JPH05175569A - 圧電バイモルフ素子の製造方法 - Google Patents
圧電バイモルフ素子の製造方法Info
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- JPH05175569A JPH05175569A JP35453391A JP35453391A JPH05175569A JP H05175569 A JPH05175569 A JP H05175569A JP 35453391 A JP35453391 A JP 35453391A JP 35453391 A JP35453391 A JP 35453391A JP H05175569 A JPH05175569 A JP H05175569A
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Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】
【構成】 セラミックス圧電体に電極を付与してな
る圧電板とシム板とを接着剤を用いて接着する際、減圧
下にて張り合わせを行い、更に加圧下で接着剤の硬化を
行う。 【効果】 空気層を含まない均一な接着層を得るこ
とができるので、電気的特性および接着強度の向上、バ
ラツキの低下、更には素子の耐久性を著しく向上させる
ことが可能となる。
る圧電板とシム板とを接着剤を用いて接着する際、減圧
下にて張り合わせを行い、更に加圧下で接着剤の硬化を
行う。 【効果】 空気層を含まない均一な接着層を得るこ
とができるので、電気的特性および接着強度の向上、バ
ラツキの低下、更には素子の耐久性を著しく向上させる
ことが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電アクチュエータと
して用いられる圧電バイモルフ素子の製造工程における
圧電板とシム板の接着方法に関するものである。
して用いられる圧電バイモルフ素子の製造工程における
圧電板とシム板の接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Pb(Zr,Ti)O3(以後、PZT
と略記する。)系セラミックス圧電体に電極を付与して
なる圧電板とシム板とを接着し圧電バイモルフ素子を製
造する工程で、従来は接着する際、2枚の圧電板に接着
剤を塗布し大気中で金属シム板を挟み込むように重ね合
わせ機械的に加圧し、硬化させることにより接着を行な
っていた。
と略記する。)系セラミックス圧電体に電極を付与して
なる圧電板とシム板とを接着し圧電バイモルフ素子を製
造する工程で、従来は接着する際、2枚の圧電板に接着
剤を塗布し大気中で金属シム板を挟み込むように重ね合
わせ機械的に加圧し、硬化させることにより接着を行な
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような大気中で行う接着方法では、接着の際にシム板お
よび接着層がフラットな面ではないため接着層の内部に
空気が混入する。このように空気の混入した場合、十分
な接着強度が得られ難いばかりでなく、次のような問題
を生じる。
ような大気中で行う接着方法では、接着の際にシム板お
よび接着層がフラットな面ではないため接着層の内部に
空気が混入する。このように空気の混入した場合、十分
な接着強度が得られ難いばかりでなく、次のような問題
を生じる。
【0004】例えば、圧電バイモルフ素子は、いつも室
温で使用されるとは限らず、100℃前後で使用される
ことも度々ある。この場合、接着層に空気が混入してい
ると、加熱により空気の圧力が上昇し、圧電板の破損を
引き起こす場合がある。また、接着強度が十分に得られ
ていない場合などは、素子の周期的な屈曲変位の繰返の
間に、空気の存在する穴の部分に応力が集中し、徐々に
接着層が剥離する現象が生じやすく、素子の寿命が短い
ものとなる。更に、素子に外部から荷重を加え変形さ
せ、破壊に至らしめる最高荷重についても、空気の存在
する穴のがある場合には、無い場合に比較して小さなも
のとなる。
温で使用されるとは限らず、100℃前後で使用される
ことも度々ある。この場合、接着層に空気が混入してい
ると、加熱により空気の圧力が上昇し、圧電板の破損を
引き起こす場合がある。また、接着強度が十分に得られ
ていない場合などは、素子の周期的な屈曲変位の繰返の
間に、空気の存在する穴の部分に応力が集中し、徐々に
接着層が剥離する現象が生じやすく、素子の寿命が短い
ものとなる。更に、素子に外部から荷重を加え変形さ
せ、破壊に至らしめる最高荷重についても、空気の存在
する穴のがある場合には、無い場合に比較して小さなも
のとなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するために、本発明者らは鋭意検討した結果、本発明を
完成するに至った。
するために、本発明者らは鋭意検討した結果、本発明を
完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明はセラミックス圧電体に
電極を付与してなる圧電板とシム板を接着剤を用いて接
着する工程において、張合わせを減圧下で行った後、機
械的に加圧保持した状態で接着剤を硬化させることを特
徴とするものである。
電極を付与してなる圧電板とシム板を接着剤を用いて接
着する工程において、張合わせを減圧下で行った後、機
械的に加圧保持した状態で接着剤を硬化させることを特
徴とするものである。
【0007】通常バイモルフ型圧電アクチュエ−タは、
シム板、好ましくは導電性の材料で例えば金属シム板と
称されるものの両側にチタン酸ジルコン酸鉛などの圧電
材料からなる薄板の表面に銀などの電極を形成したもの
を接着剤を用いて張合わせた構造となっている。バイモ
ルフ型圧電アクチュエ−タの代表的な構造を図1に示し
た。
シム板、好ましくは導電性の材料で例えば金属シム板と
称されるものの両側にチタン酸ジルコン酸鉛などの圧電
材料からなる薄板の表面に銀などの電極を形成したもの
を接着剤を用いて張合わせた構造となっている。バイモ
ルフ型圧電アクチュエ−タの代表的な構造を図1に示し
た。
【0008】本発明では圧電板(1)の材質は圧電体で
あれば特に限定されないが、アクチュエ−タとして使用
するためには、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛をベ−ス
にニオブ酸鉛を固溶した圧電特性の優れた材料がよく用
いられる。この圧電体からなる円盤もしくは矩形などの
薄板状の焼結体の両面には、通常は銀、白金、銀パラジ
ュウム合金、ニッケルなどの電極(2)が形成される。
電極はスクリ−ン印刷法やメッキ法などによって形成さ
れる。
あれば特に限定されないが、アクチュエ−タとして使用
するためには、たとえばチタン酸ジルコン酸鉛をベ−ス
にニオブ酸鉛を固溶した圧電特性の優れた材料がよく用
いられる。この圧電体からなる円盤もしくは矩形などの
薄板状の焼結体の両面には、通常は銀、白金、銀パラジ
ュウム合金、ニッケルなどの電極(2)が形成される。
電極はスクリ−ン印刷法やメッキ法などによって形成さ
れる。
【0009】この圧電板の片面に接着剤(6)を塗布す
る。接着剤としては、エポキシ系、アクリル系などの接
着剤が用いられるが、特に限定されるものではない。
る。接着剤としては、エポキシ系、アクリル系などの接
着剤が用いられるが、特に限定されるものではない。
【0010】続いて、この片面に接着剤を塗布した圧電
板とシム板(5)を張合わせるが、本発明においてはこ
の張り合わせを減圧下で行う。この減圧条件としては、
好ましくは100Torr以下、更に好ましくは、90
Torr以下である。100Torrを越えると接着層
の中に気泡の残留が見られ、接合したバイモルフ素子の
曲げ強度にバラツキが多くなる場合がある。
板とシム板(5)を張合わせるが、本発明においてはこ
の張り合わせを減圧下で行う。この減圧条件としては、
好ましくは100Torr以下、更に好ましくは、90
Torr以下である。100Torrを越えると接着層
の中に気泡の残留が見られ、接合したバイモルフ素子の
曲げ強度にバラツキが多くなる場合がある。
【0011】次に、加圧、好ましくは機械的に加圧しそ
の状態で接着剤を硬化する。加圧する方法としては、張
り合わせた後大気中でプレスなどを用いて加圧しても、
また、減圧下で連続的に加圧硬化させてもよい。しか
し、張り合わせ直後の素子は、圧電板やシム板が完全な
平面でなく多少歪んでいることが多く、これをこのまま
大気中に取り出すと、接着面に気泡が侵入することがあ
る。この様な場合には接着剤の粘度を30000cps
以上、望ましくは40000cps以上にすることによ
り気泡の侵入を防ぐことができる。その時、接着剤の塗
布量は好ましくは1.45μl/cm2〜4.70μl
/cm2、更に好ましくは、2.50μl/cm2〜
4.00μl/cm2である。
の状態で接着剤を硬化する。加圧する方法としては、張
り合わせた後大気中でプレスなどを用いて加圧しても、
また、減圧下で連続的に加圧硬化させてもよい。しか
し、張り合わせ直後の素子は、圧電板やシム板が完全な
平面でなく多少歪んでいることが多く、これをこのまま
大気中に取り出すと、接着面に気泡が侵入することがあ
る。この様な場合には接着剤の粘度を30000cps
以上、望ましくは40000cps以上にすることによ
り気泡の侵入を防ぐことができる。その時、接着剤の塗
布量は好ましくは1.45μl/cm2〜4.70μl
/cm2、更に好ましくは、2.50μl/cm2〜
4.00μl/cm2である。
【0012】また、シム板と圧電板は電気的に導通を保
つ必要が在る。この為には、シム板と電極がどこか少な
くとも1点は接触している必要がある。この場合、シム
板の表面を平均粗さを好ましくはRa=0.5μm以
上、更に好ましくは、Ra=0.7μm以上にする。こ
れ未満であると導通が確保されない場合が生じる。
つ必要が在る。この為には、シム板と電極がどこか少な
くとも1点は接触している必要がある。この場合、シム
板の表面を平均粗さを好ましくはRa=0.5μm以
上、更に好ましくは、Ra=0.7μm以上にする。こ
れ未満であると導通が確保されない場合が生じる。
【0013】また硬化時の加圧条件は、圧力が0.5k
g/cm2以上であることが好ましい。この圧力未満で
あると接着剤層の厚みが均一になり難く、また、シム板
と電極の導通が確保されないことがある。
g/cm2以上であることが好ましい。この圧力未満で
あると接着剤層の厚みが均一になり難く、また、シム板
と電極の導通が確保されないことがある。
【0014】以上の様にして製造した素子に、電圧を印
加する時のための外部リ−ド線(3)、2枚の圧電板を
導通させるための接続リード線(4)を半田付けし最終
的な圧電バイモルフ素子とした。
加する時のための外部リ−ド線(3)、2枚の圧電板を
導通させるための接続リード線(4)を半田付けし最終
的な圧電バイモルフ素子とした。
【0015】
【作用】本発明によって製造された、バイモルフ型圧電
アクチュエ−タは、減圧で張合わせを行うことにより接
着剤層への空気の混入を防ぎ、更に硬化時に加圧するこ
とにより圧電板と金属シム板の接触不良及び減圧を解放
したときの空気の巻き込みを防止できることにより、優
れた接着強度を示し、素子の耐久性を向上させることが
可能となる。
アクチュエ−タは、減圧で張合わせを行うことにより接
着剤層への空気の混入を防ぎ、更に硬化時に加圧するこ
とにより圧電板と金属シム板の接触不良及び減圧を解放
したときの空気の巻き込みを防止できることにより、優
れた接着強度を示し、素子の耐久性を向上させることが
可能となる。
【0016】
【実施例】実施例1 銀電極を形成した50mmφ、300μmのPZT系圧
電板の表面に加熱硬化型エポキシ系接着剤をスクリーン
印刷機を用いて塗布した。接着剤の塗布量は2.54μ
l/cm2、接着剤粘度は40000cpsであった。
この接着剤を塗布した圧電板とあらかじめ表面粗さをR
a=1.3μmに加工してある金属シム板を真空度が2
0Torr以下になった時点で両者を張合わせた。その
後大気中に取り出し、圧力3.0kg/cm2をかけた
状態で100℃の温度に5時間保持し接着剤を硬化させ
た。
電板の表面に加熱硬化型エポキシ系接着剤をスクリーン
印刷機を用いて塗布した。接着剤の塗布量は2.54μ
l/cm2、接着剤粘度は40000cpsであった。
この接着剤を塗布した圧電板とあらかじめ表面粗さをR
a=1.3μmに加工してある金属シム板を真空度が2
0Torr以下になった時点で両者を張合わせた。その
後大気中に取り出し、圧力3.0kg/cm2をかけた
状態で100℃の温度に5時間保持し接着剤を硬化させ
た。
【0017】図2に実施例1で製造した素子の変位量の
経時変化及び図3に発生力の経時変化のデ−タを示す。
また、図4には高温耐久試験での静電容量の経時変化を
示した。これらの特性において経時的な劣化がほとんど
見られない事がわかる。図5および図6は同様な方法で
複数個の素子の強度試験の結果を示す。その結果、強度
及びクラック発生に至るまでの変形量とも本発明による
素子は著しく優れている事が明らかである。さらに、サ
ンプル間のバラツキおよび一つのサンプル内のバラツキ
も減少した。
経時変化及び図3に発生力の経時変化のデ−タを示す。
また、図4には高温耐久試験での静電容量の経時変化を
示した。これらの特性において経時的な劣化がほとんど
見られない事がわかる。図5および図6は同様な方法で
複数個の素子の強度試験の結果を示す。その結果、強度
及びクラック発生に至るまでの変形量とも本発明による
素子は著しく優れている事が明らかである。さらに、サ
ンプル間のバラツキおよび一つのサンプル内のバラツキ
も減少した。
【0018】変位量の測定方法及び条件は、上記製法で
作成した素子を測定用の治具に固定し100V・50H
zの交流電圧を印加し、その時の素子の変動を非接触変
位計からオシロスコ−プに入力し波形をピ−クtoピ−
クで読取った数値である。
作成した素子を測定用の治具に固定し100V・50H
zの交流電圧を印加し、その時の素子の変動を非接触変
位計からオシロスコ−プに入力し波形をピ−クtoピ−
クで読取った数値である。
【0019】発生力の測定方法及び条件は、変位量の測
定方法同様に素子を固定し、電圧を印加しない時の変位
の値を0とし、60Vの直流電圧を印加して素子を歪ま
せる。そして上から圧力計により徐々に圧力をかけてい
き変位の値が0になった時の荷重値を発生力とする。
定方法同様に素子を固定し、電圧を印加しない時の変位
の値を0とし、60Vの直流電圧を印加して素子を歪ま
せる。そして上から圧力計により徐々に圧力をかけてい
き変位の値が0になった時の荷重値を発生力とする。
【0020】誘電率の測定方法及び条件は、インピ−ダ
ンス・アナライザ−により求めた数値である。
ンス・アナライザ−により求めた数値である。
【0021】強度の測定方法及び条件は、50mmφの
圧電素子を外径45mmφ、内径40mmφのパイプ型
台に固定し先端径4mmφの押し棒を降下させクラック
が発生したときの全荷重、変形量(伸び)を1サンプル
につき3ポイント平均で求めた。
圧電素子を外径45mmφ、内径40mmφのパイプ型
台に固定し先端径4mmφの押し棒を降下させクラック
が発生したときの全荷重、変形量(伸び)を1サンプル
につき3ポイント平均で求めた。
【0022】実施例2〜15 表1の各製造工程の中で製造条件の項に数値が記載され
た条件のみを変更し、その他の条件は、全く実施例1と
同様にして素子を製造した。同一条件では6個の素子を
製造し、その平均値を素子特性とした。素子特性は、素
子の静電容量と破壊強度で示し、初期特性と10日間作
動させた後の数値を示した。
た条件のみを変更し、その他の条件は、全く実施例1と
同様にして素子を製造した。同一条件では6個の素子を
製造し、その平均値を素子特性とした。素子特性は、素
子の静電容量と破壊強度で示し、初期特性と10日間作
動させた後の数値を示した。
【0023】
【表1】 比較例1 実施例1と同様に銀電極を形成した50mmφ、300
μmのPZT系圧電板の表面に加熱硬化型エポキシ系接
着剤をスクリーン印刷機を用いて塗布した。
μmのPZT系圧電板の表面に加熱硬化型エポキシ系接
着剤をスクリーン印刷機を用いて塗布した。
【0024】このときの接着剤の粘度は40000cp
s、塗布量は2.54μl/cm2であった。この接着
剤を塗布した圧電板と、あらかじめ表面粗さを1.3μ
mに加工してある金属シム板を大気中で張合わせた。そ
の後、圧力0.5kg/cm2をかけた状態で100℃
の温度に5時間保持し接着剤を硬化させ素子を作成し
た。
s、塗布量は2.54μl/cm2であった。この接着
剤を塗布した圧電板と、あらかじめ表面粗さを1.3μ
mに加工してある金属シム板を大気中で張合わせた。そ
の後、圧力0.5kg/cm2をかけた状態で100℃
の温度に5時間保持し接着剤を硬化させ素子を作成し
た。
【0025】図2に比較例1により製造した素子の変位
量の経時変化及び図3に発生力の経時変化のデ−タを示
す。また、図4には高温耐久試験での静電容量の経時変
化を示す。図5・6は同様な方法で複数個の素子の強度
試験の結果を示す。
量の経時変化及び図3に発生力の経時変化のデ−タを示
す。また、図4には高温耐久試験での静電容量の経時変
化を示す。図5・6は同様な方法で複数個の素子の強度
試験の結果を示す。
【0026】測定方法、条件においては、実施例1と同
じである。
じである。
【0027】実施例と比較例の結果を比べてもわかるよ
うに、本発明の製造法により製造した素子が変位量、発
生力ともに従来の大気中で張合わせた素子に比較して優
れているのは明らかである。また、素子の寿命に関して
も明らかに本発明により製造した素子のほうが優れてい
ることがわかる。また、高温耐久試験での静電容量の経
時変化の比較においても、耐久性において経時的な劣化
がほとんど見られないことがわかる。この原因は大気中
で張合わせた素子は接着層に気泡が存在するため接触面
積が小さくなり電気的特性に差が生じ、また高温耐久試
験では熱を加えることにより内部の気泡が膨脹し更に接
触部の離れを招いたものである。強度試験の結果におい
ても、本発明により製造した素子は、接着剤が均一に塗
布されていることにより大気中で接着された素子に比べ
サンプル間のバラツキおよびサンプル内のバラツキが減
少していることが解る。
うに、本発明の製造法により製造した素子が変位量、発
生力ともに従来の大気中で張合わせた素子に比較して優
れているのは明らかである。また、素子の寿命に関して
も明らかに本発明により製造した素子のほうが優れてい
ることがわかる。また、高温耐久試験での静電容量の経
時変化の比較においても、耐久性において経時的な劣化
がほとんど見られないことがわかる。この原因は大気中
で張合わせた素子は接着層に気泡が存在するため接触面
積が小さくなり電気的特性に差が生じ、また高温耐久試
験では熱を加えることにより内部の気泡が膨脹し更に接
触部の離れを招いたものである。強度試験の結果におい
ても、本発明により製造した素子は、接着剤が均一に塗
布されていることにより大気中で接着された素子に比べ
サンプル間のバラツキおよびサンプル内のバラツキが減
少していることが解る。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、圧電板の接着の際に減
圧下にて張り合わせを行い、加圧状態で接着剤の硬化を
行うことにより、空気の層を含まない均一な接着層を得
ることができ、そのことにより、電気的特性および接着
強度の向上、バラツキの低下、更には素子の耐久性を著
しく向上させることが可能となる。
圧下にて張り合わせを行い、加圧状態で接着剤の硬化を
行うことにより、空気の層を含まない均一な接着層を得
ることができ、そのことにより、電気的特性および接着
強度の向上、バラツキの低下、更には素子の耐久性を著
しく向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 バイモルフ型圧電アクチュエ−タの構造を示
した図である。
した図である。
【図2】 実施例1及び比較例1で得られた素子の変位
量の測定結果を示す図である。
量の測定結果を示す図である。
【図3】 実施例1及び比較例1で得られた素子の発生
力の測定結果を示す図である。
力の測定結果を示す図である。
【図4】 実施例1及び比較例1で得られた素子の静電
容量の経時変化の測定結果を示す図である。
容量の経時変化の測定結果を示す図である。
【図5】 実施例1及び比較例1で得られた素子の強度
とバラツキを示す図である。
とバラツキを示す図である。
【図6】 実施例1及び比較例1で得られた素子の変形
量とバラツキを示す図である。
量とバラツキを示す図である。
1:圧電板 2:電極 3:外部リード線 4:接続リード線 5:シム板 6:接着剤
Claims (1)
- 【請求項1】 セラミックス圧電体に電極を付与してな
る圧電板とシム板とを接着剤を用いて接着する圧電バイ
モルフ素子の製造方法において、減圧下にて張り合わせ
を行い、更に加圧下で接着剤の硬化を行うことを特徴と
する圧電バイモルフ素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35453391A JPH05175569A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 圧電バイモルフ素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35453391A JPH05175569A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 圧電バイモルフ素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05175569A true JPH05175569A (ja) | 1993-07-13 |
Family
ID=18438190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35453391A Pending JPH05175569A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 圧電バイモルフ素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05175569A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998045677A2 (en) * | 1997-02-28 | 1998-10-15 | The Penn State Research Foundation | Transducer structure with differing coupling coefficients feature |
JP2008277855A (ja) * | 2001-11-22 | 2008-11-13 | Denso Corp | 積層型圧電体素子及びその製造方法,並びにインジェクタ |
JP2010164108A (ja) * | 2009-01-14 | 2010-07-29 | Takenaka Komuten Co Ltd | 膜型アクチュエータ、複層膜型アクチュエータ、及び空気バネ構造 |
-
1991
- 1991-12-20 JP JP35453391A patent/JPH05175569A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998045677A2 (en) * | 1997-02-28 | 1998-10-15 | The Penn State Research Foundation | Transducer structure with differing coupling coefficients feature |
WO1998045677A3 (en) * | 1997-02-28 | 1999-01-07 | Penn State Res Found | Transducer structure with differing coupling coefficients feature |
JP2008277855A (ja) * | 2001-11-22 | 2008-11-13 | Denso Corp | 積層型圧電体素子及びその製造方法,並びにインジェクタ |
JP2010164108A (ja) * | 2009-01-14 | 2010-07-29 | Takenaka Komuten Co Ltd | 膜型アクチュエータ、複層膜型アクチュエータ、及び空気バネ構造 |
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