JP2580333Y2 - 電池ホルダの基板取付構造 - Google Patents

電池ホルダの基板取付構造

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JP2580333Y2
JP2580333Y2 JP1991031873U JP3187391U JP2580333Y2 JP 2580333 Y2 JP2580333 Y2 JP 2580333Y2 JP 1991031873 U JP1991031873 U JP 1991031873U JP 3187391 U JP3187391 U JP 3187391U JP 2580333 Y2 JP2580333 Y2 JP 2580333Y2
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伸二 水野
良一 松田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ボタン型電池収納ケ−
スの所定位置に、基板上の端子部と電気的に接続される
金属端子を有する電池ホルダの基板取付構造に関するも
のであり、特に基板として熱可塑性絶縁フィルム上に導
電パタ−ンを形成してなるフレキシブルプリント基板を
用いた電池ホルダの基板取付構造に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、この種の電池ホルダの取付構造にあ
っては、電池ホルダが、端子部や導電パタ−ンの形成さ
れた硬質基板上に載置され、端子部と端子部に対応する
位置に設けられた金属端子とを半田付けすることによっ
て電気的に接続するものであった。
【0003】しかしながら、上記従来の電池ホルダの取
付構造にあっては下記のような問題点があった。
【0004】硬質基板を使用するため、硬質基板の厚
みのために小型化、薄型化をすることができない。
【0005】電池ホルダの取付箇所が、硬質基板の機
器内での配置によって限定されてしまう。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】本考案は上述した実情
に鑑みてなされたもので、小型化、薄型化が可能な、ま
た取付箇所の自由度の高い電池ホルダの基板取付構造を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本考案は、ボタン電池の出入自在な収納ケースの所定位
置に該収納ケースに収納されるボタン電池の陽極及び陰
極と電気的に接続される金属端子を有する構成の電池ホ
ルダを該金属端子が電気的に接続される導電パターンが
形成された基板上に取り付ける電池ホルダの基板取付構
造であって、基板は熱可塑性合成樹脂の絶縁フィルム上
に導電パターンを形成し、絶縁フィルム上面の少なく
とも該導電パターンに電池ホルダの金属端子が接続され
る端子部を除く所定範囲に合成樹脂の絶縁被膜を施して
なるフレキシブルプリント基板であり、フレキシブルプ
リント基板の端子部の導電パターン上に、電池ホルダの
金属端子を載置し、金属端子の先端部の上から端子部に
絶縁フィルムと同質の熱可塑性合成樹脂の端子固定用フ
ィルムを載置し、金属端子の先端部が位置する部分を除
く所定部分の絶縁フィルムと端子固定用フィルムとを局
部的に熱溶着したことを特徴とする。
【0008】また、金属端子の先端部の両側縁又は片側
縁に少なくとも1個以上の凸部が形成され、かつ金属端
子の先端部の中央部には、穴部が形成されていることを
特徴とする。
【0009】
【作用】本考案を上述のごとく構成し、電池ホルダの接
続部分について、金属端子を、フレキシブルプリント基
板端子部上に溶着された端子固定用フィルムで直接導電
パタ−ン上に強固に圧接固定するので、接続部分の厚さ
寸法が薄くなる。
【0010】さらに、フレキシブル基板上に直接電池ホ
ルダを配置するので機器中での取付箇所の自由度が大幅
に高まる。
【0011】また、金属端子の先端部の側縁に凸部を形
成することにより該凸部が絶縁フィルムと端子固定用フ
ィルムとの溶着部に係合し、また、金属端子の先端部の
中央部に穴部を形成することにより該穴部に溶着部が形
成されるため、金属端子の引っ張り強度が増加する。
【0012】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本考案にかかる電池ホルダの取付構造を
示す図で、同図(a)は一部平面図、同図(b)は同図
(a)のA−A線上断面拡大矢視図、同図(c)は同図
(a)のB−B線上断面拡大矢視図、同図(d)は同図
(c)のD部分の拡大図である。また、図2(a)は電
池ホルダの平面図、同図(b)は側面図、同図(c)は
同図(b)のC−C断正面図、図3はフレキシブルプリ
ント基板の一部平面図、図4は金属端子の先端部を示し
た図、図5は補強板の一部平面図である。
【0013】図3に示すように、フレキシブルプリント
基板11はポリエステル等の熱可塑性合成樹脂の絶縁フ
ィルム12上に銀ペ−スト等の導電ペ−ストをスクリ−
ン印刷して導電パタ−ン13を形成し、該絶縁フィルム
12の端子部14を除く部分に合成樹脂の絶縁被膜15
を施した構造のものである。
【0014】本考案にかかる電池ホルダの接続構造は、
図1(a)〜(d)に示すように、絶縁フィルム12の
端子部14に形成された導電パタ−ン13上に、ホット
メルトタイプの導電性接着剤層16を形成して電池ホル
ダ20の金属端子17を載置し、その上からポリエステ
ル等の絶縁フィルム12と同質の熱可塑性合成樹脂剤の
端子固定用フィルム18を載置し、該端子部14の金属
端子17の先端部17c,17dの位置する部分以外の
所定部分に絶縁フィルム12と端子固定用フィルム18
の溶着部19を形成して金属端子17の先端部17c,
17dを絶縁フィルム12と端子固定用フィルム18の
間に挾み込む。その後導電性接着剤層16を溶かし金属
端子17の先端部17c,17dと端子部14の導電パ
タ−ン13とを接続する。さらに、フレキシブルプリン
ト基板11と接続された電池ホルダ20は、該電池ホル
ダ20のねじ穴20a〜dを通して、補強板22に取り
付けられている。
【0015】電池ホルダ20は図2(a)〜(c)に示
すように、ケ−ス部21と陽極側金属端子17aと陰極
側金属端子17bとからなる。陽極側金属端子17a
は、先端部17c及びバネ部17eとからなり、また、
陰極側金属端子17bは先端部17d、バネ部17f,
17g及び底部17hとからなる。先端部17c、17
dは、フレキシブル基板11の端子部14の位置に対応
する部分がケ−ス部21から突出している。陽極側金属
端子17aではバネ部17eがボタン電池の陽極と接触
し、陰極側金属端子17bでは上方に折り曲げられてい
るバネ部17e,17fがボタン電池の陰極と接触す
る。また、図4に示すように金属端子17の先端部17
c,17dは複数の凸部17iを有し、さらに該先端部
17c,17dの中央には穴部17jが設けられてい
る。
【0016】次にボタン電池23を電池ホルダ20に収
納する方法について説明する。まず、ボタン電池23を
図2(b)に示す矢印E方向に挿入する。なおボタン電
池23の収納姿勢はボタン電池23の陰極側を下方と
し、ボタン電池23の陰極と、陰極側金属端子17bの
バネ部17f、17gが当接するようにする。ボタン電
池23の側面部を陽極側金属端子17aのバネ部17e
に弾圧し、その後ボタン電池23を下方に押し込むと、
ボタン電池23は電池ケ−ス21に収納される。ここで
手を離すと同図(c)に示すようにボタン電池23はバ
ネ部17eの弾発力によって電池ケ−ス21の側面部2
1a、21bに接する。またボタン電池23はバネ部1
7f、17gの弾発力によって上方に押し上げられる
が、電池ケ−ス21のひさし部21c〜fによって電池
ケ−ス21の外に突出するのが防止される。
【0017】補強板22は、硬質プラスチック等によっ
て作られ、ねじ穴22a〜dを有し、該ねじ穴22a〜
dを介して電池ホルダ20に取り付けられるようになっ
ている。また、図5に示すように補強板22はフレキシ
ブル基板11の形状と同一の形状の溝部22eを有して
いる。
【0018】次に、上記電池ホルダの接続構造の製造方
法について説明する。まず、フレキシブルプリント基板
11の端子部14の導電パタ−ン13aにホットメルト
タイプの導電性接着剤を印刷して導電性接着剤層16を
形成すると共に、該導電性接着剤層16を加熱乾燥させ
る。
【0019】そして、図6に示すように金属製の台31
の上に端子部14の導電パタ−ン13aに導電性接着剤
層16を形成した絶縁フィルム12を載置し、該導電パ
タ−ン13aの上に電池ホルダ20を、金属端子17の
先端部17c,17dと端子部14が接触するよう載置
し、さらにその上に端子固定用フィルム18を載置す
る。この状態で超音波発射用のホ−ン32を端子固定用
フィルム18に載置する。ここでホ−ン32の先端は図
示するように、端子部14の金属端子17の先端部17
c,17dが位置する部分以外の端子固定用フィルム1
8上にあたるように凸部32aが形成されており、該凸
部32aを金属端子17の先端部17c,17dが位置
する部分以外の端子固定用フィルム18上に当接し、ホ
−ン32より超音波を発射し、凸部32aの位置する部
分の絶縁フィルム12と端子固定用フィルム18が超音
波加熱により局部的に溶融する。ここで絶縁フィルム1
2と端子固定用フィルム18は熱可塑性合成樹脂からな
るフィルムであるから、両者が溶着する。
【0020】これにより、図1(a)に示すように端子
部14の金属端子17の先端部17c,17dが位置す
る部分以外の所定位置に溶着部19が形成されると共
に、ホ−ン32の凹部が位置する端子固定用フィルム1
8も溶融し、その冷却による収縮力により金属端子17
の先端部17c,17dが絶縁フィルム12と端子固定
用フィルム18の間に強固に挟持されることになる。こ
の時金属端子17の先端部17c,17dの両縁に形成
された凸部17iは上記溶着部19に係合し、さらに金
属端子片17の先端部17c,17dに設けられた穴部
17jには溶着部19が形成されるため、金属端子17
は容易には脱着しない。
【0021】上記のごとく絶縁フィルム12の端子部1
4に端子固定用フィルム18を溶着し、金属端子17を
固定したものを図7に示すように、台33の上に載置
し、その上から所定温度に加熱した加熱コテ34を当圧
させると導電性接着剤層16のホットメルトタイプの導
電性接着剤が溶け、金属端子17と端子部14の導電パ
タ−ン13aとが電気的及び機械的に接続され、本考案
にかかる電池ホルダの接続構造が完成する。
【0022】なお、上記実施例では導電性接着剤層16
を端子部14の導電パタ−ン13a上にだけ形成した
が、導電性接着剤層を金属端子17の先端部17c,1
7dの導電パタ−ン13aに接続する部分にも形成し、
上述のようにこれら導電性接着剤層のホットメルトタイ
プの導電性接着剤を溶かすようにすれば接着強度はより
強力となる。
【0023】また、上記実施例においては金属端子17
の先端部17c,17dと絶縁フィルム12の端子部1
4の導電パタ−ン13aとをホットメルトタイプの導電
性接着剤で接着したが、該接着は必ずしも必要なもので
はなく、上記のごとく金属端子17の先端部17c,1
7dは絶縁フィルム12と端子固定用フィルム18との
間に強固に挟持、かつ固定されるから、導電性接着剤で
接着しなくとも機械的強度の強い接続構造となる。
【0024】さらに、金属端子17の先端部17c,1
7dの縁部に形成する凸部17iは溶着部19に係合
し、さらに金属端子17の先端部17c,17dの中央
に設けられた穴部17jには溶着部19が形成され、共
に引っ張り強度を増加させる作用を有するが、この凸部
17i、又は穴部17jは必ずしも必要なものではな
く、引っ張り強度をある程度犠牲にすれば、なくても良
い。特に、金属端子17の先端部17c,17dと導電
パタ−ン13aの間をホットメルトタイプの導電性接着
剤で接続する場合には、凸部17i又は穴部17jを形
成しなくとも引っ張り強度はそれほど犠牲とはならな
い。
【0025】また、上記実施例では絶縁フィルム12と
端子固定用フィルムの溶着に超音波加熱を用いたが、金
属端子17の先端部17c,17dの位置する部分を除
く端子部14の所定の部分を加熱溶着する手段であれ
ば、超音波加熱に限定されるものではない。
【0026】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、下
記のような優れた効果を得ることができる。
【0027】電池ホルダの接続部分について、金属端
子をフレキシブルプリント基板端子部上に溶着された端
子固定用フィルムで、直接導電パターン上に強固に圧接
固定するので、フレキシブルプリント基板の端子部の厚
さ寸法が、フレキシブルプリント基板の厚さに金属端子
の厚さと端子固定用フィルムの厚さを加えただけの極め
て薄くかつ機械的強度が強く電気的接続の信頼性の高い
接続構造となり、該電池ホルダの基板取付構造を用いる
電子機器の小型化、薄型化に貢献する
【0028】基板にフレキシブルプリント基板を使用
するため、該フレキシブルプリント基板の変形が容易
で、機器中での電池ホルダの取付箇所の制限が極めて少
なくなる
【0029】金属端子の先端部の側縁に凸部を形成す
ると該凸部が絶縁フィルムと端子固定用フィルムとの溶
着部に係合し、さらに、金属端子の先端部の中央部に穴
部を形成すると該穴部に溶着部が形成されるため、金属
端子の引っ張り強度が増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる電池ホルダの取付構造を示す図
で、同図(a)は一部平面図、同図(b)は(a)のA
−A線上断面拡大矢視図、同図(c)は(a)のB−B
線上断面拡大矢視図、同図(d)は(c)のD部分の拡
大図である。
【図2】同図(a)は電池ホルダの平面図、同図(b)
は電池ホルダの側面図、同図(c)は(b)のC−C線
上断平面図である。
【図3】フレキシブルプリント基板の一部平面図であ
る。
【図4】金属端子の先端部を示した図である。
【図5】補強板の一部平面図である。
【図6】電池ホルダの端子構造の製造方法を説明するた
めの図である。
【図7】電池ホルダの端子構造の製造方法を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
11 フレキシブルプリント基板 12 絶縁フィルム 13 導電パタ−ン 14 端子部 15 絶縁被膜 16 導電性接着剤層 17 金属端子片 18 端子固定用フィルム 19 溶着部 20 電池ホルダ 22 補強板 23 ボタン電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−202846(JP,A) 特開 昭63−158711(JP,A) 特開 平2−5374(JP,A) 実開 昭62−25462(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 2/10 H01R 9/09 H05K 3/30 - 3/32

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボタン電池の出入自在な収納ケースの所
    定位置に該収納ケースに収納されるボタン電池の陽極及
    び陰極と電気的に接続される金属端子を有する構成の電
    池ホルダを該金属端子が電気的に接続される導電パター
    ンが形成された基板上に取り付ける電池ホルダの基板取
    付構造であって、 前記基板は熱可塑性合成樹脂の絶縁フィルム上に前記
    電パターンを形成し、該絶縁フィルム上面の少なくとも
    該導電パターンに前記電池ホルダの金属端子が接続され
    る端子部を除く所定範囲に合成樹脂の絶縁被膜を施して
    なるフレキシブルプリント基板であり、 前記フレキシブルプリント基板の前記端子部の導電パタ
    ーン上に、前記電池ホルダの金属端子を載置し、 前記金属端子の先端部の上から前記端子部に絶縁フィル
    ムと同質の熱可塑性合成樹脂の端子固定用フィルムを載
    置し、 前記金属端子の先端部が位置する部分を除く所定部分の
    絶縁フィルムと前記端子固定用フィルムとを局部的に熱
    溶着したことを特徴とする電池ホルダの基板取付構造。
  2. 【請求項2】前記金属端子の先端部の両側縁又は片側縁
    に少なくとも1個以上の凸部が形成され、かつ前記先端
    部の中央部に穴部が形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の電池ホルダの基板取付構造。
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