JPH079965A - 液圧ブレーキ装置 - Google Patents

液圧ブレーキ装置

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JPH079965A
JPH079965A JP5179913A JP17991393A JPH079965A JP H079965 A JPH079965 A JP H079965A JP 5179913 A JP5179913 A JP 5179913A JP 17991393 A JP17991393 A JP 17991393A JP H079965 A JPH079965 A JP H079965A
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JP
Japan
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hydraulic pressure
control
hydraulic
control valve
pressure
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Pending
Application number
JP5179913A
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English (en)
Inventor
Kenji Shirai
健次 白井
Yutaka Onuma
豊 大沼
Fumiaki Kawabata
文昭 川畑
Hiroo Yoshida
浩朗 吉田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液圧源の液圧をブレーキ操作部材の操作力に
応じた液圧に制御してホイールシリンダに供給するとと
もに、その液圧を電気的に制御し得、かつ、信頼性の高
いブレーキ装置を得る。 【構成】 アキュムレータ46から供給される液圧を第
1液圧制御弁42でマスタシリンダ12の液圧とほぼ同
じ高さに調整する。第1液圧制御弁42のマスタシリン
ダ液圧を受けるピストンは、シール部材によってシール
されておりブレーキ液が漏れ出ることはない。通常制動
時には、第1液圧制御弁42で調整した液圧を第2液圧
制御弁44を経てそのままリヤホイールシリンダ40に
供給し、アンチロック制御時にはソレノイド,フォース
モータ等により電気的制御力を発生させ、ホイールシリ
ンダ40に供給する液圧を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホイールシリンダの液圧
が電気的に制御される液圧ブレーキ装置に関するもので
あり、特に信頼性の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液圧ブレーキ装置には、液圧源の液圧を
電気的にブレーキペダル,ブレーキ操作レバー等ブレー
キ操作部材の操作力に応じた高さに制御し、車輪の回転
を抑制するブレーキのホイールシリンダに供給する装置
がある。特開平4−69472号公報に記載のスプール
式電磁液圧制御弁を有する液圧ブレーキ装置はその一例
である。
【0003】スプール式電磁液圧制御弁は、例えば、ハ
ウジング内の弁孔に摺動可能かつ実質的に液密に嵌合さ
れたスプールに、フォースモータのコイルの励磁により
電気的に制御される制御力と、制御力とは逆向きで大き
さがスプール式電磁液圧制御弁自身の出力液圧に比例す
る反力とを作用させ、液圧源の液圧をコイルの励磁電流
に比例した大きさに制御する制御弁である。ハウジング
には、液圧源に接続される高圧ポートと、リザーバに接
続される低圧ポートと、ホイールシリンダに接続される
制御圧ポートとが設けられ、制御力はスプールに制御圧
ポートを高圧ポートに連通させる向きに作用させられ
る。また、反力は制御圧ポートの液圧に基づいてスプー
ルに制御圧ポートを低圧ポートに連通させる向きに作用
させられ、スプールは制御力と反力とが釣り合う位置へ
移動し、液圧源の液圧がコイルの励磁電流に応じた高さ
に制御されるのである。そして、ブレーキペダルの踏込
み力(ペダル踏力と称する)が踏力センサにより検出さ
れるとともに車両の減速度が減速度センサにより検出さ
れ、液圧源の液圧をペダル踏力に応じた減速度が得られ
る高さに制御すべく、コイルの励磁電流が決定される。
この制御を制動効果制御と称することとする。また、ホ
イールシリンダの液圧を液圧センサにより検出し、制御
圧がペダル踏力に応じた減速度が得られる高さとなるよ
うに励磁電流を制御することもできる。
【0004】なお、上記スプール式電磁液圧制御弁は、
フォースモータのコイルの励磁電流に正の比例定数で比
例する大きさに液圧源の液圧が制御されるものの一例で
あるが、他にも、液圧源の液圧がフォースモータのコイ
ルの励磁電流に負の比例定数で比例する大きさに制御さ
れる電磁液圧制御弁や、フォースモータでなくソレノイ
ドでスプールが制御されて液圧が制御される電磁液圧制
御弁等がある。また、これら電磁液圧制御弁では、必ず
制動効果制御が行われるわけではなく、単に制御圧がペ
ダル踏力に応じた高さとなるようにする制御や、アンチ
ロック制御等他の制御が行われる場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液圧源
の液圧が各種センサの出力信号に基づいて電気的に制御
されてホイールシリンダ液圧が調整される場合、センサ
が故障すればホイールシリンダ液圧がブレーキ操作部材
の操作力に対して過大にあるいは過小になり、適正な制
動を行うことができなくなる。そこで、本発明は、液圧
源の液圧がブレーキ操作部材の操作力に応じた液圧に制
御されてホイールシリンダに供給されると共に、信頼性
の高い液圧ブレーキ装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の液圧ブレーキ装置は、ブレーキ操作部材
の操作力に応じた液圧を加圧室に発生させるマスタシリ
ンダと、ホイールシリンダに液圧が供給されることに
より車輪の回転を抑制するブレーキと、リザーバと、
マスタシリンダとは別の液圧源と、マスタシリンダ
の液圧をパイロット圧として受け、液圧源の液圧をマス
タシリンダの液圧に応じた高さに制御する第1液圧制御
弁と、それらホイールシリンダとリザーバと第1液圧
制御弁との間に設けられ、ホイールシリンダとリザーバ
および第1液圧制御弁との連通を択一的に切り換えるス
プールと、そのスプールに電気的に制御される力を加え
る電気制御力付与手段とを有し、かつ、少なくともブレ
ーキ操作部材の操作初期には第1液圧制御弁とホイール
シリンダとを連通状態に保つ第2液圧制御弁とを含むよ
うに構成される。
【0007】
【作用】ブレーキ操作部材に操作力が加えられると、マ
スタシリンダの加圧室に液圧が発生し、そのマスタシリ
ンダ液圧が第1液圧制御弁にパイロット圧として供給さ
れる。第1液圧制御弁では、マスタシリンダ液圧の高さ
に応じて液圧源の液圧が調整され、その調整された液圧
が第2液圧制御弁に供給される。第2液圧制御弁では、
少なくともブレーキ操作部材の操作初期、すなわちホイ
ールシリンダにブレーキ液が供給されてブレーキクリア
ランスが消滅し、制動効果が生じはじめるまでの時期に
は、第1液圧制御弁とホイールシリンダとの連通状態が
保たれ、第1液圧制御弁からのブレーキ液がそのままホ
イールシリンダに供給される。この際、連通状態は、第
2液圧制御弁の電気的制御力付与手段に電流が供給され
ていない状態で保たれてもよく、電流が供給された状態
で保たれてもよい。その後、ブレーキ操作部材の操作が
継続されると、ホイールシリンダに供給される液圧は、
予め設定された制御条件に従って電気制御力付与手段に
より制御される。
【0008】この制御条件は特に限定されるものではな
い。例えば、通常のブレーキ操作時には第1液圧制御弁
とホイールシリンダとの連通を保ってマスタシリンダ液
圧に応じた液圧をホイールシリンダに供給し、アンチロ
ック制御を行う必要が生じた場合に限りホイールシリン
ダに供給する液圧を制御するものでもよい。あるいは、
通常のブレーキ操作時に車体減速度センサ等の情報に基
づいて制動効果制御を行う条件でもよい。これらアンチ
ロック制御や制動効果制御は、液圧源の液圧を直接第2
液圧制御弁で制御する場合に比較して高精度で行われ
る。本液圧ブレーキ装置では、ホイールシリンダに供給
され得る最大液圧がマスタシリンダ液圧に対応する高さ
に調整されており、制動効果制御時やアンチロック制御
時において調整しようとするブレーキ液圧の高さに近
い。そのため、第2液圧制御弁に供給される液圧と第2
液圧制御弁からホイールシリンダに供給する液圧との差
が小さくなり、ホイールシリンダ液圧の微調整が容易と
なって、制御精度が向上するのである。また、同様の理
由により、電気的制御手段に異常が発生した場合のホイ
ールシリンダ液圧の逸脱が直接液圧源の液圧を制御する
場合より小さくなり、制動力への影響が小さくなる。
【0009】
【発明の効果】このように本発明によれば、液圧源の液
圧の原則的な制御が、電気的手段を介することなく行わ
れ、それに電気的制御が加味されるため制御精度が高
い。また、電気的制御手段に異常が発生した場合にもそ
の影響が小さくて済み、信頼性の高い液圧ブレーキ装置
を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1において10はブレーキ操作部材とし
てのブレーキペダルである。このブレーキペダル10の
踏込みによりマスタシリンダ12の2個の加圧室にそれ
ぞれ液圧が発生する。マスタシリンダ12はプロポーシ
ョニングアンドバイパスバルブ(P&Bバルブ)16に
接続されており、それぞれの加圧室に発生した液圧がP
&Bバルブ16を経て前輪制動部18および後輪制動部
20に供給される。
【0011】前輪制動部18においては、P&Bバルブ
16から前輪22のフロントホイールシリンダ26に液
圧を供給する主通路27の途中に電磁弁28が設けられ
ており、通常、P&Bバルブ16と前輪22のフロント
ホイールシリンダ26とが連通させられている。電磁弁
28とフロントホイールシリンダ26との間の主通路2
7と、P&Bバルブ16と電磁弁28との間の主通路2
7との間には、副通路29が設けられている。副通路2
9には電磁弁30と、モータ32で駆動されるブレーキ
液還流用のポンプ33とが設けられている。ポンプ33
の入口側および出口側にはそれぞれ逆止弁34が設けら
れており、ブレーキ液の一方向への流れのみを許容して
いる。また、電磁弁30とポンプ33との間に設けられ
ているリザーバ35に、ポンプ33による圧送が間に合
わないブレーキ液が一時的に蓄えられる。ブレーキペダ
ル10が踏み込まれると、マスタシリンダ12の加圧室
に液圧が発生し、その液圧がP&Bバルブ16および電
磁弁28を経てフロントホイールシリンダ26に供給さ
れて前輪22の制動が行われる。ブレーキペダル10の
踏込力が路面の摩擦係数に対して過大であり、車輪のス
リップ率が適正範囲を越えた場合にはアンチロック制御
が行われる。図示しない制御装置からアンチロック制御
指令が出されると、モータ32が起動されると共に制御
装置の指令に従って電磁弁28,30が開閉され、アン
チロック制御が行われるのである。
【0012】後輪制動部20においては、P&Bバルブ
16と後輪36のリヤホイールシリンダ40との間に第
1液圧制御弁42,第2液圧制御弁44および方向切換
弁45が設けられている。方向切換弁45は、第1液圧
制御弁42と、第2液圧制御弁44と、第1液圧制御弁
42に液圧を供給する液圧源であるアキュムレータ46
とに接続されており、通常は第1液圧制御弁42と第2
液圧制御弁44とを連通させ、加速スリップ制御を行う
際にアキュムレータ46と第2液圧制御弁44とを連通
させる。
【0013】アキュムレータ46には、モータ48によ
り駆動されるポンプ50が接続されており、ポンプ50
に接続されたリザーバ52からアキュムレータ46にブ
レーキ液が供給されて蓄えられる。なお、ポンプ50と
第1液圧制御弁42および方向切換弁45との間には吐
出圧検出装置54およびリリーフ弁56が備えられてい
る。吐出圧検出装置54で検出された吐出圧の情報が電
子制御ユニット(以下、ECUという)57に送られ、
その情報に基づいてECU57によりモータ48の作動
が制御されて液圧が一定の範囲に保たれる。また、何ら
かの異常により液圧が一定の高さ以上に上昇した場合に
は、リリーフ弁56が作動してブレーキ液をリザーバ5
2に逃がすため液圧の過上昇が回避される。なお、EC
U57には、吐出圧検出装置54の他、ブレーキペダル
スイッチ58や図示しない車輪速センサ等から情報が入
力されており、それらの情報に基づいて各種指令が発せ
られる。
【0014】P&Bバルブ16および第2液圧制御弁4
4とリヤホイールシリンダ40との間には方向切換弁5
9が設けられ、第1,第2液圧制御弁42,44等が異
常となった時のためのバイパスラインが形成されてい
る。この方向切換弁59は、モータ48,第1液圧制御
弁42,第2液圧制御弁44等の電気系統に異常が生じ
て第2液圧制御弁44から適正なブレーキ液圧が供給さ
れない場合に、P&Bバルブ16とリヤホイールシリン
ダ40とを連通させて制動力を確保するためのものであ
る。方向切換弁59は、ブレーキペダル10が踏み込ま
れていない状態ではP&Bバルブ16とリヤホイールシ
リンダ40とを連通させており、ブレーキペダル10が
踏み込まれるとECU57の指令により第2液圧制御弁
44とリヤホイールシリンダ40とを連通させる状態に
切り換えられる。
【0015】ブレーキペダル10が踏み込まれると、ブ
レーキペダルスイッチ58がONとなり、ECU57が
その情報に基づいて方向切換弁59を切り換えるととも
に、マスタシリンダ12の加圧室に液圧が発生して第1
液圧制御弁42に供給される。その液圧が一定値以上の
場合は、P&Bバルブ16によって一定比率で減圧され
て第1液圧制御弁42に供給される。第1液圧制御弁4
2では、アキュムレータ46から供給される液圧がP&
Bバルブ16を経て供給されるマスタシリンダ液圧とほ
ぼ同じ高さに調整され、その調整された液圧が第2液圧
制御弁44に供給される。第2液圧制御弁44では、供
給された液圧がECU57の指令に基づいて電気的に調
整され、ホイールシリンダ40に供給されて後輪36の
制動が行われる。
【0016】ブレーキペダル10の踏込力が路面の摩擦
係数に対して過大であり、車輪のスリップ率が適正範囲
を越えた場合にはアンチロック制御が行われる。ECU
57からアンチロック制御指令が出され、その指令に従
って第1液圧制御弁42から供給される液圧が第2液圧
制御弁44で調整され、リヤホイールシリンダ40へ供
給されるのである。
【0017】後輪36の駆動力が路面の摩擦係数に対し
て過大であり、車輪のスリップ率が適正範囲を越えた場
合には、加速スリップ制御が行われる。ECU57から
加速スリップ制御指令が出されると、方向切換弁45が
切り換わってアキュムレータ46と第2液圧制御弁44
とが連通させられる。アキュムレータ46から供給され
る液圧が第2液圧制御弁44で調整されてリヤホイール
シリンダ40へ供給され、加速スリップ制御が行われ
る。
【0018】次に、第1液圧制御弁42の構造および作
動について説明する。図2に示すように、第1液圧制御
弁42はハウジング60を備えている。ハウジング60
の内部には、シリンダボア62と、弁室64とが形成さ
れており、ハウジング60の内側に突出して形成された
仕切壁66で仕切られている。仕切壁66の弁室64側
の壁面にはテーパが付けられて弁座67とされており、
その弁座67の中央に円形断面の貫通孔68が形成され
ている。
【0019】シリンダボア62には、マスタシリンダ液
圧を受ける受圧ピストン70が摺動可能に嵌合してお
り、シリンダボア62内にマスタシリンダ圧室72と制
御圧室74とが形成されている。受圧ピストン70は貫
通孔68の方向にばね76で付勢されており、受圧ピス
トン70とハウジング60との間のシールはシール部材
78によって保たれている。一方、弁室64には、ばね
80で貫通孔68の方向に付勢されたボール82が備え
られている。受圧ピストン70の小径部83の先端は、
ボール82の球面形状に沿って形成されており、その中
央部から受圧ピストン70の外周部に形成された円環溝
84に至る液通路86が形成されている。
【0020】シリンダボア62の底壁にはP&Bバルブ
16とマスタシリンダ圧室72とを連通させるポート8
8が設けられており、側壁にはリザーバ52と円環溝8
4とを連通させるポート90と、第2液圧制御弁44と
制御圧室74とを連通させるポート92とが設けられて
おり、弁室64にはアキュムレータ46と弁室64とを
連通させるポート94が設けられている。
【0021】次に作動について説明する。ブレーキペダ
ル10が踏み込まれておらずアキュムレータ46からの
液圧も供給されていない状態では、図2の如く受圧ピス
トン70がばね76に付勢されて仕切壁66の肩部96
に当接するまで前進(図中右方に移動)して、ばね80
の付勢力に抗してボール82を弁座67から押し離す。
しかし、通常はアキュムレータ46から液圧が供給され
ているため、図3に示すように受圧ピストン70が後退
し、ボール82が弁座67に当接し、ブレーキペダル1
0が踏み込まれるまでこの状態が保持されている。ブレ
ーキペダル10が踏み込まれてマスタシリンダ圧室72
にマスタシリンダ液圧が供給されると、受圧ピストン7
0が前進し、ボール82がばね80の付勢力に抗して弁
座67から離れさせられる。その結果、図2に示すよう
に弁室64と制御圧室74とが連通させられ、アキュム
レータ46の液圧によって高められた制御圧室74の液
圧が、第2液圧制御弁44に供給される。そして、制御
圧室74の液圧とマスタシリンダ圧室72の液圧とが等
しくなると図3に示す保持状態となって制御圧室74か
ら第2液圧制御弁44に供給される液圧が変化しなくな
る。保持状態においては、ボール82が受圧ピストン7
0と弁座67との両方に当接するため、弁室64と制御
圧室74との連通および制御圧室74とリザーバ52と
の連通が共に遮断される。
【0022】マスタシリンダ圧室72の液圧が低下する
と、図4の如く受圧ピストン70が後退し、制御圧室7
4とリザーバ52とが連通させられる。そのため、制御
圧室74の液圧がマスタシリンダ圧室72の液圧と同じ
になるまで低下し、制御圧室74とマスタシリンダ圧室
72とが同じ液圧になると再び図3の保持状態となる。
このようにして、制御圧室74の液圧がマスタシリンダ
圧室72の液圧と同じ高さに調整されて第2液圧制御弁
44に供給されるのである。
【0023】次に、第2液圧制御弁44の構造および作
動について説明する。第2液圧制御弁44は図5に示す
ようにハウジング100を備えており、ハウジング10
0内には有底の段付孔102が形成されている。段付孔
102は、底部の径が最も小さく、開口部に向けて段階
的に径が大きく形成されており、開口部よりやや底部よ
りに円環状溝104が形成されている。段付孔102に
は、段付き形状をなし貫通孔106を有するスリーブ1
08と、スリーブ108に隣接し、段付孔102の底部
と当接してスリーブ108の位置を定める別のスリーブ
110とが液密に嵌合されている。段付孔102の3つ
の段部とスリーブ108の3つの肩部とは互いに当接し
ておらず、互いに対応する段部と肩部との間には、段付
孔102の径の大きい方から順に高圧室116,制御圧
室118および低圧室120が形成されている。
【0024】スリーブ110の段付孔102底面との当
接部には反力室122が形成されており、スリーブ10
8の貫通孔106と同心に形成されたシリンダボア12
4によって貫通孔106と連通させられている。貫通孔
106は段付孔102の開口部側に開口する大径部12
6と、スリーブ110側に開口する小径部128とで構
成されており、小径部128には大径部126に近いほ
うから順に拡径部130,132,134が形成されて
いる。
【0025】高圧室116,制御圧室118および低圧
室120はそれぞれ高圧ポート136,制御圧ポート1
38および低圧ポート140で貫通孔106と連通させ
られている。高圧ポート136は拡径部130と拡径部
132との間の拡径部132よりの位置に開口部を有
し、制御圧ポート138は拡径部132に開口し、低圧
ポート140は拡径部134に開口している。ハウジン
グ100には第1液圧制御弁42と高圧室116とを連
通させる高圧通路142と、リザーバ52と低圧室12
0とを連通する低圧通路144と、リヤホイールシリン
ダ40と制御圧室118とを連通する制御圧通路146
とが設けられている。また、低圧通路144からは液通
路148が延び出させられて段付孔102の円環状溝1
04に接続されており、制御圧通路146からは液通路
150が延び出させられて反力室122に接続されてい
る。
【0026】貫通孔106の小径部128にはスプール
152が摺動可能に嵌合されており、図中左方への移動
(以下、前進という)の限度はスリーブ110で規定さ
れている。スプール152の先端が、先端部材154を
介してスリーブ110に当接しているのであり、この先
端部材154にはまたシリンダボア124内に備えられ
た反力ピストン156が当接している。そのため、リヤ
ホイールシリンダ液圧が液通路150を経て反力室12
2に加えられることにより反力ピストン156に付与さ
れる反力(スプール152を後退させる力)がスプール
152に伝達される。スプール152の外周面の拡径部
132の両側に隣接する部分には高圧通路用溝158と
低圧通路用溝160とが形成されている。高圧通路用溝
158は、拡径部130よりに形成され、高圧ポート1
36と連通している。低圧通路用溝160は、拡径部1
34よりに形成され、スプール152内に形成された液
通路162で拡径部134と連通している。
【0027】スプール152は、貫通孔106の大径部
126内においてピン164で保持部材166と接続さ
れている。保持部材166の外側には磁性材料で形成さ
れたプランジャ168が固定されており、ハウジング1
00に固定された別のハウジング170と摺動可能に嵌
合している。ハウジング170は、互いに固定された第
1部材172,第2部材174と第2部材174に螺合
された第3部材176等から成っており、このハウジン
グ170にはコイル178とばね180とを保持してい
る。ばね180は、ピン164を介してスプール152
に前進方向の付勢力を付与する。上記プランジャ16
8,ハウジング170およびコイル178がスプール1
52に電気的制御力を付与する電気的制御力付与装置で
あるソレノイド182を構成している。
【0028】次に作動を説明する。非制動時には、スプ
ール152は図5に示す原位置にあり、高圧ポート13
6と制御圧ポート138とを連通させている。ブレーキ
ペダル10が踏み込まれると、アキュムレータ46から
供給される液圧が第1液圧制御弁42でマスタシリンダ
液圧と同じ高さに調整され、第2液圧制御弁44の高圧
通路142に供給される。制動が通常の状態で行われる
場合には、コイル178に電流は供給されずスプール1
52は原位置に止まっており、第1液圧制御弁42から
供給される液圧が第2液圧制御弁44で制御されること
なくそのままリヤホイールシリンダ40に供給される。
【0029】ブレーキぺダル10の踏込み力が路面の摩
擦係数に対して過大であり、車輪のスリップ率が適正範
囲を超えた場合にはアンチロック制御が行われる。この
場合には、ECU57の制御によりコイル178に電流
が供給されてソレノイド182が励磁状態となり、プラ
ンジャ168にばね180の付勢力に抗する向きの電気
的制御力が発生する。この電気的制御力によりスプール
152が後退させられて高圧通路136と制御圧通路1
38との連通が遮断され、低圧通路140と制御圧通路
138とが連通させられてリヤホイールシリンダ40の
液圧が減少させられる。
【0030】ここで、リヤホイールシリンダ液圧をP,
ばね180の付勢力をFs,電気的制御力をFe,反力
ピストン154の断面積をA,反力ピストン154に加
えられる力をFpとすると、 P=Fp/A Fp+Fe=Fs となる。したがって、リヤホイールシリンダ液圧Pは、 P=(Fs−Fe)/A となり、電気的制御力に負の比例定数で比例する。リヤ
ホイールシリンダ液圧Pとコイル178への供給電流と
の関係である電流−液圧特性を図6に示す。この液圧−
電流特性のヒステリシスは、高圧ポート136と制御圧
ポート138との連通と、低圧ポート140と制御圧ポ
ート138との連通とを切り換えるためのスプール15
2の移動に伴ってばね180の付勢力Fsが変わること
と、プランジャ168およびスプール152の摺動抵抗
とによって生ずる。
【0031】車輪のスリップが減少すればソレノイド1
82の励磁電流が減少させられ、電気的制御力が小さく
なって、ばね180の付勢力によってスプール152が
前進させられる。その結果、制御圧ポート138が低圧
ポート140および高圧ポート136のいずれにも連通
せず、あるいは高圧ポート136と連通する状態となっ
てリヤホイールシリンダ液圧が保持あるいは増大させら
れる。電気的制御力が制御されることによりリヤホイー
ルシリンダ液圧が制御され、車輪のスリップ率が適正範
囲に保たれるのである。加速スリップ制御の場合は、ア
キュムレータ46の液圧が直接高圧通路142に供給さ
れ、ソレノイド182で上記同様に制御されてリヤホイ
ールシリンダ40の液圧が制御される。
【0032】図7に第2液圧制御弁44の別の例を示
す。先の第2液圧制御弁44が電気的制御力付与装置と
してソレノイド182を備えていたのに対し、この第2
液圧制御弁44は、コイルに電流を供給することによっ
て発生する磁界と永久磁石の形成する磁界との相互作用
によって電気的制御力を付与するフォースモータを用い
たものである。永久磁石190の形成する磁界内に、非
磁性材料製の保持部材192とコイル194とを備えた
ムービングコイル196が設けられており、コイル19
4に電流が供給されると、ムービングコイル196が移
動させられる。ムービングコイル196は、ムービング
コイル196を指示する軸部材198を介してスプール
200と当接しているため、ムービングコイル196の
動きがスプール200に伝達され、スプール200に電
気的制御力が付与される。電気的制御力に応じてスプー
ル200が移動し、方向切換弁45を介して第1液圧制
御弁42およびアキュムレータ46に接続される高圧ポ
ート202とリザーバ52に接続される低圧ポート20
4とリヤホイールシリンダ40に接続される制御圧ポー
ト206との連通が制御されるのである。反力圧ポート
208はリヤホイールシリンダ40に接続される。
【0033】本例の第2液圧制御弁44は、図8に示す
電流─液圧特性を有している。コイル194への電流が
増加するに従ってリヤホイールシリンダ40に供給され
る液圧が増加するのである。そのため、ブレーキペダル
10が踏み込まれるとコイル194に最大電流が供給さ
れて第1液圧制御弁42の液圧がそのままリヤホイール
シリンダ40に供給され、アンチロック制御時等には必
要な電流に調整されてリヤホイールシリンダ液圧が調整
される。
【0034】以上の如く、本実施例によれば、液圧源の
液圧がブレーキ操作力に応じた液圧に制御されてリヤホ
イールシリンダ40に供給され、そのブレーキ操作力に
応じた液圧に対して電気的制御が加味されるため制御精
度が高い。また、電気的制御手段に異常が発生した場
合、高圧が第2液圧制御弁44に供給される場合より液
圧の変動が小さくて済むためその影響が小さくて済み、
信頼性の高い液圧ブレーキ装置を得ることができる。
【0035】なお、本出願人が特開平5−120686
号において開示したように、図5のばね180に代えて
受圧ピストンを設け、あるいは図7の軸部材198のス
プール200とは反対側に受圧ピストンを設けて、その
受圧ピストンにマスタシリンダ12の液圧をパイロット
圧として作用させることによって、アキュムレータ46
から供給される液圧をブレーキ操作力に応じた液圧に調
整してリヤホイールシリンダ40に供給することが可能
である。そうすることによって、電気的制御力にのみ依
存した制動力制御でなくマスタシリンダ液圧による制動
力制御が可能となり、液圧ブレーキ装置の信頼性が向上
する。
【0036】このような液圧ブレーキ装置では、アンチ
ロック制御時等においてはマスタシリンダ液圧による液
圧的制御力と電気的制御力とのバランスによってリヤホ
イールシリンダ40に供給されるブレーキ液圧が調整さ
れる。しかし、この際には、なるべく小さな液圧的制御
力によってスプール152を制御することにより、液圧
的制御力と電気的制御力との共同制御時において必要と
される電気的制御力を小さくし、第2液圧制御弁44を
小さくすることが望まれる。そこで、小さな液圧的制御
力を正確にスプール152に伝達すべく、受圧ピストン
とそれを摺動可能に収容するハウジングとの間の摩擦抵
抗を小さくするために両者の間のシール部材が省略さ
れ、代わりにクリアランスがごく小さくされる。そのた
め、このような液圧ブレーキ装置では、ブレーキペダル
10を操作した状態で保持していると、受圧ピストンと
ハウジングとの間からマスタシリンダ12から供給され
るブレーキ液が漏出し、徐々にブレーキペダル10の位
置が変化するという問題が生じる。それに対し、本実施
例では、マスタシリンダ12のブレーキ液が第1液圧制
御弁42で液密に保持されるため、このような問題は発
生しない。
【0037】以上、本発明の2実施例について詳細に説
明したが、本発明は、これら実施例に限定されるもので
はない。例えば、第1液圧制御弁42におけるマスタシ
リンダ液圧の倍力率は1である必要はなく、受圧ピスト
ン70の受圧面積比(マスタシリンダ圧室側受圧面積と
制御圧室側受圧面積との比)等を変更することにより調
整してもよい。このようにすれば、自動車の種類に応じ
て異なる大きさのホイールシリンダ液圧を得るべく、マ
スタシリンダやブレーキペダルを変更する必要がなく、
マスタシリンダ等の部品の共通化によりコストダウンを
図ることができる。
【0038】また、上記実施例の液圧ブレーキ装置にお
いて通常の制動時には第1液圧制御弁42から供給され
た液圧をそのままリヤホイールシリンダ40に供給した
が、通常の制動時にも電気的制御力付与装置に電気的制
御力を発生させて、リヤホイールシリンダ40に供給す
る液圧を制御するようにしてもよい。例えば、ブレーキ
ペダル10の踏込力と車両の減速度とを検出し、踏込力
に応じた減速度が得られるように電気的制御力を制御し
てもよい。上記実施例ではリヤブレーキに本発明を使用
したが、本発明は、リヤブレーキに限られず、フロント
ブレーキに適用してもよく、あるいはリヤおよびフロン
トの両ブレーキに使用してもよい。
【0039】また、電気的制御力付与装置は、フォース
モータやソレノイドの他にも電気的に制御可能な力を液
圧制御弁に加えることができる装置であれば採用が可能
である。その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、
当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様
で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である液圧ブレーキ装置を示
す系統図である。
【図2】上記液圧ブレーキ装置に備えられる第1液圧制
御弁の正面断面図である。
【図3】上記第1液圧制御弁の別の作動状態を示す図で
ある。
【図4】上記第1液圧制御弁のさらに別の作動状態を示
す図である。
【図5】上記液圧ブレーキ装置に備えられる第2液圧制
御弁の正面断面図である。
【図6】図2の第2液圧制御弁の電流−液圧制御特性を
示す図である。
【図7】上記第2液圧制御弁とは別の第2液圧制御弁の
正面断面図である。
【図8】図7の第2液圧制御弁の電流−液圧制御特性を
示す図である。
【符号の説明】
10 ブレーキペダル 12 マスタシリンダ 40 リヤホイールシリンダ 42 第1液圧制御弁 44 第2液圧制御弁 46 アキュムレータ 50 ポンプ 52 リザーバ 152 スプール 178 コイル 182 ソレノイド 190 永久磁石 194 コイル 196 ムービングコイル 200 スプール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 浩朗 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作部材の操作力に応じた液圧
    を加圧室に発生させるマスタシリンダと、 ホイールシリンダに液圧が供給されることにより車輪の
    回転を抑制するブレーキと、 リザーバと、 前記マスタシリンダとは別の液圧源と、 前記マスタシリンダの液圧をパイロット圧として受け、
    前記液圧源の液圧をマスタシリンダの液圧に応じた高さ
    に制御する第1液圧制御弁と、 それらホイールシリンダとリザーバと第1液圧制御弁と
    の間に設けられ、ホイールシリンダとリザーバおよび第
    1液圧制御弁との連通を択一的に切り換えるスプール
    と、そのスプールに電気的に制御される力を加える電気
    制御力付与手段とを有し、かつ、少なくとも前記ブレー
    キ操作部材の操作初期には第1液圧制御弁とホイールシ
    リンダとを連通状態に保つ第2液圧制御弁とを含むこと
    を特徴とする液圧ブレーキ装置。
JP5179913A 1993-06-25 1993-06-25 液圧ブレーキ装置 Pending JPH079965A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013107561A (ja) * 2011-11-23 2013-06-06 Advics Co Ltd 車両用制動装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013107561A (ja) * 2011-11-23 2013-06-06 Advics Co Ltd 車両用制動装置

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