JP2581475Y2 - 車両用装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、例えばリヤーコンビネ
ーションランプやリヤーフィニッシャー等のものであっ
て、自動車等のトランクリッドのロック用のキーシリン
ダを開閉するキーを差し込むための透孔を設けた車両用
装置に係り、特にキー差し込み用の透孔の周縁の見栄え
が良い車両用装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】以下、従来の車両用装置を図４乃至図６
を参照して説明する。この例は、リヤーコンビネーショ
ンランプの例について説明する。図において、４はキー
シリンダである。このキーシリンダ４の底部を自動車等
のトランクリッド４０のパネルに取り付ける。このキー
シリンダ４は前記トランクリッド４０をロックするもの
である。

【０００３】図において、１は例えば合成樹脂製からな
るハウジングである。このハウジング１は、前面に開口
部１０を開設する。このハウジング１の前面開口部１０
の全周縁にシール凹部１１を設けると共に、そのハウジ
ング１の接着凹部１１の外周縁にリム１２を一体に設
け、かつ前記シール凹部１１の適宜箇所に係合孔１３を
設ける。このハウジング１の前記キーシリンダ４が位置
する箇所にキーシリンダ４挿入用の円形の透孔１４を設
けると共に、その透孔１４の全周縁にシール凹部１５を
環状に設ける。このハウジング１の後述する灯室５０に
対応する内面側に反射面を塗装や蒸着等により施す。

【０００４】図において、２は例えば合成樹脂製からな
るアウターレンズである。このアウターレンズ２は、後
部を開口した形状をなす。このアウターレンズ２の後部
開口部の全周縁にシール脚部２０を設けると共に、この
シール脚部２０にランス形状の係合爪２１を前記ハウジ
ング１の係合孔１３に対応して一体に突設する。前記ア
ウターレンズ２の前記キーシリンダ４が位置する箇所に
凹部を設け、その凹部の底部にキー差し込み用の円形の
透孔２２を設けると共に、その透孔２２の全周縁に円筒
形状のシール脚部２３を後方に一体に突設する。前記ア
ウターレンズ２のシール脚部２０及び２３を前記ハウジ
ング１のシール凹部１１及び１５に、例えばホットメル
ト等５により接着シールして取り付けると共に、そのア
ウターレンズ２の係合爪２１を前記ハウジング１の係合
孔１３に係合する。この結果、室、例えば灯室５０が画
成される。この灯室５０内に光源バルブ（図示せず）を
配設する。なお、必要に応じて前記アウターレンズ２を
前記ハウジング１に、ボルトナットやビスやクリップ等
で機械的に固定しても良い。

【０００５】図において、３は例えば合成樹脂製からな
るインナーレンズである。このインナーレンズ３は、全
周縁に立ち壁３０を一体に突設する。このインナーレン
ズ３の前記ハウジング１のキーシリンダ挿入用の透孔１
４の全周縁のシール凹部１５及び前記アウターレンズ２
のキー差し込み用の透孔２２の全周縁のシール脚部２３
に対応する箇所に透孔３１と立ち壁３２とを設ける。こ
のインナーレンズ３を前記灯室５０内に配置する。すな
わち、前記インナーレンズ３の透孔３１を前記アウター
レンズ２のキー差し込み用の透孔２２の全周縁のシール
脚部２３に外嵌し、かつ前記インナーレンズ３の立ち壁
３０及び３２を前記ハウジング１のシール凹部１１及び
１５及び前記アウターレンズ２のシール脚部２０及び２
３の内側に配置する。かくして、リヤーコンビネーショ
ンランプが構成され、そのハウジング１の透孔１４中に
前記キーシリンダ４を挿入すると共に、そのキーシリン
ダ４キー穴側の端面を前記アウターレンズ２の透孔２２
に対向させ、かつかかるリヤーコンビネーションランプ
をボルト及びナット等（図示せず）により自動車等のト
ランクリッド３０のパネルに取り付ける。なお、図５及
び図６中、４１は前記ハウジング１のリム１２と前記ト
ランクリッド４０のパネルとの間に介在させたパッキン
グである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】ところが、上述のリヤ
ーコンビネーションランプ等の車両用装置は、アウター
レンズ２のキー差し込み用の透孔２２の全周縁に設けた
シール脚部２３を、ハウジング１のキーシリンダ挿入用
の透孔１４の全周縁に設けたシール凹部１５に、ただ単
にシールしたものであるから、アウターレンズ２のキー
差し込み用の透孔２２からそのアウターレンズ２の透孔
２２の内側の縁Ｄとキーシリンダ４との間に、水特に泥
水が入って乾燥すると、アウターレンズ２の透孔２２の
内側の縁Ｄが汚れ、その汚れが図４中の格子ハッチング
に示すように車両用装置の正面から見ると目立つ。

【０００７】本考案の目的は、キー差し込み用の透孔の
周縁の見栄えが良い車両用装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本考案は、インナーレン
ズのキー差し込み用の透孔の縁に光拡散系の光学体を設
けたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】本考案は、上記の構成により、インナーレンズ
のキー差し込み用の透孔の縁が光拡散系の光学体で光が
拡散されて暈されて見える。この結果、上述の縁が汚れ
てもその汚れが暈されて目立ち難くすることができ、そ
の分キー差し込み用の透孔の周縁の見栄えが良くなる。

【００１０】

【実施例】以下、本考案に係るの車両用装置の一実施例
を図１乃至図３を参照して説明する。この例は、リヤー
コンビネーションランプの例について説明する。図中、
図４乃至図６と同符号は同一のものを示す。この例は、
アウターレンズ２のキー差し込み用の透孔２２の全周縁
に設けたシール脚部２３を無くし、その代わりに後述す
るインナーレンズ６にシール脚部６３を設けたものであ
る。図において、６は例えば合成樹脂製からなるインナ
ーレンズである。このインナーレンズ６は、全周縁に立
ち壁６０を一体に突設する。このインナーレンズ６の前
記アウターレンズ２のキー差し込み用の透孔２２に対応
する箇所にキー差し込み用の透孔６１を段部６２を介し
て設ける。このインナーレンズ６の透孔６１及び段部６
２の全周縁に円筒形状のシール脚部６３を一体に突設す
る。このインナーレンズ６の透孔６１の全周縁の正面側
（アウターレンズ２と対向する面側）に、光拡散系の光
学体７を設ける。この光拡散系の光学体７は、例えば断
面半球形状若しくは球凸形状若しくはかまばこ形状のも
のを環状にかつ同心状に多数設けてなるローレット形状
をなす。この光拡散系の光学体７は、前記インナーレン
ズ６の円筒形状のシール脚部６３の範囲内に設ける。

【００１１】前記インナーレンズ６の透孔６１の全内周
面とアウターレンズ２の透孔２２の全周縁に設けた段部
２４とを超音波溶着すると共に、このインナーレンズ６
の立ち壁６０を前記アウターレンズ２のシール脚部２０
の内側に配置する。このインナーレンズ６のシール脚部
６３及び前記アウターレンズ２のシール脚部２０を、ハ
ウジング１のシール凹部１５及び１１に、例えばホット
メルト等５により接着シールして取り付けると共に、そ
のアウターレンズ２の係合爪２１を前記ハウジング１の
係合孔１３に係合する。この結果、室、例えば灯室５０
が画成される。この灯室５０内に光源バルブ（図示せ
ず）を配設する。なお、必要に応じて前記インナーレン
ズ６及びアウターレンズ２を前記ハウジング１に、ボル
トナットやビスやクリップ等で機械的に固定しても良
い。

【００１２】この実施例における本考案の車両用装置
は、以上の如き構成からなるので、インナーレンズ６及
びアウターレンズ２のキー差し込み用の透孔６１及び２
２の縁が光拡散系の光学体７で光が拡散されて暈されて
見える。この結果、上述のキー差し込み用の透孔６１及
び２２から前記インナーレンズ６の透孔６１の内側の縁
とキーシリンダ４との間に、水特に泥水が入って乾燥
し、そのインナーレンズ６の透孔６１の内側の縁が汚れ
たとしても、その汚れは図１に示すように車両用装置の
正面から見ると暈されて目立ち難く、その分キー差し込
み用の透孔６１及び２２の周縁の見栄えが良くなる。

【００１３】特に、この実施例においては、インナーレ
ンズ６の透孔６１の全内周面とアウターレンズ２の透孔
２２の全周縁の段部２４とを超音波溶着して灯室５０内
に水、が侵入するのを防ぐことができる。また、アウタ
ーレンズ２のキー差し込み用の透孔２２の全周縁に設け
たシール脚部２３を無くし、その代わりにインナーレン
ズ６の透孔６１の全周縁にシール脚部６３を設け、かつ
そのインナーレンズ６の透孔６１の全周縁の正面側に光
拡散系の光学体７を設けたものであるから、車両用装置
の正面から見ても、インナーレンズ６のシール脚部６３
の根本部、若しくはキー差し込み用の透孔６１及び２２
の周縁における車両用装置の内部、若しくはキーシリン
ダ４等が見え難いので、さらにキー差し込み用の透孔６
１及び２２の周縁の見栄えが向上される。

【００１４】なお、上述の実施例においては、リヤーコ
ンビネーションランプについて説明したが、その他の車
両用装置、例えばリヤーフィニッシャー等にも本考案を
使用することができる。

【００１５】

【考案の効果】以上から明らかなように、本考案に係る
車両用装置は、キー差し込み用の透孔の周縁の見栄えが
向上される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る車両用装置の一実施例を示した正
面図である。

【図２】図１におけるＩＩ−ＩＩ線断面図である。

【図３】図１におけるＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。

【図４】従来の車両用装置を示した正面図である。

【図５】図１におけるＶ−Ｖ線断面図である。

【図６】図１におけるＶＩ−ＶＩ線断面図である。

【符号の説明】

１…ハウジング、１４…キーシリンダ挿入用の透孔、２
…アウターレンズ、２２…キー差し込み用の透孔、２４
…段部、４…キーシリンダ、４０…トランクリッド、５
０…灯室、６…インナーレンズ、６１…キー差し込み用
の透孔、６３…シール脚部。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジング及びアウターレンズ及びイン
   ナーレンズで室を画成し、そのアウターレンズ及びイン
   ナーレンズにキー差し込み用の透孔を設けた車両用装置
   において、 前記インナーレンズのキー差し込み用の透孔の縁には、
   光拡散系の光学体を有することを特徴とする車両用装
   置。