JP2581025Y2 - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents
ブレーキ液圧制御装置Info
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- JP2581025Y2 JP2581025Y2 JP6922492U JP6922492U JP2581025Y2 JP 2581025 Y2 JP2581025 Y2 JP 2581025Y2 JP 6922492 U JP6922492 U JP 6922492U JP 6922492 U JP6922492 U JP 6922492U JP 2581025 Y2 JP2581025 Y2 JP 2581025Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ブレーキ液圧制御装
置、特にアンチロック・ブレーキ・システム(以下、A
BSという。)制御時におけるブレーキ液圧の変化にと
もなう脈圧の発生を低減し、ペダルフィーリングの悪化
を防止するとともに、音振対策をも施したブレーキ液圧
制御装置に関するものである。
置、特にアンチロック・ブレーキ・システム(以下、A
BSという。)制御時におけるブレーキ液圧の変化にと
もなう脈圧の発生を低減し、ペダルフィーリングの悪化
を防止するとともに、音振対策をも施したブレーキ液圧
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ABS制御を行うブレーキ液圧制
御装置としては、特開昭62−160950号公報等に
開示されたものが知られている。これは、ブレーキペダ
ルの踏み込みに応動してブレーキ液圧を出力するマスタ
シリンダと、このマスタシリンダから供給されるブレー
キ液圧によって作動するホイールシリンダと、このホイ
ールシリンダのブレーキ液圧を制御する切換制御弁と、
ホイールシリンダから切換制御弁を介して排出されるブ
レーキ液を貯えるリザーバと、このリザーバのブレーキ
液を加圧還流する液圧ポンプとによって構成されてい
る。
御装置としては、特開昭62−160950号公報等に
開示されたものが知られている。これは、ブレーキペダ
ルの踏み込みに応動してブレーキ液圧を出力するマスタ
シリンダと、このマスタシリンダから供給されるブレー
キ液圧によって作動するホイールシリンダと、このホイ
ールシリンダのブレーキ液圧を制御する切換制御弁と、
ホイールシリンダから切換制御弁を介して排出されるブ
レーキ液を貯えるリザーバと、このリザーバのブレーキ
液を加圧還流する液圧ポンプとによって構成されてい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造からなる従来装置にあっては、ABS制御中に行われ
る液圧ポンプの駆動によるブレーキ液の加圧還流、およ
びホイールシリンダのブレーキ液圧を減圧した後に行う
再増圧動作に起因するホイールシリンダのブレーキ液圧
の変化にともなって、マスタシリンダ側にもブレーキ液
圧の変動が発生し、これが原因となる脈圧の発生によっ
てペダルフィーリングが悪化したり、車輛騒音が増大す
る等の不都合が生じる虞がある。
造からなる従来装置にあっては、ABS制御中に行われ
る液圧ポンプの駆動によるブレーキ液の加圧還流、およ
びホイールシリンダのブレーキ液圧を減圧した後に行う
再増圧動作に起因するホイールシリンダのブレーキ液圧
の変化にともなって、マスタシリンダ側にもブレーキ液
圧の変動が発生し、これが原因となる脈圧の発生によっ
てペダルフィーリングが悪化したり、車輛騒音が増大す
る等の不都合が生じる虞がある。
【0004】本考案は、かかる従来技術の問題点を解消
するために提案されたものであって、ブレーキ液圧の変
化にともなう脈圧の発生を低減し、ペダルフィーリング
の悪化を防止するとともに、車輛騒音対策をも講じたブ
レーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
するために提案されたものであって、ブレーキ液圧の変
化にともなう脈圧の発生を低減し、ペダルフィーリング
の悪化を防止するとともに、車輛騒音対策をも講じたブ
レーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案は、ブレーキペダルの踏み込みに応動してブ
レーキ液圧を出力するマスタシリンダと、このマスタシ
リンダから液路を介して供給されるブレーキ液圧によっ
て作動するホイールシリンダと、前記マスタシリンダと
前記ホイールシリンダ間の前記液路に連通し前記ホイー
ルシリンダのブレーキ液圧を制御する切換制御弁と、こ
の切換制御弁の制御によりブレーキ液圧を減圧するとき
に前記ホイールシリンダから前記切換制御弁を介して排
出されるブレーキ液を貯えるリザーバと、この貯えられ
たリザーバのブレーキ液を加圧して加圧されたブレーキ
液圧を前記マスタシリンダと前記切換制御弁間の前記液
路に還流させる液圧ポンプと、を含むブレーキ液圧制御
装置において、前記切換制御弁を電磁流入弁と電磁流出
弁とで構成するとともに、少なくとも前記電磁流入弁側
にその開閉に応動して前記液路に絞りをかける可変絞り
通路を設けたこと、を特徴とする。
め、本考案は、ブレーキペダルの踏み込みに応動してブ
レーキ液圧を出力するマスタシリンダと、このマスタシ
リンダから液路を介して供給されるブレーキ液圧によっ
て作動するホイールシリンダと、前記マスタシリンダと
前記ホイールシリンダ間の前記液路に連通し前記ホイー
ルシリンダのブレーキ液圧を制御する切換制御弁と、こ
の切換制御弁の制御によりブレーキ液圧を減圧するとき
に前記ホイールシリンダから前記切換制御弁を介して排
出されるブレーキ液を貯えるリザーバと、この貯えられ
たリザーバのブレーキ液を加圧して加圧されたブレーキ
液圧を前記マスタシリンダと前記切換制御弁間の前記液
路に還流させる液圧ポンプと、を含むブレーキ液圧制御
装置において、前記切換制御弁を電磁流入弁と電磁流出
弁とで構成するとともに、少なくとも前記電磁流入弁側
にその開閉に応動して前記液路に絞りをかける可変絞り
通路を設けたこと、を特徴とする。
【0006】
【作用】本考案は、上記構成をとることにより、ABS
制御中のホイールシリンダにおけるブレーキ液圧の変化
にともなって生ずるマスタシリンダの液圧変動を緩和す
ることができ、マスタシリンダの液圧変動によって生ず
る脈圧の発生を低減してペダルフィーリングの悪化およ
び車輛騒音の増大を防止することができる。
制御中のホイールシリンダにおけるブレーキ液圧の変化
にともなって生ずるマスタシリンダの液圧変動を緩和す
ることができ、マスタシリンダの液圧変動によって生ず
る脈圧の発生を低減してペダルフィーリングの悪化およ
び車輛騒音の増大を防止することができる。
【0007】
【実施例】以下、図面に示した実施例に基づき、本考案
にかかるブレーキ液圧制御装置について説明する。
にかかるブレーキ液圧制御装置について説明する。
【0008】図1は本考案にかかるブレーキ液圧制御装
置の第1の実施例についての概略構成図であるが、本実
施例にかかるブレーキ液圧制御装置は、ブレーキペダル
1の踏み込みに応動してブレーキ液圧を出力するマスタ
シリンダ2と、このマスタシリンダ2から主液路3a〜
3cを介して供給されるブレーキ液圧によって作動する
ホイールシリンダ4とを具えている。マスタシリンダ2
は、2つの独立した加圧室を具えたタンデム型のシリン
ダであり、これら2つの加圧室において発生したブレー
キ液圧が互いに独立した配管によって車輛の前輪と後輪
の回転を制御するホイールシリンダ4に供給されるよう
になっている。図1においては、前輪にはそれぞれ、後
輪には共用のブレーキ液圧制御装置が組み込まれた実施
例が示されているが、その構成は同一のため、同一の符
号を付し、そのうちの1つの車輪のブレーキ液圧制御装
置のみについて説明し、重複説明は省略する。
置の第1の実施例についての概略構成図であるが、本実
施例にかかるブレーキ液圧制御装置は、ブレーキペダル
1の踏み込みに応動してブレーキ液圧を出力するマスタ
シリンダ2と、このマスタシリンダ2から主液路3a〜
3cを介して供給されるブレーキ液圧によって作動する
ホイールシリンダ4とを具えている。マスタシリンダ2
は、2つの独立した加圧室を具えたタンデム型のシリン
ダであり、これら2つの加圧室において発生したブレー
キ液圧が互いに独立した配管によって車輛の前輪と後輪
の回転を制御するホイールシリンダ4に供給されるよう
になっている。図1においては、前輪にはそれぞれ、後
輪には共用のブレーキ液圧制御装置が組み込まれた実施
例が示されているが、その構成は同一のため、同一の符
号を付し、そのうちの1つの車輪のブレーキ液圧制御装
置のみについて説明し、重複説明は省略する。
【0009】マスタシリンダ2において発生したブレー
キ液圧は、主液路3a〜3cを経由してホイールシリン
ダ4に供給されるが、このブレーキ液圧は、液路3a,
3c間および3c,3d間(液路3dについては後述す
る。)に設けられた切換制御弁5a,5bによって制御
される。本実施例においては、切換制御弁は、常開の電
磁流入弁5a,常閉の電磁流出弁5bで構成され、電磁
流入弁5aが開、電磁流出弁5bが閉でマスタシリンダ
2とホイールシリンダ4とが連通する増圧状態が、両電
磁流入,流出弁5a,5bが閉で保圧状態が、電磁流入
弁5aが閉、電磁流出弁5bが開でホイールシリンダ4
と後述するリザーバ7とが連通する減圧状態が、それぞ
れ形成され、ブレーキ液圧の液圧制御機能を果たすこと
になる。
キ液圧は、主液路3a〜3cを経由してホイールシリン
ダ4に供給されるが、このブレーキ液圧は、液路3a,
3c間および3c,3d間(液路3dについては後述す
る。)に設けられた切換制御弁5a,5bによって制御
される。本実施例においては、切換制御弁は、常開の電
磁流入弁5a,常閉の電磁流出弁5bで構成され、電磁
流入弁5aが開、電磁流出弁5bが閉でマスタシリンダ
2とホイールシリンダ4とが連通する増圧状態が、両電
磁流入,流出弁5a,5bが閉で保圧状態が、電磁流入
弁5aが閉、電磁流出弁5bが開でホイールシリンダ4
と後述するリザーバ7とが連通する減圧状態が、それぞ
れ形成され、ブレーキ液圧の液圧制御機能を果たすこと
になる。
【0010】6はチェック弁であり、ホイールシリンダ
4のブレーキ液圧を液路3a側へすみやかに流出せしめ
て減圧するバイパスとしての機能を果たしている。
4のブレーキ液圧を液路3a側へすみやかに流出せしめ
て減圧するバイパスとしての機能を果たしている。
【0011】切換制御弁5a,5bは、マイクロコンピ
ュータを内蔵したコントローラ(不図示)によって制御
される。このコントローラには車輪の回転速度を検出す
る速度センサ(不図示)が接続されており、この速度セ
ンサの出力信号に基づいてコントローラが車輪のスリッ
プ率を演算し、このスリップ率が所定の範囲内に保持さ
れるように切換制御弁5a,5bによりブレーキ液圧が
制御される。
ュータを内蔵したコントローラ(不図示)によって制御
される。このコントローラには車輪の回転速度を検出す
る速度センサ(不図示)が接続されており、この速度セ
ンサの出力信号に基づいてコントローラが車輪のスリッ
プ率を演算し、このスリップ率が所定の範囲内に保持さ
れるように切換制御弁5a,5bによりブレーキ液圧が
制御される。
【0012】電磁流出弁5bには液路3dを介してリザ
ーバ7が接続しているが、切換制御弁5a,5bが前記
減圧状態の制御に切換えられると、ホイールシリンダ4
から電磁流出弁5b,液路3dを介して排出されたブレ
ーキ液がリザーバ7に貯えられる。リザーバ7に貯えら
れたブレーキ液は、液路3dに接続する液圧ポンプ8に
より汲み上げられて加圧され、加圧されたブレーキ液圧
は、液路3eに還流される。なお、9a,9bは加圧さ
れたブレーキ液圧の流れのみを許容するチェック弁、1
0は液圧ポンプ8を駆動するモータである。
ーバ7が接続しているが、切換制御弁5a,5bが前記
減圧状態の制御に切換えられると、ホイールシリンダ4
から電磁流出弁5b,液路3dを介して排出されたブレ
ーキ液がリザーバ7に貯えられる。リザーバ7に貯えら
れたブレーキ液は、液路3dに接続する液圧ポンプ8に
より汲み上げられて加圧され、加圧されたブレーキ液圧
は、液路3eに還流される。なお、9a,9bは加圧さ
れたブレーキ液圧の流れのみを許容するチェック弁、1
0は液圧ポンプ8を駆動するモータである。
【0013】図2は、切換制御弁5a,5bの拡大構成
図であるが、本実施例においては、両切換制御弁5a,
5b内に可変絞り通路51a,51bが設けられてい
る。切換制御弁5a,5bはスプール52a,52bを
有し、ハウジング53a,53b内において摺動自在に
嵌挿されている。また、ハウジング53a,53b内に
はスプリング54a,54bが配設され、電磁流入弁5
aは液路3a側の入口を常開するように、電磁流出弁5
bは液路3d側の出口を常閉するように、それぞれスプ
ール52a,52bを付勢している。スプール52a,
52bには軸方向通路と半径方向通路とからなる液路5
5a,55bが形成されるとともに、液路55a,55
bの軸方向通路の一端は、液路3a,3dと連通する液
路3b,3fと、それぞれ連通している。また、液路5
5a,55bの半径方向通路の他端は、スプール52
a,52bの細径部による環状液路56a,56bに開
口し、開弁時において、ホイールシリンダ4と連通する
液路3cと連通し得るようになっている。したがって、
開弁時においては、電磁流入弁5aは液路3a,3b,
55a,56aおよび3cが完全に導通してマスタシリ
ンダ2のブレーキ液圧がホイールシリンダ4に供給され
るとともに、電磁流出弁5bは液路3c,56b,55
b,3fおよび3dが完全に導通してホイールシリンダ
4のブレーキ液圧がリザーバ7へ逃がされる。スプール
52a,52bは励磁によりハウジング53a,53b
内を摺動するから、摺動にともなって液路3cと対向す
る環状液路56a,56bの開口面積が変化し、液路を
徐々に絞り込んだり徐々に広げたりする可変絞り通路5
1a,51bとしての機能を果たすことになる。
図であるが、本実施例においては、両切換制御弁5a,
5b内に可変絞り通路51a,51bが設けられてい
る。切換制御弁5a,5bはスプール52a,52bを
有し、ハウジング53a,53b内において摺動自在に
嵌挿されている。また、ハウジング53a,53b内に
はスプリング54a,54bが配設され、電磁流入弁5
aは液路3a側の入口を常開するように、電磁流出弁5
bは液路3d側の出口を常閉するように、それぞれスプ
ール52a,52bを付勢している。スプール52a,
52bには軸方向通路と半径方向通路とからなる液路5
5a,55bが形成されるとともに、液路55a,55
bの軸方向通路の一端は、液路3a,3dと連通する液
路3b,3fと、それぞれ連通している。また、液路5
5a,55bの半径方向通路の他端は、スプール52
a,52bの細径部による環状液路56a,56bに開
口し、開弁時において、ホイールシリンダ4と連通する
液路3cと連通し得るようになっている。したがって、
開弁時においては、電磁流入弁5aは液路3a,3b,
55a,56aおよび3cが完全に導通してマスタシリ
ンダ2のブレーキ液圧がホイールシリンダ4に供給され
るとともに、電磁流出弁5bは液路3c,56b,55
b,3fおよび3dが完全に導通してホイールシリンダ
4のブレーキ液圧がリザーバ7へ逃がされる。スプール
52a,52bは励磁によりハウジング53a,53b
内を摺動するから、摺動にともなって液路3cと対向す
る環状液路56a,56bの開口面積が変化し、液路を
徐々に絞り込んだり徐々に広げたりする可変絞り通路5
1a,51bとしての機能を果たすことになる。
【0014】なお、本実施例においては、両切換制御弁
5a,5bに可変絞り通路51a,51bが設けられて
いる場合について説明したが、脈圧の発生に影響の小さ
い電磁流出弁5bについては、可変絞り通路51bに代
え、出口側の液路3dに固定オリフィスを設けてもさし
つかえない。
5a,5bに可変絞り通路51a,51bが設けられて
いる場合について説明したが、脈圧の発生に影響の小さ
い電磁流出弁5bについては、可変絞り通路51bに代
え、出口側の液路3dに固定オリフィスを設けてもさし
つかえない。
【0015】上記第1の実施例の動作を図3および図4
を用いて説明すると、以下のとおりである。
を用いて説明すると、以下のとおりである。
【0016】通常のブレーキ作動時には、ブレーキペダ
ル1を踏み込むことにより、マスタシリンダ2から所定
のブレーキ液圧が発生する。このとき、図3(A)に示
すように、電磁流入弁5aが開、電磁流出弁5bが閉を
維持し、液路3a〜3cは導通するとともに液路3c,
3f,3dは遮断されているから、マスタシリンダ2の
ブレーキ液圧は、液路3a〜3cを介し、ホイールシリ
ンダ4へ供給される。
ル1を踏み込むことにより、マスタシリンダ2から所定
のブレーキ液圧が発生する。このとき、図3(A)に示
すように、電磁流入弁5aが開、電磁流出弁5bが閉を
維持し、液路3a〜3cは導通するとともに液路3c,
3f,3dは遮断されているから、マスタシリンダ2の
ブレーキ液圧は、液路3a〜3cを介し、ホイールシリ
ンダ4へ供給される。
【0017】なお、ブレーキペダル1の踏み込みを解除
すると、マスタシリンダ2のブレーキ液圧は下がり、ホ
イールシリンダ4内のブレーキ液圧は、液路3c,3b
および3aを介し、全減圧が行われる。
すると、マスタシリンダ2のブレーキ液圧は下がり、ホ
イールシリンダ4内のブレーキ液圧は、液路3c,3b
および3aを介し、全減圧が行われる。
【0018】一方、ブレーキの制動中(ブレーキ液圧の
増圧中)に車輪がロックしそうになると、車輛の方向安
全性、操舵性を確保するためにABS制御が作動し、ホ
イールシリンダ4内の液圧の減圧制御が行われ、その
後、車輪のスリップ状態に応じ、保持や増圧制御が行わ
れる。増圧から保持制御になると、図3(B),図3
(C)に示すように、電磁流入弁5aが励磁され、スプ
ール52aはスプリング54aの付勢力に抗して摺動
し、閉弁状態を形成してブレーキ液圧保持の状態が作ら
れる。この時、スプール52aの摺動にともない可変絞
り通路51aの開口面積は小さくなり(最終的には零と
なる。)、ブレーキ液圧の流れが急激に止められること
がない。したがって、図13(A)に示すようなマスタ
シリンダM/CおよびホイールシリンダW/Cの液圧変
化による脈圧X,Yを生じることなく、同図(B)に示
すようななだらかな線図を描くことになる。また、再び
増圧する場合には、図3(D),図3(E)に示すよう
に、電磁流入弁5aが消磁されて開弁し、マスタシリン
ダ2のブレーキ液圧はホイールシリンダ4へ供給され増
圧される。
増圧中)に車輪がロックしそうになると、車輛の方向安
全性、操舵性を確保するためにABS制御が作動し、ホ
イールシリンダ4内の液圧の減圧制御が行われ、その
後、車輪のスリップ状態に応じ、保持や増圧制御が行わ
れる。増圧から保持制御になると、図3(B),図3
(C)に示すように、電磁流入弁5aが励磁され、スプ
ール52aはスプリング54aの付勢力に抗して摺動
し、閉弁状態を形成してブレーキ液圧保持の状態が作ら
れる。この時、スプール52aの摺動にともない可変絞
り通路51aの開口面積は小さくなり(最終的には零と
なる。)、ブレーキ液圧の流れが急激に止められること
がない。したがって、図13(A)に示すようなマスタ
シリンダM/CおよびホイールシリンダW/Cの液圧変
化による脈圧X,Yを生じることなく、同図(B)に示
すようななだらかな線図を描くことになる。また、再び
増圧する場合には、図3(D),図3(E)に示すよう
に、電磁流入弁5aが消磁されて開弁し、マスタシリン
ダ2のブレーキ液圧はホイールシリンダ4へ供給され増
圧される。
【0019】一方、図4(A)に示すように、ブレーキ
液圧の保持状態で車輪がロックしそうになると、減圧制
御が行われ、図4(B),図4(C)に示すように、電
磁流出弁5bが励磁されてスプール52bはスプリング
54bの付勢力に抗して摺動し、開弁状態を形成する。
これにより、ホイールシリンダ4のブレーキ液圧は、液
路3c,3fおよび3dを介して、リザーバ7へ逃がさ
れる。リザーバ7へ貯えられたブレーキ液は、前述した
モータ10により駆動される液圧ポンプ8により加圧さ
れ、加圧されたブレーキ液圧は液路3e側へ還流する。
液圧の保持状態で車輪がロックしそうになると、減圧制
御が行われ、図4(B),図4(C)に示すように、電
磁流出弁5bが励磁されてスプール52bはスプリング
54bの付勢力に抗して摺動し、開弁状態を形成する。
これにより、ホイールシリンダ4のブレーキ液圧は、液
路3c,3fおよび3dを介して、リザーバ7へ逃がさ
れる。リザーバ7へ貯えられたブレーキ液は、前述した
モータ10により駆動される液圧ポンプ8により加圧さ
れ、加圧されたブレーキ液圧は液路3e側へ還流する。
【0020】電磁流出弁5bの場合においても、スプー
ル52bの摺動にともない可変絞り通路51bの開口面
積は徐々に大きくなり(最終的には全開となる。)、ブ
レーキ液圧の流出が急激に行われることがない。したが
って、図13(A)に示すようなホイールシリンダW/
Cの油圧変化は脈圧Zを生じることなく、同図(B)に
示すようななだらかな線図を描くことになる。また、再
びブレーキ液圧を保持する場合には、図4(D),図4
(E)に示すように、電磁流出弁5bは消磁されて閉弁
し、ホイールシリンダ4のブレーキ液圧は、そのときの
液圧に保持される。
ル52bの摺動にともない可変絞り通路51bの開口面
積は徐々に大きくなり(最終的には全開となる。)、ブ
レーキ液圧の流出が急激に行われることがない。したが
って、図13(A)に示すようなホイールシリンダW/
Cの油圧変化は脈圧Zを生じることなく、同図(B)に
示すようななだらかな線図を描くことになる。また、再
びブレーキ液圧を保持する場合には、図4(D),図4
(E)に示すように、電磁流出弁5bは消磁されて閉弁
し、ホイールシリンダ4のブレーキ液圧は、そのときの
液圧に保持される。
【0021】また、ABS作動時において、減圧後に増
圧制御へ移行した場合には、電磁流入弁5aが消磁され
てスプール52aはスプリング54aの付勢力によって
摺動し、開弁状態を形成する。これにより液路3a,3
bおよび3cが連通するから、液圧ポンプ8により加圧
還流したブレーキ液は、ホイールシリンダ4へ供給され
る。
圧制御へ移行した場合には、電磁流入弁5aが消磁され
てスプール52aはスプリング54aの付勢力によって
摺動し、開弁状態を形成する。これにより液路3a,3
bおよび3cが連通するから、液圧ポンプ8により加圧
還流したブレーキ液は、ホイールシリンダ4へ供給され
る。
【0022】この場合においても、スプール51aの摺
動にともない可変絞り通路51aの開口面積は徐々に大
きくなり(最終的には全開となる。)、加圧されたブレ
ーキ液圧の流入が急激に行われることがない。したがっ
て、可変絞り通路51aの絞り効果により、ホイールシ
リンダ4の液圧変化にともなって発生するマスタシリン
ダ2の液圧変動は低く押えられ、脈圧の発生も緩和され
る。
動にともない可変絞り通路51aの開口面積は徐々に大
きくなり(最終的には全開となる。)、加圧されたブレ
ーキ液圧の流入が急激に行われることがない。したがっ
て、可変絞り通路51aの絞り効果により、ホイールシ
リンダ4の液圧変化にともなって発生するマスタシリン
ダ2の液圧変動は低く押えられ、脈圧の発生も緩和され
る。
【0023】図5は、本考案に係るブレーキ液圧制御装
置の第2の実施例についての概略構成図であるが、可変
絞り通路111を有する液路開閉装置11が電磁流入弁
5aが配設された主液路3a〜3c間の液路3bに接続
されるとともに、液路3bにはバイパス3b′が設けら
れ、電磁流入弁5aが励磁されて閉弁したときにバイパ
ス3b′を徐々に遮断するようになっている。なお、第
1の実施例と同一部材には同一符号を付し、重複説明は
省略する。
置の第2の実施例についての概略構成図であるが、可変
絞り通路111を有する液路開閉装置11が電磁流入弁
5aが配設された主液路3a〜3c間の液路3bに接続
されるとともに、液路3bにはバイパス3b′が設けら
れ、電磁流入弁5aが励磁されて閉弁したときにバイパ
ス3b′を徐々に遮断するようになっている。なお、第
1の実施例と同一部材には同一符号を付し、重複説明は
省略する。
【0024】図6は、上記液路開閉装置11を示す拡大
構成図であるが、前述したように、本実施例においては
可変絞り通路111を有する液路開閉装置11が主液路
3a〜3c間の液路3bに接続されている。液路開閉装
置11はスプール112を有し、ハウジング113内に
おいて摺動自在に嵌挿される。また、ハウジング113
内にはスプリング114が配設され、途中に固定オリフ
ィス13を有するバイパス3b′を常開するように付勢
している。スプール112には軸方向通路と半径方向通
路とからなる液路115が形成されるとともに、液路1
15の軸方向通路の一端はホイールシリンダ4と連通す
る液路3cと連通し、また半径方向通路の他端は、スプ
ール112の細径部による環状液路116に開口し、開
弁時においてバイパス3b′と連通し得るようになって
いる。スプール112は、圧力差により、ハウジング1
13内を摺動するから、摺動にともなってバイパス3
b′と対向する環状液路116の開口面積が変化し、液
路を徐々に絞り込んだり徐々に広げたりする可変絞り通
路111としての機能を果たすことになる。
構成図であるが、前述したように、本実施例においては
可変絞り通路111を有する液路開閉装置11が主液路
3a〜3c間の液路3bに接続されている。液路開閉装
置11はスプール112を有し、ハウジング113内に
おいて摺動自在に嵌挿される。また、ハウジング113
内にはスプリング114が配設され、途中に固定オリフ
ィス13を有するバイパス3b′を常開するように付勢
している。スプール112には軸方向通路と半径方向通
路とからなる液路115が形成されるとともに、液路1
15の軸方向通路の一端はホイールシリンダ4と連通す
る液路3cと連通し、また半径方向通路の他端は、スプ
ール112の細径部による環状液路116に開口し、開
弁時においてバイパス3b′と連通し得るようになって
いる。スプール112は、圧力差により、ハウジング1
13内を摺動するから、摺動にともなってバイパス3
b′と対向する環状液路116の開口面積が変化し、液
路を徐々に絞り込んだり徐々に広げたりする可変絞り通
路111としての機能を果たすことになる。
【0025】なお、本実施例においては、第1の実施例
と異なり、電磁流出弁5bには可変絞り通路は設けられ
ておらず、この代りに、電磁流出弁5bの出口側の液路
3dに固定オリフィス12が設けられている。
と異なり、電磁流出弁5bには可変絞り通路は設けられ
ておらず、この代りに、電磁流出弁5bの出口側の液路
3dに固定オリフィス12が設けられている。
【0026】上記第2の実施例の動作を図7を用いて説
明すると、以下のとおりである。
明すると、以下のとおりである。
【0027】通常のブレーキ作動時には、図7(A)に
示すように、液路3a〜3c間は電磁流入弁5aの開弁
により導通しているから、マスタシリンダ2のブレーキ
液圧はホイールシリンダ4へ供給される。なお、この場
合、主液路3a〜3cと連続する液路開閉装置11のス
プール112のマスタシリンダ2側および出口のホイー
ルシリンダ4側のブレーキ液圧はほぼ等しいことから、
スプール112はスプリング114の付勢力により押し
付けられており、開弁状態を維持している。
示すように、液路3a〜3c間は電磁流入弁5aの開弁
により導通しているから、マスタシリンダ2のブレーキ
液圧はホイールシリンダ4へ供給される。なお、この場
合、主液路3a〜3cと連続する液路開閉装置11のス
プール112のマスタシリンダ2側および出口のホイー
ルシリンダ4側のブレーキ液圧はほぼ等しいことから、
スプール112はスプリング114の付勢力により押し
付けられており、開弁状態を維持している。
【0028】この状態で、図7(B)に示すように、電
磁流入弁5aが励磁されると閉弁し、主液路3a〜3c
間が遮断されてブレーキ液圧の保持状態が形成される。
このとき、液路開閉装置11は開弁されたままなので、
マスタシリンダ2からホイールシリンダ4へのバイパス
3b′を介してのブレーキ液圧の供給は継続されるが、
バイパス3b′の固定オリフィス13をブレーキ液が通
過することにより液路開閉装置11の入口側および出口
側には液圧差が生じ、液路開閉装置11のマスタシリン
ダ2側の液圧が出口側の液圧より高くなってスプール1
12をスプリング114の付勢力に抗して図中下側へ押
し付ける。このスプール112の摺動にともない可変絞
り通路111の開口面積は小さくなり(最終的には零と
なる。)、マスタシリンダ2からのブレーキ液圧の流れ
が急激に止められることがない。したがって、図13で
示すように、ブレーキ液の液圧変化に起因する脈圧の発
生は低減されることになる。
磁流入弁5aが励磁されると閉弁し、主液路3a〜3c
間が遮断されてブレーキ液圧の保持状態が形成される。
このとき、液路開閉装置11は開弁されたままなので、
マスタシリンダ2からホイールシリンダ4へのバイパス
3b′を介してのブレーキ液圧の供給は継続されるが、
バイパス3b′の固定オリフィス13をブレーキ液が通
過することにより液路開閉装置11の入口側および出口
側には液圧差が生じ、液路開閉装置11のマスタシリン
ダ2側の液圧が出口側の液圧より高くなってスプール1
12をスプリング114の付勢力に抗して図中下側へ押
し付ける。このスプール112の摺動にともない可変絞
り通路111の開口面積は小さくなり(最終的には零と
なる。)、マスタシリンダ2からのブレーキ液圧の流れ
が急激に止められることがない。したがって、図13で
示すように、ブレーキ液の液圧変化に起因する脈圧の発
生は低減されることになる。
【0029】また、再びブレーキ液圧を増圧する場合に
は、図7(C)に示すように、電磁流入弁5aが消磁さ
れて開弁し、液路3a〜3cが再び導通し、マスタシリ
ンダ2のブレーキ液圧はホイールシリンダ4へ供給され
増圧される。これにより、液路開閉装置11の入口側お
よび出口側のブレーキ液圧が等しくなって、スプール1
12はスプリング114の付勢力により開弁する。この
場合においても、可変絞り通路111は徐々にその開口
面積を広げて行くから、図13で示すように、液圧変化
に起因する脈圧の発生が低減される。
は、図7(C)に示すように、電磁流入弁5aが消磁さ
れて開弁し、液路3a〜3cが再び導通し、マスタシリ
ンダ2のブレーキ液圧はホイールシリンダ4へ供給され
増圧される。これにより、液路開閉装置11の入口側お
よび出口側のブレーキ液圧が等しくなって、スプール1
12はスプリング114の付勢力により開弁する。この
場合においても、可変絞り通路111は徐々にその開口
面積を広げて行くから、図13で示すように、液圧変化
に起因する脈圧の発生が低減される。
【0030】図8は、本考案に係るブレーキ液圧制御装
置の第3の実施例についての概略構成図、図9は、切換
制御弁5a,5bの拡大構成図であるが、切換制御弁5
a,5bはスプール502a,502bを有し、コイル
の励磁により、ハウジング503a,503b内におい
て摺動自在に嵌挿されている。また、ハウジング503
a,503b内にはスプリング504a,504bが配
設され、電磁流入弁5aは液路3a側の入口をスプール
502aが常開するように、電磁流出弁は液路3d側の
出口をスプール502bが常閉するように、それぞれス
プール502a,502bを付勢している。スプール5
02a,502bの軸方向には、液路3a側および3d
側に、それぞれ凹部502a′,502b′が形成され
てポペット弁507a,507bが内蔵され、ポペット
弁507a,507bをそれぞれ液路3a,3b側へ付
勢するようにスプリング508a,508bが凹部50
2a′,502b′内に配設されている。ポペット弁5
07a,507bの液路3a,3dとの当接端部は切り
欠かれてオリフィスを形成し、このオリフィスは可変絞
り通路501a,501bを構成している。なお、スプ
ール502a,502bの液路3a,3d側の端部50
2a″,502b″は平坦に構成され、ハウジング50
3a,503bの液路3a,3d側壁部と液密的に当接
し得るようになっている。なお、第1の実施例と同一部
材には同一符号を付し、重複説明は省略する。
置の第3の実施例についての概略構成図、図9は、切換
制御弁5a,5bの拡大構成図であるが、切換制御弁5
a,5bはスプール502a,502bを有し、コイル
の励磁により、ハウジング503a,503b内におい
て摺動自在に嵌挿されている。また、ハウジング503
a,503b内にはスプリング504a,504bが配
設され、電磁流入弁5aは液路3a側の入口をスプール
502aが常開するように、電磁流出弁は液路3d側の
出口をスプール502bが常閉するように、それぞれス
プール502a,502bを付勢している。スプール5
02a,502bの軸方向には、液路3a側および3d
側に、それぞれ凹部502a′,502b′が形成され
てポペット弁507a,507bが内蔵され、ポペット
弁507a,507bをそれぞれ液路3a,3b側へ付
勢するようにスプリング508a,508bが凹部50
2a′,502b′内に配設されている。ポペット弁5
07a,507bの液路3a,3dとの当接端部は切り
欠かれてオリフィスを形成し、このオリフィスは可変絞
り通路501a,501bを構成している。なお、スプ
ール502a,502bの液路3a,3d側の端部50
2a″,502b″は平坦に構成され、ハウジング50
3a,503bの液路3a,3d側壁部と液密的に当接
し得るようになっている。なお、第1の実施例と同一部
材には同一符号を付し、重複説明は省略する。
【0031】上記第3の実施例の動作を図10および図
11を用いて説明すると、以下のとおりである。
11を用いて説明すると、以下のとおりである。
【0032】図10は、ブレーキ液圧が増圧されている
状態(同図(A))から保持される状態(同図(C))
へ移行するまでを示したものであって、電磁流出弁5b
は常閉の状態が維持されている。電磁流入弁5aが励磁
されると、スプール502aが図中左側へ摺動し、まず
液路3aの開口端には、スプール502aに内蔵された
ポペット弁507aの先端が当接する。この時、ポペッ
ト弁507aは可変絞り通路501aとしての切り欠き
(オリフィス)を有しているため、ブレーキ液はこの切
り欠きを通って流れるが、絞り通路として作用するた
め、流量が低減する。そして最終的にはポペット弁50
7aがスプリング508aの付勢に抗してスプール50
2aの凹部502a′に入り込み、スプール502aの
先端502a″も液路3aの開口端に当接してブレーキ
液の流れを完全に遮断し、完全保持状態が維持される。
このように、本実施例においても、増圧から保持へ切り
換えられる際にはブレーキ液圧が可変絞り通路501a
を介して徐々に減衰するから、図13に示すように、ブ
レーキ液の液圧変化に起因する脈圧の発生を低減するこ
とができる。
状態(同図(A))から保持される状態(同図(C))
へ移行するまでを示したものであって、電磁流出弁5b
は常閉の状態が維持されている。電磁流入弁5aが励磁
されると、スプール502aが図中左側へ摺動し、まず
液路3aの開口端には、スプール502aに内蔵された
ポペット弁507aの先端が当接する。この時、ポペッ
ト弁507aは可変絞り通路501aとしての切り欠き
(オリフィス)を有しているため、ブレーキ液はこの切
り欠きを通って流れるが、絞り通路として作用するた
め、流量が低減する。そして最終的にはポペット弁50
7aがスプリング508aの付勢に抗してスプール50
2aの凹部502a′に入り込み、スプール502aの
先端502a″も液路3aの開口端に当接してブレーキ
液の流れを完全に遮断し、完全保持状態が維持される。
このように、本実施例においても、増圧から保持へ切り
換えられる際にはブレーキ液圧が可変絞り通路501a
を介して徐々に減衰するから、図13に示すように、ブ
レーキ液の液圧変化に起因する脈圧の発生を低減するこ
とができる。
【0033】また、図11は、図10とは逆に、ブレー
キ液圧が減圧されている状態(同図(A))から保持さ
れる状態(同図(C))へ移行するまでを示したもので
あって、電磁流入弁5aは常閉の状態が維持されてい
る。この場合においても、図10の場合と同様に、液路
3dの開口端にポペット弁507bの先端が当接し、次
いでスプール502bの先端502b″が当接して完全
保持状態が維持されるから、ブレーキ液圧が可変絞り通
路501bを介して徐々に減衰し、図13に示すような
ブレーキ液の液圧変化に起因する脈圧の発生を低減する
ことができる。
キ液圧が減圧されている状態(同図(A))から保持さ
れる状態(同図(C))へ移行するまでを示したもので
あって、電磁流入弁5aは常閉の状態が維持されてい
る。この場合においても、図10の場合と同様に、液路
3dの開口端にポペット弁507bの先端が当接し、次
いでスプール502bの先端502b″が当接して完全
保持状態が維持されるから、ブレーキ液圧が可変絞り通
路501bを介して徐々に減衰し、図13に示すような
ブレーキ液の液圧変化に起因する脈圧の発生を低減する
ことができる。
【0034】図12は、図9に示した本考案の第3の実
施例の変形例であって、ポペット弁507a,507b
をスプール502a,502bの細径部で構成するとと
もに、この細径部を摺動する円筒状のキャップ部材50
9a,509bの液路3a,3dの開口端に当接する部
分509a′,509b′に、可変絞り通路501a,
501bを形成する切り欠きが設けられたものである。
本変形例においても、スプール502a,502bの摺
動にともない、まず第1にキャップ部材509a,50
9bの当接部509a′,509b′が液路3a,3d
の開口端に当接し、切り欠きからブレーキ液の流量を低
減しつつ、最後にポペット弁507a,507bを当接
せしめて完全にブレーキ液の流れを遮断するから、図1
3に示すようなブレーキ液の液圧変化に起因する脈圧の
発生を低減することができる。
施例の変形例であって、ポペット弁507a,507b
をスプール502a,502bの細径部で構成するとと
もに、この細径部を摺動する円筒状のキャップ部材50
9a,509bの液路3a,3dの開口端に当接する部
分509a′,509b′に、可変絞り通路501a,
501bを形成する切り欠きが設けられたものである。
本変形例においても、スプール502a,502bの摺
動にともない、まず第1にキャップ部材509a,50
9bの当接部509a′,509b′が液路3a,3d
の開口端に当接し、切り欠きからブレーキ液の流量を低
減しつつ、最後にポペット弁507a,507bを当接
せしめて完全にブレーキ液の流れを遮断するから、図1
3に示すようなブレーキ液の液圧変化に起因する脈圧の
発生を低減することができる。
【0035】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係るブレ
ーキ液圧制御装置によれば、可変絞り通路によってブレ
ーキ液圧の変化にともなう脈圧の発生を低減し、ペダル
フィーリングの悪化および車輛騒音の増大を防止するこ
とができる。
ーキ液圧制御装置によれば、可変絞り通路によってブレ
ーキ液圧の変化にともなう脈圧の発生を低減し、ペダル
フィーリングの悪化および車輛騒音の増大を防止するこ
とができる。
【図1】本考案にかかるブレーキ液圧制御装置の第1の
実施例についての概略構成図である。
実施例についての概略構成図である。
【図2】図1における切換制御弁の拡大構成図である。
【図3】本考案にかかる第1の実施例の動作を示す説明
図で、(A)は通常のブレーキ作動時(増圧時)を、
(B)(C)はABS制御作動時のブレーキ液圧の保持
時を、(D)(E)はその再増圧時を、それぞれ示して
いる。
図で、(A)は通常のブレーキ作動時(増圧時)を、
(B)(C)はABS制御作動時のブレーキ液圧の保持
時を、(D)(E)はその再増圧時を、それぞれ示して
いる。
【図4】本考案にかかる第1の実施例の動作を示す説明
図で、(A)はABS制御作動時におけるブレーキ液圧
の保持時を、(B)(C)はその減圧時を、(D)
(E)はその再保持時を、それぞれ示している。
図で、(A)はABS制御作動時におけるブレーキ液圧
の保持時を、(B)(C)はその減圧時を、(D)
(E)はその再保持時を、それぞれ示している。
【図5】本考案にかかるブレーキ液圧制御装置の第2の
実施例についての概略説明図である。
実施例についての概略説明図である。
【図6】図5における液路開閉装置の拡大構成図であ
る。
る。
【図7】本考案にかかる第2の実施例の動作を示す説明
図で、(A)は通常のブレーキ作動時(増圧時)を、
(B)はABS制御作動時のブレーキ液圧の保持時を、
(C)はその再増圧時を、それぞれ示している。
図で、(A)は通常のブレーキ作動時(増圧時)を、
(B)はABS制御作動時のブレーキ液圧の保持時を、
(C)はその再増圧時を、それぞれ示している。
【図8】本考案にかかるブレーキ液圧制御装置の第3の
実施例についての概略構成図である。
実施例についての概略構成図である。
【図9】図8における切換制御弁の拡大構成図である。
【図10】本考案にかかる第3の実施例の動作を示す説
明図で、(A)〜(C)においてブレーキ液圧の増圧か
ら保持へ移行するまで示される。
明図で、(A)〜(C)においてブレーキ液圧の増圧か
ら保持へ移行するまで示される。
【図11】本考案にかかる第3の実施例の動作を示す説
明図で、(A)〜(C)においてブレーキ液圧の減圧か
ら保持へ移行するまでが示される。
明図で、(A)〜(C)においてブレーキ液圧の減圧か
ら保持へ移行するまでが示される。
【図12】本考案にかかるブレーキ液圧制御装置の第3
の実施例の変形例についての切換制御弁の拡大構成図で
ある。
の実施例の変形例についての切換制御弁の拡大構成図で
ある。
【図13】ブレーキペダルの踏み込みにより変化するブ
レーキ液圧の波形図で、(A)は従来例を、(B)は本
考案のものを、それぞれ示している。
レーキ液圧の波形図で、(A)は従来例を、(B)は本
考案のものを、それぞれ示している。
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 3a〜3f 液路 3b′ バイパス 4 ホイールシリンダ 5a,5b 切換制御弁(電磁流入弁,電磁流出弁) 7 リザーバ 8 液圧ポンプ 11 液路開閉装置 51a,51b,111,501a,501b 可変絞
り通路 52a,52b,112,502a,502b スプー
ル 502a′,502b′ 凹部 507a,507b ポペット弁 509a,509b キャップ部材 509a′,509b′ 当接部
り通路 52a,52b,112,502a,502b スプー
ル 502a′,502b′ 凹部 507a,507b ポペット弁 509a,509b キャップ部材 509a′,509b′ 当接部
Claims (5)
- 【請求項1】 ブレーキペダルの踏み込みに応動してブ
レーキ液圧を出力するマスタシリンダと、 このマスタシリンダから液路を介して供給されるブレー
キ液圧によって作動するホイールシリンダと、 前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダ間の前記液
路に連通し前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を制御
する切換制御弁と、 この切換制御弁の制御によりブレーキ液圧を減圧すると
きに前記ホイールシリンダから前記切換制御弁を介して
排出されるブレーキ液を貯えるリザーバと、 この貯えられたリザーバのブレーキ液を加圧して加圧さ
れたブレーキ液圧を前記マスタシリンダと前記切換制御
弁間の前記液路に還流させる液圧ポンプと、 を含むブレーキ液圧制御装置において、 前記切換制御弁を電磁流入弁と電磁流出弁とで構成する
とともに、少なくとも前記電磁流入弁側にその開閉に応
動して前記液路に絞りをかける可変絞り通路を設けたこ
と、 を特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項2】 前記可変絞り通路が前記電磁流入弁のス
プールの細径部による環状液路で構成され、このスプー
ルの摺動により前記液路に絞りをかける請求項1記載の
ブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項3】 前記可変絞り通路が前記電磁流入弁へ接
続する前記液路に接続した液路開閉装置を構成するスプ
ールの細径部による環状液路で構成されるとともに、前
記液路にはバイパスが設けられ、前記電磁流入弁が閉弁
したときの前記バイパスの絞りこみを前記マスタシリン
ダ側のブレーキ液圧と前記ホイールシリンダ側のブレー
キ液圧との液圧差により摺動する前記スプールの環状液
路により行う請求項1記載のブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項4】 前記可変絞り通路が前記電磁流入弁のス
プールの軸方向凹部に内蔵されたポペット弁先端の切り
欠きで構成され、前記スプールの摺動により前記液路に
絞りをかける請求項1記載のブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項5】 前記可変絞り通路が前記電磁流入弁のス
プール細径部を摺動するキャップ部材の当接部の切り欠
きで構成され、前記スプールの摺動により前記液路に絞
りをかける請求項1記載のブレーキ液圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6922492U JP2581025Y2 (ja) | 1992-07-27 | 1992-10-05 | ブレーキ液圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5265192 | 1992-07-27 | ||
JP4-52651 | 1992-07-27 | ||
JP6922492U JP2581025Y2 (ja) | 1992-07-27 | 1992-10-05 | ブレーキ液圧制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0625069U JPH0625069U (ja) | 1994-04-05 |
JP2581025Y2 true JP2581025Y2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=26393282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6922492U Expired - Lifetime JP2581025Y2 (ja) | 1992-07-27 | 1992-10-05 | ブレーキ液圧制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2581025Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-05 JP JP6922492U patent/JP2581025Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0625069U (ja) | 1994-04-05 |
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