JP2575519Y2 - ウォーターポンプ - Google Patents

ウォーターポンプ

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JP2575519Y2
JP2575519Y2 JP1991096088U JP9608891U JP2575519Y2 JP 2575519 Y2 JP2575519 Y2 JP 2575519Y2 JP 1991096088 U JP1991096088 U JP 1991096088U JP 9608891 U JP9608891 U JP 9608891U JP 2575519 Y2 JP2575519 Y2 JP 2575519Y2
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JP
Japan
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impeller
air
water pump
vent hole
air vent
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JP1991096088U
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JPH0547493U (ja
Inventor
一芳 櫛原
吉川  和宏
Original Assignee
株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ウォーターポンプ,特
に、自動車等の内燃機関の冷却水を循環させるために用
いて好適なウォーターポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のウォーターポンプとして
は、例えば、実開昭62−28100号公報に記載され
たものが知られている。
【0003】かかるウォーターポンプは、インペラのメ
カニカルシール側の背面部をポンプ室の内面に接近させ
た構成となっており、そのインペラには、背面部と前面
部との間を軸線方向に沿ってストレートに貫通するバラ
ンス孔が形成されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な構成のウォーターポンプは、通常、インペラの背面部
とポンプ室の内面との間の隙間が1〜2mm程度と小さ
く設定されている。したがって、例えば、自動車用エン
ジンの冷却水のようなエアーが混入した水を圧送した場
合には、遠心分離作用によって、冷却中のエアーがイン
ペラの背面部にポンプ室の内面との間の隙間に溜って、
エアー溜りを生じるおそれがある。そのエアー溜りが生
じた場合には、メカニカルシールの摺動面が発熱し、そ
の摺動面に、面荒れが生じたり、冷却水中の成分(凍結
防止剤など)が析出して、メカニカルシールのシール機
能が損われ水漏れが生じるおそれがある。したがって、
このようなウォーターポンプでは、インペラの背面部側
にエアーが溜らないように、そのエアーをインペラの前
面部側に逃がすことが必要となる。
【0005】しかし、上記従来のウォーターポンプは、
バランス孔を通して、インペラの背面部側のエアーをイ
ンペラの前面部側に逃がすものの、次のような問題があ
った。
【0006】すなわち、バランス孔が単純なストレート
形状であるため、特に、インペラの前面部側のバランス
孔の開口部において、そのバランス孔内のエアーがスム
ーズに放出されず、水流による動圧がかかってエアーが
バランス孔内からインペラの背面部側に押し戻されるこ
とがあった。しかも、通常、バランス孔がインペラの2
箇所に内径5〜6mm程度に小さく形成されていること
と相俟って、インペラの背面部側のエアーをインペラの
前面部側に充分に逃がすことができず、上記の問題、つ
まりメカニカルシールのシール機能を損うおそれがあっ
た。
【0007】本考案の目的は、インペラの背面部側に集
まるエアーをインペラの前面部側にスムーズに逃がし
て、インペラの背面部側のエアー溜りを確実に防止する
ことができるウォーターポンプを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案のウォーターポン
プは、前面部に羽根を有するインペラがポンプボディの
ポンプ室内に回転可能に備えられ、前記インペラの背面
部と、該インペラの背面部と対向する前記ポンプボディ
の内面部との間に、シール機構が配備されたウォーター
ポンプにおいて、前記インペラの前面部に、該インペラ
の軸線方向に膨出する膨出部を設け、前記膨出部に、前
記羽根の延在方向と略直交しかつ前記インペラの回転方
向と略反対の方向を向く負圧作用面を形成し、前記イン
ペラに、該インペラの背面部と前面部との間を貫通する
エアー抜き孔を形成し、前記エアー抜き孔における前記
インペラの前面部側の開口部分は、前記膨出部の負圧作
用面に形成されて、前記インペラの軸線方向と略直交す
る方向から該インペラの回転方向と略反対の方向に開口
し、前記エアー抜き孔における前記インペラの背面部側
の開口部分は、前記インペラの軸線方向に開口すること
を特徴とする。
【0009】
【作用】本考案のウォーターポンプは、インペラにエア
ー抜き孔を形成して、インペラの前面部側におけるエア
ー抜き孔の開口部を、インペラの回転方向と略反対の方
向に開口させたことにより、そのエアー抜き孔を通って
インペラの背面部側から前面部側に逃げるエアーに、イ
ンペラの前面部側での水流による動圧をかけることな
く、負圧を作用させてスムーズに逃がす。
【0010】そして、このことにより、インペラの背面
部側のエアー溜りを確実に防止して、そのエアー溜りに
起因するメカニカルシール等のシール機能の損失を未然
に回避する。
【0011】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。本実施例は、自動車用エンジンの冷却水を循環
させるためのウォーターポンプとしての適用例である。
【0012】図1において、1はポンプボディであり、
第1および第2のボディ部2および3を図示しないボル
トによって結合した構成となっている。ボディ1には、
ポンプ室R、第1,第2の吸引口P1 ,P2 および吐出
口P3 が形成されている。ボディ部2の中空部2A内に
は、軸受4を介してシャフト5が支持されている。
【0013】シャフト5の図1中の左端には、プーリー
ハブ6を介して図示しない駆動プーリーが固着され、ま
たシャフト5の図1中の右端には、ポンプ室R内に位置
するインペラ7が固着されている。そのインペラ7と軸
受4との間には、前者寄りに位置するメカニカルシール
8と、後者寄りに位置するオイルシール9が配設されて
いる。
【0014】インペラ7には、メカニカルシール8側の
背面部(図1中の左側面部)と前面部(図1中の右側面
部)との間を貫通する2つのバランス孔10,10が点
対称に形成されている。バランス孔10は、断面が円形
でかつL字状に屈曲する形状となっており、インペラの
背面部側の開口部10Aは、インペラの軸線方向に沿っ
てメカニカルシール8側に向う方向、つまり図3中の右
方側から左方側へ向う方向に開口し、一方、前面部側の
開口部10Bは、インペラ7の周方向に沿ってその回転
方向(図2中の矢印A方向)と反対の方向に向って開口
している。
【0015】しかして、このように構成されたウォータ
ーポンプは、シャフト5を介してインペラ7が図2中の
矢印A方向に回転駆動されることにより、自動車用エン
ジンの冷却水を吸入口P1 またはP2 からポンプ室R内
に吸入し、そして吐出口P3から吐出する。これによ
り、冷却水がエンジンとラジエータとの間を循環するこ
とになる。
【0016】冷却水の中に混入しているエアーは、イン
ペラ7の背面部側に回り込み、そして遠心分離作用によ
って、図4に示すようにインペラ7の回転中心寄り、つ
まりメカニカルシール8の周囲に集まる。しかし、その
エアーは、溜ることなくバランス孔10内を通ってイン
ペラ7の前面部側に逃がされる。その際、インペラ7の
背面部側の液圧は、インペラ7の前面部側の液圧よりも
高くなり、インペラ7の背面部側のエアーは、強制的に
バランス孔10内を通されることになる。しかも、イン
ペラ7の前面部側におけるバランス孔10の開口部10
Bがインペラ7の回転方向と反対の方向に向って開口し
ているため、その開口部10Bから放出されるエアーに
は、ポンプ室R内の水流による動圧がかからず、逆に、
負圧がかかって逃げやすくなる。
【0017】さらに、開口部10Bは、負圧作用面とし
て特定される面に形成されているため、その開口部10
Bに対して負圧がより効果的に作用する。すなわち、開
口部10Bが形成される面(負圧作用面)は、インペラ
7の前面から軸線方向に膨出する膨出部、つまりインペ
ラ7の図3中の右側の面から同図中の右方に膨出する膨
出部に形成されて、図2のようにインペラ7の羽根の延
在方向と略直交しかつインペラ7の回転方向と反対の方
向を向いている。したがって、インペラ7の羽根に沿っ
て流動する冷却水は、膨出部に当たってから、その裏側
の面、つまり開口部10Bが形成される面(負圧作用
面)の部分において乱流を生じて、効率よく負圧を発生
させる。その負圧は、開口部10Bに効果的に作用す
る。これらの結果、インペラ7の背面部側に集まるエア
ーは、インペラ7の前面部側にきわめてスムーズに逃が
されることになり、エアー溜りがなくなって、そのエア
ー溜りに起因するメカニカルシール8のシール機能の損
失が確実に回避されることになる。
【0018】なお、バランス孔10の形成数および断面
形状等は任意であり、要は、インペラ7の前面部側の開
口部10Bがインペラ7の回転方向と略反対の方向に向
って開口していればよい。また、上記実施例ではバラン
ス孔10に、インペラの回転バランスをとるバランス機
能とエアー抜きの機能とを兼有させているが、それらの
機能を別々の孔によって果たすようにしてもよく、その
場合には、少なくとも後者のエアー抜きの機能を果たす
孔が上記実施例のバランス孔10と同様のものがあれば
よい。
【0019】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のウォータ
ーポンプは、インペラにエアー抜き孔を形成して、イン
ペラの前面部側におけるエアー抜き孔の開口部を、イン
ペラの回転方向と略反対の方向に開口させた構成である
から、そのエアー抜き孔を通ってインペラの背面部側か
ら前面部側に逃げるエアーに、インペラの前面部側での
水流による動圧をかけることなく、負圧を作用させてス
ムーズに逃がすことができる。
【0020】しかも、エアー抜き孔における開口部分の
形成位置および形態を特定し、特に、エアー抜き孔にお
けるインペラの前面部側の開口部分に関しては、それを
インペラの膨出部分に形成される特定の負圧作用面、つ
まりインペラの羽根の延在方向と略直交しかつインペラ
の回転方向と反対の方向を向く面に形成した上、インペ
ラの軸線方向と直交する方向からインペラの回転方向と
略反対の方向に開口させることにより、その開口部分が
形成される膨出部の負圧作用面に効率よく負圧を発生さ
せることができ、さらに、その開口部分をインペラの回
転方向と反対の方向に充分に向けて開口させて、その開
口部分に対して負圧を効果的に作用させることができ
る。これらの結果、インペラの背面部側のエアー溜りを
確実に防止して、そのエアー溜りに起因するメカニカル
シール等のシール機能の損失を未然に回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1に示すインペラの平面図である。
【図3】図2のIII −III に沿う断面図である。
【図4】図1に示すインペラのバランス孔周辺部分の拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 ポンプボディ 2,3 ボディ部 4 軸受 5 シャフト 6 プーリーハブ 7 インペラ 8 メカニカルシール 9 オイルシール 10 バランス孔 10A,10B 開口部 R ポンプ室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04D 29/18 - 29/38

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面部に羽根を有するインペラがポンプ
    ボディのポンプ室内に回転可能に備えられ、前記インペ
    ラの背面部と、該インペラの背面部と対向する前記ポン
    プボディの内面部との間に、シール機構が配備されたウ
    ォーターポンプにおいて、前記インペラの前面部に、該インペラの軸線方向に膨出
    する膨出部を設け、 前記膨出部に、前記羽根の延在方向と略直交しかつ前記
    インペラの回転方向と略反対の方向を向く負圧作用面を
    形成し、 前記インペラに、該インペラの背面部と前面部との間を
    貫通するエアー抜き孔を形成し、 前記エアー抜き孔における前記インペラの前面部側の開
    口部分は、前記膨出部の負圧作用面に形成されて、前記
    インペラの軸線方向と略直交する方向から該インペラの
    回転方向と略反対の方向に開口し、 前記エアー抜き孔における前記インペラの背面部側の開
    口部分は、前記インペラの軸線方向に開口する ことを特
    徴とするウォーターポンプ。
  2. 【請求項2】 前記エアー抜き孔は、前記インペラの回
    転バランスをとるためのバランス孔であることを特徴と
    する請求項1に記載のウォーターポンプ。
JP1991096088U 1991-11-22 1991-11-22 ウォーターポンプ Expired - Lifetime JP2575519Y2 (ja)

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JPH0547493U JPH0547493U (ja) 1993-06-25
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