JP2577402Y2 - 自動工具交換装置 - Google Patents
自動工具交換装置Info
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- JP2577402Y2 JP2577402Y2 JP1992043149U JP4314992U JP2577402Y2 JP 2577402 Y2 JP2577402 Y2 JP 2577402Y2 JP 1992043149 U JP1992043149 U JP 1992043149U JP 4314992 U JP4314992 U JP 4314992U JP 2577402 Y2 JP2577402 Y2 JP 2577402Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は自動工具交換装置に関す
るものであり、特に、マガジンから供給して使用した後
の切削工具を再びマガジン内に回収可能な装置に関する
ものである。
るものであり、特に、マガジンから供給して使用した後
の切削工具を再びマガジン内に回収可能な装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動工具交換装置には、工作機械の主軸
にその主軸の先端側から切削工具を取り付けるものと、
主軸穴の後部から切削工具を主軸の先端へ押し出して取
り付けるものとがある。
にその主軸の先端側から切削工具を取り付けるものと、
主軸穴の後部から切削工具を主軸の先端へ押し出して取
り付けるものとがある。
【0003】切削工具を主軸の先端側から取り付ける自
動工具交換装置においては、主軸に取り付けられていた
使用済みの切削工具が取り外された後、マガジン内に収
容された使用前の切削工具が主軸の前方から主軸の先端
へ接近させられ、主軸に取り付けられる。使用済みの切
削工具はマガジンへ戻される。
動工具交換装置においては、主軸に取り付けられていた
使用済みの切削工具が取り外された後、マガジン内に収
容された使用前の切削工具が主軸の前方から主軸の先端
へ接近させられ、主軸に取り付けられる。使用済みの切
削工具はマガジンへ戻される。
【0004】一方、主軸の後端側から切削装置を取り付
ける自動工具交換装置、例えば、特開昭62−1669
36号公報に記載された装置においては、マガジン内に
収容された使用前の切削工具が、主軸穴の後部から主軸
の先端へ押し出され、主軸に取り付けられていた使用済
みの切削工具と交換される。この装置を用いれば、切削
装置の前方に別の加工装置が配設される場合や設置スペ
ースが狭い場合等、切削装置の前部にマガジンを配設す
ることが不可能な場合にも、切削工具の自動交換を容易
に行うことができる。
ける自動工具交換装置、例えば、特開昭62−1669
36号公報に記載された装置においては、マガジン内に
収容された使用前の切削工具が、主軸穴の後部から主軸
の先端へ押し出され、主軸に取り付けられていた使用済
みの切削工具と交換される。この装置を用いれば、切削
装置の前方に別の加工装置が配設される場合や設置スペ
ースが狭い場合等、切削装置の前部にマガジンを配設す
ることが不可能な場合にも、切削工具の自動交換を容易
に行うことができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記装
置においては、切削工具の交換を行う際、主軸に取り付
けられていた使用済の切削工具が使用前の切削工具によ
り主軸穴から押し出され、主軸の下方に配設された受け
皿に受けられるようになっていた。そのため、切削加工
時に発生する切粉や切削油が受け皿に混入することを防
止するために、工具を交換する毎に受け皿の出し入れを
行わなければならないという問題があった。
置においては、切削工具の交換を行う際、主軸に取り付
けられていた使用済の切削工具が使用前の切削工具によ
り主軸穴から押し出され、主軸の下方に配設された受け
皿に受けられるようになっていた。そのため、切削加工
時に発生する切粉や切削油が受け皿に混入することを防
止するために、工具を交換する毎に受け皿の出し入れを
行わなければならないという問題があった。
【0006】本考案はこの問題に鑑み、使用前の切削工
具を主軸の後方から取り付け、前方へ取り外すタイプの
自動工具交換装置であって、使用済み工具を受け皿に落
下させない装置を得ることを課題として為されたもので
ある。
具を主軸の後方から取り付け、前方へ取り外すタイプの
自動工具交換装置であって、使用済み工具を受け皿に落
下させない装置を得ることを課題として為されたもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そして、第1考案によれ
ば、軸方向に貫通した主軸穴を備えて回転する主軸と、
その主軸の先端部に設けられて主軸穴の後部から挿入さ
れた切削工具を保持するチャックとを備えた工作機械に
設けられる自動工具交換装置であって、主軸と平行に
設けられたスリーブと、複数の工具保持部を備え、そ
れら工具保持部の各々がスリーブの後端と主軸の後端と
にそれぞれ同心的に対向可能なマガジンと、そのマガ
ジンの主軸の後端に同心的に対向した工具保持部から切
削工具を主軸穴内へ移動させ、チャックに把持させる工
具供給装置と、主軸およびスリーブの前方に設けら
れ、チャックから取り外した切削工具をスリーブに挿入
する工具搬送装置と、そのスリーブに挿入された切削
工具を、そのスリーブの後端に対向している工具保持部
に戻す工具戻し装置とを含む自動工具交換装置が得られ
る。 また、第2考案によれば、上記マガジンが、上記複
数の工具保持部の2個ずつが前記主軸と上記スリーブと
の後端に対向可能なものであり、上記工具供給装置およ
び工具戻し装置が、主軸の軸方向に互いに一体的に一往
復運動を行うことにより、マガジンから主軸穴内への切
削工具の供給とスリーブからマガジンへの戻しとを行う
押出ロッドおよび引込ロッドを含むものである自動工具
交換装置が得られる。 さらに、第3考案によれば、上記
工具搬送装置が、切削工具を保持する工具保持具と、そ
の工具保持具を、上記チャックに対向する位置と上記ス
リーブの先端に対向する位置とに移動させる移動装置と
を含む自動工具交換装置装置が得られる。
ば、軸方向に貫通した主軸穴を備えて回転する主軸と、
その主軸の先端部に設けられて主軸穴の後部から挿入さ
れた切削工具を保持するチャックとを備えた工作機械に
設けられる自動工具交換装置であって、主軸と平行に
設けられたスリーブと、複数の工具保持部を備え、そ
れら工具保持部の各々がスリーブの後端と主軸の後端と
にそれぞれ同心的に対向可能なマガジンと、そのマガ
ジンの主軸の後端に同心的に対向した工具保持部から切
削工具を主軸穴内へ移動させ、チャックに把持させる工
具供給装置と、主軸およびスリーブの前方に設けら
れ、チャックから取り外した切削工具をスリーブに挿入
する工具搬送装置と、そのスリーブに挿入された切削
工具を、そのスリーブの後端に対向している工具保持部
に戻す工具戻し装置とを含む自動工具交換装置が得られ
る。 また、第2考案によれば、上記マガジンが、上記複
数の工具保持部の2個ずつが前記主軸と上記スリーブと
の後端に対向可能なものであり、上記工具供給装置およ
び工具戻し装置が、主軸の軸方向に互いに一体的に一往
復運動を行うことにより、マガジンから主軸穴内への切
削工具の供給とスリーブからマガジンへの戻しとを行う
押出ロッドおよび引込ロッドを含むものである自動工具
交換装置が得られる。 さらに、第3考案によれば、上記
工具搬送装置が、切削工具を保持する工具保持具と、そ
の工具保持具を、上記チャックに対向する位置と上記ス
リーブの先端に対向する位置とに移動させる移動装置と
を含む自動工具交換装置装置が得られる。
【0008】
【作用】上記第1考案に係る自動工具交換装置において
は、工具交換時に、主軸に取り付けられていた使用済み
の切削工具が工具回収装置により再びマガジンに回収さ
れる。したがって、使用前の切削工具が主軸に取り付け
られる際、使用済みの工具が主軸から押し出されて落下
することが防止される。しかも、使用済みの切削工具
は、主軸およびスリーブの前方に設けられた工具搬送装
置により搬送されて、主軸と平行なスリーブに挿入さ
れ、そのスリーブから工具戻し装置によりマガジンへ戻
される。すなわち、切削工具は主軸とスリーブとを経る
閉じた経路に沿って一方向に移動させられるのである。
また、第2考案に係る自動工具交換装置においては、マ
ガジンから主軸穴内への切削工具の供給とスリーブから
マガジンへの戻しとが、押出ロッドと引込ロッドとの一
体的な一往復運動により行われる。 第3考案に係る自動
工具交換装置においては、チャックから取り外された切
削工具が工具保持具に保持され、その工具保持具が移動
装置により移動させられるこによって、スリーブに挿入
される。
は、工具交換時に、主軸に取り付けられていた使用済み
の切削工具が工具回収装置により再びマガジンに回収さ
れる。したがって、使用前の切削工具が主軸に取り付け
られる際、使用済みの工具が主軸から押し出されて落下
することが防止される。しかも、使用済みの切削工具
は、主軸およびスリーブの前方に設けられた工具搬送装
置により搬送されて、主軸と平行なスリーブに挿入さ
れ、そのスリーブから工具戻し装置によりマガジンへ戻
される。すなわち、切削工具は主軸とスリーブとを経る
閉じた経路に沿って一方向に移動させられるのである。
また、第2考案に係る自動工具交換装置においては、マ
ガジンから主軸穴内への切削工具の供給とスリーブから
マガジンへの戻しとが、押出ロッドと引込ロッドとの一
体的な一往復運動により行われる。 第3考案に係る自動
工具交換装置においては、チャックから取り外された切
削工具が工具保持具に保持され、その工具保持具が移動
装置により移動させられるこによって、スリーブに挿入
される。
【0009】
【考案の効果】第1考案の自動工具交換装置によれば、
使用済みの切削工具が再びマガジン内に回収されるた
め、切削工具を受ける受け皿を別に設け、それを工具の
交換毎に出し入れする必要がなく、主軸の先端周辺のス
ペースを他の装置のために一層有効に利用することが可
能となる。しかも、切削工具は主軸とスリーブとを経る
閉じた経路に沿って一方向に移動させられるのであるた
め、工具の交換を能率よく行うことができる。すなわ
ち、主軸の後部側から先端部側へ供給した切削工具を、
逆向きに先端部側から後端部側へ移動させてマガジンに
戻すことも可能なのであるが、この場合には、使用済み
の切削工具を主軸から後方へ抜き出してマガジンの工具
保持部へ戻した後、そのマガジンを移動させて別の工具
保持部を主軸の後端に対向させ、その工具保持部から切
削工具をチャック位置まで主軸内を前進させる必要があ
るため、この作動に長時間を要するのに対し、本考案に
係る自動工具交換装置においては、切削加工中に、次に
使用される切削工具を保持した工具保持部を主軸の後端
に対向する状態にしておけば、使用済みの切削工具を主
軸の前方へ取り外すのと並行して後方から使用前の切削
工具を供給することができ、短時間で切削工具の交換を
行うことができるのである。 また、第2考案によれば、
工具供給装置と工具戻し装置とに、押出ロッドと引込ロ
ッドとの駆動装置を共有させることができ、装置の構成
が単純になる効果が得られ、第3考案によれば、使用済
みの切削工具を保持した工具保持具をスリーブに対向す
る位置へ移動させる運動がそのまま主軸の前方から退避
させる運動となり、工具搬送装置の構成が単純になる効
果が得られる。
使用済みの切削工具が再びマガジン内に回収されるた
め、切削工具を受ける受け皿を別に設け、それを工具の
交換毎に出し入れする必要がなく、主軸の先端周辺のス
ペースを他の装置のために一層有効に利用することが可
能となる。しかも、切削工具は主軸とスリーブとを経る
閉じた経路に沿って一方向に移動させられるのであるた
め、工具の交換を能率よく行うことができる。すなわ
ち、主軸の後部側から先端部側へ供給した切削工具を、
逆向きに先端部側から後端部側へ移動させてマガジンに
戻すことも可能なのであるが、この場合には、使用済み
の切削工具を主軸から後方へ抜き出してマガジンの工具
保持部へ戻した後、そのマガジンを移動させて別の工具
保持部を主軸の後端に対向させ、その工具保持部から切
削工具をチャック位置まで主軸内を前進させる必要があ
るため、この作動に長時間を要するのに対し、本考案に
係る自動工具交換装置においては、切削加工中に、次に
使用される切削工具を保持した工具保持部を主軸の後端
に対向する状態にしておけば、使用済みの切削工具を主
軸の前方へ取り外すのと並行して後方から使用前の切削
工具を供給することができ、短時間で切削工具の交換を
行うことができるのである。 また、第2考案によれば、
工具供給装置と工具戻し装置とに、押出ロッドと引込ロ
ッドとの駆動装置を共有させることができ、装置の構成
が単純になる効果が得られ、第3考案によれば、使用済
みの切削工具を保持した工具保持具をスリーブに対向す
る位置へ移動させる運動がそのまま主軸の前方から退避
させる運動となり、工具搬送装置の構成が単純になる効
果が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1および図2において、10は基台で
ある。基台10上には、垂直方向に延びる3枚の支持板
12,14,16が基台10の長手方向に間隔を隔てて
立設されている。
細に説明する。図1および図2において、10は基台で
ある。基台10上には、垂直方向に延びる3枚の支持板
12,14,16が基台10の長手方向に間隔を隔てて
立設されている。
【0011】基台10上には、切削装置20が載置され
ている。図6および図7に拡大して示すように、支持板
12,14にはそれぞれ貫通穴22,24が形成されて
おり、切削装置20はこれら貫通穴22,24を貫通し
た状態で、基台10の長手方向に沿って配設されてい
る。切削装置20のハウジング26は、図9に示すよう
に、ボルト28等により基台10に移動不能に固定され
ている。
ている。図6および図7に拡大して示すように、支持板
12,14にはそれぞれ貫通穴22,24が形成されて
おり、切削装置20はこれら貫通穴22,24を貫通し
た状態で、基台10の長手方向に沿って配設されてい
る。切削装置20のハウジング26は、図9に示すよう
に、ボルト28等により基台10に移動不能に固定され
ている。
【0012】図9において、ハウジング26の軸方向穴
30には円筒状のスリーブ32が嵌合されており、フラ
ンジ部34においてボルトによりハウジング26に一体
的に固定されている。スリーブ32内には4個のベアリ
ング36を介して主軸46が相対回転可能に嵌合され、
その後端部はスリーブ32およびハウジング26から突
出させられている。主軸46には軸方向に延びる段付の
主軸穴50が形成されており、その後端部から中空ロッ
ド52が挿入されている。
30には円筒状のスリーブ32が嵌合されており、フラ
ンジ部34においてボルトによりハウジング26に一体
的に固定されている。スリーブ32内には4個のベアリ
ング36を介して主軸46が相対回転可能に嵌合され、
その後端部はスリーブ32およびハウジング26から突
出させられている。主軸46には軸方向に延びる段付の
主軸穴50が形成されており、その後端部から中空ロッ
ド52が挿入されている。
【0013】主軸46の前端面にはカバー54が固定さ
れており、このカバー54とスリーブ32の前端面に固
定された別のカバー56との間にラビリンスシール57
が形成されることにより、主軸46とスリーブ32との
間へのダストの侵入が防止されている。
れており、このカバー54とスリーブ32の前端面に固
定された別のカバー56との間にラビリンスシール57
が形成されることにより、主軸46とスリーブ32との
間へのダストの侵入が防止されている。
【0014】また、主軸穴50の先端側からはコレット
58が挿入されている。コレット58はほぼ円筒状を成
し、その後端部に形成された雄ねじ部60において中空
ロッド52の前端部の雌ねじ穴62に螺合されており、
コレット58が中空ロッド52と一体的に軸方向に移動
可能とされている。コレット58の先端部には外周テー
パ面が形成されており、主軸46の軸方向穴50の前端
部に形成されたテーパ穴部64の内周面に嵌合されてい
る。また、コレット58の前端部の内周側には係合突部
66が形成されている。コレット58と主軸46との相
対回転はキー68により阻止されている。
58が挿入されている。コレット58はほぼ円筒状を成
し、その後端部に形成された雄ねじ部60において中空
ロッド52の前端部の雌ねじ穴62に螺合されており、
コレット58が中空ロッド52と一体的に軸方向に移動
可能とされている。コレット58の先端部には外周テー
パ面が形成されており、主軸46の軸方向穴50の前端
部に形成されたテーパ穴部64の内周面に嵌合されてい
る。また、コレット58の前端部の内周側には係合突部
66が形成されている。コレット58と主軸46との相
対回転はキー68により阻止されている。
【0015】コレット58には、工具ホルダたるドリル
ホルダ70が挿通されている。ドリルホルダ70のホル
ダ本体72の外周面にはコレット58の係合突部66が
嵌入可能な係合凹部74が形成されている。また、ホル
ダ本体72内にはトルク伝達部材76が軸方向に摺動可
能に嵌合されている。トルク伝達部材76にはピン78
が立設されており、ホルダ本体72に形成された長穴8
0にピン78が係合させられることにより、ドリルホル
ダ70とトルク伝達部材76との相対回転が防止されて
いる。トルク伝達部材76の軸方向位置は、ドリルホル
ダ70の雌ねじ穴81に螺合されたねじ部材82により
決められる。ねじ部材82と雌ねじ穴81のねじ部との
間には図示しない弛み止め部材が配設されており、ねじ
部材82が容易に軸方向に移動することが防止されてい
る。また、ねじ部材82の後退限度は、雌ねじ穴81の
内周面に嵌め込まれた止め輪84により決められてい
る。
ホルダ70が挿通されている。ドリルホルダ70のホル
ダ本体72の外周面にはコレット58の係合突部66が
嵌入可能な係合凹部74が形成されている。また、ホル
ダ本体72内にはトルク伝達部材76が軸方向に摺動可
能に嵌合されている。トルク伝達部材76にはピン78
が立設されており、ホルダ本体72に形成された長穴8
0にピン78が係合させられることにより、ドリルホル
ダ70とトルク伝達部材76との相対回転が防止されて
いる。トルク伝達部材76の軸方向位置は、ドリルホル
ダ70の雌ねじ穴81に螺合されたねじ部材82により
決められる。ねじ部材82と雌ねじ穴81のねじ部との
間には図示しない弛み止め部材が配設されており、ねじ
部材82が容易に軸方向に移動することが防止されてい
る。また、ねじ部材82の後退限度は、雌ねじ穴81の
内周面に嵌め込まれた止め輪84により決められてい
る。
【0016】ホルダ本体72の雌ねじ穴81にはまた、
プルスタッド86が螺合されている。プルスタッド86
は先端部が止め輪84に当接させられることにより、ホ
ルダ本体72に常に一定の挿入深さで取り付けられる。
また、トルク伝達部材76の先端部には工具係合部88
が形成されており、切削工具たるドリル90の嵌合突部
が係合させられることにより、トルクが伝達される。ホ
ルダ本体72のカバー54を貫通して延び出させられた
前端部にはコレットチャック92が設けらており、ドリ
ル90がトルク伝達部材76に係合させられた状態で、
コレットチャック92が締め込まれることにより、ドリ
ル90がドリルホルダ70に軸方向の相対移動および相
対回転不能に保持される。
プルスタッド86が螺合されている。プルスタッド86
は先端部が止め輪84に当接させられることにより、ホ
ルダ本体72に常に一定の挿入深さで取り付けられる。
また、トルク伝達部材76の先端部には工具係合部88
が形成されており、切削工具たるドリル90の嵌合突部
が係合させられることにより、トルクが伝達される。ホ
ルダ本体72のカバー54を貫通して延び出させられた
前端部にはコレットチャック92が設けらており、ドリ
ル90がトルク伝達部材76に係合させられた状態で、
コレットチャック92が締め込まれることにより、ドリ
ル90がドリルホルダ70に軸方向の相対移動および相
対回転不能に保持される。
【0017】一方、主軸46の後端部にはプーリ96が
固定装置98により相対回転不能に取り付けられてい
る。このプーリ96と、基台10の支持板12に取り付
けられたサーボモータ100(図1および図6参照)の
回転軸102に相対回転不能に保持されたプーリ104
との間にはVベルト106がかけ渡されており、サーボ
モータ100の回転が主軸46に伝達されるようになっ
ている。
固定装置98により相対回転不能に取り付けられてい
る。このプーリ96と、基台10の支持板12に取り付
けられたサーボモータ100(図1および図6参照)の
回転軸102に相対回転不能に保持されたプーリ104
との間にはVベルト106がかけ渡されており、サーボ
モータ100の回転が主軸46に伝達されるようになっ
ている。
【0018】主軸46の後端から延び出させられた中空
ロッド52には、スリーブ110が固定されている。ス
リーブ110には図示しないベアリングを介してピスト
ンが相対回転可能かつ軸方向に相対移動不能に取り付け
られている。このピストンは、図8に示すシリンダ11
2のハウジング114に液密かつ摺動可能に嵌合され、
ハウジング114の内部を2つの液圧室に仕切ってい
る。また、主軸46の後端部にはカバー116が固定さ
れており、ハウジング114に相対回転可能に嵌合され
た別のカバー118と結合されている。したがって、主
軸46の回転に伴って、カバー116,118が主軸4
6と一体回転するが、シリンダ112のピストンおよび
ハウジング114は回転しない。
ロッド52には、スリーブ110が固定されている。ス
リーブ110には図示しないベアリングを介してピスト
ンが相対回転可能かつ軸方向に相対移動不能に取り付け
られている。このピストンは、図8に示すシリンダ11
2のハウジング114に液密かつ摺動可能に嵌合され、
ハウジング114の内部を2つの液圧室に仕切ってい
る。また、主軸46の後端部にはカバー116が固定さ
れており、ハウジング114に相対回転可能に嵌合され
た別のカバー118と結合されている。したがって、主
軸46の回転に伴って、カバー116,118が主軸4
6と一体回転するが、シリンダ112のピストンおよび
ハウジング114は回転しない。
【0019】シリンダ112の作動により、スリーブ1
10および中空ロッド52が後退させられれば、コレッ
ト58が軸方向穴50内に引き込まれ、主軸46のテー
パ穴部64により縮径させられる。それにより、係合突
部66がドリルホルダ70の係合凹部74に係合し、ド
リルホルダ70が主軸46に相対移動および相対回転不
能に固定され、主軸46の回転が、コレット58,ドリ
ルホルダ70,トルク伝達部材76を経てドリル90に
伝達され、ドリル90が回転させられて切削が行われ
る。
10および中空ロッド52が後退させられれば、コレッ
ト58が軸方向穴50内に引き込まれ、主軸46のテー
パ穴部64により縮径させられる。それにより、係合突
部66がドリルホルダ70の係合凹部74に係合し、ド
リルホルダ70が主軸46に相対移動および相対回転不
能に固定され、主軸46の回転が、コレット58,ドリ
ルホルダ70,トルク伝達部材76を経てドリル90に
伝達され、ドリル90が回転させられて切削が行われ
る。
【0020】図1に示すように、基台10上において、
支持板14と支持板16との間には小形の支持板122
が立設されている。支持板14,122の互いに向かい
合う板面からはそれぞれアーム124,126が延び出
させられおり、これらアーム124,126によりマガ
ジン130が下方から支持される。
支持板14と支持板16との間には小形の支持板122
が立設されている。支持板14,122の互いに向かい
合う板面からはそれぞれアーム124,126が延び出
させられおり、これらアーム124,126によりマガ
ジン130が下方から支持される。
【0021】図3および図5に拡大して示すように、マ
ガジン130は一対の円板132,134を備えてい
る。両円板132,134は、取付部材136,138
を介して連結軸140により相対移動不能に連結されて
いる。各円板132,134にはその外周に沿って等角
度間隔に12個の保持穴142が形成されており、それ
ら各保持穴142に12本の保持スリーブ144の両端
部がそれぞれ嵌合されることによって、両円板132,
134に保持スリーブ144が保持されている。これら
12本の保持スリーブ144のうち、特定の1本を除く
11本の保持スリーブ144内には、使用前の新品のド
リル90を保持したドリルホルダ70がそれぞれ保持さ
れている。その状態を図10に概念的に示す。図におい
て、◎はドリルホルダ70を保持したスリーブ144を
示し、○は空のスリーブ144を示す。なお、図3,図
4には代表的に1本の保持スリーブ144内のドリルホ
ルダ70を示す。
ガジン130は一対の円板132,134を備えてい
る。両円板132,134は、取付部材136,138
を介して連結軸140により相対移動不能に連結されて
いる。各円板132,134にはその外周に沿って等角
度間隔に12個の保持穴142が形成されており、それ
ら各保持穴142に12本の保持スリーブ144の両端
部がそれぞれ嵌合されることによって、両円板132,
134に保持スリーブ144が保持されている。これら
12本の保持スリーブ144のうち、特定の1本を除く
11本の保持スリーブ144内には、使用前の新品のド
リル90を保持したドリルホルダ70がそれぞれ保持さ
れている。その状態を図10に概念的に示す。図におい
て、◎はドリルホルダ70を保持したスリーブ144を
示し、○は空のスリーブ144を示す。なお、図3,図
4には代表的に1本の保持スリーブ144内のドリルホ
ルダ70を示す。
【0022】支持板122には、ベアリングを介して回
転軸146が回転可能に保持されている。回転軸146
は中空であり、内部に支持軸147が軸方向に相対移動
可能かつ相対回転不能に嵌合されており、その後端にグ
リップ148が取り付けられている。支持軸147の先
端部は、取付部材138の嵌合穴に1つの相対位相での
み嵌合可能な嵌合部とされている。支持軸147は図示
しないばね部材の付勢力により前進方向に付勢されてい
るが、作業者がグリップ148を把持して引っ張れば後
退し、嵌合部が取付部材138から離脱して、マガジン
130の取外しが可能となる。また、図示は省略する
が、アーム124には、支持軸147と同軸のセンタが
設けられており、マガジン130がこのセンタと支持軸
147とに支持された状態では、取付部材136,13
8がアーム124,126から僅かに浮き上がるように
されている。
転軸146が回転可能に保持されている。回転軸146
は中空であり、内部に支持軸147が軸方向に相対移動
可能かつ相対回転不能に嵌合されており、その後端にグ
リップ148が取り付けられている。支持軸147の先
端部は、取付部材138の嵌合穴に1つの相対位相での
み嵌合可能な嵌合部とされている。支持軸147は図示
しないばね部材の付勢力により前進方向に付勢されてい
るが、作業者がグリップ148を把持して引っ張れば後
退し、嵌合部が取付部材138から離脱して、マガジン
130の取外しが可能となる。また、図示は省略する
が、アーム124には、支持軸147と同軸のセンタが
設けられており、マガジン130がこのセンタと支持軸
147とに支持された状態では、取付部材136,13
8がアーム124,126から僅かに浮き上がるように
されている。
【0023】回転軸146には歯付プーリ150が相対
回転不能に取り付けられる一方、保持板120にはマガ
ジン割出用のサーボモータ152が取り付けられてお
り、サーボモータ152はエンコーダ153を備えてい
る。サーボモータ152の出力軸154に相対回転不能
に取り付けられた歯付プーリ156と、上記歯付プーリ
150との間に歯付ベルト158が巻き掛けられている
ため、サーボモータ152により、回転軸146および
支持軸147を介してマガジン130が一定角度ずつ回
転させられる。
回転不能に取り付けられる一方、保持板120にはマガ
ジン割出用のサーボモータ152が取り付けられてお
り、サーボモータ152はエンコーダ153を備えてい
る。サーボモータ152の出力軸154に相対回転不能
に取り付けられた歯付プーリ156と、上記歯付プーリ
150との間に歯付ベルト158が巻き掛けられている
ため、サーボモータ152により、回転軸146および
支持軸147を介してマガジン130が一定角度ずつ回
転させられる。
【0024】図1および図5に示すように、支持板1
4,16間には上下方向に隔たった位置に一対のガイド
ロッド160が配設されており、コの字形のスライダ1
62の上下両角部に設けられた摺動部164が、両ガイ
ドロッド160に摺動可能に嵌合されている。スライダ
162は基台10と平行に延びる上壁165および底壁
166を有しており、上壁165の先端部からはアーム
167が、底壁166の先端部からはアーム168がそ
れぞれ延び出させられている。アーム167には引込ロ
ッド170が、アーム168には押出ロッド172がそ
れぞれ固定されている。ロッド170,172は基台1
0の長手方向に平行に延びており、外径がマガジン13
0の各保持スリーブ144内に嵌入可能な大きさを有し
ている。
4,16間には上下方向に隔たった位置に一対のガイド
ロッド160が配設されており、コの字形のスライダ1
62の上下両角部に設けられた摺動部164が、両ガイ
ドロッド160に摺動可能に嵌合されている。スライダ
162は基台10と平行に延びる上壁165および底壁
166を有しており、上壁165の先端部からはアーム
167が、底壁166の先端部からはアーム168がそ
れぞれ延び出させられている。アーム167には引込ロ
ッド170が、アーム168には押出ロッド172がそ
れぞれ固定されている。ロッド170,172は基台1
0の長手方向に平行に延びており、外径がマガジン13
0の各保持スリーブ144内に嵌入可能な大きさを有し
ている。
【0025】引込ロッド170の先端には、図4に示す
ような把持具174が取り付けられている。把持具17
4は、一対の把持爪176間に配設されたばね177の
付勢力によりドリルホルダ70のプルスタッド86を把
持するものである。また、押出ロッド172の先端に
は、図9に示すような軸方向穴178が形成されてお
り、プルスタッド86を収容して先端面がドリルホルダ
70の後端面に当接し、ドリルホルダ70を切削装置2
0の主軸穴50に押し込むようにされている。
ような把持具174が取り付けられている。把持具17
4は、一対の把持爪176間に配設されたばね177の
付勢力によりドリルホルダ70のプルスタッド86を把
持するものである。また、押出ロッド172の先端に
は、図9に示すような軸方向穴178が形成されてお
り、プルスタッド86を収容して先端面がドリルホルダ
70の後端面に当接し、ドリルホルダ70を切削装置2
0の主軸穴50に押し込むようにされている。
【0026】また、基台10上には、支持板14,16
間においてガイドロッド160と平行にロッドレスシリ
ンダ180が固定されており、それのピストンが連結部
材182によってスライダ162に連結されている。し
たがって、ロッドレスシリンダ180の作動により、ス
ライダ162が両ガイドロッド160に案内されつつ移
動させられ、両ロッド170,172がマガジン130
の各保持スリーブ144へ出入りさせられる。図5に示
すように、マガジン130の両円板132,134の外
周部の12箇所には、各保持穴142に連通する溝18
4が形成されるとともに、各保持スリーブ144にはそ
れら溝184に連通する溝185が長手方向に沿って形
成されている。これら溝184,185は、スライダ1
62の各アーム167,168が通過可能な大きさとさ
れており、マガジン130がいずれの割出し位相にあっ
ても、スライダ162が溝184,185を通過して基
台10の長手方向に移動することが許容される。なお、
保持スリーブ144の溝185の幅はドリルホルダ70
の直径より小さくされている。
間においてガイドロッド160と平行にロッドレスシリ
ンダ180が固定されており、それのピストンが連結部
材182によってスライダ162に連結されている。し
たがって、ロッドレスシリンダ180の作動により、ス
ライダ162が両ガイドロッド160に案内されつつ移
動させられ、両ロッド170,172がマガジン130
の各保持スリーブ144へ出入りさせられる。図5に示
すように、マガジン130の両円板132,134の外
周部の12箇所には、各保持穴142に連通する溝18
4が形成されるとともに、各保持スリーブ144にはそ
れら溝184に連通する溝185が長手方向に沿って形
成されている。これら溝184,185は、スライダ1
62の各アーム167,168が通過可能な大きさとさ
れており、マガジン130がいずれの割出し位相にあっ
ても、スライダ162が溝184,185を通過して基
台10の長手方向に移動することが許容される。なお、
保持スリーブ144の溝185の幅はドリルホルダ70
の直径より小さくされている。
【0027】図3および図5に示すように、支持板12
2の上端部には、拡開部材186が取り付けられてい
る。引込ロッド170が後退端近傍まで後退させられた
とき、把持具174が拡開部材186内に嵌入し、ばね
177の付勢力に抗して両把持爪176が拡開させら
れ、把持具174に把持されていたドリルホルダ70が
解放されて保持スリーブ144内に残される。なお、把
持具174によりドリルホルダ70が把持される際に
は、プルスタッド86によって両把持爪176が拡開さ
せられてドリルホルダ70を保持するようになってい
る。
2の上端部には、拡開部材186が取り付けられてい
る。引込ロッド170が後退端近傍まで後退させられた
とき、把持具174が拡開部材186内に嵌入し、ばね
177の付勢力に抗して両把持爪176が拡開させら
れ、把持具174に把持されていたドリルホルダ70が
解放されて保持スリーブ144内に残される。なお、把
持具174によりドリルホルダ70が把持される際に
は、プルスタッド86によって両把持爪176が拡開さ
せられてドリルホルダ70を保持するようになってい
る。
【0028】図1に示すように、マガジン130の下方
において、基台10にはストッパ188およびストッパ
190が設けられている。ストッパ188は、図5に示
すスライダ162のアーム168の基部191の前端面
に当接可能なストッパ面189を備え、ロッドレスシリ
ンダ180の前端部近傍において、基台10に固定され
ている。一方、ストッパ190は図6に示すようにベル
クランク状を成し、図4に示すように、支持台192
に、支持ピン194まわりに回動可能に支持されてい
る。ストッパ190のストッパ188と対向する側に
は、アーム168の基部191の後端面に当接可能なス
トッパ面196が形成されている。また、ストッパ19
0には、連結部材198を介してエアシリンダ200の
ピストンロッド202が回動可能に連結されている。エ
アシリンダ200は基台10に回動可能に取り付けられ
ている。
において、基台10にはストッパ188およびストッパ
190が設けられている。ストッパ188は、図5に示
すスライダ162のアーム168の基部191の前端面
に当接可能なストッパ面189を備え、ロッドレスシリ
ンダ180の前端部近傍において、基台10に固定され
ている。一方、ストッパ190は図6に示すようにベル
クランク状を成し、図4に示すように、支持台192
に、支持ピン194まわりに回動可能に支持されてい
る。ストッパ190のストッパ188と対向する側に
は、アーム168の基部191の後端面に当接可能なス
トッパ面196が形成されている。また、ストッパ19
0には、連結部材198を介してエアシリンダ200の
ピストンロッド202が回動可能に連結されている。エ
アシリンダ200は基台10に回動可能に取り付けられ
ている。
【0029】したがって、エアシリンダ200が作動し
てピストンロッド202が延び出させられれば、ストッ
パ190が支持ピン194まわりに回動して、図6に二
点鎖線で示すように、ストッパ190がスライダ162
の移動軌跡から外れた位置に退避させられるが、スライ
ダ62が図3に二点鎖線で示す前進端位置まで前進し、
アーム168の基部191の前端面がストッパ188の
ストッパ面189に当接した状態で、ピストンロッド2
02が収縮させられることにより、ストッパ190のス
トッパ面196が基部191の後端面にごく近接する。
てピストンロッド202が延び出させられれば、ストッ
パ190が支持ピン194まわりに回動して、図6に二
点鎖線で示すように、ストッパ190がスライダ162
の移動軌跡から外れた位置に退避させられるが、スライ
ダ62が図3に二点鎖線で示す前進端位置まで前進し、
アーム168の基部191の前端面がストッパ188の
ストッパ面189に当接した状態で、ピストンロッド2
02が収縮させられることにより、ストッパ190のス
トッパ面196が基部191の後端面にごく近接する。
【0030】図1に示すように、支持板12と支持板1
4との間にはスリーブ204が配設され、支持板12の
支持板14とは反対側の端面からはスリーブ206が延
び出させられている。これらスリーブ204,206は
マガジン130の保持スリーブ144と同径とされると
ともに、両スリーブ204,206と引込ロッド170
とが同軸とされている。したがって、マガジン130の
割出しが行われ、いずれかの保持スリーブ144がスリ
ーブ204,206と同軸となる位置(以下、回収位置
と称する)に位置決めされた後、スライダ162が移動
させられれば、引込ロッド170が保持スリーブ144
を貫通してスリーブ204からスリーブ206へ嵌入す
る。
4との間にはスリーブ204が配設され、支持板12の
支持板14とは反対側の端面からはスリーブ206が延
び出させられている。これらスリーブ204,206は
マガジン130の保持スリーブ144と同径とされると
ともに、両スリーブ204,206と引込ロッド170
とが同軸とされている。したがって、マガジン130の
割出しが行われ、いずれかの保持スリーブ144がスリ
ーブ204,206と同軸となる位置(以下、回収位置
と称する)に位置決めされた後、スライダ162が移動
させられれば、引込ロッド170が保持スリーブ144
を貫通してスリーブ204からスリーブ206へ嵌入す
る。
【0031】一方、マガジン130の割出しが行われる
ことにより、回収位置にある保持スリーブ144から図
5および図10において反時計方向に5つ目、すなわ
ち、150度隔たった位置にある保持スリーブ144
が、切削装置20の中空ロッド52と同軸の位置(以
下、取付位置と称する)に位置させられる。したがっ
て、スライダ162の前進により、押出ロッド172が
切削装置20の中空ロッド52内に嵌入させられる。
ことにより、回収位置にある保持スリーブ144から図
5および図10において反時計方向に5つ目、すなわ
ち、150度隔たった位置にある保持スリーブ144
が、切削装置20の中空ロッド52と同軸の位置(以
下、取付位置と称する)に位置させられる。したがっ
て、スライダ162の前進により、押出ロッド172が
切削装置20の中空ロッド52内に嵌入させられる。
【0032】また、支持板12の、支持板14とは反対
側の端面には工具搬送装置208が設けられている。工
具搬送装置208はシリンダ210を備えている。シリ
ンダ210は支持板12に固定されており、図1および
図2に示すようにそのピストンロッドの先端部が取付板
214に連結されている。また、支持板12の、シリン
ダ210よりやや下方には一対のガイドブッシュ216
が固定されており、取付板214の両端部に固定のガイ
ドロッド218が軸方向に摺動可能に嵌合されることに
より、取付板214の移動が案内されている。
側の端面には工具搬送装置208が設けられている。工
具搬送装置208はシリンダ210を備えている。シリ
ンダ210は支持板12に固定されており、図1および
図2に示すようにそのピストンロッドの先端部が取付板
214に連結されている。また、支持板12の、シリン
ダ210よりやや下方には一対のガイドブッシュ216
が固定されており、取付板214の両端部に固定のガイ
ドロッド218が軸方向に摺動可能に嵌合されることに
より、取付板214の移動が案内されている。
【0033】取付板214にはロータリエアシリンダ2
24が取り付けられており、それの回転軸には回動アー
ム226が固定されている。回動アーム226の回動限
度は、取付板214に固定のストッパ228(図7参
照)により規定される。
24が取り付けられており、それの回転軸には回動アー
ム226が固定されている。回動アーム226の回動限
度は、取付板214に固定のストッパ228(図7参
照)により規定される。
【0034】回動アーム226の先端部にはホルダ把持
具232が設けられている。ホルダ把持具232は、回
動アーム226が図7に実線で示す作用位置にあるとき
主軸46の軸心上に位置し、二点鎖線で示す原位置にあ
るときスリーブ206の軸心上に位置させられる。ホル
ダ把持具232は一対の把持爪234を有しており、回
動アーム226に固定のエアシリンダ236の作動によ
り両把持爪234が開閉させられることにより、ドリル
ホルダ70を把持,解放する。
具232が設けられている。ホルダ把持具232は、回
動アーム226が図7に実線で示す作用位置にあるとき
主軸46の軸心上に位置し、二点鎖線で示す原位置にあ
るときスリーブ206の軸心上に位置させられる。ホル
ダ把持具232は一対の把持爪234を有しており、回
動アーム226に固定のエアシリンダ236の作動によ
り両把持爪234が開閉させられることにより、ドリル
ホルダ70を把持,解放する。
【0035】以上のように構成された自動工具交換装置
において、切削装置20の主軸46に、マガジン130
に収容された新品のドリル90を取り付ける場合につい
て説明する。
において、切削装置20の主軸46に、マガジン130
に収容された新品のドリル90を取り付ける場合につい
て説明する。
【0036】まず、マガジン130の12本の保持スリ
ーブ144のうちの11本に新品のドリル90を保持し
たドリルホルダ70(以下、新品のドリルホルダ70と
称する)が収納される。そして、作業者がグリップ14
8を引っ張って支持軸147を後退させた状態で、マガ
ジン130を両アーム124,126上に載せる。グリ
ップ148を解放し、マガジン130を回転させれば、
マガジン130と支持軸147との位相が合致したとき
支持軸147が取付部材138に嵌入し、マガジン13
0が支持軸147に特定の位相で支持された状態とな
る。その後、作業者が起動ボタンを押せば、サーボモー
タ152が起動されてマガジン130が回転させられ、
図10に示すように、内部に何も保持していない特定の
保持スリーブ144が回収位置に位置したとき、エンコ
ーダ153の信号に基づいてサーボモータ152が停止
させられる。
ーブ144のうちの11本に新品のドリル90を保持し
たドリルホルダ70(以下、新品のドリルホルダ70と
称する)が収納される。そして、作業者がグリップ14
8を引っ張って支持軸147を後退させた状態で、マガ
ジン130を両アーム124,126上に載せる。グリ
ップ148を解放し、マガジン130を回転させれば、
マガジン130と支持軸147との位相が合致したとき
支持軸147が取付部材138に嵌入し、マガジン13
0が支持軸147に特定の位相で支持された状態とな
る。その後、作業者が起動ボタンを押せば、サーボモー
タ152が起動されてマガジン130が回転させられ、
図10に示すように、内部に何も保持していない特定の
保持スリーブ144が回収位置に位置したとき、エンコ
ーダ153の信号に基づいてサーボモータ152が停止
させられる。
【0037】切削装置20内においては、シリンダ11
2の作動により中空ロッド52およびコレット58が前
進させられて、ドリルホルダ70が装着可能な状態とさ
れる。
2の作動により中空ロッド52およびコレット58が前
進させられて、ドリルホルダ70が装着可能な状態とさ
れる。
【0038】次に、ロッドレスシリンダ180が作動さ
せられて、スライダ162がガイドロッド160に案内
されつつ前進させられ、引込ロッド170が回収位置の
保持スリーブ144へ入り込む一方、押出ロッド172
が取付位置の保持スリーブ144へ入り込み、ドリルホ
ルダ70のプルスタッド86が押出ロッド172の軸方
向穴178に嵌入するとともに押出ロッド172の先端
面がドリルホルダ70の後端面に当接して、ドリルホル
ダ70を切削装置20側へ押す。
せられて、スライダ162がガイドロッド160に案内
されつつ前進させられ、引込ロッド170が回収位置の
保持スリーブ144へ入り込む一方、押出ロッド172
が取付位置の保持スリーブ144へ入り込み、ドリルホ
ルダ70のプルスタッド86が押出ロッド172の軸方
向穴178に嵌入するとともに押出ロッド172の先端
面がドリルホルダ70の後端面に当接して、ドリルホル
ダ70を切削装置20側へ押す。
【0039】スライダ162が前進端位置まで移動させ
られてストッパ188に当接したことが図示しないセン
サにより検知されれば、エアシリンダ200により、ス
トッパ190が退避位置からスライダ162を位置決め
する作用位置へ回動させられ、スライダ162の後退を
防止する状態となる。このようにスライダ162が前進
端位置に位置決めされた状態で、切削装置20におい
て、シリンダ112によりコレット58が後退させら
れ、新品のドリルホルダ70が主軸46に固定される。
この際、ドリルホルダ70はコレット58と共に後退す
る傾向があり、押出ロッド172を介してスライダ16
2に後退方向の力が加えられるが、これらの後退はスト
ッパ190によって防止され、ドリルホルダ70の主軸
46に対する軸方向の位置が正確に決まる。
られてストッパ188に当接したことが図示しないセン
サにより検知されれば、エアシリンダ200により、ス
トッパ190が退避位置からスライダ162を位置決め
する作用位置へ回動させられ、スライダ162の後退を
防止する状態となる。このようにスライダ162が前進
端位置に位置決めされた状態で、切削装置20におい
て、シリンダ112によりコレット58が後退させら
れ、新品のドリルホルダ70が主軸46に固定される。
この際、ドリルホルダ70はコレット58と共に後退す
る傾向があり、押出ロッド172を介してスライダ16
2に後退方向の力が加えられるが、これらの後退はスト
ッパ190によって防止され、ドリルホルダ70の主軸
46に対する軸方向の位置が正確に決まる。
【0040】ドリルホルダ70の取付けが終了した後、
エアシリンダ200によりストッパ190が退避位置に
回動させられてスライダ162の後退が許容される。そ
して、ロッドレスシリンダ180の作動によりスライダ
162が後退させられ、引込ロッド170がスリーブ2
06,204から、押出ロッド172がスリーブ52か
らそれぞれ抜き出される。
エアシリンダ200によりストッパ190が退避位置に
回動させられてスライダ162の後退が許容される。そ
して、ロッドレスシリンダ180の作動によりスライダ
162が後退させられ、引込ロッド170がスリーブ2
06,204から、押出ロッド172がスリーブ52か
らそれぞれ抜き出される。
【0041】切削装置20に最初にドリルホルダ70が
取り付けられる際には、空の保持スリーブ144が引込
ロッド170に対応した位置に位置決めされるため、引
込ロッド170は何も保持しない状態でスリーブ206
に嵌入し、スライダ162の後退により、そのまま保持
スリーブ144内へ引き戻される。スライダ162が左
端の原位置に復帰したことが図示しないセンサにより検
出されれば、ロッドレスシリンダ180の作動が停止さ
せられ、一連の作業が終了する。
取り付けられる際には、空の保持スリーブ144が引込
ロッド170に対応した位置に位置決めされるため、引
込ロッド170は何も保持しない状態でスリーブ206
に嵌入し、スライダ162の後退により、そのまま保持
スリーブ144内へ引き戻される。スライダ162が左
端の原位置に復帰したことが図示しないセンサにより検
出されれば、ロッドレスシリンダ180の作動が停止さ
せられ、一連の作業が終了する。
【0042】次に、切削装置20により切削加工が行わ
れた後、使用済みのドリル90が使用前のものと交換さ
れる場合について説明する。まず、サーボモータ152
が起動され、マガジン130が時計方向に150度回転
させられる。これにより、12個の保持スリーブ144
のうち初回にドリルホルダ70が押し出されて空きにな
った保持スリーブ144が引込ロッド170に対応する
回収位置に位置させられ、その保持スリーブ144から
反時計方向に150度隔たった位置の保持スリーブ14
4が押出ロッド172に対応する取付位置に位置させら
れる。
れた後、使用済みのドリル90が使用前のものと交換さ
れる場合について説明する。まず、サーボモータ152
が起動され、マガジン130が時計方向に150度回転
させられる。これにより、12個の保持スリーブ144
のうち初回にドリルホルダ70が押し出されて空きにな
った保持スリーブ144が引込ロッド170に対応する
回収位置に位置させられ、その保持スリーブ144から
反時計方向に150度隔たった位置の保持スリーブ14
4が押出ロッド172に対応する取付位置に位置させら
れる。
【0043】一方、工具搬送装置208の回動アーム2
26が作用位置に位置させられた状態で、エアシリンダ
236が作動させられ、ドリルホルダ70がホルダ把持
具232に把持される。その後、切削装置20内におい
て、シリンダ112の作動により中空ロッド52および
コレット58が前進させられ、主軸46に保持されてい
た使用済みのドリル90を保持したドリルホルダ70
(以下、使用済みのドリルホルダ70と称する)の把持
が解除される。
26が作用位置に位置させられた状態で、エアシリンダ
236が作動させられ、ドリルホルダ70がホルダ把持
具232に把持される。その後、切削装置20内におい
て、シリンダ112の作動により中空ロッド52および
コレット58が前進させられ、主軸46に保持されてい
た使用済みのドリル90を保持したドリルホルダ70
(以下、使用済みのドリルホルダ70と称する)の把持
が解除される。
【0044】次に、シリンダ210により取付板214
が前進させられ、回動アーム226に把持されたドリル
ホルダ70が主軸穴50から抜き出される。その後、ロ
ータリエアシリンダ224の作動により回動アーム22
6がストッパ228に当接するまで回動させられること
により、抜き出された使用済みのドリルホルダ70がス
リーブ206に挿通可能な状態となる。
が前進させられ、回動アーム226に把持されたドリル
ホルダ70が主軸穴50から抜き出される。その後、ロ
ータリエアシリンダ224の作動により回動アーム22
6がストッパ228に当接するまで回動させられること
により、抜き出された使用済みのドリルホルダ70がス
リーブ206に挿通可能な状態となる。
【0045】上記作動に並行して、前述と同様にスライ
ダ162が前進させられ、両ロッド170,172が各
保持スリーブ144に挿入され、新品のドリルホルダ7
0が主軸穴50へ押し込まれる。このときも、引込ロッ
ド170が挿入される保持スリーブ144内は空である
ため、引込ロッド170が何も把持しない状態で前進さ
せられる。
ダ162が前進させられ、両ロッド170,172が各
保持スリーブ144に挿入され、新品のドリルホルダ7
0が主軸穴50へ押し込まれる。このときも、引込ロッ
ド170が挿入される保持スリーブ144内は空である
ため、引込ロッド170が何も把持しない状態で前進さ
せられる。
【0046】スライダ162が前進端位置に位置決めさ
れ、ストッパ190により後退が防止された後、シリン
ダ112によりコレット58が後退させられて新品のド
リルホルダ70が切削装置20の主軸46に固定され
る。
れ、ストッパ190により後退が防止された後、シリン
ダ112によりコレット58が後退させられて新品のド
リルホルダ70が切削装置20の主軸46に固定され
る。
【0047】一方、工具搬送装置208においては、エ
アシリンダ236が作動させられ、ホルダ把持具232
に把持された使用済みのドリルホルダ70がスリーブ2
06内に挿入される。この時期には、引込ロッド170
が前進端位置に達しているため、ドリルホルダ70のス
リーブ206内への挿入の末期にプルスタッド86が把
持具174の両把持爪176間に挟まれる。続いて、ホ
ルダ把持具232によるドリルホルダ70の把持が解除
され、スライダ162と共に両ロッド170,172が
後退させられることにより、使用済みのドリルホルダ7
0がマガジン130内に引き込まれる。そして、引込ロ
ッド170の把持具174が拡開部材186内に位置さ
せられれば、両把持爪176がばね177の付勢力に抗
して拡開させられ、把持していた使用済みのドリルホル
ダ70を回収位置の保持スリーブ144内に解放する。
したがって、マガジン130の空の保持スリーブ144
内に使用済みのドリルホルダ70が回収される。
アシリンダ236が作動させられ、ホルダ把持具232
に把持された使用済みのドリルホルダ70がスリーブ2
06内に挿入される。この時期には、引込ロッド170
が前進端位置に達しているため、ドリルホルダ70のス
リーブ206内への挿入の末期にプルスタッド86が把
持具174の両把持爪176間に挟まれる。続いて、ホ
ルダ把持具232によるドリルホルダ70の把持が解除
され、スライダ162と共に両ロッド170,172が
後退させられることにより、使用済みのドリルホルダ7
0がマガジン130内に引き込まれる。そして、引込ロ
ッド170の把持具174が拡開部材186内に位置さ
せられれば、両把持爪176がばね177の付勢力に抗
して拡開させられ、把持していた使用済みのドリルホル
ダ70を回収位置の保持スリーブ144内に解放する。
したがって、マガジン130の空の保持スリーブ144
内に使用済みのドリルホルダ70が回収される。
【0048】本実施例においては、スライダ162,押
出ロッド172,ロッドレスシリンダ180等により工
具供給装置が構成され、スライダ162,引込ロッド1
70,把持具174,ロッドレスシリンダ180等によ
り工具戻し装置が構成されているのであり、これら工具
供給装置と工具戻し装置とが、押出ロッド172と引込
ロッド170との駆動装置として、スライダ162,ロ
ッドレスシリンダ180等を共有しているのである。
出ロッド172,ロッドレスシリンダ180等により工
具供給装置が構成され、スライダ162,引込ロッド1
70,把持具174,ロッドレスシリンダ180等によ
り工具戻し装置が構成されているのであり、これら工具
供給装置と工具戻し装置とが、押出ロッド172と引込
ロッド170との駆動装置として、スライダ162,ロ
ッドレスシリンダ180等を共有しているのである。
【0049】本実施例においては、マガジン130に1
2本の保持スリーブ144が設けられており、そのうち
の11本に新品のドリルホルダ70が保持されているた
め、同様にしてドリル90を交換する毎にマガジン13
0を150度ずつ時計方向に回動させれば、図10に、
1,2,3・・・,11の番号を付けた保持スリーブ1
44から順次新品のドリルホルダ70が主軸46に取り
付けられ、使用後の元の保持スリーブ144に回収され
る。11本目のドリルホルダ70が使用済みとなり、最
後のドリルホルダ70が回収される際には、そのドリル
ホルダ70が取り出されることによって空になった11
番目の保持スリーブ144が回収位置に回動させられる
のにつれて、当初から空であった特定の保持スリーブ1
44が取付位置に回動させられる。したがって、スライ
ダ162と共に両ロッド170,172が前進させられ
ても切削装置20へは何も供給されず、引込ロッド17
0により使用済みのドリルホルダ70の回収のみが行わ
れる。
2本の保持スリーブ144が設けられており、そのうち
の11本に新品のドリルホルダ70が保持されているた
め、同様にしてドリル90を交換する毎にマガジン13
0を150度ずつ時計方向に回動させれば、図10に、
1,2,3・・・,11の番号を付けた保持スリーブ1
44から順次新品のドリルホルダ70が主軸46に取り
付けられ、使用後の元の保持スリーブ144に回収され
る。11本目のドリルホルダ70が使用済みとなり、最
後のドリルホルダ70が回収される際には、そのドリル
ホルダ70が取り出されることによって空になった11
番目の保持スリーブ144が回収位置に回動させられる
のにつれて、当初から空であった特定の保持スリーブ1
44が取付位置に回動させられる。したがって、スライ
ダ162と共に両ロッド170,172が前進させられ
ても切削装置20へは何も供給されず、引込ロッド17
0により使用済みのドリルホルダ70の回収のみが行わ
れる。
【0050】このように、本実施例においては1回のマ
ガジン130の取付けによって11回の工具の交換を自
動的に行うことができる。11回の交換が終了すれば、
マガジン130の11本の保持スリーブ144のすべて
に使用済みのドリルホルダ70が回収された状態となる
ため、マガジン130を取り外して、新品のドリルホル
ダ70が保持された別のマガジン130を取り付けれ
ば、作業を容易に再開することができる。
ガジン130の取付けによって11回の工具の交換を自
動的に行うことができる。11回の交換が終了すれば、
マガジン130の11本の保持スリーブ144のすべて
に使用済みのドリルホルダ70が回収された状態となる
ため、マガジン130を取り外して、新品のドリルホル
ダ70が保持された別のマガジン130を取り付けれ
ば、作業を容易に再開することができる。
【0051】以上詳記した実施例においては、マガジン
130の11本の保持スリーブ144に新品のドリルホ
ルダ70が保持されるようになっていたが、装置に多少
の変更を加えれば12本の保持スリーブ144のすべて
に新品のドリルホルダ70を保持させて、順次交換を行
うことが可能となる。押出ロッド172にも、引込ロッ
ド170と同様な把持具174を設けるとともに、押出
ロッド172に把持されたドリルホルダ70を保持スリ
ーブ144内に解放するための拡開部材186を設ける
のである。
130の11本の保持スリーブ144に新品のドリルホ
ルダ70が保持されるようになっていたが、装置に多少
の変更を加えれば12本の保持スリーブ144のすべて
に新品のドリルホルダ70を保持させて、順次交換を行
うことが可能となる。押出ロッド172にも、引込ロッ
ド170と同様な把持具174を設けるとともに、押出
ロッド172に把持されたドリルホルダ70を保持スリ
ーブ144内に解放するための拡開部材186を設ける
のである。
【0052】この構成の装置においては、切削装置20
の主軸46に最初に新品のドリル90を取り付ける際に
は、スライダ162の前進に伴って、引込ロッド170
が回収位置の保持スリーブ144へ入り込み、新品のド
リルホルダ70のプルスタッド86を把持する一方、押
出ロッド172が取付位置の保持スリーブ144へ入り
込み、新品のドリルホルダ70を把持した状態で切削装
置20側へ押す。
の主軸46に最初に新品のドリル90を取り付ける際に
は、スライダ162の前進に伴って、引込ロッド170
が回収位置の保持スリーブ144へ入り込み、新品のド
リルホルダ70のプルスタッド86を把持する一方、押
出ロッド172が取付位置の保持スリーブ144へ入り
込み、新品のドリルホルダ70を把持した状態で切削装
置20側へ押す。
【0053】引込ロッド170は新品のドリルホルダ7
0を把持し、スリーブ204を経てスリーブ206へ嵌
入するが、スライダ162の後退により、ドリルホルダ
70を把持したまま保持スリーブ144内へ引き戻され
る。引込ロッド170の把持具174が拡開部材186
内に位置させられれば、両把持爪176がばね177の
付勢力に抗して拡開させられ、把持していた新品のドリ
ルホルダ70を回収位置の保持スリーブ144内に解放
する。
0を把持し、スリーブ204を経てスリーブ206へ嵌
入するが、スライダ162の後退により、ドリルホルダ
70を把持したまま保持スリーブ144内へ引き戻され
る。引込ロッド170の把持具174が拡開部材186
内に位置させられれば、両把持爪176がばね177の
付勢力に抗して拡開させられ、把持していた新品のドリ
ルホルダ70を回収位置の保持スリーブ144内に解放
する。
【0054】前記実施例と同様に、ドリル90を交換す
る毎にマガジン130が150度ずつ時計方向に回動さ
せられ、順次別の新品のドリルホルダ70が主軸46に
取り付けられ、使用後に元の保持スリーブ144に回収
される。12本目のドリルホルダ70の回収を行う際に
は、押出ロッド172が保持スリーブ144に回収され
た使用済みのドリルホルダ70を再び把持して前進させ
られるが、この際には、シリンダ112が作動させられ
ず、使用済みのドリルホルダ70は主軸46に取り付け
られない。したがって、スライダ162の後退につれ
て、押出ロッド172が使用済みのドリルホルダ70を
保持したまま後退させられ、保持スリーブ144内に解
放する。
る毎にマガジン130が150度ずつ時計方向に回動さ
せられ、順次別の新品のドリルホルダ70が主軸46に
取り付けられ、使用後に元の保持スリーブ144に回収
される。12本目のドリルホルダ70の回収を行う際に
は、押出ロッド172が保持スリーブ144に回収され
た使用済みのドリルホルダ70を再び把持して前進させ
られるが、この際には、シリンダ112が作動させられ
ず、使用済みのドリルホルダ70は主軸46に取り付け
られない。したがって、スライダ162の後退につれ
て、押出ロッド172が使用済みのドリルホルダ70を
保持したまま後退させられ、保持スリーブ144内に解
放する。
【0055】このように、本実施例においては、1回の
マガジン130の取付けによって12回の工具の交換を
自動的に行うことができるため、さらに作業能率が向上
する効果が得られる。また、特定の保持スリーブ144
を予め空にしておく必要がなく、任意の2本の保持スリ
ーブ144がそれぞれ回収位置および取付位置に位置す
るように、サーボモータ152によりマガジン130を
回転させればよく、マガジン130の取付けが簡単とな
り、操作ミスの発生等が回避される。
マガジン130の取付けによって12回の工具の交換を
自動的に行うことができるため、さらに作業能率が向上
する効果が得られる。また、特定の保持スリーブ144
を予め空にしておく必要がなく、任意の2本の保持スリ
ーブ144がそれぞれ回収位置および取付位置に位置す
るように、サーボモータ152によりマガジン130を
回転させればよく、マガジン130の取付けが簡単とな
り、操作ミスの発生等が回避される。
【0056】なお、上記2実施例においては、マガジン
130によりドリル90の交換が行われるようになって
いたが、別の切削工具の交換を行うことも可能である。
また、マガジン130内に種類の異なる工具を保持した
同一形状の工具ホルダを保持させ、切削装置20に異な
る工具を順次保持させることも可能である。
130によりドリル90の交換が行われるようになって
いたが、別の切削工具の交換を行うことも可能である。
また、マガジン130内に種類の異なる工具を保持した
同一形状の工具ホルダを保持させ、切削装置20に異な
る工具を順次保持させることも可能である。
【0057】その他、マガジン,スリーブ,工具供給装
置,工具搬送装置,工具戻し装置の構成を適宜変更する
等、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で、本考案を実施することができる。
置,工具搬送装置,工具戻し装置の構成を適宜変更する
等、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で、本考案を実施することができる。
【図1】本考案の一実施例である自動工具交換装置全体
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図2】上記装置の平面図である。
【図3】上記装置の要部を拡大して示す正面図(一部断
面)である。
面)である。
【図4】上記装置の要部を拡大して示す平面図(一部断
面)である。
面)である。
【図5】図1の拡大V−V断面図である。
【図6】図1の拡大VI−VI断面図である。
【図7】図1の拡大左側面図である。
【図8】上記装置に取り付けられる切削装置を拡大して
示す正面図である。
示す正面図である。
【図9】図8の切削装置の要部を拡大して示す正面断面
図である。
図である。
【図10】上記装置のマガジンから切削装置への工具の
供給を説明するための図である。
供給を説明するための図である。
70 ドリルホルダ 90 ドリル 130 マガジン 144 保持スリーブ 152 サーボモータ 162 スライダ 170 引込ロッド 172 押出ロッド 204 スリーブ 206 スリーブ 208 工具搬送装置
フロントページの続き (72)考案者 大橋 浩三 愛知県豊田市吉原町平子26番地 富士精 工株式会社内 (72)考案者 石川 雅洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)考案者 吉村 博仁 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)考案者 高崎 多弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−264734(JP,A) 特開 平2−53541(JP,A) 特開 平2−41838(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23Q 3/157
Claims (3)
- 【請求項1】 軸方向に貫通した主軸穴を備えて回転す
る主軸と、その主軸の先端部に設けられて主軸穴の後部
から挿入された切削工具を保持するチャックとを備えた
工作機械に設けられる自動工具交換装置であって、 前記主軸と平行に設けられたスリーブと、 複数の工具保持部を備え、それら工具保持部の各々が前
記スリーブの後端と前記主軸の後端とにそれぞれ同心的
に対向可能なマガジンと、 そのマガジンの主軸の後端に同心的に対向した工具保持
部から切削工具を主軸穴内へ移動させ、前記チャックに
把持させる工具供給装置と、 前記主軸および前記スリーブの前方に設けられ、チャッ
クから取り外した切削工具をスリーブに挿入する工具搬
送装置と、 そのスリーブに挿入された切削工具を、そのスリーブの
後端に対向している工具保持部に戻す工具戻し装置とを
含む ことを特徴とする自動工具交換装置。 - 【請求項2】 前記マガジンが、前記複数の工具保持部
の2個ずつが前記主軸と前記スリーブとの後端に対向可
能なものであり、前記工具供給装置および工具戻し装置
が、主軸の軸方向に互いに一体的に一往復運動を行うこ
とにより、前記マガジンから主軸穴内への切削工具の供
給と前記スリーブからマガジンへの戻しとを並行して行
う押出ロッドおよび引込ロッドを含むことを特徴とする
請求項1に記載の自動工具交換装置。 - 【請求項3】 前記工具搬送装置が、切削工具を保持す
る工具保持具と、その工具保持具を、前記チャックに対
向する位置と前記スリーブの先端に対向する位置とに移
動させる移動装置とを含むことを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の自動工具交換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992043149U JP2577402Y2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 自動工具交換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992043149U JP2577402Y2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 自動工具交換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06633U JPH06633U (ja) | 1994-01-11 |
JP2577402Y2 true JP2577402Y2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=12655789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992043149U Expired - Fee Related JP2577402Y2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 自動工具交換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2577402Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0683941B2 (ja) * | 1988-04-15 | 1994-10-26 | 株式会社森精機製作所 | 工作機械の自動工具交換装置 |
JP2681136B2 (ja) * | 1988-07-29 | 1997-11-26 | 黒田精工株式会社 | スピンドルユニット |
JP2506977B2 (ja) * | 1988-08-17 | 1996-06-12 | 松下電器産業株式会社 | 工作機 |
-
1992
- 1992-05-29 JP JP1992043149U patent/JP2577402Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06633U (ja) | 1994-01-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |