JP2584163B2 - アモルファス鉄心の製造方法 - Google Patents

アモルファス鉄心の製造方法

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JP2584163B2 JP3273673A JP27367391A JP2584163B2 JP 2584163 B2 JP2584163 B2 JP 2584163B2 JP 3273673 A JP3273673 A JP 3273673A JP 27367391 A JP27367391 A JP 27367391A JP 2584163 B2 JP2584163 B2 JP 2584163B2
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全郎 林
功一 平川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アモルファス鉄心の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アモルファス磁性材料を鉄心に用いると
珪素鋼板を用いた鉄心に比べて鉄損を大幅に低減できる
ことが一般的に知られている。そのためにアモルファス
磁性材料を用いた鉄心の実用化検討が行われてきた。
【0003】従来、アモルファス材料を鉄心として利用
する方法として、アモルファス材料からなる薄体を巻心
に巻回して積層し、その一部を幅方向に切断し、積層方
向に厚さ0.1ないし3mmの積層ブロックに分割して
から積層ブロックを成形用の卷心または型に巻回、積層
し、鉄心の最終形状に成形、保持した状態で磁場アニー
ルを行って鉄心とする方法が検討されている。アモルフ
ァス材料の特徴としては、応力によって磁気特性が変化
すること、磁場アニールすることにより磁気特性が著し
く向上することが知られている。磁場アニール条件とし
ては、例えば380℃で2時間、印加磁界800A/m
で行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の製
造方法では、アモルファス材料を用いた鉄心を製造する
ことは可能であるが、磁気特性のばらつきが大きいとい
う問題があった。
【0005】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、磁気特性が優れ、ばらつきの少ないアモルファス鉄
心の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、アモルファス薄体を卷回または積層してな
る鉄心を成形治具により最終形状に成形する成形工程
と、前記鉄心を熱処理する磁場アニール工程とを備え、
前記成形工程において前記鉄心を占積率を0.80から
0.88の間に保持するとともに前記磁場アニール工程
において前記鉄心を磁路方向に600ないし1600A
/mの磁界を加えながら320ないし360℃で熱処理
するものである。
【0007】
【作用】上記方法において、成形工程で鉄心の占積率を
0.80から0.88の間に保つことにより、積層体間
の接触による鉄損の増加を抑制するとともにばらつきを
小さくでき、磁場アニール工程で600ないし1600
A/mの磁界を加えながら320ないし360℃で熱処
理することにより磁気特性を向上できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5を参照
しながら説明する。図1は成形工程を示すものであり、
アモルファス薄体を卷回した鉄心1は、その外周を珪素
鋼板等からなる形状維持材2によって保持されている。
成形治具3は内枠4と外枠5からなり、前工程で矩形状
の内枠4が鉄心1の内周部に装着され、その状態で外枠
5を矢印の方向に移動させながら積層厚を調整して、鉄
心1の占積率を特定の範囲の間に保持する。つぎに磁場
アニール工程において、鉄心1は成形治具3によって最
終形状に保持された状態で、磁路方向に600ないし1
600A/mの磁界を加えながら320ないし360℃
で熱処理する。そして内枠4と外枠5を外し、図2のよ
うに、鉄心1の内周部には内枠4と同一寸法のボビン6
を取り付け、鉄心1の外周部には形状維持材2が取り付
けられた状態となる。
【0009】図3は成形工程の前工程における鉄心1の
製造工程を示すものであり、(a)では、外径150φ
の巻心(図示せず)にアモルファス薄体(厚さ25μ
m,幅170mm)を約40mmの厚さに積層してクラ
ンプ7で固定した後、巻心を外し積層体1aの一部を幅
方向に切断し、切断面に接着剤8を塗布して硬化し、ク
ランプ7を外す。つぎに(b)では、積層体1aを1m
m厚のブロックに分割し、その端面間寸法Aを15mm
ずつずらしてテープ9で束ね複数のブロック10とす
る。さらに(c)は丸巻成形工程を示し、予め重量を測
定してある円卷成形心11に磁路長の短いブロック10
より、弛まないように引っ張りながら切断部を突き合わ
せるようにして巻回し積層する。このとき円卷成形心1
1は円形が好ましく、また切断部の突合せ部は一定の角
度の範囲にすることが好ましい。そして最外周に形状維
持材2を巻回する。このとき形状維持材2の重量は事前
に測定しておく。さらに、積層終了後全体の重量を測定
し、円巻成形心11と形状維持材2の重量を引いて鉄心
1の重量を求める。鉄心1の内径、外径、幅より見かけ
の容積を求め、見かけの容積にアモルファス材料の真比
重をかけて占積率100%時の重量を求める。先に求め
た鉄心1の重量を占積率100%時の重量で割って鉄心
1の占積率を求め、その占積率が0.8から0.88の
間に入っていることを確認し、もし入っていない場合は
再度積層、巻回を行って占積率を調整し、このときの見
かけの積層厚を決定する。そして丸巻成形が終了後、円
巻成形心11を外し、図1のように矩形状の内枠4を鉄
心1の内周部に挿入して内周寸法、形状を最終の寸法、
形状に調整して鉄心1と成形治具3を組み立てた状態と
する。以上の方法で複数個の鉄心1を窒素ガス雰囲気下
で温度300ないし380℃、印加磁界800A/mの
条件で熱処理を行い、そのときの温度−鉄損相対値の特
性を図4に示す。ここで鉄損は380℃、磁界800A
/mで熱処理したときの鉄損を100として相対表示し
ている。また、上記した同じ方法で占積率が異なるサン
プルコアを用意しこれらのサンプルコアを330℃の温
度で磁界800A/mを加えながら熱処理を行なう。こ
こで得られた鉄心1についての測定結果を図5に示す。
同一条件で熱処理しても鉄損は占積率に依存しているこ
とが明らかであり、また熱処理時の磁界を600ないし
1600A/mの間で変えても同様の効果が確認され
た。
【0010】このように実施例の製造方法では、鉄心1
の占積率を0.80から0.88の間に保つことにより
積層体1a間の接触による鉄損の増加を抑制するととも
にばらつきを小さくでき、600ないし1600A/m
の磁界を加えながら320ないし360℃で熱処理する
ことにより磁気特性を向上できる。
【0011】なお、実施例では鉄心1の突合せ部の構造
はステップラップ構造になっているが、この構造に制約
されるものではなく他の構造にしてもよい。
【0012】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように本発明の
アモルファス鉄心の製造方法は、アモルファス薄体を卷
回または積層してなる鉄心を成形治具により最終形状に
成形する成形工程と、前記鉄心を熱処理する磁場アニー
ル工程とを備え、前記成形工程において前記鉄心を占積
率を0.80から0.88の間に保持するとともに前記
磁場アニール工程において前記鉄心を磁路方向に600
ないし1600A/mの磁界を加えながら320ないし
360℃で熱処理するものであり、この製造方法とする
ことにより、磁気特性が優れ、ばらつきの少ない鉄心を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるアモルファス鉄心の製
造方法における成形工程の正面図
【図2】同アモルファス鉄心の正面図
【図3】(a)(b)(c)同アモルファス鉄心の製造
方法の工程図
【図4】同アモルファス鉄心の製造方法による鉄心の特
性図
【図5】同アモルファス鉄心の製造方法による鉄心の特
性図
【符号の説明】
1 鉄心 3 成形治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 宏光 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−278002(JP,A) 特開 昭63−226011(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アモルファス薄体を卷回または積層してな
    る鉄心を成形治具により最終形状に成形する成形工程
    と、前記鉄心を熱処理する磁場アニール工程とを備え、
    前記成形工程において前記鉄心を占積率を0.80から
    0.88の間に保持するとともに前記磁場アニール工程
    において前記鉄心を磁路方向に600ないし1600A
    /mの磁界を加えながら320ないし360℃で熱処理
    するアモルファス鉄心の製造方法。
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KR101594482B1 (ko) * 2015-01-08 2016-02-17 주식회사 케이피일렉트릭 아몰퍼스 시트와 규소강 시트의 혼합 권철심형 변압기
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