JP2575876Y2 - パネルシヤツター - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、パネル板を、縦方向の
閉鎖姿勢と横方向の収納姿勢とに変姿できるように構成
したパネルシヤツターに関するものである。

【０００２】

【従来技術及び考案が解決しようとする課題】一般に、
この種パネルシヤツターのなかには、パネル板の上下両
側縁部にそれぞれ軸支した上下ガイドローラのうち、最
下端のガイドローラを、開口部左右両側縁に設けた縦ガ
イドレールに案内させ、残りの上側ガイドローラは、縦
レール部と水平な天井レール部とが形成された走行ガイ
ドレールに案内させて縦方向の閉鎖姿勢と横方向の収納
姿勢とに変姿できるようにしたものがある。しかるにこ
のものは、最下端のガイドローラが走行する縦ガイドレ
ールと残りのガイドローラが走行する走行ガイドレール
が必要になるため、どうしても部品点数が多くなるう
え、両ガイドレールを一体化する作業工程がわざわざ必
要になつて、組付けが面倒かつ煩雑であるうえ、ダブル
レール構造となつて外観も悪いという問題が有る。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本考案は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができるパネルシ
ヤツターを提供することを目的として創案されたもので
あつて、パネル板の上下両側縁部にガイドローラをそれ
ぞれ軸支し、これら複数あるガイドローラを、開口部左
右両側縁に設けたガイドレールに案内させて縦方向の閉
鎖姿勢と横方向の収納姿勢とに変姿できるように構成し
てなるパネルシヤツターにおいて、前記複数あるガイド
ローラのうちの最下端のガイドローラの径を、他のガイ
ドローラの径よりも小径になるよう設定する一方、ガイ
ドレールは、縦方向を向き、ローラガイド幅が前記他の
ガイドローラの転動ができるよう幅広に設定された幅広
縦ガイド部と、該幅広縦ガイド部の上部に形成の分岐部
から横方向に分岐され、ローラガイド幅が前記幅広状態
に維持される幅広横ガイド部と、前記分岐部から縦上方
向に分岐され、ローラガイド幅が前記他のガイドローラ
の径よりは幅狭で最下端ガイドローラの転動を許容する
よう幅狭に設定される幅狭縦ガイド部とで構成されてい
ることを特徴とするものである。

【０００４】そして本考案は、この構成によつて、共通
のガイドレールを用いて開閉できるようにしたものであ
る。

【０００５】

【実施例】次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図面において、１はパネルシヤツターのシヤツ
ターカーテンであつて、該シヤツターカーテン１は、複
数枚のパネル板１ａを図示しない蝶番を介して揺動自在
に蝶着して一連状に連綴したものであるが、各パネル板
１ａの左右両側縁部の上下部にはガイドローラ２、３が
回転自在に軸支されている。これら複数ある各ガイドロ
ーラのうち、最下端のガイドローラ３は、残りの他のガ
イドローラ（以降「他のガイドローラ」という）２の径
よりも小径になるように設定されている。また、４は最
下端パネル板１ａの下端部に先端部が連結されたワイ
ヤ、チエン、紐等の適宜長尺物からなる作動体であつ
て、該作動体４は、天井部側に設けた巻装手段５に巻取
られるように設定されているが、この巻装手段５は、こ
のパネルシヤツターが電動式のものであれば電動モータ
を用いた開閉機に連結されており、また、手動式のもの
であれば作動体４が巻き出されるほど蓄勢されるバラン
ス弾機を内装したものであるが、電動式、手動式の具体
的手段は従来通りのものを採用することができる。

【０００６】６は本考案が実施されたガイドレールであ
つて、該ガイドレール６は、開口部の左右両側縁部に縦
状に設けられる幅広縦ガイド部６ａと、該幅広縦ガイド
部６ａの上端部に形成した分岐部６ｂから天井部に沿う
よう横方向に敷設される幅広横ガイド部６ｃと、分岐部
６ｂからさらに縦上方向に敷設される幅狭縦ガイド部６
ｄとによつて構成されている。つまり、幅広ガイド部６
ａ、６ｃは、ローラガイド幅が、前記他のガイドローラ
２の走行ガイドができる溝幅に設定されるが、幅狭ガイ
ド部６ｄは、他のガイドローラ２の径よりは幅狭となつ
ていて、最下端側ガイドローラ３の走行ガイドのみ許容
する構成になつている。そうして、作動体４の巻取り作
動によつて、縦方向を向いた全閉姿勢のシヤツターカー
テン１が開放する場合に、幅広縦ガイド部６ａを上昇走
行する他のガイドローラ２は、分岐部６ｂに達したと
き、幅狭縦ガイド部６ｄへの移動は規制されて幅広横ガ
イド部６ｃ側に移動する。これに対し、最下端ガイドロ
ーラ３が分岐部６ｂに達した場合に、該最下端ガイドロ
ーラ３は、前述したように作動体４の巻取りによつて幅
狭縦ガイドレール６ｄ側に強制案内され、これによつて
シヤツターカーテン１は、最下端部が開口部マグサ位置
に位置した状態で天井面に沿うよう略水平の収納姿勢に
収納されるようになつている。

【０００７】叙述のごとく構成された本考案の実施例に
おいて、前述したようにシヤツターカーテン１は、作動
体４の巻戻し、巻取りに基づいて縦方向の閉鎖姿勢と横
方向の収納姿勢とに変姿することになるが、その場合
に、ガイドローラ２、３は、開口部左右両側において
は、同じ幅広縦ガイド部６ａにガイドされて上下移動
し、そして分岐部６ｂよりも上側については、上側ガイ
ドローラ２は幅広横ガイド部６ｃを走行し、最下端ガイ
ドローラ３は幅狭縦ガイド部６ｄを走行して開閉作動を
することになる。

【０００８】この様に、本考案が実施されたものにおい
ては、最下端ガイドローラ３が、他のガイドローラ２と
共に一つの幅広縦ガイド部６ａを移動するものである
が、これが分岐部６ｂにおいて、他のガイドローラ２は
幅広横ガイド部６ｃ側に移動して幅狭縦ガイド部６ｄに
移動することはなく、一方、最下端側ガイドローラ３は
幅狭縦ガイド部６ｄに移動して幅広横ガイド部６ｃに移
動することはない。この結果、ガイドレール６を、開口
部左右両端側については幅広縦ガイド部６ａとして共通
化することができて、従来のように他のガイドローラ専
用のものと最下端ガイドローラ専用のものとをそれぞれ
別個に設ける必要がなく、もつて、部品点数の削減が計
れるうえに、両レールの一体化の手間が不要になつて組
付け作業の作業性が大幅に改善され、また、ガイドレー
ル６の実質的に外部に露出する部位がモノレール構造と
なるため、外観性も損なわれることはない。因みに、図
５に示すように、幅広縦ガイド部６ａの下端側に、最下
端ガイドローラ３の径に対応させて下端部ガイド１０を
設けて、全閉時において最下端側パネル板１ａの前後振
れを規制するようにしても良い。

【０００９】尚、本考案は、前記実施例に限定されない
ものであることは勿論であつて、前記実施例では、複数
枚のパネル板１ａを連綴してシヤツターカーテン１を形
成したが、１枚状のパネル板のみでシヤツターカーテン
を形成したものであつても良く、さらには、ガイドロー
ラ２、３のパネル板１ａからの突出位置を略同じに設定
したが、図６に示す第二実施例のように、最下端ガイド
ローラ３の突出量を残りの他のガイドローラ２の突出量
よりも大きくする一方、ガイドレール６については、こ
れらガイドローラ２、３が個別に嵌合するよう奥側の溝
幅が狭く、手前側の溝幅が広くなるよう構成したもので
あつても良く、この様にしたものでは、前記第一実施例
のように、最下端ガイドローラ３の幅狭縦ガイド部６ｄ
への誘導を作動体４によつて行う必要は必ずしもない。

【００１０】

【作用効果】以上要するに、本考案は叙述の如く構成さ
れたものであるから、他のガイドローラよりも小径に設
定される最下端ガイドローラは、開口部左右両側におい
ては、同じ幅広縦ガイド部にガイドされて上下移動し、
そして分岐部よりも上側については、他のガイドローラ
は幅広横ガイド部を走行し、最下端ガイドローラは幅狭
縦ガイド部を走行して開閉作動をすることになる。この
結果、ガイドレールを、開口部左右両端側については幅
広縦ガイド部として共通化することができて、従来のよ
うに他のガイドローラ専用のものと最下端ガイドローラ
専用のものとをそれぞれ別個に設ける必要がなく、もつ
て、部品点数の削減が計れるうえに、両レールの一体化
の手間が不要になつて組付け作業の作業性が大幅に改善
され、また、ガイドレールの実質的に外部に露出する部
位がモノレール構造となるため、外観性も損なわれるこ
とはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】パネルシヤツターの概略正面図である。

【図２】シヤツカーカーテン全閉時におけるガイドレー
ル部の側面図である。

【図３】シヤツターカーテン全開時におけるガイドレー
ル部の側面図である。

【図４】パネル板の要部正面図である。

【図５】ガイドレールの斜視図である。

【図６】（Ａ）、（Ｂ）は第二実施例を示すガイドレー
ル部の断面図である。

【符号の説明】 １ シヤツターカーテン ２ 他のガイドレール ３ 最下端ガイドレール ６ ガイドレール ６ａ 幅広縦ガイド部 ６ｂ 分岐部 ６ｃ 幅広横ガイド部 ６ｄ 幅狭縦ガイド部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パネル板の上下両側縁部にガイドローラ
   をそれぞれ軸支し、これら複数あるガイドローラを、開
   口部左右両側縁に設けたガイドレールに案内させて縦方
   向の閉鎖姿勢と横方向の収納姿勢とに変姿できるように
   構成してなるパネルシヤツターにおいて、前記複数ある
   ガイドローラのうちの最下端のガイドローラの径を、他
   のガイドローラの径よりも小径になるよう設定する一
   方、ガイドレールは、縦方向を向き、ローラガイド幅が
   前記他のガイドローラの転動ができるよう幅広に設定さ
   れた幅広縦ガイド部と、該幅広縦ガイド部の上部に形成
   の分岐部から横方向に分岐され、ローラガイド幅が前記
   幅広状態に維持される幅広横ガイド部と、前記分岐部か
   ら縦上方向に分岐され、ローラガイド幅が前記他のガイ
   ドローラの径よりは幅狭で最下端ガイドローラの転動を
   許容するよう幅狭に設定される幅狭縦ガイド部とで構成
   されていることを特徴とするパネルシヤツター。