JP2579588B2 - 新規微生物及び該微生物を用いた2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造法 - Google Patents
新規微生物及び該微生物を用いた2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造法Info
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Description
する新規微生物及び該微生物の休止菌体又は菌体由来の
酵素を用いて2,6−ジメチルナフタレンを酸化し、
2,6−ナフタレンジカルボン酸を製造する方法に関す
る。
は、そのエステル誘導体は高機能性樹脂原料、液晶原
料、ポリアミド系医薬品原料、染料顔料用として有用な
化合物であり、現在数種の化学合成法により生産されて
いる。特にポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂と
しての用途は、80〜90%とも言われており、現在の
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂に比べ、耐
熱温度で約35℃、破断強度も約25%高い他、二次転
移点、結晶化速度、軟化点、溶融粘度等に対し、優れた
性能を有するものとして大量生産化が期待されている。
しかしながら、2,6−ジメチルナフタレンを原料とし
た化学合成法は、高温反応であるため官能基の転移が起
こり易く、純度の高い2,6−ナフタレンジカルボン酸
が得られにくい上、高温高圧条件を必要とし、大量のエ
ネルギーを消費することや環境汚染等の問題点もあっ
た。
年、微生物を用いた微生物酸化法の研究が進められてい
る。微生物を触媒とする酸化法は、常温常圧で反応させ
ることができる上、官能基の転移が起こらないため副産
物の生成がほとんど無いという優れた特徴を有してい
る。しかし、これまでの報告では、フラボバクテリウ
ム属等の微生物を用いて、2,6−ジメチルナフタレン
を酸化しても、一方のメチル基しか酸化されず、2,6
−ナフタレンジカルボン酸は検出されなかった(E.
A.BARNSLEY APPLIED AND EN
VIRONMENTAL MICROBIOLOGY
54,428〜433,1988)。
の共酸化による2,6−ナフタレンジカルボン酸の確認
の報告(G.K.SKRYABIN,et al.,D
OKL.AKAD.NAUK.USSR 202,97
3〜974,1972)があるが、収量が低く定性的な
研究にとどまっているというものであった。
用いて発酵法による2,6−ナフタレンジカルボン酸の
製造法(特開平3−80091号公報)や、アルキル
ナフタレン化合物のアルキル基に対して酸化力を有する
微生物を利用した、ナフタレンカルボン酸の製造法(特
開平5−15365号公報)が提案されている。
方法は省エネルギー、環境保全型の生産法としては、好
ましいものであるが、生産を行なう培養条件は水系であ
り、しかも変換基質としての2,6−ジメチルナフタレ
ンは水に不溶性で、いわゆる固−液反応系であるため変
換基質の供給量に限界が生じ、かつ供給量の制御も困難
で効率的な連続的大量生産化の点において、まだ問題を
内包している。
メチル基末端酸化能を有し、かつ有機溶媒系において
も、生育もしくは反応可能であり、かつ酸化反応が阻害
されることのない微生物を見出し、このような微生物へ
2,6−ジメチルナフタレンを溶解した有機溶媒を供給
することができれば、液−液反応系により連続的に2,
6−ナフタレンジカルボン酸への大量変換も可能とな
り、石油産業及び石油化学産業にとって有用性も大きい
ことから、この様な反応系で使用し得る菌と製造法の確
立が望まれていた。
発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意検討を重ね、有
効な菌株のスクリーニング法の開発とそれによる効率的
な微生物の探索を実施した結果、有機溶媒に溶解した
2,6−ジメチルナフタレンの両側のメチル基を効率良
く酸化可能な新規微生物を見出し、液−液反応系による
製造法を初めて可能にし本発明をなすに至った。
属し、有機溶媒に溶解した2,6−ジメチルナフタレン
からの2,6−ナフタレンジカルボン酸生成菌を、2,
6−ジメチルナフタレンを溶解した有機溶媒と培地から
なる液−液系、つまりは有機溶媒系で、培養し変換する
ことを特徴とする2,6−ナフタレンジカルボン酸の製
造方法、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸生成菌の
固定化菌体もしくは菌体由来の酵素を有機溶媒に溶解し
た2,6−ジメチルナフタレンと、有機溶媒系で接触さ
せて変換することを特徴とする2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸の製造法を提供するものである。
6−ジメチルナフタレンのみを添加した培地にて生育
し、かつ2,6−ナフタレンジカルボン酸を生産する能
力の有無をもって、あるいは有機溶媒に2,6−ジメチ
ルナフタレンのみを溶解したものと、培地からなる有機
溶媒系培養により生育し、かつ2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸生産能の有無をもってスクリーニングすること
により分離することができる。
て、微生物の増殖に必要な成分のうち、炭素源を含まな
い培地(以下、培地という)を試験管等に分注し、これ
を滅菌したのち土壌を添加し、さらに2,6−ジメチル
ナフタレンあるいは2,6−ジメチルナフタレンを溶解
した有機溶媒、例えばデカリンを加え、試験管振とう機
等により培養を行う。この培養液を、別の試験管等に予
め分注しておいた同様の培地に白金耳等を用いて植え継
ぎした後、2,6−ジメチルナフタレンを添加し、試験
管振とう機等によりさらに培養する。培養後の培養液
を、上記培地もしくは滅菌水等で希釈し、炭素源を含ま
ない寒天培地等に塗布した後、2,6−ジメチルナフタ
レンを供給してさらに培養する。培養によって得られた
コロニーを単離し、それぞれの菌株について2,6−ナ
フタレンジカルボン酸の生産能力を確認することによ
り、2,6−ナフタレンジカルボン酸生成菌を選抜する
ことができる。
以外は一般的な培地成分を使用することができる。すな
わち、窒素源としては、例えば、塩化アンモニウム、燐
酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウ
ム、酢酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリ
ウム、尿素等を、無機塩類としては、例えばカリウム、
ナトリウム、鉄、マグネシウム、マンガン、銅、カルシ
ウム等の各塩類等を使用できる。又、前記培養条件は、
一般に微生物が死滅しない培養条件であれば良く、例え
ばpH約5〜9、温度約20〜40℃で好気的に行われ
る。
ボン酸の生産能力の確認は、それぞれの菌株を炭素源と
して2,6−ジメチルナフタレンを添加した培地中で、
上記と同様の条件で培養した培養液を遠心分離等で分離
した後、上清を適当な分析手法、例えば高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)、ガスクロマトグラフィー
(GC)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外線吸
収スペクトル(IR)、紫外線吸収スペクトル(UV)
等を用いて分析すれば良い。得られた微生物は、腸内細
菌以外の非醗酵菌同定用API20NE(ビオメリュー
社)を用いて試験した結果、以下の表1に示す菌学的性
質を有するものであった。
Y’S MANUAL OF SYSTEMATIC
BACTERIOLOGY,vol.1,P198(1
984)、INTERNATIONAL JOURNA
L OF SYSTEMATIC BACTERIOL
OGY,vol.40,No.3,P320〜321
(1990)、API20NEプロファイルインデック
スにて分類すると、スフィンゴモナス パウチモビリス
に属するものと認められた。
炭素源として、有機溶媒系でも生育可能であり、かつ培
地中に2,6−ナフタレンジカルボン酸を蓄積する。こ
のような特性を有した2,6−ナフタレンジカルボン酸
生産菌は、未だ報告されていない。
はスフィンゴモナス パウチモビリスに属する新菌株で
あると判定し、本菌をスフィンゴモナス パウチモビリ
スA−7(Sphingomonas paucimo
bilis A−7)株と命名し、工業技術院生命工学
工業技術研究所に寄託した〔FERM P−1363
2〕。
ウチモビリスに属する、2,6−位のメチル基の酸化能
を有する微生物の他に、当該微生物に例えばX線・紫外
線照射、エチルメタンスルホン酸などの変異剤による処
理等の、公知の変異処理を施した、いわゆる変異株の使
用や、遺伝子操作等による育種株の使用も包含するもの
である。
カルボン酸の製造方法を、スフィンゴモナス パウチモ
ビリス A−7株(以下、本菌という)を用いた場合を
一例に説明する。
炭素源及び変換基質として2,6−ジメチルナフタレン
を含有すること以外は、本菌の生育が良好であれば他の
培地成分は特に制限されない。すなわち、生育基質とし
て、窒素源では、例えばアンモニア、塩化アンモニウ
ム、燐酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、炭酸アンモ
ニウム、酢酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナ
トリウム、尿素等を、無機塩類としては、例えばカリウ
ム、ナトリウム、鉄、マグネシウム、マンガン、銅、カ
ルシウム、コバルト等の各塩類等が使用できる。又、炭
素源としては、2,6−ジメチルナフタレン以外に、サ
リチル酸、2−メチルナフタレン、アントラセン、グル
コース、フラクトース、デンプン等を補助基質として添
加することも可能である。
ナフタレンを溶解する溶媒としては、例えば、ヘプタ
ン、n−オクタン、イソオクタン、シクロオクタン、ノ
ナン、デカン、ドデカン、テトラリン、デカリン、ヘキ
シルエーテル、等が使用できるが、数日間の培養で揮発
減少せず、又、雑菌の繁殖を抑制する意味から微生物毒
性が強すぎず、また弱すぎないもので、かつ、2,6−
ジメチルナフタレンを溶解し資化されないものであれ
ば、上記以外の溶媒も使用することができる。そして、
これらの内のいづれか1種、又は2種以上を任意に混合
し使用しても良い。
ナフタレンを溶解して供給する方法は、従来の水系培地
に直接2,6−ジメチルナフタレンを供給する、固−液
反応方法に比べ、変換基質の分散性を極めて良好にする
ため菌体との接触が容易になり、溶媒中の変換基質は均
一状態にし易いことから、その供給量を容易に制御する
ことができ、培地のみならず溶媒中の変換基質を効率良
く連続的に、又は間欠的に、自在に供給できるので、連
続式反応が可能となり、2,6−ナフタレンジカルボン
酸の生産効率をより高めることができる。又、本菌では
従来法のように2,6−ジメチルナフタレンを溶剤に溶
解せずに、直接供給しても2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸を製造することができるが、当然その生産効率は劣
るものとなる。
れば良く、例えば培養温度は約15〜37℃、より好ま
しくは約25〜35℃、培地のpHは約4.2〜8.
9、より好ましくは6.0〜8.0の範囲で、約1〜3
0日間好気的に培養又は反応させるのが好ましい。
もしくは変換基質として、本菌を培養し、目的とする
2,6−ナフタレンジカルボン酸を効率よく生産するた
めには、2,6−ジメチルナフタレンを、少なくとも本
菌が生育するのに必要な量以上を添加することが必要で
ある。本菌は、2,6−ジメチルナフタレンによって阻
害を大きく受け難いため、これを多量に添加することが
可能であるが、生成する2,6−ナフタレンジカルボン
酸の量が増加してくると培地のpHが低下するので、水
酸化ナトリウム、アンモニア水、水酸化カリウム等のア
ルカリ溶液を供給したり、緩衝能を有する成分を供給す
るか、あるいは予め培地に用いる等してpHを適性な範
囲に調整すれば、より効率良い生産ができる。更に上記
の条件で菌体を予め培養増殖して集菌後、これを以下に
述べる方法に供しても良い。
ンから2,6−ナフタレンジカルボン酸を生産する工程
はバッチ式でも良く、バイオリアクター等を用いても可
能である。また、本菌の菌体、その処理物または酵素
を、例えばアルギン酸カルシウム、ポリアクリルアミド
法、ポリウレタン樹脂法、光架橋性樹脂法等を用いて通
常の固定化法に従って固定化することもできる。得られ
た菌体培養物は、そのまま酵素源として使用することが
できるが、遠心分離等の操作により固液分離して得た微
生物菌体を用いることが好ましい。さらに微生物菌体を
燐酸緩衝液等の溶液で洗浄し、該溶液に懸濁して使用す
ることもできる。又、菌体由来の酵素は、常法により精
製することができ、これらの休止菌体、菌体処理物ある
いは酵素を用いて生産する場合は、前記培養条件下で行
なうことができる。培養液又は反応液中の2,6−ナフ
タレンジカルボン酸は常法に従い精製すれば良い。すな
わち、培養液又は反応液をろ過、遠心分離等により処理
した後、得られた溶液に塩酸や硫酸等の酸溶液を加えて
酸性化することにより、2,6−ナフタレンジカルボン
酸を回収することができる。また、溶剤抽出等の方法に
より回収することも可能であり、クロマトグラフィー等
公知の精製方法を適宜併用することができる。
2,6−ジメチルナフタレンの両側のメチル基を効率良
く酸化可能な微生物を、見出したことで初めて可能とな
ったものである。
らに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。
ナフタレンジカルボン酸を生産する菌を分離するため
に、脱イオン水で溶解した表2に示す成分の培地を用い
てスクリーニングを行った。この培地のpHは7となっ
た。
角フラスコに100ml入れ、121℃で20分間滅菌
した。室温にて冷却した後、各地にて採集した土壌を薬
さじ1〜2杯分添加し、別途滅菌した2,6−ジメチル
ナフタレンを100mg添加し、30℃、270rpm
で振とう培養した。別の同様培地に0.1ml植えつぎ
した後、再度30℃、270rpmで振とう培養し、一
週間後培養液の一部を滅菌した生理的食塩水にて希釈
し、前もって調整しておいた表2に示した成分の培地
に、寒天を15g/lとなる様に加えた平板培地に塗布
し、さらに2,6−ジメチルナフタレンを溶かしたジエ
チルエーテル溶液を噴霧して平板培地上に供給し、30
℃で一週間培養した。
ルナフタレンが資化されたことを示す、透明帯を有した
コロニーを単離し、これらすべての微生物を、以下に記
す方法で2,6−ナフタレンジカルボン酸生産菌株を選
択した。すなわち、上記と同様の培地4mlと、2,6
−ジメチルナフタレンを1wt%に溶解したデカリン4
mlを、内径21mmの試験管に分注し、120℃で2
0分間滅菌し室温にて冷却した後、単離した微生物を白
金耳を用いて1白金耳植え付けた。試験管振とう機によ
り30℃、300pmで数日間往復振とう培養した。培
養後、この培養液の水性部分の上清を、強アルカリで処
理した後、中性で高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)にて分析し、2,6−ナフタレンジカルボン酸生産
菌を複数選択し、その中から表1に示した菌学的性質を
有するスフィンゴモナス パウチモビリス A−7株を
取得した。
実施例1と同様の培地を50mlと、2,6−ジメチル
ナフタレンを1wt%に溶解したデカリン50mlを入
れ、121℃で20分間滅菌した。室温にて冷却後、実
施例1で得た菌株、スフィンゴモナス パウチモビリス
A−7株を1白金耳植菌し、30℃、300rpmで
4日間振とう培養した。培養後、培養液の水性部分の上
清を実施例1と同様の方法で分析し、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸の生産量を測定した。結果を表3に示
す。
タレンの供給方法を、溶媒に溶解せずに直接培地に添加
する従来の固−液反応系に変えて、実施例1と同様の培
地を50ml用い、以下実施例2と同様な条件で4日間
培養、分析し、2,6−ナフタレンジカルボン酸の生産
量を測定した。2,6−ジメチルナフタレンは500m
g添加した。結果を表3に示す。表3の結果から本発明
の有機溶媒系による方法がより優れていることが判る。
媒を、ヘプタン、シクロオクタン、イソオクタン、オク
タン、ヘキシルエーテル、ノナン、デカンの各種溶媒に
変えて、これらに2,6−ジメチルナフタレンを1wt
%溶解し、そして、これら溶媒を、表2に示した成分の
培地が4ml入った内径21mmの試験管に、4ml分
注し121℃で20分間滅菌した。室温にて冷却後、ス
フィンゴモナス パウチモビリス A−7株を1白金耳
植え付け、試験管振とう機により30℃、300rpm
で数日間往復振とう培養した。培養後、この培養液の水
性部分の上清を、強アルカリで処理した後、中性で高速
液体クロマトグラフィー(HPLC)にて分析した。そ
の結果、本発明の菌株は、種々の有機溶媒を用いても生
育可能で、しかも2,6−ジメチルナフタレンに対し十
分な変換能を有することが判った。
ナフタレンを40mgと、表2に示した培地にデカリン
濃度が10〜90%にあるようにしたものとを加え、全
量を10mlとし、121℃で20分間滅菌した。室温
にて冷却後、スフィンゴモナス パウチモビリス A−
7株を1白金耳植え付け、試験管振とう機により30
℃、300rpmで数日間往復振とう培養した。培養
後、この培養液の水性部分の上清を、強アルカリで処理
した後、中性で高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)にて分析し、図1に示した結果を得た。本発明の菌
株は、各種濃度のデカリンを用いても生育可能で、しか
も2,6−ジメチルナフタレンに対し十分な変換能を有
することが判った。
スコに、L培地(バクトトリプトン10g/l、酵母エ
キス5g/l、NaCl・5g/l)をそれぞれ100
ml入れ、2,6−ジメチルナフタレンを100mg添
加して121℃、20分間滅菌した。室温で冷却後、ス
フィンゴモナス・パウチモビリス A−7株を、白金耳
を用いて1白金耳ずつ植菌し、30℃で5日間振とう培
養した。培養後の培養液を遠心分離して集菌後、培地の
緩衝能を高めてpHの低下を抑制するため、表2に示し
た培地成分の内、KH2PO4を(NH4)2HPO4に変
えて、20g/lを添加、NH4NO3を無添加に変更し
た培地(pH7)で洗浄し、同培地4mlに菌体を懸濁
させ、これを滅菌済みの内径21mmの試験管に移し、
更に1wt%にジメチルナフタレンを溶解したデカリン
4mlを加え、30℃で3日間振とうして反応させた。
反応生成液をHPLCで分析したところ2,6−ナフタ
レンジカルボン酸の収量は310mg/lであった。
タレンを単一炭素源もしくは変換基質として溶解した有
機溶媒と、炭素源を含まない培地との有機溶媒系におい
て、生育可能で、かつ2,6−ナフタレンジカルボン酸
を生産することができる生産菌、もしくはその休止菌
体、その処理物又は菌体由来の酵素を用い、2,6−ジ
メチルナフタレンから2,6−ナフタレンジカルボン酸
を効率よく生産することができる。
あるようにして2,6−ナフタレンジカルボン酸の生成
の影響をみた図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 スフィンゴモナス属に属する2,6−ナ
フタレンジカルボン酸生成菌、スフィンゴモナス パウ
チモビリス。 - 【請求項2】 スフィンゴモナス属に属し、2,6−ジ
メチルナフタレンから2,6−ナフタレンジカルボン酸
を生成することのできる2,6−ナフタレンジカルボン
酸生成菌、スフィンゴモナス パウチモビリス。 - 【請求項3】 スフィンゴモナス属に属し、有機溶媒系
において2,6−ジメチルナフタレンの両メチル基末端
酸化能を有する2,6−ナフタレンジカルボン酸生成
菌、スフィンゴモナス パウチモビリス。 - 【請求項4】 請求項1〜3に記載の生成菌がスフィン
ゴモナス パウチモビリス A−7である2,6−ナフ
タレンジカルボン酸生成菌。 - 【請求項5】 スフィンゴモナス属に属する2,6−ナ
フタレンジカルボン酸生成菌を、2,6−ジメチルナフ
タレンを溶解した有機溶媒と、培地からなる有機溶媒系
培地において培養し、2,6−ナフタレンジカルボン酸
を生成させることを特徴とする2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸あるいはその塩の製造法。 - 【請求項6】 スフィンゴモナス属に属する2,6−ナ
フタレンジカルボン酸生成菌を、2,6−ジメチルナフ
タレンを含むかもしくは含まない培地あるいは2,6−
ジメチルナフタレンを溶解した有機溶媒と、培地からな
る有機溶媒系培地で培養し、集菌後、その菌体もしくは
休止菌体、又はその処理物もしくは菌体由来の酵素を用
いて、有機溶媒系において反応させて2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸を生成せしめるか、もしくは2,6−ジ
メチルナフタレンを2,6−ナフタレンジカルボン酸に
変換せしめることを特徴とする2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸あるいはその塩の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24972093A JP2579588B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 新規微生物及び該微生物を用いた2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造法 |
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-
1993
- 1993-09-13 JP JP24972093A patent/JP2579588B2/ja not_active Expired - Lifetime
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