JP2577209Y2 - エレクトレットコンデンサマイクロホンユニット - Google Patents

エレクトレットコンデンサマイクロホンユニット

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JP2577209Y2
JP2577209Y2 JP1991072315U JP7231591U JP2577209Y2 JP 2577209 Y2 JP2577209 Y2 JP 2577209Y2 JP 1991072315 U JP1991072315 U JP 1991072315U JP 7231591 U JP7231591 U JP 7231591U JP 2577209 Y2 JP2577209 Y2 JP 2577209Y2
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俊朗 井土
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、エレクトレットを用
いたコンデンサマイクロホンユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】図4Aに従来のホイルエレクトレットコ
ンデンサマイクロホンユニットを示す。アルミニュウム
の円筒状カプセル11の前面に前面板11aが一体に形
成され、前面板11aに音孔12が形成され、前面板1
1aの前面にクロス13が張り付けられている。前面板
11aの内面の周縁部に金属製の振動膜リング14が対
接されると共に電気的に接続され、その振動膜リング1
4の前面板11aと反対の面にエレクトレット振動膜1
5が張り付けられている。エレクトレット振動膜15
高分子フイルム、例えば厚さ12.5μm の比較的厚いF
EP(Fluoro Ethylene Propylene)フイルムの一面に金
属が蒸着され、その高分子フイルムは分極されており、
その蒸着膜が振動膜リング14に接して取り付けられて
いる。
【0003】その振動膜15にリング状スペーサ16を
介して背極17が近接対向され、背極17は筒状の背極
保持体18の前面に保持されている。背極保持体18の
内部で構成される背室19内にインピーダンス変換用I
C素子21が配され、そのIC素子21の入力端子22
は背極17と接続され、出力端子23および共通端子
(図示せず)はカプセル11の背面より突出され、カプ
セル11の背面を塞ぐ配線基板24の配線に接続され
る。配線基板24の背面にカプセル11の後方端部が折
り曲げられて、内部の各部が前面板11aに押し付けら
れて全体が固定される。
【0004】図4Bに従来のバックエレクトレットコン
デンサマイクロホンユニットを示す。図4Aのホイルエ
レクトレット型では振動膜自体がエレクトレット化され
ているのに対して、バックエレクトレット型では背極1
7の上面にエレクトレット高分子フイルム26が密着さ
れている。即ち、背極17の上面にエレクトレット材と
して高分子フイルム、例えばFEPフイルムを溶着また
は接着し、分極させてエレクトレット化している。
【0005】図5乃至図10に示すのは、この考案を得
る前の段階に提案されたフロントエレクトレット型(導
電性振動膜29の前面に近接対向してエレクトレット高
分子フイルム26が配され、背極がないものを言う)の
ものであり、以下順次説明する。これらの図では図4と
対応する部分に同じ符号を付してある。図5のマイクロホン カプセル11の前面板11aの内面にエレクトレット高
分子フイルム26が被着される。例えば、図7Aに示す
ように厚さ0.3〜0.35mmのアルミニュウム板27の片
面に、高分子フイルム、例えばFEPフイルム28を1
2.5〜25μm程度の厚さで連続熱溶着する。アルミニ
ュウム板27としては、JIS:A1100Pで340
℃〜410℃空冷または炉冷の焼なまし品が軟らかく後
のプレス加工での成形性がよい。またアルミニュウム板
に化成処理をして表面に酸化膜を形成し、高分子フイル
ム26の接着強度が強くなるようにするとよい。同様に
アルミニュウム板27の高分子フイルムが溶着されるべ
き面をコロナ放電処理して高分子フイルム26の接着力
を大とすることができる。このアルミニュウム板27に
高分子フイルム26を熱圧着ロールで連続的に溶着させ
ることができる。
【0006】この高分子フイルム26が被着されたアル
ミニュウム板27を絞り金型でプレス加工して、図7B
に示すようにFEPフイルム28を内側としてカプセル
11に成形すると同時に、カプセルの後端縁の高分子フ
イルム26を0.8mm程度剥離させてアルミの地肌を露出
させ、かつカプセル11の前面板とFEPフイルム28
とに共通の音孔12を形成する。次にFEPフイルム2
8のカプセル11の前面板11aの内面に被着されてい
る部分に対し電子ビーム分極を行い、図7Cに示すよう
にエレクトレット高分子フイルム26を得る。
【0007】図5の説明に戻り、エレクトレット高分子
フイルム26の周縁部を除き、狭い間隔、例えば25〜
40μm をおいて対向して導電性振動膜29が配され
る。導電性振動膜29としては、例えば厚さが2〜4μ
m の極めて薄いPET(Polyester)フイルムまたはポリ
フェニレンサルファイド(PPS)フイルムの一面にN
i,Alなどを蒸着させて導電層を形成したものを用い
ることができる。前面板11aがその周縁部を残して前
方へわずか押し出されて浅い凹部31とされ、エレクト
レット高分子フイルム26の周縁部に導電性振動膜29
の周縁部が対接されて、凹部31の深さと対応してエレ
クトレット高分子フイルム26と導電性振動膜29との
間に空隙が構成される。この凹部31は図7B,Cで示
していないが、カプセルをプレス加工により作る際に予
め作っておく。
【0008】導電性保持体32がカプセル11内に収容
され、導電性保持体32の前面で導電性振動膜29を保
持すると共に、互いに電気的に接続され、つまり導電性
振動膜29の前記導電層が導電性保持体32に対接さ
れ、かつ導電性振動膜29の背面に導電性保持体32で
背室19が構成される。導電性保持体32は例えば金属
の鍛造品よりなり、カプセル11に嵌合する円筒状体部
32aと、その内部を前後に二分する隔壁部32bとよ
りなる。この導電性保持体32の前面にエポキシ系導電
性接着剤を塗り、これに張力を与えられた導電性振動膜
29をその導電層側で接着させる。隔壁部32bと導電
性振動膜29との間が背室19となる。カプセル11内
の内周面に高分子フイルム28が被着されているため、
導電性保持体32はカプセル11と電気的に絶縁され
る。
【0009】配線基板24でカプセル11の背面が塞が
れる。この例では導電性保持体32の背面に配線基板2
4が対接され、配線基板24の背面にカプセル11の後
方端部が折り曲げられて、保持体32,配線基板24が
前面板11aに押し付けられて固定される。配線基板2
4と隔壁部32bとの間にインピーダンス変換用IC素
子21が配され、IC素子21の入力端子22は隔壁部
32bに接続され、出力端子23および共通端子(図示
せず)は配線基板24の外側に導出されて、その出力用
配線および共通配線にそれぞれ接続される。またカプセ
ル11の折り曲げられた内端縁が配線基板24の裏面周
縁の共通配線に接続される。
【0010】この構成によれば、前面より到来した音響
信号に応じて振動膜29が振動して導電性振動膜29と
前面板11aとの間の静電容量が変化し、コンデンサマ
イクロホンとして作用する。導電性振動膜29として高
分子フイルムの両面に導電層を形成したものを用いても
よい。この場合、その両導電層を電気的に接続する。導
電性保持体32としてはその全体を金属材で構成する場
合に限らず、絶縁材で必要な形状とし、その絶縁材の表
面に金属メッキを施して導電性保持体としてもよい。エ
レクトレット高分子フイルム26と振動膜29との間隔
の形成のために前面板11aから保持体32側に適当な
間隔で凸部を設け、凹部31を省略してもよい。前面板
11aの前面はクロスを張り付けてもよい。
【0011】図6のマイクロホン 図6Aに、図5と対応する部分に同一符号を付けて示す
ように、導電性保持体32として軸が短いもの、例えは
図4に示した従来品の振動膜リング14と同一のものを
用い、導電性保持体32と配線基板24との間に絶縁
材、例えばABS樹脂からなる筒状体34を介在させて
もよい。この場合、筒状体34の前面にくぼみ35を形
成し、IC素子21の入力端子22の端部を折り曲げ
て、そのくぼみ35内に配し、その入力端子22の端部
が筒状体34の前面よりわずか前方に位置している状態
で、筒状体34を導電性保持体32に押し付けることに
より、入力端子22が導電性保持体32に弾性的に接触
して電気的に接続されている。
【0012】また、この図6Aに示すものでは凹部31
の形成の際に、カプセル11の前面板11aの外面は段
を形成することなく平面とし、外観がよく、かつこの外
面に、アルミニュウムの地肌が光るのを目立たなくする
ために印刷したり、クロスを張ったりする作業がし易い
状態とされている。また、図5と同様に、カプセル11
にプレス加工した際に同時に、カプセル11の後方端部
の高分子フイルム28を除去し、アルミニュウムの地肌
を出しておき、このカプセル11の後方端部を配線基板
24の背面にかしめつけることにより、カプセル11が
配線基板24の裏面周縁の共通配線に自動的に接続され
るようにされている。筒状体34はその背面側が一体に
閉塞されているものを示しているが、背面が開放面とさ
れていてもよい。カプセル11内に振動膜29を保持し
た保持体32を入れ、その後、IC素子21と配線基板
24と筒状体34とを予め一体に組立てたものをカプセ
ル11内に入れるようにすることにより容易に組立てる
ことができる。
【0013】カプセル11の前面板11aの音孔12の
径と数とを選定して、マイクロホンの周波数特性におけ
る高域で、振動膜29の共振周波数f0 によりピークが
生じるのをおさえることができる。例えば、カプセル1
1の外径が9.3mm,振動膜29の有効直径が7.0mmの場
合、カプセル11の軸心を中心とする直径が3.5mmの円
上に、直径が1.0mmの音孔12を等角間隔で5個形成し
た場合、または0.8mmの音孔12を等角間隔で6個形成
した場合は、図6Bの曲線36のように感度周波数特性
において高域でピークが生じる。しかし、0.8mmの音孔
12を5個とした場合は、曲線37のように高域のピー
クがなくなり平坦になる。なお、音孔12の直径を更に
小さくし、0.6mmのものを5個とするか、0.8mmのもの
を4個にすると曲線38のように高域が下がり過ぎる。
従って、直径0.8mmのものを5個設ける場合が最もよ
い。
【0014】図8のマイクロホン 図8に示すように、保持体32として振動膜29を保持
する部分を除き、振動膜29とわずかな間隔(例えば2
0〜30μm )を保って保持体32の内側を一体に閉塞
し、その閉塞部32aに音孔39を形成し、この音孔3
9の径と個数とにより、高域の図6Bにおけるピークを
おさえるようにしてもよい。この場合、音12として
は大きめのもの、例えば1.0mmのものを5個形成して周
波数特性に影響しないようにする。
【0015】図6Aおよび図8において、エレクトレッ
ト高分子フイルム26を前面板11aに対してのみ接着
剤で接着し、カプセル11の内周面の高分子フイルム2
8を省略することもできる。図9および図10のマクイロホン 図9Aに示すように、円形アルミニュウム板41の一面
にFEPフイルム42を溶着または接着により被着し、
音孔12をあけた後、FEPフイルム42を分極してエ
レクトレット高分子フイルム26とし、図9Bに示すよ
うにこのアルミニュウム板41をアルミニュウムの筒状
体43の前面開口に圧入して一体化してカプセル11と
してもよい。
【0016】同様にアルミニュウム板41の一面にエレ
クトレット高分子フイルム26を形成したものを図10
に示すように、筒状体43の前面つば43aに対し、内
面から圧入して押し付けて固定し、カプセル11として
もよい。上述において、振動膜29の周縁部とエレクト
レット高分子フイルム26との間にスペーサを介在させ
て、製品によるエレクトレット高分子フイルム26の分
極強度のばらつきを補正してもよい。この場合、凹部3
1を省略してもよい。
【0017】図4のホイルエレクトレット型では、エレ
クトレット振動膜15を用いるため、その厚さを12.5
μm 以下にすることが困難であり、それだけ感度を高く
することができず、1KHzで−45dBであったが、上述
のフロントエレクトレット型では振動膜29はエレクト
レット化する必要がないため厚さを例えば2μm と薄く
することができ、図6Aの構造で、1KHzで−38dBと
7dBも改善することができ、その結果、S/Nも45dB
以上となり、従来品より5dB改善できる。他のフロント
エレクトレット型の場合も同様の性能が期待できる。
【0018】またカプセルの内面にエレクトレット高分
子フイルム26を構成するため、その厚さを厚く、例え
ば25μm とすることができ、それだけ製品による分極
強度のばらつきが小さく、かつ安定性がよいものとする
ことができる。
【0019】
【考案が解決しようとする課題】以上述べた従来のホイ
ルエレクトレット型およびバックエレクトレット型のも
のや、この考案を得る前の段階で提案されたフロントエ
レクトレット型のものでは、IC素子21を自動的に組
込み配線するのが困難な構造であり、マイクロホンユニ
ットの製造を自動化する上で隘路となっていた。自動組
立てができないために生産性が向上できず、コストダウ
ンが図れなかった。この考案はこのような現状に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、IC素
子の組込み配線も含めて、マイクロホンユニットの自動
組立て可能な構造を提供しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】(1) 請求項1のエレクト
レットコンデンサマイクロホンユニットは、前面板に音
孔が形成された金属製の円筒状カプセルと、そのカプセ
ルの上記前面板の内面に被着され、上記音孔と連通した
孔を有するエレクトレット高分子フイルムと、その高分
子フイルムと近接対向して配された導電性振動膜と、そ
の導電性振動膜の周縁部を保持する導電性保持体と、上
記カプセルの背面を塞ぐ配線基板と、上記カプセル内に
おいて、上記配線基板の上面に実装されたインピーダン
ス変換用IC素子とを具備する。
【0021】また上記配線基板は、両面配線基板であっ
て、その上面に、上記保持体の後端面と対接する周縁の
導体パターンと、その周縁の導体パターンより延長さ
れ、上記IC素子の入力端子と接続される導体パターン
とを有する。 (2) 上記保持体と上記配線基板との間に導電性の筒状体
を介在させてもよい(請求項2と対応)。
【0022】(3) 請求項3のエレクトレットコンデンサ
マイクロホンユニットは、前面板に音孔が形成された金
属製の円筒状カプセルと、そのカプセルの上記前面板の
内面に被着され、上記音孔と連通した孔を有するエレク
トレット高分子フイルムと、その高分子フイルムと近接
対向して配された導電性振動膜と、その導電性振動膜と
上記高分子フイルムとの間隔を規定するリング状スペー
サと、そのスペーサと共に上記導電性振動膜の周縁部を
挟む導電性筒状体と、上記カプセルの背面を塞ぐ配線基
板と、上記カプセル内において、上記配線基板の上面に
実装されたインピーダンス変換用IC素子とを具備す
る。
【0023】上記配線基板は、両面配線基板であって、
その上面に、上記筒状体の後端面と対接する周縁の導体
パターンと、その周縁の導体パターンより延長され、上
記IC素子の入力端子と接続される導体パターンとを有
する。 (4) 請求項4のエレクトレットコンデンサマイクロホン
ユニットは、前面板に音孔が形成された金属製の円筒状
カプセルと、そのカプセルの前面板と対向して配された
エレクトレット振動膜と、そのエレクトレット振動膜の
背面と近接対向して配された背極と、その背極を前端部
で保持する導電性筒状体と、上記カプセルの背面を塞ぐ
配線基板と、上記カプセル内において、上記配線基板の
上面に実装されたインピーダンス変換用IC素子とを具
備する。
【0024】上記配線基板は、両面配線基板であって、
その上面に、上記保持体の後端面と対接する周縁の導体
パターンと、その周縁の導体パターンより延長され、上
記IC素子の入力端子と接続される導体パターンとを有
し、その底面に、周縁を含む領域にアース用の導体パタ
ーンが形成され、板面を貫通してIC素子の出力端子を
底面側に電気的に延長させるスルーホールが形成され
る。カプセルの後端縁が内側にかしめられて、配線基板
底面の周縁のアース用導体パターンに電気的に接続され
る。 (5) 請求項5のエレクトレットコンデンサマイクロホン
ユニットは、前面板に音孔が形成された金属製の円筒状
カプセルと、そのカプセルの前面板と対向して配された
導電性振動膜と、その導電性振動膜の背面と近接対向し
て配された背極と、その背極の前面に上記導電性振動膜
と対向して形成されたエレクトレット高分子フイルム
と、上記背極を前端部で保持する導電性筒状体と、上記
カプセルの背面を塞ぐ配線基板と、上記カプセル内にお
いて、上記配線基板の上面に実装されたインピーダンス
変換用IC素子とを具備する。
【0025】上記配線基板は、両面配線基板であって、
その上面に、上記保持体の後端面と対接する周縁の導体
パターンと、その周縁の導体パターンより延長され、上
記IC素子の入力端子と接続される導体パターンとを有
し、その底面に、周縁を含む領域にアース用の導体パタ
ーンが形成され、板面を貫通してIC素子の出力端子を
底面側に電気的に延長させるスルーホールが形成され
る。カプセルの後端縁が内側にかしめられて、配線基板
底面の周縁のアース用導体パターンに電気的に接続され
る。
【0026】
【実施例】この考案の実施例を図1乃至図3に、図4乃
至図10と対応する部分に同じ符号を付し、重複説明を
省略する。図1Aの実施例(請求項1と対応) 従来の技術の項で述べた例では、インピーダンス変換用
IC素子21は、入力端子22,出力端子23および共
通端子がリード線で構成されていた。また、配線基板2
4は片面プリント基板で、その裏面にのみ導体パターン
が形成されていた。これに対して、この考案では配線基
板として両面配線基板24′を用いる。またIC素子2
1は薄型のチップタイプが望ましい。導電性振動膜29
とIC素子21の入力端子22とを電気的に接続するた
めに、両面配線基板24′の上面の周縁にリング状導体
パターン51を形成し、その上に導電性保持体32の後
端面が同軸心に重ねられる。リング状導体パターン51
より入力端子22が半田付けされるべき導体パターン5
2が延長形成される。IC素子21の出力端子23およ
び共通端子23′がそれぞれ半田付けされるべき導体パ
ターン53および54はスルホールを通じて裏面の導体
パターン55および56にそれぞれ接続される。配線基
板24の裏面の周縁には、これまでの実施例と同様にリ
ング状導体パターン57が形成され、リング状導体パタ
ーン57より共通配線パターン58が延長形成される。
図示していないがIC素子の共通端子23′と接続され
る導体パターン56は共通配線パターン58に接続され
ている。
【0027】量産ラインにおいては、IC素子21はマ
ウンター装置で両面配線基板24′の所定の位置に自動
配置され、半田リフローにより自動的に半田付けされ
る。その際にスルホールは半田で埋められ、スルホール
を通じる背室19のエア抜けが防止される。この例で
は、前面板11aには、これまでの複数の円形の音孔1
2の代わりに、スリット孔12′(例えば幅0.4mm,長
さ2.0mm)が中央部に形成されている。図1Aのマイク
ロホンユニットを組立てるには、まずカプセル11を分
極し、次に導電性振動膜29を保持した導電性保持体3
2を挿入し、次にIC素子21を実装した両面配線基板
24′を挿入し、最後にカプセル11の後端部をかしめ
つける。これらの組立作業は自動化が容易に行える。
【0028】図1Bの実施例(請求項2と対応) 図1Bに示すように、導電性保持体32と両面配線基板
24′との間に、導電性筒状体34′を介在させること
もできる。図2の実施例(請求項3と対応) 図2Aの実施例では、カプセル11の前方の内面に凹部
31を設けないで、リング状スペーサ16がカプセル1
1の前面板の背面のエレクトレット高分子フイルム26
と導電性振動膜29との間に介在される。また導電性振
動膜29と両面配線基板24′との間に導電性筒状体3
4′が配される。導電性振動膜29はスペーサ16の後
端面か、または導電性筒状体34′の前端面のいずれか
で保持される。スペーサ16によってエレクトレット高
分子フイルム26と導電性振動膜29との間隙は所定の
寸法に規定される。
【0029】図2Aの変形例として図2B,Cに示すよ
うに、カプセル11の前面を方形状に内側に半抜きし、
つまり僅かな段差をもって内側に押し込み、かつ、いず
れか一方の対向する二端縁に狭いスリット61より成る
音孔を形成して、前面板11aとしている。この例の導
電性振動膜29は導電性筒状体34′と対接する面に導
電層が形成されている。なお、導電性振動膜29とエレ
クトレット高分子フイルム26との間に空隙が形成され
ていることは勿論である。
【0030】図2A,Bでは音孔として狭いスリットを
用いているので、ゴミやリード線が音孔に入り難くな
り、振動膜29に傷を付けるおそれがないので、前面板
11aに貼るクロスを省略できる。図3Aの実施例(請求項4と対応) 図1,図2の実施例がフロントエレクトレット型である
のに対して、図3Aに示すのは図4Aのホイルエレクト
レット型にこの考案を適用した場合である。導電性筒状
体34′によって背極17を保持している。背極17と
導電性筒状体34′の外周面に絶縁リング60を嵌合さ
せて、これらがカプセル11に接触しないようにしてい
る。
【0031】図3Bの実施例(請求項5と対応) 図3Bに示すのは、図4Bのバックエレクトレット型に
この考案を適用した場合である。導電性振動膜29とエ
レクトレット高分子フイルム26を用いている。他は図
3Aと同様である。
【0032】
【考案の効果】以上述べたように、この考案によれば、
両面配線基板24′を採用し、その上面に、導電性保持
体32または導電性筒状体34′と対接する周縁の導体
パターン51とその導体パターン51より延長された、
IC素子21の入力端子22と接続する導体パターン5
2を形成し、IC素子21を予め両面配線基板24′の
上面に自動組込み配線しておき、その配線基板をカプセ
ル11内に他の部品と共に順次挿入し、最後にカプセル
の後端縁をかしめることによって、マイクロホンユニッ
トの自動組立てを容易に行える。その結果、生産性を大
幅に向上でき、コストダウンが図られる。
【0033】この考案では、両面配線基板を用いている
ので、必要に応じ端子を導出させることができその基板
使用用途が広げられる。また、チップ抵抗などを基板
の上面または下面に実装することが容易であり、マイク
ロホンの周波数特性における低域カットなどができ、
板の応用範囲が広げられる。カプセル11の後端縁が、
配線基板24′の底面に形成されたアース用の周縁の導
体パターン57及び共通配線パターン(アースパター
ン)58に接続されることにより、シールド効果が高め
られ、マイクロホンユニットの背面からのノイズを防ぐ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】AおよびBは請求項1および2とそれぞれ対応
するフロントエレクトレット型マイクロホンの実施例の
断面図。
【図2】AおよびBは請求項3と対応するフロントエレ
クトレット型マイクロホンの実施例の断面図、CはBの
斜視図。
【図3】Aは請求項4と対応するホイルエレクトレット
型マイクロホンの実施例の断面図、Bは請求項5と対応
するバックエレクトレット型マイクロホンの実施例の断
面図。
【図4】Aは従来のホイルエレクトレット型マイクロホ
ンの断面図、Bは従来のバックエレクトレット型マイク
ロホンの断面図。
【図5】この考案を得る前の段階で提案されたフロント
エレクトレット型マイクロホンの断面図。
【図6】Aはこの考案を得る前の段階で提案された他の
フロントエレクトレット型マイクロホンの断面図、Bは
その感度周波数特性を示す図。
【図7】図5、図6および図8のカプセル11の製造を
説明するための工程断面図。
【図8】この考案を得る前の段階で提案された更に他の
フロントエレクトレット型マイクロホンの断面図。
【図9】Aはカプセル製造の他の例を示す斜視図、Bは
そのカプセルを用いたフロントエレクトレット型マイク
ロホン(この考案を得る前の段階で提案されたもの)の
断面図。
【図10】この考案を得る前の段階で提案された更に他
のフロントエレクトレット型マイクロホンの断面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 井土 俊朗 福岡県鞍手郡鞍手町大字中山3024−38 ホシデン九州株式会社内 (72)考案者 小野 和夫 福岡県鞍手郡鞍手町大字中山3024−38 ホシデン九州株式会社内 (72)考案者 太田 清之 福岡県鞍手郡鞍手町大字中山3024−38 ホシデン九州株式会社内 (56)参考文献 実開 平3−53099(JP,U) 実開 昭58−82100(JP,U)

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面板に音孔が形成された金属製の円筒
    状カプセルと、 そのカプセルの上記前面板の内面に被着され、上記音孔
    と連通した孔を有するエレクトレット高分子フイルム
    と、 その高分子フイルムと近接対向して配された導電性振動
    膜と、 その導電性振動膜の周縁部を保持する導電性保持体と、 上記カプセルの背面を塞ぐ配線基板と、 上記カプセル内において、上記配線基板の上面に実装さ
    れたインピーダンス変換用IC素子とを具備し、 上記配線基板は、両面配線基板であって、その上面に、
    上記保持体の後端面と対接する周縁の導体パターンと、
    その周縁の導体パターンより延長され、上記IC素子の
    入力端子と接続される導体パターンとを有することを特
    徴とする、 エレクトレットコンデンサマイクロホンユニット。
  2. 【請求項2】 上記保持体と上記配線基板との間に導電
    性の筒状体が介在されることを特徴とする請求項1記載
    のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニット。
  3. 【請求項3】 前面板に音孔が形成された金属製の円筒
    状カプセルと、 そのカプセルの上記前面板の内面に被着され、上記音孔
    と連通した孔を有するエレクトレット高分子フイルム
    と、 その高分子フイルムと近接対向して配された導電性振動
    膜と、 その導電性振動膜と上記高分子フイルムとの間隔を規定
    するリング状スペーサと、 そのスペーサと共に上記導電性振動膜の周縁部を挟む導
    電性筒状体と、 上記カプセルの背面を塞ぐ配線基板と、 上記カプセル内において、上記配線基板の上面に実装さ
    れたインピーダンス変換用IC素子とを具備し、 上記配線基板は、両面配線基板であって、その上面に、
    上記筒状体の後端面と対接する周縁の導体パターンと、
    その周縁の導体パターンより延長され、上記IC素子の
    入力端子と接続される導体パターンとを有することを特
    徴とする、 エレクトレットコンデンサマイクロホンユニット。
  4. 【請求項4】 前面板に音孔が形成された金属製の円筒
    状カプセルと、 そのカプセルの前面板と対向して配されたエレクトレッ
    ト振動膜と、 そのエレクトレット振動膜の背面と近接対向して配され
    た背極と、 その背極を前端部で保持する導電性筒状体と、 上記カプセルの背面を塞ぐ配線基板と、 上記カプセル内において、上記配線基板の上面に実装さ
    れたインピーダンス変換用IC素子とを具備するエレク
    トレットコンデンサマイクロホンユニットにおいて、 上記配線基板は、両面配線基板であって、その上面に、
    上記保持体の後端面と対接する周縁の導体パターンと、
    その周縁の導体パターンより延長され、上記IC素子の
    入力端子と接続される導体パターンとを有し、その底面
    に、周縁を含む領域にアース用の導体パターンが形成さ
    れ、板面を貫通して上記IC素子の出力端子を底面側に
    電気的に延長させるスルーホールが形成され、 上記カプセルの後端縁が内側にかしめられて、上記配線
    基板底面の周縁のアース用導体パターンに電気的に接続
    され ることを特徴とする、 エレクトレットコンデンサマイクロホンユニット。
  5. 【請求項5】 前面板に音孔が形成された金属製の円筒
    状カプセルと、 そのカプセルの前面板と対向して配された導電性振動膜
    と、 その導電性振動膜の背面と近接対向して配された背極
    と、 その背極の前面に上記導電性振動膜と対向して形成され
    たエレクトレット高分子フイルムと、 上記背極を前端部で保持する導電性筒状体と、 上記カプセルの背面を塞ぐ配線基板と、 上記カプセル内において、上記配線基板の上面に実装さ
    れたインピーダンス変換用IC素子とを具備するエレク
    トレットコンデンサマイクロホンユニットにおいて、 上記配線基板は、両面配線基板であって、その上面に、
    上記保持体の後端面と対接する周縁の導体パターンと、
    その周縁の導体パターンより延長され、上記IC素子の
    入力端子と接続される導体パターンとを有し、その底面
    に、周縁を含む領域にアース用の導体パターンが形成さ
    れ、板面を貫通して上記IC素子の出力端子を底面側に
    電気的に延長させるスルーホールが形成され、 上記カプセルの後端縁が内側にかしめられて、上記配線
    基板底面の周縁のアース用導体パターンに電気的に接続
    され ることを特徴とする、エレクトレットコンデンサマ
    イクロホンユニット。
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