JP2576389Y2 - 歯車変速機の潤滑装置 - Google Patents

歯車変速機の潤滑装置

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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用の常時噛合い式
歯車変速機において、特にシンクロ機構の部分に給油し
て潤滑する潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用の手動変速機は、一般に常時噛合
い式の歯車変速機に構成されており、入力軸により常に
エンジン動力が入力する中間軸と出力軸が平行に配置さ
れ、これらの中間軸と出力軸の間に多段の変速ギヤが常
時噛合った状態で設けられる。変速ギヤにおいて出力軸
に設けられるドリブンギヤは回転自在に支持され、隣り
合う2つのドリブンギヤの間にシンクロ機構が配設され
て、変速操作の際にシンクロ機構で出力軸と選択された
ドリブンギヤを同期しながらスプライン嵌合して一体結
合するように構成される。
【0003】そこで、従来上述の歯車変速機の潤滑装置
は、変速機ケース内部に封入されているオイルを、ギヤ
の回転を利用して各部に供給するように構成される。即
ち、変速機ケースの内部においては、オイル攪拌による
動力損失を低減するように下方の部位に中間軸が配置さ
れ、その中間軸とそこに一体的に装着されるドライブギ
ヤ等の大部分がオイル中に浸り、その回転によりオイル
が上方に掻き上げられる。そして、このオイル飛沫を出
力軸のドリブンギヤ、シンクロ機構、変速ギヤの内周部
のニードルベアリングに降り掛け、ニードルベアリング
を潤滑したオイルは更にシンクロ機構の内側に供給して
潤滑する。ここで、トラック等の車両の歯車変速機で
は、変速時の負荷が大きい2速、3速のシンクロ機構
が、コーンのテーパ面を2重に形成したダブルコーンに
構成されることがあり、このようなダブルコーンの部分
には特に給油量を増大して、潤滑性を良好に確保する必
要がある。そこで、このようなシンクロ機構に対して
は、変速ギヤの環状溝からシンクロ機構のダブルコーン
の部分に、ギヤ軸方向に貫通してオイル通路を設け、環
状溝に溜まったオイルをダブルコーンに供給するように
構成されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
歯車変速機において特にシンクロ機構の潤滑装置にあっ
ては、中間軸の変速ドライブギヤ等により掻き上げられ
るオイル飛沫を外周から降り掛ける。また、ニードルベ
アリングの部分や環状溝からのオイル通路にオイルを自
然に流して、シンクロ機構に給油する構成であるから、
シンクロ機構の内部の特にダブルコーンに充分に給油す
ることが難しい。このため、シンクロ機構において、テ
ーパ面で遊嵌して所定の変速段以外では高速で相対回転
しているダブルコーンの部分では、給油量が不足して焼
付け等を生じ、変速不能になることがある。
【0005】本考案は、この点に鑑みてなされたもの
で、オイル飛沫によるオイルを用いシンクロ機構のテー
パ面の部分に強制的に給油して常に良好に潤滑し、焼付
け等を防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本考案によ
れば、出力軸の長さ方向に隣り合った状態でシンクロ機
構と第1変速ギヤとを配置し、同シンクロ機構と第1変
速ギヤの間にシンクロ機構に同期運動される第2変速ギ
ヤを位置する歯車変速機において、相互間に掻き上げオ
イルを受け入れるように上記第1変速ギヤと第2変速ギ
ヤとの間に間隔を設けて、両第1,第2変速ギヤの対向
端面に環状溝をそれぞれ形成し、上記第2変速ギヤの円
筒形環状溝中に潤滑リングの円筒形リング本体を圧入
し、同リング本体の外端部に円周方向に等配された複数
の円弧状側辺を直角に一体成形し、前記第1変速ギヤの
隣り合った上記環状溝中のオイルを取り込む羽根を上記
各側辺の回転方向前端に外向きに形成すると共に、リン
グ本体内に流入したオイルを堰き止める堰片を各側辺の
回転方向後端に形成し、上記第2変速ギヤの中間部を貫
通する複数のオイル通路を前記側辺及び堰片で囲まれた
空間に向かって穿ち、同オイル通路の吐出端を上記シン
クロ機構に臨んで開口させた歯車変速機の潤滑装置によ
り達成される。また、後述する本考案の好ましい実施例
においては、上記第1変速ギヤは2速ドリブンギヤであ
り、上記第2変速ギヤは3速ドリブンギヤであり、上記
シンクロ機構は3、4速シンクロ機構であり、上記オイ
ル通路の吐出端は同3、4速シンクロ機構のドッグギヤ
に形成された孔を介して同3、4速シンクロ機構のダブ
ルコーンの2重のテーパ面に向かって連絡される構造が
説明される。
【0007】
【作用】本考案による歯車変速機の潤滑装置は、このよ
うな構成であるから、第1変速ギヤと第2変速ギヤで囲
まれた空間の内部の環状溝中に、変速機内部で掻き上げ
られた多量のオイルを取り込むことができる。そして、
同環状溝中の流入オイルは第2変速ギヤの環状溝内に配
置される潤滑リングに効果的に捕集される。つまり、こ
の潤滑リングは第2変速ギヤの回転で駆動されるベーン
ポンプとして働くので、同潤滑リングの内部に開口され
る第2変速リングの中間部のオイル通路を通って多量の
オイルをシンクロ機構に供給でき、オイル潤滑が難しか
ったシンクロ機構のコーン部等の接触面を効果的に潤滑
できる。
【0008】以下、図面について本考案による実施例の
詳細を説明する。図5は本考案を施される歯車変速機の
全体を示し、符号1はクラッチハウジング、2は変速機
ケース、3はリヤカバーであり、変速機ケース2の内部
にはクラッチハウジング1のクラッチに軸接手される入
力軸10が設けられ、この入力軸10の延長上に出力軸
12が配置される。また、上記変速機ケース2の内部に
は上記入力軸10及び出力軸12の下方に中間軸11が
これらの入力軸10及び出力軸12に対して平行状態を
保ってベアリングで架設され、同出力軸12の上部に変
速操作機構4が配置される。つまり、入力軸10の内端
部の5速を兼ねたドライブギヤ13Aは上記中間軸11
の対応端部のドリブンギヤ13Bに噛合わされて、中間
軸11にエンジンからの回転動力が伝達される。また、
上記中間軸11には1速とリバース用を兼ねたドライブ
ギヤ14A、2速ドライブギヤ15A、3速ドライブギ
ヤ16A、4速ドライブギヤ17A、6速ドライブギヤ
18Aが中間軸11と一体に形成される。そして、出力
軸12にはリバースドリブンギヤ19B、1速ドリブン
ギヤ14B、2速ドリブンギヤ15B(第1変速ギ
ヤ)、3速ドリブンギヤ16B(第2変速ギヤ)、4速
ドリブンギヤ17B、6速ドリブンギヤ18Bが、ニー
ドルベアリング20で回転可能に支持され、前進速の各
ドリブンギヤ14B〜18Bは対応したドライブギヤ1
4A〜18Aにそれぞれ噛合わされ、また、リバースの
ドリブンギヤ19Bは支持構造を省略するアイドラギヤ
19Cを介してドライブギヤ14Aに噛合わされる。
【0009】また、出力軸12においてはリバースシン
クロ機構21、1、2速シンクロ機構22、3、4速シ
ンクロ機構23、5、6速シンクロ機構24がそれぞれ
設けられて、常時噛合い式で前進6段後進1段の変速段
を得るように構成されている。尚、出力軸12の出力端
部にはパーキングブレーキ装置5が装着され、プロペラ
軸の側に連結されている。また、変速機ケース2の内部
の底の所定の高さに、潤滑用のオイルOが入っている。
【0010】図1は上述した出力軸12に設けられる
2、3速ドリブンギヤ15B,16B、3,4速シンク
ロ機構23の部分の拡大断面であり、同2、3速ドリブ
ンギヤ15B,16B及び3,4速シンクロ機構23に
本考案の潤滑装置が施される。即ち、2速ドリブンギヤ
15Bと3速ドリブンギヤ16Bは、掻き上げられたオ
イルを相互間に受入れられように、出力軸12のフラン
ジ部12aにより間隔を保って出力軸12に支持され
る。この2速ドリブンギヤ15Bは伝達トルクに対して
充分な強度の歯幅をもつ内周のボス部15a及び外周の
ギヤ部15bを備えるけれども、その中間部15cの両
端面には環状溝25が形成されて、肉厚削減による軽量
化が図られる。上記2速ドリブンギヤ15Bよりも大き
な回転速度をもつ3速ドリブンギヤ16Bも、同様に、
歯幅の大きなボス部16aとギヤ部16bとを有する
が、この3速ドリブンギヤ16Bの端面には2速ドリブ
ンギヤ15Bの環状溝25に対向した環状溝26が形成
される。
【0011】3、4速シンクロ機構23は出力軸12に
一体的なハブ30、そのハブ30に軸方向移動可能にス
プライン嵌合するスリーブ31、スリーブ31の左右に
配置されるシンクロナイザ32,33、3、4速ドリブ
ンギヤ16B,17Bにそれぞれ一体結合してシンクロ
ナイザ33,32の更に左右に配置されるドッグギヤ3
5,34を有する。シンクロナイザ32,33とドッグ
ギヤ34,35は外周にスプライン32a〜35aが形
成されて、スリーブ31のスプライン31aと同期嵌合
することが可能になっている。4速ドリブンギヤ側のド
ッグギヤ34にはコーン部34bが一体的に突設され、
このコーン部34bにシンクロナイザ32がテーパ面T
1で遊嵌して同期するように構成されている。一方、3
速ドリブンギヤ16B側においては、シンクロナイザ3
3の内側にテーパ部材36が出力軸12と一体的に結合
して設置され、これらの間にダブルコーン37が爪部3
7aをドッグギヤ35に係合して介設される。そして、
テーパ部材36にダブルコーン37とシンクロナイザ3
2,33が2重のテーパ面T2,T3で遊嵌し、2重に
同期作用して円滑に変速することが可能に構成されてい
る。
【0012】上述から理解されるように、2速ドリブン
ギヤ15Bと3速ドリブンギヤ16Bは出力軸12のフ
ランジ部12aにより間隔を保たれているので、両者の
間に形成された環状溝25及び環状溝26には変速機内
部で掻き上げられた多量のオイルが捕集されるが、2速
ドリブンギヤ15B、3速ドリブンギヤ16B、3、4
速シンクロ機構の間には、本考案によるシンクロ機構強
制潤滑手段40が設けられる。即ち、3速ドリブンギヤ
16Bの環状溝26の外周面は円筒面に加工され、この
環状溝26中には薄い金属板からプレス加工される潤滑
リング41が圧入固定される。図2から図4に示すよう
に、潤滑リング41は短円筒形のリング本体42を有
し、このリング本体42の端面側端部にはリング本体4
2の円周方向に等配された複数の円弧状側片43が中心
方向に向かって直角に折曲げ加工してある。そして、こ
れらの側片43の回転方向前端には前記環状溝25中へ
向かって突出した傾いた羽根43aが一体成形され、ま
た、各側片43の回転方向後端には内部に流入したオイ
ルを堰き止める堰片43bが求心方向に直角に曲げ加工
される。また、対応側辺43及び堰片43bで囲まれた
空間には、3側ドリブンギヤ16Bの中間部16cに形
成される複数のオイル通路44の入口がそれぞれ開口さ
れ、中間部16cを貫通するこれらのオイル通路44の
出口は、3、4側シンクロ機構23のダブルコーン37
に臨んで開口されるドッグギヤ35のオイル通路45に
連絡される。
【0013】次に、この実施例の作用について説明す
る。先ず、エンジン運転時にエンジン動力が、入力軸1
0からそのドライブギヤ13A、ドリブンギヤ13Bを
介し中間軸11に伝達して入力し、そのドライブギヤ1
4A〜18Aと噛合う出力軸12のドリブンギヤ14B
〜18B、及びアイドラギヤ19Cを介して噛合うリバ
ースドリブンギヤ19Bの全てが常に各ギヤ比に応じて
回転する。そこで、変速操作機構4により図5のよう
に、全てのシンクロ機構21〜24がニュートラル位置
の場合は、出力軸12の全てのドリブンギヤ14B〜1
9Bが空転した状態になる。一方、停車または走行中に
クラッチ切断して所定のシンクロ機構を一方に動作する
と、そのシンクロ機構によりいずれか1つのドリブンギ
ヤが同期して出力軸12にスプライン結合し、所定の変
速段の変速動力が出力軸12に出力するのであり、こう
して変速操作機構4よりシンクロ機構を選択して動作す
ることで変速される。
【0014】このシンクロ機構動作を図1で3速に変速
する場合について更に説明する。先ず、スリーブ31を
3速ドリブンギヤ16B側に移動すると、スリーブ31
のスプライン端面がシンクロナイザ33のスプライン端
面に衝突してシンクロナイザ33を押圧する。すると、
ダブルコーン37も押圧移動しその2重のテーパ面T
2,T3で摩擦接触を生じて、出力軸12と3速ドリブ
ンギヤ16Bの回転が一致するように同期作用する。そ
して、両者が同期すると、スリーブ31のスプライン3
1aがシンクロナイザ33及びドッグギヤ35の各スプ
ライン33a,35aに嵌合するのであり、こうして3
速ドリブンギヤ16Bが出力軸12に結合して3速に変
速される。
【0015】上述した変速機の運転中、変速機ケース2
の内部に封入されたオイルOには、中間軸11のドリブ
ンギヤ13B、ドライブギヤ14A、2速ドライブギヤ
15A、3速ドライブギヤ16A、4速ドライブギヤ1
7A、6速ドライブギヤ18A、出力軸12の大径の1
速ドリブンギヤ14Bが浸され、これらのギヤの回転運
動により掻き上げられたオイルが変速機ケース2の上部
に供給されることになる。即ち、例えば3、4速シンク
ロ機構23における飛沫オイルO’は、外周部にあるハ
ブ30とスリーブ31との嵌合部、シンクロナイザ3
2,33とドッグギヤ34,35のスプライン32a〜
35aに供給され、これらの接触面を潤滑する。また、
同3、4速シンクロ機構23の周辺においては、多量の
掻き上げ飛沫オイルO’が間隔を保たれた2速ドリブン
ギヤ15Bと3速ドリブンギヤ16Bとの間の空間中に
流入し、これらの2速ドリブンギヤ15Bの端面及び3
速ドリブンギヤ16Bの端面に形成した環状溝25及び
環状溝26中に確実に捕集されることになる。この場
合、3速ドリブンギヤ16Bの環状溝26中に潤滑リン
グ41が圧入されており、しかも同潤滑リング41の羽
根43aが環状溝25中へ突出しているから、環状溝2
5及び環状溝26中に取り込まれたオイルOは3速ドリ
ブンギヤ16Bの回転運動に伴って、潤滑リング41の
各円弧状側片43と堰片43bとで囲まれた空間中に案
内され、各堰片43bに臨んで開口された3速ドリブン
ギヤ16Bのオイル通路44に流入する。つまり、環状
溝26が形成された3速ドリブンギヤ16Bに固定され
る潤滑リング41は、環状溝25及び環状溝26中に取
り込まれた多量のオイルOを効果的に圧送するベーンポ
ンプとして機能する。そして、3速ドリブンギヤ16B
のオイル通路44に圧送されたオイルOの一部は、同3
速ドリブンギヤ16Bを貫通したオイル通路44から流
出し、上記2速ドリブンギヤ15Bの反対側に位置され
るドッグギヤ35と3速ドリブンギヤ16Bとの間の接
触面の潤滑を行う。また、同オイル通路44から流出す
るオイルOはオイル通路44に臨まされたドッグギヤ3
5のオイル通路45にも流入し、同オイル通路45の出
口に隣接されたダブルコーン37の2重のテーパ面T
2,T3をも強制潤滑する。
【0016】ここで、3速の変速段では3、4速シンク
ロ機構23において、スリーブ31によりシンクロナイ
ザ33、ダブルコーン37がテーパ部材36に一体的に
結合するため、潤滑はあまり問題にならない。一方、3
速以外の変速段においては、シンクロナイザ33がダブ
ルコーン37に連れ回りするが、テーパ部材36とダブ
ルコーン37は遊嵌した状態で相対回転するため、特に
この両者のテーパ面T2,T3の潤滑が問題になる。こ
のとき、テーパ面T2,T3には上述のように充分に給
油して潤滑されることで、テーパ部材36、ダブルコー
ン37は焼付け等を生じることなく円滑に相対回転する
状態に保たれる。
【0017】以上、本考案の実施例について説明した
が、この実施例のみに限定されるものではない。
【0018】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、出力軸に隣り合って配置される第1変速ギヤ
と第2変速ギヤに間隔をもたせ、これらの第1変速ギヤ
の端面と第2変速ギヤの対向端面との間に環状溝をそれ
ぞれ形成するから、これらの環状溝中に掻き上げられた
オイルを多量に捕集できる。そして、本考案では、第2
変速ギヤの上記環状溝中に、第1変速ギヤの環状溝中の
オイルを取り込める潤滑リングを位置して、ベーンポン
プとして機能する同潤滑リングに臨んで開口させた第2
変速ギヤのオイル通路を通って、上記環状溝に捕集され
たオイルをシンクロ機構に供給するので、オイル潤滑が
難しかったシンクロ機構のコーン部等の接触面を充分な
量の加圧オイルで、効果的に潤滑できる。また、本考案
の歯車変速機の潤滑装置では、第1変速ギヤと第2変速
ギヤの対向端面に形成する軽量化用環状溝に潤滑リング
を配置し、第2変速ギヤにオイル通路を形成するだけ
で、効果的に多量のオイルをシンクロ機構に供給できる
から、構造的にも無理がなく、製造原価の割安で、故障
の少ない潤滑装置を得ることができる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る歯車変速機の潤滑装置の実施例を
示す断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】潤滑リングの全体の斜視図である。
【図5】本考案が適応される歯車変速機の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
12 出力軸 16B 3速ドリブンギヤ 23 3、4速シンクロ機構 T2,T3 テーパ面 26 環状溝 40 シンクロ機構強制潤滑手段 41 潤滑リング 44,45 オイル通路

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力軸の長さ方向に隣り合った状態でシ
    ンクロ機構と第1変速ギヤとを配置し、同シンクロ機構
    と第1変速ギヤの間にシンクロ機構に同期運動される第
    2変速ギヤを位置する歯車変速機において、相互間に掻
    き上げオイルを受け入れるように上記第1変速ギヤと第
    2変速ギヤとの間に間隔を設けて、両第1,第2変速ギ
    ヤの対向端面に環状溝をそれぞれ形成し、上記第2変速
    ギヤの円筒形環状溝中に潤滑リングの円筒形リング本体
    を圧入し、同リング本体の外端部に円周方向に等配され
    た複数の円弧状側辺を直角に一体成形し、前記第1変速
    ギヤの隣り合った上記環状溝中のオイルを取り込む羽根
    を上記各側辺の回転方向前端に外向きに形成すると共
    に、リング本体内に流入したオイルを堰き止める堰片を
    各側辺の回転方向後端に形成し、上記第2変速ギヤの中
    間部を貫通する複数のオイル通路を前記側辺及び堰片で
    囲まれた空間に向かって穿ち、同オイル通路の吐出端を
    上記シンクロ機構に臨んで開口させたことを特徴とする
    歯車変速機の潤滑装置。
  2. 【請求項2】 上記第1変速ギヤは2速ドリブンギヤで
    あり、上記第2変速ギヤは3速ドリブンギヤであり、上
    記シンクロ機構は3、4速シンクロ機構であり、上記オ
    イル通路の吐出端は同3、4速シンクロ機構のドッグギ
    ヤに形成された孔を介して同3、4速シンクロ機構のダ
    ブルコーンの2重のテーパ面に向かって連絡されること
    を特徴とする請求項1記載の歯車変速機の潤滑装置。
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