JP2586364Y2 - 輸送用ウェーハケース - Google Patents

輸送用ウェーハケース

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JP2586364Y2
JP2586364Y2 JP1992093543U JP9354392U JP2586364Y2 JP 2586364 Y2 JP2586364 Y2 JP 2586364Y2 JP 1992093543 U JP1992093543 U JP 1992093543U JP 9354392 U JP9354392 U JP 9354392U JP 2586364 Y2 JP2586364 Y2 JP 2586364Y2
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Sumitomo Sitix Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、半導体ウェーハの損
壊、汚染を防止して安全に輸送する樹脂製の輸送用ウェ
ーハケースに係り、ケース本体に収納してウェーハを独
立して保持する溝を有するキャリヤケースの上面外周部
にガイド溝を設け、一方ウェーハを押圧保持する押えが
装着されたフタ内側に設けた板状の突起が、押えによっ
てウェーハを押圧保持する前に、キャリヤ上面外周部の
溝に入り、確実に位置決めされて、ウェーハを保持し、
ウェーハを収納時及び輸送時の汚染から守る輸送用ウェ
ーハケースに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のあらゆる技術分野におけるエレク
トニクス化が進み、半導体ウェーハの需要が著しく増加
している。従って、ウェーハを大量に輸送することにな
り、輸送にあたっては、高価なウェーハの損壊及び汚染
を防止することが最重要となっている。従来の輸送用ウ
ェーハケースは、特開昭62−33436号、特公平2
−39867号等に開示される如く、樹脂製のウェーハ
収納枠、該枠を収めるケース本体、ケース蓋、ウェーハ
押え治具から構成されている。
【0003】ケース本体に、内部に複数のウェーハを個
別に直立支持するためのU字型溝を多数配設たウェーハ
収納枠が収めてあり、またケース本体の周縁部は強度を
持たせるべく大きく折り曲げられ、周縁上端面にケース
蓋が当接して密着するように嵌合用の溝または凸条を周
設してあり、また、短辺側両サイドの周縁部にケース蓋
を固定するための凹部が形成してある。ケース蓋は、そ
の内周縁部に前記本体の周縁上端面に嵌合する凸条また
は溝を周設してあり、収納本体との固定は、前述の如く
短辺側両サイドについてのみ、収納本体側の凹部に嵌合
する凸部が備えられている。
【0004】ウェーハ押え治具は、所謂中蓋であり、収
納本体に支持されてウェーハの振動防止及びウェーハへ
の外力を分散させ、損壊防止の機能を有しており、その
ため治具の内面中央にウェーハの上エッジ部に当接する
2条の薄肉支持片が設けられ、さらに、直立するウェー
ハ両肩部に当接し、これを確実に支持するために先端を
V形あるいはU形に切り込まれた弾性支持片が多数配列
してある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】また、従来はウェーハ
を押えによって保持する際は、押えを装着したフタとキ
ャリヤケースを収納するケース本体との間接的な位置決
めがよく見られる。半導体ウェーハケースの押えとウェ
ーハの位置決めにおいて、従来の技術は間接的な位置決
めであり、キャリヤケースを本体に入れる際、キャリヤ
ケースは本体から数回出入れする作業性を考慮し、寸法
上ガタを有している。すなわち、ケース本体とケース蓋
は嵌合用の凸条と凹部とで位置決めされるが、キャリヤ
ケースとケース本体とは上記のガタを有しているため、
ケース蓋に固定したウェーハ押え治具とキャリヤケース
内のウェーハとはこのガタにより、確実にウェーハを保
持できない。
【0006】この考案は、ウェーハとウェーハ押え治具
の位置決めを確実に行い、押え治具のU字型溝とウェー
ハとのずれなどを無くし、輸送中の振動によりキャリヤ
ケースの材質がウェーハに付着し汚染することを極力防
止した構成からなる輸送用ウェーハケースの提供を目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この考案は、複数のウェ
ーハをU字型溝にて個別に直立支持可能なキャリアケー
ス、該キャリアケースを収めるケース本体と、ケース蓋
及び該蓋に装着するウェーハ押え治具から構成される樹
脂製の輸送用ウェーハケースにおいて、ウェーハとウェ
ーハ押え治具との位置決めをケース蓋内側とキャリアケ
ースの上面フランジ部との2か所以上の凹凸嵌合で行う
ことを特徴とし、ケース蓋をケース本体に被せる際の
ェーハとウェーハ押え治具との位置決めが、ケース蓋内
に設けた突起部とキャリアケースの上面フランジ部に
設けた溝部との凹凸嵌合で、かつケース蓋をケース本体
に被せる際にウェーハとウェーハ押え治具との当接前に
前記嵌合が開始する構成の2か所以上の凹凸嵌合にて行
われるようにしたことを特徴とする輸送用ウェーハケー
スである。
【0008】この考案において、ウェーハとウェーハ押
え治具との位置決めを、ケース蓋とキャリアケースとの
2か所以上の凹凸嵌合で行うことができれば、その形状
や機構、設置数は特に限定しないが、実施例のケース蓋
内側の板状突起のガイドレール部とキャリアケースの上
面フランジ部に設けたガイド溝部との嵌合のほか、複数
箇所に設けるピンと孔による構成等を適宜選定できる。
【0009】この考案において、ケース蓋の装着時に容
易にかつ確実にウェーハ押え治具がウェーハの外周部を
押さえることができ、収納ウェーハの保持力を高めかつ
すぐれた衝撃緩和力を発揮させ、さらに輸送中の振動に
よりウーハ収納枠の材質がウェーハに付着し汚染する
ことを極力防止するために、少なくともウェーハ収納枠
に従来のポリプロピレン(P.P)、ポリエチレン
(P.E)に代えて、ポリブチレンテレフタレート
(P.B.T)を用いることが望ましい。ポリブチレン
テレフタレートの耐磨耗性は、ポリプロピレンの14m
g/1000cyに対して、8mg/1000cyとす
ぐれている。
【0010】また、ケース蓋の材質には、例えば、ケー
ス蓋内側のガイドレール部をキャリアケースの上面フラ
ンジ部に設けたガイド溝部に合わせやすいように、ポリ
カーボネート(P.C)などの透明樹脂を用いることが
望ましい。
【0011】
【作用】この考案は、ウェーハとウェーハ押え治具との
位置決めをケース蓋内側とキャリアケースの上面フラン
ジ部との2か所以上の凹凸嵌合、例えば実施例のケース
蓋内側の板状突起部とキャリアケースの上面フランジ部
に設けた溝部で行うことにより、ウェーハ押え治具がウ
ェーハを押圧する前に、蓋内側に設けた板状突起部がキ
ャリヤ上面フランジ部の溝に入り、確実に位置決めされ
るため、ウェーハとウェーハ押えの位置決めを確実にで
き、収納時及び輸送時の汚染を防止することができる。
【0012】
【実施例】この考案による半導体ウェーハの輸送用ウェ
ーハケースは、複数のウェーハ30をU字型溝3にて個
別に直立支持可能なキャリアケース2を収めたケース本
体1と、ケース本体1の上部開口に嵌合するケース蓋1
0、及び該蓋10に装着するウェーハ押え治具20とか
らなる。何れの部材も所要の低発塵性、低ガス放散性の
公知の合成樹脂からなり、射出一体成形、もしくは異材
質の組立て成形などの公知の樹脂成形法にて製造される
が、ここでは、キャリアケース2はポリブチレンテレフ
タレート(P.B.T)を用い、ケース蓋10にはポリ
カーボネート(P.C)、その他の部材にはポリプロピ
レン(P.P)を使用した。
【0013】ケース本体1は、内部に複数のウェーハを
個別に直立支持するためのU字型溝3を多数配設した
P.B.T製キャリアケース2を収めてあり、大きく折
り曲げ形成した高剛性の上面周縁部4には、その上端面
に後述のケース蓋10の周縁部11が当接して密着する
ように、嵌合用の溝部を周設してあり、所要の軟質材か
らなるパッキン12を配設してある。また、ケース本体
1の上面周縁部4には、ケース蓋10のロック用翼状部
材13が嵌まり込むように、周縁部4の短辺側及び長辺
側の4つの外側面の各中央下端部に、切欠部5が形成し
てあり、かつ翼状部材13の孔部に嵌合する突起6を設
けてある。さらに、キャリアケース2は、図1,2に
示す如く、上面周縁部4の長辺側に非対称に1か所ず
つ、また短辺側に非対称に1か所ずつ、位置決めのため
のガイド溝7が設けてある。
【0014】透明なP.C製ケース蓋10は、その内周
縁部に前記ケース本体1の上面周縁部4端面に嵌合する
溝部を周設してあり、短辺側及び長辺側の4つの外周部
に翼状部材13が設けてある。また、ケース蓋10の内
側には上記の各ガイド溝7に嵌合する板状突起のガイド
レール14が設けてある。
【0015】枠体からなるウェーハ押え治具20は図4
に示す如く一体型で、ここではケース蓋10の内裏面部
にがたつきがないように嵌入組立てする構成からなり、
矩形状治具枠の中央部に収納したウェーハ30の上OF
エッジ部に当接するように肉厚方向のV形あるいはU形
溝を多数設けた2条の薄肉狭幅支持片21,22が設け
てある。薄肉広幅支持片23,24は、ケース蓋10裏
面の上記2条の薄肉狭幅支持片21,22の外側に位置
するよう設けてあり、断面略L型の薄肉片は所要長さの
スリットで多数の短冊状に分割され、ウェーハ30の両
肩部エッジ部に接線方向に当接する際に先端部が各U字
型溝3の側面の底に当接するピン部23a,24aとな
り、その内側にウェーハ30のエッジ部が当接する凹部
を設けてある。
【0016】複数枚のウェーハ30がキャリアケース2
に収納されてケース本体1内に収められてケース蓋10
が載置されるが、この際、まずケース蓋10の内側に突
出するガイドレール14とキャリヤケース2のフランジ
部のガイド溝7が嵌合し始めるため、ウェーハ押え治具
20がウェーハ30に接触する以前に、このウェーハ押
え治具20とウェーハ30の相対位置関係が確実に位置
決めされ、ガイドレール14がガイド溝7に完全に収ま
る時には、ウェーハ押え治具20よってウェーハ30を
押圧保持し、ケース本体1とケース蓋10の周縁部4,
11同士の凹凸嵌合が完了し次いで翼状部材13の孔
部と切欠部5内の突起6との嵌合させると、周縁部4,
11の全面にわたって均一かつ安定した気密性が保持で
き、ウェーハ30への外気的汚染が大幅に低減する。
【0017】ケース蓋10内裏面に組み込まれたウェー
ハ押え治具20は、各ウェーハ30を個別に薄肉狭幅支
持片21,22でOF部を上部からケース本体1底方向
へ押さえることができ、また薄肉広幅支持片23,24
はその先端部ピン部23a,24aがU字型溝3の側面
の底に当接し、ウェーハ30の両肩部を斜め方向からか
ら押えて確実に支持するために、上下左右振動によるウ
ェーハのぐらつきを完全に防止でき、輸送時のケース内
のウェーハの振動が無くなり、ウェーハへのパーティク
ル付着を大幅に低減できる。
【0018】
【考案の効果】この考案による半導体ウェーハの輸送用
ウェーハケースは、従来の容器と異なり、押え治具とウ
ェーハの位置決めをケース蓋と本体の間接的な位置決め
でなく、確実にケース蓋内側に位置決めされた押え治具
を有するケース蓋と、直接ウェーハを入れるキャリヤケ
ースとの位置決めのため、ウェーハが押え治具から外れ
たり、押え治具がキャリヤケース内の溝にこすれたりす
ることによって起こるウェーハの損壊や汚染を防止し、
確実にウェーハを押え治具によって押圧保持することが
できる輸送用ウェーハケースである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による半導体ウェーハの輸送用ウェー
ハケースの縦断斜視説明図である。
【図2】この考案による半導体ウェーハの輸送用ウェー
ハケースの縦断正面説明図である。
【図3】この考案による半導体ウェーハの輸送用ウェー
ハケースの一部縦断側面説明図である。
【図4】この考案によるウェーハ押え治具の縦断斜視説
明図である。
【符号の説明】
1 ケース本体 2 キャリアケース 3 U字型溝 4 周縁部 5 切欠部 6 突起7 ガイド溝 10 ケース蓋 11 周縁部 12 パッキン 13 翼状部材14 ガイドレール 20 ウェーハ押え治具 21,22 薄肉狭幅支持片 23 薄肉広幅支持片 23a,24a ピン部 30 ウェーハ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のウェーハをU字型溝にて個別に直
    立支持可能なキャリアケース、該キャリアケースを収め
    るケース本体と、ケース蓋及び該蓋に装着するウェーハ
    押え治具から構成される樹脂製の輸送用ウェーハケース
    においてケース蓋内側に設けた突起部とキャリアケー
    スの上面フランジ部に設けた溝部との凹凸嵌合で、かつ
    ケース蓋をケース本体に被せる際にウェーハとウェーハ
    押え治具との当接前に前記嵌合が開始する構成の2か所
    以上の凹凸嵌合を設けて、使用に際してウェーハとウェ
    ーハ押え治具との当接前に両者の相対位置決めを可能に
    したことを特徴とする輸送用ウェーハケース。
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JP2796502B2 (ja) * 1994-10-06 1998-09-10 信越ポリマー株式会社 ウェーハ収納容器のウェーハ抑え
WO2010001460A1 (ja) * 2008-07-01 2010-01-07 ミライアル株式会社 ウエハ収納容器
TWM510539U (zh) * 2015-03-13 2015-10-11 Entegris Inc 使用於膜架傳送裝置的修改彈簧墊

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JPH06101515B2 (ja) * 1991-03-29 1994-12-12 九州電子金属株式会社 半導体ウェーハの輸送用容器

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