JP2586829Y2 - 車両用シートにおける表皮に対するパッドの 接着型構造 - Google Patents

車両用シートにおける表皮に対するパッドの 接着型構造

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JP2586829Y2 JP659293U JP659293U JP2586829Y2 JP 2586829 Y2 JP2586829 Y2 JP 2586829Y2 JP 659293 U JP659293 U JP 659293U JP 659293 U JP659293 U JP 659293U JP 2586829 Y2 JP2586829 Y2 JP 2586829Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用シート(座席)
を構成する表皮にモールド加圧した発泡体製パッドを接
着する加圧接着型、詳しくは、裏面側に袋状部を一体に
有するシートバック(背凭部)用発泡体製パッドの表面
側を表皮に加圧して接着する接着型の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用シートのシートバックに
使用する図5に示すようなモールド加工した発泡体製パ
ッド(A)は、シートバックの着座者を支持しシートバ
ックの前面側を構成する主体(10)と、この主体(1
0)の周囲より後方に直角状に折曲する側部(12)
(12)…と、この側部(12)より内方に主体(1
0)と略平行に折曲する背裏部(11A)(11B)
(11C)及び下部の側部(12)より延設した折曲部
(13)とから構成され、背裏部(11A)によってパ
ッド(A)の背面側上部は袋状に成形されており、斯か
る部分を袋状部(ロ)とする。そして、以上の背裏部
(11A)にはスリット(イ)(イ)が設けてあり、こ
のスリット(イ)(イ)によって袋状部(ロ)が外方に
拡開状に折曲できるように形成されている。図中(1
4)(14)は、ヘッドレストのステー挿通用の通孔を
示す。
【0003】このパッド(A)に表皮(B)を接着する
には、図6に示すように行っている。即ち、下型(4)
上に、表皮(B)を載置し、油圧シリンダー(5)によ
って下型(4)方向に移動する上型(1A)(2A)に
パッド(A)を固定し、このパッド(A)又は表皮
(B)の対向面にはあらかじめ接着剤を塗布し、パッド
(A)を矢印方向に移動させて表皮(B)に加圧するこ
とにより、パッド(A)の主体(10)前面を表皮
(B)に接着している。
【0004】以上のパッド(A)を上型(1A)(2
A)に装着する際、上型(1A)(2A)でパッド
(A)の主体(10)裏面側全体を加圧しえるように、
上型(1A)(2A)は、袋状部(ロ)内に挿入する突
部(2A)が、袋状部(ロ)以外の主体(10)裏面側
を加圧する本体(1A)からなり、突部(2A)は主体
(1A)と一体に成形されている。従って、突部(2
A)を袋状部(ロ)内に挿入する際、或いは、離脱する
際には、パッド(A)の背裏部(11A)を、図6に示
すように折曲して袋状部(ロ)を拡開して行う。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】以上の図5に示すパッ
ド(A)は、袋状部(ロ)にスリット(イ)(イ)を設
けて、上型(2A)を挿入、離脱可能としているため、
このパッド(A)の袋状部(ロ)を構成する背裏部(1
1A)に表皮(B)を被覆すると、前記スリット(イ)
(イ)によって、スリット(イ)(イ)の両隣りの背裏
部(11A)との間に段差が生じ、この段差により表皮
(B)に凹凸が生じる不具合があった。そこで、本考案
は、前記スリットを有しないパッドを表皮に押圧して接
着し得る接着型を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本考案の車両用シートにおける表皮に対するパッド
の接着型構造は、パッドの裏面側における袋状部を除く
部分を加圧する本体と、この本体における加圧面方向に
折曲可能に蝶番で本体に連結すると共に前記パッドの袋
状部内に挿入する折曲体とから構成してなるものであ
る。
【0007】
【作用】接着型をパッドにセットする際、又はそのパッ
ドを表皮に接着した後パッドから脱型する際、折曲体を
折曲させることにより、パッドの袋状部に挿入し、且つ
脱型する。
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例を、図1乃至図4に基
づいて説明する。図1は本考案に係る接着型を示し、図
中(1)はシートバックを構成する発泡体(ウレタンフ
ォーム)製パッド(A)を取付ける上型の本体で、この
本体(1)に、蝶番(3)によって折曲体(2)が連結
されている。そして、この折曲体(2)を有する本体
(1)は、前記従来品と同様に油圧シリンダー(5)な
どの加圧手段によって、矢印方向である下型(4)方向
に、移動可能に取付けられている。
【0009】下型(4)は前記従来品と同一で、裏返し
た状態で表皮(B)が載置され、この表皮(B)にパッ
ド(A)が前記加圧手段によって押圧されて接着剤で接
着される。
【0010】前記折曲体(2)は、図2に示すパッド
(A)の袋状部(ロ)内に挿入し得る大きさのプレート
で、蝶番(3)によって、図1仮想線に示すように下向
きである加圧面方向に折曲可能に、また、上向きには折
曲体(2)の端面が本体(1)の端面に突き当たり、本
体(1)の加圧面(11)と加圧面が同一平面状に本体
(1)に連結されている。本体(1)は、パッド(A)
の主体(10)における裏面側の袋状部(ロ)を除く部
分を加圧できる大きさに形成されている。
【0011】図2は、前記上型(1)(2)によって表
皮(B)に接着するパッド(A)を示し、このパッド
(A)は前記図5に示す従来のパッド(A)に対してス
リット(イ)(イ)を設けていない点において相違する
が、その他は同一構成であり、その説明を省略する。
【0012】図3は、油圧シリンダー(5)によって図
2に示すパッド(A)を上型の本体(1)と折曲体
(2)とで下型(4)上の表皮(B)に加圧して接着す
る状態を示し、パッド(A)又は表皮(B)にはあらか
じめ前記従来品と同様に接着剤が塗布されている。従っ
て、パッド(A)の接着面は本体(1)と折曲体(2)
とによって加圧されているため、パッド(A)が表皮
(B)に確実に接着される。
【0013】図4は、図3に示すようにパッド(A)を
表皮(B)に接着後、本体(1)、折曲体(2)をパッ
ド(A)から離脱させる状態を示し、油圧シリンダー
(5)によって本体(1)を上方に移動させると、折曲
体(2)は本体(1)に対して折曲し、パッド(A)の
袋状部(ロ)から離脱可能な状態となる。そして、更
に、本体(1)を上方に移動させると折曲体(2)は垂
直状に本体(1)に垂下し袋状部(ロ)から脱出する。
【0014】なお、パッド(A)を表皮(B)に接着す
る前に、本体(1)、折曲体(2)にパッド(A)をセ
ットするには、本体(1)に対して垂直状に垂下する折
曲体(2)を、パッド(A)の袋状部(ロ)に人力で、
差し込み、パッド(A)全体を本体(1)方向に押し上
げると、パッド(A)は本体(1)、折曲体(2)に取
り付けられ、パッド(A)が表皮(B)に対して接着可
能となる。
【0015】
【考案の効果】本考案によれば、本体に対して折曲体が
折曲可能に連結されているため、パッドにおけるスリッ
トを有しない袋状部に、折曲体が挿入でき、また、表皮
を接着後のパッドの袋状部から折曲体を離脱できる。従
って、本考案に係る接着型を使用することにより、パッ
ドの袋状部にスリットを設ける必要がないため、このパ
ッドを使用して組付けたシートバックの背裏に、シート
バックの外観品質を損なう凹凸が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る接着型の断面図である。
【図2】本考案に係る接着型を使用して接着するパッド
の斜視図である。
【図3】本考案の接着型の使用状態を示す断面図であ
る。
【図4】同接着型の脱型状態を示す断面図である。
【図5】従来の接着型を使用して接着するパッドの斜視
図である。
【図6】同使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
A パッド B 表皮 1 本体 2 折曲体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏面側に袋状部を一体に有する発泡体製
    パッドの表面側を、表皮に加圧して接着する接着型にお
    いて、 該接着型は、パッドの裏面側における袋状部を除く部分
    を加圧する本体と、この本体における加圧面方向に折曲
    可能に蝶番で本体に連結すると共に前記パッドの袋状部
    内に挿入する折曲体とから構成してなる車両用シートに
    おける表皮に対するパッドの接着型構造。
JP659293U 1993-01-30 1993-01-30 車両用シートにおける表皮に対するパッドの 接着型構造 Expired - Fee Related JP2586829Y2 (ja)

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