JP2584510Y2 - バンチ巻き処理装置 - Google Patents

バンチ巻き処理装置

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JP2584510Y2
JP2584510Y2 JP1993031380U JP3138093U JP2584510Y2 JP 2584510 Y2 JP2584510 Y2 JP 2584510Y2 JP 1993031380 U JP1993031380 U JP 1993031380U JP 3138093 U JP3138093 U JP 3138093U JP 2584510 Y2 JP2584510 Y2 JP 2584510Y2
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比良雄 音島
泰典 畠山
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、テークアップワインダ
ー等により製造されるパッケージのバンチ巻き処理装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は先に、特願平3−76531
号(特開平4−313565号公報)にて、新規なバン
チ巻き処理装置を提案した。図15に示すようにこの提
案は、コーン体1及び押え具2で把持したパッケージP
のバンチ巻き糸3を、バンチ糸ガイド4により本巻5の
ニップ点6から所定長さの位置で押さえておき、フック
装置7及びサクションパイプ8により残りのバンチ巻き
糸3を紙管9から引き出した後、押さえた糸にシールを
貼り付けて固定し、糸除去装置10によりその糸をまと
めてヒートカッタ11に接触・切断させ、切断した糸を
サクションパイプ8で吸引除去するものである。この構
成によって、紙管9に残しておく巻き始めの糸端を損傷
することなく処理できることとなった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところでパッケージの
紙管に形成されるバンチ巻き糸の形状には、ある程度の
バラツキがある。このため上記したようなバンチ巻き処
理において、その糸道に確実に係合させることが難し
く、バンチ巻き糸3を固定する際、或いはその後に切断
する際の処理に失敗するおそれがあった。
【0004】そこで本考案は、上記事情に鑑み、バンチ
巻き糸の固定及び切断を安定して行うことの出来るバン
チ巻き処理装置を提供すべく創案されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、バンチ巻きが
施された紙管端部の周側面に当接する送り爪部材と、該
送り爪部材と上記周側面とを周方向に相対移動させるた
めの回転手段と、送り爪部材が当接する位置近傍の上記
周側面にバンチ巻き糸を固定する固定機構とを備え、送
り爪部材を上記周側面に当接させた状態で回転手段を作
動させることにより、上記周側面に巻かれたバンチ巻き
糸を本巻側に寄せて整列させた後、上記固定機構を作動
させて整列後のバンチ巻き糸を上記周側面に固定するよ
うに構成したものである。
【0006】
【作用】上記構成によって、送り爪部材が紙管端部の周
側面に当接した後に、回転手段が紙管を軸回りに回転さ
せるなどして相対移動させて、送り爪部材にバンチ巻き
糸を係合させることにより、バンチ巻き糸は、本巻側か
ら所定長の長さとなり、その送り爪部材の近傍のバンチ
巻き糸を紙管の周側面に固定することで、バンチ巻き糸
の固定が確実にできると共にバンチ処理が安定して行え
る。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を添付図面に従って説
明する。
【0008】図1及び図2は、本考案に係わるバンチ巻
き処理装置の第一の実施例を示したものである。このバ
ンチ巻き処理装置は、バンチ巻きが施された紙管9端部
の周側面に当接する送り爪部材21と、パッケージPを
軸回りに回転させるための回転手段22とで成り、送り
爪部材21と回転手段22とにより紙管9端部の周側面
に巻かれたバンチ巻き糸を本巻側に寄せる糸寄せ機構2
3と、送り爪部材21が当接する位置近傍の紙管9端部
の周側面にバンチ巻き糸を固定するシール貼付機構(固
定機構)61とを備えて構成されている。
【0009】バンチ巻き糸3は、巻き始めの糸端が紙管
9に形成されたスリットに掛けられ重ねて巻かれたバン
チ棒巻3bと、バンチ棒巻3bから螺旋状に本巻(糸
層)5に至るバンチ送糸3aとを含むものであり、この
種のパッケージPがテイクアップワインダーによって連
続的に巻き上げられることから、バンチ送糸3aの巻き
数や、バンチ棒巻3bからバンチ送糸3aが出る位置2
4及びバンチ送糸3aが本巻5に入る(トラバースされ
る)位置6は個々のパッケージPにより異なっている。
また処理対象となるパッケージPは、その軸方向に移動
するベース板25に設けられた紙管チャック26により
把持されるようになっている。紙管チャック26のシャ
フト27は紙管9の軸線28に沿って伸び、ベース板2
5に備えられた軸受ブロック29を介して固定されてい
る。
【0010】送り爪部材21は、ほぼ軸線28と平行に
伸び適宜屈曲した帯状の板で成り、その先端30がコ字
状に折り曲げられて、周側面の頂部(上方から見て軸線
位置の近傍)に接触するようになっている。そして軸受
ブロック29には、シャフト27に交差する方向に伸び
た上下用シリンダー31が固定されており、その進退ロ
ッド32の先端に送り爪部材21の基端部が取り付けら
れている。すなわちその縮退により送り爪部材21を下
降させて、紙管9のバンチ棒巻3bの近傍にその先端3
0を当接させるようになっている。
【0011】回転手段22は、ベース板25を貫通した
シャフト27の延出端に取り付けられたスプロケット3
3と、ベース板25に取り付けられた回転用モーター3
4と、その出力軸35に取り付けられたスプロケット3
6と、スプロケット33,36間に張架されたチェーン
37とで構成され、パッケージPの巻取回転方向と同じ
方向Aに回転されるようになっている。
【0012】なおパッケージPの紙管9の他端部は、回
転自在なペグ(図示せず)により把持されている。
【0013】次に第一の実施例の作用を説明する。
【0014】ベース板25の接近移動により紙管チャッ
ク26の先端が紙管9端部の内部に嵌入し、パッケージ
Pが把持固定される。そして上下用シリンダー31の縮
退により、送り爪部材21が下降してその先端30が紙
管9端部の周側面に当接する。次に回転用モーター34
が作動し、シャフト27及び紙管チャック26を介して
パッケージPを最低1 回転させる(回転方向A)。この
回転により、バンチ送糸3aは必ず送り爪部材21の先
端30に係合して寄せられ、図2中二点鎖線にて示した
ように、その糸道が先端30から本巻5側に向かう状態
となる。
【0015】従って、バンチ送糸3aの固定用シールの
貼付位置としては、送り爪部材21の先端30の回転方
向A上流側近傍とすればよく(図2中斜線部38)、確
実にバンチ送糸3aを固定させることができる。さら
に、バンチ送り糸3aの切断位置をシール貼付位置38
と先端30との間に相当する位置(図2中破線39にて
示す)とすることができ、安定したバンチ処理が達成さ
れる。
【0016】なお回転手段としては、送り爪部材21と
紙管9の周側面とを周方向に相対移動させるものであれ
ばよく、パッケージPを固定として、送り爪部材21を
周側面に沿って旋回させるように構成してもかまわな
い。
【0017】次に図3及び図4によって、本考案の第二
の実施例を説明する。
【0018】この糸寄せ機構41の送り爪部材42は、
先端43が斜め下方に折り曲げられて、紙管9の頂部に
接触するようになっており、上下用シリンダー31は、
シャフト44に設けられた移動ブロック45に取り付け
られている。シャフト44にはネジ46が切られてお
り、移動ブロック45はこのネジ46に螺合している。
移動ブロック45には、シャフト44と平行に伸び軸受
ブロック47の軸孔48に嵌入する回り止め用のロッド
49が取り付けられている。従って送り爪部材42は、
回転用モーター34の駆動によりパッケージPが正逆回
転すると、これに同期して軸線28の方向に前後移動す
るようになっている。そしてネジ46のピッチは、バン
チ送糸3aの巻きピッチpの平均値の1/2 程度に設定さ
れている。すなわちパッケージPにおけるバンチ送糸3
aの巻き形状にかかわらず、パッケージPを反巻取方向
Bに2 回転させたときに、図中二点鎖線にて示したよう
に、必ず一ないし二巻きのバンチ送糸3aが先端43に
接触し、なおかつ送り爪部材42のスライドに従って、
糸同士が重なることなく等間隔の螺旋状に整列するよう
になっている。従ってその糸道は、送り爪部材42の先
端43から伸びる状態となり、シールの貼付位置38及
び切断位置39としては、スライド後の送り爪部材42
の先端近傍に設定できるものである。このほかの構成及
び作用効果は前記第一の実施例と同様であるので、図中
同一の符号を付し、説明を省略する。
【0019】この糸寄せ機構41を利用して、バンチ送
糸3aの巻き数判定を行うことができる。すなわち後工
程で、クリールなどに差した状態で隣のパッケージPの
表層糸(巻き終わり糸端)につないで連続した糸として
使用する場合を考えると、巻き始めの端糸の最低限必要
な長さが定められる。従って処理対象のパッケージP
が、この長さを有しているか否かをこの段階で判定する
ことが望ましい。
【0020】図5及び図6は、その巻き数判定機能を有
する糸寄せ機構51を示したもので、前記第二の実施例
と略同様な形状の送り爪部材52が上下用シリンダー3
1の進退ロッド32に取り付けられたブラケット53に
縦軸54を介して揺動自在に支持され、基端側にその揺
動を感知するためのセンサー55が設けられている。縦
軸54には、一端がブラケット53に固定され他端が送
り爪部材52に係合したコイルばね56が周設され、送
り爪部材52を回転方向Bと逆側(図中反時計回り)へ
付勢している。ブラケット53には、付勢された送り爪
部材52をほぼ軸線28の方向に保持すべく、その側部
に当接するストッパ57が設けられている。センサー5
5は、送り爪部材52の基端部を上下に挟むようなコ字
状を呈し、常時は基端部から時計回り方向に適宜隔てら
れる位置に取り付けられている。すなわちバンチ送糸3
aが最大二巻きに満たない巻き数であると、スライドの
途中で送り爪部材52の先端43は、バンチ送糸3aが
バンチ棒巻3bから出るポイント24或いはその手前で
その糸テンションにより進行を阻まれ、送り爪部材52
が時計回りに揺動する。この一定量以上の揺動をセンサ
ー55が検知し、アラームを発報すると共に以降の処理
を中断させるようになっている。すなわちバンチ送糸3
aの巻き数が不足しているパッケージPを選別すること
ができ、パッケージPの品質向上に貢献できる。この他
の構成は、前記第二の実施例と同様であるので省略す
る。
【0021】次に、図7及び図8によって、本考案の具
体的実施例を説明する。
【0022】この具体的実施例は、前記第二の実施例で
示したバンチ巻き処理装置が、パッケージ搬送ラインL
を備える処理ステーションSに設置されたものであっ
て、前記した糸寄せ機構41の他に、整列されたバンチ
送糸3aを紙管9に固定すべくシールを貼り付けるシー
ル貼付機構61と、バンチ送糸3aを切断するための糸
切断機構62と、切断された糸を吸引・把持する糸除去
機構63とが備えられている。
【0023】図8に示したように、パッケージPは搬送
用コンベア64により紙面垂直方向に移動するペグ台6
5に回転自在に支持され、その軸線28が水平から若干
斜めに傾く状態で、且つ紙管9のバンチ巻き側の端部が
上方に向くように保持されている。パッケージPの停止
位置の上方には、基台66に一端側が固定された支持フ
レーム67が搬送横断方向にかつパッケージPの軸線2
8と平行に伸びている。支持フレーム67には、パッケ
ージPの略真上に配置されたシール貼付機構61が取り
付けられていると共に、前記ベース板25がパッケージ
Pの軸線28方向に移動自在に設けられている。シール
貼付機構61は、粘着面を有したシールをアーム68
下降により一枚ずつ対象位置に押し付けて貼る公知のも
ので、紙管9端部の所定位置(38)にシールを貼り付
けるようにセットされている。またベース板25には、
紙管9の軸線28上に保持された紙管チャック26が設
けられ、その近傍に、糸切断機構62及び糸除去機構6
3が配置されている。
【0024】糸切断機構62は、送り爪部材42の回転
方向B下流側近傍に配置され、加熱される先端部69を
有したヒートカッター70と、ヒートカッター70を紙
管9側に移動させるためのカッター移動用シリンダー7
1とで構成されている。カッター移動用シリンダー71
は、ブラケット72を介してベース板25に取り付けら
れ、その進退ロッド(図示せず)に取り付けられた保持
ブラケット73により、ヒートカッター70を軸線28
に対して斜交するように保持している。そしてその伸長
により、ヒートカッター70の先端部96を切断位置
(39)に接近或いは接触させるようになっている。な
おヒートカッター70に代えて、糸切断用の刃を有した
カッターを備えてもよい。
【0025】そしてこの切断位置は、図4に示したよう
に、シール貼付位置38の近傍であると共に、紙管9の
円周上のスリットがない範囲74であることが必要であ
る。このため、例えば本出願人が先に提案した紙管位置
割りだし装置(実開平5−3270号公報参照)によ
り、予めパッケージPにおける切断目標点(処理開始原
点)の位置出しをしておくものとする。この紙管位置割
りだし装置は、紙管9の周側面のスリットのない範囲7
4の一部に軸方向の溝(或いはカラーマーク)を形成し
ておき、その溝に係合する凸状の回転位置センサー(或
いはカラーセンサー)により、位置検出を行うものであ
る。
【0026】次に糸除去機構63は、ヒートカッター7
0とは反対側の送り爪部材42近傍に配置され、エア力
により糸を吸引するエアサッカーとして構成されてい
る。そのサクションマウス75の吸込口76は、紙管9
の周側面に接近するように保持されており、紙管チャッ
ク26によるパッケージPの回転と協動して、吸い込み
と回転移動とを繰り返すことにより、紙管9の全周に亘
って切断された糸を吸い込んで除去するようになってい
る。また本実施例にあっては、糸の吸引に際して吸込口
76から離れた位置の糸が巻き込まれるのを防ぐための
糸束押え部材77が備えられている。
【0027】図9に示すように、サクションマウス75
は、内部に吸引エアCの通路78を有しており、吸込口
76の近傍に位置された撚りかけ用ノズル部79と、排
出管80が接続される基端側開口81の近傍に位置され
た吸引用ノズル部82と、これらノズル部79,82の
中間に位置された糸チャッカー83とが設けられてい
る。吸引用ノズル部82は、吸引エア通路78と同軸に
形成された円環状の圧気室83と、その内側に形成され
たコーン体84により基端側に傾斜するように区画され
たエア噴出路85とで成り、圧気の供給によりエアを基
端側に噴出させて、実質的に吸引エアCを形成するよう
になっている。撚りかけ用ノズル部79は、図10にも
示すように、吸引エア通路78と同軸状に形成され圧気
が供給される凹室86と、吸込口76を区画形成するノ
ズルパイプ87とで構成され、このノズルパイプ87
に、凹室86から吸引エア通路78へ円周接線方向に且
つ吸引方向に伸びるノズル孔88が穿たれている。すな
わち吸引エア通路78内に旋回流を発生させて、吸い込
まれる数条の糸を纏めて撚を掛けるようになっている。
このノズル孔88の数は図示した四本とは限らず、旋回
流が形成できれば何本でも構わない。糸チャッカー83
は、吸引エア通路78を横断する方向に設けられたシリ
ンダー89と、その進退ロッド90の先端に取り付けら
れたチャック体91とで成り、このチャック体91を吸
引エア通路78を挟んで対向する把持ブロック92に適
宜当接させることで、吸引された糸束を所定のタイミン
グで把持、或いは把持解除するようになっている。すな
わちエア吸引−チャック把持−パッケージ回転−チャッ
ク把持解除を繰り返すことにより、切断されたバンチ巻
き糸3を全周に亘って紙管から離脱させるものである。
【0028】図7及び図11に示すように、糸束押え部
材77は、サクションマウス76の回転方向B上流側に
設けられ、一端に紙管9の周側面に接する摺接部93を
有した略コ字状のレバー板として形成されている。摺接
部93は、紙管9の周側面に沿うように折り曲げられ、
その折り曲げ面に少なくともバンチ棒巻3bを覆う大き
さのパッド94が取り付けられている。糸束押え部材7
7の他端には縦ピン95が取り付けられ、ブラケット9
6を介して軸受ブロック47に回動自在に支持されてい
る。その他端側の角には、ベース板25に取り付けられ
た揺動用シリンダー97の進退ロッド98がブラケット
99を介して軸支され、その伸縮により糸束押え部材7
7を水平方向に揺動させるようになっている。すなわち
サクションマウス75による糸の吸引の際に、糸束押え
部材77を図11中時計回りに揺動させることで摺接部
93を回転するパッケージPの紙管9周側面に押し付け
るようになっている。なおパッド94の材質は、吸引さ
れる糸束が抜けることがない適度な摩擦力を有するもの
であれば、弾性体に限らず金属でもよい。
【0029】このほかこのバンチ巻き処理装置には、各
シリンダー31,71,89,97及び回転用モーター
34を所定のタイミングで自動的に動作させるための制
御盤(図示せず)が設けられ、チェーン37や移動ブロ
ック45の位置等を検出するセンサー(図示せず)の作
動に従って連動制御するようになっている。
【0030】次に本実施例の作用を説明する(図12参
照)。
【0031】搬送用コンベアによって搬送されてきたパ
ッケージPがステーションSの位置に停止されると、ベ
ース板25の接近移動により紙管チャック26が紙管9
の端部に嵌合して、紙管9が把持される(ST 1)。次に
上下用シリンダー31の作動によって、送り爪部材42
が下降してその先端43が紙管9の周側面に当接する
(ST 2)。そして回転用モーター34の駆動により紙管
チャック26が回転し、これによりパッケージPが所定
方向Bに2 回転する(ST 3)。この回転により、送り爪
部材42はパッケージPの本巻5から離れる方向にスラ
イドして、バンチ送糸3aを送り爪部材42の先端43
に係合させる。この回転が終了した時点で、バンチ送糸
3aの糸道は、送り爪部材42の先端43の位置から本
巻5まで略等間隔の螺旋状に整列される。ここで、前記
図5及び図6にて示した糸寄せ機構51を採用した場合
は、送り爪部材52がバンチ送糸3aのテンションによ
り所定の量だけ揺動すると(ST3a)、センサー55がこ
れを感知し、バンチ送糸3aの巻き数が最大二巻き以下
であると判定して発報し(ST3b)、以降の処理を中断す
ると共に、オペレータを呼び出すなどして他の処理に供
する。
【0032】バンチ送糸3aの整列が終わると、シール
貼付機構61のアーム68が下降して送り爪部材42の
先端43の近傍に、すなわち整列したバンチ送糸3aの
うち本巻から所定の長さだけ隔てられた位置にシールを
貼り付け、紙管9に固定する(ST 4)。次にパッケージ
Pを適宜回転させて、シールの部分をヒートカッター7
0に対面する位置まで移動させた後、加熱させたヒート
カッター70の先端部69をカッター移動用シリンダー
71により接近或いは接触させることで、バンチ送糸3
aのシール棒巻側近傍及びバンチ棒巻3bを切断する
(ST 5)。この切断が終了すると、カッター移動用シリ
ンダー71が縮退してヒートカッター70は原位置に戻
る。
【0033】バンチ送糸3a及びバンチ棒巻3bが切断
されると、糸束押え部材77が揺動用シリンダー97の
作動により揺動して、その摺接部93が切断位置39か
ら適宜離れた紙管位置を押さえる。そしてサクションマ
ウス75の吸引エアにより、フリーとなっている糸を吸
引する。このとき撚りかけ用ノズル部79が形成する旋
回流により、切断されたバンチ送糸3a及びスリット上
に巻かれているバンチ棒巻3bの糸が束ねられると共
に、旋回流の巻き込む力によりスリットに入り込んでい
るバンチ棒巻3bの糸が引き出される。糸束押え部材7
7により押さえられていない部分の糸が吸引エアにより
吸引されると、糸チャッカー83がシリンダー89の動
作により吸引エア通路78に入った糸束を把持する(ST
6)。そして回転用モーター34の駆動により所定の角
度だけ、例えば45度だけパッケージPが回転される(ST
7)。この回転の後、糸チャッカー83が糸束の把持を
解除し(ST 8)、新たに糸束押え部材77から離れた糸
を吸引して、以降、パッケージPの回転が1 回転となる
までこの動作を繰り返し、紙管全周に亘って吸引・牽引
を行う(ST 9)。これで必要な長さ以外のバンチ送糸3
a及びバンチ棒巻3bの糸が紙管端部から除去される。
【0034】このように、バンチ送糸3aの所定位置を
シール貼付により固定して、その近傍でヒートカッター
70によりバンチ送糸3a及びバンチ棒巻3bを切断し
た後に、サクションマウス75により紙管表面の近くに
略径方向の吸引エアBを作用させて、パッケージ回転と
協動して、切断されたバンチ巻き糸3の牽引を行うよう
にしたので、スリットに入り込んだ糸も無理なく引き出
すことができる。すなわち、従来のバンチ巻き処理装置
においては、軸方向にバンチ巻き糸3を長く引き出して
から固定及び切断を行うようにしており、途中で糸切れ
が発生するおそれがあった。本実施例によれば、シール
から先の部分の糸切れが防止され、パッケージPの品質
向上が達成される。
【0035】また撚りかけ用ノズル部79によりサクシ
ョンマウス75内に旋回流を形成して、吸引した糸束に
撚を掛けるようにしたので、単糸切れがなく、スリット
に食い込んだ糸も確実に除去することができる。そして
サクションマウス75の近傍に糸束押え部材77を設け
て、切断した糸を少しづつ吸い込ませるようにしたの
で、サクションマウス75の吸込口76から離れた位置
の糸が吸引されることで糸束にまとまらない単糸の部分
が切れたり、スリット内の糸がケバ状に残ったりするこ
とがなく、きれいに除去することができる。
【0036】次に図13によって本考案の他の具体的実
施例を説明する。
【0037】この具体的実施例では、糸寄せ機構の送り
爪部材101 として注射針状の適宜屈曲した細い管が使用
され、その先端102 が紙管9の表面に沿うように屈折加
工されている(図14参照)。この送り爪部材101 の基
端には圧気を供給するエアホース103 が取り付けられ、
先端102 からエアを噴き出すことによって、紙管9の表
面に当接する際に先端102 がバンチ送糸3aの上に乗っ
てしまうことがないように構成されている。
【0038】また送り爪部材101 は、移動ブロック45
に板バネ104 ならびに弾性管114 を介して揺動自在に支
持されている。この板バネ104 は、送り爪部材101 を下
方に付勢するものである。そして送り爪部材101 を紙管
表面から上昇させるために、略起立したエアシリンダー
105 が設けられている。このエアシリンダー105 は、進
退ロッド106 を下に向けており、進退ロッド106 の先端
がU字ロッド107 により板バネ107 の基端にボルト108
で固定されている。そして本体筒部109 は、板バネ104
の先端側に別のU字ロッド110 で連結されている。すな
わちエアシリンダー105 への圧気供給制御で、進退ロッ
ド106 の伸長により本体筒部109 が上昇し、板バネ104
を持ち上げることで送り爪部材101 を上方へ移動させる
ようになっている。
【0039】さらに送り爪部材101 の上面には、長手方
向に伸びる帯状のマーク111 が描かれたシート112 が取
り付けられ、そのマーク111 を感知する光センサー113
がその上方に設けられている。この光センサー113 は、
板バネ104 にブラケット(図示せず)を介して保持され
ている。従って送り爪部材101 が所定量以上に揺動した
ときに、光センサー113 がマーク無しを感知すること
で、巻き数不足と判定し、発報することになる。
【0040】この構成で、バンチ送糸3aが送り爪部材
101 の下に入り込むことがなくなって、より確実に整列
させることができると共に、巻き数検知を比較的簡単な
構造にて実現できる。この他の構成及び作用効果は、前
記具体的実施例と同様である。
【0041】
【考案の効果】以上要するに本考案によれば、送り爪部
材が紙管端部の周側面に当接した後に、回転手段が紙管
を軸回りに回転させるなどして相対移動させて、送り爪
部材にバンチ巻き糸を係合させることにより、バンチ巻
き糸は、本巻側から所定長の長さとなり、その送り爪部
材の近傍のバンチ巻き糸を紙管の周側面に固定すること
で、バンチ巻き糸の固定が確実にできると共にバンチ処
理が安定して行えるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わるバンチ巻き処理装置の第一の実
施例を示した側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本考案の第二の実施例を示した側面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の変形実施例を示した側面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】本考案の具体的実施例を示した斜視図である。
【図8】図7の全体を示した側面図である。
【図9】図7のサクションマウスを示した側断面図であ
る。
【図10】図9の要部断面図である。
【図11】図7の糸束押え部材を示した平面図である。
【図12】本考案の具体的実施例の作用を説明するため
のフローチャートである。
【図13】本考案の他の具体的実施例を示した斜視図で
ある。
【図14】図13の送り爪部材の要部を示した断面図で
ある。
【図15】従来のバンチ巻き処理装置を示した側面図で
ある。
【符号の説明】
3 バンチ巻き糸 9 紙管 21 送り爪部材 22 回転手段 23 糸寄せ機構61 シール貼付機構(固定機構)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バンチ巻きが施された紙管端部の周側面
    に当接する送り爪部材と、該送り爪部材と上記周側面と
    を周方向に相対移動させるための回転手段と、送り爪部
    材が当接する位置近傍の上記周側面にバンチ巻き糸を固
    定する固定機構とを備え、送り爪部材を上記周側面に当
    接させた状態で回転手段を作動させることにより、上記
    周側面に巻かれたバンチ巻き糸を本巻側に寄せて整列さ
    せた後、上記固定機構を作動させて整列後のバンチ巻き
    糸を上記周側面に固定するように構成したことを特徴と
    するバンチ巻き処理装置。
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