JP2580183B2 - 放射線画像読取装置 - Google Patents

放射線画像読取装置

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JP2580183B2
JP2580183B2 JP62161918A JP16191887A JP2580183B2 JP 2580183 B2 JP2580183 B2 JP 2580183B2 JP 62161918 A JP62161918 A JP 62161918A JP 16191887 A JP16191887 A JP 16191887A JP 2580183 B2 JP2580183 B2 JP 2580183B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、放射線を吸収・蓄積する蛍光体層を放射線
画像の記録手段として利用した放射線画像記録部材か
ら、記録されている放射線画像を読取る放射線画像読取
装置に関するもので、詳しくは、前記蛍光体層に励起光
を照射すると蓄積した放射線の強弱に応じて前記蛍光体
層に輝尽発光が起こるという現象を利用し、前記放射線
画像記録部材の蛍光体層を励起光で走査し、その時、蛍
光体層上に起こる発光を検出することで、記録されてい
る放射線画像を読取ってゆく形式の放射線画像読取装置
の改良に係るものである。
「従来の技術」 前記形式の放射線画像読取装置は、銀資源の枯渇等の
問題を回避することから、銀塩を利用した放射線写真に
よる方法に代わるものとして開発されたものであり、こ
のような形式の装置の従来例として、特開昭59-13236号
公報に記載のものが知られている。
この公報に記載された装置は、放射線を吸収・蓄積す
るとともにその後に励起光が照射されると蓄積した前記
放射線の強弱に応じて発光する蛍光体層を有して該蛍光
体層によって放射線画像を記録する放射線画像記録部材
と、前記励起光を発生する光源と、前記励起光の進路上
に配置した光線反射部材を利用して励起光の進路から外
れた位置で蛍光体層からの発光による光(以下、発光光
と呼ぶ)を受けて蛍光体層上での発光を検出する発光検
出装置とを備えた構成をなし、前記蛍光体層を励起光で
走査し、走査時の走査経路の各点における発光状態を前
記発光検出装置で逐次検出することにより、前記放射線
画像記録部材に記録されている放射線画像を読取るもの
である。
「発明が解決しようとする問題点」 ところで、励起光の走査にあたっては、より能率的に
読取りが行えるように、放射線記録部材の形状や、蛍光
体層上での励起光の走査方法(即ち、蛍光体層上でのス
ポット照射部の移動方法)の選定等に工夫が要求され
る。
前述の公報では、励起光の走査方法として、平面状を
なす蛍光体層上の一方向に励起光を移動させ、かつ蛍光
体層自体をそれと直交する方向に移動させるという方
法、すなわち、互いに直交する2軸の座標系における走
査(即ち、X−Y走査)が開示され、また、励起光を一
方向に移動させる具体的な手段としては、光源から発し
た偏平なビームを回転多面鏡を介して首振りさせるとい
う技術が示されている。
しかし、平面状の蛍光体層に対して、偏平な励起光の
ビームを回転多面鏡によって振るという技術では、励起
光が蛍光体層に斜めに入射することによって、励起光の
強度が弱まったり、あるいは発光光が弱まるという不都
合が起り、ビームの傾斜角が大きくなる蛍光体層の隅の
部分では特にこの傾向が強くなり、そのために分解能の
低下という問題が起り、例えば、前記蛍光体層に記録さ
れている放射線画像が結晶性物質にX線を照射して得た
X線回折像である場合のように、画像自体が非常に微弱
な場合には、前述の問題から読取り精度が低下し、その
ために結晶性物質の結晶方位等を正確に決定することが
困難になり、結晶構造の正確な解明を読取りの目的とす
る場合などには利用不可能となる虞れがあった。
また、このような形式の放射線画像読取装置では、前
記発光検出装置として、光電子増倍管を利用することが
一般的となっているが、この光電子増倍管の検出感度と
蛍光体層の放射線画像記録能力(即ち、蓄積した放射線
の強弱を輝尽発光の強弱として表現し得る能力)とを比
較検討すると、蛍光体層に比して光電子増倍管の方がダ
イナミックレンジが狭い。そのため、一つの光電子増倍
管を使って、前述の従来例の如くX−Y走査した場合
に、走査を正確かつ緻密に行ったとしても、一回の走査
では、十分な読取りが行なえず、例えば、蛍光体層に記
録されている画像がX線回折像で正確かつ精密な読取り
が要求されるような場合には、十分な成果を上げること
ができないという問題があった。
この発明は、前記事情を鑑みて提案されたもので、励
起光が蛍光体層に対して傾斜状態で入射することに起因
した分解能の低下という不都合が発生せず、しかも、光
電子増倍管と蛍光体層とのダイナミックレンジの差によ
る読取り不足を回避し得て、例えば、蛍光体層に記録さ
れている放射線画像が結晶性物質のX線回折像等で非常
に微弱な場合でも、蛍光体層の全域に亙って高い読取り
精度を維持し、一回の走査で、正確にその放射線画像を
読取ることができる放射線画像読取装置を提供すること
を目的とする。
「問題点を解決するための手段」 放射線を吸収・蓄積するとともにその後に励起光が照
射されると蓄積した前記放射線の強弱に応じて発光する
蛍光体層に放射線画像を記録する放射線画像記録部材で
あって前記螢光体層が平板状をなした放射線画像記録部
材と、 光源からの励起光を前記放射線画像記録部材の螢光体
層の各点を走査しつつ照射すると同時にこの励起光の照
射によって前記螢光体層から発光された発光光を導入し
て光検出器に導くことにより前記螢光体層に記録された
放射線画像を読み取る光路機構と、 前記光路機構と前記放射線画像記録部材とを螢光体層
の画像記録面に平行な方向に相対的に移動させる移動機
構とを有し、 前記光路機構によって前記放射線画像記録部材の螢光
体層上を励起光が円形を描くような読取走査を行いつ
つ、前記移動機構によって前記光路機構と前記放射線画
像記録部材とを螢光体層の画像記録面に平行な一方向に
相対的に移動させることによって、前記読取走査の円形
の軌跡が前記螢光体層の画像記録面上を前記一方向に順
次移動するようにしたことを特徴とする構成をなす。
「作用」 この発明に係る放射線画像読取装置においては、回転
駆動機構によって光路機構を回転させると、励起光のス
ポット照射部の軌跡が前記光路機構の両端部間の離間距
離Rを半径とした円周(以下、走査円と呼ぶ)となり、
例えば、光路機構を回転させるとともに、この光路機構
の一回転毎に前記放射線画像記録部材を蛍光体層の中心
軸線に沿って一定距離ずつ移動させてゆけば、第2図に
示すように、前記走査円が蛍光体層の中心軸線に沿って
平行移動し、走査円の直径を幅寸法とした帯状に走査が
なされる。
そして、このような走査による蛍光体層上の放射線画
像の読取りを説明すると、以下の如くである。
一つの走査円は、蛍光体層の中心軸線に直交する直径
によって、二つの半円弧、すなわち、蛍光体層上での走
査円の進行方向(蛍光体層の移動方法とは逆方向)に対
して前方に位置した半円弧と後方に位置した半円弧とに
分けられる。
そして、一つの走査円を描くことによる読取り動作
は、走査円の進行方向に対して前方に位置した半円弧を
描く際の読取り動作と、後方に位置した半円弧を描く際
の読取り動作との二つの読取り動作の合成であり、そし
てこれらの二つの読取り動作は、互いに動作時刻をずら
しており、しかも、それぞれ前述の帯状の走査範囲の全
幅に亙る読取りを行う。
従って、本発明の装置によって走査円を平行移動させ
る走査が行われると、走査範囲内のいかなる位置も、一
連の一回の走査、すなわち、前方に位置した半円弧を描
く読取り動作と後方に位置した半円弧を描く読取り動作
とによって、二度の読取りがなされる。そして、このよ
うに時間をあけて二度の読取りがなされると、発光検出
装置が検出した発光強度だけでなく、二度にわたって検
出した発光強度の差ΔIやその間に経過した時間ΔTを
も情報として得ることができ、さらにこれらΔI、ΔT
から発光強度の減衰率等を得ることも可能で、これら全
ての情報を読取りに活用して、より正確に発光強度を検
出することが可能になる。したがって、例えば、発光検
出装置に使用した光電子増倍管のダイナミックレンジが
蛍光体層に比して狭く、しかも一回しか走査できない場
合でも、光電子増倍管と蛍光体層とのダイナミックレン
ジの差による読取り不足を回避することができる。
また、この発明に係る放射線画像読取装置において、
前記光学装置における光路機構は、その一端部に入射す
る励起光を回転中心として平面状の蛍光体層に沿って回
転する構造物で、励起光を蛍光体層に照射する光路機構
の他端部は、蛍光体層上の照射部に対して、向きが変化
しない。したがって、予め、励起光が蛍光体層に垂直に
照射されるように前記他端部の向きを設定しておけば、
その状態が維持され続け、励起光が蛍光体層に対して傾
斜状態で入射することに起因した分解能の低下という不
都合が発生しない。
以上に説明したように、本発明に係る放射線画像読取
装置においては、励起光が蛍光体層に対して傾斜状態で
入射することに起因した分解能の低下という不都合を避
けることができ、しかも光電子増倍管と蛍光体層のダイ
ナミックレンジの差による読取り不足を回避し得て、例
えば、蛍光体層に記録されている放射線画像が結晶性物
質のX線回折像等で非常に微弱な場合でも、走査範囲の
全域に亙って高い読取り精度を維持し、正確に放射線画
像を読取ることができる。
また、この発明に係る放射線画像読取装置において、
前記光路機構は、例えば、光線の進路に対して45度の傾
斜角を持たせた反射鏡を2個組合わせるなど、極めて単
純な構成で所望の光路を得ることができ、小型化・軽量
化が図り易い。そして、励起光の走査のために必要な機
械的運動が、前記光路機構の回転と、光路機構と放射線
画像記録部材との間での直線的な相対移動だけでよく、
例えば給電用あるいは信号用のケーブルが付帯して移動
させにくい光源や発光検出装置は位置を固定しておくこ
とができるから、走査用の機械的運動を円滑にするため
に装置が繁雑化・大型化するような不都合を避けること
もできる。
「実施例」 第1図および第2図は、この発明に係る放射線画像読
取装置の一実施例を示したものである。
この放射線画像読取装置は、放射線画像記録部材1
と、励起光2を発生する光源3と、前記励起光2の進路
上に配置される光線反射部材4と、この光線反射部材4
と放射線画像記録部材1との間に介在する光学装置5
と、発光検出装置6とを基本構成としている。
前述の各構成要素について詳述すると、以下の如くで
ある。
前記放射線画像記録部材1は、平板状をなした基盤1a
の表面一面に、蛍光体層1bを層設したもので、蛍光体層
1bのなす平面が前記光線反射部材4を経て直進する励起
光2に対して直交する如く配置されている。また、この
記録部材1は、一方向に細長い長方形状をなしており、
図示略の支持装置によって、その長手方向に沿って移動
可能とされている。この記録部材1において、蛍光体層
1bは、放射線を吸収・蓄積するとともにその後に励起光
2が照射されると蓄積した前記放射線の強弱に応じて輝
尽発光する蓄積性の蛍光体を、所定の厚さで層状に塗布
したもので、被写体を透過した放射線を照射することに
よって、被写体の放射線画像を記録する。
前記励起光2は、電磁放射線のうち可視光、紫外光、
赤外光等を示し、また、放射線とは、X線、ガンマ線、
ベータ線、アルファ線、中性子線等を示すものとする。
前記光源3は、その先端部(通常、ビームエクスパン
ダーもしくはビームコリメータが取付けられる)から前
記蛍光体層1bに対して垂直に、しかも蛍光体層1bの長手
方向に沿った中心軸線Lに向けて励起光2を発生する。
この光源3は、後述の光線反射部材4おける孔の径を最
小限に抑えることから、励起光2を例えば直径が100ミ
クロン程度の極細径のビームとして発生する。ビームの
具体例としては、ヘリウム−ネオンレーザー等が考えら
れている。
前記光線反射部材4は、励起光2の進路上に位置し
て、蛍光体層1bからの発光光8を励起光2の反射光から
分離して発光検出装置6に送るためのもので、前記励起
光2の進路と交差する中央部には励起光2を通す孔4aが
設けられ、かつ光学装置5に向いた面に全反射用の鏡面
を形成した全反射ミラーが適用されている。
従来においては、光線反射部材としてダイクロイック
ミラーを利用することが提案されているが、ダイクロイ
ックミラーは、その機能上、透過する光が透過時に生じ
る屈折によって微小ではあるが位置ずれを起こしたり、
あるいは反射する光が反射時に生じる散乱や吸収によっ
て減光する虞れがあり、発光が極めて微弱なX線回折像
を読取る場合のように、高い読取り精度が要求される場
合の使用に際しては、難点があった。しかし、この実施
例の如く、光線反射部材4として、孔4a付きの全反射ミ
ラーを使用することとすれば、透過光線の屈折や反射光
線の散乱・吸収がなくなり、ダイクロイックミラーを使
用した場合のような問題が生じない。
前記光学装置5は、前記光線反射部材4を経た励起光
2を蛍光体層1bに導くとともに、蛍光体層1bで反射した
励起光2および蛍光体層1bの発光光8を光線反射部材4
に導くもので、光路機構9と、走査用の回転駆動機構10
とを備えてなる。
前記発光検出装置6は、前記反射部材4によって反射
された発光光8を受けて発光を検出するもので、光を受
けるとその光の強度に応じて所定の信号を出力する光電
子増倍管6aと、この光電子増倍管6aの受光面の前方に位
置して発光光8以外の波長の光をカットするフィルタ6b
とを備え、励起光2の進路から外れた位置に位置する。
そして、前記光電子増倍管6aの出力信号が、図示略の信
号変換装置、演算処理装置、表示装置等によって画素に
変換して表現される。
前述の光源3、光線反射部材4、発光検出装置6等
は、図示略の支持枠によって一定の位置関係に固定され
ている。
前記光学装置5における光路機構9は、光線の出入口
となる両端部が蛍光体層1bの面に沿う方向に所定距離離
間するとともに、そのうちの一端部が光線反射部材4に
向けられ、かつ、他端部が蛍光体層1bに向けられた光路
を提供するもので、光源3から直進して前記光線反射部
材4を経た励起光2をほぼ直角に反射する第1の反射鏡
11とこの第1の反射鏡11に対して蛍光体層1bの面に沿う
方向に離間して配置されて、反射鏡11の反射した励起光
2を直角に蛍光体層1bに向けて反射する第2の反射鏡12
と、この反射鏡12と蛍光体層1bとの間において励起光2
の進路上に位置した集光用の非球面レンズ14と、前記反
射鏡11・12および非球面レンズ14を一定の位置関係に保
持した保持枠15とを備えた構成とされ、前記反射鏡11・
12としては表面に全反射用の鏡面を形成した全反射ミラ
ーが使用されている。
また、前記非球面レンズ14は、この発明で新規に採用
したものである。蛍光体層1bにスポット照射させるため
の集光用のレンズとしては、これまで球面レンズを使用
したものが知られているが、非球面レンズにすると、球
面レンズの場合と比較して、口径/焦点距離を大きくす
ることができ、集光効率を大幅に改善することができ
る。
前記保持枠15は、光線反射部材4を経て光路機構9に
入射する励起光2を回転中心として回転自在に支持され
た筒状の枠本体15aと、この枠本体15aの一端に固定して
設けられて反射鏡11・12と非球面レンズ14とを所定の位
置関係に保持した光学素子保持部15bとから構成されて
いる。
前記回転駆動機構10は、モータ10aの出力軸と保持枠1
5の枠本体15aとをベルト等の動力伝達手段10bで連結し
たもので、光線反射部材4を経た励起光2を回転中心と
して保持枠15を一方向(図に矢印イで示した方向)に定
速度で回転させる。
さて、この実施例の放射線画像読取装置では、光源3
から発せられた励起光2は、光線反射部材4の孔4aを通
過し、光学装置5の光路機構9を経て蛍光体層1bをスポ
ット照射する。また、この蛍光体層1bで反射した励起光
2は、入射したときの進路を逆に戻って光源3側に排除
される。このような励起光2の出入りに際して、この実
施例では、光線反射部材4として全反射ミラーを使用し
ており、光源3から発せられた励起光2は、前記全反射
ミラーの中央部に設けられた孔4aによって全く自由に、
屈折することなく透過するため、例えば従来より光線反
射部材として利用されているダイクロイックミラーを使
用した場合と異なり、光線反射部材通過時の屈折等に起
因した励起光2の照射位置のずれ(焦点ずれ)を防止す
ることができ、正確なスポット照射による緻密な走査が
可能になる。
一方、励起光2の照射による発光光8は、励起光2の
進入路をたどる分については、前記孔4aを透過して光源
3側に排除されるが、それ以外の範囲を通る分は、全反
射用の鏡面によって、散乱や吸収を起こすことなく良好
に発光検出装置6側に反射されて、発光の検出がなされ
る。この場合に、唯一、前記孔4aを透過した分だけが減
光の要因として残る。しかし、前記孔4aは、励起光を微
細化することによって、比較的広域の反射面に比して無
視し得る程度まで極小化することが可能であり、孔4aに
比して非常に広大な反射面において良好な反射を確保し
たことによる受光量の増大と比較すれば、孔4aを透過し
た分による減光は無視することができる。
次に、励起光2による走査について説明すると、以下
の如くである。
すなわち、この実施例の放射線画像読取装置において
は、回転駆動機構10によって光路機構9を回転させる
と、励起光2のスポット照射部の軌跡が前記光路機構9
の両端部間の離間距離Rを半径とした円周(以下、走査
円と呼ぶ)となり、例えば、光路機構9を回転させると
ともに、この光路機構9の一回転毎に前記放射線画像記
録部材1を蛍光体層1bの中心軸線Lに沿って第1図中の
矢印ロ方向に一定距離ずつ移動させてゆけば、第2図に
示すように、前記走査円Pが蛍光体層1bの中心軸線Lに
沿って平行移動し、走査円Pの直径を幅寸法とした帯状
に走査が進められる。
そして、このような走査による蛍光体層1b上の放射線
画像の読取りを説明すると、以下の如くである。
一つの走査円Pは、前記中心軸線Lに直交する直径AO
Cによって、二つの半円弧、すなわち、蛍光体層1b上で
の走査円Pの進行方向(第2図に矢印ハで示す方向で、
記録部材1の移動方向とは逆方向)に対して前方に位置
した半円弧ABCと後方に位置した半円弧CDAとに分けられ
る。
そして、一つの走査円Pを描くことによる読取り動作
は、走査円Pの進行方向に対して前方に位置した半円弧
ABCを描く際の読取り動作と、後方に位置した半円弧CDA
を描く際の読取り動作との二つの読取り動作の合成であ
り、そしてこれらの二つの読取り動作は、互いに動作時
刻をずらしており、しかも、それぞれ前述の帯状の走査
範囲の全幅に亙る読取りを行う。
従って、走査円Pを平行移動させる走査が行われる
と、走査範囲内のいかなる地点Qも、この地点Qの中心
軸線Lからの離間距離rがr<Rを満足している限り、
一連の一回の走査、すなわち、前方に位置した半円弧AB
Cを描く読取り動作と後方に位置した半円弧CDAを描く読
取り動作とによって、二度の読取りがなされる(第1図
の走査円P上の点q1、q2は、それぞれ点Qの読取り位置
を示している)。そして、このように時間をあけて二度
の読取りがなされると、発光検出装置6が検出した発光
強度だけでなく、二度にわたって検出した発光強度の差
ΔIやその間に経過した時間ΔTをも情報として得るこ
とができ、さらにこれらΔI、ΔTから発光強度の減衰
効率等を得ることも可能で、これら全ての情報を読取り
に活用して、より正確に発光強度を検出することが可能
になる。したがって、例えば、発光検出装置6に使用し
た光電子増倍管6aのダイナミックレンジが蛍光体層1bに
比して狭く、しかも一回しか走査できない場合でも、光
電子増倍管6aと蛍光体層1bとのダイナミックレンジの差
による読取り不足を回避することができる。
また、この実施例の放射線画像読取装置において、光
学装置5における光路機構9は、その一端部に入射する
励起光2を回転中心として平面状の蛍光体層1bに沿って
回転する構造物で、励起光2を蛍光体層1bに照射する光
路機構9の他端部は、蛍光体層1b上の照射部に対して、
向きが変化しない。したがって、予め、励起光2が蛍光
体層1bに垂直に照射されるように前記他端部の向きを設
定しておけば、その状態が維持され続け、励起光2が蛍
光体層1bに対して傾斜状態で入射することに起因した分
解能の低下という不都合が発生しない。
以上より、前記放射線画像読取装置においては、励起
光2が蛍光体層に対して傾斜状態で入射することに起因
した分解能の低下という不都合を避けることができ、し
かも、光電子増倍管6aと蛍光体層1bのダイナミックレン
ジの差による読取り不足を回避し得て、例えば、蛍光体
層1bに記録されている放射線画像が結晶性物質のX線回
折像等で非常に微弱な場合でも、走査範囲の全域に亙っ
て高い読取り精度を維持し、正確に放射線画像を読取る
ことができる。
また、この放射線画像読取装置において、前記光路機
構9は、例えば、光線の進路に対して45度の傾斜角を持
たせた反射鏡を2個組合わせるなど、極めて単純な構成
で所望の光路を得ることができ、小型化・軽量化が図り
易い。そして、励起光2の走査のために必要な機械的運
動が、前記光路機構9の回転と、光路機構9と放射線画
像記録部材1との間での直線的な相対移動だけで良く、
例えば、給電用あるいは信号用のケーブルが付帯して移
動させにくい光源や発光検出装置は位置を固定しておく
ことができるから、走査用の機械的運動を円滑にするた
めに装置が繁雑化・大型化するような不都合を避けるこ
ともできる。
なお、前述の実施例においては、走査のための動作と
して、長方形状の蛍光体層1bをその長手方向に移動可能
にしたが、蛍光体層1bは固定しておいて、光学装置5に
回転運動と蛍光体層の長手方向に沿った直線運動とを与
えるようにしても良い。
また、この発明に係る装置において、光学装置5にお
いて光線の進路を90度方向変換させる手段は、前記実施
例に限定するものではない。例えば、反射鏡11・12の代
わりに、光ファイバを利用することも考え得る。
「発明の効果」 以上の説明から明らかなように、この発明に係る放射
線画像読取装置においては、回転駆動機構によって光路
機構を回転させると、励起光のスポット照射部の軌跡が
前記光路機構の両端部間の離間距離Rを半径とした円周
(以下、走査円と呼ぶ)となり、例えば、光路機構を回
転させるとともに、この光路機構の一回転毎に前記放射
線画像記録部材を蛍光体層の中心軸線に沿って一定距離
ずつ移動させてゆけば、第2図に示すように、前記走査
円が蛍光体層の中心軸線に沿って平行移動し、走査円の
直径を幅寸法とした帯状に走査が進められる。
そして、このような走査による蛍光体層上の放射線画
像の読取りを説明すると、以下の如くである。
一つの走査円は、蛍光体層の中心軸線に直交する直径
によって、二つの半円弧、すなわち、蛍光体層上での走
査円の進行方向に対して前方に位置した半円弧と後方に
位置した半円弧とに分けられる。
そして、一つの走査円を描くことによる読取り動作
は、走査円の進行方向に対して前方に位置した半円弧を
描く際の読取り動作と、後方に位置した半円弧を描く際
の読取り動作との二つの読取り動作の合成であり、そし
てこれらの二つの読取り動作は、互いに動作時刻をずら
しており、しかも、それぞれ前述の帯状の走査範囲の全
幅に亙る読取りを行う。
従って、本発明の装置によって走査円を平行移動させ
る走査が行われると、走査範囲内のいかなる位置も、一
連の一回の走査、すなわち、前方に位置した半円弧を描
く読取り動作と後方に位置した半円弧を描く読取り動作
とによって、二度の読取りがなされる。そして、このよ
うに時間をあけて二度の読取りがなされると、発光検出
装置が検出した発光強度だけでなく、二度にわたって検
出した発光強度の差ΔIやその間に経過した時間ΔTを
も情報として得ることができ、さらにこれらΔI、ΔT
から発光強度の減衰率等を得ることも可能で、これら全
ての情報を読取りに活用して、より正確に発光強度を検
出することが可能になる。したがって、例えば、発光検
出装置に使用した光電子増倍管のダイナミックレンジが
蛍光体層に比して狭く、しかも一回しか走査できない場
合でも、光電子増倍管と蛍光体層とのダイナミックレン
ジの差による読取り不足を回避することができる。
また、この発明に係る放射線画像読取装置において、
前記光学装置における光路機構は、その一端部に入射す
る励起光を回転中心として平面状の蛍光体層に沿って回
転する構造物で、励起光を蛍光体層に照射する光路機構
の他端部は、蛍光体層上の照射部に対して、向きが変化
しない。したがって、予め、励起光が蛍光体層に垂直に
照射されるように前記他端部の向きを設定しておけば、
その状態が維持され続け、励起光が蛍光体層に対して傾
斜状態で入射することに起因した分解能の低下という不
都合が発生しない。
以上説明したように、本発明に係る放射線画像読取装
置においては、励起光が蛍光体層に対して傾斜状態で入
射することに起因した分解能の低下という不都合を避け
ることができ、しかも、光電子増倍管と蛍光体層とのダ
イナミックレンジの差による読取り不足を回避し得て、
例えば、蛍光体層に記録されている放射線画像が結晶性
物質のX線回折像等で非常に微弱な場合でも、走査範囲
の全域に亙って高い読取り精度を維持し、正確に放射線
画像を読取ることができる。
また、この発明に係る放射線画像読取装置において、
前記光路機構は、例えば、光線の進路に対して45度の傾
斜角を持たせた反射鏡を2個組合わせるなど、極めて単
純な構成で所望の光路を得ることができ、小型化・軽量
化が図り易い。そして、励起光の走査のために必要な機
械的運動が、前記光路機構の回転と、光路機構と放射線
画像記録部材との間での直線的な相対移動だけで良く、
例えば、給電用あるいは信号用ケーブルが付帯して移動
させにくい光源や発光検出装置は位置を固定しておくこ
とができるから、走査用の機械的運動を円滑にするため
に装置が繁雑化・大型化するような不都合を避けること
もできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る放射線画像読取装置の一実施例の
全体図、第2図は前記一実施例の作用説明図である。 1……放射線画像記録部材、2……励起光、3……光
源、4……光線反射部材、4a……孔、5……光学装置、
6……発光検出装置、8……発光光、9……光路機構、
10……回転駆動機構、11……第1の反射鏡、12……第2
の反射鏡、14……非球面レンズ、15……保持枠。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線を吸収・蓄積するとともにその後に
    励起光が照射されると蓄積した前記放射線の強弱に応じ
    て発光する蛍光体層に放射線画像を記録する放射線画像
    記録部材であって前記螢光体層が平板状をなした放射線
    画像記録部材と、 光源からの励起光を前記放射線画像記録部材の螢光体層
    の各点を走査しつつ照射すると同時にこの励起光の照射
    によって前記螢光体層から発光された発光光を導入して
    光検出器に導くことにより前記螢光体層に記録された放
    射線画像を読み取る光路機構と、 前記光路機構と前記放射線画像記録部材とを螢光体層の
    画像記録面に平行な方向に相対的に移動させる移動機構
    とを有し、 前記光路機構によって前記放射線画像記録部材の螢光体
    層上を励起光が円形を描くような読取走査を行いつつ、
    前記移動機構によって前記光路機構と前記放射線画像記
    録部材とを螢光体層の画像記録面に平行な一方向に相対
    的に移動させることによって、前記読取走査の円形の軌
    跡が前記螢光体層の画像記録面上を前記一方向に順次移
    動するようにしたことを特徴とする放射線画像読取装
    置。
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