JP2583243Y2 - 鉄道車両用弾性車輪 - Google Patents
鉄道車両用弾性車輪Info
- Publication number
- JP2583243Y2 JP2583243Y2 JP2718892U JP2718892U JP2583243Y2 JP 2583243 Y2 JP2583243 Y2 JP 2583243Y2 JP 2718892 U JP2718892 U JP 2718892U JP 2718892 U JP2718892 U JP 2718892U JP 2583243 Y2 JP2583243 Y2 JP 2583243Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brake
- wheel
- elastic
- pin
- disk
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Braking Arrangements (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ディスクブレーキを
付設した鉄道車両用弾性車輪の改良に関する。
付設した鉄道車両用弾性車輪の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両用車輪は、一般に鋼を素材とし
て鋳造または鍛造により一体車輪または組立車輪として
作られる。この鋼製車輪は、鋼自体の振動減衰性が低く
車輪が高速回転するほど転動音が大きくなり、騒音の発
生源となる。この騒音を防止するため、車輪リム部に弾
性体を封着した弾性車輪がある。
て鋳造または鍛造により一体車輪または組立車輪として
作られる。この鋼製車輪は、鋼自体の振動減衰性が低く
車輪が高速回転するほど転動音が大きくなり、騒音の発
生源となる。この騒音を防止するため、車輪リム部に弾
性体を封着した弾性車輪がある。
【0003】走行している鉄道車両を停止させるにはブ
レーキ装置が必要であり、一般に機械ブレーキが使用さ
れている。この機械ブレーキとしては、図2のA図に示
すように車輪12の踏面にブレーキシュー13を押付け
るユニットブレーキと、B図に示すように車輪12のリ
ム部とボス部を繋ぐ板部の両面に設けたディスクブレー
キ14があり、前者は低速車両に、後者は高速車両に使
用されている。ブレーキを作動して車両を停止するに
は、車両の膨大な運動エネルギーが熱エネルギーに変換
するため、車輪踏面やブレーキディスクは数百度の高温
になることがある。そのため、比較的熱に弱い弾性体を
有する弾性車輪15にディスクブレーキを用いる場合に
は、C図に示すようにブレーキディスク16を外側へ張
出してディスクブレーキ17を設置し、熱影響を避ける
ようにする。
レーキ装置が必要であり、一般に機械ブレーキが使用さ
れている。この機械ブレーキとしては、図2のA図に示
すように車輪12の踏面にブレーキシュー13を押付け
るユニットブレーキと、B図に示すように車輪12のリ
ム部とボス部を繋ぐ板部の両面に設けたディスクブレー
キ14があり、前者は低速車両に、後者は高速車両に使
用されている。ブレーキを作動して車両を停止するに
は、車両の膨大な運動エネルギーが熱エネルギーに変換
するため、車輪踏面やブレーキディスクは数百度の高温
になることがある。そのため、比較的熱に弱い弾性体を
有する弾性車輪15にディスクブレーキを用いる場合に
は、C図に示すようにブレーキディスク16を外側へ張
出してディスクブレーキ17を設置し、熱影響を避ける
ようにする。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記のごとく、弾性車
輪にディスクブレーキを付設する場合には、熱影響を避
けるため、ディスクブレーキを外側へ大きく張出す必要
があった。そのため、台車構成上設置スペースが増し、
台車を車両限界内に納める工夫が必要となる。また台車
重量の増加を招き、車軸の安全確保のため軸径を太くし
なければならないなどの欠点があった。
輪にディスクブレーキを付設する場合には、熱影響を避
けるため、ディスクブレーキを外側へ大きく張出す必要
があった。そのため、台車構成上設置スペースが増し、
台車を車両限界内に納める工夫が必要となる。また台車
重量の増加を招き、車軸の安全確保のため軸径を太くし
なければならないなどの欠点があった。
【0005】この考案は、上記従来のディスクブレーキ
付き弾性車輪の欠点を除き、軸方向寸法を縮小した弾性
車輪を提供するものである。
付き弾性車輪の欠点を除き、軸方向寸法を縮小した弾性
車輪を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この考案は、車輪のリム部に弾性体を封着した弾性
車輪において、リム部とボス部を繋ぐ板部に複数個のピ
ン穴を配設し、各ピン穴に断熱材を巻着した荷重支持ピ
ンを挿嵌し、該荷重支持ピンの両側ピン端に対向したブ
レーキディスクの内周部を車輪のボス部に取着し、該ブ
レーキディスクのそれぞれにブレーキ押付け装置を対設
し、ブレーキディスクへの押付け力を荷重支持ピンで受
けるように構成した鉄道車両用弾性車輪である。
め、この考案は、車輪のリム部に弾性体を封着した弾性
車輪において、リム部とボス部を繋ぐ板部に複数個のピ
ン穴を配設し、各ピン穴に断熱材を巻着した荷重支持ピ
ンを挿嵌し、該荷重支持ピンの両側ピン端に対向したブ
レーキディスクの内周部を車輪のボス部に取着し、該ブ
レーキディスクのそれぞれにブレーキ押付け装置を対設
し、ブレーキディスクへの押付け力を荷重支持ピンで受
けるように構成した鉄道車両用弾性車輪である。
【0007】
【作用】ブレーキ時に左右ブレーキディスクにかかる押
付け力は断熱材を巻着した荷重支持ピンにより受けられ
るから、ブレーキ時のブレーキディスクへの押圧力は十
分に働き、効率良くブレーキ効果が得られる。また、ブ
レーキ動作によりブレーキディスクが高温になっても、
荷重支持ピンの断熱材に遮られて車輪リム部側への熱の
伝達は少なく、車輪リム部の高温化による弾性体の劣化
は防止される。また、車輪の軸方向寸法の縮小により台
車の寸法変更や重量の増大を避けることができる。
付け力は断熱材を巻着した荷重支持ピンにより受けられ
るから、ブレーキ時のブレーキディスクへの押圧力は十
分に働き、効率良くブレーキ効果が得られる。また、ブ
レーキ動作によりブレーキディスクが高温になっても、
荷重支持ピンの断熱材に遮られて車輪リム部側への熱の
伝達は少なく、車輪リム部の高温化による弾性体の劣化
は防止される。また、車輪の軸方向寸法の縮小により台
車の寸法変更や重量の増大を避けることができる。
【0008】
【実施例】この考案の実施例を図1に基づいて説明す
る。リム部2に弾性体3を封着した弾性車輪1におい
て、リム部2とボス部4を繋ぐ板部5に複数個のピン穴
を円周配置で配設し、断熱材6を被嵌した荷重支持ピン
7を各ピン穴に挿嵌する。そして、該荷重支持ピン7の
両側ピン端に対向したブレーキディスク8、9の内周部
を車輪のボス部4に取着し、ブレーキディスク8、9に
ブレーキ押付け装置10、11を対設する。制動時に、
ブレーキ押付け装置10、11をブレーキディスクに押
付けるとディスク背面は荷重支持ピン7に当接して、そ
の押付け力は制動力として有効に作用する。そして、ブ
レーキ動作によりディスクに蓄積された熱量は、荷重支
持ピン7の断熱材6に遮られて車輪リム部側への伝達は
少なく、弾性体3が高温にさらされて劣化することはな
い。
る。リム部2に弾性体3を封着した弾性車輪1におい
て、リム部2とボス部4を繋ぐ板部5に複数個のピン穴
を円周配置で配設し、断熱材6を被嵌した荷重支持ピン
7を各ピン穴に挿嵌する。そして、該荷重支持ピン7の
両側ピン端に対向したブレーキディスク8、9の内周部
を車輪のボス部4に取着し、ブレーキディスク8、9に
ブレーキ押付け装置10、11を対設する。制動時に、
ブレーキ押付け装置10、11をブレーキディスクに押
付けるとディスク背面は荷重支持ピン7に当接して、そ
の押付け力は制動力として有効に作用する。そして、ブ
レーキ動作によりディスクに蓄積された熱量は、荷重支
持ピン7の断熱材6に遮られて車輪リム部側への伝達は
少なく、弾性体3が高温にさらされて劣化することはな
い。
【0009】
【考案の効果】この考案によれば、一般に使用されてい
る鉄道車両用ディスクブレーキ装置の構成がそのまま弾
性車輪に用いることができ、高速車両における車輪の転
動音を低減し、騒音を抑制できる。
る鉄道車両用ディスクブレーキ装置の構成がそのまま弾
性車輪に用いることができ、高速車両における車輪の転
動音を低減し、騒音を抑制できる。
【図1】この考案の実施による鉄道車両用弾性車輪の上
半部の縦断面図である。
半部の縦断面図である。
【図2】鉄道車両用車輪における従来のブレーキ装置を
示す説明図で、A図は一体車輪用の踏面ブレーキ、B図
は一体車輪のディスクブレーキ、C図は弾性車輪のディ
スクブレーキを示す。
示す説明図で、A図は一体車輪用の踏面ブレーキ、B図
は一体車輪のディスクブレーキ、C図は弾性車輪のディ
スクブレーキを示す。
1 弾性車輪 2 リム部 3 弾性体 4 ボス部 5 板部 6 断熱材 7 荷重支持ピン 8 ブレーキディスク 9 ブレーキディスク 10 ブレーキ押付け装置 11 ブレーキ押付け装置 12 車輪 13 ブレーキシュー 14 ディスクブレーキ 15 弾性車輪 16 ブレーキディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16D 65/12 F16D 65/12 U (56)参考文献 特開 昭49−43310(JP,A) 特開 昭62−214001(JP,A) 特開 昭58−110301(JP,A) 実開 平2−67129(JP,U) 特公 昭54−28(JP,B2) 特公 昭53−27529(JP,B2) 特公 昭57−45938(JP,B2) 実公 昭17−11736(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60B 17/00 B60B 9/10 B61H 5/00 F16D 65/12
Claims (1)
- 【請求項1】 車輪のリム部に弾性体を封着した弾性車
輪において、リム部とボス部を繋ぐ板部に複数個のピン
穴を配設し、各ピン穴に断熱材を巻着した荷重支持ピン
を挿嵌し、該荷重支持ピンの両側ピン端に対向したブレ
ーキディスクの内周部を車輪のボス部に取着し、該ブレ
ーキディスクのそれぞれにブレーキ押付け装置を対設
し、ブレーキディスクへの押付け力を荷重支持ピンで受
けるように構成した鉄道車両用弾性車輪。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2718892U JP2583243Y2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 鉄道車両用弾性車輪 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2718892U JP2583243Y2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 鉄道車両用弾性車輪 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0580805U JPH0580805U (ja) | 1993-11-02 |
JP2583243Y2 true JP2583243Y2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=12214108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2718892U Expired - Lifetime JP2583243Y2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 鉄道車両用弾性車輪 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2583243Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006258187A (ja) * | 2005-03-17 | 2006-09-28 | Railway Technical Res Inst | 車両用ディスクブレーキ装置 |
-
1992
- 1992-03-30 JP JP2718892U patent/JP2583243Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0580805U (ja) | 1993-11-02 |
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Legal Events
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