JP2577147Y2 - アンチスキッドブレーキ制御装置 - Google Patents

アンチスキッドブレーキ制御装置

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JP2577147Y2
JP2577147Y2 JP1992089089U JP8908992U JP2577147Y2 JP 2577147 Y2 JP2577147 Y2 JP 2577147Y2 JP 1992089089 U JP1992089089 U JP 1992089089U JP 8908992 U JP8908992 U JP 8908992U JP 2577147 Y2 JP2577147 Y2 JP 2577147Y2
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skid brake
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brake
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宏幸 谷口
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両制動時に生じる車
輪ロックを解消するためにブレーキ圧を調整するための
アンチスキッドブレーキ制御(以下、ABS制御ともい
う)装置に関し、特にブレーキ圧を保持する保持弁、減
圧時ブレーキ圧を抜く抜き弁、減圧時ブレーキ液が排出
される低圧アキュムレータ、低圧アキュムレータのブレ
ーキ液をマスタシリンダに還流するためのポンプ、ポン
プを駆動するモータ、ポンプからのブレーキ液の脈動を
抑制するための高圧室であるボリューム室、アンチキッ
クバック用オリフィス等のABS制御部品およびブレー
キ液の通路が一体的にまとめられて形成されているユニ
ットを有するアンチスキッドブレーキ制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に搭載されるABS制御装
置の一例として、図7に示すようなX配管方式の2系統
4チャンネルのブレーキ制御システムにおけるABS制
御装置1がある。このABS制御装置1は各ブレーキ系
統毎に設けられているが、各ブレーキ系統におけるAB
S制御装置1はまったく同じであるので、一方のブレー
キ系統のABS制御装置1のみ説明および図示を行い、
他方のブレーキ系統のABS制御装置1の説明および図
示は省略する。
【0003】一方のブレーキ系統は2ブレーキチャンネ
ルからなり、一方のブレーキチャンネルには、この実施
例のABS制御装置1の一部である、マスタシリンダ2
の一方の液室2aと左右のうちいずれか一方の前輪3の
ブレーキシリンダ4とを連通する供給通路5に、常開の
電磁遮断弁からなる保持弁6が設けられている。
【0004】また、保持弁6をバイパスする通路5a
に、ブレーキシリンダ4からマスタシリンダ2の液室2
aへ向かうブレーキ液の流れのみを許容するチェックバ
ルブ8が設けられている。更に、保持弁6とブレーキシ
リンダ4との間の供給通路5bは、排出通路9を介して
低圧アキュムレータであるサンプ室10に接続されてい
るとともに、この排出通路9には常閉の電磁遮断弁から
なる抜き弁11が設けられている。
【0005】また、他方のブレーキチャンネルには、こ
の実施例のABS制御装置1の他部である、マスタシリ
ンダ2の一方の液室2aと保持弁6との間の供給通路5
cから分岐した、液室2aと左右のうちいずれか他方の
後輪12のブレーキシリンダ13とを連通する供給通路
14に、常開の電磁遮断弁からなる保持弁15が設けら
れている。
【0006】また、保持弁15をバイパスする通路14
aに、ブレーキシリンダ13から液室2aへ向かうブレ
ーキ液の流れのみを許容するチェックバルブ17が設け
られている。更に、保持弁15とブレーキシリンダ13
との間の供給通路14bは、排出通路18を介して電磁
遮断弁11の下流側の排出通路9に接続されているとと
もに、この排出通路18には常閉の電磁遮断弁からなる
抜き弁19が設けられている。保持弁6,15および抜
き弁11,19により、ABS制御用モジュレータが構
成されている。
【0007】更に、供給通路5cとサンプ室10とが還
流通路20を介して接続されており、この還流通路20
には、サンプ室10から供給通路5cへ向かって順にA
BS制御用ポンプ(以下、単にポンプともいう)21、
ポンプ21から吐出されるブレーキ液の脈動がマスタシ
リンダ2へ伝達するのを抑制するための高圧室であるボ
リューム室22、およびアンチキックバック用オリフィ
ス23がそれぞれ設けられている。更に、後輪12側の
供給通路14bにはプロポーショニングバルブ25が設
けられている。
【0008】このように構成されたABS制御装置1
は、前述したように図示しないがX配管方式の他方のブ
レーキ系統、すなわち、マスタシリンダ2の他方の液室
2bと、左右のうちいずれか他方の前輪のブレーキシリ
ンダおよび左右のうちいずれか一方の後輪のブレーキシ
リンダとをそれぞれ接続するブレーキ系統にも設けられ
ている。その場合、一方のブレーキ系統のポンプ21と
他方のブレーキ系統のポンプ(不図示)とが、一つの共
通のポンプ駆動用モータ(以下、単にモータともいう)
26によって同時に連動して駆動されるようになってい
る。
【0009】このようなABS制御装置1においては、
通常のサービスブレーキ作動時には、保持弁6,15が
開いた状態に保持されているとともに、抜き弁11,1
9が閉じた状態に保持されている。したがって、ブレー
キペダルを踏み込むと、マスタシリンダ2の液室2aか
らのブレーキ液は、保持弁6,15を通ってブレーキシ
リンダ4,13へ供給される。これにより、一方の前輪
3と他方の後輪12とが制動される。ブレーキペダルの
踏み込みを解除すると、ブレーキシリンダ4,13へ供
給されたブレーキ液は、保持弁6,15を通って液室2
aに戻る。
【0010】なお、チェックバルブ8,17は、ABS
制御で保持弁6,15のいずれか一方または両方が閉の
状態で、ブレーキペダルの踏み込みを解除したとき、ブ
レーキシリンダ4,6のいずれか一方または両方のブレ
ーキ液をすみやかにマスタシリンダ2に戻すためのもの
である。
【0011】ブレーキ作動中に、電子制御装置(不図
示)は、例えば前輪3からの車輪速度信号に基づいて前
輪3がロック傾向にあると判断すると、保持弁6を切り
換えて閉じるとともに、抜き弁11を切り換えて開く。
これにより、ブレーキシリンダ4のブレーキ液が排出通
路9を通ってサンプ室10に排出され、ブレーキシリン
ダ4内のブレーキ液圧が減圧する。このため、前輪3の
ブレーキ力が小さくなる。
【0012】また電子制御装置は、保持弁6および抜き
弁11の切り換えと同時にモータ26およびポンプ21
を駆動する。このポンプ21の駆動により、サンプ室1
0に排出されたブレーキ液はマスタシリンダ2の方へ還
流される。
【0013】ブレーキ液圧の減圧により、前輪3のロッ
ク傾向が解消すると、電子制御装置は抜き弁11を切り
換えて閉じる。これにより、ブレーキシリンダ4内のブ
レーキ液圧はその圧力に保持される。そして、このブレ
ーキ液圧の保持状態でも、電子制御装置は前輪3が再び
ロック傾向にならないと判断すると、保持弁6を切り換
えて開く。これにより、マスタシリンダ2の液室2aか
らブレーキ液が再びブレーキシリンダ4に供給され、ブ
レーキシリンダ4のブレーキ液圧は再び増圧する。した
がって、前輪3のブレーキ力が再び増大する。
【0014】ブレーキシリンダ4の再増圧により、前輪
3が再びロック傾向になると、電子制御装置は前述のブ
レーキ液圧の制御を繰り返して行う。こうして、電子制
御装置は前輪3に対してABS制御を行う。
【0015】ところで、このようなABS制御装置1に
おいては、図8に示すように保持弁6,15および抜き
弁11,19からなるモジュレータ、逆止弁8,17、サ
ンプ室10、ポンプ21、ボリューム室22、およびモ
ータ26等のABS制御部品や、供給通路5bおよび排
出通路9等のブレーキ液の通路を一体的にまとめてユニ
ットを形成していることが多い(図8では、保持弁6、
サンプ室10、抜き弁11、ポンプ21およびモータ2
6が記載されている。)。
【0016】その場合、保持弁6および抜き弁11の各
電磁ソレノイド6a,11aが、取付プレート27とユ
ニット本体28との間に締結部材であるボルト29の締
結力により挟持されて、固定されている。そして、ユニ
ット本体28に、供給通路5bおよび排出通路9等のブ
レーキ液の通路を形成しているとともに、ユニット本体
28から外部へブレーキ液が漏れるのを防止するため
に、ガスケットプレート30が保持弁6および抜き弁1
1の各電磁ソレノイド6a,11aとユニット本体28
との間に介設されている。
【0017】
【考案が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のABS制御装置1の各ABS制御部品のユニット
に用いられているガスケットプレート30は、図9に示
すように金属板等のプレート31からなり、このプレー
ト31には、保持弁6,15がそれぞれ貫通する円形の
孔32,33および抜き弁11,19がそれぞれ貫通する
円形の孔34,35が穿設されている。これらの円形孔3
2,33,34,35の内周面には、それぞれゴム等の弾性シール
部材36,37,38,39が固着されている。これらの弾性シー
ル部材36,37,38,39は、それぞれ保持弁6,15および抜
き弁11,19の組込部からブレーキ液がユニット本体
28の外部に漏れるのを阻止するABS制御部品組込部
用シール部材とされている。
【0018】このような従来のガスケットプレート30
は、弾性シール部材36,37,38,39が、円形の孔32,33,34,
35の内周面に一面側から他面側にわたって互いに分離独
立した状態で嵌合固定されている。したがって、ガスケ
ットプレート30のシール部は、同図(a)に示す表側
と同図(c)に示す裏側とがまったく同一形状のパター
ンに形成されている。一方、供給通路5bおよび排出通
路9等のブレーキ液の通路は、ユニット本体28に穿設
された貫通孔によって形成されているしかしながら、ブ
レーキ液の通路が貫通孔によって形成されていると、貫
通孔を確実に形成できるようにするために、ユニット本
体28の貫通孔形成部分の肉厚を大きくしなければなら
なくなり、このためABS制御用モジュレータは比較的
大型でかつ重量の大きなものとなるばかりでなく、ユニ
ット本体28内部に貫通孔を穿設しなければならないの
で、製造コストの高いものとなる。
【0019】本考案は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、所定数のABS制御部品
をまとめてユニットとして構成したとき、軽量かつコン
パクトに構成できるとともに安価に製造できるアンチス
キッドブレーキ制御装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本考案は、ユニット本体に所定数のアンチスキッ
ドブレーキ制御部品をまとめて組み込むとともに、ブレ
ーキ液が流れる通路が設けられて形成されたユニットを
有するアンチスキッドブレーキ制御装置であって、前記
アンチスキッドブレーキ制御部品のうち、少なくとも一
つ以上のアンチスキッドブレーキ制御部品が組み込まれ
た前記ユニット本体部分からブレーキ液が外部に漏れる
のを防止するガスケットプレートが、前記ユニット本体
の一面に締結部材の締結力により密着して固定されてお
り、このガスケットプレートが、前記ユニット本体部分
からブレーキ液が外部に漏れるのを防止するアンチスキ
ッドブレーキ制御部品組込部用シール部材と、前記ユニ
ット本体の前記一面と協働して前記通路の少なくとも一
部を構成する通路用シール部材とを有していることを特
徴としている。
【0021】また本考案は、前記ガスケットプレート
に、少なくとも一つのアンチスキッドブレーキ制御部品
が貫通する、長円形状、楕円形状および瓢箪形状のいず
れかの一つの形状の孔が少なくとも一つ穿設されてお
り、前記アンチスキッドブレーキ制御部品組込部用シー
ル部が前記孔の内周面に前記ガスケットプレートの一面
から他面にわたって嵌合固定されていることを特徴とし
ている。
【0022】
【作用】このような構成をした本考案のアンチスキッド
ブレーキ制御装置においては、ブレーキ液の通路の少な
くとも一部が、ユニット本体の一面とガスケットプレー
トの通路用シール部材との協働により構成されるように
なる。すなわち、ブレーキ液の通路はユニット本体の一
面に形成される。したがって、ユニット本体の一面かま
たは通路用シール部材かのいずれかに溝を形成するだけ
でブレーキ液の通路を形成することができるようにな
る。
【0023】このようにブレーキ液の通路を溝により形
成する場合は、ユニット本体の通路部分の肉厚を、従来
の貫通孔による通路に比べてそれほど大きく取る必要は
なく、その結果ユニット本体はその重量が低減するとと
もに比較的コンパクトになる。しかも、ユニット本体に
形成する溝は、従来の貫通孔に比べて加工が容易である
ので、製造コストが低減する。
【0024】また、本考案のガスケットプレートにおい
ては、アンチスキッドブレーキ制御部品組込部用シール
部材の形状が長円形状、楕円形状および瓢箪形状のいず
れかの一つの形状に形成される。したがって、ガスケッ
トプレートのアンチスキッドブレーキ制御部品組込部用
シール部材は、従来の円形状のシール部材に比べてシー
ル面積が小さくなる。これにより、保持弁等にかかる圧
力の受圧面積を小さくできるので、保持弁等にかかるブ
レーキ圧力による圧力を小さくなって、ガスケットプレ
ートを挟圧する力を低減することができるので、締結部
材の強度を小さくでき、その結果締結部材を小さく、軽
量にすることができる。
【0025】
【実施例】以下、図面を用いて本考案の実施例を説明す
る。図1は、本考案によるABS制御装置に用いられる
モジュレータ等の構成部品を一体的に組み込んだユニッ
トを示し、保持弁、抜き弁およびサンプ室を含む平面で
断面をとった図8と同様の部分断面図、図2は、同ユニ
ットのサンプ室、ポンプおよびボリューム室を含む平面
で断面をとった部分断面図、図3は図1におけるIII−I
II線に沿う部分断面図である。なお、本実施例において
も、前述の図7に示すブレーキ制御システムを使用する
ものとし、したがって図7のブレーキ制御システムの構
成要素と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、
その詳細な説明は省略する。
【0026】図1に示すように、本実施例においてもユ
ニット本体28には、電磁弁からなる保持弁6および同
じく電磁弁からなる抜き弁11が設けられているととも
に、サンプ室10が設けられている。また、ユニット本
体28には保持弁6の下流側に連通するとともに、ブレ
ーキシリンダ4に接続されるブレーキシリンダ接続用ポ
ート42が形成されており、更に、保持弁6の上流側と
マスタシリンダの液室2aとを接続する供給通路5cが
形成されている。
【0027】更に、ユニット本体28には、保持弁6の
下流側と抜き弁11の上流側とを接続するブレーキ液の
通路9aと抜き弁11の下流側とサンプ室10とを接続
するブレーキ液の通路9bとが形成されており、これら
二つの通路9a,9bはブレーキ液の排出通路9を構成して
いる。
【0028】保持弁6の電磁ソレノイド6aおよび抜き
弁11の電磁ソレノイド11aは、取付プレート27と
ユニット本体28との間にボルト29の締結力により挟
持されて、固定されている。また、ユニット本体28か
ら外部へのブレーキ液の漏れを防止するためのガスケッ
トプレート30が、保持弁6および抜き弁11の各電磁
ソレノイド6a,11aとユニット本体28との間に介
設されている。
【0029】図3および図4に示すように、このガスケ
ットプレート30においては、保持弁6,15がそれぞ
れ貫通する孔32,33がプレート31に長円形状に形
成されているとともに、抜き弁11,19がそれぞれ貫
通する孔34,35が円形に形成されている。更に図4
(d)に示すように、プレート31には、同じチャンネ
ルの保持弁6用の孔32と抜き弁用11の孔34とを接
続する溝31aと、保持弁15用の孔33と抜き弁19
用の孔35とを接続する溝31bとが形成されている。
【0030】そして、プレート31の孔32,33,34,35お
よび溝31a,31bには、それぞれゴム等の弾性材か
らなる弾性シール部材40,41が嵌合固定されてい
る。弾性シール部材40,41は、それぞれ孔32,33
の内周面に嵌合固定される、長円形状の保持弁組込部用
シール部材40a,41aと、孔34,35の内周面に嵌
合固定される、円形状の抜き弁組込部用シール部材40
b,41bと、溝31a,31bに嵌合固定され、保持弁
組込部用シール部材40a,41aと抜き弁組込部用シ
ール部材40b,41bとを一体に連結する通路用シー
ル部材40c,41cとから構成されている。
【0031】したがって、本実施例におけるガスケット
プレート30におけるシールパターン形状は、図4
(a)に示すようにガスケットプレート30の表側では
長円形状の保持弁組込部用シール部材40a,41aと
抜き弁組込部用シール部材40b,41bとからなる分
離したシール形状となっており、また同図(c)に示す
ようにガスケットプレート30の裏側では長円形状の保
持弁組込部用シール部材40a,41a、抜き弁組込部
用シール部材40b,41bおよび通路用シール部材4
0c,41cとからなる連続したシール形状となってい
る。すなわち、本実施例におけるガスケットプレート3
0は、表側と裏側とが異なったシールパターン形状とな
っている。
【0032】このように構成されたガスケットプレート
30は、裏側の面すなわち通路用シール部材40c,4
1cのある側の面がユニット本体28に対向するように
して配設される。その場合、通路用シール部材41cが
排出通路9aに位置するようになる。
【0033】排出通路9aは、図1に示すようにユニッ
ト本体28の一面に形成され、一面が開口した断面矩形
状の溝42と、この溝42の開口部を覆う通路用シール
部材41cとの協働により構成され、閉断面に形成され
ている。したがって、ABS制御におけるブレーキ圧の
減圧時、ブレーキシリンダ4内のブレーキ液がサンプ室
10に排出される際、ブレーキ液が排出通路9aを流れ
るとき、ブレーキ液は通路用シール部材41cにより外
部に漏れるようなことはない。他の通路用シール部材に
ついても同様である。
【0034】一方、本実施例においては、図2に示すよ
うにモータ26の回転軸26aに直交する位置にプラン
ジャ型のABS制御用のポンプ21が配置されている。
また、ポンプ21の下方で、このポンプ21およびモー
タ26の回転軸26aに直交する方向にサンプ室10お
よび高圧室であるボリューム室22が並設されている。
サンプ室10は通路44を介してポンプ21の吸込口に
接続し、ボリュ−ム室22は通路45を介してポンプ2
1の吐出口に接続している。
【0035】更に、ポンプ21の上方で、このポンプ2
1およびモータ26の回転軸26aに直交する方向に、
アンチキックバック用のオリフィス23、マスタシリン
ダ2に接続されるマスタシリンダ接続用ポート43およ
びブレーキシリンダ4に接続されるブレーキシリンダ接
続用ポート42(図1に図示)が配置されている。した
がって、ポンプ21の下側の吐出口から直接ボリューム
室22に接続されているとともに、ポンプ21の上側の
吐出口からボリューム室22をまわることなく、直接マ
スタシリンダ2に接続されている。更に、図1に示すよ
うにモータ26の回転軸26aと同方向に保持弁6と抜
き弁11とがそれぞれ並設されている。
【0036】このように構成された本実施例のABS制
御装置においては、排出通路9aを構成する溝42がユ
ニット本体28の表面に簡単に形成することができる。
したがって、従来のような貫通孔による排出通路に比べ
て製造コストが低減する。また、本実施例のように排出
通路を構成する溝42の場合には、従来のユニット本体
28で必要であった排出通路部分の肉厚は必要でなく、
その結果ユニット本体28はその重量が低減するととも
に比較的コンパクトになる。
【0037】また、本実施例の場合、図1に示すように
保持弁6とブレーキシリンダ4との間の通路の一部をガ
スケットプレート30とユニット本体28との間に設け
ているので、ユニット本体28の表面とブレーキシリン
ダ接続用ポート42を接続する通路孔を設けている。そ
のため、本実施例のガスケットプレート30のシール部
材40,41は、その第1シール部材40a,41aが前
記通路孔を第1シール部材40a,41aの内側になる
ように長円形状に形成されている。このように長円形状
にすることにより、前記通路孔を第1シール部材40
a,41aの内側になるように円形状に形成した場合よ
りシール面積を小さくできるので、保持弁6,15にか
かるブレーキ圧力の受圧面積を小さくできる。したがっ
て、保持弁6,15にかかるブレーキ圧力による、保持
弁6,15を本体28から抜き出そうとする力が小さく
な。これにより、ガスケットプレート30を挟圧する力
を低減することができるので、ボルト29の強度を小さ
くでき、その結果ボルト29を小さく、軽量にすること
ができる。
【0038】更に、保持弁6,15、抜き弁11,19、
モータ26、ポンプ21、サンプ室10、ボリューム室
22、各ポート42,43、アンチキックバック用オリ
フィス23を本実施例のように配置することにより、ユ
ニット全体をコンパクトに形成できる。その場合、従来
ではボリューム室22に対して入口通路と出口通路との
二つの通路が設けられていて、通路二つ分のスペースを
確保しなければならないため、ユニット全体が大型とな
っていたが、本実施例においては、図2に示すようにボ
リューム室22に対して一つの通路45のみが設けられ
るので、通路一つ分のスペースが不要となり、その分、
ユニット全体がより一層小型となる。
【0039】また、従来の配置ではポンプ21の吐出口
がボリューム室22を介してマスタシリンダ2へ接続さ
れていて、エア抜き時にポンプ21内のエアは一旦ポン
プ21より下方のボリューム室22に入ってからマスタ
シリンダ2に排出されるので、ポンプ21内のエア抜き
性が良くなかった。これに対して、本実施例では図2に
示すようにポンプ21がマスタシリンダ2へ直接接続さ
れているので、ポンプ21内のエアはボリューム室22
を通らずにマスタシリンダ2に排出でき、またポンプ2
1の下方にあるボリューム室22、サンプ室10の通路
口は、ともに上向きになっているので、ボリューム室2
2、サンプ室10内にエアが溜まりにくく、エア抜き性
が良好になる。
【0040】なお、前述の実施例では、排出通路9aを
構成する溝42を、ユニット本体28側に設けるものと
しているが、本考案は、図5に示すようにこの溝42を
ガスケット30の通路用シール部材40c,41cに設
けるようにしてもよい。そして、図6に示すように通路
用シール部材41cの溝42とユニット本体28の一面
とにより、排出通路9aが構成される。この場合には、
溝42をユニット本体28に設ける必要がないので、ユ
ニット本体28への溝加工が不要となる。したがって、
ユニット本体28を更に一層小型にかつ軽量に形成する
ことができる。
【0041】また、前述の実施例では、ガスケットプレ
ート30に、保持弁および抜き弁等のABS制御部品が
貫通する4個の孔を形成するものとしているが、本考案
は、これらの孔は他の適宜の数を設けることもできる。
【0042】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
のアンチスキッドブレーキ制御装置によれば、ブレーキ
液の通路の少なくとも一部が、ユニット本体の一面とガ
スケットプレートの通路用シール部材との協働により構
成されるので、ユニット本体の一面かまたは通路用シー
ル部材かのいずれかに溝を形成するだけでブレーキ液の
通路を形成することができる。したがって、本考案で
は、ユニット本体の通路部分の肉厚を、従来の貫通孔に
よる通路に比べてそれほど大きく取る必要はないので、
ユニット本体の重量を低減できるとともに、ユニット本
体を比較的コンパクトにできる。しかも、ユニット本体
に形成する溝は、従来の貫通孔に比べて加工が容易であ
るので、ユニットを安価に製造することができる。
【0043】また、本考案のガスケットプレートにおけ
るアンチスキッドブレーキ制御部品組込部用シール部材
の形状を、長円形状、楕円形状および瓢箪形状のいずれ
かの一つの形状に形成しているので、アンチスキッドブ
レーキ制御部品組込部用シール部材は、従来の円形状の
シール部材に比べてシール面積が小さくなる。これによ
り、ガスケットプレートを挟圧する力を低減することが
できるので、締結部材の強度を小さくでき、その結果締
結部材を小さく、軽量にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案によるABS制御装置に用いられるモ
ジュレータ等の構成部品を一体的に組み込んだユニット
を示し、保持弁、抜き弁および低圧アキュムレータを含
む平面で断面をとった部分断面図である。
【図2】 同ユニットの低圧アキュムレータ、ポンプお
よびボリューム室を含む平面で断面をとった部分断面図
である。
【図3】 図3は図1におけるIII−III線に沿う部分断
面図である。
【図4】 図1に示す実施例に用いられるガスケットプ
レートを示し、(a)はその平面図、(b)は(a)に
おけるIVBーIVB線に沿う断面図、(c)はその裏面図、
(d)は(c)におけるIVDーIVD線に沿う断面図であ
る。
【図5】 本考案の他の実施例を示し、(a)はガスケ
ットプレートの通路用シール部材側の面を示す平面図、
(b)は(a)におけるVBーVB線に沿う断面図、(c)
は(a)におけるVCーVC線に沿う断面図である。
【図6】 図5に示すガスケットプレートを組み込んだ
状態を示す、図1と同様の部分断面図である。
【図7】 従来のABS制御装置の一例を示す回路図で
ある。
【図8】 従来のABS制御装置に用いられるモジュレ
ータ等の構成部品を一体的に組み込んだユニットを示
し、保持弁、抜き弁および低圧アキュムレータを含む平
面で断面をとった、図1と同様の部分断面図である。
【図9】 従来のガスケットプレートを示し、(a)は
その平面図、(b)は(a)におけるIXBーIXB線に沿う
断面図、(c)はその裏面図である。
【符号の説明】
1…アンチスキッドブレーキ(ABS)制御装置、2…
マスタシリンダ、3…左右一方の前輪、4,13…ブレ
ーキシリンダ、5,14…供給通路、6,15…保持弁、
6a,11a………電磁ソレノイド、7,16…オリフィ
ス、8,17…チェックバルブ、9,9a,9b,18…排
出通路、10…低圧アキュムレータ(サンプ室)、1
1,19…抜き弁、12…左右他方の後輪、20…還流
通路、21…ABS制御用ポンプ、22…ボリューム
室、26…ポンプ駆動用モータ、27…取付プレート、
28…ユニット本体、29…ボルト、30…ガスケット
プレート、40,41…弾性シール部材、40a,41a
…保持弁組込部用シール部材、40b,41b…抜き弁
組込部用シール部材、40c,41c…通路用シール部
材、42…ブレーキシリンダ接続用ポート、43…マス
タシリンダ接続用ポート

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユニット本体に所定数のアンチスキッド
    ブレーキ制御部品をまとめて組み込むとともに、ブレー
    キ液が流れる通路が設けられて形成されたユニットを有
    するアンチスキッドブレーキ制御装置であって、前記ア
    ンチスキッドブレーキ制御部品のうち、少なくとも一つ
    以上のアンチスキッドブレーキ制御部品が組み込まれた
    前記ユニット本体部分からブレーキ液が外部に漏れるの
    を防止するガスケットプレートが、前記ユニット本体の
    一面に締結部材の締結力により密着して固定されてお
    り、このガスケットプレートは、前記ユニット本体部分
    からブレーキ液が外部に漏れるのを防止するアンチスキ
    ッドブレーキ制御部品組込部用シール部材と、前記ユニ
    ット本体の前記一面と協働して前記通路の少なくとも一
    部を構成する通路用シール部材とを有していることを特
    徴とするアンチスキッドブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ユニット本体の前記一面に外側に開
    口する溝が形成されており、前記通路用シール部材がこ
    の溝の開口部を覆いかつ前記溝と協働して前記通路の少
    なくとも一部が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載のアンチスキッドブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記通路用シール部材に溝が形成されて
    おり、前記通路用シール部材は、この溝と前記ユニット
    本体の前記一面との協働により、前記通路の少なくとも
    一部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    アンチスキッドブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記アンチスキッドブレーキ制御部品組
    込部用シール部材と前記通路用シール部材とが一体に形
    成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れか1記載のアンチスキッドブレーキ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ガスケットプレートに、少なくとも
    一つのアンチスキッドブレーキ制御部品が貫通する、長
    円形状、楕円形状および瓢箪形状のいずれかの一つの形
    状の孔が少なくとも一つ穿設されており、前記アンチス
    キッドブレーキ制御部品組込部用シール部材が前記孔の
    内周面に前記ガスケットプレートの一面から他面にわた
    って嵌合固定されていることを特徴とする請求項4記載
    のアンチスキッドブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ガスケットプレートの前記ユニット
    本体に対向する側の面に、前記孔に接続する溝が形成さ
    れており、前記通路用シール部材が前記ガスケットプレ
    ートの前記溝に嵌合固定されていることを特徴とする請
    求項5記載のアンチスキッドブレーキ制御装置。
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