JP2586718B2 - 引出し付き収納家具 - Google Patents

引出し付き収納家具

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JP2586718B2 JP2263590A JP26359090A JP2586718B2 JP 2586718 B2 JP2586718 B2 JP 2586718B2 JP 2263590 A JP2263590 A JP 2263590A JP 26359090 A JP26359090 A JP 26359090A JP 2586718 B2 JP2586718 B2 JP 2586718B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、オフィス等で好適に使用される引出し付き
収納家具に関するものである。
[従来の技術] 複数段の引出しを備えた収納家具は、施錠操作により
全ての引出しを収納位置にロックするためのオールロッ
ク機構を装備しているのが一般的である。また、引出し
の中に重い物を収納した状態で、複数の引出しを前方へ
引き出すと、重心が前方へ移動して収納家具全体が前方
に転倒するおそれがあるため、いずれかの引出しを引き
出した場合には、他の引出しを収納位置にロックしてお
くことができるようにした転倒防止機構を設けたものも
少なくない。
[発明が解決しようとする課題] ところが、従来のものは、通常、オールロック機構と
転倒防止機構とを完全に独立させて設けている。そのた
め、部品点数が多く、構造の複雑化を招くとともに調整
に手間がかかるという問題がある。
しかも、これらオールロック機構や転倒防止機構は、
家具本体の側壁内に収容され、引出しの一側部分に爪を
係合させてロックを行うようにしているのが一般的であ
る。ところが、いわゆるラテラルキャビネットのよう
に、奥行き寸法に対し左右幅寸法を相対的に大きくした
引出しを備えたものでは、その引出しの一側に爪を係合
させてロックしても、引出しの中央に設けた取手を強く
牽引すると、引出しの他側部分が若干ではあるが前方に
引き出されることがある。このような操作を行うと、爪
を係合させている部分に大きなこじれ力が作用すること
になり、オールロック機構や転倒防止機構を破壊してし
まうおそれもある。
さらに、従来は、オールロック機構や転倒防止機構の
爪を、水平方向に回動させて引出し側に係合させるよう
にしているものが多い。このようなものでは、運搬時に
加わるショックにより引出しが不当にロックされてしま
い、その引出し内に鍵を閉じ込めてしまうという不具合
を招く可能性が高い。すなわち、この種の収納家具を運
搬し、床上に下ろす場合には、正立姿勢で底面全体を略
同時に接地させるか、あるいは、全体を右あるいは左に
傾けて、底面の一側縁から接地させるのがほとんどであ
る。しかして、爪を水平に回動させるようにしたもので
は、収納家具を傾斜させて急激に床上に下ろすと、その
衝撃により爪やその爪と同一方向に回動する部材に慣性
による回動力が作用し、施錠操作を行っていないにもか
かわらず、その爪がロック位置に回動してしまうことが
ある。通常、収納家具の新規搬入の際等には、解錠した
引出し内に鍵を収容して運搬するようにしているので、
このような不測のロック状態が生じると、鍵を取り出す
ことが不可能になり、正常な状態に復帰させるのに手間
や時間を要することになる 本発明は、以上のような不具合をことごとく解消する
ことを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明は、このような目的を達成するために、次のよ
うな手段を講じたものである。
すなわち、本発明に係る引出し付き収納家具は、家具
本体に引出しを複数段に設け、これら引出しに対して、
オールロック機構と、転倒防止機構とを設けてなるもの
であって、各引出しは、その背面における左右方向略中
央に横架ロッドを備えており、オールロック機構は、家
具本体内の各横架ロッドに対向する部位にオールロック
爪を設けてなるもので、オールロック爪は家具本体に回
動可能に支持され、施錠操作により全てのオールロック
爪を回転上動させて対応する各引出しの横架ロッドに係
合させ得るように構成されており、転倒防止機構は、家
具本体内の各横架ロッドに対向する部位において、該家
具本体に回動可能に支持されたセフティロック爪と、こ
のセフティロック爪を同期させて上下回動させる連動杆
とを具備し、横架ロッドの前進動作を利用してセフティ
ロック爪を上動ロック位置へ回動上動させることによっ
て、いずれか1つの引出しを引き出した場合に、他の引
出しに対応するセフティロック爪を上動させて対応する
各引出しの横架ロッドに係合させ得るように構成されて
いることを特徴とする。
オールロックを無理なく確実に行うには、横架ロッド
を、引出しから突設した支持部材に両持支持されたもの
にし、オールロック爪をその横架ロッドの支持部材間に
位置する部分に係合させるようにするのがよい。この場
合に、転倒防止機構のセフティロック爪をオールロック
爪と干渉しないようにして無理なく配置したい場合に
は、横架ロッドの一端を支持部材を貫通させて側方に延
出させ、その延出部分にセフィテイロック爪を係合させ
るようにするのがよい。
オールロック機構の好ましい態様としては、家具本体
の背壁内面側に枢設した複数のオールロック爪と、これ
ら全てのオールロック爪を連動させる連動杆と、外部か
ら操作可能な錠と、この錠に施錠操作を加えた場合に前
記連動杆を引き上げて全てのオールロック爪を上動させ
る動作伝達手段とを具備してなるものが挙げられる。
転倒防止機構の好ましい態様としては、家具本体の背
壁内面側に枢設した回動体と、この回動体を同期させて
上下回動させる連動杆と、回動体が上動した位置でこの
連動杆を仮保持する仮保持機構とを具備してなるもの
で、前記回動体は、上下回動可能な端壁部と、この端壁
部の一面に一体に形成したセフティロック爪と、このセ
フティロック爪の上方に位置させて前記端壁の一面に一
体に形成したアームとを備えており、このアームに横架
ロッドの前進動作を利用して回動体をロック位置へ上動
させる上動付勢用カム面を設けるとともに、前記セフテ
ィロック爪に横架ロッドの後退動作を利用して回動体を
非ロック位置へ降下させる降下付勢用カム面を設けてい
るものを挙げることができる。
仮保持機構としては、ローラキャッチ機構やマグネッ
トによる吸着を利用したものなどを採用することができ
る。
機構のユニット化を図るには、オールロック機構のオ
ールロック爪と、転倒防止機構の回動体とを、共通のフ
レームに枢着するのが好ましい。
[作用] このような構成のものであれば、引出しの横架ロッド
を、オールロック機構と、転倒防止機構とで共通に使用
するようにしているので、部品点数を少なくすることが
できる。
また、前記横架ロッドを引出しの左右方向略中央に設
けておき、この横架ロッドにオールロック爪およびセフ
ティロック爪を係合させて引出しをロックするようにし
ているので、引出しの取手を強く牽引しても引出し全体
に水平旋回方向のモーメントが作用するようなことがな
く、安定した状態で引出しを収納位置にロックしておく
ことができる。
さらに、前記オールロック爪およびセフティロック爪
は、上動することによって横架ロッドに係合しロック状
態になるものであるため、前述したように正立姿勢、あ
るいは、右または左に傾けた状態で床上に衝撃的に載置
するようなことがあっても、そのショックでオールロッ
ク爪およびセフティロック爪が横架ロッドに誤って係合
するようなことは起こり得ない。この種の収納家具は、
逆さにして運搬しそのまま床上に載置するようなことは
ほとんどないため、爪が接地時のショックにより横架ロ
ッドに誤係合するような可能性はきわめて低い。
特に、セフティロック動作にあたっては、横架ロッド
の前後進動作をセフティロック爪の回動動作に変換しセ
フティロック爪を上下回動しているが、セフティロック
爪は家具本体に回動可能に支持されているため、該横架
ロッドの前後進によって生じる水平力のほとんどをセフ
ティロック爪回動軸、すなわち家具本体が受け持ち、セ
フティロック爪同期回動用の連動杆には上下方向の力の
みが伝達されるので、該連動杆の動作がスムーズになり
セフティロック動作が円滑に行われる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
この収納家具は、第1図〜第3図に示すように、家具
本体1に引出し21〜23を複数段に設け、これら引出し21
〜23に対して、オールロック機構3と、転倒防止機構4
とを設けてなる。
家具本体1は、前面を開口した筐形のもので、通常の
サスペンションレール機構11を介して前記引出し21〜23
を保持している。
各引出し2は、第1図に示すように、奥行き寸法より
も左右幅寸法を大きく設定してなるもので、その背面2a
における左右方向略中央に水平な横架ロッド21を備えて
いる。横架ロッド21は軸状のもので、引出し2から突設
した板状の支持部材22に両持支持されており、その一端
を支持部材22を貫通させて側方に延出させいる。
オールロック機構3は、第2図〜第7図に示すよう
に、家具本体1内の各横架ロッド21に対向する部位にオ
ールロック爪31を設けてなるもので、施錠操作により全
てのオールロック爪31を上動させて対応する各引出し21
〜23の横架ロッド21に係合させ得るように構成されてい
る。詳述すれば、このオールロック機構3は、家具本体
1の背壁内面側に枢設した複数のオールロック爪31と、
これら全てのオールロック爪31を連動させる連動杆32
と、外部から操作可能な錠33と、この錠33に施錠操作を
加えた場合に前記連動杆32を引き上げて全てのオールロ
ック爪31を上動させる動作伝達手段34とを具備してな
る。オールロック爪31は、合成樹脂製のもので、第4
図、第10図および第11図に拡大して示すように、その基
端側を支軸51を介して家具本体1の背壁12に固定したフ
レーム5に枢支させており、回動端側の上面に前記横架
ロッド21が係合するアンダーカット部31aを有してい
る。連動杆32は上下に伸びる板状のものであり、この連
動杆32に突設した複数の連動ピン32aを前記各オールロ
ック爪31の回動端側に設けた連結孔32bにそれぞれ係合
させている。錠33は、鍵穴33aを外部に表出させて家具
本体1の頂板13の前端部分に設けたもので、その鍵穴33
aに図示しない鍵を挿入して施錠操作を加えることによ
って、作動杆33bが側方へ突出するようになっている。
動作伝達手段34は、第1図〜第5図に示すように、家具
本体1に支軸34aを介して枢支されその前端を前記錠33
の作動杆33bに臨ませた水平旋回レバー34bと、この水平
旋回レバー34bが作動杆33bに押圧されて回動した場合に
該水平回動レバー34bの後端の動きを利用して前記連動
杆32を上方に引上げるL形の鉛直回動レバー34cとを具
備してなる。
転倒防止機構4は、家具本体1内の各横架ロッド21に
対向する部位にセフティロック爪41を設けてなるもの
で、いずれか1つの引出し21を引き出した場合に、他の
引出し22、23に対応するセフティロック爪41を上動させ
て対応する各引出し21〜23の横架ロッド21に係合させ得
るように構成されている。詳述すれば、この転倒防止機
構4は、第8図および第9図に示すように、家具本体1
の背壁12の内面側に枢設した回動体42と、この回動体42
を同期させて上下回動させる連動杆43と、回動体42が上
動した位置でこの連動杆43を仮保持する仮保持機構44と
を具備してなる。回動体42は、第4図、第12図および第
13図に拡大して示すように、基端側を前記支軸51を介し
て前記フレーム5に上下回動可能に枢支させた合成樹脂
製のもので、端壁部45と、この端壁部45の一面下縁側に
一体に形成した前記セフティロック爪41と、このセフテ
ィロック爪41の上方に位置させて前記端壁部45の一面に
一体に形成したアーム46とを備えている。そして、この
アーム46に横架ロッド21の前進動作を利用して回動体42
をロック位置へ上動させる上動付勢用カム面46aを設け
るとともに、前記セフティロック爪41に横架ロッド21の
後退動作を利用して回動体42を非ロック位置へ降下させ
る降下付勢用カム面41aを設けている。連動杆43は、上
下に伸びる板状のものであり、この連動杆43に突設した
複数の連動ピン43aを前記各回動体42の回動端側に設け
た連結孔42bにそれぞれ係合させている。仮保持機構44
は、第8図および第9図に示すように、前記連動杆43に
取着したやじり形の昇降子44aと、家具本体1側に設け
られ相寄る方向に弾性付勢された対をなすローラ44bと
を具備してなるローラキャッチ機構であり、前記両ロー
ラ44bにより前記昇降子44aを弾性的に挾持することによ
って、前記連動杆43を上動位置で仮保持し得るようにな
っている。
次いで、この実施例の作動を説明する。第6図は、引
出し21〜23を、最も奥の収納位置まで押し込んだ状態を
示している。この段階では、オールロック爪31が横架ロ
ッド21から外れており、引出し21〜23を自由に引き出し
得るようになっている。この状態から、錠33に鍵を挿入
して施錠操作を行うと、錠33の作動杆33bが側方に突出
して水平旋回レバー34bを回動させる。その結果、この
水平旋回レバー34bの後端により鉛直回動レバー34cの一
端が側方に押圧され、この鉛直回動レバー34cが回動し
て該レバー34cの他端でオールロック機構3の連動杆32
を上方に引上げる。この動作により、オールロック爪31
が一斉に上動して、第7図に示すように、対応する引出
し21〜23の横架ロッド21に係合することになる。これに
よって、全ての引出し21〜23を引き出すことができなく
なる。鍵により解錠操作を加えると、以上の逆の動作が
行われ、全てのオールロック爪31が下方に回動して第6
図に示す状態に復帰する。
引出し21〜23を全て収納した状態においては、転倒防
止機構4は、第8図に示すように、その回動体42が下端
位置に保持されており、この回動体42のセフティロック
爪41が引出し21〜23の横架ロッド21から外れている。こ
の状態から、例えば、最上段の引出し21を引き出すと、
その引出し21の横架ロッド21が回動体42のアーム46に設
けた上動付勢用カム面46aに摺接しつつ水平方向に前進
することになり、回動体42が上方へ強制的に回動させら
れる。最上段の回動体42が上動すると、その動作が連動
杆43を介して他の引出し22、23に対応する回動体42に伝
達され、それら回動体42のセフティロック爪41が他の引
出し22、23の横架ロッド21に係合することになる。その
ため、引き出した引出し21以外の他の引出し22、23は、
収納位置でロックされることになる。この状態から、引
き出した引出し21を内方へ押入すると、後退する横架ロ
ッド21がセフティロック爪41の降下付勢用カム面41aに
摺接することになり、仮保持機構44の保持力に抗して全
ての回動体42を連結杆43とともに下方に強制降下させ、
元の状態に復帰する。前記引出し22または23を引き出し
た場合にも、これに準じた作動が得られる。
このような構成のものであれば、引出し21〜23の横架
ロッド21を、オールロック機構3と、転倒防止機構4と
で共通に使用するようにしているので、部品点数を少な
くすることができる。
また、前記横架ロッド21を引出し21〜23の左右方向略
中央に設けておき、この横架ロッド21にオールロック爪
31およびセフティロック爪41を係合させて引出し21〜23
をロックするようにしているので、引出し21〜23の取手
23を強く牽引しても引出し21〜23全体に水平旋回方向の
モーメントが作用するようなことがなく、無理なく安定
した状態で引出し21〜23を収納位置にロックしておくこ
とができる。
さらに、前記オールロック爪31およびセフティロック
爪41は、上動することによって横架ロッド21に係合しロ
ック状態になるものであるため、前述したように正立姿
勢、あるいは、右または左に傾けた状態で床上に衝撃的
に載置するようなことがあっても、そのショックでオー
ルロック爪31あるいはセフティロック爪41が横架ロッド
21に誤って係合するようなことは起こり得ない。この種
の収納家具は、逆さにして運搬しそのまま床上に載置す
るようなことはほとんどないため、前記爪31、41が接地
時のショックにより横架ロッドに誤係合するような可能
性はきわめて低い。
また、前記のような構成のものであれば、各引出し21
〜23に対応するオールロック爪31やセフティロック爪41
を支軸51の取り外しのみによって各別に交換することが
可能である。そのため、特定の爪を交換するのに、他の
全ての爪も取り外さなければならないものに比べて保守
が容易になる。
なお、オールロック爪と、セフティロック爪は、異な
ったフレームに支持させてもよいのは勿論であるが、前
記実施例のように共通のフレームに支持させるようにす
れば、機構のユニット化が可能になり、製作や組立て作
業の簡略化を図ることが可能となる。
また、引出しの段数も、3段に限られないのは勿論で
ある。
さらに、仮保持機構の構成は以上説明したものに限定
されるものではなく、例えば、マグネットの吸着力によ
り連結杆を上動位置に仮保持できるようにしたようなも
の等であってもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が
可能である。
[発明の効果] 本発明は、以上のような構成であるから、横架ロッド
の共用により部品点数を少なくすることができるととも
に、オールロック機構と転倒防止機構とを近接配置し
て、例えば、フレームや支軸等を共通化することも容易
になり、構造の簡略化や調整作業の簡素化を促進するこ
とができる。
また、引出しの取手を強く牽引しても引出し全体に水
平旋回方向のモーメントが作用するようなことがなく、
安定した状態で引出しを収納位置にロックしておくこと
ができる。そのため、オールロック機構や転倒防止機構
に無理な力が作用して耐久性が損なわれるという不具合
を解消することができる。
さらに、前記オールロック爪およびセフティロック爪
は、上動することによって横架ロッドに係合しロック状
態になるものであるため、前述したように正立姿勢、あ
るいは、右または左に傾けた状態で床上に衝撃的に載置
するようなことがあっても、そのショックでオールロッ
ク爪およびセフティロック爪が横架ロッドに誤って係合
するようなことは起こり得ない。そのため、運搬時等
に、鍵を引出しに入れたまま、引出しがロックされてし
まうという問題の発生を有効に防止することが可能とな
る。
そして、セフティロック動作にあたっては、横架ロッ
ドの前後進動作をセフティロック爪の回動動作に変換し
セフティロック爪を上下回動しているが、セフティロッ
ク爪は家具本体に回動可能に支持されているため、該横
架ロッドの前後進によって生じる水平力のほとんどをセ
フティロック爪回動軸、すなわち家具本体が受け持ち、
セフティロック爪同期回動用の連動杆には上下方向の力
のみが伝達されるので、該連動杆の動作がスムーズにな
りセフティロック動作が円滑に行われる。その結果、セ
フティロックの操作性が良好なものとなり、故障も生じ
にくくなる。
そのうえ、オールロック爪は家具本体に回動可能に支
持されているため、ロック状態で引き出しをあけようと
しても、負荷はオールロック爪を介して家具本体にかか
りオールロック爪の連動杆には負荷はかからないため、
連動杆に無用な強度を持たせる必要もなくなる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は斜視図、第2
図は概略的な平断面図、第3図は概略的な正断面図、第
4図は第3図におけるIV−IV線に沿う拡大平断面図、第
5図は第3図におけるA部を拡大して示す作用説明図、
第6図はオールロック爪の配設部分を示す側断面図、第
7図は同部分を示す作用説明図、第8図はセフティロッ
ク爪の配設部分を示す側断面図、第9図は同部分を示す
作用説明図、第10図は第7図のB部拡大図、第11図は第
6図のC部拡大図、第12図は第9図のD部拡大図、第13
図は第8図のE部拡大図である。 1……家具本体、21〜23……引出し 2a……背面、3……オールロック機構 4……転倒防止機構、5……フレーム 12……背壁、21……横架ロッド 21a……支持部材間に位置する部分 21b……延出部分、22……支持部材 31……オールロック爪 32……連動杆、33……錠 34……動作伝達手段、41……セフティロック爪 41a……降下付勢用カム面 42……回動体、43……連動杆 44……仮保持機構、45……端壁部 46……アーム 46a……上動付勢用カム面

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】家具本体に引出しを複数段に設け、これら
    引出しに対して、オールロック機構と、転倒防止機構と
    を設けてなる収納家具であって、 各引出しは、その背面における左右方向略中央に横架ロ
    ッドを備えており、 オールロック機構は、家具本体内の各横架ロッドに対向
    する部位にオールロック爪を設けてなるもので、該オー
    ルロック爪は家具本体に回動可能に支持され、施錠操作
    により全てのオールロック爪を回転上動させて対応する
    各引出しの横架ロッドに係合させ得るように構成されて
    おり、 転倒防止機構は、家具本体内の各横架ロッドに対向する
    部位において、該家具本体に回動可能に支持されたセフ
    ティロック爪と、このセフティロック爪を同期させて上
    下回動させる連動杆とを具備し、横架ロッドの前進動作
    を利用してセフティロック爪を上動ロック位置へ回転上
    動させることによって、いずれか1つの引出しを引き出
    した場合に、他の引出しに対応するセフティロック爪を
    上動させて対応する各引出しの横架ロッドに係合させ得
    るように構成されていることを特徴とする引出し付き収
    納家具。
  2. 【請求項2】横架ロッドを、引出しから突設した支持部
    材に両持支持されたものにし、オールロック爪をその横
    架ロッドの支持部材間に位置する部分に係合させるよう
    にしていることを特徴とする請求項1記載の引出し付き
    収納家具。
  3. 【請求項3】横架ロッドの一端を支持部材を貫通させて
    側方に延出させ、その延出部分にセフティロック爪を係
    合させるようにしていることを特徴とする請求項2記載
    の引出し付き収納家具。
  4. 【請求項4】オールロック機構が、家具本体の背壁内面
    側に枢設した複数のオールロック爪と、これら全てのオ
    ールロック爪を連動させる連動杆と、外部から操作可能
    な錠と、この錠に施錠操作を加えた場合に前記連動杆を
    引き上げて全てのオールロック爪を上動させる動作伝達
    手段とを具備してなるものであることを特徴とする請求
    項1記載の引出し付き収納家具。
  5. 【請求項5】転倒防止機構が、家具本体の背壁内面側に
    枢設した回動体と、この回動体を同期させて上下回動さ
    せる連動杆と、回動体が上動した位置でこの連動杆を仮
    保持する仮保持機構とを具備してなるもので、前記回動
    体は、上下回動可能な端壁部と、この端壁部の一面に一
    体に形成したセフティロック爪と、このセフティロック
    爪の上方に位置させて前記端壁部の一面に一体に形成し
    たアームとを備えており、このアームに横架ロッドの前
    進動作を利用して回動体をロック位置へ上動させる上動
    付勢用カム面を設けるとともに、前記セフティロック爪
    に横架ロッドの後退動作を利用して回動体を非ロック位
    置へ降下させる降下付勢用カム面を設けていることを特
    徴とする請求項1記載の引出し付き収納家具。
  6. 【請求項6】仮保持機構が、ローラキャッチ機構である
    ことを特徴とする請求項5記載の引出し付き収納家具。
  7. 【請求項7】仮保持機構が、マグネットによる吸着を利
    用したものであることを特徴とする請求項5記載の引出
    し付き収納家具。
  8. 【請求項8】オールロック機構のオールロック爪と、転
    倒防止機構の回動体とを、共通のフレームに枢着してい
    ることを特徴とする請求項5記載の引出し付き収納家
    具。
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