JP2575468Y2 - 子供用シート - Google Patents

子供用シート

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JP2575468Y2
JP2575468Y2 JP1992080500U JP8050092U JP2575468Y2 JP 2575468 Y2 JP2575468 Y2 JP 2575468Y2 JP 1992080500 U JP1992080500 U JP 1992080500U JP 8050092 U JP8050092 U JP 8050092U JP 2575468 Y2 JP2575468 Y2 JP 2575468Y2
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child
slider
headrest
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restraint belt
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澄和 佐々木
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近夫 長坂
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用シートのシート
クッションに取り付けられる子供用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、子供を車両の助手席や後部座
席に着座させるために子供用シートが用いられている。
子供用シートには、着座する子供を拘束するための子供
拘束用ベルトが設けられている。この子供拘束用ベルト
は、子供用シートのシートバックに形成された一対のベ
ルト挿通孔に挿通されて支持されている。そして、一般
には一対のベルト挿通孔がシートバックに複数段(例え
ば、上段、中段、下段)設けられており、子供の体格に
合わせていずれかのベルト挿通孔を使用するようになっ
ている。
【0003】このようにベルト挿通孔を複数段形成する
のは、以下の理由による。すなわち、子供拘束用ベルト
をシートバックのベルト挿通孔に挿通させる構成である
ため、車両急減速時等に子供拘束用ベルトに作用した荷
重はシートバックで直接支持することになる。ここで、
この荷重をシートバックで確実に支持するためにはシー
トバックの支持強度を低下させないことが必須となる。
このため、あまり大きな開口面積を有するベルト挿通孔
は形成しない方が好ましいといえる。従って、子供拘束
用ベルトが挿通可能な程度の開口面積とされたベルト挿
通孔しか形成することができない。しかしながら、子供
に対する子供拘束用ベルトの装着高さを調節できるよう
にしたいという要請があることから、これを満足させる
べくベルト挿通孔を複数段形成しているのである。
【0004】この結果、子供の体格が小さいときには下
段のベルト挿通孔を用い、子供が成長して体格が大きく
なってきたら中段又は上段のベルト挿通孔に子供拘束用
ベルトを挿通し直す操作となるが、子供の体格に合わせ
て子供拘束用ベルトの装着高さを調節するという要請は
満たすことになる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、この構
造による場合、子供拘束用ベルトの装着高さを変更する
には、上述したように子供拘束用ベルトを一旦ベルト挿
通孔から抜取り、再び別のベルト挿通孔へ子供拘束用ベ
ルトを挿通し直さなければならない。従って、子供に対
する子供拘束用ベルトの装着高さを変更する際の操作性
が低下するという不具合がある。
【0006】本考案は上記事実を考慮し、子供に対する
子供拘束用ベルトの装着高さを調節する際の操作性を向
上させることができる子供用シートを得ることが目的で
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本考案に
係る子供用シートは、着座状態の子供の上体を支持する
と共に、上部側に高さ方向を長手方向として形成されか
つ所定の開口面積を有する開口部を備えた骨格部材と、
この骨格部材の上部の前面側に配置されたヘッドレスト
と、骨格部材の上部の後面側に当接状態で配置されると
共に、当該骨格部材の開口部内へ一部が嵌合された状態
でヘッドレストと連結され、かつ、当該開口部に案内さ
れて当該骨格部材の高さ方向に沿ってヘッドレストと一
体にスライド可能とされた高強度のスライダと、骨格部
材の開口部を通るようにヘッドレスト及びスライダに挿
通された子供拘束用ベルトと、スライダにそのスライド
方向と直交する方向へ進退可能に設けられ、付勢力で骨
格部材の上部の所定部位に係合されて当該スライダを係
合位置に保持する保持手段と、を有することを特徴とし
ている。請求項2記載の本考案に係る子供用シートは、
請求項1に記載の考案において、前記骨格部材の開口部
内へ嵌合されるスライダの一部は当該スライダが当該開
口部に案内されてスライドする際のガイド部とされ、さ
らに、当該ガイド部に前記子供拘束用ベルトが挿通され
ている、ことを特徴としている。
【0008】
【作用】請求項1記載の本考案によれば、子供に対する
子供拘束用ベルトの装着高さを変更する場合には、スラ
イダに設けられた保持手段を付勢力に抗してスライダの
スライド方向と直交する方向へ後退させ、骨格部材の上
部への係合状態を解除する。次いで、その状態を維持し
ながら、ヘッドレストを骨格部材の高さ方向に沿ってス
ライドさせればよい。ヘッドレストをスライドさせる
と、これと連結されたスライダも骨格部材の上部側に形
成された開口部に案内されながら、ヘッドレストと一体
にスライドする。このため、骨格部材の開口部を通るよ
うにヘッドレスト及びスライダに挿通さた子供拘束用ベ
ルトが、開口部内を骨格部材の高さ方向に沿って移動す
る。従って、子供に対する子供拘束用ベルトの装着高さ
を最適な高さに調節することができる。しかも、子供拘
束用ベルトの装着高さを調節するための操作としては、
上述したように、保持手段の骨格部材の上部への係合状
態を解除した後に、ヘッドレストを骨格部材の高さ方向
に沿ってスライドさせるだけでよいので、つまりヘッド
レストの高さ調節をすると同時に子供拘束用ベルトの装
着高さも調節することができるので、極めて操作性が良
くなる。
【0009】このように本考案では子供拘束用ベルトの
装着高さを調節するための操作性が向上されるが、これ
は主として骨格部材の高さ方向を長手方向として形成さ
れかつ所定の開口面積を有する開口部を骨格部材に設け
たことによる。以下、本考案がこのような開口部を骨格
部材に設けることができた理由について説明する。
【0010】すなわち、本考案によれば、スライダは高
強度であると共に骨格部材の上部の後面側に当接状態で
配置されているので、車両急減速時等に子供が慣性移動
することによって子供拘束用ベルトに作用した荷重は、
スライダを介して確実に骨格部材に伝達されるといえ
る。つまり、本考案では、従来のように子供拘束用ベル
トに作用する荷重を直接シートバックに伝達するのでは
なく、高強度のスライダに荷重を一旦伝達してから骨格
部材に伝えるようにしている。このため、例えば従来の
複数段のベルト挿通孔を上下に連通する程度の開口部を
設けても、支持強度上の支障をきたすことはない。従っ
て、本考案では、骨格部材の高さ方向を長手方向として
形成されかつ所定の開口面積を有する開口部を設けるこ
とができるのである。そして、この開口部内に子供拘束
用ベルトを位置させ、子供拘束用ベルトが挿通されかつ
スライダと一体であるヘッドレストをスライドさせれ
ば、それだけで子供拘束用ベルトの装着高さを変更する
ことが可能となるのである。加えて、本考案では、上述
したように、スライダにそのスライド方向と直交する方
向へ進退可能に設けられ、付勢力で骨格部材の上部の所
定部位に係合されて当該スライダを係合位置に保持する
保持手段を備えているので、子供拘束用ベルトの高さ調
節時に、スライダを骨格部材から離脱させて再度嵌め込
んだり、スライダの骨格部材への保持状態を維持するた
めに固定具を抜き差しする必要がない。従って、この点
においても、子供拘束用ベルトの装着高さを調節する際
の操作性を向上させることができる。また、請求項2記
載の本考案によれば、前述した骨格部材の開口部内へ嵌
合されるスライダの一部は当該スライダが当該開口部に
案内されてスライドする際のガイド部とされ、さらに、
当該ガイド部に前記子供拘束用ベルトが挿通されている
ので、ガイド部と子供拘束用ベルトの挿通孔とをスライ
ダに別個独立に設ける場合に比し、スライダを小型化す
ることができる。このため、子供用シートの小型化を図
ることができる。さらに、スライダの重量軽減を図るこ
とができるため、車両急減速時等にスライダ自身が骨格
部材の上部へ及ぼす慣性力を低減させることができる。
このため、骨格部材の上部への荷重負担を低減させるこ
とができる。
【0011】
【実施例】以下、図1〜図10を用いて、本考案が適用
された子供用シート10について説明する。なお、この
子供用シート10は、生後6ヵ月〜1才未満の乳児を乗
せるためのインファント用シート(略して、IRS)、
及び生後1才から4才未満までの幼児を乗せるためのチ
ャイルドシート(略して、CRS)のいずれにも使用可
能なものである。
【0012】図1及び図2に示されるように、子供用シ
ート10は、ベース12と、このベース12に対して着
脱可能とされていると共にヘッドレスト22を備えた子
供用シート本体14と、によって構成されている。以
下、子供用シート本体14、ベース12、ヘッドレスト
22及びこれに関連する部材の順に説明する。
【0013】〔子供用シート本体14の説明〕 子供用シート本体14は、着座状態の子供の平均的姿勢
に合致する湾曲形状のシェル18を備えている。シェル
18は比較的高剛性かつ樹脂製とされ、このシェル18
が子供用シート本体14の骨格部材となる。
【0014】シェル18の下部表面には、ウレタン等で
形成され表皮材で覆われた比較的厚肉のクッションパッ
ドが配置されている。また、シェル18の上部表面に
は、ウレタン等で形成され表皮材で覆われた比較的薄肉
のバックパッドが配置されている。これにより、シート
バック及びシートクッションが一体的に形成されてい
る。さらに、この子供用シート本体14では、シェル1
8の下部両側にサイドサポート支持部18Aが一体形成
されている。このサイドサポート支持部18Aにはウエ
ビング挿通孔19が形成されていると共に、子供の腰部
両側を支持するためのサイドサポート20が嵌着されて
いる。
【0015】また、図3に示されるように、子供用シー
ト本体14の背面部には、その上側に略矩形の膨出部6
0が形成されており、またその下側に突起部62が形成
されている。突起部62には一対のローラ64が軸支さ
れており、また膨出部60にはその下端部に一対のロッ
ド66が同軸に突出されている。これら一対のロッド6
6は、子供用シート本体14の前端部に設けられた開口
部68内に配置された操作ノブ70を引っ張ることによ
り、膨出部60内へ所定量だけ退避するようになってい
る。
【0016】〔ベース12の説明〕 一方、図4に示されるように、ベース12は車両用シー
ト16のシートクッション16Aの座面に載置される部
分である基部12Aと、この基部12Aの後端部から起
立してシートバック16Bの表面に押し付けられる起立
部12Bと、から成る。そして、ベース12は、基部1
2Aと起立部12Bとが出会う部位にて、車両用シート
16の三点式のウエビング32を用いて固定されるよう
になっている。すなわち、ショルダ側のウエビング32
Aとラップ側のウエビング32BとがEクリップ34に
よって係止されて重合された後、そのままベース12の
上端面に掛け渡されて、タングプレート36をバックル
装置38へ係合させることにより、ベース12がシート
クッション16Aの座面に固定されるようになってい
る。
【0017】また、ベース12の両側部には、一対のレ
ール部40が形成されている。レール部40は、所定の
角度で湾曲されている。これら一対のレール部40は、
ベース12の基部12A側に設けられたローラ案内部4
2とベース12の起立部12B側に設けられたロッド案
内部44とによって概ね構成されている。
【0018】そして、ベース12の一対のローラ案内部
42には前述した子供用シート本体14の一対のローラ
64が嵌め込まれた状態で支持されており、また一対の
ロッド案内部44には子供用シート本体14の一対のロ
ッド66が嵌め込まれた状態で支持されている。なお、
一対のロッド66は一対のロッド案内部44に選択的に
係合されるようになっており、係合を解除する際には前
記操作ノブ70を引っ張ればよい。この構成により、子
供用シート本体14はベース12に対して一対のレール
部40に沿って相対移動可能とされ、所定の角度にリク
ライニングさせることができる。
【0019】さらに、ベース12の一対のローラ案内部
42とロッド案内部44との接続部には、それぞれ切欠
部88が形成されている。各切欠部88の切欠幅は、ロ
ーラ64の外径よりも大とされている。従って、切欠部
88にローラ64を位置させることにより、ローラ64
をローラ案内部42から離脱させることができる。
【0020】また、一対のロッド案内部44には、切欠
部88側の端部近傍に円弧状の退避溝90が形成されて
いる。これらの退避溝90の溝幅はロッド66の外径よ
りも若干大されている。従って、退避溝90にロッド6
6を位置させることにより、ロッド66をロッド案内部
44から離脱させることができる。
【0021】そして、一対のローラ64がローラ案内溝
42Aの前端部に位置された場合に一対のロッド66が
退避溝90の基端に位置されるようになっていると共
に、一対のローラ64が切欠部88に位置された場合に
一対のロッド66が開放部58に位置されるように、ロ
ーラ64及びロッド66間の長さとローラ案内部42の
長さ、ロッド案内部44の長さが設定されている。
【0022】従って、図5に示されるように、ローラ案
内部42の前端部に一対のローラ64を位置させこの状
態で子供用シート本体14を矢印C方向へ回転させるこ
とにより退避溝90を用いて一対のロッド66をロッド
案内部44から離脱させることができ、更に一対のロー
ラ案内部42に沿って子供用シート本体14を後退させ
ることにより切欠部88から一対のローラ64を離脱さ
せることができる。これにより、子供用シート本体14
をベース12から離脱させることができる。また、別の
方法としては、図6に示されるように、子供用シート本
体14を最上昇位置までリクライニングさせることによ
り、切欠部88に一対のローラ64が対応すると共に開
放部58に一対のロッド66が対応するので、そのまま
若干子供用シート本体14を持ち上げればベース12か
ら子供用シート本体14を離脱させることができる。
【0023】なお、インファント用シートとして子供用
シート10を用いる場合には、ベース12から子供用シ
ート本体14を離脱させて、子供用シート本体14を単
体でかつ着座状態の乳児が車両後方を向くように車両用
シート16のシートクッション16Aに固定される(図
7参照)。
【0024】 〔ヘッドレスト22及びこれに関連する部材の説明〕 さて、図8〜図10に示されるように、上述した子供用
シート本体14のシェル18の上端部前面には、ヘッド
レスト22が配設されている。まず、このシェル18の
上端部形状について説明する。図9及び図10に示され
るように、シェル18の上端部両側には、後方へ向けて
断面コ字状に凸とされたヘッドレストガイド壁18Bが
形成されている。これら一対のヘッドレストガイド壁1
8Bの間に位置する部分には、シェル18の高さ方向を
長手方向として形成された一対の開口部100が形成さ
れている。シェル18における各開口部100の両側縁
部は後方へ向けて屈曲されており、スライダガイド壁1
8Cとされている。なお、各開口部100の幅方向寸法
は、後述する子供拘束用ベルト26の幅方向寸法と略一
致している。さらに、これら一対の開口部100間に
は、シェル18の高さ方向に沿って所定の間隔で複数の
係合孔102が形成されている。シェル18における各
係合孔102の両側縁部は後方へ向けて屈曲されてお
り、ロックピースガイド壁18Dとされている。
【0025】ヘッドレスト22は、比較的高剛性かつ樹
脂製のヘッドレストシェル104を備えている。ヘッド
レストシェル104の両側部104Aは、後方へ向けて
断面コ字状に突出形成されており、この両側部104A
がシェル18のヘッドレストガイド壁18Aの外側に嵌
合されて支持されている。また、ヘッドレストシェル1
04の両側部104Aの内側には、表皮材で覆われた側
部パッド106が嵌着されている。また、ヘッドレスト
シェル104の中央上部前面には、表皮材で覆われた上
部パッド108が取り付けられており、更に中央下部前
面には表皮材で覆われた下部パッド110が取り付けら
れている。また、ヘッドレストシェル104には、上部
パッド108及び下部パッド110間にベルト挿通孔1
12(図9参照)が形成されている。
【0026】また、子供用シート本体14のシェル18
の上部後面には、略箱状とされたスライダ114が配設
されている。このスライダ114は、所定の高強度部材
で形成されている。このスライダ114の中央部には、
箱状のロックピース保持部116が形成されている。ま
た、スライダ114の両側部には、各々箱状とされた一
対のベルト挿通部118が形成されている。ロックピー
ス保持部116は、シェル18のロックピースガイド壁
18Dに嵌合されて支持されている。また、ベルト挿通
部118は、シェル18の開口部100に嵌合されてス
ライダガイド壁18Cに支持されている。
【0027】ロックピース保持部116には、略直方体
形状のロックピース120が嵌合されている。このロッ
クピース120の後端両側部には、一対のアーム120
Aが一体形成されている。これに対応してプルレバー1
22(図10に二点鎖線で図示)には一対の開口部(図
示省略)が形成されており、この開口部へアーム120
Aが挿入された状態でピン124でロックピース120
とプルレバー122とが連結されている。また、ロック
ピース120の中央部にはスプリング収容部126が形
成されており、このスプリング収容部126内には圧縮
コイルバネ128が収容されている。圧縮コイルバネ1
28の一端はロックピース120に当接係止されてお
り、また他端はスライダ114の後端壁114Aに当接
係止されている。従って、圧縮コイルバネ128は、ロ
ックピース120を係合孔102に嵌入する方向へ押圧
付勢している。
【0028】また、ベルト挿通部118には、子供拘束
用ベルト26を挿通保持するためのベルト挿通孔119
がそれぞれ形成されている。このベルト挿通孔119
は、前述したヘッドレスト22の上部パッド108及び
ヘッドレストシェル104の中央上部に形成されたベル
ト挿通孔112と正面視で重合するように形成されてい
る(図8参照)。
【0029】上述したスライダ114には、一対のベル
ト挿通部118の上端角部にボルト挿通孔130が形成
されている。そして、このボルト挿通孔130が形成さ
れた位置にて、図示しないボルト及びナットによりヘッ
ドレスト22のヘッドレストシェル104とスライダ1
14とが締結されている。従って、ヘッドレスト22及
びスライダ114は、一体的に上下にスライドする。
【0030】上述した子供拘束用ベルト26の基端部は
シェル18の下部に配設された図示しないELR式のウ
エビング巻取装置に巻き取られており、また途中で二股
に分かれた部分の先端部にはタングプレート28(図
1、図2参照)がそれぞれ取り付けられている。これら
のタングプレート28は、子供用シート本体14のシー
トクッションの前端部付近に立設されたクロッチバック
ル30に係合されるようになっている。なお、上述した
構成において、ロックピース120、プルレバー12
2、及び圧縮コイルバネ128が、本考案における保持
手段に相当する。
【0031】以下に、本実施例の作用を説明する。子供
用シート10(インファント用シート又はチャイルドシ
ート)を車両用シート16のシートクッション16Aに
固定する操作及びリクライニング操作が完了した後、子
供拘束用ベルト26の装着高さ及びヘッドレスト22の
高さの調節するには以下の手順による。
【0032】まず、プルレバー122をスライダ114
と離反する方向へ引っ張る。これにより、圧縮コイルバ
ネ128の付勢力に抗してロックピース120が引っ張
られるので、ロックピース120が係合孔102から外
れる。なお、プルレバー122を引っ張ることによりロ
ックピース120が前後してスライドする際には、ロッ
クピース120がシェル18のロックピースガイド壁1
8Dにガイドされる。
【0033】次いで、プルレバー122の引張状態を維
持しながら、ヘッドレスト22を所望の部位まで上昇又
は下降させる。ヘッドレスト22が上下にスライドする
と、これと連結されたスライダ114も上下にスライド
される。この際、ヘッドレスト22はシェル18のヘッ
ドレストガイド壁18Bにガイドされ、又スライダ11
4はシェル18のスライダガイド壁18Cにガイドされ
る。そして、所望の位置までヘッドレスト22及びスラ
イダ114をスライドさせたら、プルレバー122に及
ぼしていた引張力を解除する。これにより、圧縮コイル
バネ128の付勢力でロックピース120がヘッドレス
ト22側へ押圧されて、対応する係合孔102へ嵌入さ
れる。以上の操作により、子供拘束用ベルト26の装着
高さの調節が完了すると共に併せてヘッドレスト22の
高さ調節も完了する。
【0034】このようにして子供拘束用ベルト26の装
着高さ及びヘッドレスト22の高さが最適位置に調節さ
れた後、子供を子供用シート本体14に着座させる。次
いで、子供拘束用ベルト26を装着させるべく、タング
プレート28をクロッチバックル30へ係合させる。こ
れにより、子供は子供拘束用ベルト26による拘束状態
となる。
【0035】この状態で車両急減速時等になると、子供
が慣性移動することにより子供拘束用ベルト26に作用
した荷重は、一旦スライダ114に伝達される。さら
に、スライダ114に伝達された荷重は、スライダ11
4がシェル18の裏面に当接しているため、シェル18
の上端部に伝達される。そして、最終的には、ベース1
2を固定しているウエビング32を介して車体へ伝達さ
れることになる。
【0036】このように本実施例では、シェル18の上
端部には一対の開口部100を設け、その前面側にヘッ
ドレスト22を配設し、後面側にヘッドレスト22と連
結されたスライダ114を配設し、このスライダ114
に子供拘束用ベルト26を挿通支持させたので、子供拘
束用ベルト26の装着高さを調節する場合にはヘッドレ
スト22を上下にスライドさせるだけでよく、即ちヘッ
ドレスト22の高さ調節と同時に子供拘束用ベルト26
の装着高さの調節も完了させることができる。これによ
り、子供拘束用ベルト26の装着高さの調節操作の操作
性を向上させることができる。
【0037】この効果について更に詳述すると、車両急
減速時等に子供拘束用ベルト26に作用する荷重を直接
シェル18に伝達する構成ではなく、一旦スライダ11
4に伝達させ、スライダ114からシェル18に伝達さ
せるように構成したので、シェル18の上端部に比較的
大きな孔を設けても強度上支障をきたすことがない。こ
のため、従来の複数段のベルト挿通孔をすべて連通した
と同程度の開口部100をシェル18の上端部に設ける
ことができる。従って、この開口部100内に子供拘束
用ベルト26を位置させ、子供拘束用ベルト26が挿通
されたスライダ114と一体であるヘッドレスト22を
スライドさせれば、それだけで子供拘束用ベルト26の
装着高さを変更することが可能となるのである。しか
も、この子供拘束用ベルト26の装着高さの調節は、ヘ
ッドレスト22の高さ調節と同時に行うことができるの
である。
【0038】また、上述した効果は、開口部100の高
さ寸法の範囲内で子供拘束用ベルト26の装着高さ及び
ヘッドレスト22の高さを無段階に調節することができ
るという効果に敷衍される。すなわち、本実施例では、
係合孔102が上下に四つ形成されているが、この係合
孔102の形成数を増やしたり、或いは係合孔102を
形成せずにピニオンやラック等を用いたヘッドレスト2
2の保持構造を付加することにより、開口部100の高
さ寸法の範囲内で子供拘束用ベルト26の装着高さ及び
ヘッドレスト22の高さを無段階に調節することが可能
となる。従って、子供にとって最適な子供拘束用ベルト
26の装着状態及びヘッドレスト22の高さが得られ
る。
【0039】なお、本実施例では、スライダ114を調
節した高さに保持するために、係合孔102及びロック
ピース120等の構成を適用したが、これに限らず、ス
ライダ114を高さ調節後の位置に確実に保持すること
ができる構成であればすべて適用することができる。
【0040】
【考案の効果】以上説明したように本考案に係る子供用
シートは、ヘッドレストを骨格部材の高さ方向に沿って
スライドさせるだけで子供に対する子供拘束用ベルトの
装着高さを調節することができるように構成したので、
子供に対する子供拘束用ベルトの装着高さを調節する際
の操作性を向上させることができるという優れた効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】子供用シート本体とベースとを分離した状態で
示す斜視図である。
【図2】図1の子供用シートをチャイルドシートとして
用いる場合の通常の使用状態を示す斜視図である。
【図3】子供用シート本体を背面から見た状態で示す背
面図である。
【図4】ベースのシートクッションへの固定状態を示す
斜視図である。
【図5】図2の通常の使用状態から子供用シート本体を
チルトアップさせた上でベースから離脱させる場合を示
す斜視図である。
【図6】図2の通常の使用状態から子供用シート本体を
リクライニング最上昇位置にした上でベースから離脱さ
せる場合を示す斜視図である。
【図7】図1に示される子供用シートをインファント用
シートとして用いる場合の使用状態を示す斜視図であ
る。
【図8】図1に示されるヘッドレストを透視して内部構
造を示す概略正面図である。
【図9】図8に示されるヘッドレスト及びこれに関連す
る部材の分解斜視図である。
【図10】図8の10−10線断面図である。
【符号の説明】
10 子供用シート 18 シェル(骨格部材) 22 ヘッドレスト 26 子供拘束用ベルト 100 開口部 114 スライダ
フロントページの続き (72)考案者 天野 登功広 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番 地 株式会社東海理化電機製作所内 (56)参考文献 実開 平2−8636(JP,U) 実開 平2−8638(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60R 22/10 B60R 22/18 - 22/26 B60N 2/26 - 2/28

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着座状態の子供の上体を支持すると共
    に、上部側に高さ方向を長手方向として形成されかつ所
    定の開口面積を有する開口部を備えた骨格部材と、 この骨格部材の上部の前面側に配置されたヘッドレスト
    と、 骨格部材の上部の後面側に当接状態で配置されると共
    に、当該骨格部材の開口部内へ一部が嵌合された状態で
    ヘッドレストと連結され、かつ、当該開口部に案内され
    て当該骨格部材の高さ方向に沿ってヘッドレストと一体
    にスライド可能とされた高強度のスライダと、 骨格部材の開口部を通るようにヘッドレスト及びスライ
    ダに挿通された子供拘束用ベルトと、 スライダにそのスライド方向と直交する方向へ進退可能
    に設けられ、付勢力で骨格部材の上部の所定部位に係合
    されて当該スライダを係合位置に保持する保持手段と、 を有することを特徴とする子供用シート。
  2. 【請求項2】 前記骨格部材の開口部内へ嵌合されるス
    ライダの一部は当該スライダが当該開口部に案内されて
    スライドする際のガイド部とされ、 さらに、当該ガイド部に前記子供拘束用ベルトが挿通さ
    れている、 ことを特徴とする請求項1に記載の子供用シート。
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