JP2584825B2 - 電解フッ素化方法 - Google Patents

電解フッ素化方法

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JP2584825B2
JP2584825B2 JP63111651A JP11165188A JP2584825B2 JP 2584825 B2 JP2584825 B2 JP 2584825B2 JP 63111651 A JP63111651 A JP 63111651A JP 11165188 A JP11165188 A JP 11165188A JP 2584825 B2 JP2584825 B2 JP 2584825B2
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trialkylamine
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fluorination method
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尚哉 岡田
保彦 平井
伸二 徳永
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、トリアルキルアミンを電気化学的にフッ素
化する電解フッ素化方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 電解フッ素化方法は、有機化合物の完全フッ素化方法
としてよく知られている。この方法は、1段で原料の有
機化合物に対応した完全フッ素化物が得られるという利
点がある。その反面、原料の分解生成物が多量に副生し
たり、不完全フッ素化物が完全フッ素化物中に混入した
りするために、目的とする完全フッ素化物の収率の点で
十分満足できるものではないという欠点があった。
実際に、本発明者らは、比較的炭素数の多いトリアル
キルアミン、例えば、トリペンチルアミンやトリヘキシ
ルアミンの電解フッ素化を行なったところ、目的とする
パーフルオロトリペンチルアミンやパーフルオロトリヘ
キシルアミンを高収率で得ることができなかった。
(課題を解決するための手段) そこで、本発明者らは、比較的炭素数の多いトリアル
キルアミンの電解フッ素化方法に於いて、目的とする完
全フッ素化物の収率を向上させることを目的として研究
を重ねてきた。その結果、上記の比較的炭素数の多いト
リアルキルアミンに、比較的炭素数の少ないトリアルキ
ルアミンを混合して電解フッ素化を行なうことによっ
て、比較的炭素数の多いトリアルキルアミンの完全フッ
素化物が高収率で得られることを見い出した。
即ち、本発明は、炭素数が15〜24であるトリアルキル
アミン90〜10重量%と炭素数が3〜14であるトリアルキ
ルアミン10〜90重量%との混合物を電解フッ素化するこ
とを特徴とする電解フッ素化方法である。
本発明に於いて電解フッ素化の対象となる炭素数が15
〜24のトリアルキルアミンは、3個のアルキル基の炭素
数の合計が15〜24の範囲である化合物が何ら制限なく用
いられる。具体的には、トリペンチル、トリヘキシルア
ミン、ジペンチルヘキシルアミン、ペンチルジヘキシル
アミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン等を
挙げることができる。一方、炭素数が3〜14のトリアル
キルアミンは、3個のアルキル基の炭素数の合計が3〜
14の範囲である化合物が何ら制限なく用いられる。具体
的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、ジエチルプロピルア
ミン、エチルジプロピルアミン、ジエチルブチルアミ
ン、エチルジブチルアミン、ジプロピルブチルアミン、
プロピルジブチルアミン等を挙げることができる。
上記した炭素数が15〜24であるトリアルキルアミンが
トリペンチルアミン又はトリヘキシルアミンの場合に
は、炭素数が3〜14であるトリアルキルアミンとしてト
リエチルアミン、トリプロピルアミン又はトリブチルア
ミンを混合することが、パーフルオロトリペンチルアミ
ン又はパーフルオロトリヘキシルアミンの収率の点から
好ましく採用される。
炭素数が3〜14であるトリアルキルアミンの混合量
は、炭素数が15〜24であるトリアルキルアミンの収率を
勘案すると、10〜90重量%、好ましくは、20〜70重量%
の範囲である。
本発明の電解フッ素化は、公知の方法が何ら制限なく
採用される。具体的には、陽極及び陰極を備えた電解槽
に、フッ化水素と有機化合物とを供給し、陽極及び陰極
間に通電することにより行なわれる。陽極としては、通
常はニッケル又はその合金が用いられ、陰極としては、
ニッケル又はその合金の他は鉄、ステンレススチール、
銅等が用いられる。また、電解槽は、上記した陰極の材
質がそのまま使用し得る他、フッ素樹脂も用いることが
できる。上記した陽極と陰極との極間距離は、一般には
0.5〜5mm程度とすることが好ましい。
電解の条件も公知の範囲から適宜選択すれば良いが、
通常は温度−15〜20℃、電流密度0.1〜5A/dm2、槽電圧
4〜9Vの範囲で採用される。電流効率の向上及び槽電圧
の安定化等の面より、一般には電解浴の撹拌若しくは循
環又は電解浴への不活性ガスの吹込み等を行なうことが
好ましい。
また、電解浴液中の鉄の濃度を15ppm以下、さらに0.3
ppm以下とすることが好ましい。この場合、鉄の濃度
は、鉄イオンや鉄化合物に含まれる鉄原子の総量の電解
浴液中の濃度である。
(効果) 本発明の方法によると、炭素数が15〜24であるトリア
ルキルアミンの完全フッ素化物の収率が向上する。ま
た、炭素数が15〜24であるトリアルキルアミンと共に炭
素数3〜14のトリアルキルアミンもフッ素化されるが、
後者の完全フッ素化物は前者の完全フッ素化物から容易
に分離することが可能である。従って、本発明は、炭素
数が15〜24のトリアルキルアミンの完全フッ素化物と炭
素数が3〜14のトリアルキルアミンの完全フッ素化との
併産方法として好ましい方法である。
実施例1 原料であるトリヘキシルアミンとトリブチルアミンの
混合物の組成をかえてそれぞれの場合につき以下のよう
に電解フッ素化を行った。直径10cm、高さ20cmのニッケ
ル製電解槽と上部に還流冷却器(−45℃)を有するニッ
ケル製循環槽(容量4)を用いた。陰陽極は、極間約
3mmで交互に配置された計15枚のニッケル板(65mm×120
mm、厚さ1mm)よりなる。循環槽に無水フッ化水素3.5
と第1表に示す組成の原料混合物250gを供給し、この混
合液をポンプにより10/minの速度で電解槽の下部より
電極間に流し、電解槽上部よりオーバーフローで再び循
環槽にもどしながら電解を開始した。徐々に電流値を上
げてゆき50時間後より33Aの定電流で電解を行った、電
解槽および循環槽を外部から冷却して電解浴中の温度を
約10℃に保った。反応中ほぼ一定量の電解浴液を保持す
るようにフッ化水素を連続的に補給した。電解開始後、
まもなく原料混合物の供給を開始し、電解浴液中におけ
る全アミン(種々の程度にフッ素化されたアミンを含
む)の濃度が約15重量%の定常状態を維持するようにし
ながら連続運転した。なお、生成して沈降するパーフル
オロ化合物は電解槽の下部より間欠的に抜き出し、その
量を測定すると共に組成をガスクロマトグラフィーによ
り求めた。連続運転中の電解電圧は5.7〜6.0Vの範囲で
あった。また、電解液中の鉄イオン濃度は0.1ppm以下と
なるように管理した。原料混合物の組成が電解フッ素化
反応に及ぼす影響は第1表に示したとおりであった。な
お、第1表には比較例としてトリヘキシルアミン単独で
同様の実験を行った場合の結果も示した。
実施例2 トリペンチルアミンとトリブチルアミンとの混合原
料、及びトリペンチルアミンとトリプロピルアミンとの
混合原料(いずれの場合も重量比で1:1)の電解フッ素
化を実施例1の場合と同様に行った。結果を第2表に示
した。なお、第2表には比較例としてトリペンチルアミ
ン単独で同様の実験を行った場合の結果も併記した。な
お、連続運転中の電解電圧はいずれの場合も5.65〜5.85
Vの範囲であり、電解浴液中の鉄の濃度は0.1ppm以下と
なるように管理した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数が15〜24であるトリアルキルアミン
    90〜10重量%と炭素数3〜14であるトリアルキルアミン
    10〜90重量%との混合物を電解フッ素化することを特徴
    とする電解フッ素化方法。
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JPS6077983A (ja) * 1983-10-03 1985-05-02 Daikin Ind Ltd オクタフルオロプロパンの製造方法
JPS62133094A (ja) * 1985-12-04 1987-06-16 Daikin Ind Ltd 電解フツ素化方法

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