JP3908495B2 - ボーリングバー支持装置、及び工作機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械においてワークの中ぐり加工に使用するボーリングバーを支持可能とするボーリングバー支持装置、及びボーリングバーを使用する工作機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複合加工機(ターニングセンタともいう)等の工作機械においては、刃物台に設けられた主軸に刃体チップ付きの標準工具をワークの加工形状に合わせて着脱交換する作業が介在する。即ち、主軸内には主軸先端部の工具挿入部に差し込まれた工具の基端部をクランプ・アンクランプ自在とされた公知のクランプ装置(例えば、ドローバーにより駆動されるコレット装置等。)を含んでなる工具支持装置が設けられている。そして、旋削主軸側に支持されたワークの加工形状に従って前記主軸の工具支持装置に支持される標準工具の交換が必要となった場合には、自動工具交換装置(以下、「ATC装置」という。)を使用して標準工具の自動交換作業が行われる。
【0003】
即ち、工作機械には、刃体チップ形状が異なる複数種類の標準工具を収容した工具マガジンが設けられており、工具交換時には、前記工具マガジン内から次工程で使用する新しい標準工具が割り出される。また、その際には、前記主軸内のクランプ装置が標準工具の基端部をアンクランプ状態とする。そして、前記工具マガジン内から割り出された新しい標準工具と主軸内のクランプ装置にアンクランプ状態で支持されている前工程での使用済み標準工具とが前記ATC装置により把持され、その把持状態において当該ATC装置が回転動作を伴った所定の工具交換動作を行う。すると、主軸の工具挿入部から使用済み標準工具が抜き取られると共に、その工具挿入部に対して新しい標準工具の基端部が差し込まれる。その結果、その差し込まれた新しい標準工具の基端部が主軸内のクランプ装置によりクランプされることで、主軸に対する標準工具の自動交換がなされるようになっている。
【0004】
ところで、前記ワークの加工工程においては当該ワークに対して中ぐり加工を施す場合があり、通常、その際には、前記各標準工具に代えて、先端に刃体チップが付設された長尺状をなすボーリングバーが使用される。そのため、工作機械によるワーク加工中には、前述した標準工具同士の交換作業の他に、標準工具とボーリングバーとの交換作業もあり得る。また、それ故に、工作機械には、前記標準工具用の工具マガジンとは別にボーリングバー専用のマガジンが設けられ、当該専用マガジン内には先端に付設された刃体チップの形状が各々異なる複数本のボーリングバーが収容されている。
【0005】
そして、中ぐり加工の必要が生じた際には、まず主軸の工具挿入部から前記標準工具用のATC装置により標準工具が取り外され、当該標準工具が標準工具用の工具マガジンに収容される。そして次に、前記ボーリングバー専用のマガジンから先端部の刃体チップ形状が所望する形状のボーリングバーが取り出され、当該ボーリングバーが前記標準工具用のATC装置とは別に設けられたボーリングバー専用のATC装置により把持される。そして、その把持状態においてボーリングバー専用のATC装置が所定の工具交換動作をすると、前記主軸の工具挿入部にボーリングバーの基端部が差し込まれる。その結果、前記標準工具の場合と同様に、その差し込まれたボーリングバーの基端部が主軸内の前記クランプ装置によりクランプされることで、主軸に対するボーリングバーの自動交換がなされるようになっている(以下、第1従来技術という。)。
【0006】
また、このような刃体チップ付きのボウリングバー自体を主軸に対し着脱交換するのではなく、例えば特開昭62−213936号公報に記載されているように、主軸に装着された一本のボーリングバーの先端部に、刃体チップ形状の異なる複数種類の中ぐり専用工具を着脱交換する技術も提案されている。即ち、この公報に記載の技術では、前記中ぐり専用工具の基端部外周面とボーリングバーの先端部に穿孔された工具挿入部の内周面に雄ねじと雌ねじがそれぞれ螺刻されている。そして、前記中ぐり専用工具の着脱交換時には、当該工具を油圧モータが付設された特殊な専用ATC装置により把持した状態で、前記油圧モータを回転駆動する構成とされている。即ち、この油圧モータの回転駆動力を利用して、前記工具挿入部に強固に螺合されている使用済み中ぐり専用工具の螺合状態を弛めて取り外したり、前記工具挿入部に挿入された新しい中ぐり専用工具を螺入動作させて強固に螺合させるようになっている(以下、第2従来技術という。)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の各技術においては、次のような問題があった。まず、第1従来技術では、ワークに中ぐり加工を施す際、当該中ぐり加工形状に適合した形状の刃体チップが先端部に付設されたボーリングバーを割り出し、そのボーリングバーを主軸の工具支持装置に支持されている標準工具と着脱交換するようにしていた。そのため、工作機械には、先端部の刃体チップ形状が互いに異なる複数本のボーリングバーを予め揃えておく必要があった。また、それら各ボーリングバーを収納可能な大型の専用工具マガジンを設置しておく必要もあった。従って、それら各ボーリングバー及び専用工具マガジンの分だけコスト増加を招くという問題があった。
【0008】
一方、第2従来技術は、第1従来技術のように先端部の刃体チップ形状が異なる複数本のボーリングバーを予め揃えておく必要こそないものの、主軸に装着固定された一本のボーリングバーに対して複数種の中ぐり専用工具を着脱交換するものであった。そのため、工作機械において通常装備される標準工具とは別に、複数種の中ぐり専用工具を予め揃えておく必要があると共に、それら各中ぐり専用工具を収容可能な専用の工具マガジンを設置しておく必要もあった。また、前記中ぐり専用工具の着脱交換時には、当該工具を把持してボーリングバー先端の工具挿入部内で螺入方向又は螺退方向へ回転させる油圧モータを備えた特殊な専用ATC装置を必要とするものであった。従って、それら各種の中ぐり専用工具と専用のマガジン及び特殊な専用ATC装置の分だけコストが嵩み、工作機械におけるコスト増加の問題は依然として解消できないものであった。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、その目的は、工作機械におけるコスト低減に貢献し得るボーリングバー支持装置並びにそのようなボーリングバー支持装置の具備によりコスト低減を図り得る工作機械を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、ボーリングバー支持装置に係る請求項に記載の発明は、刃体チップ形状の異なる各種工具を着脱可能な第1工具支持装置が設けられた主軸を有する工作機械の刃物台に、ワークの中ぐり加工に使用される長尺状をなすボーリングバーを前記主軸の軸方向に沿うようにして着脱自在に装着するためのボーリングバー装着部が設けられ、前記各種工具を着脱可能な第2工具支持装置を長尺状をなすボーリングバー本体に備えたボーリングバーを前記ボーリングバー装着部により支持可能とし、前記第2工具支持装置は、ボーリングバー本体の先端部において前記各種工具をクランプ・アンクランプ自在に設けられたクランプ装置と、当該クランプ装置をクランプ状態又はアンクランプ状態に作動させるためのクランプ作動装置とを含んで構成されたことを要旨とした。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のボーリングバー支持装置において、前記クランプ作動装置は、前記クランプ装置を前記各種工具に対するクランプ状態又はアンクランプ状態の何れか一方の状態に付勢するための付勢手段と、当該付勢手段の付勢力に抗して前記クランプ装置を前記各種工具に対するクランプ状態又はアンクランプ状態の何れか一方の状態から他方の状態に切換えるための切換手段とを含んで構成されていることを要旨とした。
また、請求項に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のボーリングバー支持装置において、前記ボーリングバー装着部には刃物台側係止部が移動可能に設けられ、前記ボーリングバーは前記刃物台側係止部が所定方向へ移動することにより前記ボーリングバー装着部に支持固定されることを要旨とした。
【0015】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載のボーリングバー支持装置において、前記ボーリングバーの基端側にはボーリングバー側係止部が設けられており、前記刃物台側係止部は、当該係止部が前記ボーリングバー側係止部に係合した状態において、前記主軸の軸方向と直交する方向であって且つボーリングバーの基端側部位がボーリングバー装着部に近づく方向へ移動することにより、当該装着部にボーリングバーの基端側部位を圧接状態で支持することを要旨とした。
【0016】
また、工作機械に係る請求項に記載の発明は、刃物台に設けられた主軸に刃体チップ形状の異なる各種工具を着脱可能な第1工具支持装置が設けられ、当該第1工具支持装置に対する各種工具の着脱交換時には所定の自動工具交換装置が使用される工作機械において、前記刃物台には請求項〜請求項のうち何れか一項に記載のボーリングバー支持装置を設け、当該ボーリングバー支持装置により前記ボーリングバーを支持した状態において当該ボーリングバーにおけるボーリングバー本体の第2工具支持装置に対し前記自動工具交換装置を使用して前記各種工具の着脱交換を行う構成としたことを要旨とした。
【0017】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の工作機械において、前記ボーリングバー支持装置におけるボーリングバー装着部には当該装着部に支持固定されたボーリングバー本体における第2工具支持装置の作動状態を切換えるためのアクチュエータが設けられていることを要旨とした。
【0018】
また、請求項に記載の発明は、請求項又は請求項に記載の工作機械において、前記自動工具交換装置とは別に前記ボーリングバー支持装置に対するボーリングバー本体の供給・回収を行うボーリングバー搬送装置を備えていることを要旨とした。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を工作機械の一種である複合加工機、及びその複合加工機において使用されるボーリングバー、並びにそのボーリングバー支持装置に具体化した一実施形態を図1〜図13に従って説明する。
【0020】
図1及び図2は、本実施形態に係る複合加工機11の全体概要について要部を中心に略示したものであり、同図に示すように、複合加工機11は壁部(天井部及び床部を含む)12により外部と区画されたワーク加工室13を備えている。前記壁部12は金属製パネル等により構成されており、ワーク加工室13の正面側(図1では紙面と直交する方向の手前側、図2では下側)を覆う壁部12には窓部14が形成されている。そして、当該窓部14には透明な強化ガラスパネル15が嵌め込まれており、当該ガラスパネル15を介して作業者等がワーク加工室13内の状況を確認できるようになっている。
【0021】
前記ワーク加工室13内の前方(図1及び図2では左方)位置にはワークWを支持するための旋削主軸台16が配設されている。旋削主軸台16は、ワークWを三方から把持するチャック片16aを先端面に有する旋削主軸16bと、その旋削主軸16bを回転駆動するためのモータ部16cとを備えた構成とされている。そして、前記旋削主軸台16は、旋削主軸16bがワーク加工室13内に臨む一方、前記モータ部16cがワーク加工室13の外に位置する配置態様で、当該ワーク加工室13の前面側の壁部12を貫通するように設置されている。
【0022】
一方、前記強化ガラスパネル15と対向する背面側(図1では紙面と直交する方向の奥側、図2では上側)の壁部12の裏側(つまり、ワーク加工室13外)には、自動工具交換装置(以下、「ATC装置」という。)17が配設されている。ATC装置17は、図3に示すように、本体ケース18から水平方向(図1及び図2に示すZ軸方向)に突出する回動軸19を有しており、回動軸19の基端部は本体ケース18内で減速機構付きのモータ(図示しない)に作動連結されている。また、回動軸19の先端部には、細長い板状のアーム20が、その板面を鉛直方向(図1に示すX軸方向、図2では紙面と直交する方向)に沿わせるようにして、且つその長手方向の中心を前記回動軸19の軸心に略一致させた状態で、前進・後退駆動ユニット21等を介して取り付けられている。
【0023】
この前進・後退駆動ユニット21は、回動軸19に設置された公知の前進・後退駆動用アクチュエータ(図示略)等から構成されている。そして、この前進・後退駆動ユニット21が駆動されることにより、前記アーム20は、図3に示す第1位置P1と第2位置P2との間で回動軸19の軸方向(即ち、Z軸方向)に沿って進退移動可能とされている。また、前記アーム20の長手方向に沿う両長辺のうち、一方の長辺の一端寄りには第1工具把持部22aがU字形に切欠形成されると共に、他方の長辺の他端寄りには第2工具把持部22bがU字形に切欠形成されている。
【0024】
なお、前記ワーク加工室13の背面側の壁部12において前記ATC装置17の回動軸19及びアーム20の配置領域と対応する領域には開閉シャッタ(図示略)が設けられている。そして、この開閉シャッタが閉鎖状態とされる通常時には、図2に実線で示すように、前記アーム20は、その長手方向が鉛直方向に沿う態様でワーク加工室13の背面側の壁部12の裏側に待機している。そして、ATC装置17を使用する工具交換時には前記開閉シャッタが開放状態とされ、図2に一点鎖線で示すように、前記アーム20が回動軸19と共に回動し、一方の工具把持部22a(又は22b)をワーク加工室13内に位置させ得る構成とされている。
【0025】
また、図2に示すように、前記複合加工機11は、ワーク加工室13外部の所定位置に工具マガジン23を有している。工具マガジン23は、所定の周回(又は回動)軌跡に沿って移動する複数の工具保管部(図示しない)を備えた公知の工具保管装置であり、例えば無端状チェーンに複数対の把持爪を工具保管部として一定間隔おきに設けた態様のもの等が適用可能である。そして、工具マガジン23の各工具保管部には、この複合加工機11でのワーク加工に際し使用が想定される刃体チップ形状が互いに異なる複数の工具24が各々対応する工具保管部(把持爪等)に保持されている。なお、図示はしないが、前記工具マガジン23とATC装置17との間には公知の工具搬送装置が設けられており、当該搬送装置により工具マガジン23とATC装置17との間での工具受渡しが行われる。
【0026】
また、前記複合加工機11は、ワーク加工室13の背面側の壁部12の裏側に、前後方向(図1及び図2に示すZ軸方向)及び左右方向(図1では紙面と直交する方向、図2に示すY軸方向)へ往復動自在に設けられたコラム(図示略)を有している。そして、このコラムに対して、図1及び図2に示すように、略箱体形状をなす刃物台25が当該刃物台25の正面側部位がワーク加工室13内に臨むように前記壁部12を貫通する態様で上下方向(図1に示すX軸方向、図2では紙面と直交する方向)への移動自在に支持されている。従って、この刃物台25は、上下・左右・前後の各方向(X,Y,Zの各軸方向)へ図示しない駆動機構の制御に基づき移動可能な構成とされている。そのため、前記背面側の壁部12は刃物台25の貫通部位を囲む一定領域がテレスコカバー構造とされ、刃物台25の上下方向(X軸方向)及び前後方向(Z軸方向)への円滑な移動を許容する構成とされている。
【0027】
図1,図2に示すように、前記刃物台25の正面側部位には主軸台26が設けられ、当該主軸台26からは主軸ホルダ27が前方へ向けて突出している。主軸ホルダ27内には前記Z軸方向に沿う略筒状をなす主軸28が図示しないベアリング等を介して回動可能に支持されている(図5参照)。そして、その主軸28の先端部には前記工具マガジン23内から選択された一つの工具24が装着されている。図4に示すように、この工具24は、先端部に刃体チップ24aが付設された本体部24bと、基端側ほど次第に縮径するように略円錐台状に形成されたシャンク24cとから構成されている。そして、前記シャンク24cの基端面からは内奥側ほど次第に拡径する係合穴24dが穿孔され、その係合穴24dの開口縁は内向きフランジ形状をなすフック部24eとされている。
【0028】
また、前記本体部24bとシャンク24cとの間にはATC装置17のアーム20に切欠形成された工具把持部22a,22bと係合可能なアーム係合溝24fが周方向へ環状に凹設されている。そして、このアーム係合溝24fを形作る鍔部分の180度位相が異なる2箇所には回り止め用の切欠24gが形成されている。なお、前記工具マガジン23内に収容されているその他の各工具24についても、図4に示す工具24とは刃体チップ24aと本体部24bの形状において異なっているだけであり、それ以外のシャンク24c、係合穴24d、フック部24e、アーム係合溝24f及び切欠24gは、全て共通の形成態様になっている。
【0029】
図5は、このような工具24が主軸28の先端部に装着される際の状態を示したものであり、同図に示すように、主軸28の先端部には工具24のシャンク24cを挿入可能とする工具挿入部29が設けられている。即ち、工具挿入部29は主軸28の先端から基端側へ穿孔されており、その内周面形状は前記工具24のシャンク24cの外周面形状と対応したテーパ状に形成されている。また、主軸28内にはドローバー等により駆動される公知の工具支持装置30が第1工具支持装置として配設されており、当該工具支持装置30の一部をなすクランプ装置30aが前記工具挿入部29内に突出している。
【0030】
従って、工具24は、ATC装置17のアーム20の工具把持部22a(又は22b)に前記アーム係合溝24fが把持された状態で、そのアーム20が前記第1位置P1から第2位置P2に移動することにより、シャンク24cが工具挿入部29内に挿入された状態(図5の状態)とされる。そして、その状態において前記工具支持装置30が前記シャンク24cの係合穴24d内に位置しているクランプ装置30aを駆動させると、当該クランプ装置30aが前記係合穴24dの開口縁に形成されたフック部24eに係合することになる。そして、その状態からATC装置17のアーム20が回動してアーム係合溝24fから離れ、図1に示すような待機状態になると、ワーク加工室13における背面側の壁部12の開閉シャッタが閉じられる。そして、コラム及び刃物台25が移動して工具24がワークWに接近し、主軸28が回転駆動されると、当該工具24の刃体チップ24aによるワークWの加工が開始される。
【0031】
また、前記刃物台25の下部にはボーリングバー装着部31が設けられている。即ち、図6に示すように、刃物台25内の下端部寄りには複数(本実施形態では2つ)のピストン収容室32,33が前後方向(Z軸方向)へ所定間隔をおいて形成されている。前記各ピストン収容室32,33内にはピストン部材34,35がそれぞれ上下動可能に配設されており、前記各ピストン収容室32,33は、各ピストン部材34,35の上側が上部油室32a,33aとされる一方、各ピストン部材34,35の下側が下部油室32b,33bとされている。そして、前記各上部油室32a,33aには第1油圧ユニット(図示略)からの油路36が接続される一方、前記各下部油室32b,33bには第2油圧ユニット(図示略)からの油路37が接続されている。
【0032】
前記各下部油室32b,33bからは刃物台25の下面に貫通する貫通孔38,39が形成され、各貫通孔38,39内には前記各ピストン部材34,35から下方へ延びるように連結されたピストンロッド40,41が上下方向(X軸方向)へ摺動可能に挿通されている。また、各ピストンロッド40,41の下端部は左右方向(Y軸方向)へ鍔状に延設されており、X軸方向となる前方から見た場合に断面逆T字状をなす刃物台側係止部40a,41aとして構成されている。従って、前記第1油圧ユニットから油路36を介して各上部油室32a,33aに作動油が供給されると、各ピストン部材34,35と共に各ピストンロッド40,41が下動することにより、各刃物台側係止部40a,41aも下動することになる。一方、前記第2油圧ユニットから油路37を介して各下部油室32b,33bに作動油が供給されると、各ピストン部材34,35と共に各ピストンロッド40,41が上動することにより、各刃物台側係止部40a,41aも上動することになる。そして、本実施形態では前記第1,第2油圧ユニットからの作動油供給に基づき上下動する刃物台側係止部40a,41a及びそれらが設けられたボーリングバー装着部31によりボーリングバー支持装置が構成されている。
【0033】
また、前記刃物台25内の下端部寄りで前記後方側のピストン収容室33よりも更に後方位置にはピストン部材42を上下動可能に収容したピストン収容室43が形成されている。このピストン収容室43からは刃物台25の下面に貫通する貫通孔44が形成され、その貫通孔44内には前記ピストン部材42から下方へ延びるように連結されたピストンロッド45が上下方向(X軸方向)へ摺動可能に挿通されている。そして、本実施形態では、このピストン部材42及びピストンロッド45によりアクチュエータが構成されている。
【0034】
また、前記ピストン収容室43は、ピストン部材42の上側が上部油室43aとされる一方、ピストン部材42の下側が下部油室43bとされている。そして、前記上部油室43aには第3油圧ユニット(図示略)からの油路46が接続される一方、前記下部油室43bには第4油圧ユニット(図示略)からの油路47が接続されている。従って、前記第3油圧ユニットから油路46を介して上部油室43aに作動油が供給されると、ピストン部材42と共にピストンロッド45が下動することになる。一方、前記第4油圧ユニットから油路47を介して下部油室43bに作動油が供給されると、ピストン部材42と共にピストンロッド45が上動することになる。
【0035】
図1及び図2に示すように、前記ワーク加工室13における後方側の壁部12の裏側にはボーリングバー搬送装置48が配設されている。このボーリングバー搬送装置48は前後方向(Z軸方向)に延びるレール(図示略)を備えたベース49と、このベース49の前記レール上を前後方向にスライド移動するテーブル50とを備えている。テーブル50上にはワークWに中ぐり加工を施す際に使用されるロングボーリングバー(以下、ボーリングバーともいう。)51のボーリングバー本体52が前後方向に沿うように載置されている。本実施形態では、図2に示すように、長さの異なるボーリングバー本体52をそれぞれのテーブル50上に載置した2基のボーリングバー搬送装置48が左右方向(Y軸方向)へ並設されている。
【0036】
また、前記後方側の壁部12における前記ボーリングバー搬送装置48の配置領域と対応する領域には開閉シャッタ(図示略)が設けられている。そして、この開閉シャッタが閉鎖状態とされる通常時には、図1に示すように、ボーリングバー搬送装置48はテーブル50を前記壁部12の裏側に後退させた待機状態となっている。そして、中ぐり加工が介在してボーリングバー本体52をワーク加工室13内へ供給又はワーク加工室13内から回収する必要が生じた際には、前記開閉シャッタが開かれた状況下において、左右いずれかのボーリングバー搬送装置48のテーブル50がワーク加工室13の内外を往復移動するようになっている。
【0037】
ここで、前記ボーリングバー51につき詳細に説明する。図7に示すように、ボーリングバー51のボーリングバー本体52は、前半部52aが略円筒状をなすと共に、後半部52bが略角筒状をなす形状をしている。ボーリングバー本体52における後半部52bの上面には複数(本実施形態では2つ)のボーリングバー側係止部53が前後方向(Z軸方向)へ所定間隔をおいて形成されている。即ち、各ボーリングバー側係止部53は、逆T字状をなす形状とされた前記刃物台側係止部40a,41aの前後方向(Z軸方向)からのスライド進入・スライド退出を許容するように、断面逆T字状をなすアリ溝により構成されている。
【0038】
また、図8及び図9に示すように、前記ボーリングバー本体52の内部には、その前半部52aの前端面から後半部52bの最後部上面まで至る空間部54が貫通形成されている。そして、この空間部54のうちボーリングバー本体52の前半部52aの前端面に開口する部分は、前記工具24のシャンク24cの外周面形状に対応したテーパ状の内周面形状をなす工具挿入部55とされている。この工具挿入部55は工具24の円錐台形状をなすシャンク24cが着脱時に挿入される部分であり、ボーリングバー本体52の中心軸線と同軸配置となるように形成されている。また、前記空間部54の工具挿入部55よりも内奥(即ち、後方側)には第1ピストン収容室56が工具挿入部55に連続してボーリングバー本体52の中心軸線と同軸配置となるように形成されている。
【0039】
第1ピストン収容室56の後方側にはロッド収容室57が第1ピストン収容室56に連続して後半部52bの後端部近傍までボーリングバー本体52の中心軸線と同軸配置となるように長く形成されている。そして、このロッド収容室57の後方側には第2ピストン収容室58がロッド収容室57に連続してボーリングバー本体52の中心軸線と同軸配置となるように形成されている。一方、前記空間部54のうちボーリングバー本体52の後半部52bの最後部上面に開口する部分は円形状をなす凹部59とされ、この凹部59の下方には第3ピストン収容室60が連通形成されている。そして、第3ピストン収容室60の下端部からは前記第2ピストン収容室58の後端部に連通する油路61が斜め上方へ延びるように形成されている。
【0040】
一方、前記ボーリングバー本体52の空間部54内には第2工具支持装置62が配設されている。この第2工具支持装置62は、前記工具挿入部55内に挿入された工具24のシャンク24cをクランプ・アンクランプ自在なクランプ装置と当該クランプ装置をクランプ状態又はアンクランプ状態に作動させるためのクランプ作動装置とから構成されている。また、クランプ作動装置は、前記クランプ装置を常にはクランプ状態となるように付勢する付勢手段と、前記クランプ装置を前記コイルスプリングの付勢力に抗してクランプ状態からアンクランプ状態に切換えるための切換手段とを備えた構成とされている。
【0041】
即ち、図8に示すように、前記空間部54の第1ピストン収容室56内には第1ピストン部材67が収容されており、この第1ピストン部材67は第1ピストン収容室56の内周面に外周面が摺接して前後動する構成とされている。第1ピストン部材67の前面略中央からは工具挿入部55内に突き出るように頸部67aが前方へ向けて突出形成され、その頸部67aの前端には頸部67aの径よりも大径の頭部67bが膨出形成されている。そして、この頭部67bの後面側は前記頸部67aの外周面に向けてなだらかな勾配をなすテーパ面とされている。
【0042】
前記第1ピストン収容室56と工具挿入部55との境には支持ブラケット68が設けられ、この支持ブラケット68には前記第1ピストン部材67の頸部67aの挿通を許容する挿通部68aが形成されている。そして、この支持ブラケット68に複数のクランプ片69が自由端とされた各先端部を前方に向けた状態で周方向へ並設されている。そして、各クランプ片69は、支持ブラケット68に設けられた図示しないバネにより内方へ閉じ動作するように付勢され、前記第1ピストン部材67の頸部67a又は頭部67bの外周面上に圧接するよう構成されている。また、各クランプ片69の先端部外面には前記工具24における係合穴24dの開口縁に形成されたフック部24eに係止可能なフック部69aが形成されている。なお、図8に示すように、前記第1ピストン部材67と支持ブラケット68との間には、第1ピストン部材67が前方へ移動した際に支持ブラケット68に衝突するのを防止するための緩衝部材としてコイルスプリング70が介装されている。
【0043】
また、前記第1ピストン収容室56とロッド収容室57との境には第1支持板71が設けられると共に、ロッド収容室57内の中途には第2支持板72が設けられている。そして、ロッド収容室57内に配置された長尺の連結ロッド73が両支持板71,72を貫通するように前後方向への移動可能に支持され、第1支持板71よりも前方へ短く突出した連結ロッド73の前端部は前記第1ピストン部材67に連結されている。一方、第2支持板72よりも後方へ長く突出した連結ロッド73の後端部は前記第2ピストン収容室58内に至り、この第2ピストン収容室58内に前後方向への摺動可能に配設された第2ピストン部材74に連結されている。
【0044】
また、前記第2支持板72と第2ピストン部材74との間には付勢手段としてコイルスプリング75が介装されている。従って、このコイルスプリング75の付勢力により第2ピストン部材74は第2ピストン収容室58内の最後部へ向け常に押圧された状態にある。その結果、第2ピストン部材74に連結ロッド73を介して連結された第1ピストン部材67も、常には後方へ付勢されていることになり、図8に示すように、前記各クランプ片69は先端部内面が第1ピストン部材67の頭部67bに乗り上げて開き動作した状態(クランプ状態)にある。
【0045】
また、前記第3ピストン収容室60内には第3ピストン部材76が上下方向への摺動自在に配設され、この第3ピストン部材76の上部からはロッド76aが上方へ延びるように形成されている。このロッド76aの上端部は前記凹部59と第3ピストン収容室60とを連通する貫通孔77を挿通して凹部59内へ(即ち、ボーリングバー本体52の外部へ)突出する構成とされている。そして、このロッド76aの上端部は、ボーリングバー本体52が刃物台25のボーリングバー装着部31に装着された際に、刃物台25側のピストンロッド45と同軸上に位置し、このピストンロッド45からの押圧力を受け得る構成とされている。また、前記第3ピストン収容室60内の第3ピストン部材76よりも下側の室内と前記油路61内には作動油が充填されている。従って、前記刃物台25側のピストンロッド45が下動し、ロッド76aの上端が押されて第3ピストン部材76が下動したときには、前記作動油の油圧により前記コイルスプリング75の付勢力に抗して第2ピストン部材74が前方へ移動する構成になっている。
【0046】
そして、本実施形態では、前記各クランプ片69によりクランプ装置が構成されると共に、第1ピストン部材67、連結ロッド73、第2ピストン部材74、切換手段としての第3ピストン部材76及び付勢手段としてのコイルスプリング75によりクランプ作動装置が構成されている。なお、ボーリングバー本体52の前端において工具挿入部55の開口縁の180度位相が異なる2箇所には前記工具24の切欠24gと嵌合する回り止めチップ78が付設されている。
【0047】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る複合加工機11の作用について説明する。
さて、主軸28に装着された工具24を使用して旋削主軸台16に支持されたワークWを加工中に、当該ワークWに対して中ぐり加工を施す際には、工具24の交換作業が行われる。その際、その中ぐり加工が浅い穴の場合は、主軸28の工具挿入部29に対して工具マガジン23内の各種標準工具24のうちから中ぐり加工用の工具(以下、「中ぐり標準工具」という。)24の着脱交換がATC装置17を使用して行われる。しかし、その中ぐり加工が深い穴の場合、主軸28では長さが足りなくなるため、ロングボーリングバー51が使用される。即ち、刃物台25のボーリングバー装着部31に以下のような手順でロングボーリングバー51のボーリングバー本体52が装着される。
【0048】
図1及び図2は、主軸28の第1工具支持装置30に他の標準工具24を支持してワークWに加工作業を施した後において刃物台25のボーリングバー装着部31へボーリングバー本体52を装着すべく、刃物台25が図1及び図2に示すボーリングバー交換位置へ移動した後の状態を示している。まず、この状態において、図10(a)に示すように、ワーク加工室13の後方側の壁部12の開閉シャッタが開放される。すると、図10(b)に示すように、壁部12の裏側に待機していたボーリングバー搬送装置48のテーブル50がボーリングバー本体52を載置した状態でワーク加工室13内に前進移動し、ボーリングバー本体52を刃物台25のボーリングバー装着部31の下方位置に供給する。
【0049】
すると、その状態から刃物台25が下動し、図10(c)に示すように、前後一対の刃物台側係止部40a,41aが前後一対のボーリングバー側係止部53のそれぞれ前側位置まで下動して停止する。そして、その状態から刃物台25が後方へスライド移動し、図10(d)に示すように、刃物台側係止部40a,41aが各々対応するボーリングバー側係止部(アリ溝)53内に進入して係合する。そして次に、刃物台25のボーリングバー装着部31において、第2油圧ユニットから油路37を介して前後両ピストン収容室32,33の各下部油室32b,33bに作動油が供給されると共に、刃物台25が上動する。
【0050】
すると、各ピストン収容室32,33内の各ピストン部材34,35と共に各ピストンロッド40,41が上動するため、各刃物台側係止部40a,41aが各ボーリングバー側係止部53と係合した状態のまま上動する。即ち、主軸28の軸方向(Z方向)と直交する方向であって且つボーリングバー本体52の基端側部位がボーリングバー装着部31に近づく方向へ移動する。従って、ボーリングバー本体52は刃物台25下部のボーリングバー装着部31に圧接した状態で主軸28の軸方向に沿うように支持固定される。また、前記刃物台25の上動により、図10(e)に示すように、ボーリングバー本体52は、ボーリングバー装着部31に支持固定された状態でボーリングバー搬送装置48のテーブル50上から離間する。その後、空になったテーブル50は、図10(a)に示した元の待機位置へワーク加工室13内から退出する。
【0051】
すると次に、その状態からボーリングバー本体52の第2工具支持装置62に対して中ぐり標準工具24の装着が行われる。即ち、ボーリングバー本体52の先端部が前記ATC装置17による工具着脱交換位置に至るように刃物台25が所定方向へ移動して停止する。すると、標準工具用の工具マガジン23内から割り出された前記中ぐり標準工具24がATC装置17におけるアーム20の工具把持部22a(又は22b)に把持され、そのアーム20が図2に一点鎖線で示すように回動する。そして、その工具把持部22a(又は22b)に把持された中ぐり標準工具24の中心軸線とボーリングバー装着部31に支持されたボーリングバー本体52の中心軸線とが一致させられる。
【0052】
また、このとき、刃物台25のボーリングバー装着部31においては、第3油圧ユニットから油路46を介してピストン収容室43の上部油室43aに作動油が供給され、ピストン収容室43内のピストン部材42と共にピストンロッド45が下動する。そのため、このピストンロッド45によりボーリングバー本体52の最後部上面の凹部59内に突出しているロッド76aが下方へ押圧される。
【0053】
すると、ロッド76aの上端が押圧されたことを受けて第3ピストン部材76が下動するため、作動油の油圧により第2ピストン部材74がコイルスプリング75の付勢力に抗して前方へ移動する。そのため、この第2ピストン部材74に連結ロッド73を介して連結された第1ピストン部材67も前方へ移動し、その結果、第1ピストン部材67の頭部67bに先端部内側を接触させていた各クランプ片69は、第1ピストン部材67の頭部67bから頸部67aの外周面に至るなだらかなテーパ面に案内されて、頸部67aの外周面に内側全部が接触した状態になる(図11参照)。
【0054】
そして、その状態からATC装置17が本体ケース18側の第2位置P2から第1位置P1へ移動すると、前記工具把持部22a(又は22b)に把持された中ぐり標準工具24のシャンク24cがボーリングバー本体52先端部の工具挿入部55内に挿入され、図11に示す状態になる。なお、このとき中ぐり標準工具24の切欠24gは、ボーリングバー本体52先端部の回り止めチップ78に嵌合される。そして、その状態から前記第3油圧ユニットからの作動油供給が停止される一方、今度は第4油圧ユニットから油路47を介してピストン収容室43の下部油室43bに作動油が供給され、ピストン収容室43内のピストン部材42と共にピストンロッド45が上動する。
【0055】
すると、前記ピストンロッド45によるロッド76aに対する押圧力が解除されるため、コイルスプリング75の付勢力が第2ピストン部材74を後方側へ押圧し、作動油の油圧により第3ピストン部材76が上動するため、ロッド76aは再び凹部59の底部から突出する。また、第2ピストン部材74に連結ロッド73を介して連結された第1ピストン部材67も後方へ移動する。その結果、第1ピストン部材67の頸部67aの外周面に内側全部を接触させていた各クランプ片69は第1ピストン部材67の頸部67aの外周面から頭部67bに至るなだらかなテーパ面に案内され、頭部67bに先端部内側が接触した状態になる(図12参照)。即ち、各クランプ片69は先端部外面のフック部69aが中ぐり標準工具24の係合穴24dの開口縁に形成されたフック部24eに係止する。そして、その状態のまま刃物台25が所定位置へ移動した後、ワークWに対してボーリングバー本体52の第2工具支持装置62に支持された中ぐり標準工具24により中ぐり加工が施される。
【0056】
一方、中ぐり加工が終了して、ボーリングバー本体52をワーク加工室13の外部へ回収する場合は、次のようにして行われる。まず、ボーリングバー本体52の第2工具支持装置62から中ぐり標準工具24が取り外される。即ち、当該中ぐり標準工具24を装着した場合と同様に、まず、ボーリングバー本体52の先端部が前記ATC装置17による工具着脱交換位置に至るように刃物台25が所定方向へ移動して停止する。そして、装着時と同様に、第3油圧ユニットから油路46を介してピストン収容室43の上部油室43aに作動油が供給され、刃物台25側のボーリングバー装着部31からピストンロッド45が下動してボーリングバー本体52側の凹部59内に突出しているロッド76aが下方へ押圧される。
【0057】
すると、ロッド76aが下方へ押圧されることにより第3ピストン部材76が下動するため、作動油の油圧により第2ピストン部材74がコイルスプリング75の付勢力に抗して前方へ移動し、第2ピストン部材74に連結ロッド73を介して連結された第1ピストン部材67も前方へ移動する。その結果、第1ピストン部材67の頭部67bに先端部内側を接触させていた各クランプ片69は、第1ピストン部材67の頭部67bから頸部67aの外周面に至るなだらかなテーパ面に案内されて、頸部67aの外周面に内側全部が接触した状態になる(図11参照)。従って、第2工具支持装置62の各クランプ片69は先端部外面のフック部69aが中ぐり標準工具24の係合穴24dの開口縁に形成されたフック部24eとの係止状態を解除される。
【0058】
そして次に、壁部12の開閉シャッタが開かれ、前記ATC装置17のアーム20が第2位置P2において図2に一点鎖線で示すようにワーク加工室13内へ回動する。そして、その工具把持部22a(又は工具把持部22b)をボーリングバー本体52の工具挿入部55に挿入されている中ぐり標準工具24のアーム係合溝24fに係合させて把持する。そして、その把持状態のままアーム20が前記第2位置P2から第1位置P1へ移動すると、工具挿入部55から中ぐり標準工具24が引き抜かれる。その後、前記アームが180度回動し、その工具把持部22a(又は工具把持部22b)に把持された中ぐり標準工具24が壁部12の裏側で工具搬送装置に引き渡され、さらにアーム20が90度回動して停止すると、前記開閉シャッタが閉鎖される。
【0059】
すると次に、刃物台25が、図13(a)に示すように、ボーリングバー装着部31にボーリングバー本体52を装着した状態のままボーリングバー交換位置へ移動して停止する。すると、同図に示すように、開閉シャッタが開いた状況下においてボーリングバー搬送装置48の空のテーブル50がワーク加工室13内へ進入し、刃物台25のボーリングバー装着部31の下方位置に停止する。
【0060】
すると次に、図13(b)に示すように、ボーリングバー装着部31に装着されたボーリングバー本体52がテーブル50上に当接するように刃物台25が下動し、その状態において第1油圧ユニットから油路36を介して前後両ピストン収容室32,33の各上部油室32a,33aに作動油が供給される。すると、各ピストン収容室32,33内の各ピストン部材34,35と共に各ピストンロッド40,41が下動するため、各刃物台側係止部40a,41aが各ボーリングバー側係止部53と係合した状態のまま下動する。従って、ボーリングバー本体52は刃物台25下部のボーリングバー装着部31に圧接した状態からボーリングバー搬送装置48のテーブル50上に載置された状態になる。
【0061】
すると、その状態から刃物台25が前方へスライド移動し、図13(c)に示すように、刃物台側係止部40a,41aが各々対応するボーリングバー側係止部(アリ溝)53内から抜け出て係合状態が解除される。すると、刃物台25が上動し、図13(d)に示すように、ボーリングバー本体52はボーリングバー搬送装置48のテーブル50上に載置状態のまま残される。そして次に、図13(e)に示すように、ボーリングバー本体52を載置したテーブル50がワーク加工室13内から後退し、壁部12裏側の元の待機位置に移動して停止する。
【0062】
以上のようにして、本実施形態の複合加工機11ではボーリングバー51の着脱が行われる。なお、2基あるボーリングバー搬送装置48のうち他方の搬送装置48のテーブル50をワーク加工室13の内外で進退移動させる場合には、刃物台25が左右方向(Y軸方向)に適宜移動してボーリングバー装着部31がテーブル50の前進時に上下で相対する位置関係となるようにされる。
【0063】
従って、本実施形態の複合加工機11によれば、以下のような効果を奏する。
(1)本実施形態では、刃物台25のボーリングバー装着部31に支持固定されるボーリングバー本体52に対して、中ぐり標準工具24も含めて主軸28に着脱交換される各種の標準工具24を同様に着脱交換可能な構成とした。そのため、従来とは異なり、刃体チップ形状が異なる複数本のロングボーリングバー及び当該各バー専用のマガジンを設置する必要がないので、工作機械としての複合加工機11全体のコスト低減を図ることができる。
【0064】
(2)また、本実施形態ではワークWに対する中ぐり加工時にボーリングバー本体52に着脱交換される中ぐり加工用の工具も主軸28に着脱交換可能とされた標準の工具24を兼用できるため、工具24のストック数を増加させることがなく、この点でもコスト低減に貢献できる。
【0065】
(3)また、ボーリングバー本体52の先端部に各種標準工具24を着脱交換可能とする第2工具支持装置62は、従来と異なり、工具挿入部に工具を螺入・螺退させるための油圧モータ等も必要としない構成であるため、ボーリングバー51自体のコストも低く抑えることができる。
【0066】
(4)しかも、前記第2工具支持装置62は、コイルスプリング(付勢手段)75の付勢力に基づき前後動する第1ピストン部材67等を主な構成要素とするクランプ作動装置が、クランプ片69を主な構成要素とするクランプ装置を工具24に対するクランプ状態・アンクランプ状態とする構成であるため、ボーリングバー本体52の製造も簡単にできる。
【0067】
(5)また、ボーリングバー本体52はボーリングバー側係止部53に係止した刃物台側係止部40a,41aが係止状態を確保したまま移動してボーリングバー装着部31にボーリングバー本体52の基端側部位を圧接するように支持固定する構成であるため、ボーリングバー51が安定支持される。
【0068】
(6)また、ボーリングバー本体52の第2工具支持装置62に対する標準工具24の着脱交換作業には、主軸28の第1工具支持装置30に対する標準工具24の着脱交換に使用する通常のATC装置17を兼用できるため、この点でも複合加工機11のコスト低減を図ることができる。
【0069】
(7)また、刃物台25側のボーリングバー装着部31において第3,第4の各油圧ユニットからの作動油供給に基づき上下動するピストン部材42とピストンロッド45がボーリングバー本体52の第2工具支持装置62の作動状態を切換えるためのアクチュエータとして作動する構成とした。従って、前記ATC装置17による工具着脱交換作業を円滑に進行させることができる。
【0070】
(8)また、刃物台25のボーリングバー装着部31に対してボーリングバー本体52を着脱する際には、ワーク加工室13の外部に設けたボーリングバー搬送装置48がボーリングバー本体52を供給・回収するためにワーク加工室13の内外を進退移動する構成とした。従って、ボーリングバー本体52の着脱交換作業を円滑に進行させることができる。
【0071】
なお、前記実施形態は以下のような別例に変更して具体化してもよい。
・ ボーリングバー搬送装置48は2基に限らず3基以上設けてもよく、又は1基だけの構成であってもよい。
【0072】
・ ボーリングバー搬送装置48は、ボーリングバー本体52を把持して揺動するアームを備え、そのアームによりワーク加工室13内へボーリングバー本体52を供給する構成であってもよい。要するに、刃物台25のボーリングバー装着部31の下方位置へボーリングバー本体52を供給・回収できる構成であれば前記実施形態のようにテーブル50がボーリングバー本体52を載置してスライド移動する構成に限定されない。
【0073】
・ また、ボーリングバー本体52の第2工具支持装置62の作動状態を切換えるためのアクチュエータ(ピストン部材42、ピストンロッド45)は、油圧シリンダの構成に限らず、例えば電磁ソレノイド等を利用してボーリングバー本体52側の凹部59内のロッド76aを押圧する構成としてもよい。
【0074】
・ 前記実施形態では共通のATC装置17にて主軸28の第1工具支持装置30及びボーリングバー本体52の第2工具支持装置62へ各種工具24の着脱交換をしたが、各装置30,62に対して各々別々のATC装置17を使用してもよい。
【0075】
・ 前記実施形態では逆T字形のアリ溝状をなすボーリングバー側係止部53に逆T字形の刃物台側係止部40a,41aがスライド進入して係止することによりボーリングバー本体52が刃物台25のボーリングバー装着部31に支持される構成としたが、刃物台側係止部40a,41aを把持アームにしてもよい。即ち、刃物台25に設けた把持アームが開閉移動することによりボーリングバー本体52を把持して支持するようにしてもよい。
【0076】
・ 前記実施形態ではボーリングバー装着部31が刃物台25の下部に設けられていたが、刃物台25の上部や正面等の他の部位に設けてもよい。また、主軸台26を回転台構成とし、その主軸台26にボーリングバー装着部31を設けてもよい。
【0077】
・ 前記実施形態ではクランプ作動装置がコイルスプリング(付勢手段)75の付勢力等を利用してクランプ装置としてのクランプ片69に摺接する第1ピストン部材67を前後移動させる構成としたが、電磁ソレノイド等を利用して第1ピストン部材67を前後移動させる構成としてもよい。
【0078】
・ 前記実施形態ではクランプ装置としてのクランプ片69を開き動作させることによりクランプ状態となる構成にしたが、工具24のシャンク24cにブルスタッドを設けてクランプ片69が閉じ動作したときクランプ状態となるように構成してもよい。
【0079】
・ また、刃物台25のボーリングバー装着部31にボーリングバー本体52を装着する際には、その前に主軸28の第1工具支持装置30から前工程で使用していた工具24をATC装置17により取り外してもよく、又は前記実施形態のように取り付けたままであってもどちらでもよい。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば工作機械におけるコスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る複合加工機の概略構成を示す正面図。
【図2】 同じく、その概略構成を示す平面図。
【図3】 ATC装置の斜視図。
【図4】 標準工具の正面図。
【図5】 標準工具が主軸に装着された状態を示す断面図。
【図6】 刃物台におけるボーリングバー装着部の概略構成図。
【図7】 ボーリングバー本体の斜視図。
【図8】 ボーリングバー本体の前半部の断面図。
【図9】 ボーリングバー本体の後半部の断面図。
【図10】ボーリングバーの取り付け工程の説明図。
【図11】クランプ装置のアンクランプ状態を示す説明図。
【図12】クランプ装置のクランプ状態を示す説明図。
【図13】ボーリングバーの取り外し工程の説明図。
【符号の説明】
11…複合加工機(工作機械)、17…ATC装置、24…標準工具、28…主軸、30…第1工具支持装置、31…ボーリングバー装着部、40a,41a…刃物台側係止部、42…アクチュエータを構成するピストン部材、45…アクチュエータを構成するピストンロッド、48…ボーリングバー搬送装置、51…ボーリングバー、52…ボーリングバー本体、53…ボーリングバー側係止部、62…第2工具支持装置、67…クランプ作動装置を構成する第1ピストン部材、69…クランプ装置を構成するクランプ片、73…クランプ作動装置を構成する連結ロッド、74…クランプ作動装置を構成する第2ピストン部材、75…クランプ作動装置を構成するコイルスプリング(付勢手段)、76…クランプ作動装置を構成する第3ピストン部材(切換手段)、W…ワーク。

Claims (7)

  1. 刃体チップ形状の異なる各種工具を着脱可能な第1工具支持装置が設けられた主軸を有する工作機械の刃物台に、ワークの中ぐり加工に使用される長尺状をなすボーリングバーを前記主軸の軸方向に沿うようにして着脱自在に装着するためのボーリングバー装着部が設けられ、前記各種工具を着脱可能な第2工具支持装置を長尺状をなすボーリングバー本体に備えたボーリングバーを前記ボーリングバー装着部により支持可能とし、前記第2工具支持装置は、ボーリングバー本体の先端部において前記各種工具をクランプ・アンクランプ自在に設けられたクランプ装置と、当該クランプ装置をクランプ状態又はアンクランプ状態に作動させるためのクランプ作動装置とを含んで構成されたボーリングバー支持装置
  2. 前記クランプ作動装置は、前記クランプ装置を前記各種工具に対するクランプ状態又はアンクランプ状態の何れか一方の状態に付勢するための付勢手段と、当該付勢手段の付勢力に抗して前記クランプ装置を前記各種工具に対するクランプ状態又はアンクランプ状態の何れか一方の状態から他方の状態に切換えるための切換手段とを含んで構成されている請求項1に記載のボーリングバー支持装置
  3. 前記ボーリングバー装着部には刃物台側係止部が移動可能に設けられ、前記ボーリングバーは前記刃物台側係止部が所定方向へ移動することにより前記ボーリングバー装着部に支持固定される請求項1又は請求項2に記載のボーリングバー支持装置
  4. 前記ボーリングバーの基端側にはボーリングバー側係止部が設けられており、前記刃物台側係止部は、当該係止部が前記ボーリングバー側係止部に係合した状態において、前記主軸の軸方向と直交する方向であって且つボーリングバーの基端側部位がボーリングバー装着部に近づく方向へ移動することにより、当該装着部にボーリングバーの基端側部位を圧接状態で支持する請求項3に記載のボーリングバー支持装置。
  5. 刃物台に設けられた主軸に刃体チップ形状の異なる各種工具を着脱可能な第1工具支持装置が設けられ、当該第1工具支持装置に対する各種工具の着脱交換時には所定の自動工具交換装置が使用される工作機械において、
    前記刃物台には請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のボーリングバー支持装置を設け、当該ボーリングバー支持装置により前記ボーリングバーを支持した状態において当該ボーリングバーにおけるボーリングバー本体の第2工具支持装置に対し前記自動工具交換装置を使用して前記各種工具の着脱交換を行う構成とした工作機械
  6. 前記ボーリングバー支持装置におけるボーリングバー装着部には当該装着部に支持固定されたボーリングバー本体における第2工具支持装置の作動状態を切換えるためのアクチュエータが設けられている請求項5に記載の工作機械
  7. 前記自動工具交換装置とは別に前記ボーリングバー支持装置に対するボーリングバー本体の供給・回収を行うボーリングバー搬送装置を備えた請求項5又は請求項6に記載の工作機械。
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