JP2581041Y2 - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

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JP2581041Y2
JP2581041Y2 JP2727493U JP2727493U JP2581041Y2 JP 2581041 Y2 JP2581041 Y2 JP 2581041Y2 JP 2727493 U JP2727493 U JP 2727493U JP 2727493 U JP2727493 U JP 2727493U JP 2581041 Y2 JP2581041 Y2 JP 2581041Y2
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、主として医療用に用い
られる粘着テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】医療用に用いられる粘着テープは、創傷
皮膚の保護又は粘着剤層中に各種の薬物等を含有させ治
療用等に用いられている。特に関節痛の治療等に用いら
れる粘着テープを膝や肘等の関節部位に長時間貼付する
と、粘着テープには関節部の屈伸に伴う引張力が働いた
り、衣服との間に摩擦力が作用する。
【0003】このような摩擦力により、皮膚表面に貼付
された粘着テープの周縁部分に剥離が起こり、一旦剥離
が生じると衣服との継続的な摩擦により剥離が連鎖的に
進行してカール状にめくれ上がり、遂には粘着テープ全
体が剥離するという問題点があった。
【0004】このような問題点の対策として、以下の種
々の方法が検討されている。独立気泡を有する軟質樹脂
発泡シート支持体の周縁部を加熱処理によって圧延し、
極薄肉の縁部を形成する方法が実公昭63−742号公
報に開示されている。しかしながら、極薄肉の縁部を形
成によって、衣服との摩擦による剥がれを完全に防止す
ることは難しく、さらに、独立気泡を有する樹脂発泡シ
ートは通気性が極めて乏しいため、貼付中に皮膚が蒸れ
たり、かぶれたりする恐れがあり、粘着テープ支持体と
しては好ましくない。
【0005】また、実開平3−6431号公報には、支
持体周縁部に他の部分より高強度の粘着剤を塗布した粘
着テープが開示されているが、このような粘着テープは
製造方法が複雑になり、量産化が難しいという問題点が
あった。
【0006】さらに、実開昭61−164225号公報
には、支持体の周辺部又は隅部に帯状の補強用基材が積
層された粘着テープが開示されているが、このような粘
着テープは製造方法が複雑になり、量産化が難しいとい
う問題点があった。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、関節等の屈
曲部に長時間貼付しても、剥離の起こらない粘着テープ
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案の粘着テープは、
不織布を支持体とし、支持体の片面に粘着剤層が設けら
れたものである。
【0009】上記粘着剤層に使用される粘着剤として
は、常温で感圧接着性を示すものであれば特に限定され
ず、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコーン系等の粘
着剤が挙げられる。
【0010】上記アクリル系粘着剤としては、炭素数1
〜18の脂肪族アルコールと(メタ)アクリル酸から得
られる(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー
と、N−ビニル−2−ピロリドン及び他の官能性モノマ
ーとの共重合体が好ましい。
【0011】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリ
ル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)
アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)ア
クリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられ、これらの
1種もしくは2種以上が使用される。
【0012】上記共重合体中のN−ビニル−2−ピロリ
ドンの割合は、少なくなると薬物の放出促進効果が十分
に発揮されず、多くなると粘着性が不足するので、1〜
35重量%が好ましい。
【0013】上記他の官能性モノマーとしては、水酸基
を有するモノマー、アミド基を有するモノマー、アミノ
基を有するモノマー等が挙げられる。
【0014】上記水酸基を有するモノマとしては、例え
ば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシアルキル等が挙げられる。上記アミド基
を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、
ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド等の
アクリルアミド;N−エトキシメチルアクリルアミド、
N−ブトキシメチルアクリルアミド等のアルコキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド;ジアセトンアクリルアミド
等が挙げられる。上記アミノ基を有するモノマーとして
は、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート等が挙
げられる。
【0015】上記以外他の官能性モノマーとしては、例
えば、酢酸ビニル、ビニルアクリレート、スチレン、α
−メチルスチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、エ
チレン、プロピレン、ブタジエン等が挙げられる。
【0016】上記共重合体中、他の官能性モノマーの割
合は49重量%以下が好ましい。
【0017】上記アクリル系粘着剤には、必要に応じ
て、多官能性モノマーが加えられてもよい。このような
多官能性モノマーの添加により、生成する共重合体間に
ごく僅かの架橋が起こり、粘着剤の凝集力が増大するた
め、貼付された部位の性状や発汗量に殆ど関係なく、粘
着テープ剥離時の糊残りを防止することができ、さらに
皮膚刺激を抑制することができる。
【0018】上記多官能性モノマーとしては、例えば、
ヘキサメチレングリコールやオクタメチレングリコール
等のポリメチレングリコールと(メタ)アクリル酸とを
反応させて得られるジ(メタ)アクリレート;ポリエチ
レングリコールやポリプロピレングリコール等のポリア
ルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とを反応させ
て得られるジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メ
タ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート;ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテト
ラ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの多官能
性モノマーは単独で使用されても、2種以上が併用され
てもよい。
【0019】上記多官能性モノマーの添加量は、少なく
なると架橋による内部凝集力向上の効果が小さく、多く
なるとアクリル系粘着剤がゲル化を起こし薬物の拡散、
放出に悪影響及ぼすので、生成される共重合体100重
量部に対して0.005〜0.5重量部が好ましい。
【0020】上記ゴム系粘着剤としては、常温で感圧接
着性を有するものであれば特に制限されないが、例え
ば、天然ゴム、合成ゴム、ゴム弾性体などのベースポリ
マーと粘着付与樹脂からなるものが好ましい。
【0021】上記合成ゴムとしてはスチレン−イソプレ
ンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体等のスチレン−イソプレン系ブロック
共重合体;スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチ
レン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体等のスチレン−ブタジエン系ブロック共重合体が挙げ
られる。
【0022】上記ゴム弾性体としては、ポリイソプレ
ン、ポリブテン、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等が挙げられる。
【0023】上記粘着付与樹脂としては、ロジン系樹
脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油
系樹脂、テルペン−フェノール樹脂等が挙げられる。
【0024】ゴム系粘着剤組成物中、粘着付与樹脂の量
が少なくなると内部凝集力が高くなって粘着力が不足
し、多くなると内部凝集力が低下し凝集破壊を起こすの
でベースポリマー100重量部に対して20〜200重
量部が好ましい。
【0025】上記ゴム系粘着剤組成物には、必要に応じ
て、液状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリイソプ
レン、液状ポリアクリレート等の軟化剤;酸化チタン等
の充填剤;ブチルヒドロキシルトルエン等の老化防止剤
等が添加されてもよい。
【0026】上記シリコーン系粘着剤としては、常温で
感圧接着性を有するものであれば特に制限されないが、
例えば、ポリジメチルシロキサン等を主成分とするのが
挙げられる。
【0027】さらに、上記アクリル系、ゴム系及びシリ
コーン系の粘着剤には、必要に応じて、可塑剤、充填
剤、老化防止剤等が添加されてもよい。
【0028】上記支持体に使用される不織布の素材とし
ては、粘着テープの性能を損なわず、熱融着性を有する
ものであれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエステル、ポリオレフィン、酢酸ビ
ニル−塩化ビニル共重合体、ポリアミド、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、可塑化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、レーヨン等が挙げられる。
【0029】上記支持体としては、薬剤非移行性、耐薬
品性、耐湿性、寸法安定性、染色性、価格等の点から、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリオレ
フィン、レーヨン等を素材とする不織布が好ましい。
【0030】上記不織布の目付は、小さくなると厚さが
薄くなって後述の熱融着処理により剛性が向上せず、貼
付中の剥がれを防止することできない、大きくなると伸
縮性が不足し皮膚追従性が低下するので、10〜600
g/m2 に限定される。
【0031】上記支持体の周縁部には、一定の幅で加
熱、加圧処理することにより熱融着部が設けられる。こ
のような熱融着部の形成により、不織布を構成する繊維
の表面が溶融し、隣接する繊維同士が融着して支持体の
剛性が向上するので、粘着テープ周縁部からの剥がれが
防止される。このような熱融着部は支持体の全周縁部に
連続して設けられるのが好ましい。
【0032】熱融着部の面積は、小さくなると粘着テー
プの剥がれが防止できず、大きくなると粘着テープが皮
膚に追従せす違和感を与えるので、支持体表面積の1〜
50%であり、好ましくは5〜40%である。
【0033】例えば、支持体の大きさが10×14cm
2 の長方形の場合、熱融着部は1.6〜12.7mm幅
で四辺の周縁部に連続して設けられるのが好ましい。
【0034】熱融着の方法としては、例えば、不織布を
繊維の溶融温度まで加熱しながら加圧する方法が挙げら
れる。熱融着時の加熱温度及び圧力は、不織布を構成す
る繊維の溶融温度により決定されるが、加熱温度及び圧
力が低くなると繊維の融着が不十分となり、高くなると
繊維が過度に融着して剛性が高くなりすぎたり、繊維が
破断するので、一般的には100〜300℃、0.5〜
50kg/cm2 が好ましい。
【0035】上記熱融着部は、支持体に粘着剤層が形成
される前又は形成後のいずれの時点で設けられてもよ
い。
【0036】上記粘着テープの粘着剤層を保護するため
に、粘着剤層に剥離紙が積層されてもよい。この剥離紙
としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム表面をシリコン処理したものや、紙とポリエチレンの
積層体のポリエチレン面をシリコン処理したものが挙げ
られる。上記剥離紙の厚さは1000μm以下、20〜
200μmが好ましい。
【0037】上記粘着テープの粘着剤層には、治療を目
的として、各種の薬物が含有されてもよい。薬剤として
は、皮膚を透過するものであれば特に制限はなく、例え
ば、非ステロイド系解熱消炎鎮痛剤、ステロイド系抗炎
症剤、血管拡張剤、高血圧・不整脈剤、血圧降下剤、鎮
咳去炎剤、抗腫瘍剤、局所麻酔剤、ホルモン剤、喘息・
鼻アレルギー治療剤、抗ヒスタミン剤、抗凝血剤、鎮痙
剤、脳循環・代謝改善剤、抗うつ・抗不安剤、ビタミン
D製剤、血糖降下剤、抗潰瘍剤、睡眠剤、筋弛緩剤、構
成物質等が挙げられる。
【0038】上記非ステロイド系解熱消炎鎮痛剤として
は、インドメタシン、ケトプロフェン、アスピリン、ア
セトアミノフェノン、ジクロフェナックナトリウム、イ
ブプロフェン、スリンダック、ナプロキセン、フェルフ
ェナム酸、イブフェナック、フェンブフェン、アルクロ
フェナック、フェニルブタゾン、メフェナム酸、ベンザ
ダック、ピロキシカム、フルルビプロフェン、ペンタゾ
シン、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノール
等があげられる。
【0039】上記ステロイド系抗炎症剤としては、例え
ば、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、フルオシノロ
ンアセトニド、フルドロキシコルチド、メチルプレドニ
ゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、トリアムシノロンアセ
トニド、デキサメタゾン、酢酸ベタメサゾン、吉草酸ジ
フルコルトロン、プロピオン酸クロベタゾール、フルオ
シノニド等があげられる。
【0040】上記血管拡張剤としては、例えば、ジルチ
アゼム、塩酸ジルチアゼム、ベラパミル、四硝酸ペンタ
エリスリトール、ジピリダモール、硝酸イソソルビド、
ニフェジピン、ニトログリセリン等があげられる。
【0041】上記高血圧・不整脈剤としては、例えば、
プロパノール、アテノロール、ピンドロール、硫酸キニ
ジン、アジマリン、塩酸アルプレノール、酒石酸メトプ
ロロール、ナドロール、マレイン酸チモロール、ジソピ
ラミド等があげられる。
【0042】上記血圧降下剤としては、例えば、塩酸ク
ロニジン、カプトプリル、塩酸プラゾシン、硫酸ペンブ
トロール、酢酸グアナベンズ、塩酸グアンファンシン、
塩酸ブナゾシン、マレイン酸エランブリル、塩酸アロチ
ノール、塩酸ブニトロロール等があげられる。
【0043】上記鎮咳去炎剤としては、例えば、塩酸プ
ロカテロール、硫酸テルブタリン、臭化水素酸フェノテ
ロール、塩酸ツロブテロール、塩酸アンブロキソール、
塩酸ピルブテロール、塩酸マブテロール、塩酸クレンブ
テロール、塩酸トリメトキノール、フマル酸フォルモテ
ロール等があげられる。
【0044】上記抗腫瘍剤としては、例えば、5−フル
オロシウラシル、1−(2−テトラヒドロフリル)−5
−フルオロシウラシル、マイトマイシンC等が挙げら
れ、上記麻酔剤としては、ベンゾカイン、プロカイン、
リドカイン、テトラカイン等が挙げられる。
【0045】上記ホルモン剤としては、例えば、エスト
ロゲン、エストラジオール、テストステロン、プロゲス
テロン、プロスタグランジン等のステロイドホルモン類
や、インスリン等のペプチドホルモン類等が挙げられ
る。
【0046】上記喘息・鼻アレルギー治療剤としては、
例えば、フマル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、ク
ロモグリル酸ナトリウム等が挙げられ、上記抗ヒスタミ
ン剤としては、例えば、塩酸シクロヘプタジン、塩酸ジ
フェンヒドラミン、フェンベンザミン、メキタジン等が
挙げられる。
【0047】上記抗凝血剤としては、例えば、ヘパリン
等が挙げられ、上記鎮痙剤としては、例えば、スコポラ
ミン、クロフルペロール等が挙げられる。
【0048】上記脳循環・代謝改善剤としては、例え
ば、ビンポセチン、塩酸フルナリジン、塩酸ニカルジピ
ン、フマル酸ブロビンカミン、メシル酸ジヒドロエルゴ
トキシン、酒石酸イフェンプロジル、塩酸イソクスプリ
ン等が挙げられる。
【0049】上記抗うつ・抗不安剤としては、例えば、
塩酸マプロチリン、エチゾラム、ジアゼパム、ブロマゼ
パム、塩酸アミトリプチリン、塩酸ミアンセリン等が挙
げられ、ビタミンD製剤としては、例えば、アルファカ
ルシドール、エルゴカルシフェロール等が挙げられる。
【0050】上記血糖降下剤としては、例えば、グリベ
ンクラミド、グリクラジドなどが挙げられ、抗潰瘍剤と
しては、例えば、リンゴ酸クレボブリド、ファモチジ
ン、臭化グリコピロニウム等が挙げられる。
【0051】上記睡眠剤としては、例えば、フェノバル
ビタール、アモバルビタール等が挙げられ、上記筋弛緩
剤としては、例えば、エペリゾン、塩酸エペリゾン等が
挙げられ、上記抗生物質としては、例えば、テトラサイ
クリン、クロラムフェニコール等が挙げられる。
【0052】上記薬物の粘着剤層における含有量は、薬
物の種類や経皮吸収製剤等により異なるが、少なくなる
と薬効が発現せず、多くなると薬物が粘着剤層中に析出
したり、常温での粘着剤層の接着性が不足するので、通
常1〜50重量%が好ましい。
【0053】上記粘着テープの製造方法としては、通常
の粘着テープの製造方法、例えば、溶剤塗工法、ホット
メルト塗工法、エマルジョン塗工法、電子線塗工法等が
挙げられる。粘着テープを溶剤塗工法で製造するには、
例えば、粘着剤に、必要に応じて各種の薬物、添加剤等
を溶剤に溶解または分散させ、得られた溶液又は分散液
を支持体表面に直接塗布、乾燥し、粘着剤層を形成する
方法が挙げられる。
【0054】粘着テープをホットメルト塗工法で製造す
るには、例えば、粘着剤に、必要に応じて各種の薬物、
添加剤等を加熱、溶融して混合し、溶融液を支持体表面
に直接塗布、冷却固化させ粘着剤層を形成する方法が挙
げられる。上記溶融液を剥離紙上に塗布し、冷却固化後
に得られた粘着剤層を支持体に転写、密着させてもよ
い。
【0055】上記粘着剤層の厚さは、使用目的により異
なるが、薄くなると粘着性が不十分となり、厚くなると
粘着テープの皮膚追従性が損なわれるので、10〜1,
000μmが好ましい。
【0056】得られた粘着剤層の保護を目的として、粘
着剤層に片面が離型処理されたポリエチレンテレフタレ
ートフィルム等の剥離紙を積層してもよい。
【0057】
〔アクリル系粘着剤及び薬物含有粘着剤の調製〕
アクリル酸−2−エチルヘキシルル187.5重量部
(75重量%)及びN−ビニル−2−ピロリドン62.
5重量部(25重量%)をセパラブルフラスコに仕込
み、重合初期のモノマー濃度が50重量%となるように
酢酸エチル250重量部を加えた。この溶液を窒素雰囲
気下で80℃に加熱し、重合開始剤として過酸化ラウロ
イル1重量部を酢酸エチル100ミリリットルに溶解し
た溶液を逐次少量ずつ添加して8時間重合を行い、固形
分濃度41.7重量%のアクリル系粘着剤の酢酸エチル
溶液を得た。このアクリル系粘着剤の酢酸エチル溶液
に、アクリル系粘着剤の固形分に対してアスピリンが1
7重量%となるように溶解させ、薬物含有粘着剤溶液を
得た。
【0058】厚さ25μmのポリエチレンテレフタレー
ト(以下PETという)フィルムの片面をシリコン離型
処理した剥離紙上に、上記薬物含有粘着剤溶液を塗布し
た後、60℃で30分間乾燥し、厚さ100μmの粘着
剤層を形成した。この粘着剤層を、目付け60g/m2
のポリエステル・ポリオレフィン不織布(日本バイリー
ン社製「ED−6」)の片面に密着させ、120℃、圧
力1kg/cm2 、速度2m/分で熱ラミネートした
後、10×14cm2 の大きさに打ち抜いて粘着層を有
する粘着フィルムを得た。次いで、この粘着フィルムの
四辺周縁部を、5mm幅で、200℃、2kg/cm2
の圧力で加熱プレスすることにより熱融着して、支持体
表面積の6.3%に相当する熱融着部が設けられた粘着
テープを得た。
【0059】(実施例2) スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(S
IS)(シェル化学社製「カリフレックスTR110
7」)16重量部、ポリブテン(日本石油社製、平均分
子量1350)5重量部、脂環族飽和炭化水素樹脂(荒
川化学社製「アルコンP90」)36.5重量部及びブ
チルヒドロキシトルエン0.6重量部を混合槽に入れ、
窒素置換下で150℃に加熱、混合してゴム系粘着剤を
得た。上記ゴム系粘着剤97.35重量部、クロタミト
ン2重量部、l−メントール0.15重量部及びインド
メタシンを混合槽に入れ、窒素置換下で120℃に加
熱、混合し薬物含有粘着剤を得た。
【0060】この薬物含有粘着剤を120℃に加熱し、
厚さ25μmのPETフィルムの片面シリコン処理した
剥離紙上に、ホットメルトコーター(メルテックス社
製)を用いて厚さ200μmとなるように、目付け10
0g/m2 のポリエステル不織布(日本バイリーン社製
「EL−5500」)の片面に均一に展延し、密着させ
た後、70℃、圧力2kg/cm2 、速度2m/分で熱
ラミネートした後、10×14cm2 の大きさに打ち抜
いて粘着層を有する粘着フィルムを得た。次いで、この
粘着フィルムの四辺周縁部を、7mm幅で、200℃、
10kg/cm2 の圧力で加熱プレスすることにより熱
融着して、支持体表面積の22.6%に相当する熱融着
部が設けられた粘着テープを得た。
【0061】(実施例3) 支持体が目付け300g/m2 のポリオレフィン不織布
(日本バイリーン社製「ED−300M」)、薬物がフ
ルルビプロフェン、粘着剤層の厚さが300μmである
こと以外は、実施例2と同様にして粘着フィルムを得
た。次いで、この粘着フィルムの四辺周縁部を、10m
m幅で、200℃、20kg/cm2 の圧力で加熱プレ
スすることにより熱融着して、支持体表面積31%に相
当する熱融着部が設けられた粘着テープを得た。
【0062】(比較例1) 支持体の周縁部を熱融着しなかったこと以外は、実施例
1と同様にして、粘着テープを得た。
【0063】(比較例2) 粘着フィルムの四辺周縁部を、15mm幅で、200
℃、20kg/cm2 の圧力で加熱プレスすることによ
り熱融着したこと以外は、実施例2と同様にして粘着テ
ープを得た。
【0064】〔粘着テープの評価〕 上記実施例及び比較例で得られた粘着テープ(10×1
4cm2 )につき、成人男子5名の評価者によりヒト皮
膚移行性及び粘着性を評価し、その結果を表1に示し
た。 (1)ヒト皮膚移行性試験 粘着テープの剥離紙を除去し、評価者の上腕内側部に2
4時間貼付した後、剥離した粘着テープに残存する薬物
含有量を定量し、貼付前の薬物含有量との差から薬物の
ヒト皮膚移行性を求めた。残存する薬物含有量は、剥離
した粘着テープを直径2cmの円形に打ち抜き、これを
一定量のジフェニルを含むテトラヒドロフラン30ミリ
リットルで抽出処理した後、この上清を採取し、高速液
体クロマトグラフィーを用いて内部標準法により求め
た。
【0065】(2)粘着性試験 粘着テープの剥離紙を除去し、評価者の膝関節に貼付
し、衣服との摩擦、膝の屈伸などによる粘着テープの剥
がれを下記の基準で判定し、粘着性を5人の評価者の平
均点数により評価した。 <評価基準> 3点:貼付後24時間を超えても剥がれが発生せず。 2点:貼付後12〜24時間で剥がれが発生した。 1点:貼付後6〜12時間で剥がれが発生した。 0点:貼付後6時間以内に剥がれが発生した。
【0066】
【表1】
【0067】
【考案の効果】本考案の粘着テ−プは、上述の通りであ
り、支持体の周縁部に熱融着部を設けることにより、関
節等の屈曲部に長時間貼付しても剥がれが起こらないの
で、関節痛の治療用粘着テ−プとして好適に使用され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す斜視図である。
【図2】本考案の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 粘着剤層 3 剥離紙 4 熱融着部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の片面に粘着剤層を有する粘着テー
    プであって、該支持体は目付け10〜600g/m2
    不織布からなり、支持体の周縁部には一定の幅で熱融着
    部が設けられており、該熱融着部の面積が支持体表面積
    の1〜50%に相当することを特徴とする粘着テープ。
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