JP2581712Y2 - セラミック圧電素子 - Google Patents

セラミック圧電素子

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JP2581712Y2
JP2581712Y2 JP1992033507U JP3350792U JP2581712Y2 JP 2581712 Y2 JP2581712 Y2 JP 2581712Y2 JP 1992033507 U JP1992033507 U JP 1992033507U JP 3350792 U JP3350792 U JP 3350792U JP 2581712 Y2 JP2581712 Y2 JP 2581712Y2
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満 浅井
信雄 神谷
重孝 和田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、アクチュエータ等に利
用できる、電圧印加により駆動する圧電素子に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】圧電素子は、圧電体と、その両面に取り
付けた銀等の電極とよりなる構造であり、電極に電圧が
印加されると圧電体が変形することを利用して、電圧を
変位または力に変換するものである。この圧電素子は、
上記特性により自動車部品、精密工作機械等のアクチュ
エータ、VCR、超音波発振子、さらには超音波モータ
等に利用されている。
【0003】この圧電体の材質をセラミックスにしたセ
ラミック圧電素子は、微小駆動が可能であるため、制御
精度と応答速度の向上が必要な機器用素子として利用さ
れている。
【0004】従来のセラミック圧電素子は、図3および
図5に示すように、円板状のセラミック圧電体1の両面
に銀等よりなる一対の電極4が厚み5〜10μmでスク
リーン印刷で焼き付けられている。
【0005】図3に示すように、上記電極4の径がセラ
ミック圧電体1の外径より小さい場合(部分電極)で
は、セラミック圧電体1に電圧を印加して駆動させると
図4に示すように電極4の端部とセラミック圧電体1と
の間に伸縮差による亀裂5および電位差による部分放電
が円周上に生じ、絶縁破壊に至ることがある。
【0006】また、図5に示すように、セラミック圧電
体1の両面全体に圧電体1と外径が等しい電極4を取り
付けた場合(全面電極)には、セラミック圧電体1に電
圧を印加して駆動させると、セラミック圧電体1両面の
電極間の距離が短いため、電極間でマイグレーションに
よる沿面閃絡が生じてセラミック圧電体1が正常に機能
しなくなる。
【0007】さらに、アクチュエータ等に利用する場
合、通常圧電素子を多数個重ね合わせ、かつ圧力を加え
て使用している。この状態では圧縮応力が発生して、圧
電体に割れが発生するという問題点もある。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】このように、従来の部
分電極では部分放電が生じ、全面電極では沿面閃絡が生
じ、さらには圧電体に割れが発生してセラミック圧電素
子が正常に機能しないという問題点があった。
【0009】本考案は、上記従来技術の問題点に鑑みな
されたものであり、圧電体における亀裂や割れ、あるい
は部分放電、沿面閃絡が生じず、安定して機能を呈する
セラミック圧電素子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案のセラミック圧電
素子は、セラミックスよりなる板状の圧電体と、該圧電
体を挟持するように圧電体の両面に配置してなる、ビッ
カース硬度Hvが40以上の金属よりなり、平面方向の
大きさが圧電体と同様である一対の板状の第1電極およ
びビッカース硬度Hvが40未満の金属よりなり、平面
方向の大きさが圧電体よりも小さい一対の板状の第2電
極とよりなり、第1電極の厚さは1〜5μmであり、第
2電極の厚さは5〜10μmであることを特徴とするも
のである。
【0011】
【作用】圧電体の両極に電圧を印加した際、圧電体の両
面に配置した第1電極は、平面方向の大きさが圧電体と
同様な電極(全面電極)であるため、電極端部に電位差
による部分放電は生じない。また、圧電体は電圧印加方
向に均一に伸びるために電極端部に亀裂は生じない。さ
らに、第1電極は全面電極であるが、硬度Hvが40以
上の金属、すなわち、マイグレーションの生じない電極
材料を使用しているために圧電体端面に沿ってマイグレ
ーションも生じず、沿面閃絡による電極間の短絡も起こ
らない。
【0012】さらに、圧電体の両面に配置したビッカー
ス硬度Hvが40未満の柔軟な金属(第2電極)が駆動
時に発生する圧縮による応力集中を緩和するため、圧電
体に亀裂や割れが発生するのを抑制する。従って、圧電
素子を多数個重ね合わせた状態でも圧電体に割れは発生
しない。また、第2電極の平面方向の大きさは圧電体よ
りも小さく、一対の第2電極間の端面を介した距離が長
くなるため、マイグレーションも生じない。
【0013】
【考案の効果】本考案のセラミック圧電素子は、圧電体
における亀裂や割れ、あるいは部分放電、沿面閃絡が生
じず、安定した機能を呈する。
【0014】
【実施例】以下、本考案をより具体的にした具体例を説
明する。
【0015】(具体例) 本考案は、図1、図2に示すように、セラミックスより
なる板状圧電体(セラミック圧電体)1の両面11、1
2に、該圧電体を挟持するように平面方向における大き
さが圧電体と同様な一対の板状の第1電極2、および平
面方向における大きさが圧電体よりも小さい一対の板状
の第2電極3が配置してなるセラミック圧電素子であ
る。
【0016】なお、本考案において、電極の平面方向に
おける大きさとは、電極が板状であるため電極の広がっ
た方向の大きさを意味する。例えば、電極が円板状の場
合、外径をさす。
【0017】第1電極は、硬度Hvが40以上の金属よ
りなる。該金属としては、ニッケル、白金、タングステ
ン、パラジウム等が挙げられ、それらのうちの少なくと
も1種を使用する。第1電極は、平面方向の大きさが圧
電体と同様で圧電体の全面に配置する全面電極となる
が、マイグレーションを生じない材料であるため、圧電
体端面に沿ってマイグレーションも生じず、沿面閃絡に
よる電極間の短絡も起こらない。
【0018】第2電極は、硬度Hvが40未満の金属よ
りなる。該金属としては、銀、金、アルミニウム、銅等
が挙げられ、それらのうちの少なくとも1種を使用す
る。第2電極は、柔軟な金属よりなるため、駆動時に発
生する圧縮による応力集中を緩和して、圧電体に亀裂や
割れが発生するのを抑制する。また、平面方向の大きさ
が圧電体よりも小さいため、一対の第2電極間の圧電体
端面を介した距離が長くなり、マイグレーションが生じ
ない。
【0019】圧電体の両面に第1電極と第2電極とを配
置する形態としては、図1に示すように、圧電体1の両
面上に第1電極2を配置し、さらに第1電極1上に第2
電極3を配置した形態、あるいは、逆に図2に示すよう
に、圧電体1の両面上に第2電極3を配置し、さらに第
2電極3上に第1電極2を配置した形態がある。また、
圧電体の片面の配置は第1電極、次に第2電極の順と
し、圧電体の反対面の配置は第2電極、次に第1電極の
順とした形態でもよい。なお、図2に示すような圧電体
の上に第2電極、次に第1電極を配置する形態では、第
1電極の平面方向における大きさが第2電極の平面方向
における大きさよりも大きいため、第1電極の第2電極
よりも大きな部分は、圧電体上に直接配置されることに
なる。
【0020】圧電体の材質としては、PZT(チタン酸
ジルコン酸鉛)、BaTiO3 等、圧電作用を呈するセ
ラミックスであればどのようなものでもよい。
【0021】セラミック圧電体は、外径φ5〜20m
m、厚さ0.2〜1.0mmの円板形のものがよい。
【0022】第1電極は、厚さが1〜5μmであり、
板形が望ましい。これより厚いものでは、圧電体が電極
により拘束されて圧電体の特性が低下するおそれがあ
る。圧電体上に第1電極を配置する方法としては、無電
解メッキ、蒸着、あるいは印刷等で取り付ける方法があ
る。
【0023】また、第2電極は、厚さが5〜10μmで
あり、外径φ3〜18mmの円板形が望ましい。第2電
極を配置する方法としては、第1電極の場合と同様、無
電解メッキ、蒸着、あるいは印刷等で取り付ける方法が
ある。
【0024】本考案のセラミック圧電素子は、自動車部
品、工作機械等のアクチュエータ、超音波発振子等に利
用することができる。
【0025】以下、本考案の実施例を説明する。
【0026】(実施例) 実施例1 圧電体となるセラミックスの微粉末をプレスで成形し、
その後CIP(冷間静水圧プレス)、脱脂を行い、さら
に電気炉で1200℃、4時間焼成した。この焼結体を
外径φ15mm、厚さ0.5mmに加工し、表面を#6
00の砥石で仕上げてセラミック圧電体を作製した。こ
のセラミック圧電体の両面全体に第1電極としてのニッ
ケルを無電解メッキにより膜厚3μmで取り付け、さら
にその上に第2電極としての銀をスクリーン印刷により
外径φ13mm、膜厚7μmで取り付けた。これによ
り、図1に示すように、圧電体1の両面にニッケルより
なる第1電極2およびその表面に銀よりなる第2電極3
が付着・配置してなるセラミック圧電素子を作製した。
【0027】得られたセラミック圧電素子を50枚、お
よび圧電素子間に外部電極として厚さ10μmのSUS
板を配置して積層し、この積層体に応力40MPa、駆
動電圧−200〜600Vの交流を107 回加える耐久
試験を行った。なお、比較のため、圧電体の両面上に銀
電極が付着・配置してなる従来のセラミック圧電素子に
ついても上記と同様にして耐久試験を行った。
【0028】その結果、従来の素子では、107 回駆動
すると圧電体に割れが発生し、また電極端部に放電の跡
が見られた。それに対して、本実施例の素子では、10
7 回駆動しても割れあるいは放電の跡は見られず、さら
に駆動回数を増やして3×108 回駆動しても全く圧電
体に割れ、放電跡は生じなかった。
【0029】また、本実施例において第1電極をパラジ
ウム、白金、タングステン、第2電極を金、アルミニウ
ム、銅に変えて上記と同様な耐久試験を行ったが、いず
れのものも上記本実施例と同様に、割れ、放電跡は全く
見られなかった。
【0030】また、本実施例において第1電極の取り付
けをメッキに代えて蒸着で行い、それ以外は上記と同様
にして作製した素子についても同様な耐久試験を行った
が、上記本実施例と同様に、割れ、放電跡は全く見られ
なかった。
【0031】実施例2 実施例1と同様な方法で作製したセラミック圧電体の両
面にセラミック圧電体より小さい外径φ13mm、膜厚
7μmの銀よりなる第2電極をスクリーン印刷により取
り付けた。その上に、圧電体全面に外径φ15mm、膜
厚3μmのニッケルよりなる第1電極を無電解メッキに
より取り付けた。これにより、図2に示すように、圧電
体1の両面に銀よりなる第2電極3およびその表面にニ
ッケルよりなる第1電極2が付着・配置してなるセラミ
ック圧電素子を作製した。なお、圧電体の外径φ13〜
15mmの外周部はニッケルよりなる第1電極2が付着
・配置してなる。
【0032】得られた圧電素子を実施例1と同様にし
て、積層し、耐久試験を行った。
【0033】その結果、本実施例の素子は、107 回駆
動しても割れあるいは放電の跡は見られず、さらに駆動
回数を増やして3×108 回駆動しても全く圧電体に割
れ、放電跡は生じなかった。
【0034】また、本実施例において第1電極をパラジ
ウム、白金、タングステン、第2電極を金、アルミニウ
ム、銅に変えて上記と同様な耐久試験を行ったが、いず
れのものも上記本実施例と同様に、割れ、放電跡は全く
見られなかった。
【0035】また、本実施例において第1電極の取り付
けをメッキに代えて蒸着で行い、それ以外は上記と同様
にして作製した素子についても同様な耐久試験を行った
が、上記本実施例と同様に、割れ、放電跡は全く見られ
なかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のセラミック圧電素子を示す一部切欠
き斜視図
【図2】本実施例のセラミック圧電素子を示す一部切欠
き斜視図
【図3】従来のセラミック圧電素子を示す一部切欠き斜
視図
【図4】従来のセラミック圧電素子において亀裂が発生
した状態を示す平面図
【図5】従来のセラミック圧電素子を示す一部切欠き斜
視図
【符号の説明】 1 圧電体 2 第1電極 3 第2電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−188916(JP,A) 特開 平4−276913(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 41/09

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスよりなる板状の圧電体と、
    該圧電体を挟持するように圧電体の両面に配置してな
    る、ビッカース硬度Hvが40以上の金属よりなり、平
    面方向の大きさが圧電体と同様である一対の板状の第1
    電極およびビッカース硬度Hvが40未満の金属よりな
    り、平面方向の大きさが圧電体よりも小さい一対の板状
    の第2電極とよりなり、第1電極の厚さは1〜5μmで
    あり、第2電極の厚さは5〜10μmであることを特徴
    とするセラミック圧電素子。
JP1992033507U 1992-04-20 1992-04-20 セラミック圧電素子 Expired - Fee Related JP2581712Y2 (ja)

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JPS58188916A (ja) * 1982-04-20 1983-11-04 Fujitsu Ltd 圧電振動子
JPH04276913A (ja) * 1991-03-05 1992-10-02 Murata Mfg Co Ltd 圧電基板

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