JP2579110Y2 - 中折れシートバックにおける角度調整装置のストッパ構造 - Google Patents

中折れシートバックにおける角度調整装置のストッパ構造

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JP2579110Y2 JP1992051801U JP5180192U JP2579110Y2 JP 2579110 Y2 JP2579110 Y2 JP 2579110Y2 JP 1992051801 U JP1992051801 U JP 1992051801U JP 5180192 U JP5180192 U JP 5180192U JP 2579110 Y2 JP2579110 Y2 JP 2579110Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車用シート(座
席)における中折れシートバック(背凭部)における角
度調整装置のストッパ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の中折れシートバックには、シート
バックの下部と上部とを夫々別体のフレームで、上部に
位置する上部フレームを下部の下部フレームにモータユ
ニットで駆動する遊星ギャ式角度調整機構などの角度調
整装置を介して、前後方向に傾動可能に組付けたものが
ある。そして、上部フレームの最前傾と最後傾位置のス
トッパ構造は、上部フレーム側に固着し、角度調整装置
を構成するアッパーブラケットに設けた前後方向に長い
長孔内に、下部フレーム側のロアレールに設けたストッ
パピンを摺動自在に挿入する構造で、このストッパピン
が長孔の前端又は後端に突き当たることにより、角度調
整装置の作動による上部フレームの最前傾又は最後傾位
置を規制している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】以上のストッパ構造
は、上部フレームが最前傾と最後傾の位置において、ス
トッパピンと、このピンが突き当たる長孔の孔縁とに荷
重が集中するため、いずれか一方又は双方が破損し易
く、この破損により、ストッパとしての機能が果たせ
ず、信頼性が不充分であった。そこで、本考案は斯様な
ストッパ構造の不具合を除去することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本考案は、前記長孔を開孔した上部シートバックの
アッパーブラケットに、モータユニット取付用の略ハ字
状モータブラケットを一体に固定し、前記ストッパピン
を固着する下部シートバックのロアブラケットには、ス
トッパピンが長孔の前、後端に位置した際に、モータブ
ラケットに当接する補助ストッパ部を設けたことを特徴
とする。
【0005】
【作用】上部シートバックが最前傾又は最後傾の際に、
ストッパピンが長孔の前端又は後端に突き当たると共
に、補助ストッパ部がモータブラケット内の前端又は後
端に当接する。即ち、上部シートバックの最前傾又は最
後傾規制用ストッパが二重構造となる。
【0006】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本考案に係る角度調整装置を使用する
中折れシートバックのフレーム構造体を示し、図中
(A)は、シートバックの下部に位置する下部シートバ
ック(不図示)を構成する下部フレーム、(B)はシー
トバックの上部に位置する上部シートバック(不図示)
を構成する上部フレームを夫々示し、上部フレーム
(B)はモータユニットの駆動力によって作動する角度
調整装置(D)によって矢印方向に傾動可能に下部フレ
ーム(A)に取付けられている。
【0007】図2は、傾動角度を調節する角度調整装置
(D)を示し、モータユニット(M)は、上部フレーム
(B)側に固定されており、図中(4)は、モータユニ
ット(M)に一体に固定した固定ブラケットで、この固
定ブラケット(4)はモータブラケット(1)に鋲着さ
れ、モータブラケット(1)は、上部フレーム(B)の
下端に溶接したアッパーブラケット(3)に一体に固着
されている。図中(6)は、アッパーブラケット(3)
に上端が溶接により一体に固定されているカバーであ
り、また、(2)は下部フレーム(A)の上端に締結さ
れているロアブラケット、(52)はモータユニット
(M)の駆動力を他方の図1における左側に示す角度調
整装置(D′)に伝達させるシャフトを示す。
【0008】以上の角度調整装置(D)は、図3乃至図
6に示すように構成されている。即ち、アッパーブラケ
ット(3)とロアブラケット(2)間に、リクライニン
グ装置に使用されている従来周知の遊星ギャ式角度調整
機構(5)が介在し、その偏心軸(51)がモータユニ
ット(M)の出入軸に連結されており、上部フレーム
(B)は偏心軸(51)を回転中心に前、後方向に傾動
する。そして、アッパーブラケット(3)には、従来品
と同様に上部フレーム(B)の回転中心と同芯の前後方
向が長い円弧状の長孔(31)が開孔されており、この
長孔(31)内にロアブラケット(2)の頂部内側に固
着したストッパピン(23)が摺動自在に挿入されてい
る。
【0009】なお、前記遊星ギャ式角度調整機構(5)
は、例えば、実開昭61ー60753号公報に開示され
ているような外周に歯部を有する外歯歯車と、その外歯
歯車と噛合してその歯部よりも一歯だけ歯車の多い内周
歯車を有する内周歯車とが前記偏心軸(51)を介して
噛合し、外歯歯車を回動可能に軸支してなるものであ
り、外歯歯車が前記アッパーブラケット(3)に、内歯
歯車が前記ロアブラケット(2)に固定される。
【0010】前記アッパーブラケット(3)のモータブ
ラケット(1)には、長孔(31)の前、後端の外方に
向けて略ハ字状に延設する締結部(11)(12)が設
けてあり、この一方の締結部(11)の内側端縁を最後
傾位置当接部(11a)とし、他方の締結部(12)の
内側端縁を最前傾位置当接部(12a)とする。このモ
ータブラケット(1)に、モータユニット(M)の固定
ブラケット(4)がボルトなどの締結具で一体に締結さ
れる。図中、(13)…、(41)…はモータブラケッ
ト(1)、固定ブラケット(4)に設けた締結具挿通用
の通孔を示す。
【0011】前記ロアブラケット(2)は、このロアブ
ラケット(2)を補強するためのフランヂが周囲に設け
てあり、このフランヂにおけるロアブラケット(2)の
頂部における一方を最後傾位置係止部(21)、他方を
最前傾位置係止部(22)とし、最後傾位置係止部(2
1)が、上部シートバックが前記角度調整機構(D)に
よって回動して、最後傾した際に、モータブラケット
(1)の最後傾位置当接部(11a)に当接する。ま
た、図6に示すように、上部シートバックが最前傾した
際に、最前傾位置係止部(22)がモータブラケット
(1)の最前傾位置当接部(12a)に当接する。以上
の最後傾位置係止部(21)、最前傾位置係止部(2
2)、最後傾位置当接部(11a)、最後傾位置当接部
(12a)を補助ストッパ部とする。
【0012】斯くして、上部シートバックが最前傾又は
最後傾時には、ストッパピン(23)がアッパーブラケ
ット(1)の長孔(31)端部に突き当たり、ロアブラ
ケット(2)の最前傾位置係止部(22)又は最後傾位
置係止部(21)が、モータブラケット(1)の最前傾
位置当接部(11a)又は最後傾位置当接部(12a)
に突き当る。即ち、上部シートバックは、二重のストッ
パ構造によって最前傾又は最後傾位置に係止される。
【0013】
【考案の効果】本考案によれば、前述の如く、上部シー
トバックの最前傾位置及び最後傾位置の作動は、二重の
ストッパ構造によって規制する。そのため、前記従来品
に対して、ストッパ構造の信頼性が向上するし、また、
ストッパ構造の各部分に対する負荷が軽減されるため、
破損、損傷する虞れがないし、また、各部分の小型化、
軽減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を採用する自動車用シートのフレーム構
造体の斜視図である。
【図2】本考案の要部の斜視図である。
【図3】本考案の要部の断面図である。
【図4】本考案の要部の分解斜視図である。
【図5】図4のVーV線断面図である。
【図6】本考案の要部の説明図である。
【符号の説明】
1 モータブラケット 2 ロアブラケット 3 アッパーブラケット 11a、12a、21、22 ストッパ部 23 ストッパピン

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部シートバックのロアブラケットに、
    上部シートバックのアッパーブラケットをモータユニッ
    トで前後方向に傾動可能に取付け、前記アッパーブラケ
    ットに、上部シートバックの回転中心と同芯上の長孔を
    前後方向に開孔し、該長孔内に摺動自在に挿入すると共
    に上部シートバックの最前傾及び最後傾位置を規制する
    ストッパピンを前記ロアブラケットに固着してなる中折
    れシートバックの角度調整装置において、 前記アッパーブラケットに、長孔の前後両端近傍に、モ
    ータユニット取付用略ハ字状のモータユニットを一体に
    固定し、一方、前記ロアブラケットにおけるストッパピ
    ンの前後には、ストッパピンが長孔の前後端に位置した
    際に、モータブラケットに当接する補助ストッパ部を設
    けてなることを特徴とする中折れシートバックにおける
    角度調整装置のストッパ構造。
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