JP2510032Y2 - バンチ巻き処理装置 - Google Patents

バンチ巻き処理装置

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JP2510032Y2
JP2510032Y2 JP1993031382U JP3138293U JP2510032Y2 JP 2510032 Y2 JP2510032 Y2 JP 2510032Y2 JP 1993031382 U JP1993031382 U JP 1993031382U JP 3138293 U JP3138293 U JP 3138293U JP 2510032 Y2 JP2510032 Y2 JP 2510032Y2
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泰典 畠山
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、テークアップワインダ
ー等により製造されるパッケージのバンチ巻き処理装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は先に、特願平3−76531
号(特開平4−313565号公報)にて、新規なバン
チ巻き処理装置を提案した。図10に示すようにこの提
案は、コーン体1及び押え具2で把持したパッケージP
のバンチ巻き糸3を、バンチ糸ガイド4により本巻5の
ニップ点6から所定長さの位置で押さえておき、フック
装置7及びサクションパイプ8により残りのバンチ巻き
糸3を紙管9から引き出した後、糸除去装置10により
その糸をまとめてヒートカッタ11に接触・切断させ、
切断した糸をサクションパイプ8で吸引除去するもので
ある。この構成によって、紙管9に残しておく巻き始め
の糸端を損傷することなくバンチ処理できることとなっ
た。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで上記提案にて
開示したフック装置7及びサクションパイプ8は、バン
チ巻き糸3を複数条のまま軸方向に長く引き出して処理
するので、単糸切れが生じたり、紙管9のスリット12
に食い込んだ糸が残ってしまうおそれがあった。
【0004】そこで本考案は、糸切れや残糸が生じない
バンチ巻き処理装置を提供すべく創案されたものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、パッケージの
紙管上に形成された複数条のバンチ巻き糸を吸引する糸
除去機構のサクションマウスに、複数条のバンチ巻き糸
を束ねて撚りを掛けると共にサクションマウス内への巻
き込み力を生じさせるための旋回流を形成する撚りかけ
用ノズル部を設けたものである。
【0006】
【作用】上記構成によって、撚りかけ用ノズル部は、サ
クションマウス内に入ってきた複数条のバンチ巻き糸を
束ねて、吸引エア力および糸強度を実質的に増加させ
る。
【0007】
【実施例】以下、本考案に係わるバンチ巻き処理装置の
一実施例を添付図面に従って説明する。
【0008】先に図4及び図5によりバンチ巻き処理装
置の全体を説明する。このバンチ巻き処理装置は、パッ
ケージ搬送ラインLを備える処理ステーションSに設置
されるものであって、パッケージPのバンチ巻き糸3を
紙管9の表面に固定するための糸寄せ機構21及びシー
ル貼付機構22と、バンチ巻き糸3を適宜切断するため
の糸切断機構23と、切断された糸を吸引するための糸
除去機構24とにより主として構成されている。
【0009】図5に示したように、パッケージPは搬送
用コンベア25により紙面垂直方向に移動するペグ台2
6に回転自在に支持され、その軸線27が水平から若干
斜めに傾く状態で、且つ紙管9のバンチ巻き側の端部が
上方に向くように保持されている。パッケージPの停止
位置の上方には、基台28に一端側が固定された支持フ
レーム29が搬送横断方向にかつパッケージPの軸線2
7と平行に伸びている。支持フレーム29には、パッケ
ージPの略真上に配置されたシール貼付機構22が取り
付けられていると共に、他端にはパッケージPの軸線2
7方向に往復移動するベース板30が設けられている。
ベース板30には、紙管9の軸線27上に保持されたコ
ーン形状の紙管チャック31が設けられ、ベース板30
の接近移動によりその先端が紙管9の内部に嵌入するこ
とでパッケージPを把持するようになっている。シール
貼付機構22は、粘着面を有したシールをアーム32の
下降により一枚ずつ対象位置に押し付けて貼る公知のも
ので、糸寄せ機構21の送り爪部材33がバンチ巻き糸
3を整列させた位置にシールを貼り付けるようにセット
されている。この固定されたバンチ巻き糸3は、糸切断
機構23のヒートカッター34により切断されるように
なっている。そして糸除去機構24は、この切断された
糸を吸引するエアサッカーとして構成され、本考案の特
長となる撚りかけ用ノズル部35を有したサクションマ
ウス36が設けられている。
【0010】サクションマウス36は、送り爪部材33
の近傍に配置されており、その排出管37がブラケット
38を介してベース板30に固定されることで、吸込口
39が紙管9の周側面に接近されている。また本実施例
にあっては、糸の吸引に際して吸込口39から離れた位
置の糸が巻き込まれるのを防ぐための糸束押え部材40
が備えられている。
【0011】図1に示すように、サクションマウス36
には吸引エアBの通路41が形成され、吸込口39の近
傍に位置された撚りかけ用ノズル部35と、排出管37
が接続される基端側開口42の近傍に位置された吸引用
ノズル部43と、これらノズル部35,43の中間に位
置された糸チャッカー44とが設けられている。吸引用
ノズル部43は、吸引エア通路41と同軸に形成された
円環状の圧気室45と、その内側に形成されたコーン体
46により基端側に傾斜するように区画されたエア噴出
路47とで成り、圧気Cの供給によりエアを基端側に噴
出させて、実質的に吸引エアBを形成するようになって
いる。撚りかけ用ノズル部35は、図2にも示すよう
に、吸引エア通路41と同軸状に形成され圧気が供給さ
れる凹室48と、吸込口39を区画形成するノズルパイ
プ49とで構成され、このノズルパイプ49に、凹室4
8から吸引エア通路41へ円周接線方向に且つ吸引方向
に伸びるノズル孔50が穿たれている。すなわち吸引エ
ア通路41内に旋回流を発生させて、吸い込まれる数条
の糸を纏めて撚を掛けるようになっている。このノズル
孔50の数は図示した四本とは限らず、旋回流が形成で
きれば何本でも構わない。糸チャッカー44は、吸引エ
ア通路41を横断する方向に設けられたシリンダー51
と、その進退ロッド52の先端に取り付けられたチャッ
ク体53とで成り、このチャック体53を吸引エア通路
41を挟んで対向する把持ブロック54に適宜当接させ
ることで、吸引された糸束を所定のタイミングで把持、
或いは把持解除するようになっている。
【0012】そして図4に示したように、紙管チャック
31は所定の方向Aへ回転するように構成されており、
この回転と協動して、エア吸引−チャック把持−パッケ
ージ回転−チャック把持解除を繰り返すことにより、切
断されたバンチ巻き糸3を全周に亘って紙管9から離脱
させるようになっている。
【0013】図3及び図5に示すように、糸束押え部材
40は、サクションマウス36よりも回転方向A上流側
に設けられ、一端に紙管9の周側面に接する摺接部55
を有した略コ字状のレバー板として形成されている。摺
接部55は、紙管9の周側面に沿うように折り曲げら
れ、その折り曲げ面に少なくともスリット(図10の符
号12参照)の位置に巻かれたバンチ棒巻3bを覆う大
きさのパッド56が取り付けられている。糸束押え部材
40の他端には縦ピン57が取り付けられ、ブラケット
58を介して軸受ブロック59に回動自在に支持されて
いる。この軸受ブロック59は、紙管チャック31のシ
ャフト60を回動自在に支持してベース板30に取り付
けられているものである。その他端側の角には、ベース
板30に取り付けられた揺動用シリンダー61の進退ロ
ッド62がブラケット63を介して軸支され、その伸縮
により糸束押え部材40を水平方向に揺動させるように
なっている。すなわちサクションマウス36による糸の
吸引の際に、糸束押え部材40を図3中時計回りに揺動
させることで摺接部55を回転するパッケージPの紙管
周側面に押し付けるようになっている。なおパッド56
の材質は、吸引される糸束が抜けることがない適度な摩
擦力を有するものであれば、弾性体に限らず金属でもよ
い。
【0014】次に図6及び図7によって糸寄せ機構21
を説明する。この糸寄せ機構21は、バンチ巻きが施さ
れた紙管9端部の周側面に先端64が当接する送り爪部
材33と、紙管チャック31のシャフト60の途中に設
けられた移動ブロック65と、移動ブロック65に設け
られ送り爪部材33を上下させるための上下用シリンダ
ー66と、パッケージPを軸回りに回転させるための回
転手段67と、送り爪部材33の基端側に設けられたセ
ンサー68とにより主として構成されている。バンチ巻
き糸3は、巻き始めの糸端が紙管9に形成されたスリッ
トに掛けられ重ねて巻かれたバンチ棒巻3bと、バンチ
棒巻3bから螺旋状に本巻(糸層)5に至るバンチ送糸
3aとを含むものであり、この種のパッケージPがテイ
クアップワインダーによって連続的に巻き上げられるこ
とから、バンチ送糸3aの巻き数や、バンチ棒巻bから
バンチ送糸aが出る位置13及びバンチ送糸aが本巻5
に入る(トラバースされる)位置6は個々のパッケージ
Pにより異なっているものである。
【0015】送り爪部材33は、ほぼ軸線27と平行に
伸びた帯状の板で成り、その先端64が斜め下方に折り
曲げられて、紙管9周側面の頂部(上方から見て軸線2
7位置の近傍)に接触するようになっている。紙管チャ
ック31のシャフト60は軸線27に沿って伸び、軸受
ブロック59及びベース板30を抜けて延出されてい
る。そしてシャフト60の途中にはネジ69が切られて
おり、このネジ69に移動ブロック65が螺合してい
る。移動ブロック65には、シャフト60と平行に伸び
軸受ブロック59の軸孔70に嵌入する回り止め用のロ
ッド71が取り付けられている。従って送り爪部材33
は、シャフト60が軸回りに正逆回転するとこれに同期
して軸線27の方向に前後移動するようになっている。
上下用シリンダー66は移動ブロック65の側部に取り
付けられ、その進退ロッド72の先端部73にブラケッ
ト74が取り付けられている。ブラケット74には縦軸
75が立設され、この縦軸75に送り爪部材33が揺動
自在に支持されている。縦軸75には、一端がブラケッ
ト74に固定され他端が送り爪部材33に係合したコイ
ルばね76が周設され、送り爪部材33を図7中反時計
回りに付勢している。ブラケット73には付勢された送
り爪部材33をほぼ軸線27の方向に保持すべく、その
側部に当接するストッパ77が設けられている。
【0016】回転手段67は、サクションマウス36に
よる吸引・把持の際にも駆動されるものであって、シャ
フト60の延出端に取り付けられたスプロケット78
と、ベース板30に取り付けられた回転用モーター79
と、その出力軸80に取り付けられたスプロケット81
と、スプロケット78,81間に張架されたチェーン8
2とで構成され、シャフト60をパッケージPの巻取回
転方向と逆の所定方向Aに回転させるようになってい
る。そしてネジ69のピッチは、バンチ送糸3aの巻き
ピッチpの平均値の1/2 程度に設定されている。すなわ
ちパッケージPにおけるバンチ送糸3aの巻き形状にか
かわらず、パッケージPを所定方向Aに例えば2 回転さ
せたときに、図7中二点鎖線にて示したように、必ず一
ないし二巻きのバンチ送糸3aが先端に接触し、なおか
つ送り爪部材33のスライドに従って、糸同士が重なる
ことなく等間隔の螺旋状に整列するようになっている。
従ってその糸道は、送り爪部材33の先端64から伸び
る状態となり、シールの貼付位置(図7中斜線部分8
3)及び切断位置(図中破線84)としては、スライド
後の送り爪部材33の先端64近傍に設定できるもので
ある。
【0017】センサー68は、送り爪部材33の基端部
85を上下に挟むようなコ字状を呈し、基端部85から
時計回り方向に適宜隔てられてブラケット74に取り付
けられている。すなわちバンチ送糸3aが最大二巻きに
満たない巻き数であると、スライドの途中で送り爪部材
33の先端64は、バンチ送糸aがバンチ棒巻bから出
るポイント13或いはその手前でその糸テンションによ
り進行を阻まれ、送り爪部材33が図7中時計回りに揺
動することになる。この一定量以上の揺動をセンサー6
8が検知し、アラームを発報すると共に以降の処理を中
断させるようになっている。
【0018】このほか図4に示したように糸切断機構2
3は、送り爪部材33に対して回転方向A下流側近傍に
配置され、加熱される先端部86を有したヒートカッタ
ー34と、ヒートカッター34を紙管9側に移動させる
ためのカッター移動用シリンダー87とで構成されてい
る。カッター移動用シリンダー87は、ブラケット88
を介してベース板30に取り付けられ、その進退ロッド
(図示せず)に取り付けられた保持ブラケット89によ
り、ヒートカッター34を軸線27に対して斜交するよ
うに保持している。そしてその伸長により、ヒートカッ
ター34の先端部86を切断位置84に接近或いは接触
させるようになっている。なおヒートカッターに代え
て、糸切断用の刃を有したカッターを備えてもよい。
【0019】そして切断位置84は、図7に示したよう
に、シール貼付位置83の近傍であると共に、紙管9の
円周上のスリットがない範囲89にあることが必要であ
る。このため、例えば本出願人が先に提案した紙管位置
割りだし装置(実開平5−3270号公報参照)によ
り、予めパッケージPにおける切断目標点(処理開始原
点)の位置出しをしておくものとする。この紙管位置割
りだし装置は、紙管9の周側面のスリットのない範囲8
9の一部に軸方向の溝(或いはカラーマーク)を形成し
ておき、その溝に係合する凸状の回転位置センサー(或
いはカラーセンサー)により、位置検出を行うものであ
る。
【0020】このほかこのバンチ巻き処理装置には、各
シリンダー51,61,66,87及び回転用モーター
79等を所定のタイミングで自動的に動作させるための
制御盤(図示せず)が設けられ、チェーン82や移動ブ
ロック65の位置等を検出するセンサー(図示せず)の
作動に従って連動制御するようになっている。
【0021】次に本実施例の作用を説明する(図8参
照)。
【0022】搬送用コンベア25によって搬送されてき
たパッケージPがステーションSの位置に停止される
と、ベース板30の接近移動により紙管チャック31が
紙管9の端部に嵌合して、紙管9が把持される(ST
1)。次に上下用シリンダー66の作動によって、送り
爪部材33が下降してその先端64が紙管9表面に当接
する(ST 2)。そして回転用モーター79の駆動により
紙管チャック31が回転し、これによりパッケージPが
所定方向Aに2 回転する(ST 3)。この回転により、送
り爪部材33はパッケージPの本巻5から離れる方向に
スライドして、バンチ送糸3aを送り爪部材33の先端
64に係合させる。この回転が終了した時点で、バンチ
送糸3aの糸道は、送り爪部材33の先端64の位置か
ら本巻5まで略等間隔の螺旋状に整列される。この際
に、送り爪部材33がバンチ送糸3aのテンションによ
り所定の量だけ揺動すると(ST3a)、センサー68がこ
れを感知し、バンチ送糸3aの巻き数が最大二巻き以下
であると判定して発報し(ST3b)、以降の処理を中断す
ると共に、オペレータを呼び出すなどして他の処理に供
する。
【0023】バンチ送糸3aの整列が終わると、シール
貼付機構22のアーム32が下降して送り爪部材33の
先端64の回転方向A下流側の位置に、すなわち整列し
たバンチ送糸3aのうち本巻5から所定の長さだけ隔て
られた位置にシールを貼り付け、紙管9表面に固定する
(ST 4)。次にパッケージPを適宜回転させて、シール
の部分をヒートカッター34に対面する位置まで移動さ
せた後、加熱させたヒートカッター34の先端部86を
カッター移動用シリンダー87により接近或いは接触さ
せることで、バンチ送糸3aのシール棒巻側近傍及びバ
ンチ棒巻3bを切断する(ST 5)。この切断が終了する
と、カッター移動用シリンダー87が縮退してヒートカ
ッター34は原位置に戻る。
【0024】バンチ送糸3a及びバンチ棒巻3bが切断
されると、糸束押え部材40が揺動用シリンダー61の
作動により揺動して、その摺接部55が切断位置84か
ら適宜離れた紙管位置を押さえる。そしてサクションマ
ウス36の吸引エアBにより、フリーとなっている糸を
吸引する。このとき撚りかけ用ノズル部35が形成する
旋回流により、切断された棒巻側のバンチ送糸3a及び
スリット上に巻かれているバンチ棒巻3bの糸が束ねら
れると共に、旋回流の巻き込む力によりスリットに入り
込んでいるバンチ棒巻3bの糸が引き出される。糸束押
え部材40により押さえられていない部分の糸が吸引エ
アBにより吸引されると、糸チャッカー44がシリンダ
ー51の動作により吸引エア通路41内の糸束を把持す
る(ST6)。そして回転用モーター79の駆動により
所定の角度だけ、例えば45度だけパッケージPが回転
される(ST 7)。この回転の後、糸チャッカー44が糸
束の把持を解除し(ST 8)、新たに糸束押え部材40か
ら離れた糸を吸引して、以降、パッケージPの回転が1
回転となるまでこの動作を繰り返し、紙管9全周に亘っ
て略径方向の吸引・牽引を行う(ST 9)。
【0025】このように、撚りかけ用ノズル部35によ
り糸除去機構24のサクションマウス36内に旋回流を
形成して、吸引された複数条の糸に撚を掛けるようにし
たので、切断されたバンチ送糸3a及びバンチ棒巻3b
の糸は束ねられることで強度が増し、単糸切れが防止さ
れると共に、スリットに食い込んだ糸も確実に除去する
ことができる。また本実施例にあっては、サクションマ
ウス36の近傍に糸束押え部材40を設けて、切断した
糸を少しづつ吸い込ませるようにしたので、サクション
マウス36の吸込口39から離れた位置の糸が吸引され
ることで糸束にまとまらない単糸の部分が切れたり、ス
リット内の糸がケバ状に残ったりすることがなく、きれ
いに除去することができる。なおサクションマウス36
は、撚りかけエアと機械的なチャックとを併用して吸引
(牽引)するものとしたが、糸種などの条件によっては
チャックを省略して撚りかけエア及び吸引エアだけで解
除することも可能である。
【0026】そして本実施例では、バンチ送糸3aの所
定位置83をシール貼付により固定して、その近傍でヒ
ートカッター34によりバンチ送糸3a及びバンチ棒巻
3bを切断した後に、サクションマウス36により紙管
表面の近くに略径方向の吸引エアBを作用させて、パッ
ケージ回転と協動して、切断されたバンチ巻き糸3の牽
引を行うようにしたので、スリットに入り込んだ糸も無
理なく引き出すことができる。すなわち、従来のバンチ
巻き処理装置においては、軸方向にバンチ巻き糸を長く
引き出してから固定及び切断を行うようにしており、こ
の点でも糸切れ発生のおそれがあった。本実施例によれ
ば、シールから先の部分の糸切れが防止され、パッケー
ジPの品質向上が達成される。
【0027】さらに、バンチ送糸3aを整列させる送り
爪部材33を設けたので、バンチ送糸3aの糸道が一定
になり、シール貼り及び切断を一定の位置で確実に行う
ことができる。また送り爪部材33を揺動自在に形成し
て、その基端部85を検出するセンサー68を設けたの
で、バンチ送糸3aの巻き数が不足しているパッケージ
Pを選別することができ、より一層の品質向上に貢献で
きる。
【0028】次に図9は、糸除去機構の他の実施例を示
したもので、撚りかけ用ノズル部35、吸引用ノズル部
42及び糸チャッカー44を有したサクションマウス3
6を揺動自在に構成したものである。このサクションマ
ウス36の排出管91はL字状に形成され、ブラケット
92を介してベース板30に取り付けられている。そし
てこの排出管91の下流側の部分が、紙管9の軸線27
と略平行な揺動軸心93回りに回動自在に支持されてい
る。従ってサクションマウス36の吸込口39は、図中
二点鎖線にて示したように、紙管9の略径方向に往復移
動することになる。
【0029】この構成によって、吸引エアBにより吸い
込まれた糸束を糸チャッカー44により把持した後に、
シリンダ(図示せず)などによりサクションマウス36
を紙管9から遠ざける方向に揺動させることで、スリッ
トに入り込んでいるバンチ棒巻3bの糸を強制的に引き
出すことができる。この他の構成及び作用効果は前記実
施例と同様である。
【0030】なお以上実施例においては、糸除去機構2
4による糸の引き出しを、パッケージPを回転させなが
ら行うものとしたが、パッケージPを固定しておいて、
サクションマウス36を紙管9の周側面に沿って旋回移
動させるものとしてもよい。さらに糸除去機構24が紙
管9の径方向外方に設けられた場合を示したが、軸方向
に吸引する糸除去機構に適用することも考えられる。
【0031】
【考案の効果】以上要するに本考案によれば、旋回流の
形成によってサクションマウスによる複数条のバンチ巻
き糸の吸引力を実質的に向上させることができ、紙管の
スリットに食い込んだバンチ巻き糸であっても確実に紙
管上から除去することができて、単糸切れや残糸が生じ
るのを防止できるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わるバンチ巻き処理装置の一実施例
を示したサクションマウスの側断面図である。
【図2】図1の要部断面図である。
【図3】本考案の実施例における糸束押え部材を示した
平面図である。
【図4】図1のサクションマウスを含む全体を示した斜
視図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】図4の糸寄せ機構を示した側面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】本考案の実施例の作用を説明するためのフロー
チャートである。
【図9】本考案の他の実施例を示した正面図である。
【図10】従来のバンチ巻き処理装置を示した側面図で
ある。
【符号の説明】
3 バンチ巻き糸 24 糸除去機構 35 撚りかけ用ノズル部 36 サクションマウス

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッケージの紙管上に形成された複数条
    のバンチ巻き糸を吸引する糸除去機構のサクションマウ
    スに、上記複数条のバンチ巻き糸を束ねて撚りを掛ける
    と共に上記サクションマウス内への巻き込み力を生じさ
    せるための旋回流を形成する撚りかけ用ノズル部を設け
    たことを特徴とするバンチ巻き処理装置。
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