JP2584825B2 - 電解フッ素化方法 - Google Patents
電解フッ素化方法Info
- Publication number
- JP2584825B2 JP2584825B2 JP63111651A JP11165188A JP2584825B2 JP 2584825 B2 JP2584825 B2 JP 2584825B2 JP 63111651 A JP63111651 A JP 63111651A JP 11165188 A JP11165188 A JP 11165188A JP 2584825 B2 JP2584825 B2 JP 2584825B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbon atoms
- trialkylamine
- electrolytic
- electrolytic fluorination
- fluorination method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、トリアルキルアミンを電気化学的にフッ素
化する電解フッ素化方法に関する。
化する電解フッ素化方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 電解フッ素化方法は、有機化合物の完全フッ素化方法
としてよく知られている。この方法は、1段で原料の有
機化合物に対応した完全フッ素化物が得られるという利
点がある。その反面、原料の分解生成物が多量に副生し
たり、不完全フッ素化物が完全フッ素化物中に混入した
りするために、目的とする完全フッ素化物の収率の点で
十分満足できるものではないという欠点があった。
としてよく知られている。この方法は、1段で原料の有
機化合物に対応した完全フッ素化物が得られるという利
点がある。その反面、原料の分解生成物が多量に副生し
たり、不完全フッ素化物が完全フッ素化物中に混入した
りするために、目的とする完全フッ素化物の収率の点で
十分満足できるものではないという欠点があった。
実際に、本発明者らは、比較的炭素数の多いトリアル
キルアミン、例えば、トリペンチルアミンやトリヘキシ
ルアミンの電解フッ素化を行なったところ、目的とする
パーフルオロトリペンチルアミンやパーフルオロトリヘ
キシルアミンを高収率で得ることができなかった。
キルアミン、例えば、トリペンチルアミンやトリヘキシ
ルアミンの電解フッ素化を行なったところ、目的とする
パーフルオロトリペンチルアミンやパーフルオロトリヘ
キシルアミンを高収率で得ることができなかった。
(課題を解決するための手段) そこで、本発明者らは、比較的炭素数の多いトリアル
キルアミンの電解フッ素化方法に於いて、目的とする完
全フッ素化物の収率を向上させることを目的として研究
を重ねてきた。その結果、上記の比較的炭素数の多いト
リアルキルアミンに、比較的炭素数の少ないトリアルキ
ルアミンを混合して電解フッ素化を行なうことによっ
て、比較的炭素数の多いトリアルキルアミンの完全フッ
素化物が高収率で得られることを見い出した。
キルアミンの電解フッ素化方法に於いて、目的とする完
全フッ素化物の収率を向上させることを目的として研究
を重ねてきた。その結果、上記の比較的炭素数の多いト
リアルキルアミンに、比較的炭素数の少ないトリアルキ
ルアミンを混合して電解フッ素化を行なうことによっ
て、比較的炭素数の多いトリアルキルアミンの完全フッ
素化物が高収率で得られることを見い出した。
即ち、本発明は、炭素数が15〜24であるトリアルキル
アミン90〜10重量%と炭素数が3〜14であるトリアルキ
ルアミン10〜90重量%との混合物を電解フッ素化するこ
とを特徴とする電解フッ素化方法である。
アミン90〜10重量%と炭素数が3〜14であるトリアルキ
ルアミン10〜90重量%との混合物を電解フッ素化するこ
とを特徴とする電解フッ素化方法である。
本発明に於いて電解フッ素化の対象となる炭素数が15
〜24のトリアルキルアミンは、3個のアルキル基の炭素
数の合計が15〜24の範囲である化合物が何ら制限なく用
いられる。具体的には、トリペンチル、トリヘキシルア
ミン、ジペンチルヘキシルアミン、ペンチルジヘキシル
アミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン等を
挙げることができる。一方、炭素数が3〜14のトリアル
キルアミンは、3個のアルキル基の炭素数の合計が3〜
14の範囲である化合物が何ら制限なく用いられる。具体
的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、ジエチルプロピルア
ミン、エチルジプロピルアミン、ジエチルブチルアミ
ン、エチルジブチルアミン、ジプロピルブチルアミン、
プロピルジブチルアミン等を挙げることができる。
〜24のトリアルキルアミンは、3個のアルキル基の炭素
数の合計が15〜24の範囲である化合物が何ら制限なく用
いられる。具体的には、トリペンチル、トリヘキシルア
ミン、ジペンチルヘキシルアミン、ペンチルジヘキシル
アミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン等を
挙げることができる。一方、炭素数が3〜14のトリアル
キルアミンは、3個のアルキル基の炭素数の合計が3〜
14の範囲である化合物が何ら制限なく用いられる。具体
的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、ジエチルプロピルア
ミン、エチルジプロピルアミン、ジエチルブチルアミ
ン、エチルジブチルアミン、ジプロピルブチルアミン、
プロピルジブチルアミン等を挙げることができる。
上記した炭素数が15〜24であるトリアルキルアミンが
トリペンチルアミン又はトリヘキシルアミンの場合に
は、炭素数が3〜14であるトリアルキルアミンとしてト
リエチルアミン、トリプロピルアミン又はトリブチルア
ミンを混合することが、パーフルオロトリペンチルアミ
ン又はパーフルオロトリヘキシルアミンの収率の点から
好ましく採用される。
トリペンチルアミン又はトリヘキシルアミンの場合に
は、炭素数が3〜14であるトリアルキルアミンとしてト
リエチルアミン、トリプロピルアミン又はトリブチルア
ミンを混合することが、パーフルオロトリペンチルアミ
ン又はパーフルオロトリヘキシルアミンの収率の点から
好ましく採用される。
炭素数が3〜14であるトリアルキルアミンの混合量
は、炭素数が15〜24であるトリアルキルアミンの収率を
勘案すると、10〜90重量%、好ましくは、20〜70重量%
の範囲である。
は、炭素数が15〜24であるトリアルキルアミンの収率を
勘案すると、10〜90重量%、好ましくは、20〜70重量%
の範囲である。
本発明の電解フッ素化は、公知の方法が何ら制限なく
採用される。具体的には、陽極及び陰極を備えた電解槽
に、フッ化水素と有機化合物とを供給し、陽極及び陰極
間に通電することにより行なわれる。陽極としては、通
常はニッケル又はその合金が用いられ、陰極としては、
ニッケル又はその合金の他は鉄、ステンレススチール、
銅等が用いられる。また、電解槽は、上記した陰極の材
質がそのまま使用し得る他、フッ素樹脂も用いることが
できる。上記した陽極と陰極との極間距離は、一般には
0.5〜5mm程度とすることが好ましい。
採用される。具体的には、陽極及び陰極を備えた電解槽
に、フッ化水素と有機化合物とを供給し、陽極及び陰極
間に通電することにより行なわれる。陽極としては、通
常はニッケル又はその合金が用いられ、陰極としては、
ニッケル又はその合金の他は鉄、ステンレススチール、
銅等が用いられる。また、電解槽は、上記した陰極の材
質がそのまま使用し得る他、フッ素樹脂も用いることが
できる。上記した陽極と陰極との極間距離は、一般には
0.5〜5mm程度とすることが好ましい。
電解の条件も公知の範囲から適宜選択すれば良いが、
通常は温度−15〜20℃、電流密度0.1〜5A/dm2、槽電圧
4〜9Vの範囲で採用される。電流効率の向上及び槽電圧
の安定化等の面より、一般には電解浴の撹拌若しくは循
環又は電解浴への不活性ガスの吹込み等を行なうことが
好ましい。
通常は温度−15〜20℃、電流密度0.1〜5A/dm2、槽電圧
4〜9Vの範囲で採用される。電流効率の向上及び槽電圧
の安定化等の面より、一般には電解浴の撹拌若しくは循
環又は電解浴への不活性ガスの吹込み等を行なうことが
好ましい。
また、電解浴液中の鉄の濃度を15ppm以下、さらに0.3
ppm以下とすることが好ましい。この場合、鉄の濃度
は、鉄イオンや鉄化合物に含まれる鉄原子の総量の電解
浴液中の濃度である。
ppm以下とすることが好ましい。この場合、鉄の濃度
は、鉄イオンや鉄化合物に含まれる鉄原子の総量の電解
浴液中の濃度である。
(効果) 本発明の方法によると、炭素数が15〜24であるトリア
ルキルアミンの完全フッ素化物の収率が向上する。ま
た、炭素数が15〜24であるトリアルキルアミンと共に炭
素数3〜14のトリアルキルアミンもフッ素化されるが、
後者の完全フッ素化物は前者の完全フッ素化物から容易
に分離することが可能である。従って、本発明は、炭素
数が15〜24のトリアルキルアミンの完全フッ素化物と炭
素数が3〜14のトリアルキルアミンの完全フッ素化との
併産方法として好ましい方法である。
ルキルアミンの完全フッ素化物の収率が向上する。ま
た、炭素数が15〜24であるトリアルキルアミンと共に炭
素数3〜14のトリアルキルアミンもフッ素化されるが、
後者の完全フッ素化物は前者の完全フッ素化物から容易
に分離することが可能である。従って、本発明は、炭素
数が15〜24のトリアルキルアミンの完全フッ素化物と炭
素数が3〜14のトリアルキルアミンの完全フッ素化との
併産方法として好ましい方法である。
実施例1 原料であるトリヘキシルアミンとトリブチルアミンの
混合物の組成をかえてそれぞれの場合につき以下のよう
に電解フッ素化を行った。直径10cm、高さ20cmのニッケ
ル製電解槽と上部に還流冷却器(−45℃)を有するニッ
ケル製循環槽(容量4)を用いた。陰陽極は、極間約
3mmで交互に配置された計15枚のニッケル板(65mm×120
mm、厚さ1mm)よりなる。循環槽に無水フッ化水素3.5
と第1表に示す組成の原料混合物250gを供給し、この混
合液をポンプにより10/minの速度で電解槽の下部より
電極間に流し、電解槽上部よりオーバーフローで再び循
環槽にもどしながら電解を開始した。徐々に電流値を上
げてゆき50時間後より33Aの定電流で電解を行った、電
解槽および循環槽を外部から冷却して電解浴中の温度を
約10℃に保った。反応中ほぼ一定量の電解浴液を保持す
るようにフッ化水素を連続的に補給した。電解開始後、
まもなく原料混合物の供給を開始し、電解浴液中におけ
る全アミン(種々の程度にフッ素化されたアミンを含
む)の濃度が約15重量%の定常状態を維持するようにし
ながら連続運転した。なお、生成して沈降するパーフル
オロ化合物は電解槽の下部より間欠的に抜き出し、その
量を測定すると共に組成をガスクロマトグラフィーによ
り求めた。連続運転中の電解電圧は5.7〜6.0Vの範囲で
あった。また、電解液中の鉄イオン濃度は0.1ppm以下と
なるように管理した。原料混合物の組成が電解フッ素化
反応に及ぼす影響は第1表に示したとおりであった。な
お、第1表には比較例としてトリヘキシルアミン単独で
同様の実験を行った場合の結果も示した。
混合物の組成をかえてそれぞれの場合につき以下のよう
に電解フッ素化を行った。直径10cm、高さ20cmのニッケ
ル製電解槽と上部に還流冷却器(−45℃)を有するニッ
ケル製循環槽(容量4)を用いた。陰陽極は、極間約
3mmで交互に配置された計15枚のニッケル板(65mm×120
mm、厚さ1mm)よりなる。循環槽に無水フッ化水素3.5
と第1表に示す組成の原料混合物250gを供給し、この混
合液をポンプにより10/minの速度で電解槽の下部より
電極間に流し、電解槽上部よりオーバーフローで再び循
環槽にもどしながら電解を開始した。徐々に電流値を上
げてゆき50時間後より33Aの定電流で電解を行った、電
解槽および循環槽を外部から冷却して電解浴中の温度を
約10℃に保った。反応中ほぼ一定量の電解浴液を保持す
るようにフッ化水素を連続的に補給した。電解開始後、
まもなく原料混合物の供給を開始し、電解浴液中におけ
る全アミン(種々の程度にフッ素化されたアミンを含
む)の濃度が約15重量%の定常状態を維持するようにし
ながら連続運転した。なお、生成して沈降するパーフル
オロ化合物は電解槽の下部より間欠的に抜き出し、その
量を測定すると共に組成をガスクロマトグラフィーによ
り求めた。連続運転中の電解電圧は5.7〜6.0Vの範囲で
あった。また、電解液中の鉄イオン濃度は0.1ppm以下と
なるように管理した。原料混合物の組成が電解フッ素化
反応に及ぼす影響は第1表に示したとおりであった。な
お、第1表には比較例としてトリヘキシルアミン単独で
同様の実験を行った場合の結果も示した。
実施例2 トリペンチルアミンとトリブチルアミンとの混合原
料、及びトリペンチルアミンとトリプロピルアミンとの
混合原料(いずれの場合も重量比で1:1)の電解フッ素
化を実施例1の場合と同様に行った。結果を第2表に示
した。なお、第2表には比較例としてトリペンチルアミ
ン単独で同様の実験を行った場合の結果も併記した。な
お、連続運転中の電解電圧はいずれの場合も5.65〜5.85
Vの範囲であり、電解浴液中の鉄の濃度は0.1ppm以下と
なるように管理した。
料、及びトリペンチルアミンとトリプロピルアミンとの
混合原料(いずれの場合も重量比で1:1)の電解フッ素
化を実施例1の場合と同様に行った。結果を第2表に示
した。なお、第2表には比較例としてトリペンチルアミ
ン単独で同様の実験を行った場合の結果も併記した。な
お、連続運転中の電解電圧はいずれの場合も5.65〜5.85
Vの範囲であり、電解浴液中の鉄の濃度は0.1ppm以下と
なるように管理した。
Claims (1)
- 【請求項1】炭素数が15〜24であるトリアルキルアミン
90〜10重量%と炭素数3〜14であるトリアルキルアミン
10〜90重量%との混合物を電解フッ素化することを特徴
とする電解フッ素化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63111651A JP2584825B2 (ja) | 1988-05-10 | 1988-05-10 | 電解フッ素化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63111651A JP2584825B2 (ja) | 1988-05-10 | 1988-05-10 | 電解フッ素化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01283397A JPH01283397A (ja) | 1989-11-14 |
JP2584825B2 true JP2584825B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=14566730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63111651A Expired - Lifetime JP2584825B2 (ja) | 1988-05-10 | 1988-05-10 | 電解フッ素化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2584825B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6077983A (ja) * | 1983-10-03 | 1985-05-02 | Daikin Ind Ltd | オクタフルオロプロパンの製造方法 |
JPS62133094A (ja) * | 1985-12-04 | 1987-06-16 | Daikin Ind Ltd | 電解フツ素化方法 |
-
1988
- 1988-05-10 JP JP63111651A patent/JP2584825B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01283397A (ja) | 1989-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4466881A (en) | Process for the preparation of (ω-fluorosulfonyl)haloaliphatic carboxylic acid fluorides | |
EP0354057A1 (en) | A carbon electrode having low polarizability | |
CN88100844A (zh) | 有机化合物中进行卤原子交换的电化学方法 | |
US4131521A (en) | Electrochemical synthesis of organic carbonates | |
JP2584825B2 (ja) | 電解フッ素化方法 | |
US3779876A (en) | Process for the preparation of glyoxylic acid | |
JP4744356B2 (ja) | 電解フッ素化方法 | |
JP2006348381A (ja) | 電解フッ素化による有機化合物の製造方法 | |
JPH0587595B2 (ja) | ||
JP4587329B2 (ja) | 脂肪族または脂環式c−原子と結合した第1級アミノ基およびシクロプロピル単位を有する、第1級アミンの製造方法 | |
JPH06506728A (ja) | ジアリールヨードニウム塩の電気化学合成 | |
JP3040209B2 (ja) | 電解フッ素化方法 | |
JP3212712B2 (ja) | 有機電解フッ素化法 | |
US3312610A (en) | Electrolytic process for producing phosphine | |
JPH06207292A (ja) | フツ化ペルフルオロアルキルスルホニルの製造方法およびそれに使用するための電極 | |
JP2553628B2 (ja) | 電解フッ素化方法 | |
US3969200A (en) | Manufacture of propiolic acid | |
US3556961A (en) | Electrolytic hydrodimerisation | |
JP3115426B2 (ja) | ペルフルオロ有機化合物の製造方法 | |
JP3021218B2 (ja) | ペルフルオロ炭化水素の製造方法 | |
US2916426A (en) | Electrolytic production of unsymmetrical dimethylhydrazine | |
JPS6260885A (ja) | ペルフルオロカプリル酸フロライドの製造法 | |
JP3078126B2 (ja) | 電解フッ素化方法 | |
JPH10110284A (ja) | 電解フッ素化方法 | |
JP2002080985A (ja) | 完全フッ素置換有機化合物を電気化学的フッ素置換で製造する方法 |