JP2019214786A - 金属粉末の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】不純物量が低減された、従来の水アトマイズ法等により得られる金属粉末よりも微細な金属粉末を低コストで製造する方法、およびそのための装置を提供する。【解決手段】溶融金属粒12に対して高圧水13を吹き付けて溶融金属粒12を粉砕する水アトマイズ工程を有する。溶融金属粒12は、例えば、溶融金属10に対して、溶融金属10の融点以上の高温流体を噴射して溶融金属10を粗粉砕することにより供給される。溶融した状態の金属粒に対して水アトマイズ工程を実施することで、粒径の小さな金属粒を効果的に粉砕し、微細な金属粉末を製造することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、金属粉末を製造する方法および装置に関するものであり、殊に微細な金属粉末の製造に関する。
金属粉末は産業において重要な素材であり、その特性に応じて電子材料、触媒、電池の活物質、工具、医薬品、宝飾品など様々な用途に使用されている。これらの中でも、電子材料などの用途においては、近年製造される電子装置などの製品の小型化、製品の構成部品の集積化が急速に進み、金属粉末のさらなる微細化が求められ、粒子径の小さい金属粉末を収率高く製造できる方法が望まれている。
従来、微細な金属粉末の製造方法としては、例えば特許文献1に開示されているような、1100℃以上の高温の溶融金属に高圧水を吹き付けて粉砕および急冷を行う水アトマイズ法が知られており、この方法によれば、安価に金属粉末を提供することができる。
その他、ガスアトマイズ法(例えば特許文献2)、金属素材にプラズマジェットを吹き付ける方法(例えば特許文献3)、溶融金属にフレームジェットを噴射する方法(例えば特許文献4)もある。さらに、例えば特許文献5には、水アトマイズ法とガスアトマイズ法とを併用することが示唆されている。これは、先ずガスアトマイズ法で溶融金属を粉砕し、続けて水アトマイズ法でさらに粉砕する方法であると考えられる。
また、例えば特許文献6には、溶融金属に対してフレームジェットを噴射し、フレームジェットの噴射により得られた溶融金属粉末を冷却媒体で冷却する金属粉末の製造方法が記載されている。これは、コストに着目し、水アトマイズ法などでかかる各種設備、装置の費用を低減し、さらに低コストで金属粉末を提供しようとしたものである。
特開2016−141817号公報 特開昭56−146804号公報 特開平5−179316号公報 国際公開第2012/157733号 特開2010−245460号公報 特開2014−136807号公報
上述の通り、金属粉末のさらなる微細化が求められている。
上記特許文献1に記載されている水アトマイズ法では、溶融金属に高圧水が衝突してせん断力がかかる(これにより溶融金属の粉砕が起こる)と同時に急冷が起こり固化するため、得られる粉末の微細化には限度がある。
また、上記特許文献2〜4のいずれの方法でも、溶融金属を粉砕する力が弱く、得られる金属粉末の粒径は、せいぜい水アトマイズ法と同レベルである。さらに、上記特許文献5に記載されているように水アトマイズ法とガスアトマイズ法を併用する方法についても、ガスと接触した時点で溶融金属が冷却されて固化するため、水アトマイズによる粉砕は不十分になり、やはり粉末の微細化には限度があるという問題がある。
上記特許文献6には、水アトマイズ法で使用されるような高圧ポンプが不要である旨が記載されており、特許文献6における冷却媒体の噴射は冷却のみを目的としたものである。このため特許文献6に記載された方法で得られる金属粉末の粒径は、特許文献1〜5記載の方法で得られる金属粉末のものと同程度と考えられる。
一方、金属粉末の製造方法として、溶液中で金属イオンを還元することにより金属粉末を合成する湿式反応も知られている。湿式反応プロセスによれば、水アトマイズ法等よりも微細な金属粉末が得られることが知られているが、反応においてさまざまな薬剤を使用するため、これらが金属粉末中に不純物として混入するという問題がある。さらに、湿式反応は、水アトマイズ法に比べてコストが高い。
以上の従来技術に伴う問題を解決するため、本発明は、不純物量が低減された、従来の水アトマイズ法等により得られる金属粉末よりも微細な金属粉末を低コストで製造する方法、およびそのための装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、溶融金属粒に対して高圧水を吹き付けて前記溶融金属粒を粉砕する水アトマイズ工程を有する、金属粉末の製造方法を提供する。
前記溶融金属粒が、溶融金属に対して、前記溶融金属の融点以上の高温流体を噴射して前記溶融金属を粗粉砕することにより供給されてもよい。前記高温流体は、フレーム、プラズマおよびガスからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。前記溶融金属粒の供給は、前記溶融金属を落下させながら、前記溶融金属の落下速度よりも高速で前記高温流体を噴射して行われてもよい。
前記高温流体は、フレームであり、その噴射速度が500m/s以上であってもよい。また、フレームの噴射速度が1200m/s以下であってもよい。前記水アトマイズ工程は、前記溶融金属粒に、水圧90MPa〜400MPa、水量100L/min以上の高圧水を吹き付けて行われてもよい。
前記高温流体をフレームとし、前記溶融金属の流れの横断面の外周側の、前記流れの中心線に対して対称な複数の位置から、前記中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度でフレームを噴射し、前記高圧水を、前記溶融金属粒の流れの横断面の外周側の、前記中心線に対して対称な複数の位置から、前記中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度で噴射し、前記フレームが直線状に噴射されたと仮定した場合の、フレーム同士が最初に衝突する仮想交点と、前記高圧水が直線状に噴射されたと仮定した場合の、高圧水同士が最初に衝突する仮想交点との距離を、前記高圧水の水圧で除した値A(mm/MPa)が、1.25mm/MPa以上であってもよく、前記値Aが1.25mm/MPa〜1.60mm/MPaであることがより好ましい。
また、本発明は、水アトマイズ法を用いて、溶融金属粒から金属粉末を製造する装置であって、溶融金属粒を供給する供給手段と、前記供給手段により供給される前記溶融金属粒に高圧水を吹き付けて溶融金属粒を粉砕する高圧水噴射機構とを有する、金属粉末の製造装置を提供する。
前記供給手段が、溶融金属を供給する溶融金属供給手段と、前記溶融金属供給手段により供給される前記溶融金属に対して、前記溶融金属の融点以上の高温流体を噴射する高温流体噴射機構とを有してもよい。前記高温流体噴射機構がフレームジェット噴射機構でもよい。前記溶融金属供給手段が、その底部に、前記溶融金属を出湯し、落下させるノズルを有していてもよい。
前記フレームジェット噴射機構は、前記溶融金属供給手段により供給された溶融金属の流れの横断面の外周側に、前記流れの中心線に対して対称位置となるように複数設置されたジェットバーナーを有し、各ジェットバーナーからは、前記中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度でフレームが噴射され、前記高圧水噴射機構は、前記溶融金属粒の流れの横断面の外周側に、前記中心線に対して対称位置となるように複数設置された注水ノズルを有し、各注水ノズルからは、前記中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度で高圧水が噴射され、各ジェットバーナーからフレームが直線状に噴射されたと仮定した場合の、フレーム同士が最初に衝突する仮想交点と、各注水ノズルから高圧水が直線状に噴射されたと仮定した場合の、高圧水同士が最初に衝突する仮想交点との距離を、前記高圧水の水圧で除した値A(mm/MPa)が、1.25mm/MPa以上であってもよく、前記値Aが1.25mm/MPa〜1.60(mm/MPa)であることが好ましい。
本発明によれば、不純物量が低減された微細な金属粉末を低コストで製造することができる。
本発明の実施の形態にかかる金属粉末の製造装置の概略を示す図である。 仮想交点間距離Xの説明図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
[金属粉末の製造方法]
まず、本発明の金属粉末の製造方法について説明する。本発明は、アトマイズ法を用いて溶融金属粒から金属粉末を製造する方法である。従来のアトマイズ法等では、粉砕力が不十分で、微細な金属粉末を効率よく得ることが困難であった。また、水アトマイズ法とガスアトマイズ法との併用では、形式上は2段階の粉砕となるものの、最初の粉砕であるガスアトマイズを行った時点で溶融金属が粉砕されるとともに冷却されて、固化するため、次の水アトマイズによる粉砕は不十分なものとなる。
このように、粉砕の回数を増やしたとしても、各粉砕が効果的に行われなければ、微細な金属粉末は得られない。そこで本発明では、溶融した状態の金属粒に対して水アトマイズ工程を実施することで、ある程度粒径の小さな金属粒をさらに効果的に粉砕し、微細な金属粉末を製造することを可能とした。
本発明の金属粉末の製造方法が対象とする金属種に特に限定はないが、本発明によれば微細な金属粉末を提供することができるので、微細な粉末が求められる用途に使用される金属が対象として好適である。そのような金属として具体的には、元素周期表第2族から第15族の元素のうちの1種以上が挙げられ、本発明の金属粉末の製造方法が好適に適用できる観点から、好ましくはAu、Ag、Cu、Pd、Ni、Co、Al、Si、P、B、Ti、Cr、Fe、Zn、In、Sn、Te、Bi、Mg、Mnのうちの1種以上が挙げられる。これらの金属を単独で使用して金属粉末としてもよいし、複数を使用して合金粉末としてもよい。さらに、1種又は複数の金属をメインとしてこれに他の金属を微量添加して、得られる金属(合金)粉末に所望の特性を付与してもよい。
<溶融金属粒の供給(粗粉砕工程)>
本発明においては、溶融金属粒は公知の方法で供給することができる。例えば、金属をその融点以上に加熱して溶融金属とし、これに、その金属の融点以上の高温流体を噴射することで、溶融金属にせん断力を付与して粗粉砕する。溶融金属へ高温流体を噴射する方法は特に限定されないが、溶融金属粒の製造効率の観点から、炉などにおいて溶融させた金属をその底部の開口部から落下させ、これに高温流体を噴射して粗粉砕することが好ましい。
このような粗粉砕工程に使用できる高温流体の種類は特に制限されないが、粉砕力の観点から、高速で噴射できる高温流体として、フレーム、プラズマ、およびガスが好ましい。これらは1種単独で使用してもよいし2種以上をあわせて使用してもよい。また、これらを多段階で噴射することによって、溶融金属を複数回粗粉砕してもよい。これによって、次の水アトマイズ工程に供給される溶融金属粒の粒径が小さくなり、最終的に得られる金属粉末がより微細なものとなると考えられる。コストの観点からは、高温流体として、フレームが特に好ましい。
高温流体の温度は、粗粉砕する金属の融点以上であればよいが、これにより生成した溶融金属粒が次の水アトマイズ工程に移行するまでに一定の冷却を受けるので、この冷却によって溶融金属粒が固化しないようにする。すなわち、高温流体の温度は、溶融金属の比熱、高温流体との接触時間等から勘案し、溶融金属粒が水アトマイズ工程に移行するまで溶融状態を維持できるだけのエネルギーを与えられる程度にする。
高温流体の噴射速度は、溶融金属に適切なせん断力を付与できれば特に制限されないが、上記のように溶融金属を炉などから落下させる場合には、その落下速度よりも速いことが好ましく、せん断力の観点から100m/s〜2500m/sであることがより好ましい。さらに好ましくは150m/s〜2000m/sであるとよい。
なお、高温流体としてフレームを使用する場合、フレームを形成するガス(以下「フレーム形成ガス」ともいう)の噴射速度(流速)は通常240m/s〜1500m/sである。本発明においては、高温流体がフレームである場合、フレーム形成ガスの噴射速度がフレームの噴射速度であるとみなす。得られる金属粉末の粒径を小さくする観点から、フレーム形成ガスの噴射速度すなわちフレームの噴射速度が500m/s以上であることが好ましい。また同様な観点から、フレームの噴射速度が1200m/s以下であることが好ましく、630m/s以下であることが更に好ましい。
また、フレーム形成ガスは、燃料ガスと酸素ガスの混合ガスである。燃料ガスとしては従来燃焼に使用されているガスが特に制限なく使用可能であるが、その例としては、アセチレン、プロパン、エチレン及びメタンが挙げられる。これらの中でもコストの点からプロパンが好ましい。また、例えばプロパンと酸素の理論的燃焼割合はモル比で1(プロパン):5(酸素)であるが、実際の燃焼においては酸素ガスの一部が燃焼に使用されない場合もあり、また不完全燃焼を避けるために、理論的燃焼割合よりも酸素を多く混合することが好ましい。
また、粗粉砕工程においては、粉砕の効率や設備コストの観点から、炉などにおいて溶融金属を調製し、その底部の開口部からこれを落下させ、そして以下のようにフレームを噴射することが好ましい。すなわち、落下する溶融金属の流れの横断面の外周側の、溶融金属の流れの中心線に対して対称な複数の位置から、前記溶融金属の流れの中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度でフレームを噴射する。この構成の詳細については、後述の本発明の金属粉末の製造装置の実施の形態の説明において、図1及び2を参照しながら説明する。なお中心線とは、落下する溶融金属の流れの、流れ方向における中心を通る直線を意味する。
以上の粗粉砕工程によって、溶融金属粒が供給される。
<水アトマイズ工程>
次に、水アトマイズ工程について説明する。例えば上記の粗粉砕工程によって供給された溶融金属粒に対して高圧水を吹き付けることで、溶融金属粒がさらに粉砕されて粉末化し、微細な金属粉末が製造される。
水アトマイズ工程においては、溶融金属粒に、好ましくは水圧90MPa〜400MPa(より好ましくは100MPa〜350MPa、さらに好ましくは120MPa〜280MPa)で、好ましくは水量100L/min以上(より好ましくは130L/min〜400L/min)で、水を吹き付ける。これに使用される水のpHは特に制限されないが、金属を腐食したり溶解するようなpH領域は避ける。
溶融金属粒は、高圧水を吹き付けられることでせん断されて更に粒径が小さくなるとともに、急冷凝固する。このようにして得られた金属粉末は微細となる。さらに本発明によれば、湿式反応のように様々な薬剤を使用することなく粉末を製造することから、得られる金属粉末中の不純物量が少なく、これに起因する様々な不利点(例えば粉末を焼成した際のガス発生)が改善される。このような特性から、本発明の金属粉末の製造方法により製造された金属粉末は、その金属種にもよるが、電子材料、触媒、電池の活物質、工具、医薬品、宝飾品などの様々な用途に利用可能である。
上述の通り粗粉砕工程においては、溶融金属を落下させ、溶融金属の流れの横断面の外周側の対称な複数の位置から、前記流れの中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度でフレームを噴射することが好ましい。そして製造される金属粉末の粒度の均一性の観点から、水アトマイズ工程における高圧水の噴射は、フレームの噴射と同心円状に行われることが好ましい。すなわち、前記高圧水を、溶融金属粒の流れの横断面の外周側の、溶融金属の流れの中心線に対して対称な複数の位置から、溶融金属の流れの中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度で噴射することが好ましい。この構成の詳細については、後述の本発明の金属粉末の製造装置の実施の形態の説明において、図1及び2を参照しながら説明する。
なおこの構成の場合において、フレームによる粗粉砕が行われてから高圧水による水アトマイズが行われるまでの間隔と高圧水の水圧が所定の関係を満足すると、より微細な金属粉末を得ることができる。具体的には、まず前記の間隔は、前記フレームが直線状に噴射されたと仮定した場合の、フレーム同士が最初に衝突する仮想交点と、前記高圧水が直線状に噴射されたと仮定した場合の、高圧水同士が最初に衝突する仮想交点との距離(仮想交点間距離)として定義する。なおフレーム及び高圧水ともに「直線状に噴射された」と仮定するのは、重力の影響や高圧水の噴射により生ずる陰圧の影響などの理由で、これらは完全な直線状には噴射されないと考えられるからである。またここでいう「直線状に噴射された」とは、フレーム(フレーム形成ガス)及び水の各々が、噴射される噴射口の口径と同じ径で、曲がるなどすることなく噴射される(と仮定する)という意味である。更に、溶融金属の粗粉砕が複数回行われる場合は、上記「フレーム同士が最初に衝突する仮想交点」は、最後に(粒となっている)溶融金属に対して噴射されるフレーム同士が最初に衝突する仮想交点とする。
本構成において、仮想交点間距離を高圧水の水圧で除した値A(mm/MPa)が、1.25mm/MPa以上であることが好ましい。高圧水の噴射による陰圧の影響で、高圧水の上段のフレームが高圧水側に吸われることとなり、実際のフレーム同士が最初に衝突する点と高圧水同士が最初に衝突する点との距離は、仮想交点間距離よりも小さくなる。この小さくなる度合いは、高圧水の水圧が高くなるほど大きくなる。溶融金属がフレームにより十分に粉砕されるためには、溶融金属がフレームに衝突してから高圧水に衝突するまでに一定の距離があることが望ましいと考えられる。それの指標である仮想交点間距離は、前記の通り高圧水の水圧により影響を受けるので、前者を後者で割ることにより、水圧による影響を除いた。製造される金属粉末の粒子径を特に微細にする観点からは、前記値Aは、1.25mm/MPa〜1.60mm/MPaであることがより好ましい。
なお、水アトマイズ工程の実施により金属粉末が水中に分散したスラリーが得られるが、このスラリーを濾過して金属粉末を回収し、さらにこれを水洗、乾燥、解砕、分級等してもよい。
以上説明した本発明の金属粉末の製造方法では、溶融金属粒に対して水アトマイズすることで、金属粒を効果的に粉砕するため、従来のアトマイズ法等に比較してより微細な金属粉末を製造することができる。
[金属粉末の製造装置]
次に、本発明の実施形態にかかる金属粉末の製造装置の例を参照して、本発明の金属粉末の製造方法の具体的な実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる金属粉末の製造装置を示し、金属粉末の製造時の様子を模式的に示す断面図である。なお符号4及び5がつけられたリング状の部位については立体的に示している。
製造装置1は、溶融金属粒12を供給する供給手段2と、供給手段2により供給された溶融金属粒12に高圧水13を吹き付けて溶融金属粒12を粉砕する高圧水噴射機構5とを有している。供給手段2は、具体的には、溶融金属10を供給する溶融金属供給手段3(例えばタンディッシュ)と、溶融金属10の融点以上の高温流体を噴射する高温流体噴射機構4(例えばフレームジェット噴射機構)とを有している。以下、溶融金属供給手段をタンディッシュ3、高温流体噴射機構をフレームジェット噴射機構4として説明する。
溶融金属10の供給手段であるタンディッシュ3は、金属を融点以上に加熱して溶融させることができ、溶融金属10を収容するとともに、底部に、溶融金属10を出湯するノズル3aを有している。タンディッシュ3内の溶融金属10は、融点以上の温度に加熱されるとともにその温度が保持されており、ノズル3aを介して下方へ溶融金属10を落下させることができる。
タンディッシュ3の下方には、フレームジェット噴射機構4としてのジェットバーナーが設けられている。ジェットバーナーは、ノズル3aから落下する溶融金属10の流れの横断面の外周側に、この流れの中心線に対して対称位置となるように複数設置されていることが好ましい。各ジェットバーナーは、落下する溶融金属10に対して、溶融金属10の融点以上の高温のフレーム11を、溶融金属10の外周側から斜め下方に向かって均等に噴射する。
ここで、図1中に示した符号4aは、フレームジェット噴射機構4としてのジェットバーナーの噴射口の配列(以下、「フレーム噴射口配列4a」)を示している。ノズル3aから落下する溶融金属10の流れの横断面の外周側に、この流れの中心線に対して対称位置となるようにジェットバーナーが複数設置されることにより、フレーム噴射口配列4aは、ノズル3aから落下する溶融金属10の流れの中心線L(溶融金属10の流れの、流れ方向における中心を通る直線)を中心とし、互いに水平面内にあるリング状に配置されることとなる。また、各ジェットバーナーからは、落下する溶融金属10に対して、溶融金属10の融点以上の高温のフレーム11を、溶融金属10の外周側から中心線Lに対してそれぞれ同じ傾斜角度で斜め下方に向かって噴射する。これにより、フレーム11は複数のジェットバーナー(フレーム噴射口配列4a)から下方に向かって略円錐形状に噴射されることとなる。
フレーム11の噴射速度(各ジェットバーナーの噴射口における噴射速度)は、溶融金属10の落下速度よりも高速であり、例えば溶融金属10の落下速度が2.0m/s程度の場合、噴射速度を100m/s〜2500m/s程度、好ましくは150m/s〜2000m/s程度とする。このようなフレームジェット噴射機構4により、ノズル3aから落下する溶融金属10に対して下方に向かって略円錐形状にフレームが噴射されることにより、溶融金属10を粗粉砕する粗粉砕工程が行われ、粗粉砕されてできた溶融金属粒12が、さらに下方に向けて落下する。粗粉砕されてできる溶融金属粒12が広がらないように、フレームジェット噴射機構4と高圧水噴射機構5との間において、溶融金属粒12を包むように所定径のバレルを設置してもよい(図示せず)。なお、フレーム11が直線状に噴射されていると仮定した場合の、フレーム11によって形成される円錐形状の頂角θは好ましくは15°〜60°である。この場合の円錐形状は、各ジェットバーナーの噴射口の内縁(フレーム噴射口配列4aの内縁)を底面とし、フレーム11が直線状に噴射されたと仮定した場合のフレーム11の噴射方向の内側面で定義する。「直線状に噴射された」の意味は、上記本発明の金属粉末の製造方法の実施の形態に関して説明したものと同様である。
フレームジェット噴射機構4の下方には、高圧水を吹き付ける高圧水噴射機構5が設けられ、フレームジェット噴射機構4で粗粉砕されてできた溶融金属粒12に向けて高圧水13を吹き付けて溶融金属粒12をさらに粉砕する水アトマイズ工程を行う。高圧水噴射機構5は、高圧ポンプおよび複数の注水ノズルを有し、注水ノズルは、溶融金属粒12の流れの横断面の外周側に、溶融金属の流れの中心線に対して対称位置となるように複数設置されていることが好ましい。各注水ノズルは、落下する溶融金属粒12に対して、高圧水13を斜め下方に噴射するように設置され、落下する溶融金属粒12に対して、外周側から斜め下方に向かって均等に噴射する。
ここで、図1中に示した符号5aは、高圧水噴射機構5としての注水ノズルの噴射口の配列(以下、「注水噴射口配列5a」)を示している。フレームジェット噴射機構4で粗粉砕されて落下する溶融金属粒12の流れの横断面の外周側に、溶融金属粒12の流れの中心線L’(ノズル3aから落下する溶融金属10の流れの中心線Lと同一の直線となると考えられる。)に対して対称位置となるように注水ノズルが複数設置されることにより、注水噴射口配列5aは、フレーム11により粗粉砕されて落下する溶融金属粒12の流れの中心線L’を中心とし、互いに水平面内にあるリング状に配置されることとなる。また、各注水ノズルからは、落下する溶融金属粒12に対して、溶融金属粒12の外周側から中心線L’に対してそれぞれ同じ傾斜角度で斜め下方に向かって高圧水13を噴射する。これにより、高圧水13は複数の注水ノズル(注水噴射口配列5a)から下方に向かって略円錐形状に噴射されることとなる。なおこの場合も、円錐形状は、各注水ノズルの噴射口の内縁(注水噴射口配列5aの内縁)を底面とし、高圧水13が直線状に噴射されたと仮定した場合の高圧水13の噴射方向の内側面で定義する。「直線状に噴射された」の意味は、上記本発明の金属粉末の製造方法の実施の形態に関して説明したものと同様である。
図2に示すように、高圧水13の噴射は、金属粉末14の粒度の均一性の観点から、フレームジェット噴射機構4によるフレーム11の噴射と同心円状に行われることが好ましい。すなわち、フレーム噴射口配列4aと注水噴射口配列5aは、いずれもノズル3aから落下する溶融金属10の流れの中心線Lを中心にしてリング状に配置する。また、フレーム11が直線状に噴射されたと仮定した場合にこれによって形成される円錐形状の頂点(各ジェットバーナーからフレーム11が直線状に噴射されたと仮定した場合の、フレーム11同士が最初に衝突する仮想交点11a)と、高圧水13が直線状に噴射されたと仮定した場合にこれによって形成される円錐形状の頂点(各注水ノズルから高圧水13が直線状に噴射されたと仮定した場合の、高圧水13同士が最初に衝突する仮想交点13a)との距離(以下、「仮想交点間距離X」)を、高圧水13の水圧で除した値A(mm/MPa)は、製造される金属粉末14の微細化効果を高めるために、1.25mm/MPa以上であることが好ましく、1.25mm/MPa〜1.60mm/MPaであることがより好ましい。
この高圧水噴射機構5では、上記で説明した水圧や水量の条件で、高圧水13を溶融金属粒12に向けて噴射して、フレーム11により粗粉砕された溶融金属粒12をさらに粉砕して微細化させ、同時に急冷凝固させることによって、溶融金属粒12を粉末化する。
以上のような製造装置1のフレームジェット噴射機構4および高圧水噴射機構5は、例えばチャンバー21内に設けられ、チャンバー21の底部に金属粉末14が水とともにスラリーとして堆積する。得られた金属粉末14のスラリーは、ろ過、水洗、乾燥、解砕、分級等の工程を経て、製品として使用される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
[実施例1]
図1で説明した金属粉末の製造装置を用い、銅の溶湯から、フレームジェットによる粗粉砕工程と水アトマイズ工程とを併用する製造方法で銅粉末を製造した。
具体的には、タンディッシュ炉3中にて銅を1300℃に加熱して溶湯とし、タンディッシュ炉3の底部に設けられたノズル3aより出湯させた。
出湯した銅の溶湯10に対して、この溶湯10の流れの横断面の外周側に、溶湯10の流れの中心線に対して対称位置に設置された複数のジェットバーナーからフレーム11を噴射し、溶湯10を粗粉砕した。ここで、フレーム形成ガスとしてはプロパンガス、酸素ガス及び圧縮空気の混合ガスを使用し、プロパンガスの噴射速度(流速)を33m/sとし、酸素ガスの流速を72m/sとし、圧縮空気の流速を510m/sとした。これらのガスは同じ方向で噴射させることで、フレーム形成ガスの流速を高めて(フレーム形成ガスとしての流速は615m/s)フレーム11の噴射速度を速くし、またこれらのガスはフレーム着火部分近傍で合流させた。なお、フレーム11の温度を、マテリアルエコリファイン株式会社製手動式浸漬型光ファイバー温度計FIMTHERM-HMIIをジェットバーナーの噴射口に近づけ測定したところ、温度は2146℃であった。
続いて、フレーム11による粗粉砕によりできた溶融金属粒12に対して、高圧水噴射機構5により高圧水13を吹き付けて粉砕を行った。具体的には、溶融金属粒12に対して、大気雰囲気下、水圧115MPa、水量160L/分で水を吹き付けて急冷凝固させ、銅粉末が水に分散したスラリーを得た。このスラリーを濾過し、得られた固形物を水洗し、乾燥して、銅粉末を得た。なお、仮想交点間距離Xは204.4mmであり、これを高圧水13の水圧で割った値Aは1.777mm/MPaであった。
得られた銅粉末について、BET比表面積、タップ密度、粒度分布、酸素量及び炭素量の測定を行った。具体的には以下の通りである。
BET比表面積:BET比表面積測定器(ユアサアイオニクス株式会社製の4ソーブUS)を使用して、測定器内に105℃で20分間窒素ガスを流して脱気した後、窒素とヘリウムの混合ガス(N:30体積%、He:70体積%)を流しながら、BET1点法により測定した。
タップ密度:特開2007−263860号公報に記載された方法と同様に、銅粉末を内径6mm×高さ11.9mmの有底円筒形のダイに容積の80%まで充填して銅粉末層を形成し、この銅粉末層の上面に0.160N/mの圧力を均一に加え、この圧力で銅粉末がこれ以上密に充填されなくなるまで前記銅粉末層を圧縮した後、銅粉末層の高さを測定し、この銅粉末層の高さの測定値と、充填された銅粉末の重量とから、銅粉末の密度を求め、これを銅粉末のタップ密度とした。
粒度分布:レーザー回折式粒度分布測定装置(SYMPATEC社製のへロス粒度分布測定装置(HELOS&RODOS(気流式の分散モジュール)))を使用して、分散圧5barで測定した。
酸素量:酸素・窒素分析装置(株式会社堀場製作所製のEMGA−920)により測定した。
炭素量:炭素・硫黄分析装置(株式会社堀場製作所製のEMIA−220V)により測定した。
以上の銅粉末の製造条件を後記表1に、測定結果を後記表2にまとめる。
[実施例2〜6]
プロパンガスの流速(m/s)、酸素ガスの流速(m/s)、圧縮空気の流速(m/s)、及び仮想交点間距離X(mm)を後記表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして銅粉末を製造し、各種測定を実施した。測定結果を後記表2に示す。
[比較例1]
水アトマイズ装置を使用して、実施例1の水アトマイズ工程と同様な条件で、銅粉末の製造を行った。具体的には、銅を大気雰囲気中において1300℃に加熱して溶解した溶湯をタンディッシュ炉の下部から落下させながら、水アトマイズ装置により大気雰囲気中において水圧115MPa、水量160L/分で水を吹き付けて急冷凝固させ、得られたスラリーを濾過し、得られた固形物を水洗し、乾燥して、銅粉末を得た。得られた銅粉末について、実施例1と同様にして各種測定を実施した。
以上の結果を下記表1及び2に示す。
なお表2において、BET径とは銅粉末のBET比表面積から計算した真球換算の粒子径であり、式「BET径=6/(BET比表面積×銅の密度(8.94g/cm))」に従って求めた。
比較例1及び実施例1の比較から、水アトマイズのみを行った場合に比べて、フレームによる粗粉砕と水アトマイズによる更なる粉砕の併用により、得られる銅粉末のD90が小さくなったことが分かる。
フレーム形成ガスの流速すなわちフレームの噴射速度に関しては、実施例2〜5の比較から、フレーム形成ガス流速が615m/s〜627m/sの範囲において、(比較例で得られた銅粉末に比べて)D50及びD90の小さい、微細な銅粉末が得られた。フレーム形成ガスの流速がこの範囲にない実施例5は、銅粉末のD50は比較例のものとほぼ変わらないが、D90は小さくなっていた。
[実施例7〜10]
溶湯原料として銀を使用し、プロパンガスの流速(m/s)、酸素ガスの流速(m/s)、圧縮空気の流速(m/s)、仮想交点間距離X(mm)、及び水アトマイズ条件(高圧水の水圧及び溶湯温度)を後記表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして銀粉末を製造し、各種測定を実施した。測定結果を後記表4に示す。
[比較例2]
水アトマイズ装置を使用して、実施例7の水アトマイズ工程と同様な条件で、銀粉末の製造を行った。具体的には、銀を大気雰囲気中において1600℃に加熱して溶解した溶湯をタンディッシュ炉の下部から落下させながら、水アトマイズ装置により大気雰囲気中において水圧150MPa、水量160L/分で水を吹き付けて急冷凝固させ、得られたスラリーを濾過し、得られた固形物を水洗し、乾燥して、銀粉末を得た。得られた銀粉末について、実施例1と同様にして各種測定を実施した。
以上の結果を下記表3及び4に示す。
比較例2及び実施例7の比較から、水アトマイズのみを行った場合に比べて、フレームによる粗粉砕と水アトマイズによる更なる粉砕の併用により、得られる銀粉末のD90が小さくなったことが分かる。
仮想交点間距離Xと高圧水の水圧の関係に関しては、実施例7と実施例8〜10の比較から、値Aを1.25mm/MPa以上とすることで、D50及びD90の小さい、微細な銀粉末が得られた。
さらに実施例1〜6と実施例8〜10との比較から、値Aが1.25mm/MPa〜1.60mm/MPaのときに、水アトマイズのみを行った場合に比べてD50が非常に小さくなった金属粉末が得られたことがわかる。
本発明は、溶融金属から金属の微細な粉末を製造する際に適用できる。
1 製造装置
2 供給手段
3 溶融金属供給手段(タンディッシュ)
3a ノズル
4 高温流体噴射機構(フレームジェット噴射機構)
4a フレーム噴射口配列
5 高圧水噴射機構
5a 注水噴射口配列
10 溶融金属
11 フレーム
11a 仮想交点
12 溶融金属粒
13 高圧水
13a 仮想交点
14 金属粉末
21 チャンバー
X 仮想交点間距離

Claims (15)

  1. 溶融金属粒に対して高圧水を吹き付けて前記溶融金属粒を粉砕する水アトマイズ工程を有する、金属粉末の製造方法。
  2. 前記溶融金属粒が、溶融金属に対して、前記溶融金属の融点以上の高温流体を噴射して前記溶融金属を粗粉砕することにより供給される、請求項1に記載の金属粉末の製造方法。
  3. 前記高温流体は、フレーム、プラズマおよびガスからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項2に記載の金属粉末の製造方法。
  4. 前記溶融金属粒の供給は、前記溶融金属を落下させながら、前記溶融金属の落下速度よりも高速で前記高温流体を噴射して行われる、請求項2または3のいずれか一項に記載の金属粉末の製造方法。
  5. 前記高温流体は、フレームであり、その噴射速度が500m/s以上である、請求項4に記載の金属粉末の製造方法。
  6. フレームの噴射速度が1200m/s以下である、請求項5に記載の金属粉末の製造方法。
  7. 前記高温流体は、フレームであり、前記溶融金属の流れの横断面の外周側の、前記流れの中心線に対して対称な複数の位置から、前記中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度でフレームを噴射し、
    前記高圧水を、前記溶融金属粒の流れの横断面の外周側の、前記中心線に対して対称な複数の位置から、前記中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度で噴射し、
    前記フレームが直線状に噴射されたと仮定した場合の、フレーム同士が最初に衝突する仮想交点と、前記高圧水が直線状に噴射されたと仮定した場合の、高圧水同士が最初に衝突する仮想交点との距離を、前記高圧水の水圧で除した値A(mm/MPa)が、1.25mm/MPa以上である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の金属粉末の製造方法。
  8. 前記値Aが、1.25mm/MPa〜1.60mm/MPaである、請求項7に記載の金属粉末の製造方法。
  9. 前記水アトマイズ工程は、前記溶融金属粒に、水圧90MPa〜400MPa、水量100L/min以上の高圧水を吹き付けて行われる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の金属粉末の製造方法。
  10. 水アトマイズ法を用いて、溶融金属粒から金属粉末を製造する装置であって、
    溶融金属粒を供給する供給手段と、前記供給手段により供給される前記溶融金属粒に高圧水を吹き付けて溶融金属粒を粉砕する高圧水噴射機構とを有する、金属粉末の製造装置。
  11. 前記供給手段が、溶融金属を供給する溶融金属供給手段と、前記溶融金属供給手段により供給される前記溶融金属に対して、前記溶融金属の融点以上の高温流体を噴射する高温流体噴射機構とを有する、請求項10に記載の金属粉末の製造装置。
  12. 前記高温流体噴射機構がフレームジェット噴射機構である、請求項11に記載の金属粉末の製造装置。
  13. 前記溶融金属供給手段が、その底部に、前記溶融金属を出湯し、落下させるノズルを有している、請求項11または12のいずれか一項に記載の金属粉末の製造装置。
  14. 前記フレームジェット噴射機構は、前記溶融金属供給手段により供給された溶融金属の流れの横断面の外周側に、前記流れの中心線に対して対称位置となるように複数設置されたジェットバーナーを有し、各ジェットバーナーからは、前記中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度でフレームが噴射され、
    前記高圧水噴射機構は、前記溶融金属粒の流れの横断面の外周側に、前記中心線に対して対称位置となるように複数設置された注水ノズルを有し、各注水ノズルからは、前記中心線に対して外周側からそれぞれ略同じ傾斜角度で高圧水が噴射され、
    各ジェットバーナーからフレームが直線状に噴射されたと仮定した場合の、フレーム同士が最初に衝突する仮想交点と、各注水ノズルから高圧水が直線状に噴射されたと仮定した場合の、高圧水同士が最初に衝突する仮想交点との距離を、前記高圧水の水圧で除した値A(mm/MPa)が、1.25mm/MPa以上である、請求項12に記載の金属粉末の製造装置。
  15. 前記値Aが、1.25mm/MPa〜1.60mm/MPaである、請求項14に記載の金属粉末の製造装置。
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