JP2580645Y2 - ニューマチック容器弁 - Google Patents

ニューマチック容器弁

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JP2580645Y2
JP2580645Y2 JP6013892U JP6013892U JP2580645Y2 JP 2580645 Y2 JP2580645 Y2 JP 2580645Y2 JP 6013892 U JP6013892 U JP 6013892U JP 6013892 U JP6013892 U JP 6013892U JP 2580645 Y2 JP2580645 Y2 JP 2580645Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は半導体材料ガスのような
毒性を有するガスを充填したガスボンベ容器の弁を遠隔
操作によって開閉するとともに、使用しない場合には常
に一定の設定状態を保持するよう空気圧式の駆動手段を
備えた開閉器具が取り付けられたニューマチック容器弁
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体材料を製造するに当たっては、ア
ルシン、ホスフィン、シラン、ディボラン、ジクロール
シラン、塩化水素、塩素等のガスを使用ているが、これ
らのガスは毒性、発火性、更には腐食性等を有し、大気
への拡散は安全衛生上極めて危険であって好ましくな
い。このため万が一、容器より充填してあるガスが漏洩
した場合、これらガスが大気へ拡散しないように、充填
容器を収納箱に収納して大気より隔離して配置せしめて
いる。
【0003】例えば、図8に示すように有毒ガスを充填
した容器(ガスボンベ)1は正面に容器搬入用の扉2
A、2Aが設けられた鋼板等の材料からなる容器収納箱
2内に背板2Bに懸架された鎖あるいはベルト等の固定
部材3で転倒とないように固定されて収納されている。
そして、容器1内のガスは容器1の弁4に連結された配
管5より、収納箱2の例えば側壁2Cに気密に貫通して
設置した接続金具6を介して使用先に供給される。そし
て、収納箱2の下方壁部に空気取入口7が設けられ、又
天井部には換気扇8を設備した排気口9が設けられてい
る。
【0004】このように有毒のガスを充填した容器1は
通常収納箱2に収められ、扉2A、2Aを閉じて周囲と
隔離して配置され、危険な有毒ガスが漏洩しても周囲に
拡散せずに排気口9を介して、これに適宜接続する除害
装置(図示せず)に送り込んで処理できるようにしてあ
る。
【0005】しかるに、このような方法では有毒なガス
を使用する場合、弁4の開閉は、扉2A、2Aを開いた
状態で弁4の把手4Aを手動によって回転しなければな
らない。従って、把手4Aの回転によって弁4を開閉し
た時、配管5の結合部の気密性が不十分であったり、弁
4自体の気密性に欠けていて、前記有毒性のガスが漏洩
した場合、ガスは作業者に直接触れたり、又は周囲に拡
散したりして、極めて危険である。
【0006】そのため、扉2A、2Aを閉じて、容器を
完全に収納箱2に収納した状態で遠隔操作により上記容
器1の開閉を可能とするものが要求されるようになり、
電気動力を利用した開閉操作手段、空気圧を利用した開
閉操作手段などが研究開開発され、従来の容器弁の遠隔
操作手段として知られている。
【0007】図7は、空気圧を利用した開閉器具を備え
た従来のニューマチック容器弁の例を示すものである。
図7に示す従来例のニューマチック容器弁は、空気圧を
利用した駆動手段を有する開閉器具Aと容器弁本体10
からなるものである。そして、前記容器弁本体10は軸
芯に孔を設けて入口通路11を形成しており、該通路1
1は容器弁本体10内に通じる開口10a対向側に開口
した弁室12、及びこの弁室12と連通したネジ付きの
上部開口部13と導通し弁チャンバー14を形成してい
る。そしてさらに、前記容器弁本体10に安全弁15及
びガス流出口16を設け、該通路11を弁チェンバー1
4に連通している。前記ガス流出口16には内ネジ16
aが設けられており、必要に応じてガスの流量の絞り弁
が収容できるようにされているとともに、前記ガス流出
口16の外側にもネジ切り溝16bが設けられており、
圧縮ガスの供給先である圧縮ガスアソシエーション(C
GA)のコネクターとして使用しうる大きさに仕上げる
標準の接続構造にし、接続ミスによる危険を避ける構成
にしている。
【0008】そして、円筒形の内側弁棒17は弁チェン
バー14に摺動可能に設けられ、弁座インサート21を
収容できるようにするため下部を凹ませている。前記弁
座インサート21は入口通路11の境界部を弁チェンバ
ー14と共に取り囲む隆起弁座20に接触させてシール
する。そして、圧縮コイルばね19を内側弁棒17の外
周フランジ17aと弁チェンバー14の底部の肩部18
に押し当て、弁棒17を図7に示す開位置にて保持して
いる。そして上記弁室12の上部に連通された上部開口
部13は、弁チェンバー14と軸芯を同じにして容器弁
本体10の肩部13aを形成している。
【0009】また、ダイヤフラム部材は一組のダイヤフ
ラム22から構成され、前記肩部13a上に載せられ
る。ダイヤフラム22の数は、弁の大きさ、材質、設計
圧力などによって変えることかできる。ダイヤフラム2
2によって、弁チェンバー14を密閉し、弁棒17の丸
味のついた上端部23に当接する。
【0010】そして、前述した容器弁本体10の上部に
は、空気圧を利用した開閉器具Aが設けられている。そ
して、この開閉器具Aの中空柱状のハウジング24の中
央底部には軸方向にネジ付きニップル部25が突出形成
され、開閉器具Aを上記容器弁本体10に取り付けるた
めの接続手段が設けられている。そして、前記ネジ付ニ
ップル部25を容器弁本体10のネジが設けられた上部
開口部13にねじ込むことによって、ダイヤフラム22
は肩部13aに押し当てられ、弁チェンバー14は緊密
にシールされる。
【0011】そして、外側弁棒26は、内側弁棒17と
共に前記容器弁本体10の弁を開閉する弁棒部材を構成
し、前記ハウジングの底部に設けられたニップル部25
が形成する導通口25aを突き抜けて前記ハウジング2
4の中空内部に伸びている。そしてさらに、前記外側弁
棒26の容器弁本体10側の端部の凸面26aは前記ダ
イヤフラム22を押圧する。なお、前記ダイヤフラム2
2周囲はOリング27によってシールされている。
【0012】また、前記ハウジング24の中に摺動可能
に収められた第1ピストンP1は、ハウジング24の側
壁及び底面と共に第一チェンバー28を形成している。
そしてさらに、第2ピストンP2は圧力板29と共にハ
ウジング24内部に第二チェンバー30を形成してい
る。前記圧力板29はハウジング24内に収納され、ス
トッパー手段に当たって設置される。ストッパー手段は
前記圧力板29と第一ピストンP1との間に間隔を開け
る役割を果たし、第二チェンバー30の境界部を前記ハ
ウジング24の底部壁から最小の距離にて固定する。従
って、上記圧力板24によって空気圧が第一ピストンP
1の肩部に作用しないように構成されている。
【0013】そして、短いピストンロッド31は第一ピ
ストンP1と圧力板29の間を伸びており、該ロッド3
1は前記圧力板29の中央部軸方向に設けられた開口部
32中を摺動する。前記ピストンロッド31は第一ピス
トンP1と一体に形成し、第二ピストンP2を単に押し当
てるようにするのが望ましい。第一ピストンP1とピス
トンロッド31を貫通する中央部の軸孔31aは、その
上端部で内側にネジ切り溝が設けられており、第一チェ
ンバー28と第二チェンバー30を連結する通路を形成
している。そして、前記ピストンロッド31の端部には
横溝33を設けて通路を形成し、前記通路を通じて、圧
縮空気又は窒素はピストンロッド31を第二ピストンP
2に押し当てた状態で第一、第二チェンバー28、30
間に流れることができる。
【0014】外側弁棒26の端部にも上記と同じような
横溝34を設け、第一チェンバー28と前記ピストンロ
ッド31及び第一ピストンP1に設けられた軸孔31a
との間に通路を形成している。また、Oリング35によ
って第一ピストンP1とハウジング24を密閉し、Oリ
ング36によって第二ピストンP2とハウジング24を
密閉する。さらに、Oリング37によって圧力板29と
ハウジング24を密閉し、Oリング38によって圧力板
29とピストンロッド31を密閉している。そして圧力
板29を通り、該圧力板29と第一ピストンP1との間
のブリードチェンバー39の中に洩れ出る圧縮空気は、
ブリードボード39を通じて大気に排出され、第一ピス
トンPの背部に圧力が高まるのを防いでいる。
【0015】そして、前記第二ピストンP上部には、
幾つかの円板バネ40が設けられており、この円板バネ
40は、第一ピストンP1の上面に設けられた凹部の中
に収納され、ハウジングカバー41に当接している。こ
のハウジングカバー41は上述したハウジング24の側
壁端部にねじ止めされている。また、円板バネ40はハ
ウジングカバー41によって、予め負荷を掛けておき、
第二ビストンP2を押圧する。この力はピストンロッド
31、第一ピストンP1、外側弁棒26及びダイヤフラ
ム22を通じて内側弁棒17に伝達される。前記円板バ
ネ40から内側弁棒17に対して、弁を閉じようとする
力が加えられる。この力は、前記圧縮バネ19と気体シ
リンダー内の圧縮ガスとによる弁を開けようとする力の
和よりも遥かに大きいから、弁は閉位置に保持される。
そしてさらに、前記円板バネ40の数と大きさを適当に
選定することによって、気体シリンダー内の所望の圧力
に維持しながら弁を確実に密封することができる。な
お、前記気体シリンダーの中には、過度の圧力を除くた
めの逃部を設けている。このように、上記円板バネ40
の数と強さを変えることにより様々な用途に適合させる
ことができる。
【0016】また、弁を開くには、圧縮空気を取り付け
具42を通じて第一チェンバー28の中に入れれば良
い。第一チェンバー28内の空気圧は円板バネ40から
の付勢力と反対向きの力として第一ピストンP1に作用
する。圧縮空気又は窒素は横溝34、軸孔31a、ピス
トンロッド31上部に設けられた開口部及び横溝33を
通じて第二チェンバー30の中に流れる。ここで、又圧
縮バネ19の付勢力とは向きが反対の力が第二ピストン
2に加えられる。
【0017】そして、圧力板29によって第二ピストン
2への圧力が第一ピストンP1の背部に作用しないよう
になっているから、2つのピストンに加えられた力が一
緒になると、円板バネ40によって閉じようとする力よ
りも大きくなる。このようにして、第一ピストンP1
ら外側弁棒26に加えられる力は取り除かれ、圧縮バネ
19によって内側弁棒17は持ち上げられて弁座20か
ら離れ、弁を開くことができ通路11と流出口16とが
連通する。
【0018】前記ハウジングカバー41の中心部のボス
部43に、ねじ穴43aを設けている。そして、この穴
43aの中に固定用プラグ44をねじ込み、第一ピスト
ンP1の上部に押し当てることにより、気体シリンダー
の輸送又は保存の際の安全対策として、弁を閉位置の状
態で機械的にクランプすることができる。そしてまた、
ジェッキ工具をボス部43のねじ穴43aで受けられる
ようにしている。そしてこの工具をハウジングカバー4
1の上部に押し当てることにより、第二ピストンP2
円板バネ40の力に抗して弁を開くことができる。この
ようにして、弁は空気圧を用いなくても手動で開けるこ
ともできる。
【0019】
【考案が解決しようとする課題】従って、上述したよう
な構成からなるニューマチック容器弁は、開閉器具Aに
収納された2つのピストンP1、P2によって、前記開閉
器具Aの圧縮空気等による圧力調整を行ない、こうした
圧力を利用した駆動手段により容器弁の開閉操作がなさ
れおり、少ない作用圧力で大きな操作圧力を得る効果を
奏する構成からなるものであったが、前記2つのピスト
ンを前記駆動手段の駆動部材とすることによって、前記
2つのピストン間における故障の可能性頻度が高いこと
や、前記ピストンが収納される開閉器具の大型化、そし
て重量化の問題は回避し難い問題として残されていた。
【0020】そしてまた、上記従来のニューマチック容
器弁の開閉器具Aに備え付けられている固定用プラグ
は、輸送時又は保管時に容器弁本体の誤作動を防止する
ための安全対策手段であるが、前記固定用プラグ44を
使用する場合、これを前記ハウジングカバー41に設け
られたねじ穴43aに、工具等を利用して前記固定用プ
ラグ44をねじ込む作業が必要となり、又、一旦前記固
定用プラグ44をねじ穴43aにねじ込んでしまった場
合にも、これを開放する時に前記固定時と同様に別工具
を必要とするため、作業に手間がかかり不便であるとい
う問題を有していた。
【0021】よって、本考案は上記事情に鑑みてなされ
たもので、半導体材料ガスのような毒性を有するガスを
充填したガスボンベ容器を扱うにあたって、その容器弁
の開閉操作を安全で、かつ確実に行なうことができ、輸
送時・保管時には容器弁の誤作動を防止する安全ストッ
パー機構を備えたニューマチック容器弁の提供を目的と
するとともに、前記開閉器具の小型化及び軽量化を図る
ことを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本考案のニューマチック
容器弁は、上記課題を解決するために、空気圧式の駆動
手段を備えた開閉器具と、該開閉器具と連結されて、容
器口部に配設される容器弁本体とからなるニューマチッ
ク容器弁であって、前記開閉器具は、中空柱状のハウジ
ング内に、該ハウジング底部中央部に設けられた開口部
に配された中空筒状のネジ付ニップル部と、該ネジ付ニ
ップル部の上方に平板状の空気受けピストン部頭部が配
設され、かつネジ付ニップル部の中空部に前記平板状の
空気受けピストン部頭部下面中央に設けられた突起部を
挿入して摺動可能に配された空気受けピストン部と、前
記ネジ付ニップル部の中空部に、前記空気受けピストン
部の下面突起の先端と当接しつつ挿入されて、上下に摺
動可能に配された容器弁本体と連設する外側弁棒とが設
けられ、前記空気受けピストン部の上部にバネ部材を配
して、ハウジングカバーで前記バネ部材を圧縮して、前
記中空柱状のハウジングを封じてなるとともに、該ハウ
ジング下部に作動ガス送気口を設けてなり、前記容器弁
本体は、底部に弁座を配した中空円筒状の弁室と、該弁
室内に上下摺動可能に、かつコイルバネで付勢して配設
されて前記弁座部を開閉する内側弁棒と、前記弁座部を
介して容器内に連通するガス流入口と外部に開口するガ
ス流出口とを設けてなり、前記開閉器具のネジ付ニップ
ル部の中空部内に配した外側弁棒の端部と前記容器弁本
体の弁室に配した内側弁棒の端部とが弁室を区画して配
されたダイヤフラムを介し当接しつつ接続するように
し、前記開閉器具のネジ付ニップル部を容器弁本体の弁
室上部に気密に結合して、前記開閉器具と容器弁本体と
を一体化してなるとともに、前記ハウジングカバーを上
下位置を調整可能に貫通して、その先端が前記開閉器具
内の空気受けピストン部の上面に向けて伸びる中心に貫
通孔を有するロックプラグと空気受けピストン部上面に
前記ロックプラグを嵌合するための貫通孔の位置に合わ
せて、ネジ穴を設けてなるロック機構を備えてなること
を特徴とするものである。
【0023】
【作用】本考案のニューマチック容器弁は、上記の構成
となっており、開閉器具内に設けられた1つのピストン
により加圧空気の調整をすることによって、容器弁の開
閉操作を行なう機構である。つまり、その内部機構は前
記従来の容器弁の加圧空気調整に要する2つのピストン
よりなる機構より遥かに簡単で、故障し難く、容器弁の
遠隔開閉操作を確実に、かつ安全に行なうことができる
とともに、前記開閉器具の部分を小型化及び軽量化する
ことができる。
【0024】
【実施例】図1に示す本実施例のニューマチック容器弁
は、開閉器具Bと容器弁本体50からなるものである。
そして、前記容器弁本体50は上部に開口した円筒状の
弁室51を有し、この弁室51には連設された容器内に
通じるガス流入口50a及び外部に開口するガス流出口
50bが設けられ、前記弁室51内には、コイルばね5
2で上方付勢された内側弁棒53が設置され、該内側弁
棒53上に弁室51を区画するダイヤフラム54を介し
て外側弁棒55が設置されて、ハンドル操作等により、
図5に示すように外側弁棒55とダイヤフラム54と内
側弁棒53とが押圧下降されて、内側弁棒53下面が弁
座56に押圧されることによって閉弁され、上記ガス流
入口50aとガス流出口50bとの連通が遮断される。
また、前記押圧を解くとコイルバネ52の弾発力によっ
て、前記内側弁棒53とダイヤフラム54と外側弁棒5
5とが押し上げられて、内側弁棒53下面を弁座56よ
り離隔され、図6に示すように開弁され、ガス流入口5
0aとガス流出口50bとが連通する機構が設けられて
いるものである。なお、前記図中符号50cは安全弁機
構である。
【0025】一方、前記開閉器具Bは、中空柱状のハウ
ジング57内部の下面中央部に設けられた開口部に、別
体の中空円筒状ネジ付ニップル部58が嵌合され、前記
ネジ付ニップル部58が形成した中空部には、上記外側
弁棒55とその上部に当接して配されている空気受けピ
ストン部59の下面中央部に突出する突起部60が上下
の移動自在に収納され、また前記空気受けピストン部5
9の上面中央部にはピストンロッド63が設けられてい
て、そして、このピストンロッド63を囲んで前記空気
受けピストン部59の肩部には円板バネ62が配され、
その上部にハウジングカバー64が前記円板バネ62を
圧縮しつつ配設して、前記中空柱状のハウジング64を
密封してなるものである。なお、前記ピストンロッド6
3の上面には後記するジャックボルトと螺合する雌ネジ
63aが刻設されている。
【0026】さらに前記ハウジングカバー64の上面中
央部にはロックプラグ65が、その上面がハウジングカ
バー64表面に沈設し、上下の位置が移動調整可能なよ
うに螺合して設けられ、その先端は空気受けピストン部
59のピストンロッド63の上面にのぞんで設けられて
ロック機構を形成している。該ロックプラグ65の中心
には、貫通孔65aが穿孔されていて、ロックプラグ6
5が回動するための操作工具80を挿入したり、空気受
けピストン部59を固定するためのジャックボルト81
が挿入可能になっている。そして、このロック機構は輸
送時あるいは保管時の如き未使用の時、弁の閉止を完全
に保持して安全性を保ったり、使用途中開閉器具に送気
される作動用圧縮空気の欠除した場合の弁の閉止を防止
するために使用したり、開状態を保持するために使用し
たり、(この場合、作動用圧縮空気は不要とする。)更
に、手動にて開閉操作することを可能にするものであ
る。
【0027】このように構成された本考案のニューマチ
ック容器弁は、図5、図6に示すようにガス容器(ガス
ボンベ)Gに容器弁本体50のガス流入口50aを装着
して使用される。そして、ガス容器50内よりガスを導
出する時は、開閉器具Bに該器具Bに設けた送気口71
より作動用圧縮空気(約3〜6kgf/cm2)を送気
すると、該圧縮空気を空気受けピストン部59が受けて
上方に押圧され、円板バネ62の付勢を克服して上方に
移動する。この結果、内側弁棒53を上方に付勢してい
るコイルバネ52の弾発力が作用して、内側弁棒53が
上方に移動し、該内側弁棒53の下面が弁座56より離
隔して、図6に示すようにガス流入口50aとガス流出
口50bとが連通して、ガス容器G内のガスが、ガス流
入口50aよりガス流出口50bに流されて流出する。
【0028】そして、ガスの流出を停止する場合は、開
閉器具Bの送気口71への作動用圧縮空気の送気を停止
すればよく、これにより空気受けピストン部59の受圧
が解除され、円板バネ62の付勢で空気受けピストン部
59が下方に移動し、そしてこれと接続している外側弁
棒55、更にダイヤフラム54を介して内側弁棒53
を、これを付勢しているコイルバネの弾発力を克服して
下方に押し下げる。この結果、内側弁棒53の下面が弁
座56に当接して、図5に示すようにガス流入口とガス
流出口との連通を遮断する。
【0029】以上のように作動する本考案のニューマチ
ック容器弁は、開閉器具Bの送気口71に送気する作動
用圧縮空気の供給源(例えば、ガスボンベ)をガス容器
Gより離れた場所に配置しておくと、遠隔場所より容器
弁本体50の開閉を行なうことが可能で、ガス容器Gに
充填使用するガスが毒性や発火性のあるガスの如き危険
なガスであっても、取扱い時の安全性を確保でき、又緊
急遮断、自動開閉操作にも効果的に使用し得る。
【0030】次に、上記したガス容器Gを運搬したり、
保管したりする場合、衝撃によって弁が開いたり、誤操
作により弁を開いたりすることを防止する場合には、図
1、図2に示す如くハウジングカバー64に設けたロッ
クプラグ65にブラグ操作工具80を装着し、これを回
転することによりロックプラグ65を下降せしめて、開
閉器具Bの空気受けピストン部59を押圧して、これに
連結する容器弁本体50の内側弁棒53の先端を弁座5
6に当接せしめて、ガス流入口50aとガス流出口50
bとの連通を閉塞固定する。この結果、外的な衝撃を受
けても本考案の容器弁本体50は閉止が保持され、充填
するガスが例えば有害なガスであっも安全に、輸送・管
理し得る。更に、本考案の容器弁では、作動用圧縮空気
が不足したり、供給し得ない場合には、手動で開閉した
り、所定流量に固定し得る。
【0031】即ち、図4に示すように、ロックプラグ6
5を解除状態(空気受けピストン部59が上下に移動可
能な状態)にして、ロックプラグ65の貫通孔65aに
該貫通孔65aの口径より大きな頭部81aを有するジ
ャックボルト81を挿入し、その先端を空気受けピスト
ン部59のピストンロッド63の上面に設けられた雌ネ
ジ63aに螺合し、円板バネ62の付勢を克服して空気
受けピストン部59を上方に引き上げ、これと連通して
いる容器弁本体50の内側弁棒53をコイルバネ52の
弾発力により上方に移動し、弁座56を導通状態として
ガス流通口50aとガス流出口50bとの連通を保持す
る。
【0032】一方、前記ジャックボルト81を空気受け
ピストン部59より離脱すれば、円板バネ62の付勢が
回復されて、前記容器弁本体50の内側弁棒53の先端
を、弁座56に当接せしめて、ガス流入口50aとガス
流出口50bの連通を阻止する。このようにして、本考
案は作動用圧縮空気が存在しなくても開閉が可能であ
り、使用途中作動用圧縮空気が欠乏した場合、極めて便
利に使用し得る。
【0033】以上説明したように、本実施例のニューマ
チック容器弁は、容器弁本体50と開閉器具Bからな
り、前記開閉器具Bのネジ付ニップル部58を、中空柱
状のハウジング57と分離した別個独立の部材であるネ
ジ付ニップル部58を容器弁本体50の弁室51上部の
内面ネジ67に螺合緊締することにより、ダイヤフラム
54をシールし、該ネジ付ニップル部58を中空柱状の
ハウジング57の底板68にあけた中心孔69に嵌挿す
ると共に、ナット70をネジ付ニップル部58のネジに
螺合緊締することにより、前記中空柱状のハウジング5
7とネジ付ニップル部58及び容器弁本体50の3者を
連結してなるものであり、別に安全ロック機構を備えて
いることを特徴としている。そして、上記構成からなる
本実施例のニューマチック容器弁は、開閉器具Bへの圧
力空気操作によって容器弁を自在に遠隔開閉操作し、か
つ輸送時又は保管時には、その誤作動を防止するための
安全ロック機構を備え、安全で確実な有毒ガスの供給を
可能にするものである。
【0034】そしてさらに、本実施例のニューマチック
容器弁は、開閉器具内に設けられた1つの空気受けピス
トン部によって加圧空気の調整をするとともに、容器弁
の開閉操作を行なう機構であり、その内部機構は前記従
来の容器弁の加圧空気調整に要する2つのピストンから
なる機構より遥かに簡単で、故障し難く、容器弁の遠隔
開閉操作を確実に、かつ安全に行なうことができるとと
もに、前記開閉器具の部分を小型化及び軽量化すること
ができる。
【0035】また、上記構成からなる前記従来の開閉器
具付容器弁は、容器弁の気密性を保持する上で最も重要
であるダイヤフラム54のシールを前記開閉器具Bから
完全に分離独立した部材であるネジ付ニップル部58で
行なうようにし、前記開閉器具Bと一体構成でない構造
としたものであるため、保管、運搬、使用時などによっ
て生じる振動や外部衝撃が、前記開閉器具、容器弁本
体、ガス容器等に与えられても、これらに直接影響を与
えることなく、有効なシール状態を保持することが可能
で、容器弁の安全性を確保できる、また、作動用圧縮空
気が欠乏した時にも、手動で開閉作動操作が可能であ
り、特に有害なガスを取扱うのに優れた効果を奏する構
成となっている。
【0036】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のニューマ
チック容器弁は、開閉器具内に設けられた1つのピスト
ンによって加圧空気の調整をするとともに、容器弁の開
閉操作を行なう機構であるため、その内部機構は前記従
来の容器弁の加圧空気調整に要する2つのピストンから
なる機構より遥かに簡単で、故障し難く、容器弁の遠隔
開閉操作が可能で、しかも確実に、かつ安全に行なうこ
とができるとともに、前記開閉器具の部分を小型化及び
軽量化することができる。
【0037】そしてさらに、本考案のニューマチック容
器弁に安全ロック機構を設けることにより、輸送時又は
保管時の誤作動を防ぎ、有毒ガス等を安全で確実に輸送
管理及びその供給を可能にし、更に作動用圧縮空気の欠
乏に対して充分対応し得るよう手動操作可能としたもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の実施例のニューマチック容器
弁に安全ロック機構をロック状態にした時の状態を示す
図である。
【図2】図2は、図1に要部拡大図である。
【図3】図3は、本考案の実施例のニューマチック容器
弁の安全ロック機構を解除した時の状態を示す図であ
る。
【図4】図4は、手動開閉操作を説明するための図であ
る。
【図5】図5は、本考案の実施例のニューマチック容器
弁の操作圧力無供給時の状態を示す図である。
【図6】図6は、本考案の実施例のニューマチック容器
弁の操作圧力供給時の状態を示す図である。
【図7】図7は、従来のニューマチック容器弁の断面図
を示す図である。
【図8】図8は、毒性ガスを充填したボンベの通常の収
納箱を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 容器弁本体 12 弁室 15 ガス流入口 16 ガス流出口 17 内側弁棒 20 弁座 22 ダイヤフラム 24 ハウジング 26 外側弁棒 28 第一チェンバー 29 圧力板 30 第二チェンバー 40 円板コイル 41 ハウジングカバー 50 容器弁本体 50a ガス流入口 50b ガス流出口 51 弁室 53 内側弁棒 54 ダイヤフラム 55 外側弁棒 56 弁座 57 ハウジング 58 ネジ付ニップル部 59 空気受けピストン部 60 シリンダー 62 円板バネ 63 ピストンロッド 64 ハウジングカバー 65 ロックプラグ 71 送気口 80 操作工具 81 ジヤックボルト B 開閉器具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 数森 良行 東京都府中市西原町1−3 株式会社ハ マイ 府中工場内 (56)参考文献 特開 平1−112091(JP,A) 実開 昭62−89587(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16K 31/46 F16K 31/122 F16K 35/06 F17C 13/04 301

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気圧式の駆動手段を備えた開閉器具
    と、該開閉器具と連結されて、容器口部に配設される容
    器弁本体とからなるニューマチック容器弁であって、 前記開閉器具は、中空柱状のハウジング内に、該ハウジ
    ング底部中央部に設けられた開口部に配された中空筒状
    のネジ付ニップル部と、該ネジ付ニップル部の上方に平
    板状の空気受けピストン部頭部が配設され、かつネジ付
    ニップル部の中空部に前記平板状の空気受けピストン部
    頭部下面中央に設けられた突起部を挿入して摺動可能に
    配された空気受けピストン部と、前記ネジ付ニップル部
    の中空部に、前記空気受けピストン部の下面突起の先端
    と当接しつつ挿入されて、上下に摺動可能に配された容
    器弁本体と連設する外側弁棒とが設けられ、前記空気受
    けピストン部の上部にバネ部材を配して、ハウジングカ
    バーで前記バネ部材を圧縮して、前記中空柱状のハウジ
    ングを封じてなるとともに、該ハウジング下部に作動ガ
    ス送気口を設けてなり、 前記容器弁本体は、底部に弁座を配した中空円筒状の弁
    室と、該弁室内に上下摺動可能に、かつコイルバネで付
    勢して配設されて前記弁座部を開閉する内側弁棒と、前
    記弁座部を介して容器内に連通するガス流入口と外部に
    開口するガス流出口とを設けてなり、前記開閉器具のネ
    ジ付ニップル部の中空部内に配した外側弁棒の端部と前
    記容器弁本体の弁室に配した内側弁棒の端部とが弁室を
    区画して配されたダイヤフラムを介し当接しつつ接続す
    るようにし、前記開閉器具のネジ付ニップル部を容器弁
    本体の弁室上部に気密に結合して、前記開閉器具と容器
    弁本体とを一体化してなるとともに、 前記ハウジングカバーを上下位置を調整可能に貫通し
    て、その先端が前記開閉器具内の空気受けピストン部の
    上面に向けて伸びる中心に貫通孔を有するロックプラグ
    と空気受けピストン部上面に前記ロックプラグを嵌合す
    るための貫通孔の位置に合わせて、ネジ穴を設けてなる
    ロック機構を備えてなることを特徴とするニューマチッ
    ク容器弁。
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