JP2580616B2 - 球状金属粉末の製造方法 - Google Patents

球状金属粉末の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、球状金属粉末を工業的な規模で製造する方
法に関する。
従来の技術 金属及び合金粉末(以下、金属粉末という)は、近
年、非常に広い分野で用いられており、特に、粉末加工
時の充填性や、塗布或いは印刷用など、流動性を必要と
する分野には、球状金属粉末の使用が不可欠な場合が多
い。
一般に、球状金属粉末を製造する工業的な方法として
は、ガス噴霧法が採用されている。この方法は、金属溶
湯を注湯口から流下させ、その近傍から数10kg/cm2のガ
スジェットを噴出・投射し、その剪断力により、金属溶
湯を霧化・凝固させるものである(加藤、草加:鉄と
鋼,70(1984),p305,p486)。通常、霧化ガスとして
は、アルゴンや窒素等の不活性ガスが使用され、そし
て、それらは酸化し難く冷却効果が小さいために、前記
霧化後の分解粒は凝固するまでに表面張力の作用で球状
化が進むのである。
発明が解決しようとする問題点 上記ガス噴霧法によって粒状金属粉末を製造する場
合、その粒径はガスの剪断力に反比例し、ガス圧が高い
ほど、又ガス投射角度がある程度大きいほど霧化効率が
高く、したがって、金属粉末は微細化すると同時に球状
化もし易くなる。しかしながら、ガスは圧縮流体である
ため、通常のガス噴霧法、即ち、金属溶湯流に対する各
ノズルの配置が一定な高圧ガスが一点に集中する噴霧ノ
ズルを使用する場合には、逆円錐の頂点付近で、ガス膨
張と体積効果に起因する上向きのガス流により溶湯の吹
上げや注湯孔等の閉塞現象が生じやすい。したがって、
ガス圧力、ガス投射角度ともに限界があり、ある程度以
上に霧化効率を増大させることは不可能であった。(Me
tal Handbook 9ed.7(1984),p25参照) 従来のガス噴霧法においても、上記のような閉塞現象
を回避するために連続スリット型のノズルの代りに、通
称ペンシル型ノズルといわれるものを使用することが知
られている。この噴霧ノズルは、多数のノズルがある角
度で突出したスプリット構造をもち、ガス噴霧時の逆円
錐内でのキャビテーション(負圧)生成を緩和すると同
時に、前記溶湯の反跳時における付着、凝固確率を低め
る構造を有している。しかしながら、この場合には溶湯
の霧化点が、前記逆円錐の頂点付近にあり、かつ反跳し
た溶湯の軌跡は点対称となるため、長時間噴霧する場合
には、やはりノズルの閉塞現象を起こしやすいという問
題があった。
本発明は、上記のようなノズル噴霧法特有のノズル閉
塞現象を防止することを目的とするものである。したが
って、本発明の目的は、新規な噴霧ノズルを使用して、
金属粉末を効率的に、微粒化、かつ球状化する球状金属
粉末の製造方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段及び作用 上記のようなノズル閉塞現象を防止する方策の一つと
して、ペンシル型ノズルの幾何学的な角度を相互にずら
し、高圧ガスのジェットフォームを偏心(非点対称)さ
せることが考えられる。しかしながら、その場合には逆
に前記逆円錐の頂点(霧化点)が或る厚さをもち、霧化
エネルギーが分散され、かつ内部のキャビテーション状
態が不安定化するため、得られる金属粉末の粒度分布が
広がる傾向を示し、好ましくない。
そこで、本発明者等は、このペンシル型ノズルについ
て、各種の噴霧実験を行い、解析を行った結果、ペンシ
ル型ノズルの長さを変化させて段違いの状態にすると、
比較的エネルギー集中度が良好であり、かつ溶湯の閉塞
確率を低減し得ることを見出だし、本発明を完成するに
至った。
したがって、本発明の球状金属粉末の製造方法は、金
属溶湯を注湯口から流下させ、その周囲から高圧のガス
ジェットを噴霧ノズルから溶湯流に投射して霧化・凝固
させることからなる球状金属粉末の製造方法において、
該噴霧ノズルとして、複数個の短尺ノズルを含み、か
つ、長尺ノズルの個数が短尺ノズルよりも大であるもの
を使用し、注湯口から流下する溶湯流に、まず短尺ノズ
ルからのガスジェットを投射し、次いで長尺ノズルから
のガスジェットを投射することによって、霧化・凝固さ
せることを特徴とする。
本発明を図面によって説明する。第1図は、本発明を
実施するためのガス噴霧装置の概略構成図である。第1
図において、るつぼ1内の金属溶湯2は、るつぼ底部の
注湯口3から流下し、その周辺に配置された噴霧ノズル
の各ノズルから噴出する高圧ガスにより、霧化・凝固
し、チャンバー5の底部から補集される。
上記噴霧ノズル4は第2図に示す構造を有する。噴霧
ノズルは、複数個のペンシル型ノズル7を有し、その中
の少なくとも2個は短尺ノズル72となっている。これら
のペンシル型ノズル7の内、長尺ノズル71は、短尺ノズ
ル72よりも多数個配置されている。第1図の場合、これ
らペンシル型ノズルは、中心軸Aの周りにほぼ同心円状
に、かつ、各ノズルからの噴出ガスが、この中心軸上に
向かって逆円錐形をなすように、中心軸に対して投射角
θをもって配置されている。また、注湯孔8は、中心軸
に対して偏心して、ずれaが生じる位置に存在するよう
に配設されている。
注湯口の注湯孔8から流下する溶湯流6は、矢印で示
されるように流下し、まず短尺ノズル72からのガスジェ
ットの作用を受け、次いで長尺ノズル71からのガスジェ
ットの作用を受ける。それによって、溶湯流6は霧化さ
れ、凝固されて、粒状金属粉末が形成される。
上記第1図に示す場合には、注湯孔8は、中心軸に対
して偏心して、ずれaが生じる位置に存在しているが、
注湯口を中心軸上に設け、長尺ノズルの投射角度と短尺
ノズルの投射角度とを異なる角度とし、それによって注
湯口から流下する溶湯流に、まず短尺ノズルからのガス
ジェットを投射し、次いで長尺ノズルからのガスジェッ
トを投射させるようにしてもよい。
本発明において、噴霧ノズルのノズル数をn個とした
場合、短尺ノズルn/3個付近の場合において、最良の噴
霧状況が得られる。ただし、短尺ノズルが1個の場合に
は、溶湯の霧化方向が不安定になり、対向する長尺ノズ
ルな中央部から外れる可能性が大きくなるので、短尺ノ
ズルは少なくとも2個存在しなければならない。また、
噴霧効率は、最終段階でのエネルギー集中力により左右
されるため、少なくとも半円周(n/2)は長尺ノズルが
位置するようにする必要がある。
また、本発明の場合、各ノズルの投射角度θは15゜〜
25゜の範囲に設定するのが好ましい。ノズルからのガス
ジェットの投射角度が溶湯流(重力方向)に対し、低角
度になるほど、金属粉末は異形化する傾向にあり、か
つ、噴霧効率が低下しやすくなり、逆に、高角度になる
ほど噴霧効率は増大するが、同時に溶湯が反跳しやく、
閉塞確率が増大する。したがって、良好な噴霧状態を維
持するためには、投射角度は、上記の範囲に設定するの
が好ましい。
本発明によれば、金属溶湯流は、まず、噴霧ノズルの
内の短尺ノズルからのガスジェット流に衝突し、霧化さ
れ、さらに未凝固のまま対向する長尺ノズルからのガス
ジェット流により粉化、凝固する。したがって、高圧ガ
スのジェットフォームは非対称で長時間噴霧した場合で
も、閉塞現象は起こりにくく、かつ、2段噴霧の形で霧
化が行われるので、エネルギー効率もよく、得られる金
属粉末の粒度分布も比較的狭いものとなる。また、溶湯
の閉塞確率が低減することにより、噴霧ガスのガス圧も
増加させることができ、金属粉末の粒度を小さくするこ
とも可能になる。
実施例 以下、本発明を実施例によって説明する。
第1図に示す噴霧ノズルを用いて球状金属粉末を製造
した。ペンシル型ノズルを、円周上にほぼ等間隔で配置
した。長尺ノズルと短尺ノズルの個数、中心軸に対する
長尺ノズルと短尺ノズルとの寸法の差(△r=r2−r1:r
2>r1)、及び投射角度θについては、第1表に示すよ
うに設定した。
5Ag)を原料として使用し、球状金属粉末を製造し
た。すなわち、まず、加熱炉で半田原料を溶解し、注湯
口から溶湯を流下させ、上記ペンシル型ノズルより高圧
窒素ガスをガス圧40kg/cm2で溶湯流に投射し、霧化・凝
固させて、球状半田粉末を製造した。この際、注湯孔8
の中心軸に対するずれaを、ノズル長さにより調整し、
第1表に示される噴霧条件の下に操作を行った。
得られた球状半田粉末について、100メッシュ通過分
中235〜400メッシュ分の粉末収率及び粉末粒子のアスペ
クト比を調査した。それらの結果を第1表に示す。な
お、アスペクト比とは、粉末粒子を任意の面に投影した
ときの長径と短径との比をいう。
第1表の結果から、投射角度が大きくなると、粉末収
率は増大するが、ノズル周辺部での閉塞現象が起き易
く、完注が出来なくなり、逆に投射角度が小さくなる
程、粉末は不規則形状になり、同時に粉末収率も漸減す
ることが分かる。この一般的傾向に対して、噴霧ノズル
として長尺ノズルと短尺ノズルとを適当に組合わせて使
用した場合には、噴霧良好な完注領域が高投射角度側に
ずれ、粉末の球状化と粉末収率の向上に有利であること
が分かる。なお、工業的に実施可能である場合の基準と
して、アスペクト比1.1以下、及び粉末収率15%以上を
採用した。
発明の効果 本発明の球状金属粉末の製造方法は、噴霧ノズルとし
て、複数個の短尺ノズルを含み、かつ、長尺ノズルの個
数が短尺ノズルよりも大であるものを使用し、注湯口か
ら流下する溶湯流に、まず短尺ノズルからのガスジェッ
トを投射し、次いで長尺ノズルからのガスジェットを投
射することによって、霧化・凝固させるから、ノズル噴
霧法特有のノズル閉塞現象を生じることがない。したが
って、良好な噴霧状態を長時間にわたって維持すること
ができるので、金属粉末を効率的に、微粒化、かつ球状
化することができる。したがって、本発明によれば、低
いアスペクト比を有する球状金属粉末を高い粉末収率で
工業的な規模で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を実施するために用いる噴霧ノズルの
要部の概略断面図、第2図は、本発明を実施するために
用いるガス噴霧装置の概略構成図である。 1……るつぼ、2……溶湯、3……注湯口、4……噴霧
ノズル、5……チャンバー、6……溶湯流、7……ペン
シル型ノズル、71……長尺ノズル、72……短尺ノズル、
8……注湯孔。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属溶湯を注湯口から流下させ、その周囲
    から高圧のガスジェットを噴霧ノズルから溶湯流に投射
    して霧化・凝固させることからなる球状金属粉末の製造
    方法において、該噴霧ノズルとして、複数個の短尺ノズ
    ルを含み、かつ、長尺ノズルの個数が短尺ノズルよりも
    大であるものを使用し、注湯口から流下する溶湯流に、
    まず短尺ノズルからのガスジェットを投射し、次いで長
    尺ノズルからのガスジェットを投射することによって、
    霧化・凝固させることを特徴とする球状金属粉末の製造
    方法。
  2. 【請求項2】噴霧ノズルの各ノズルが、同心円上に配置
    され、かつ各ノズルの投射角度が、該溶湯流に対して15
    ゜〜25゜の範囲にあることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載の球状金属粉末の製造方法。
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