JP2576436Y2 - 橋形クレーン - Google Patents

橋形クレーン

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JP2576436Y2
JP2576436Y2 JP1997003362U JP336297U JP2576436Y2 JP 2576436 Y2 JP2576436 Y2 JP 2576436Y2 JP 1997003362 U JP1997003362 U JP 1997003362U JP 336297 U JP336297 U JP 336297U JP 2576436 Y2 JP2576436 Y2 JP 2576436Y2
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順夫 中馬
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川鉄マシナリー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、コンテナを3段以上に
亘って多段積みするコンテナヤードに設置される橋形ク
レーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の橋形クレーンは、図1
0に示す如く、コンテナヤード3上に走行可能に設置さ
れており、ガーダ6に横行可能にトロリ10を支持させ
ると共にトロリ10にスプレッダ11を昇降可能に懸吊
させてなる。
【0003】而して、我国においては、コンテナヤード
3における貯留スペースを最大限有効に利用するため
に、計画された出入荷順序に応じてコンテナ2…を多段
積み(一般に3段以上であり、その多くは3段又は4段
である。)状態で貯留するようにしているのが普通であ
る。
【0004】ところで、出入荷は高度の情報管理により
計画通りの順序で行われるようになっているが、何らか
の事情により出荷順序又は入荷順序に変更,狂いが生じ
たときは、多段積みされたコンテナ2…を積み直す必要
が生じることがある。
【0005】例えば、3段積みのコンテナヤード3にお
いて、当初の計画では第1コンテナ2a,第2コンテナ
2b,第3コンテナ2cの順に出荷されることとなって
いたため、第1コンテナ2aを第2コンテナ2b上に積
載した状態で貯留させていたところ(図10(A)参
照)、中段の第2コンテナ2bを上段の第1コンテナ2
aに先行して出荷させる必要が生じた場合には、第1コ
ンテナ2aを積み直す必要がある。
【0006】かかる場合、従来の橋形クレーンでは、第
1コンテナ2aをコンテナヤード3における適当な空場
所(以下「仮置場所」という)3cに移送して、該場所
3cに仮置きした(図10(A),(B)参照)上で、
第2コンテナ2bをトラック14等が待機する出荷場所
3bへと吊支移送させ(同図(C),(D)参照)、か
かる出荷作業の終了後に、第1コンテナ2aを、仮置場
所3cから元の貯留場所3aに復帰貯留させるようにし
ている(同図(D)参照)。勿論、最下段の第3コンテ
ナ2cを第1及び第2コンテナ2a,2bに先行して出
荷させる必要が生じた場合には、第1コンテナ2aに加
えて、第2コンテナ2bも上記同様にして積み直すこと
になる。
【0007】このように、出荷させようとするコンテナ
(以下「出荷コンテナ」という)が最上段に位置してい
ない場合には、出荷コンテナを出荷させる都度、当該出
荷作業の前後において、出荷コンテナ上の1個又は複数
個のコンテナ(以下「非出荷コンテナ」という)を積み
直し、つまり貯溜場所3aと仮置場所3cとの間で移送
させる必要があった。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかし、一般に仮置場
所3cを貯留場所3aの近傍(図10に例示する如きガ
ーダ6の支持スパン内)に確保することは困難であるた
め、非出荷コンテナの積み直し作業には、トロリ10の
横行及びスプレッダ11の昇降に加えてクレーンの走行
が必要となる。したがって、非出荷コンテナの積み直し
作業を含む荷役作業のサイクルタイムが長くなり、荷役
効率が大幅に低下する。かかる問題は、非出荷コンテナ
の個数(N段積みの場合、最大N−1個)が多くなるに
従い、またコンテナの仮置場所3cが貯留場所3aから
遠ざかるに従ってより顕著となる。しかも、コンテナヤ
ード3に少なくとも一箇所の仮置場所3cを常時確保し
ておく必要があり、コンテナヤード3における有効貯留
スペースが少なくなる。
【0009】本考案は、かかる点に鑑み、コンテナヤー
ドに仮置場所を確保しておく必要がなく、出入荷順序に
変更,狂いが生じた場合にもコンテナの積み直し作業を
効率良く行い得て、積み直し作業を含む荷役作業の大幅
な効率アップを図りうる橋形クレーンを提供することを
目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は、コンテナを3
段以上のN段に亘って多段積みするコンテナヤードに設
置される橋形クレーンにおいて、上記の目的を達成すべ
く、スプレッダを備えた荷役装置を横行可能に設けたガ
ーダに、各々1個のコンテナをスプレッダとの間で受渡
しうるN−1個の仮置台を、任意の横行位置に位置する
スプレッダの昇降領域内に出没可能に設けておくことを
提案するものである。
【0011】
【作用】コンテナを最大N(≧3)段に亘って積層状に
貯留するコンテナヤードにおいて、計画の変更,狂いに
より最上段のもの以外のコンテナ(出荷コンテナ)を、
その上に積載された1個又は複数個のコンテナ(非出荷
コンテナ)に先行して出荷させる必要が生じた場合、ま
ず、非出荷コンテナをスプレッダにより吊り上げ、この
非出荷コンテナを、スプレッダの昇降領域内にもたらし
たコンテナ仮置台上に仮置きする。この場合、非出荷コ
ンテナの個数は、出荷コンテナが最下段のものである場
合において最大(N−1個)となるが、コンテナ仮置台
は非出荷コンテナの最大個数に一致するN−1個設けら
れているから、如何なる場合にも、すべての非出荷コン
テナをコンテナ仮置台に仮置きさせておくことができ
る。したがって、コンテナヤードに仮置場所を確保して
おく必要が全くなく、コンテナヤードを貯留スペースと
して最大限有効利用できる。
【0012】しかる後、すべてのコンテナ仮置台をスプ
レッダの昇降領域外に退出させた上、スプレッダの昇降
及び荷役装置の横行により出荷コンテナを出荷場所へと
移送させる。
【0013】かくして出荷コンテナの出荷作業が終了す
ると、荷役装置を元の貯留場所上に横行復帰させると共
に、スプレッダの昇降領域内にコンテナ仮置台をもたら
して、非出荷コンテナをコンテナ仮置台上からスプレッ
ダに受渡す。そして、コンテナ仮置台を上記昇降領域外
に退出させた上で、スプレッダにより非コンテナを貯留
場所に復帰貯留させる。
【0014】このように、非出荷コンテナをコンテナヤ
ードの仮置場所ではなくガーダに設けたコンテナ仮置台
に仮置きさせるようにするから、出荷作業の前後におい
てもクレーンを走行させる必要がなく、積み直し作業を
含む荷役作業のサイクルタイムを大幅に短縮できる。
【0015】
【実施例】以下、本考案の構成を図1〜図9に示す実施
例に基づいて具体的に説明する。
【0016】この実施例の橋形クレーン1は、図1に示
す如く、コンテナ2…が3段に亘って多段積み貯留され
るコンテナヤード3に設置されたレール式橋形クレーン
で、コンテナヤード3に敷設されたレール4,4上を走
行可能な脚5,5と、両脚5,5間に横架支持されたガ
ーダ6と、ガーダ6に横行可能に設けられた荷役装置7
と、ガーダ7に横行可能に設けられた第1及び第2コン
テナ仮置台8,9とを具備する。
【0017】荷役装置7は、ガーダ6上を横行するトロ
リ10と、トロリ10から懸吊されて昇降操作されるス
プレッダ11とを具備する。
【0018】各コンテナ仮置台8,9は、ガーダ6に横
行自在に支持された横行体12に懸吊部材13…を介し
て懸吊支持されている。各横行体12は独立して横行駆
動され、コンテナ仮置台8,9を各別に横行させうる。
懸吊部材13…は、上昇位置にあるスプレッダ11及び
これに吊支されたコンテナ2の横行領域の両側に配置さ
れて、コンテナ仮置台8,9をこの横行領域の近傍直下
位置において横行させるべく懸吊支持する。したがっ
て、各コンテナ仮置台8,9はスプレッダ11の昇降領
域内に相対的に出没可能であり、上昇位置にあるスプレ
ッダ11及びこれに吊支されたコンテナ2は、コンテナ
仮置台8,9上を相対的に横行通過可能とされる(図2
〜図9参照)。なお、荷役作業上、コンテナ仮置台の懸
吊高さは、これとスプレッダとの間でのコンテナ受渡し
が妨げられないことを条件として、最上段のコンテナと
の上下間隔が可及的に小さくなるように設定しておくこ
とが好ましい。
【0019】而して、以上のように構成された橋形クレ
ーン1によれば、例えば、図1に示す如く、出荷計画に
基づいて所定の貯留場所3aに上から第1コンテナ2
a,第2コンテナ2b,第3コンテナ2cの順で積載さ
れた3段積みコンテナについて、当該計画に変更,狂い
が生じたことにより、最下段の第3コンテナ2cを第1
及び第2コンテナ2a,2bに先行して出荷する必要が
生じた場合にも、次のようにして、コンテナの積み直し
作業を含む荷役作業を極めて効率良く行いうる。
【0020】すなわち、トロリ10を貯留場所3aの直
上位まで横行させて、スプレッダ11を昇降操作して非
出荷コンテナたる第1コンテナ2aを吊り上げると共
に、第1コンテナ仮置台8を横行させてスプレッダ11
の昇降領域内にもたらし、第1コンテナ仮置台8を第1
コンテナ2aの直下位に位置させる(図1,図2参
照)。
【0021】そして、第1コンテナ2aをスプレッダ1
1から第1コンテナ仮置台8に受渡して仮置きさせた
上、この第1コンテナ仮置台8を出荷場所3bと反対方
向に横行させてスプレッダ11の昇降領域外に退出させ
る(図3,図4参照)。
【0022】次いで、スプレッダ11により他の非出荷
コンテナである第2コンテナ2bを吊り上げると共に、
第2コンテナ仮置台9をスプレッダ11の昇降領域内に
横行させて、第2コンテナ2bをスプレッダ11から第
2コンテナ仮置台9に受渡す(図4参照)。
【0023】第2コンテナ2bが第2コンテナ仮置台9
上に仮置きされると、第2コンテナ仮置台9を第1コン
テナ仮置台8方向に横行させてスプレッダ11の昇降領
域外に退出させた上、スプレッダ11により出荷コンテ
ナである第3コンテナ2cを吊り上げる(図4,図5参
照)。
【0024】そして、トロリ10を出荷場所3bの直上
位まで横行させると共にスプレッダ11を下降させて、
第3コンテナ2cを出荷場所3bに待機するトラック1
4上に積載し、出荷作業を終了する(図5,図6参
照)。
【0025】しかる後、第2コンテナ仮置台9及び上昇
させたスプレッダ11を貯留場所3aの直上位へと横行
させて、スプレッダ11の昇降領域内において第2コン
テナ仮置台9上の第2コンテナ2bをスプレッダ11に
受け渡す(図6,図7参照)。
【0026】第2コンテナ2bがスプレッダ11に吊支
されると、第2コンテナ仮置台9を第1コンテナ仮置台
8と反対方向に横行させてスプレッダ11の昇降領域外
に退出させた上、スプレッダ11を下降させて、第2コ
ンテナ2bを貯留場所3aに貯留復帰させる(図7,図
8参照)。
【0027】かくして第2コンテナ2bの積み直しが終
了すると、スプレッダ11を上昇させると共に、その昇
降領域内に第1コンテナ仮置台8をもたらして、第1コ
ンテナ2aをスプレッダ11に受け渡し、第1コンテナ
仮置台8をスプレッダ11の昇降領域から退出させた
上、スプレッダ11を下降させて、第1コンテナ2aを
第2コンテナ2b上に積載し、積み直し作業を終了する
(図8,図9参照)。
【0028】このように、スプレッダ11の横行,昇降
とコンテナ仮置台8,9の横行とが重複して行われるこ
とから、クレーン1の走行を必要としないこととも相俟
って、従来の橋形クレーンによる場合に比して、コンテ
ナの積み直しを含む荷役作業のタイムサイクルを大幅に
短縮することができる。この利点は、従来の橋形クレー
ンとの比較上、積み直しを必要とする非出荷コンテナの
個数が多くなるに従って(更には仮置場所が貯留場所か
ら離れるに従って)より顕著となる。
【0029】なお、本考案は上記各実施例に限定される
ものではなく、本考案の基本思想を逸脱しない範囲にお
いて適宜に改良,変更することができる。
【0030】例えば、本考案は、上記した3段積みのコ
ンテナヤードに設置される橋形クレーンに適用されるの
みならず、コンテナを4段以上に亘って多段積みするコ
ンテナヤードに設置される橋形クレーンにも当然に適用
される。勿論、コンテナ仮置台の設置数はコンテナヤー
ドにおけるコンテナ段数に応じて設定され、N段積みの
コンテナヤードにおいては、N−1個のコンテナ仮置台
を設置しておく。また、本考案は、上記したレール式橋
形クレーンの他、コンテナヤード上を任意方向に走行し
うるタイヤ付橋形クレーンにも適用できることはいうま
でもない。
【0031】また、各コンテナ仮置台の横行手段及び支
持手段は、トロリ10の横行及びスプレッダ11の昇
降,横行を妨げず且つスプレッダ11との間において1
個のコンテナ2を受渡し得ることを条件として、任意で
ある。また、各コンテナ仮置台は、コンテナ2の大きさ
(高さ)に応じて上下方向における支持位置を変更調整
できるようにしてもよい。また、スプレッダ11の昇降
領域内へのコンテナ仮置台の出没は、上記した如くトロ
リ10の横行方向において行う必要は必ずしもなく、例
えばこれに直交する方向において行うようにすることも
可能である。
【0032】
【考案の効果】以上の説明からも容易に理解されるよう
に、本考案の橋形クレーンによれば、出入荷計画に変
更,狂いが生じた場合にも、出荷コンテナ上に存在する
すべての非出荷コンテナをガーダに設けたコンテナ仮置
台に仮置きした状態で出荷コンテナの移送を行なうこと
ができるから、冒頭で述べた従来の橋形クレーンによる
場合に比して、コンテナの積み直し作業を含む荷役作業
を効率良く行うことができ、近時のコンテナ貯留期間短
縮化や荷役作業の自動化の傾向に充分対応することがで
きる。しかも、積み直し用の仮置場所を確保しておく必
要がないため、コンテナヤードにおける貯留スペースを
最大限有効に利用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る橋形クレーンの一実施例を示した
側面図である。
【図2】積み直し作業の開始状態を示す同側面図であ
る。
【図3】第1コンテナの仮置作業状態を示す同側面図で
ある。
【図4】第2コンテナの仮置作業状態を示す同側面図で
ある。
【図5】第3コンテナの出荷作業開始状態を示す同側面
図である。
【図6】第3コンテナの出荷作業終了状態を示す同側面
図である。
【図7】第2コンテナの貯留復帰作業状態を示す同側面
図である。
【図8】第1コンテナの貯留復帰作業開始状態を示す同
側面図である。
【図9】第1コンテナの貯留復帰作業終了状態を示す同
側面図である。
【図10】従来の橋形クレーンを示す側面図である。
【符号の説明】
1…橋形クレーン、2,2a,2b,2c…コンテナ、
3…コンテナヤード、3a…貯留場所、3b…出荷場
所、6…ガーダ、7…荷役装置、8,9…コンテナ仮置
台、10…トロリ、11…スプレッダ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンテナを3段以上のN段に亘って多段
    積みするコンテナヤードに設置される橋形クレーンにお
    いて、スプレッダを備えた荷役装置を横行可能に設けた
    ガーダに、各々1個のコンテナをスプレッダとの間で受
    渡しうるN−1個の仮置台を、任意の横行位置に位置す
    るスプレッダの昇降領域内に出没可能に設けたことを特
    徴とする橋形クレーン。
JP1997003362U 1997-04-28 1997-04-28 橋形クレーン Expired - Fee Related JP2576436Y2 (ja)

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DE102014100658A1 (de) * 2014-01-21 2015-07-23 Terex Mhps Gmbh Stapelkran mit Containerzwischenlagerplatz

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