JP2582707Y2 - より線ばね式ダンパ - Google Patents
より線ばね式ダンパInfo
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- JP2582707Y2 JP2582707Y2 JP2129393U JP2129393U JP2582707Y2 JP 2582707 Y2 JP2582707 Y2 JP 2582707Y2 JP 2129393 U JP2129393 U JP 2129393U JP 2129393 U JP2129393 U JP 2129393U JP 2582707 Y2 JP2582707 Y2 JP 2582707Y2
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- Japan
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- spring
- stranded wire
- wire
- wire spring
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、吊架線に吊り下げられ
た電車線のダンパに関し、特により線ばねで上下の振動
を減衰させるものに係る。
た電車線のダンパに関し、特により線ばねで上下の振動
を減衰させるものに係る。
【0002】
【従来の技術】従来、電車線ハンガイヤは、吊架線に掛
け下げられるU字状の吊下バーの下部に、電車線を把持
するイヤがボルトにて締め止められるもので、上下の振
動を減衰させる機能を有しない。
け下げられるU字状の吊下バーの下部に、電車線を把持
するイヤがボルトにて締め止められるもので、上下の振
動を減衰させる機能を有しない。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記従来の電車線ハン
ガイヤにおいては、パンタグラフを抵抗なく通過させる
ために、自由に上下動するようになっている。従って、
電車線の上下の振動を減衰させるための手段は設けられ
ていないので、電車線の振動によりパンタグラフと電車
線とが開離して、集電性能が低下したり、摩耗が激しい
という問題がある。そこで、本考案は、電車線の振動を
減衰させ、電車線をパンタグラフに柔軟に追従させて、
集電性能の向上と摩耗の低減を図り、また静止時に電車
線を一定間隔で吊支し、上方には自由に動けるフックを
設けることにより容易にダンパ付き電車線ハンガイヤと
して機能させることができるダンパを提供することを課
題としている。
ガイヤにおいては、パンタグラフを抵抗なく通過させる
ために、自由に上下動するようになっている。従って、
電車線の上下の振動を減衰させるための手段は設けられ
ていないので、電車線の振動によりパンタグラフと電車
線とが開離して、集電性能が低下したり、摩耗が激しい
という問題がある。そこで、本考案は、電車線の振動を
減衰させ、電車線をパンタグラフに柔軟に追従させて、
集電性能の向上と摩耗の低減を図り、また静止時に電車
線を一定間隔で吊支し、上方には自由に動けるフックを
設けることにより容易にダンパ付き電車線ハンガイヤと
して機能させることができるダンパを提供することを課
題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案においては、上記
課題を解決するため、吊架線Wに掛ける吊下部材1と、
電車線Tを把持するイヤ12と、より線9aをループ状
に巻いたより線ばね9と、吊下部材1の下部及びイヤ1
2の上部に設けられ、より線ばね9の上下両部を結束す
るばね保持バンド3,15とからより線ばね式ダンパを
構成した。
課題を解決するため、吊架線Wに掛ける吊下部材1と、
電車線Tを把持するイヤ12と、より線9aをループ状
に巻いたより線ばね9と、吊下部材1の下部及びイヤ1
2の上部に設けられ、より線ばね9の上下両部を結束す
るばね保持バンド3,15とからより線ばね式ダンパを
構成した。
【0005】
【作用】本考案のより線ばね式ダンパは、吊架線W上に
所定間隔を置いて取り付けられ、電車線Tを吊支する。
パンタグラフの通過時には、より線ばね9の反力が小さ
いので電車線Tがパンタグラフに柔軟に追従して比較的
軽く上下動する。パンタグラフの通過後、電車線Tが上
下に振動するが、より線9aが収縮、伸張すると共に、
ループ状のより線ばね9に原形への復元力が生じる。従
って、より線ばね9は電車線Tに対して押し下げる力、
あるいは引き上げる力を及ぼすので、常に元位置に復帰
させるようにバランスをとる。一方、電車線Tの振動
は、より線ばね9を構成するより線9a,9a間の摩擦
により減衰され、これに加えて、より線を構成する素線
間での摩擦によりさらに減衰される。
所定間隔を置いて取り付けられ、電車線Tを吊支する。
パンタグラフの通過時には、より線ばね9の反力が小さ
いので電車線Tがパンタグラフに柔軟に追従して比較的
軽く上下動する。パンタグラフの通過後、電車線Tが上
下に振動するが、より線9aが収縮、伸張すると共に、
ループ状のより線ばね9に原形への復元力が生じる。従
って、より線ばね9は電車線Tに対して押し下げる力、
あるいは引き上げる力を及ぼすので、常に元位置に復帰
させるようにバランスをとる。一方、電車線Tの振動
は、より線ばね9を構成するより線9a,9a間の摩擦
により減衰され、これに加えて、より線を構成する素線
間での摩擦によりさらに減衰される。
【0006】
【実施例】本考案の実施例を図面を参照して説明する。
図1,図2において、1は吊架線Wに掛けるためのU字
状の吊下バーである。吊下バー1には、吊架線Wとの接
触面が延線方向に広がった断面略コ字状の絶縁性保護カ
バー2が装着される。吊下バー1の一端部は、ばね保持
バンド3の一端部に挿通され、ナット4で抜け止めされ
る。吊下バー1の他端部は、図3に示すように、吊下バ
ー1の一端側を中心に回転させてばね保持バンド3の他
端部に設けられた切り欠き3aを通じて横方向から挿通
され、ナット4で抜け止めされる。ばね保持バンド3
は、図1に示すように、下面がより線ばね9の円弧に沿
って反り上がったやや下広がりの帯状を成し、内部のよ
り線ばね9及び押え具10を結束する。ばね保持バンド
3は、その内側にスペーサ6が介在され、ボルト7,ナ
ット8で一体に締め止められる。スペーサ6の上端部に
は、位置決め用の鍔部6aを有する。より線ばね9は、
金属素線を撚ったより線9aを複数回巻き回した縦長の
楕円ループ状を成す。より線9aの両端部は、保持バン
ド3から抜け止めするためのスリーブ11が圧着されて
いる。押え具10は、ばね保持バンド3との間に上下に
より線ばね9のより線9aを挟んで固定する。
図1,図2において、1は吊架線Wに掛けるためのU字
状の吊下バーである。吊下バー1には、吊架線Wとの接
触面が延線方向に広がった断面略コ字状の絶縁性保護カ
バー2が装着される。吊下バー1の一端部は、ばね保持
バンド3の一端部に挿通され、ナット4で抜け止めされ
る。吊下バー1の他端部は、図3に示すように、吊下バ
ー1の一端側を中心に回転させてばね保持バンド3の他
端部に設けられた切り欠き3aを通じて横方向から挿通
され、ナット4で抜け止めされる。ばね保持バンド3
は、図1に示すように、下面がより線ばね9の円弧に沿
って反り上がったやや下広がりの帯状を成し、内部のよ
り線ばね9及び押え具10を結束する。ばね保持バンド
3は、その内側にスペーサ6が介在され、ボルト7,ナ
ット8で一体に締め止められる。スペーサ6の上端部に
は、位置決め用の鍔部6aを有する。より線ばね9は、
金属素線を撚ったより線9aを複数回巻き回した縦長の
楕円ループ状を成す。より線9aの両端部は、保持バン
ド3から抜け止めするためのスリーブ11が圧着されて
いる。押え具10は、ばね保持バンド3との間に上下に
より線ばね9のより線9aを挟んで固定する。
【0007】一方、電車線Tにはイヤ片12,12が噛
み、ボルト13で締め付けられる。また、イヤ片12,
12には、ばね保持バンド15もろともピン14が貫通
して抜け止めのために両端がかしめられている。このピ
ン14は、イヤ片12,12を電車線Tに取り付ける前
にボルト13が緩んでいる状態で、イヤ片12,12間
を開けて、ばね保持バンド15の両端部を挿入した後、
挿通させてばね保持バンド15を連結して緩く組み付け
るようになっている。ばね保持バンド15は、より線ば
ね9の下側を保持する。即ち、ばね保持バンド15は、
先のばね保持バンド3とほぼ同様にして内側のより線ば
ね9及び押え具16を結束する。
み、ボルト13で締め付けられる。また、イヤ片12,
12には、ばね保持バンド15もろともピン14が貫通
して抜け止めのために両端がかしめられている。このピ
ン14は、イヤ片12,12を電車線Tに取り付ける前
にボルト13が緩んでいる状態で、イヤ片12,12間
を開けて、ばね保持バンド15の両端部を挿入した後、
挿通させてばね保持バンド15を連結して緩く組み付け
るようになっている。ばね保持バンド15は、より線ば
ね9の下側を保持する。即ち、ばね保持バンド15は、
先のばね保持バンド3とほぼ同様にして内側のより線ば
ね9及び押え具16を結束する。
【0008】本実施例のより線ばね式ダンパは、吊架線
W上に所定間隔を置いて取り付けられて、電車線Tを吊
支する。パンタグラフの通過時には、より線ばね9の反
力が小さいので電車線Tが比較的軽く上下動してパンタ
グラフに柔軟に追従する。パンタグラフの通過後、電車
線Tが上下に振動すると、より線9aが収縮、伸張する
と共に、ループ状のより線ばね9に原形への復元力が生
じる。従って、より線ばね9は電車線Tに押し下げる
力、あるいは引き上げる力を及ぼす。これによって、こ
のより線ばね9は電車線Tを常に元位置に保持させるよ
うにバランスを取る。また、電車線Tが振動すると、よ
り線ばね9を構成するより線9a,9a間に摩擦が生じ
るし、さらにより線9aを構成する素線間でも摩擦が生
じるから、振動が減衰される。なお、本実施例ではより
線ばね式ダンパとして構成したが、ダンパの機能を有す
る電車線ハンガイヤとすることも可能である。
W上に所定間隔を置いて取り付けられて、電車線Tを吊
支する。パンタグラフの通過時には、より線ばね9の反
力が小さいので電車線Tが比較的軽く上下動してパンタ
グラフに柔軟に追従する。パンタグラフの通過後、電車
線Tが上下に振動すると、より線9aが収縮、伸張する
と共に、ループ状のより線ばね9に原形への復元力が生
じる。従って、より線ばね9は電車線Tに押し下げる
力、あるいは引き上げる力を及ぼす。これによって、こ
のより線ばね9は電車線Tを常に元位置に保持させるよ
うにバランスを取る。また、電車線Tが振動すると、よ
り線ばね9を構成するより線9a,9a間に摩擦が生じ
るし、さらにより線9aを構成する素線間でも摩擦が生
じるから、振動が減衰される。なお、本実施例ではより
線ばね式ダンパとして構成したが、ダンパの機能を有す
る電車線ハンガイヤとすることも可能である。
【0009】
【考案の効果】以上のように、本考案は、吊架線Wに掛
ける吊下部材1と、電車線Tを把持するイヤ12と、よ
り線9aをループ状に巻いたより線ばね9と、吊下部材
1の下部及びイヤ12の上部に設けられ、より線ばね9
の上下両部を結束するばね保持バンド3,15とからよ
り線ばね式ダンパを構成したため、パンタグラフを無理
なく通過させることができる一方、電車線の上下動を減
衰させることができ、電車線をパンタグラフに柔軟に追
従させることができるので、集電性能を向上させること
ができるし、摩耗を低減することができ、また電車線ハ
ンガイヤとして使用することができるという効果を有す
る。
ける吊下部材1と、電車線Tを把持するイヤ12と、よ
り線9aをループ状に巻いたより線ばね9と、吊下部材
1の下部及びイヤ12の上部に設けられ、より線ばね9
の上下両部を結束するばね保持バンド3,15とからよ
り線ばね式ダンパを構成したため、パンタグラフを無理
なく通過させることができる一方、電車線の上下動を減
衰させることができ、電車線をパンタグラフに柔軟に追
従させることができるので、集電性能を向上させること
ができるし、摩耗を低減することができ、また電車線ハ
ンガイヤとして使用することができるという効果を有す
る。
【図1】本考案の実施例に係るより線ばね式ダンパの正
面図である。
面図である。
【図2】図1のII-II断面図である。
【図3】図2のIII-III断面図である。
1 吊下バー 3 ばね保持バンド 9 より線ばね 9a より線 10 押え具 10 イヤ片 15 ばね保持バンド 16 押え具
Claims (1)
- 【請求項1】 吊架線に掛けられる吊下部材と、電車線
を把持するイヤと、より線をループ状に巻いたより線ば
ねと、前記吊下部材の下部及び前記イヤ片の上部に設け
られ、前記より線ばねの上下両部を結束するばね保持バ
ンドとを具備することを特徴とするより線ばね式ダン
パ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2129393U JP2582707Y2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | より線ばね式ダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2129393U JP2582707Y2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | より線ばね式ダンパ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0674463U JPH0674463U (ja) | 1994-10-21 |
JP2582707Y2 true JP2582707Y2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=12051101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2129393U Expired - Fee Related JP2582707Y2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | より線ばね式ダンパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582707Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT201900001731A1 (it) * | 2019-02-06 | 2020-08-06 | Officina Flii Bertolotti S P A | Pendino di supporto per un filo di contatto sospeso di una linea aerea di alimentazione elettrica ferroviaria e linea aerea elettrica ferroviaria comprendente tale pendino |
CN116454677B (zh) * | 2023-06-15 | 2023-08-25 | 中铁建电气化局集团轨道交通器材有限公司 | 一种用于接触线电连接的排型扣压缓冲装置及安装方法 |
CN116605101B (zh) * | 2023-07-20 | 2023-09-12 | 中铁建电气化局集团轨道交通器材有限公司 | 一种弹性阻尼定位线夹 |
-
1993
- 1993-03-31 JP JP2129393U patent/JP2582707Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0674463U (ja) | 1994-10-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |