JP2706083B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents
圧電アクチュエータInfo
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Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、バイモルフあるいはユニモルフなどの屈
曲型圧電アクチュエータ、特に縦効果型積層圧電素子を
用いた屈曲型の圧電アクチュエータに関するものであ
る。
曲型圧電アクチュエータ、特に縦効果型積層圧電素子を
用いた屈曲型の圧電アクチュエータに関するものであ
る。
第3図〜第5図はいずれも従来の圧電アクチュエータ
を示すものである。
を示すものである。
第3図は縦効果型積層圧電アクチュエータを示す斜視
図で、1は縦効果型積層圧電素子(以下特に必要な場合
を除き単に圧電素子という)全体を示し、2は板状の圧
電体セラミックス、3は電極、4は電源で、前記電極3
を介して各圧電体セラミックス2に電界Eを印加する。
Pは前記各圧電体セラミックス2の分極方向を示す。矢
印Aは電界Eの印加によって圧電体セラミックス2が収
縮する方向、矢印Bは前記圧電体セラミックス2が伸長
する方向を示す。
図で、1は縦効果型積層圧電素子(以下特に必要な場合
を除き単に圧電素子という)全体を示し、2は板状の圧
電体セラミックス、3は電極、4は電源で、前記電極3
を介して各圧電体セラミックス2に電界Eを印加する。
Pは前記各圧電体セラミックス2の分極方向を示す。矢
印Aは電界Eの印加によって圧電体セラミックス2が収
縮する方向、矢印Bは前記圧電体セラミックス2が伸長
する方向を示す。
このように、圧電素子1は1層当り50〜100μm程度
の厚みを有する圧電体セラミックス2を厚み方向に数10
0層積層して、圧電体セラミックス2の分極方向Pと同
方向に電界Eを印加することにより、全体を厚さ方向に
伸長させる縦効果を利用するものである。
の厚みを有する圧電体セラミックス2を厚み方向に数10
0層積層して、圧電体セラミックス2の分極方向Pと同
方向に電界Eを印加することにより、全体を厚さ方向に
伸長させる縦効果を利用するものである。
第4図は横効果型圧電アクチュエータを示す斜視図
で、ユニモルフ型と称するものである。この図におい
て、第3図と同一符号は同一部分を示し、5は横効果型
圧電素子(以下特に必要な場合を除き単に圧電素子とい
う)、6は圧電体セラミックス、11は前記電極3を介し
て圧電体セラミックス6の一側面に貼り合せた屈曲可能
の金属板である。
で、ユニモルフ型と称するものである。この図におい
て、第3図と同一符号は同一部分を示し、5は横効果型
圧電素子(以下特に必要な場合を除き単に圧電素子とい
う)、6は圧電体セラミックス、11は前記電極3を介し
て圧電体セラミックス6の一側面に貼り合せた屈曲可能
の金属板である。
このように、圧電素子5として、1枚の厚さ100〜500
μmの板状の圧電体セラミックス6の一側面に金属板11
を貼り合せ構成し、圧電体セラミックス6の分極方向P
と逆方向に電界Eを印加することにより長手方向に伸長
させる横効果を利用して矢印C方向に屈曲させるタイプ
である。
μmの板状の圧電体セラミックス6の一側面に金属板11
を貼り合せ構成し、圧電体セラミックス6の分極方向P
と逆方向に電界Eを印加することにより長手方向に伸長
させる横効果を利用して矢印C方向に屈曲させるタイプ
である。
第5図は横効果型圧電アクチュエータを示す斜視図
で、バイモルフ型と称するものである。この図におい
て、第4図と同一符号は同一部分を示し、6A,6Bは圧電
体セラミックス、8は横効果型圧電素子(以下単に圧電
素子という)、9は前記圧電素子8を固定する固定台で
ある。
で、バイモルフ型と称するものである。この図におい
て、第4図と同一符号は同一部分を示し、6A,6Bは圧電
体セラミックス、8は横効果型圧電素子(以下単に圧電
素子という)、9は前記圧電素子8を固定する固定台で
ある。
この例は、圧電素子8を、1枚当りの厚さ100〜500μ
mの板状の圧電体セラミックス6A,6Bを直接に、あるい
は電極取り出しを容易にするために金属性の中間電極板
を間にはさんで貼り合わせて形成し、一方の圧電体セラ
ミックス6Aには分局方向Pと逆方向に、他方の圧電体セ
ラミックス6Bには分極方向Pと同方向に、それぞれ電界
Eを印加して矢印C方向に屈曲させるタイプである。
mの板状の圧電体セラミックス6A,6Bを直接に、あるい
は電極取り出しを容易にするために金属性の中間電極板
を間にはさんで貼り合わせて形成し、一方の圧電体セラ
ミックス6Aには分局方向Pと逆方向に、他方の圧電体セ
ラミックス6Bには分極方向Pと同方向に、それぞれ電界
Eを印加して矢印C方向に屈曲させるタイプである。
上記バイモルフ型の圧電アクチュエータは、変位が数
100μmと比較的大きくとれることが大きな特徴である
が、増々増大する大変位化、大発生力化などの要求に対
応するには、横効果を利用するより縦効果を利用したほ
うが、新規な材料開発を行なわずに横効果を利用する場
合の2〜3倍の変位量が得られる利点がある。
100μmと比較的大きくとれることが大きな特徴である
が、増々増大する大変位化、大発生力化などの要求に対
応するには、横効果を利用するより縦効果を利用したほ
うが、新規な材料開発を行なわずに横効果を利用する場
合の2〜3倍の変位量が得られる利点がある。
すなわち、第1図は先に提案した圧電アクチュエータ
(特願昭61−228426号参照)を示す斜視図で、第3図〜
第5図と同一符号は同一部分を示し、縦効果型積層圧電
素子1と横効果型積層圧電素子(以下単に圧電素子とい
う)7を組み合せたものである。なお、絶縁層12と圧電
素子7との間に第4図に示す金属板11を介在させてもよ
い。
(特願昭61−228426号参照)を示す斜視図で、第3図〜
第5図と同一符号は同一部分を示し、縦効果型積層圧電
素子1と横効果型積層圧電素子(以下単に圧電素子とい
う)7を組み合せたものである。なお、絶縁層12と圧電
素子7との間に第4図に示す金属板11を介在させてもよ
い。
第1図の圧電アクチュエータの製造に際しては、例え
ば圧電体セラミックス2,6Bとしてチタン酸ジルコン酸鉛
(PZT)の原料粉末と有機バインダ,可塑剤,溶剤等と
ともに混練し、スラリーを調整しドクターブレード等に
よってシート成型を行い、乾燥後所要の電極3をスクリ
ーン印刷によって形成し、その後、積層加熱圧着してモ
ノリシックな成形体を得る。
ば圧電体セラミックス2,6Bとしてチタン酸ジルコン酸鉛
(PZT)の原料粉末と有機バインダ,可塑剤,溶剤等と
ともに混練し、スラリーを調整しドクターブレード等に
よってシート成型を行い、乾燥後所要の電極3をスクリ
ーン印刷によって形成し、その後、積層加熱圧着してモ
ノリシックな成形体を得る。
圧電体セラミックス2の厚みは、圧電素子1の長さに
対応するので、必要な素子長となるように積層数を決定
する。これを電極3方向と直角の方向に、すなわち厚電
素子1の長さが数100μm程度となるように切断してか
ら焼成し、必要な厚さに研磨することによって板の長手
方向に積層されている圧電体セラミックス2を得る。
対応するので、必要な素子長となるように積層数を決定
する。これを電極3方向と直角の方向に、すなわち厚電
素子1の長さが数100μm程度となるように切断してか
ら焼成し、必要な厚さに研磨することによって板の長手
方向に積層されている圧電体セラミックス2を得る。
また、成形体を切断せずにそのまま焼成し、その後、
切断,研磨しても同様に得られる。これに連絡電極を焼
き付け、リード線を付けて分極処理を行う。
切断,研磨しても同様に得られる。これに連絡電極を焼
き付け、リード線を付けて分極処理を行う。
次いで、圧電体セラミックス6Bを焼成して所定の形状
に加工し、分極処理を実施した後、絶縁層12を成形して
圧電素子1を貼り合せる。また、電極取り出しを容易に
するために、圧電体セラミックス6Bと絶縁層12との間に
屈曲可能な金属板を中間電極として同時に貼り合せても
よい。
に加工し、分極処理を実施した後、絶縁層12を成形して
圧電素子1を貼り合せる。また、電極取り出しを容易に
するために、圧電体セラミックス6Bと絶縁層12との間に
屈曲可能な金属板を中間電極として同時に貼り合せても
よい。
このように低電圧駆動化のために、素子の長手方向に
積層した縦効果型積層圧電素子1を金属板11あるいは金
属板11を介してもう1枚の圧電体セラミックス6Bととも
に貼りあわせている。特に横効果を利用した横効果型積
層圧電素子7とともに用いると、分極方向と電界方向が
一致するため脱分極が発生せずに大きな電界を印加でき
るので、大変位させるには好ましい構造となる。また、
横効果型積層圧電素子7も低電圧化のために上記のよう
に積層体にすることがさらに好ましい。
積層した縦効果型積層圧電素子1を金属板11あるいは金
属板11を介してもう1枚の圧電体セラミックス6Bととも
に貼りあわせている。特に横効果を利用した横効果型積
層圧電素子7とともに用いると、分極方向と電界方向が
一致するため脱分極が発生せずに大きな電界を印加でき
るので、大変位させるには好ましい構造となる。また、
横効果型積層圧電素子7も低電圧化のために上記のよう
に積層体にすることがさらに好ましい。
屈曲型の圧電アクチュエータに縦効果型積層圧電素子
1を用いる場合、この縦効果型積層圧電素子1が伸長
し、その伸長方向と直角な位置にその伸長を拘束するこ
とにより屈曲が生ずるが、この場合、繰り返し使用して
いると縦効果型積層圧電素子1にクラックが入り、素子
が破壊されてしまうという問題点があった。
1を用いる場合、この縦効果型積層圧電素子1が伸長
し、その伸長方向と直角な位置にその伸長を拘束するこ
とにより屈曲が生ずるが、この場合、繰り返し使用して
いると縦効果型積層圧電素子1にクラックが入り、素子
が破壊されてしまうという問題点があった。
この原因は、縦効果型積層圧電素子1は、内部電極が
圧電体セラミックス2の内部にちょうどノッチが入った
状態になり、積層方向に引張応力が働いた場合、その強
度が非常に低くなるためである。実際に曲げ強度を測定
すると、圧電体セラミックス2単身では、約10〜15Kg/m
m2であるが縦効果型積層圧電素子1を第2図に示すよう
に、曲げ強度測定装置13により曲げ強度を測定すると、
約4〜6Kg/mm2となり半分以下に低下する。また、縦効
果型積層圧電素子1を用いた屈曲型圧電アクチュエータ
の内部に発生する応力を計算すると、縦効果型積層圧電
素子1の表面部に約2Kg/mm2という大きな引張応力が発
生していることがわかった。通常、引張強度は曲げ強度
の1/2〜1/3であるので、表面部に発生した約2Kg/mm2の
引張応力によって素子が破壊されることがわかった。
圧電体セラミックス2の内部にちょうどノッチが入った
状態になり、積層方向に引張応力が働いた場合、その強
度が非常に低くなるためである。実際に曲げ強度を測定
すると、圧電体セラミックス2単身では、約10〜15Kg/m
m2であるが縦効果型積層圧電素子1を第2図に示すよう
に、曲げ強度測定装置13により曲げ強度を測定すると、
約4〜6Kg/mm2となり半分以下に低下する。また、縦効
果型積層圧電素子1を用いた屈曲型圧電アクチュエータ
の内部に発生する応力を計算すると、縦効果型積層圧電
素子1の表面部に約2Kg/mm2という大きな引張応力が発
生していることがわかった。通常、引張強度は曲げ強度
の1/2〜1/3であるので、表面部に発生した約2Kg/mm2の
引張応力によって素子が破壊されることがわかった。
この発明は、上記の問題点を解決するためになされた
もので、縦効果型積層圧電素子を用いて大きな変位と、
大きな発生力を得ることのできる圧電アクチュエータを
提供することを目的とする。
もので、縦効果型積層圧電素子を用いて大きな変位と、
大きな発生力を得ることのできる圧電アクチュエータを
提供することを目的とする。
この発明にかかる圧電アクチュエータは、板状の圧電
体セラミックスを厚み方向に積層して縦効果型積層圧電
素子を形成し、この縦効果型積層圧電素子の長手方向の
一側面にその伸長を拘束する手段を設けた圧電アクチュ
エータにおいて、前記伸長を拘束する手段が少なくとも
1つの横効果型圧電素子を含み、かつ前記縦効果型積層
圧電素子を構成する圧電体セラミックスの厚さが、前記
横効果型圧電素子を構成する圧電体セラミックスの厚さ
より薄いとともに、縦効果型積層圧電素子の表面部に発
生する引張応力が0.5Kg/mm2以下、あるいは圧縮応力が5
Kg/mm2以下の範囲となるようにしたものである。
体セラミックスを厚み方向に積層して縦効果型積層圧電
素子を形成し、この縦効果型積層圧電素子の長手方向の
一側面にその伸長を拘束する手段を設けた圧電アクチュ
エータにおいて、前記伸長を拘束する手段が少なくとも
1つの横効果型圧電素子を含み、かつ前記縦効果型積層
圧電素子を構成する圧電体セラミックスの厚さが、前記
横効果型圧電素子を構成する圧電体セラミックスの厚さ
より薄いとともに、縦効果型積層圧電素子の表面部に発
生する引張応力が0.5Kg/mm2以下、あるいは圧縮応力が5
Kg/mm2以下の範囲となるようにしたものである。
この発明においては、縦効果型積層圧電素子の表面部
に発生する引張応力が0.5Kg/mm2以下、あるいは圧縮応
力が5K/mm2以下の範囲になるようにしたので、圧電アク
チュエータが破損することがない。
に発生する引張応力が0.5Kg/mm2以下、あるいは圧縮応
力が5K/mm2以下の範囲になるようにしたので、圧電アク
チュエータが破損することがない。
屈曲変位時に圧電アクチュエータ内に発生する応力、
特に縦効果型積層圧電素子1の表面部に発生する引張り
応力を低減もしくは、圧縮応力がかかるように設計すれ
ば、この部分の強度が最も低いので素子の破壊は防止で
きる。すなわち、縦効果型積層圧電素子1,中間支持板お
よび横効果型積層圧電素子7のそれぞれの厚さを変え、
一番強度の弱い縦効果型積層圧電素子1の内部に発生す
る応力を、破壊強度以下の応力、すなわち引張応力とし
て0.5Kg/mm2以下あるいは圧縮応力として5Kg/mm2以下の
範囲となるように、さらにはこの屈曲型の圧電アクチュ
エータが所定の変位量と発生力が得られるような全体の
曲げ剛性と必要な印加電界強度とともに各板厚を決めれ
ば良い。
特に縦効果型積層圧電素子1の表面部に発生する引張り
応力を低減もしくは、圧縮応力がかかるように設計すれ
ば、この部分の強度が最も低いので素子の破壊は防止で
きる。すなわち、縦効果型積層圧電素子1,中間支持板お
よび横効果型積層圧電素子7のそれぞれの厚さを変え、
一番強度の弱い縦効果型積層圧電素子1の内部に発生す
る応力を、破壊強度以下の応力、すなわち引張応力とし
て0.5Kg/mm2以下あるいは圧縮応力として5Kg/mm2以下の
範囲となるように、さらにはこの屈曲型の圧電アクチュ
エータが所定の変位量と発生力が得られるような全体の
曲げ剛性と必要な印加電界強度とともに各板厚を決めれ
ば良い。
横効果型積層圧電素子7も使用電圧の低下のために積
層体を用いることが好ましいが、縦効果型積層圧電素子
1とともに積層する各1層ずつの厚さは、使用電圧と必
要な電界強度から求めることができる。
層体を用いることが好ましいが、縦効果型積層圧電素子
1とともに積層する各1層ずつの厚さは、使用電圧と必
要な電界強度から求めることができる。
以下の実施例では、数例の所定の変位量と発生力が得
られるように素子の具体的な各板厚,素子形状(長さ、
幅)を示したが、他の所定変位量,発生力および素子形
状の場合でも、上記考えに基づいて作製することができ
るので、この発明は以下に記載する実施例のみに限定さ
れない。
られるように素子の具体的な各板厚,素子形状(長さ、
幅)を示したが、他の所定変位量,発生力および素子形
状の場合でも、上記考えに基づいて作製することができ
るので、この発明は以下に記載する実施例のみに限定さ
れない。
以下の実施例および比較例で使用した圧電体の圧電歪
定数は d33=720×10-12m/V d31=350×10-12m/V である。
定数は d33=720×10-12m/V d31=350×10-12m/V である。
なお、後述の実施例1〜3に示されるように、この発
明では縦効果型積層圧電素子を構成する圧電体セラミッ
クスの厚さは、横効果型圧電素子を構成する圧電体セラ
ミックスの厚さより薄くしてある。
明では縦効果型積層圧電素子を構成する圧電体セラミッ
クスの厚さは、横効果型圧電素子を構成する圧電体セラ
ミックスの厚さより薄くしてある。
(実施例1) 有効素子長さ30mm,幅15mmという形状のバイモルフに
おいて、所定変位量,発生力がそれぞれ600μm,1Kgfが
得られるように次のような各板厚にしてバイモルフを作
成した。
おいて、所定変位量,発生力がそれぞれ600μm,1Kgfが
得られるように次のような各板厚にしてバイモルフを作
成した。
縦効果型積層圧電素子 400μm 中間支持板(ジルコニア製) 220μm 横効果型積層圧電素子 600μm また、印加する電圧は120Vで必要な印加電界強度は約
1.2KV/mmであるので、積層体の各層の厚さは100μmと
した。すなわち、縦効果型積層圧電素子1では約300
層、横効果型積層圧電素子7では6層の積層体である。
1.2KV/mmであるので、積層体の各層の厚さは100μmと
した。すなわち、縦効果型積層圧電素子1では約300
層、横効果型積層圧電素子7では6層の積層体である。
120V印加時の、変位量と発生力を測定すると、それぞ
れ630μmで950gfであった。また、縦効果型積層圧電素
子1の表面部に発生する応力を測定するために、素子表
面に歪ゲージを貼りつけて、実際の歪量を測定して応力
を求めたところ、0.1Kg/mm2の引張り応力が働いている
ことが確認できた。ただし、歪ゲージを用いて得られた
応力は(120V印加して屈曲させた時の素子表面の歪量)
−(縦効果型積層圧電素子1単身で屈曲させないで120V
印加した時の歪量)の値に圧電体のヤング率を乗じた値
として求めた。また、繰り返し電圧を印加して無負荷で
耐久性のテストを行なったところ、105回以上のくり返
し耐久性が確認できた。
れ630μmで950gfであった。また、縦効果型積層圧電素
子1の表面部に発生する応力を測定するために、素子表
面に歪ゲージを貼りつけて、実際の歪量を測定して応力
を求めたところ、0.1Kg/mm2の引張り応力が働いている
ことが確認できた。ただし、歪ゲージを用いて得られた
応力は(120V印加して屈曲させた時の素子表面の歪量)
−(縦効果型積層圧電素子1単身で屈曲させないで120V
印加した時の歪量)の値に圧電体のヤング率を乗じた値
として求めた。また、繰り返し電圧を印加して無負荷で
耐久性のテストを行なったところ、105回以上のくり返
し耐久性が確認できた。
(実施例2) 実施例1と同じ有効素子長さ30mm,幅15mmというバイ
モルフにおいて、所定変位量600μm,発生力1Kgfとなる
ように、中間支持板を用いないで、2枚の圧電素子の板
厚を、次のようにして作製した。
モルフにおいて、所定変位量600μm,発生力1Kgfとなる
ように、中間支持板を用いないで、2枚の圧電素子の板
厚を、次のようにして作製した。
縦効果型積層圧電素子 400μm 横効果型積層圧電素子 800μm 積層体の各層の厚さおよび印加電圧は、実施例1と同
じである。120V印加時の、変位量と発生力および縦効果
型積層圧電素子1の表面部に発生した応力はそれぞれ62
0μm,980gf,0.05Kg/mm2の引張応力であった。実施例1
と同様なくり返し耐久性は、105回以上であった。
じである。120V印加時の、変位量と発生力および縦効果
型積層圧電素子1の表面部に発生した応力はそれぞれ62
0μm,980gf,0.05Kg/mm2の引張応力であった。実施例1
と同様なくり返し耐久性は、105回以上であった。
(比較例1) 実施例1,2と同じ変位量,発生力を得るために、各板
圧以外は全て同一寸法にしてバイモルフを作製した。圧
電体の厚さは、 縦効果型積層圧電素子 600μm 横効果型積層圧電素子 600μm 実施例1,2と同じ変位量と発生力を得るために、100V
の電圧を印加した。すなわち、20V低い電圧の印加で所
定の変位量と発生力は得られた。
圧以外は全て同一寸法にしてバイモルフを作製した。圧
電体の厚さは、 縦効果型積層圧電素子 600μm 横効果型積層圧電素子 600μm 実施例1,2と同じ変位量と発生力を得るために、100V
の電圧を印加した。すなわち、20V低い電圧の印加で所
定の変位量と発生力は得られた。
また、歪ゲージにより得られた応力は2.1Kg/mm2であ
った。実施例1と同様なくり返し耐久テストを、100V繰
り返し印加して行なったところ、102回以下で素子は破
壊した。
った。実施例1と同様なくり返し耐久テストを、100V繰
り返し印加して行なったところ、102回以下で素子は破
壊した。
(実施例3) 有効素子長さ25mm,幅8.5mm, 所定最大変位量1mm,発生力100gf が得られるように次のように各板厚にしてバイモルフを
作製した。
作製した。
縦効果型積層圧電素子 165μm 中間支持板(アルミナ製) 75μm 横効果型積層圧電素子 240μm また、印加する電圧は140V、また、必要な電界強度は
1.15KV/mmなので積層体各層の厚さは120μmとした。14
0V印加時、変位量,発生力および縦効果型積層圧電素子
1に発生する応力は、それぞれ1.01mm,99gfおよび0.05K
g/mm2の圧縮応力であった。繰り返し140Vを印加した繰
り返し耐久テストでは、約106回の耐久性が確認され
た。
1.15KV/mmなので積層体各層の厚さは120μmとした。14
0V印加時、変位量,発生力および縦効果型積層圧電素子
1に発生する応力は、それぞれ1.01mm,99gfおよび0.05K
g/mm2の圧縮応力であった。繰り返し140Vを印加した繰
り返し耐久テストでは、約106回の耐久性が確認され
た。
なお、この実施例のように圧縮応力が作用するか引張
応力が作用するかは、各圧電素子の電圧印加による伸び
と外力との関係によって決まる。
応力が作用するかは、各圧電素子の電圧印加による伸び
と外力との関係によって決まる。
(比較例2) 実施例3と同じ変位量,発生力を得るために各板厚以
外は全て同一寸法にしてバイモルフを作製した。ただ
し、中間支持板はリン青銅板を用いた。
外は全て同一寸法にしてバイモルフを作製した。ただ
し、中間支持板はリン青銅板を用いた。
縦効果型積層圧電素子 230μm 中間支持板(リン青銅製) 20μm 横効果型積層圧電素子 230μm 印加する電圧は120Vであった。120V印加時の実測した
変位量と発生力はそれぞれ1.02mmおよび98gfであった
が、縦効果型積層圧電素子1表面に発生する応力は1.8K
g/mm2の引張応力であった。くり返し120Vを印加して耐
久テストを行なったところ約250回で破壊した。
変位量と発生力はそれぞれ1.02mmおよび98gfであった
が、縦効果型積層圧電素子1表面に発生する応力は1.8K
g/mm2の引張応力であった。くり返し120Vを印加して耐
久テストを行なったところ約250回で破壊した。
以上説明したようにこの発明は、前記伸長を拘束する
手段が少なくとも1つの横効果型圧電素子を含み、かつ
前記縦効果型積層圧電素子を構成する圧電体セラミック
スの圧さが、前記横効果型圧電素子を構成する圧電体セ
ラミックスの厚さより薄いとともに、縦効果型積層圧電
素子の表面部に発生する引張応力が0.5Kg/mm2以下、あ
るいは圧縮応力が5K/mm2以下の範囲となるようにしたの
で、大変位,大発生力を得るために縦効果型積層圧電素
子を屈曲型の圧電アクチュエータに使用する際に、縦効
果型積層圧電素子素面に発生する引張応力が低減し、大
変位下でも、素子が破壊されずに耐久性が大幅に向上す
る利点を有する。
手段が少なくとも1つの横効果型圧電素子を含み、かつ
前記縦効果型積層圧電素子を構成する圧電体セラミック
スの圧さが、前記横効果型圧電素子を構成する圧電体セ
ラミックスの厚さより薄いとともに、縦効果型積層圧電
素子の表面部に発生する引張応力が0.5Kg/mm2以下、あ
るいは圧縮応力が5K/mm2以下の範囲となるようにしたの
で、大変位,大発生力を得るために縦効果型積層圧電素
子を屈曲型の圧電アクチュエータに使用する際に、縦効
果型積層圧電素子素面に発生する引張応力が低減し、大
変位下でも、素子が破壊されずに耐久性が大幅に向上す
る利点を有する。
第1図はこの発明の適用対象である縦効果型積層圧電素
子と横効果型積層圧電素子を用いたバイモルフ型圧電ア
クチュエータの斜視図、第2図は縦効果型積層圧電素子
の曲げ強度の測定方法を示した図、第3図は従来の縦効
果型積層圧電アクチュエータを示す斜視図、第4図は同
じくユニモルフ型の横効果型圧電アクチュエータを示す
斜視図、第5図は同じくバイモルフ型の横効果型圧電ア
クチュエータを示す斜視図である。 図中、1は縦効果型積層圧電素子、2,6Bは圧電体セラミ
ックス、3は電極、4は電源、7は横効果型積層圧電素
子、9は固定台、13は曲げ強度測定装置である。
子と横効果型積層圧電素子を用いたバイモルフ型圧電ア
クチュエータの斜視図、第2図は縦効果型積層圧電素子
の曲げ強度の測定方法を示した図、第3図は従来の縦効
果型積層圧電アクチュエータを示す斜視図、第4図は同
じくユニモルフ型の横効果型圧電アクチュエータを示す
斜視図、第5図は同じくバイモルフ型の横効果型圧電ア
クチュエータを示す斜視図である。 図中、1は縦効果型積層圧電素子、2,6Bは圧電体セラミ
ックス、3は電極、4は電源、7は横効果型積層圧電素
子、9は固定台、13は曲げ強度測定装置である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 卓博 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−298189(JP,A) 特開 昭63−84173(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】板状の圧電体セラミックスを厚み方向に積
層して縦効果型積層圧電素子を形成し、この縦効果型積
層圧電素子の長手方向の一側面にその伸長を拘束する手
段を設けた圧電アクチュエータにおいて、前記伸長を拘
束する手段が少なくとも1つの横効果型圧電素子を含
み、かつ前記縦効果型積層圧電素子を構成する圧電体セ
ラミックスの厚さが、前記横効果型圧電素子を構成する
圧電体セラミックスの厚さより薄いとともに、前記縦効
果型積層圧電素子の表面部に発生する引張応力が0.5Kg/
mm2以下、あるいは圧縮応力が5Kg/mm2以下の範囲となる
構成としたことを特徴とする圧電アクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63071929A JP2706083B2 (ja) | 1988-03-28 | 1988-03-28 | 圧電アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63071929A JP2706083B2 (ja) | 1988-03-28 | 1988-03-28 | 圧電アクチュエータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01245571A JPH01245571A (ja) | 1989-09-29 |
JP2706083B2 true JP2706083B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=13474702
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63071929A Expired - Fee Related JP2706083B2 (ja) | 1988-03-28 | 1988-03-28 | 圧電アクチュエータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2706083B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19638507C1 (de) * | 1996-09-20 | 1998-01-15 | Fraunhofer Ges Forschung | Piezoelektrischer Aktor mit veränderbarer Steifigkeit |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62298189A (ja) * | 1986-06-18 | 1987-12-25 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | 圧電アクチユエ−タ |
-
1988
- 1988-03-28 JP JP63071929A patent/JP2706083B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01245571A (ja) | 1989-09-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |