱落等に伴う雨水の侵入も防止でき
る。
って、瓦の偏倚・脱落等に伴う雨水の侵入も防止でき
る。
また、割込用桟瓦の増蒿・増重量も最小限に抑えられ
実用上支障はない。
実用上支障はない。
なおこれらの構造は、水平棟部、水平壁際部にも使用
することが可能で、その場合も従来方法に比較して上記
と同様のすぐれた効果が得られる。
することが可能で、その場合も従来方法に比較して上記
と同様のすぐれた効果が得られる。
第1図は実施例1の隅棟枕桟の斜視図、第2図(1),
(2)は実施例2の隅棟枕桟の斜視図,同要部a−a断
面図、第3図(1),(2)は同割込瓦の裏面斜視図,
同要部b−b断面図、第4図(1),(2)は同割込瓦
別例の裏面斜視図,同要部c−c断面図、第5図は同隅
棟部断面図、第6図は隅棟屋根面垂直投影図、第7図
(1,(2),(3)は瓦の戻り勾配模式図、同裏縦接線
模式図,同接平面模式図、垂直投影図、第8図(1),
(2)は瓦葺合せ縦断面図,同横断面図、第9図
(1),(2)は隅棟部の割込瓦割込斜視図,同斜視
図、第10図(1),(2)は実施例3の枕桟斜視図,同
要部d−d断面図、第11図は同隅棟部断面図、第12図
(1),(2)は実施例4の捨谷集水シート・枕桟斜視
図,同要部e−e断面図、第13図(1),(2)は同割
込瓦の割込斜視図、同斜視図、第14図は捨谷屋根面垂直
投影図、第15図(1),(2)は実施例5の割込瓦の表
斜視図、同裏斜視図、第16図(1),(2)は実施例6
の割込瓦の表斜視図、同斜視図、第17図は従来技術1の
隅棟断面図、第18図(1),(2)は同桟瓦の表斜視
図,同裏斜視図、第19図(1),(2)は同隅棟割込瓦
の斜視図,同斜視図、第20図(1),(2)は従来技術
2の捨谷割込瓦の斜視図,同斜視図、第21図は従来技術
3の桟瓦の斜視図、第22図(1),(2)は従来技術4
の桟瓦の裏斜視図,同葺き合わせ断面図、である。 (主要部分の符号の説明) C……粘土台、D……大面のし瓦、L……水平線、N…
…屋根基板面、P(PR,PL,2PR,2PL)……枕桟、R……
尻部、T……頭部、U……差込部、V……桟瓦、W
(WR,WL,2WR,2WL)……割込瓦(従来)、X(XR,XL,2X,
3X,4XR,4XL,5X,6XR,6XL)……割込瓦(発明)、β……
戻り勾配角、θ……流れ勾配角、1……裏平面座、2…
…平面部、3,4……止水突条、5,6,7……止水溝条、8…
…水切溝、9……水返し、10……隅棟心線、11,12……
割込線、13……捨谷心線、14,15……割込線、16……裏
縦接線、17……接平面、18……上端面、19……集水シー
ト、20……枕桟止堤、21,21b……集水帯、22……止水
堤、23……裏面凹部、24……止水材、25……桟木、26…
…桟木天端線、27……シックイ、28……敷土、29……下
地、30……肉盛部、31……溝条、
(2)は実施例2の隅棟枕桟の斜視図,同要部a−a断
面図、第3図(1),(2)は同割込瓦の裏面斜視図,
同要部b−b断面図、第4図(1),(2)は同割込瓦
別例の裏面斜視図,同要部c−c断面図、第5図は同隅
棟部断面図、第6図は隅棟屋根面垂直投影図、第7図
(1,(2),(3)は瓦の戻り勾配模式図、同裏縦接線
模式図,同接平面模式図、垂直投影図、第8図(1),
(2)は瓦葺合せ縦断面図,同横断面図、第9図
(1),(2)は隅棟部の割込瓦割込斜視図,同斜視
図、第10図(1),(2)は実施例3の枕桟斜視図,同
要部d−d断面図、第11図は同隅棟部断面図、第12図
(1),(2)は実施例4の捨谷集水シート・枕桟斜視
図,同要部e−e断面図、第13図(1),(2)は同割
込瓦の割込斜視図、同斜視図、第14図は捨谷屋根面垂直
投影図、第15図(1),(2)は実施例5の割込瓦の表
斜視図、同裏斜視図、第16図(1),(2)は実施例6
の割込瓦の表斜視図、同斜視図、第17図は従来技術1の
隅棟断面図、第18図(1),(2)は同桟瓦の表斜視
図,同裏斜視図、第19図(1),(2)は同隅棟割込瓦
の斜視図,同斜視図、第20図(1),(2)は従来技術
2の捨谷割込瓦の斜視図,同斜視図、第21図は従来技術
3の桟瓦の斜視図、第22図(1),(2)は従来技術4
の桟瓦の裏斜視図,同葺き合わせ断面図、である。 (主要部分の符号の説明) C……粘土台、D……大面のし瓦、L……水平線、N…
…屋根基板面、P(PR,PL,2PR,2PL)……枕桟、R……
尻部、T……頭部、U……差込部、V……桟瓦、W
(WR,WL,2WR,2WL)……割込瓦(従来)、X(XR,XL,2X,
3X,4XR,4XL,5X,6XR,6XL)……割込瓦(発明)、β……
戻り勾配角、θ……流れ勾配角、1……裏平面座、2…
…平面部、3,4……止水突条、5,6,7……止水溝条、8…
…水切溝、9……水返し、10……隅棟心線、11,12……
割込線、13……捨谷心線、14,15……割込線、16……裏
縦接線、17……接平面、18……上端面、19……集水シー
ト、20……枕桟止堤、21,21b……集水帯、22……止水
堤、23……裏面凹部、24……止水材、25……桟木、26…
…桟木天端線、27……シックイ、28……敷土、29……下
地、30……肉盛部、31……溝条、
Claims (5)
- 【請求項1】隅棟部・捨谷部において、桟瓦葺き合わせ
横方向同一段単位に瓦の裏縦接線(16)の接平面(17)
とほぼ同じ面となる上端面(18)を有する枕桟(P)を
隅棟列・捨谷列に沿って敷設し、この上に割込瓦(W,
X)を載置して構成することを特徴とする枕桟と割込瓦
による隅棟部・捨谷部構造。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の枕桟(P)
が、単体の枕桟(PR,PL)であるか、または枕桟止堤(2
0)・集水帯(21)・止水堤(22)を設けた集水シート
(19)を敷設してその上に単体の枕桟(PR,PL)を配設
するものであるか、もしくは該集水シート(19)と一体
型の枕桟(2PR,2PL)を配設するものであることを特徴
とする枕桟と割込瓦による隅棟部・捨谷部構造。 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載または第2項記
載の割込瓦(X)が、その原形状を和瓦・S瓦のように
湾曲裏面を有するものにあっては、瓦裏面の葺き合わせ
瓦が差込み重ならない範囲内に、瓦の裏縦接線(16)に
外接する接平面(17)を平面部(2)とする裏平面座
(1)を形成させ、該裏平面座(1)を左右両側面およ
びその外側の瓦裏面に複数の止水突条(3,4)、もしく
は止水溝条(5,6)をそれぞれ形成させることを特徴と
する枕桟と割込瓦による隅棟部・捨谷部構造。 - 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載または第2項記
載の割込瓦(X)が、その原形状を波状瓦・平板瓦とす
るものにあっては、割込瓦(X)が枕桟(P)上になる
位置付近の裏面凹部(23)に、枕桟(P)と接する止水
材(24)を装着もしくは一体形成させることを特徴とす
る枕桟と割込瓦による隅棟部・捨谷部構造。 - 【請求項5】特許請求の範囲第1項記載ないし第4項記
載の割込瓦(X)において、割込線(11,12)の近傍の
表面に該割込線(11,12)とほぼ平行の水切溝(8)を
形成させることを特徴とする枕桟と割込瓦による隅棟部
・捨谷部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11324287A JP2587937B2 (ja) | 1987-05-09 | 1987-05-09 | 枕桟と割込瓦による隅棟部・捨谷部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11324287A JP2587937B2 (ja) | 1987-05-09 | 1987-05-09 | 枕桟と割込瓦による隅棟部・捨谷部構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63280146A JPS63280146A (ja) | 1988-11-17 |
JP2587937B2 true JP2587937B2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=14607170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11324287A Expired - Lifetime JP2587937B2 (ja) | 1987-05-09 | 1987-05-09 | 枕桟と割込瓦による隅棟部・捨谷部構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2587937B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0424916U (ja) * | 1990-06-22 | 1992-02-28 |
-
1987
- 1987-05-09 JP JP11324287A patent/JP2587937B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63280146A (ja) | 1988-11-17 |
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