JP2580626Y2 - タイル貼りボード - Google Patents

タイル貼りボード

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JP2580626Y2
JP2580626Y2 JP1991045324U JP4532491U JP2580626Y2 JP 2580626 Y2 JP2580626 Y2 JP 2580626Y2 JP 1991045324 U JP1991045324 U JP 1991045324U JP 4532491 U JP4532491 U JP 4532491U JP 2580626 Y2 JP2580626 Y2 JP 2580626Y2
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board
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polymer cement
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義之 大串
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義之 大串
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、建築物の内外装材、ト
ンネルの内装材、橋梁 (親柱や高欄等を含む)の化粧材
として用いることができるタイル貼りボードに関する。
【0002】
【従来の技術】近年熟練した職人が不足してきたため、
建設現場で直接壁体にタイルを貼るよりも、工場でパネ
ルやボードにタイルを貼り、貼ったものを現場に持ち込
んで組み立てる省力化工法が普及している。
【0003】その一例としてタイル貼りボードがある
が、その使用は、以下のような制約を受けている。
【0004】即ち、建築基準法の定めにより、防火地域
および準防火地域内においては建物の外壁の延焼のおそ
れがある部分は防火構造としなければならない。
【0005】防火構造は、本来、木造建築物の延焼防止
のために考えられたもので、和風のものでは、土塗壁真
壁構造、洋風のものではモルタル塗り大壁構造が代表的
なものである。
【0006】建築基準法では、防火構造を規定して、
「鉄網モルタル塗り・しっくい塗等の構造で政令で定め
る防火性能を有するものをいう」とされている。
【0007】また、同法に、下地が不燃材料以外の材料
であれば、日本工業規格A1301(建築物の木造部分の防火
試験方法) に規定する屋外2級加熱試験及び衝撃試験に
合格したものは建設大臣により防火構造として認定され
ることになっている。
【0008】市販の外装用石綿板等は、その厚さが12mm
以上のものは、この試験に合格しており、これを下地に
する場合はその上の仕上材は何であれ問題がない。
【0009】そこで、従来のタイル貼りボードはこの12
mm以上のボードを下地にしている。
【0010】しかし、このタイル貼りボードは厚みが厚
いため、必然的に重量が大きくかつ容積もかさむため、
取扱性が悪く、ストックヤードでの在庫管理や運搬にも
問題があった。
【0011】このため、近年、ボードの厚さを6 mm位の
薄いものにして、更にタイルも薄いものを使用する要求
が出てきた。
【0012】この場合、タイルをも含めたタイル貼りボ
ード全体で上記試験に合格する必要がある。
【0013】ボードを薄くすると反りはやすくなるため
本考案が必要となった背景がある。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】しかし、従来のタイル
貼りボードは、平滑な表面に、直接、タイルを貼着して
いる。
【0015】従って、このようなタイル貼りボードで
は、タイル表面に顕著な高熱が加えられた場合、ボード
が膨張して変形し、タイルを前方に押し出すような形に
なり、ひび割れが起こったりタイルがはがれ落ちる恐れ
があった。
【0016】本考案は、上記した課題を解決することが
できるタイル貼りボードを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本考案は、基板に設けた
複数の貫通孔又は凹部に充填し、かつ、前記基板の表面
に塗布したポリマーセメントによって、基板表面に複数
のタイルを貼り付け、しかも、前記ポリマーセメント
は、アクリル酸エステル共重合体を主成分とする複合ポ
リマーエマルジョンに、酸化珪素と酸化カルシウムと酸
化鉄を主成分とする主剤、又は、セメントと砂を主成分
とするモルタルを混合して生成したことを特徴とするタ
イル貼りボードに係るものである。
【0018】ここに、基板としては、石綿板、ケイカル
板、石膏ボード、モルタル板、繊維入りセメント板等を
用いることができる。
【0019】基板表面に設ける凹部は、ボード表面から
ボード厚みのほぼ中間の位置までの深さとするのが好ま
しい。
【0020】かかるポリマーセメントは極めて良好な接
着力を有するので、これを接着剤として用いるとよい。
【0021】
【実施例】以下、添付図に示す実施例に基づいて、本考
案を具体的に説明する。
【0022】図3に示すように、本実施例に係るタイル
貼りボードAは、縦方向及び横方向に間隔を開けて貫通
孔11を設けた平面状の基板10の一側表面10a に、多数の
タイル12をポリマーセメント13を用いて貼着することに
よって構成している。
【0023】また、図6に示すように、タイル貼りボー
ドAは、縦方向及び横方向に間隔を開けて凹部14を設け
た平面状の基板10の一側表面10a に、多数のタイル12を
ポリマーセメント13を用いて貼着することによって構成
することもできる。
【0024】ここに、基板10としては、石綿セメント
板、石膏ボード、けい酸カルシウム板、スラグ石膏板、
パルプセメント板等を用いることができる。
【0025】また、ポリマーセメント13とは、例えば、
以下の組成を有する複合ポリマーエマルジョンPと主剤
Mとを混合して生成したものを用いることができる。
【0026】 (複合ポリマーエマルジョンP) (配合例 1) (重量) カルボキシ変性スチレンブタジエン 19 % メタアクリル酸シクロヘキシル〜スチレン共重合体 53 % 脂肪酸ソーダ石鹸 1 % 水 27 % (配合例 2) カルボキシ変性スチレンブタジエン 16 % スチレン 28 % メタアクリル酸シクロヘキシル 25 % 脂肪酸ソーダ石鹸 1 % 水 30 % (主剤 M) 白色セメント 28.0% 珪砂 (SiO2 ) 71.0% 鉄粉 (Fe3O4) 0.2% 亜鉛華(ZnO) 0.1% チタン白(TiO2) 0.1% グリシン他 0.6% なお、上記白色セメントの成分重量比は、以下の通りであった。
【0027】 CaO 65.4% SiO2 23.1% 鉄粉(Fe2O2) 0.2% Igloss 2.7% Insol 0.2% Al2O3 4.3% MgO 0.6% SO3 2.8% その他 0.7% また、上記した主剤Mに代えて、砂とセメントを混合したモルタルを用いるこ とができる。
【0028】上記したように、本実施例では、極めて良
好な付着力ないし接着力を有するポリマーセメントを用
いるとともに、基板10に貫通孔11を設けたり、同基板10
の表面に凹部14を設けることによって、ポリマーセメン
ト13と基板10との接着面積の拡張及び一種の楔効果を利
用して、基板10とポリマーセメント13との強力な一体化
を得ることができる。
【0029】従って、タイル12をポリマーセメント13を
介して強力に基板10に接着することができ、火事等でタ
イル12が高温にさらされ、基板10が膨張しても、基板10
からタイル12がポリマーセメント13とともに剥離するの
を確実に防止することができる。
【0030】即ち、基板10は貫通孔11又は凹部14がある
ため、タイル12の表面から高熱が加えられても、貫通孔
11を通して適度に熱を背面に逃すことができ、基板10の
表面と背面の温度差が大きくなりにくく、基板10の反り
を防止できる。同様に、基板10の表面に凹部14を設けた
場合は、表面側が背面より質量が小さいため膨張が小さ
く、反りが防止できる。
【0031】従って、防火上有害な基板10の変形や破壊
に起因するタイル12の剥離や脱落を防止することができ
る。
【0032】なお、タイル12には、裏足があるものと、
図3に示すように裏足のないものがあるが、接着剤とし
て用いるポリマーセメント13の付着力が良好であるた
め、いずれのタイル12も用いることができる。
【0033】次に、上記したタイル貼りボードAの製造
方法を、添付図を参考にして具体的に説明する。
【0034】まず、図1又は図4に示すように、基板10
に貫通孔11を設けたり、又は、基板10の表面10a に凹部
14を設け、これを下地板とする。なお、かかる貫通孔11
や凹部14は、ドリル等の工具や旋盤、プレス等の機械を
用いて設ける。
【0035】次に、複合ポリマーエマルジョンPを攪拌
容器に入れ、主剤Mを徐々に加えながらハンドミキサー
で攪拌し、ポリマーセメント13を製造し、これを接着剤
として用いた。
【0036】ポリマーセメント13の配合比は、複合ポリ
マーエマルジョンPの1重量部に対して、主剤Mを3〜
5重量部とすることが望ましい。本実施例では、1:4
であった。
【0037】ポリマーセメント13を、図2及び図4に示
すように、吹付け、ハケ塗り、コテ塗等の方法で基板10
の表面10a に塗布する。吹付け作業が一番能率的である
が、本実施例ではロスが少ないこて塗り作業で行った。
【0038】また、本実施例では、基板10にポリマーセ
メント13を塗布したが、タイル12側に塗布する方法や、
その両方に塗布して接着させる方法を取ることも出来
る。
【0039】ポリマーセメント13が柔らかいうちに(本
実施例では塗布直後に)、図3及び図6に示すように、
タイル12を張りつけた後、ポリマーセメント13が硬化す
るのを待って、製品としてのタイル貼りボードAを得
た。
【0040】図7に上記した方法で製作したタイル貼り
ボードAの全体を示し、図8に同タイル貼りボードAの
建築物Bへの取付状態を示す。
【0041】本実施例では、建築物Bの胴縁20に、タイ
ル貼りボードAを、釘21を用いて打ちつけ、取付けてい
る。
【0042】
【考案の効果】本考案に係る基板は、貫通孔または凹部
があるため、タイル表面から高熱が加えられても、a)貫
通孔を通して適度に熱を背面に逃すことができ、基板表
面と背面の温度差が大きくなりにくいため、基板の反り
を防止でき、同様に、b)基板の表面に凹部を設けた場合
は、表面側が背面より質量が小さいため膨張が小さく、
反りが防止できる。
【0043】また、本考案に用いるポリマーセメント
は、高温に耐えることができ、伸び能力があるため、基
板とタイルの、それぞれ異なった線膨張率を有する素材
の中間に位置して、両者をつなぎ止める役割もはたして
いる。しかも、ポリマーセメントとして、アクリル酸エ
ステル共重合体を主成分とする複合ポリマーエマルジョ
ンに、酸化珪素と酸化カルシウムと酸化鉄を主成分とす
る主剤、又は、セメントと砂を主成分とするモルタルを
混合して生成したものを用いているため、基板とタイル
とを強固に接着することができ、従って、基板の裏面に
塗布するポリマーセメントの使用量を削減することがで
き、タイル貼りボードのコストを低減させるとできると
ともに、タイル貼りボードの薄型化、軽量化を図ること
ができる。
【0044】さらに、基板に設けた貫通孔や凹部にポリ
マーセメントが入り込んで楔状に食いつく形になるため
に、基板の接着面積の増大とあいまって接着効果を増大
させることができる。
【0045】従って、防火上有害な基板の変形、破壊、
タイルの剥離や脱落を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイル貼りボードの製造方法の説明図である。
【図2】タイル貼りボードの製造方法の説明図である。
【図3】タイル貼りボードの製造方法の説明図である。
【図4】タイル貼りボードの製造方法の説明図である。
【図5】タイル貼りボードの製造方法の説明図である。
【図6】タイル貼りボードの製造方法の説明図である。
【図7】タイル貼りボードの全体を示す説明図である。
【図8】タイル貼りボードの建築物への取付状態説明図
である。
【符号の説明】
A タイル貼りボード B 建築物 10 基板 10a 表面 11 貫通孔 12 タイル 13 ポリマーセメント 14 凹部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に設けた複数の貫通孔又は凹部に充填
    し、かつ、前記基板の表面に塗布したポリマーセメント
    によって、基板表面に複数のタイルを貼り付け、しか
    も、前記ポリマーセメントは、アクリル酸エステル共重
    合体を主成分とする複合ポリマーエマルジョンに、酸化
    珪素と酸化カルシウムと酸化鉄を主成分とする主剤、又
    は、セメントと砂を主成分とするモルタルを混合して生
    したことを特徴とするタイイル貼りボード。
  2. 【請求項2】 基板は、石綿板、ケイカル板、石膏ボー
    ド、モルタル板、繊維入りセメント板であることを特徴
    とする請求項1記載のタイル貼りボード。
JP1991045324U 1991-06-17 1991-06-17 タイル貼りボード Expired - Lifetime JP2580626Y2 (ja)

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JPH04137143U JPH04137143U (ja) 1992-12-21
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5932045U (ja) * 1982-08-25 1984-02-28 株式会社ノザワ タイル貼着基板
JPH02279862A (ja) * 1989-04-20 1990-11-15 Nichiee Yoshida Kk タイル張り工法
JPH0339554A (ja) * 1989-07-04 1991-02-20 Teizo Totani 集合タイル板

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