JP2580039B2 - 面取建物ユニットの天井フレーム - Google Patents

面取建物ユニットの天井フレーム

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JP2580039B2 JP1127172A JP12717289A JP2580039B2 JP 2580039 B2 JP2580039 B2 JP 2580039B2 JP 1127172 A JP1127172 A JP 1127172A JP 12717289 A JP12717289 A JP 12717289A JP 2580039 B2 JP2580039 B2 JP 2580039B2
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直樹 島田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は面取建物ユニットの天井フレームに関する。
[従来の技術] 一般に、ユニット建物は、複数の略直方体状建物ユニ
ットを集積して構成される。このユニット建物におい
て、例えば建築法上の斜線制限等に対応するためには、
上階の建物ユニットを下階の建物ユニットより後退(セ
ットバック)させて配置する必要がある。この場合に
は、敷地面積に対する延べ面積の割合(容積率)が小さ
くなるという不都合がある。
そこで、上記容積率を低減することなく、斜線制限等
に対応できるユニット建物を建築するため、傾斜状屋根
部を形成できる面取建物ユニットを用いることが考えら
れる。即ち、出願人が既に特願昭62−196996号により提
案している面取建物ユニットは、床の相対する側縁部に
長柱と短柱を立設するとともに、相対する長柱と短柱の
各上端部間に天井フレームを架け渡し、天井フレームの
長柱側部分を水平状フレーム部とし、短柱側部分を傾斜
状フレーム部としたものである。この面取建物ユニット
を用いるものとすれば、傾斜状フレーム部が構成する傾
斜状天井構造部の上部にて傾斜状屋根部を形成でき、こ
の傾斜状屋根部を敷地境界線の側に向けて下がり勾配を
なす如くに配置することにより、建物の容積率を低減す
ることなく建築法上の斜線制限等に対応できる。
[発明が解決しようとする課題] 然しながら、面取建物ユニットを構成する上述の天井
フレームは、相交差するフレーム面を相互に形成するこ
ととなる水平状フレーム部と傾斜状フレーム部とを、単
一フレーム内に多工程を経て設けるものであるため、下
記〜の問題点がある。
組み立て作業性が悪い。
水平状フレーム部と傾斜状フレーム部の連結部の剛性
の確保に困難がある。
本発明は、傾斜状屋根部を形成できる面取建物ユニッ
トの天井フレームを構成するに際し、組立て作業性を向
上し、かつ水平状フレーム部と傾斜状フレーム部の連結
部の剛性を比較的容易に確保することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、床の相対する側縁部に立設される長柱と短
柱の各上端部間に架け渡される、面取建物ユニットに用
いられる天井フレームにおいて、天井フレームは長柱側
に位置する水平状フレーム部と短柱側に位置する傾斜状
フレーム部とからなり、水平状フレーム部及び傾斜状フ
レーム部はそれぞれ構成枠材及び天井根太を備え、水平
状フレーム部の構成枠材は長柱間に架け渡される上梁と
傾斜状フレーム部に対向する連結梁とを備え、傾斜状フ
レーム部の構成枠材は短柱間に架け渡される上梁と水平
状フレーム部に対向する連結梁とを備え、水平状フレー
ム部及び傾斜状フレーム部のそれぞれの天井根太はそれ
ぞれのフレーム部の上梁及び連結梁に架け渡され、水平
状フレーム部及び傾斜状フレーム部はそれぞれに分けて
予め個別に組立てられ、水平状フレーム部の連結梁と傾
斜状フレーム部の連結梁とが相互に重なり合って接合さ
れているものである。
[作用] 本発明は、水平状フレーム部と傾斜状フレーム部とを
予め個別に組立てた後、それら水平状フレーム部と傾斜
状フレーム部とをボルト等で接合するものであるため、
以下の、の作用効果がある。
予めそれぞれ平面状の水平状フレーム部と傾斜状フレ
ーム部のそれぞれを組立てた後には、それら組立て後の
水平状フレーム部と傾斜状フレーム部と単に接合するも
のであるから、組立て作業性が良い。
水平状フレーム部と傾斜状フレーム部の連結部は両フ
レーム部の構成枠材の連結梁が相互に重なり合って、こ
れらの連結梁が断面二次モーメントの大きな補強梁を構
成することになり、比較的容易に高い剛性を確保でき
る。
[実施例] 第1図は面取建物ユニットの一例を示す斜視図、第2
図は水平状梁部と傾斜状梁部との接合構造を示す模式
図、第3図は天井フレームを示す模式図、第4図は水平
状フレーム部と傾斜状フレーム部との接合部を示す模式
図、第5図はユニット建物の一例を示す斜視図、第6図
は第5図の側面図、第7図は建物ユニットを示す模式図
である。
第5図、第6図のユニット建物10は、第7図に示す如
くの、通常建物ユニット11、面取建物ユニット12、狭幅
建物ユニット13を集積して構成されている。ここで、ユ
ニット建物10の道路に面する上階部分は面取建物ユニッ
ト12と狭幅建物ユニット13にて構成され、面取建物ユニ
ット12の側部に狭幅建物ユニット13を並置している。
通常建物ユニット11は、直方体状であり、第7図に示
す如く、床14の相対する側縁部、即ち、床14を構成する
溝形鋼製下梁15の両端部に鋼管製長柱16を立設し、相対
する長柱16の各上端部間に上梁17を架け渡している。上
梁17は水平状天井構造体18を構成する。
上階部分を構成する通常建物ユニット11の上記天井構
造体18には水平状屋根部19が形成される。尚、115は下
梁15と共に床14を構成する下梁、117は上梁17と共に天
井構造体18を構成する上梁である。
面取建物ユニット12は、第1図、第2図、第7図に示
す如く、床20の相対する側縁部、即ち床20を構成する溝
形鋼製下梁21の両端部に鋼管製長柱22と鋼管製短柱23を
立設し、長柱22と短柱23の各上端部間に上梁24を架け渡
している。長柱22の高さは通常建物ユニット11の長柱16
と同一である。上梁24は、溝形鋼製水平状梁部24Aと溝
形鋼製傾斜状梁部24Bとからなる。水平状梁部24Aと傾斜
状梁部24Bとは上下2個の屈曲状のL形鋼からなる接続
ピース24C、24Dを介して接合されている。相対する長柱
22と22、短柱23と23、上梁24と24のそれぞれの間には、
上梁24と共に天井構造体25を構成する天井フレーム125
が架け渡されている。この時、天井フレーム125は、長
柱22と水平状梁部24Aの側に位置する水平状フレーム部1
25Aと、短柱23と傾斜状梁部24Bの側に位置する傾斜状フ
レーム部125Bとから構成される。これにより、天井構造
体25は、水平状梁部24Aと水平状フレーム部125Aにより
水平状天井構造部25Aを構成され、傾斜状梁部24Bと傾斜
状フレーム部125Bにより傾斜状天井構造部25Bを構成さ
れる。
面取建物ユニット12の上記水平状天井構造部25Aには
水平状屋根部26が形成され、上記傾斜状天井構造部25B
には傾斜状屋根部27が形成される。傾斜状屋根部27は道
路の側に向けて下がり勾配をなす如くに配置される。
尚、121は下梁21と共に床20を構成する下梁、28は床根
太、29は天井根太である。又、101は柱22、23の下端部
に設けられる下梁21、121との溝形鋼製連結片、102は柱
22、23の上端部に設けられる上梁24、水平状フレーム部
125Aの後述する上梁124A、傾斜状フレーム部125Bの後述
する上梁124Bとの溝形鋼製連結片である。
狭幅建物ユニット13は、上記面取建物ユニット12の水
平状天井構造部25Aの幅aと同一の狭幅aからなり、床3
0の相対する側縁部、即ち床30を構成する形鋼製下梁31
の両端部に鋼管製長柱32を立設し、相対する長柱32の各
上端部間に上梁33を架け渡している。長柱32の高さは通
常建物ユニット11の長柱16、面取建物ユニット12の長柱
22と同一である。上梁33は水平状天井構造体34を構成す
る。
狭幅建物ユニット13の天井構造体34には水平状屋根部
35が形成される。131は下梁31と共に床30を構成する下
梁、133は上梁33と共に天井構造体34を構成する上梁で
ある。
尚、ユニット建物10にあっては、面取建物ユニット12
の傾斜状屋根部27に開閉できる天窓36を設置し、採光及
び換気を行なえるようにしている。
而して、上記面取建物ユニット12において、上梁24を
構成する水平状梁部24Aと傾斜状梁部24Bとは、前述の如
く、上下2個の屈曲状のL形溝からなる接続ピース24
C、24Dを介して以下の如く接合されている。即ち、第2
図に示す如く、上接続ピース24Cの一端部には水平状梁
部24Aの上フランジ内面及びウエブ内面が溶接にて重ね
継ぎされ、上接続ピース24Cの他端部には傾斜状梁部24B
の上フランジ内面及びウエブ内面が溶接にて重ね継ぎさ
れている。又、下接続ピース24Dの一端部には水平状梁
部24Aの下フランジ内面及びウエブ内面が溶接にて重ね
継ぎされ、下接続ピース24Dの他端部には傾斜状梁部24B
の下フランジ内面及びウエブ内面が溶接にて重ね継ぎさ
れている。
更に、上記面取建物ユニット12において、上梁24と共
に天井構造体25を構成する天井フレーム125は、前述の
如く、水平状フレーム部125Aと傾斜状フレーム部125Bと
から構成されている。即ち、水平状フレーム部125Aと傾
斜状フレーム部125Bは予め個別に組み立てられた後、そ
れら水平状フレーム部125Aと傾斜状フレーム部125Bとを
ボルト300にて接合することにて天井フレーム125を構成
するようになっている。この時、水平状フレーム部125A
は、第3図、第4図に示す如く、構成枠材及び天井根太
29を備えている。水平状フレーム部125Aの構成枠材は、
面取建物ユニット12の長柱22、22間に架け渡される溝形
鋼製上梁124Aと傾斜状フレーム部125Bに対向する溝形鋼
製連結梁224Aとを備えている。水平状フレーム部125Aの
天井根太29は、溝形鋼製上梁124A及び溝形鋼製連結梁22
4Aに架け渡され、釘打ち固定されている。傾斜状フレー
ム部125Bは、第3図、第4図に示す如く、構成枠材及び
天井根太29を備えている。傾斜状フレーム部125Bの構成
枠材は、面取建物ユニット12の短柱23、23間に架け渡さ
れる溝形鋼製上梁124Bと水平状フレーム部125Aに対向す
るL形鋼製連結梁224Bとを備えている。傾斜状フレーム
部125Bの天井根太29は溝形鋼製上梁124B及びL形鋼製連
結梁224Bに架け渡され、釘打ち固定されている。第4図
において、301は釘、302は天井面材である。
尚、前述の上下の接続ピース24C、24Dの内面には、第
2図(A)に示す如く、L金物200が溶接され、このL
金物200に上述の天井フレーム125の連結梁224A、224Bが
ボルト結合されるようになっている。
次に、上記実施例の作用について説明する。
上記ユニット建物10によれば、上階部分に面取建物ユ
ニット12、狭幅建物ユニット13を設置したから、それら
が外観意匠上の変化を与え、又建築法上の斜線制限等に
容易に対応し、更に敷地境界線に近づけることもでき
る。
又、上記ユニット建物10によれば、狭幅建物ユニット
13の前面部は、面取建物ユニット12の前面部より、その
傾斜状天井構造部25Bの幅と同一幅だけ後退(セットバ
ック)して位置することとなり、この後退により生ずる
空間をベランダ37として利用できる。
この時、上記実施例にあっては、ベランダ37の空間の
一方側に存在する面取建物ユニット12の天井構造部が前
下がりの傾斜状天井構造部25Bとなっている。このた
め、面取建物ユニット12の上記天井構造部25Bに設けら
れる傾斜状屋根部27が上記ベランダ37への採光、風の取
入れを阻害する程度が緩和される。即ち、ユニット建物
10においてベランダ37を形成するに際し、ベランダ37へ
の採光性、通風性を向上することができる。
更に、上記ユニット建物10にあっては、水平状フレー
ム部125Aと傾斜状フレーム部125Bとを予め個別に組立て
た後、それら水平状フレーム部125Aと傾斜状フレーム部
125Bとをボルト300にて接合するものであるため、以下
の、の作用効果がある。
予めそれぞれ平面状の水平状フレーム部125Aと傾斜状
フレーム部125Bのそれぞれを組立てた後には、それら組
立て後の水平状フレーム部125Aと傾斜状フレーム部125B
とを単に接合するものであるから、組立て作業性が良
い。
水平状フレーム部125Aと傾斜状フレーム部125Bの連結
部は、両フレーム部125A、125Bの構成枠材としての溝形
鋼製連結梁224AとL形鋼製連結梁224Bが相互に重なり合
って、これらの連結梁が断面二次モーメントの大きな補
強梁を構成することになり、比較的容易に高い剛性を確
保できる。
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
上記実施例においては、水平状フレーム部125Aの構成枠
材と傾斜状フレーム部125Bの構成枠材には水平状梁部24
A又は傾斜状梁部24Bが含まれていないが、水平状梁部24
A及び傾斜状梁部24Bを次に示すように、天井フレーム12
5の構成枠材に含まれたものとしてもよい。すなわち、
水平状フレーム部125Aはその両側に水平状梁部24Aをサ
ブ組立てされた状態で本発明の水平状フレーム部とな
り、傾斜状フレーム部125Bはその両側に傾斜状梁部24B
をサブ組立てされた状態で本発明の傾斜状フレーム部と
なるものであっても良い。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、傾斜状屋根部を形成で
きる面取建物ユニットの天井フレームを構成するに際
し、組立て作業性を向上し、かつ水平状フレーム部と傾
斜状フレーム部の連結部の剛性を比較的容易に確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は面取建物ユニットの一例を示す斜視図、第2図
は水平状梁部と傾斜状梁部との接合構造を示す模式図、
第3図は天井フレームを示す模式図、第4図は水平状フ
レーム部と傾斜状フレーム部との接合部を示す模式図、
第5図はユニット建物の一例を示す斜視図、第6図は第
5図の側面図、第7図は建物ユニットを示す模式図であ
る。 12……面取建物ユニット、 20……床、 22……長柱、 23……短柱、 125……天井フレーム、 125A……水平状フレーム部、 125B……傾斜状フレーム部、 300……ボルト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実願 昭61−127653号(実開 昭63− 34202号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床の相対する側縁部に立設される長柱と短
    柱の各上端部間に架け渡される、面取建物ユニットに用
    いられる天井フレームにおいて、天井フレームは長柱側
    に位置する水平状フレーム部と短柱側に位置する傾斜状
    フレーム部とからなり、水平状フレーム部及び傾斜状フ
    レーム部はそれぞれ構成枠材及び天井根太を備え、水平
    状フレーム部の構成枠材は長柱間に架け渡される上梁と
    傾斜状フレーム部に対向する連結梁とを備え、傾斜状フ
    レーム部の構成枠材は短柱間に架け渡される上梁と水平
    状フレーム部に対向する連結梁とを備え、水平状フレー
    ム部及び傾斜状フレーム部のそれぞれの天井根太はそれ
    ぞれのフレーム部の上梁及び連結梁に架け渡され、水平
    状フレーム部及び傾斜状フレーム部はそれだけに分けて
    予め個別に組立てられ、水平状フレーム部の連結梁と傾
    斜状フレーム部の連結梁とが相互に重なり合って接合さ
    れていることを特徴とする面取建物ユニットの天井フレ
    ーム。
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