JP2575381B2 - 自動取引装置 - Google Patents

自動取引装置

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JP2575381B2
JP2575381B2 JP7672387A JP7672387A JP2575381B2 JP 2575381 B2 JP2575381 B2 JP 2575381B2 JP 7672387 A JP7672387 A JP 7672387A JP 7672387 A JP7672387 A JP 7672387A JP 2575381 B2 JP2575381 B2 JP 2575381B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、たとえば銀行の機械化コーナなどに設置
される自動預金機や自動預出勤機などの自動取引装置に
係わり、特に利用客の投入した紙幣を一括して受入れる
紙幣受部を改良した自動取引装置に関する。
(従来の技術) この種、自動取引装置においては利用客の投入した紙
幣を一括して受入れ、取込み手段を介して1枚ずつ取込
むような構成となっている。
通常、紙幣受部に投入された紙幣を取込む取込み取段
は、紙幣を取込む読込みローラと、この取込みローラに
対向配置され紙幣の2枚取りを防止する2枚取り防止機
構(ゲートローラ)と、紙幣を取込みローラに押付ける
バックアップ体とで構成されている。
ここで、集積された紙幣の中に、たとえば硬質やクリ
ップなどの異物があった場合、これが取込みローラとこ
れに対向して配置された2枚取り防止機構との間の取込
み部に挾まるなどして紙幣の取込み不能や、取込み手段
の損傷を招いてしまうことがある。
このため、従来は、紙幣受部の紙幣を重力方向に受止
めるフロアに、異物を落下させるための隙間を設けた
り、さらに、振動を加えたりして落下させるようにして
いた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、紙幣受部には、上記のような異物以外
にも折畳んだ紙幣や傾いた状態で投入されることがあ
り、この場合にも取込み不能の可能性がある。
したがって、単に異物落下用の隙間を設けたり振動を
加えるようにした紙幣受部を有した従来の自動取引装置
にあっては、傾いた状態で投入された紙幣は前記フロア
の振動により整位されるが十分に整位されたという保障
がなく、また、折畳んだ紙幣は取込み不能となったり取
込むことができたとしても排除されてしまうものであ
り、効率の良い自動取引を行なう上で大きな障害となっ
ていた。
本発明は、上記事情に基づきなされたもので、その目
的とするところは、紙幣受部の取込み不能の可能性があ
る傾き紙幣および折畳み紙幣を適確に発見でき、利用客
に正しく直してもらうことにより取込み不能を未然に防
ぐことを可能とした効率の良い自動取引を可能とした自
動取引装置を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 上記問題点を解決するため、この発明の自動取引装置
は、利用客の投入した紙幣を一括して受入れる紙幣受部
と、前記紙幣受部内に受け入れられた紙幣を順次取り込
む取込み手段と、を有し、前記紙幣受部は、一括して受
け入れられた紙幣を立位状態に支持するために、正規な
姿勢で投入された各紙幣の縁部を支持し、かつ、傾き紙
幣叉は折り畳み姿勢を下方に落ち込ませるように櫛歯状
に形成されほぼ水平方向に配置された第1のフロアと、
前記第1のフロアより低い位置で、かつ、前記第1のフ
ロアとほぼ平行に対向して配設され、前記第1のフロア
の櫛歯の隙間から落ち込んだ紙幣を受ける櫛歯状に形成
された第2のフロアと、前記第1のフロアと第2のフロ
アとの隙間を光学的に検出することにより、前記第1の
フロアの櫛歯の隙間から落ち込んで前記第2のフロアで
受けられている傾き紙幣叉は折り畳み紙幣を検出する検
出手段と、を具備したことを特徴としている。
また、この発明の自動取引装置は、利用客が紙幣を投
入する入金口と、前記入金口から投入された紙幣を一括
して受入れて、かつ、紙幣を立位状態に支持するため
に、正規な姿勢で投入された各紙幣の縁部を支持し、か
つ、傾き紙幣叉は折り畳み紙幣を下方に落ち込ませるよ
うに櫛歯状に形成されほぼ水平方向に配置された第1の
フロアと、前記第1のフロアより低い位置で、かつ、前
記第1のフロアとほぼ平行に対向して配設され、前記第
1のフロアの櫛歯の隙間から落ち込んだ紙幣を受ける櫛
歯状に形成された第2のフロアと、前記第1のフロアと
第2のフロアとの隙間を光学的に検出することにより、
前記第1のフロアの櫛歯の隙間から落ち込んで前記第2
のフロアで受けられている傾き紙幣叉は折り畳み紙幣を
検出する検出手段と、前記入出金口を開閉するシャッタ
と、前記入出金口より紙幣が受け入れられた際には前記
シャッタを閉じ、前記検出手段にて傾き紙幣叉は折り畳
み紙幣が検出された際には、利用者によって再度前記入
金口から紙幣を投入させるために前記シャッタを開くシ
ャッタ制御手段と、を具備したことを特徴としている。
(作用) すなわち、本発明の自動取引装置によれば、紙幣受部
は、ほぼ水平方向に配設された櫛歯状の第1のフロア
と、この第1のフロアよりも低い位置に第1のフロアと
ほぼ平行に配設された櫛歯状の第2のフロアとを有して
いるとともに、第1および第2のフロアの間の隙間を光
学的に検出する検出器を設け、第1のフロアの櫛歯の隙
間から落ち込んで第2のフロアで受けられた傾き紙幣叉
は折り畳み紙幣を検出するように構成されている。その
ため、紙幣受部の取込み不能の可能性がある傾き紙幣叉
は折り畳み紙幣を適確に発見することができる。
また、本発明の自動取引装置によれば、検出手段によ
って傾き紙幣叉は折り畳み紙幣が検出された際に入金口
のシャッタを開き、利用者によって入金口から再度紙幣
を投入させるためのシャッタ制御手段を設けることによ
り、利用者に紙幣を正しく直してもらうことにより紙幣
の取込み不能を未然に防止し、効率のよい自動取引が可
能となる。
(実施例) 以下、この発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。第1図は本発明の自動取引装置としての紙幣自動循
環式の入出金装置を示す。この入出金装置1は本体2の
接客面側に操作盤部3が形成されており、その垂直盤部
3aには通帳挿入口4、カード挿入口5、および伝票発行
口6が、また、水平操作盤部3bには入金口と出金口を兼
用する紙幣受部としての入出金口7、複数の操作ボタン
8…を有した操作部9、および案内表示部つまりCRT表
示部10が設けられている。
また、本体2内には上記通帳挿入口4から挿入された
通帳を受入れてその磁気情報の読取りおよび記録を行な
うとともに取引内容の印字を行なう通帳読取り印字装置
(図示しない)、カード挿入口5から挿入された磁気カ
ードの取扱いと上記伝票発行口6への伝票発行、および
控ジャーナルの作成を行なうカード、伝票処理ユニット
装置11が設けられている。さらに、本体2内には取り忘
れ紙幣Aの入金返却、取忘れ回収、装填および精査機能
を備えた入出金機構12、および内部モニタ装置13が収納
されている。
つぎに、第3図を参照して入出金機構12の構成を説明
する。図中14aは入出金機構12の上部ユニットであり、1
4bは下部ユニットである。この上部ユニット14a内の前
側(接客面方向)上部には前記入出金口7に対応して紙
幣取込み・取出し装置15が設けられている。また、上部
ユニット14aの後側には金庫カセット19が配置され装填
紙幣収納部23を構成している。又、上記下部ユニット14
b内には後から前に第3、第2、第1の金庫カセット18,
17,16が配置されていて、出金不適合紙幣収納部として
の五千円/排除/回収紙幣収納22、千円紙幣収納部(第
2の収納部)21、万円紙幣収納部(第2の収納部)20を
構成している。
上記第1〜第4の金庫カセット16,17,18,19には各々
第1,第2,第3,第4の集積、取出し装置24,25,26,27が設
けられているとともに集積部としての空間301aを形成す
るための仕切手段としてのフラッパ315が設けられてい
る。
又、第1〜第3の金庫カセット16,17,18は第4図に示
すように入出金装置12の下部ユニットの搬送部51を上方
に回動することにより、上部に引出せるようになってい
る。
また、第4の金庫カセット19も同様に上部ユニット14
aの搬送部50を上方に回動することにより上部に引出せ
るようになっている。
また、上部ユニット本体14a内の前側上下方向ほぼ中
央部には鑑査部36が配置されているとともにこの右側に
は出金一時集積部37、入金一時集積部38が設けられてい
る。
また、ユニット本体14内には紙幣搬送路Rが形成され
ていて紙幣Aを各部に搬送し得るようになっているとと
もに分岐部には図示しないロータリソレノイドを駆動源
とする振分ゲート39a〜39jが配設されている。さらに、
紙幣搬送路Rの途中には各所に紙幣通過検知器40a〜40p
が、また、紙幣A…が集積される各集積箇所には紙幣有
無検知器(残留チェックセンサ)41a〜41d,451,320aが
配置された構成となっている。上記紙幣通過検知器40a
〜40pおよび紙幣有無検知器41a〜41d,451,320aは発光素
子と受光素子とからなる周知の構成である。
なお、各紙幣収納部20,21,22,23にはそれぞれ満杯検
知器44、満杯予備検知器45、空検知器42および空予備検
知器43が設けられている。上記各検知器42,43,44,45は
たとえばマイクロスイッチで構成され、押板310によっ
てオン−オフするようになっている。
つぎに、第5図を参照して、前記入出金口7およびこ
の入出金口7に対向して配置された紙幣取込み・取出し
装置15を説明する。図中415は入出金口7を開閉する扉
体であり、この扉体415の取手415aは水平操作盤3bの上
面より落ち込んだ位置にあって、ハンドバックなどの顧
客の手荷物により扉体415の開閉動作が阻害されないよ
うになっている。
403はフロントパネル401の配置側に設けられ、集積部
454に集積された紙幣Aを順次一枚ずつ取込む取込みロ
ーラであり、取込み駆動モータ404で駆動されるように
なっている。取込み駆動モータ404の軸には検知プレー
ト405が設けられ、取込みタイミング検知スイッチ406に
よりイニシャルポジションが検知される。407は紙幣A
を立位状態に支持するほぼ水平方向に配置された第1の
フロアで、フロアピン408を介してリンク409に連結され
ている。リンク409はリンクピン410を介して揺動自在に
支持されており、フロア駆動モータ411の軸に設けられ
た偏心カム412の回動で揺動し、この揺動でフロア407が
上下に振動するようになっている。そしてこの第1のフ
ロア407は、第6図(a)に示すように、櫛状に形成さ
れ、硬質などの異物の通過が充分に可能かつ第6図
(a)および第6図(b)で示すように2つに折畳まれ
た状態で挿入された紙幣A′の角部が落ち込むような複
数の隙間413…を有している。
図中456は折畳紙幣A′を受ける第2のフロアで第1
のフロア407より低い位置に第1のフロアとほぼ平行に
設けられており同様に櫛状に形成されている。
図中、457a,457bは光学的センサであり、第1のフロ
ア407と第2のフロア456の隙間を光学的に検出してい
る。
415はシャッタであり、シャッタロック解除ソレノイ
ド416を動作させ、かつシャッタ駆動モータ417を動作さ
せて開くことができ、完全に開いたことはシャッタ開検
知セル418で検知することができ、またシャッタ415を閉
じるときはシャッタ駆動モータ417を逆回転させ、完全
に閉じたかどうかはシャッタ閉検知セル419で検知すこ
とができるようになっている。
420は紙幣Aの高し位置検知セルで、紙幣Aの投入方
向を間違えた場合などの検知が可能である。
425は取込みローラ403に対向して配置し、取込み駆動
モータ404に連動して取込みローラ403の回転の逆方向に
回転して紙幣Aの二枚取りを防止するゲートローラ(二
枚取り防止機構)426は紙幣Aを取込みローラ403とゲー
トローラ425との間の取込み部455に送込みローラ、427
は紙幣Aを集積部454に放出する放出ローラ、428はフロ
ア407の下方に設けられた受皿である。
フロントパネル401およびバックアップ402は、第7図
に示すように、それぞれ軸受430,431を介してスライド
シャフト432に摺動自在に支持されている。これらフロ
ントパネル401およびバックアップ402には突片433,434
が設けられ、フロントパネル401の突片433にフロントパ
ネルピン435が取付けられ、またバックアップ402の突片
434に長孔436が形成され、この長孔436に前記フロント
パネルピン435が摺動自在に嵌合している。フロントパ
ネル401およびバックアップ402は、それぞれスプリング
437,438を介して取込みローラ403の配置側(図中左方
向)に弾性的に付勢され、またフロントパネル401には
取込みローラ403と対向する部分に切欠439が形成され、
フロントパネル401が取込みローラ403の配置側に移動す
るのに伴い、相対的に取込みローラ403の一部が前記切
欠439を通して入れ子の状態でフロントパネル401の内側
つまり紙幣Aの集積部454に突出するようになってい
る。440はフロントパネル404の取込みローラ403側への
移動範囲を規制するストッパ、441はバックアップ駆動
モータで、このバックアップ駆動モータ441の軸にレバ
ー442が取付けられている。バックアップ402の軸受431
にはバックアップピン443が取付けられ、このバックア
ップピン443がスプリング438の付勢力に抗してレバー44
2に当接し、またこの状態でフロントパネルピン435が長
孔436の一端縁に当接し、これによりフロントパネル401
およびバックアップ402が互いに平行に離間対向してゲ
ートローラ425と放出ローラ427との間の上方部分に臨む
ように保持されている。また、バックアップ402の下部
にはヒンジ444を介してその外側に回動が可能な可動部4
45として構成されている。
なお、第5図中の40aは取込みカウントセル、451は残
留検知セル、452は人手検知セル、453はバックアップイ
ニシャル検知セルである。
次に、紙幣Aを取込む動作について第7図および第8
図を参照して説明する。
第8図(a)は紙幣Aを投入する際の状態で、この状
態のもとでフロントパネル401とバックアップ402との間
の投入領域454に紙幣Aを投入する。この際、紙幣Aに
硬質やクリップなどの異物が紛込んでいると、それがフ
ロア407の隙間413…を通して受皿428内に落下する。投
入領域454はゲートローラ425と放出ローラ427との間の
上方部分に臨んでおり、したがって異物はゲートローラ
425や放出ローラ427に引掛かるようなことなく、的確に
落下する。
こののち、シャッタ415が閉じ、フロア駆動モータ411
が高速で正逆回転し、これに応じてフロア407が上下に
振動し、この振動により紙幣Aが整位され、また紙幣A
に残っていた異物aが完全に受皿428内に落下する〔第
8図(b)〕。
この時フロアに例えば2つ折れ紙幣A′が投入されて
いた時はこの2つ折れ紙幣A′が第6図(b)および第
6図(c)で示すようにフロア456に集積されるためセ
ンサ457aにより検出される。この場合シャッタ415を開
き利用客に正しく入れ直してもらう。
ついで、バックアップ駆動モータ441の動作で、第7
図(b)に示すように、レバー442が反時計方向に所定
の角度回動し、これに応じてスプリング437,438の付勢
力でバックアップ402およびこれに追従するようにフロ
ントパネル401が一体的に取込みローラ403の配置側に移
動する。この移動に伴い、相対的に取込みローラ403の
一部がフロントパネル401の切欠439を通して入れ子の状
態でフロントパネル401の内側に突出するとともに、フ
ロントパネル401がストッパ440に当接して停止し、紙幣
Aがバックアップ402により取込みローラ403に押圧され
る状態となる〔第8図(c),第7図(b)〕。
このような状態で、送込みローラ426、取込みローラ4
03、ゲートローラ425がそれぞれ回転し、紙幣Aが送込
みローラ426により取込みローラ403とゲートローラ425
との間の取込み部455に送込まれ、ゲートローラ425によ
り二枚取りが防止されながら、紙幣Aが取込みローラ40
3により順次一枚ずつ取込められる。取込みが完了する
と残留検知セル451で残留チェックが行なわれ、このの
ち各部材が当初の位置に復帰し、紙幣Aの取込み工程が
終了する〔第8図(d)〕。
次に、紙幣Aを集積部454に放出する動作について第
7図および第9図を参照して説明する。
まず、バックアップ駆動モータ441が第7図(a)の
状態から同図(c)に示すように、時計方向に回転す
る。これに応じてバックアップ402およびフロントパネ
ル401がスプリング438,437に抗して取込みローラ403の
反対側に移動し、この位置においてバックアップ402の
可動部445が図示しないソレノイドにより駆動されて外
側に開き、この状態で放出ローラ427を介してフロント
パネル401とバックアップ402との間に紙幣Aが放出され
る〔第9図(a)〕。
こののち、バックアップ402の可動部445が前記ソレノ
イドの「オフ」により閉じ、ついでバックアップ駆動モ
ータ441の動作でフロントパネル401およびバックアップ
402が当初の位置に戻る〔第9図(b)〕。
この状態でフロア駆動モータ411の動作でフロア407が
上昇し、またシャッタ駆動モータ417の動作でシャッタ4
15が開き、これにより顧客に対する紙幣Aの返却可能状
態となる〔第9図(c)〕。
そして紙幣Aが顧客により抜取られると、シャッタ駆
動モータ417の動作でシャッタ415が閉じ、さらに残留検
知セル451で紙幣Aの残留チェックが行なわれて紙幣A
の放出工程が終了する〔第9図(d)〕。
次に第10図および第11図を参照して入金一時集積部38
について説明する。
図中201は支持ピンで、この支持ピン201にバックアッ
プレバー202およびバックアップリンク203がそれぞれ回
動自在に取付けられている。バックアップレバー202先
端部には紙幣Aの集積部230に臨む上部搬送手段bが設
けられ、この上部搬送手段231は三つのタイミングプー
リ204…、およびこれらタイミングプーリ204…に掛渡さ
れたタイミングベルト205により構成され、中間のタイ
ミングプーリ204が駆動ベルト206を介して駆動源(図示
せず)に連結され、これにより前記駆動源に連動してタ
イミングベルト205が無端走行するようになっている。
バックアップリンク203の上端部には長孔208が形成さ
れ、この長孔208にリンクディスク209に取付けられたデ
ィスクピン210が遊合し、この遊合によりリングディス
ク209の回動に応じてバックアップリンク203が支持ピン
201を支点にして揺動するようになっている。バックア
ップレバー203の下端部には連結ピン211が取付けられ、
この連結ピン211と前記バックアップレバー202との間に
スプリング212が張設され、このスプリング212の弾性力
でバックアップレバー202が図中反時計方向に付勢さ
れ、この付勢力でバックアップレバー202がバックアッ
プリンク203に取付けられたストッパーピン213に当接し
ている。
集積部230の下部には、上部搬送手段231と対向するよ
うに、下部搬送手段232を構成する搬送ベルト214が水平
に設けられ、この搬送ベルト214が前記駆動源に連動し
て走行するようになっている。そしてこの搬送ベルト21
4の下方に、リンク支持ピン215が設けられ、このリンク
支点ピン215に集積第1リンク216が回動自在に取付けら
れ、この集積第一リンク216の下端部と前記バックアッ
プリンク203の下端部との間に集積第二リンク217が掛渡
されている。集積第一リンク216には紙幣Aの飛出しを
防止する飛出し防止プレート218が取付けられ、さらに
この飛出し防止プレート218の中段部にヒンジ219を介し
て紙幣Aの受台220が回動自在に取付けられている。こ
の受台220はその先端縁が傾斜面221に摺動自在に当接し
て水平に支持され、またこの受台220は前記搬送ベルト2
14に対して入れ子の状態に構成され、水平状態のまま該
搬送ベルト214の上方から下方に移行し得るようになっ
ている。
集積部230の側方には、紙幣Aの集積手段233を構成す
るタタキ車222が設けられ、このタタキ車222が前記駆動
源に連動して回転することにより、紙幣Aが集積部230
に順次一枚ずつ送込まれるようになっている。
図中234は集積ガイドであり、リンク支点235を介して
プランジャソレノイド236に結合している。又、集合ガ
イド234は図示しないスプリングにより左方に押圧され
ている。この時飛出し防止プレート218との間隔は新券
(新規に発光された紙幣)を集積するために最適な間隔
が設けられている。次にプランジャソレノイド236に通
電すると集積ガイド234は右方(第10図(a)の二点鎖
線位置)に移動される。この時飛出し防止プレート218
との間隔は旧券(改券前の紙幣)を集積するために最適
な間隔となるように設定されている。
次に動作について述べる。
紙幣Aの集積待機時においては、第10図(a)および
第11図(a)に示すように、飛出し防止プレート218が
ほぼ垂直に起立し、受台220が搬送ベルト214の上方に臨
み、受台220の上方にタイミングベルト205が大きく離間
して退避している。そして、このような状態のもとで同
一の駆動源を介してタイミングベルト205、搬送ベルト2
14、タタキ車222がそれぞれ動作し、タタキ車222の動作
で受台220の上に紙幣Aが順次一枚ずつ送込まれて集積
される。この際、紙幣Aが受合220の上を適度に滑り動
くことができるから、その整位が容易に行なわれる。
このようにして紙幣Aが集積されると、第10図(b)
に示すように、リンクディスク209が回転し、バックア
ップリンク203が図中反時計方向に回動する。この回動
に応じてスプリング212の付勢力でバックアップレバー2
02が図中反時計方向に回動し、タイミングベルト205が
下降する。また、集積第一リンク216の下端部が集積第
二リンク217を介して図中右方向に引かれて集積第一リ
ンク216が図中反時計方向に回動し、この回動により飛
出しプレート218がほぼ水平状態に倒伏して紙幣Aの搬
送路から退避するとともに、さらに飛出し防止プレート
218の動作に追従して受台220が水平状態のまま下降して
搬送ベルト214の下方に退避する〔第11図(b)参
照〕。
このようにタイミングベルト205が下降し、かつ受台2
20が搬送ベルト214の下方に退避することにより、受台2
20の上に集積されていた紙幣Aがタイミングベルト205
と搬送ベルト214とで挾まれ、これに応じてタイミング
ベルト205および搬送ベルト214の無端走行動作で紙幣A
が集積部230から所定位置に搬送される〔第11図(c)
参照〕。
そして、搬送の終了後に、各部材が当初の状態に復帰
して次回の動作を待機する〔第11図(d)参照〕。
次に第2図および第12図〜第18図を参照して前記カセ
ット16,17,18,19に設けられた前記第1〜第4の集積・
取出し機構24,25,26,27を説明する。これらはいずれも
同一の構成となっているため、ここでは第1の集積・取
出し機構24のみを説明し、他の説明を省略する。
図中20は収納部で、この収納部20の上部の一端縁側に
形成された受入口340に対応して取込み手段としての集
積ローラ302およびタタキ車303が設けられ、これら集積
ローラ302およびタタキ車303により紙幣Aが収納部20に
送込まれるようになっている。また、第18図に示すよう
に集積ローラ302の軸302aにはワンウエイクラッチ335を
介して歯車336が設けられ、第12図に矢印した反時計方
向にのみ回転可能とし、外部から誤って集積ローラ302
を廻しても集積された紙幣Aが外部に出ることを防止し
ている。なお、337は装置内に設けられた歯車で前記歯
車336と噛合するようになっている。また、収納部20の
上部の他端側に形成された取出口341に対応してパルス
モータ(図示せず)に連動する取出ローラ304およびフ
ィードローラ305が設けられ、これら取出ローラ304およ
びフィードローラ305により取出ローラ304のゴム面304a
を介して収納部1内の紙幣Aが順次一枚ずつ取出される
ようになっている。なお、取出ローラ304には紙幣Aの
排出側においてゲートローラ306およびピックアップロ
ーラ307が設けられている。
第17図に示すように取出ローラ304の軸304bには検知
プレート322が設けられ取込タイミング検知スイッチ323
によりイニシャルポジションが検知される。
また、321は取出ローラロック解除ソレノイドであ
り、ONすることにより取出しローラの軸304bに設けられ
たプレート330に形成された凹み330aに嵌合したレバー3
31が吸引され、取出ローラ304のロックが解除される。
ロック解除ソレノイド321は紙幣取出し時のみONする。
このため、金庫上部搬送部51を開いた時や金庫を取りは
ずした時、誤って取出しローラ304を廻しても集積され
た紙幣Aが外部に出ることを防止している。
なお、332はレバー331を常時凹み330aに嵌合する方向
に付勢するスプリングであり、333は取出ローラの軸304
bに設けられた歯車であり、装置内の歯車334と噛合する
ようになっている。
308はスライドシャフトで、このスライドシャフト308
に紙幣Aを収納部20の下方に押込む押込み板309、およ
び収納部20内の紙幣Aを押上げるバックアップ310が取
付けられ、前記バックアップ310は常時スプリング(図
示せず)により上方に弾性的に付勢されているが、電磁
ブレーキ311を介して適宜任意の位置に停止させて固定
することができるようになっている。
収納部20の中段部分の両側にはフラッパ315,315が設
けられ、これらフラッパ315,315はソレノイド(図示せ
ず)に連動して開閉するようになっていて、通常には収
納部20の内部に突出しない開状態を保つようにスプリン
グ(図示せず)により弾性的に付勢されている。なお、
316は残留検知センサ、317は取出検知センサである。
押込み板309およびバックアップ310には、第16図に示
すように、それぞれの一端側から他端側に互って長い長
孔状の透過孔309a,310aが形成されている。また、これ
ら押込み板309およびバックアップ310の上下部間に亘っ
て空検知センサ320が設けられている。この空検知セン
サ320は発光素子320aと受光素子320bとからなり、発光
素子320aから出射した光が、押込み板309およびバック
アップ310の移動方向つまり垂直方向に対して斜めに傾
く状態で前記透過孔309a,310aを通して受光素子320bに
入射するようになっている。
第2図は金庫カセット16の斜め外観図である。上部が
搬送路を形成するよう集積ローラ302,取出ローラ304の
外周部の一部が金庫カバー344から露出するようになっ
ている。
なお、上面にはガイドローラ342…が配設されてい
て、搬送部51に設けられたローラ345…と転換した状態
となっている。
次に、動作について述べる。
まず、待機時においては、第13図(a)に示すよう
に、フラッパ315,315が収納部20内に突出する閉状態に
保持され、これらフラッパ315,315の下方側に集積され
た紙幣Aが配置し、この紙幣Aがその下方からバックア
ップ310により弾性的に押圧されている。しかして、紙
幣Aの集積時には、集積ローラ302およびタタキ車303に
より紙幣Aが収納部20内に順次取込められ、フラッパ31
5,316の上方の空間の一時保管部310aに一時的に集積さ
れる〔第13図(b)〕。紙幣Aの取込みが終了すると、
押込み板309が下降し、一時保管部301aの紙幣Aがフラ
ッパ315,315と共に押下げられて規定の収納位置まで移
行する〔第13図(c)〕。こののちソレノイドの「オ
ン」によりフラッパ315,315が閉じられ〔第13図
(d)〕、また押込み板309が上昇して待機位置に戻
り、これにより紙幣Aがフラッパ315,315に係止されて
その下方側に集積状態に保持される〔第13図(e)〕。
なお、押込み板309はフラッパ315,315に対して入れ子の
状態に構成されていて、フラッパ315,315の配置に拘ら
ず上下に移動し得るものである。このようにして収納部
20に対する紙幣Aの集積収納が終了するが、第13図
(c)に示すように、押込み板309で紙幣Aを押込んだ
際には、一時保管部301aに対する紙幣Aの残留チェック
が残留検知センサ316により行なわれ、残留が検知され
た場合、つまり残留検知センサ316が暗の場合には、上
述の集積収納工程が再び繰返される。
一方、紙幣Aの取出時には、第14図(a)に示す待機
状態から、押込み板309が下降するとともに、フラッパ3
15,315が開き、紙幣Aの上層面に押込み板309が当る
〔第14図(b)〕。こののち押込み板309が、バックア
ップ310で上方に押圧されている紙幣Aと一体的に上昇
して待機位置に戻り、紙幣Aが取出ローラ304およびフ
ィードローラ305に接触する〔第14図(c)〕。そして
この状態で、取出ローラ304およびフィードローラ305の
動作により取出ローラ304のゴム面304aを介して紙幣A
が順次取出され、そして所定枚数の取出が終了すると、
取込タイミング検知スイッチ323の信号により、ゴム面3
04aが紙幣Aの搬送経路面に出ず、かつ収納部301内に残
っている紙幣Aに接触しない位置を保つ状態で取出ロー
ラ304が停止する〔第14図(d)〕。
ところで紙幣Aの取出しは、取出ローラ304のゴム面3
04aが紙幣Aに接触するときだけ行なわれるので、取出
最中の紙幣Aを除いて他の紙幣Aの先端縁は収納部301
の取出側フロア301Aと面一の位置で止まっているはずで
あるが、しかし、取出し紙幣Aの整位や多数枚取りをゲ
ートローラ306により行なっているために、通常、紙幣
Aの先端縁はゲートローラ306の位置まで案内されてい
たり、或いは何らかの原因で取出しのタイミングがずれ
て紙幣Aの先端縁がピックアップローラ307の位置にま
で達していることがある。
ところが、紙幣Aを集積収納する場合には、第13図
(c)に示すように、収納部20内の紙幣Aをフラッパ31
5,315の下方に押込んで、フラッパ315,315の上方に集積
部としての一時保管部301aを形成しなければならないか
ら、前述のように取出側フロア301Aから先端縁が突出す
る紙幣A(以下、チョロ出券A″という)があると、こ
のチョロ出券A″が押込み板309で押圧された際にその
先端縁が折れてしまい、その取出時に取出不能となる場
合があり、このためチョロ出券Aを取出側フロア301A″
と面一となる位置まで引き戻す必要がある。
そこで、紙幣Aを順次取出し、所定枚数の取出しが終
了した時点において、ピックアップローラ307の部分に
まで紙幣Aの先端縁が突出している場合には、これを取
出検知センサ317で検知し、この検知に基づいて該紙幣
Aをそのままリジェクト券として取出してリジェクト庫
に収納する。紙幣Aの先端縁がゲートローラ306の部分
に突出している(チョロ出券A″)場合には、つまり取
出検知センサ317が明の場合には、まず押込み板309を下
降し、該チョロ出券A″をゲートローラ306の部分から
引き戻し〔第15図(a)〕、さらに該チョロ出券A″お
よびバックアップ310の上に集積している紙幣Aを押込
み板309で押圧してバックアップ310と一体的に下方に移
動させる。そして一定位置まで移動した時点に、電磁ブ
レーキ311を介してバックアップ310を固定し、この状態
のもとで押込み板309のみを上昇させて待機位置に戻す
〔第15図(b)〕。これに応じてバックアップ310の上
の紙幣Aに対する押圧が解除され、こののちこの状態の
もとで電磁ブレーキ311の「オフ」によりバックアップ3
10を上昇させる〔第15図(c)〕。この際、バックアッ
プ310の上の紙幣Aに対する押圧が解除されているか
ら、その最上層に位置するチョロ出券A″が取出側フロ
ア301Aとの摩擦で自由に移動して整位される。
ここで、押込み板309を再び下降させて紙幣Aを下方
に押込み、その上方側空間部分の紙幣Aの残留を残留検
知センサ316で検知し、この残留検知センサ316が暗であ
るならば、チョロ出券A″の整位不充分ということで、
電磁ブレーキ311を「オン」してバックアップ310を固定
し、押込み板309を待機位置に戻し、こののち電磁ブレ
ーキ311を「オフ」してバックアップ310を上昇させると
いう前述の整位動作を再び繰返し、また残留検知センサ
316が明であるならば、チョロ出券A″の整位完了とい
うことで、押込み板309により紙幣Aを下方に押込んだ
のちにソレノイドを介してフラッパ315,315を閉じ、紙
幣Aをこれらフラッパ315,315の下方に保持する〔第15
図(d)〕。
一方、紙幣Aの取出時において、収納部20内の紙幣A
がすべて取出されると、第12図(a)に示すように、取
出検知センサ317が一定時間明となり、これに応じて空
検知センサ320が「オン」状態となるとともに、バック
アップ310が押込み板309に押圧されて押込み板309と一
体的に下降する〔第12図(b)〕。そしてバックアップ
310がフラッパ315,315の配置部分を通過すると、これら
フラッパ315,315がソレノイドの「オン」により閉じ、
これらフラッパ315,315によりバックアップ310が係止さ
れ、また押込み板309が上昇待機位置に戻る〔第12図
(c)〕。
この際、空検知センサ320の出射光が透過孔309a,309b
を逐次通過するが、この出射光が押込み板309およびバ
ックアップ310の移動(下降)方向に対して斜めに向い
ているから、押込み板309およびバックアップ310の移動
に応じて相対的に前記出射光が透過孔309a,310aの一端
側から他端側に順次移行する状態となり、このためバッ
クアップ310の上面の広範囲部分Sに対する空検知が可
能となり、したがってバックアップ310の上に折れ券や
癖券などの紙幣Aが残っていた場合でも、それを見逃す
ことく的確に検知することができる。
第19図は電気回路を説明するためのものである。すな
わち、主制御部150は全体を制御するものであり、記憶
部152はたとえばROM(リード・オンリ・メモリ)で構成
され制御プログラムなどが記憶されるようになってい
る。入出金機構制御部151は主制御部150からの信号と鑑
査制御部155からの信号に応じて前記入出金機構12を制
御するものである。上記鑑査制御部155は前記鑑査部36
を制御するものである。操作盤部・内部モニタ装置制御
部153は前記操作盤部3および内部モニタ装置13を制御
するものである。カード・伝票処理制御装置154は前記
カード・伝票処理ユニット装置11を制御するものであ
る。通帳読取り印字制御部156は前記通帳挿入口4から
挿入された通帳の磁気ストライプを読取るとともに通帳
およびジャーナルに取引内容を記録する通帳読取り印字
装置157の制御を行なうものである。
上記主制御部150は入出金装置12内の各検知器からの
信号および鑑査部36からの信号に応じて各収納部20,21,
22,23への収納枚数を計数したり、金種ごとの収納枚
数、装填枚数、精査枚数などを計数するものである。ま
た、上記主制御部150はリモートモニタ入出力制御部159
によってこの入出金装置とは離れた位置に設けられたリ
モートモニタ装置176を制御するものである。さらに上
記主制御部150は通信制御部158によって図示しない中央
処理装置とデータ伝送を行なうようになっている。
前記内部モニタ装置13は第20図に示すように、動作進
行状態コード表示部161,リセットボタン162,装填ボタン
160,補充ボタン163,金種ごとの取引枚数を表示するかあ
るいは万円紙幣、千円紙幣の装填枚数あるいは精査枚数
を表示する枚数表示部164、収納ボタン166、締上ボタン
168、照合ボタン169、返却ボタン167、万円紙幣収納部2
2のニアエンドを点滅で示し、エンドを点灯で示す表示
器170、千円紙幣収納部21のニアエンドを点滅で表示し
エンドを点灯で示す表示器171、五千円/排除券収納部2
0のニアエンドを点滅で表示しエンドを点灯で示す表示
器172、回収、装填を示す表示器174、およびテンキー金
種キーからなるキーボード173などで構成されている。
前記リモートモニタ175は第21図に示すように構成さ
れている。すなわち、万円紙幣収納部22のニアエンドを
点滅で示したエンドを点灯で示す表示器178、千円紙幣
収納部22のニアエンドを点滅で示しエンドを点灯で示す
表示器179、五千円/排除券収納部20のニアエンドを点
滅で示しエンドを点灯で示す表示器180、科目、動作ス
テップ、動作状態コードを表示したり、万円紙幣、千円
紙幣の装填枚数あるいは精査枚数を表示する表示部17
7、および枚数ボタン176などによって構成されている。
次に、このような構成において、動作を説明する。た
とえば今、まず利用客(顧客)はCRT表示部10に表示さ
れている「カードあるいは通帳を挿入して下さい」とい
う操作案内を見てカードをカード挿入口5に挿入する。
すると、そのカードの磁気ストライプ上のデータが図示
しない読取部により読取られ、主制御部150へ供給され
る。これにより、主制御部150はカードの正当性をチェ
ックする。そして、カードが正当な場合、主制御部150
は、CRT表示部10で「暗証番号を投入して下さい。」と
いう操作案内を表示せしめる。そして、利用客が暗証番
号を操作ボタン8により投入すると、主制御部150はカ
ードから読取った暗証番号と操作ボタン8により入力し
た暗証番号との一致または関連性のチェックを行なう。
一致した場合、または関連性があらかじめ規定された規
則を満足する場合、主制御部150はCRT表示部10で「取引
種目を選択して下さい」と案内するとともに、「入金、
出金、振替振込、残高照会」の選択ボタンの指示を表示
する。
そして、取引種目の選択時、入金に対応する操作ボタ
ン8が投入されると、主制御部150は入金受付状態とな
り、入出金機構12に入金指令を出力する。これにより、
入出金機構12は入出金口7の扉体415を開く。ついで利
用客が紙幣束Aを金種表裏混合で一括かつ立位状態で紙
幣収納室454に投入したのち、扉体415を閉めるとシャッ
タ閉検知器419が扉体415の閉ったことを検知する。
次にフロア駆動モータ411が高速に回転し、これに応
じてフロア407が上下に振動し、この振動により紙幣A
が整位される。この時検知器457により紙幣Aの集積不
良が検出されると、主制御部150は扉体415を開きCRT表
示部10で「紙幣を正しく入れ直し扉を閉めて下さい」と
案内する。扉体415が閉められると再び前記整位動作を
行ない、検知器457,451の検知により主制御部150が紙幣
収納室454に正しく紙幣Aが入金されたと判定したの
ち、紙幣Aは取込ローラ403を介してその最前端のもの
から一枚ずつ取込まれる。この取込まれた紙幣Aは取込
搬送路R2を介して搬送される。このとき、紙幣Aは紙幣
通過検知器40aにより取込検知が行なわれ、その検知信
号により主制御部150が取込枚数を計数している。ま
た、紙幣Aが鑑査部36を通過する際に、「短手長さ」、
「長手長さ」、「磁気パターンマッチング」、「透過光
の色分解」、「反射光による微細部分の分割マッチン
グ」などの検知が行なわれることにより、「券種判
別」、「真偽判別」、「表裏判別」、「新/旧券判別」
が行なわれ、その結果が主制御部150に供給される。こ
れにより、主制御部150はその鑑査結果を図示しないカ
ウンタで計数する。また、主制御部150は真偽判別で
「偽」となった紙幣A、重ね取りしたり、著しくスキュ
ーしたり、破損したりして正しい紙幣として認識できな
かった場合、入出金機構12に排除信号を出力する。これ
により、その紙幣Aの先端が紙幣通過検知器40fに到達
したとき、第3の振分けゲート39cが左方へ第4の振分
けゲート39dが左方へ回動される。すると、その紙幣A
は出金一時集積部37に一時集積される。
一方、真偽判別で「真」と判別され、かつ表裏判別で
「裏」と判別された紙幣の場合、主制御部150は入出金
機構12にその信号を出力する。これにより、その紙幣A
は振分けゲート39c,39dで振分けられて左側搬送路を経
て入金一時集積部38に集積される。また、上記真偽判別
で「真」と判別され、かつ表裏判別で「表」と判別され
た紙幣Aは振分けゲート39cで振分けられて、右側搬送
路を経て入金一時集積部38に集積される。
また、鑑査結果が旧券であるとき入出金機構12はプラ
ンジャソレノイド236を「オン」し、第10図(a)の二
点鎖線で示す位置まで集積ガイド234が移動して集積巾
を拡げる。一度「オン」すると入出金機構12は取込処理
が終了するまで「オン」の状態を維持する。
一方、検知器451によって紙幣収納室454の紙幣無しが
検知されると、取込ローラ403の回転を止め、取込処理
を終了する。
つぎに、出金一時集積部37に排除紙幣Aが集積されて
いる場合には、アーム92が下方向に移動して、排除紙幣
Aが搬送ベルト82と62にはさまれ、一括して紙幣収納室
454まで搬送される〔第9図参照〕。このように紙幣収
納室454に戻され、集積された排除紙幣Aは再度取込み
搬送され入金処理が行なわれる。
このようにして、投入された全紙幣Aが集積されたの
ち、計数照合される。つまり鑑査部36で判定された真券
のうち万円紙幣の鑑別枚数、五千円紙幣の鑑別枚数およ
び千円紙幣の鑑別枚数と入金一時集積部38への搬送路上
にある通過検知器40i,40hによるそれぞれの計数枚数が
主制御部150で照合され、2重のチェックで計数保証さ
れる。
そして、このように計数照合されたのち、主制御部15
0は券種別枚数と合計入金額を操作盤部3のCRT表示部10
に表示せしめ、顧客に投入金額および券種別枚数の確認
をうながす。顧客が確認ボタンを押下すると、オンライ
ン交信の末、受入れ「可」となると入金一時集積部38の
紙幣Aは紙幣取込み取出し装置15の集積部454に搬送さ
れる。すなわち、入金一時集積部38のタイミングベルト
205が下降し、更に受台220が搬送ベルト214の下方に退
避する。このため、受台220の上に集積されていた紙幣
Aはタイミングベルト205と搬送ベルト214とで挾まれ集
積部230から搬送される〔11図(c)参照〕。
次に紙幣取込・取出し装置15においてはバックアップ
402及びフロントパネル401が取込ローラ403の反対側に
移動し、バックアップ402の可動部445が外側に開き放出
ローラ427を介して入金一時集積部38より搬送された紙
幣類を迎え入れ集積部454に集積される。
更に取出ローラ403を回転させ紙幣Aは一枚づつ取り
込まれる。この取込まれた紙幣Aは取込搬送路R2を介し
て搬送される。このとき、紙幣Aは紙幣通過検知器40a
により取込検知が行なわれ、その検知信号により主制御
部150が取込枚数を計数している。また、紙幣Aが鑑査
部36を通過する際に、再度「短手長さ」、「長手長
さ」、「磁気パターンマッチング」、「透過光の色分
解」、「反射光による微細部分の分割マッチング」など
の検知が行なわれることにより、「券種判別」、「真偽
判別」、「正損判別」が行なわれ、その結果が主制御部
150に供給される。これにより、主制御部150はその鑑査
結果を図示しないカウンタで計数する。また、主制御部
150は真偽判別で「偽」となった紙幣A、重ね取りした
り、著しくスキューしたり、破損したりして正しい紙幣
として認識できなかった場合、入出金機構12に排除信号
を出力する。これにより、その紙幣Aの先端が紙幣通過
検知器40jに到達したとき、第7の振分けゲート39gが左
方へ回動される。すると、その紙幣Aは五千円/排除券
/回収紙幣収納部22に集積される。
一方、真偽判別で「真」と判別された五千円紙幣の場
合、主制御部150は入出金機構12にその信号を出力す
る。これにより、その紙幣Aは振分けゲート39gで振分
けられて、第3の集積・取出し装置26により一時保管部
301aに集積される。この時各収納部20,21,22ではフラッ
パ315が収納部20内に突出する閉状態に保持され、フラ
ッパ315の上方に空間が形成されており、集積ローラ302
及びタタキ車303により紙幣Aが集積される。
一方、千円紙幣、万円紙幣の場合も同様に動作して、
それぞれ第1,第2の一時保管部33,34に集積される。上
記集積時、通過検知器40k,40m,40の検知信号により、
主制御部150は五千円、千円、一万円紙幣のそれぞれの
集積枚数を図示しないカウンタにより計数する。
一方、検知器451によって紙幣収納室454の紙幣無しが
検知されると取込ローラ404の回転を止め、取込処理を
終了する。取込みが終了すると押込み板309が下降し、
一時保管部301aの紙幣Aがフラッパ315と共押下げられ
て規定の収納位置まで移行する〔第13図(c)参照〕。
こののち、ソレノイドの「オン」によりフラッパ315が
閉じられ〔第13図(d)参照〕、また、押込み板309が
上昇して待機位置に戻り、これにより紙幣Aがフラッパ
315に係止されてその下方側に集積状態に保持される
〔第13図(e)参照〕。
つぎに、取引種目の選択時、出金に対応する操作ボタ
ン8が投入されると、主制御部150は「金額をボタンで
押し最後に円ボタンを押して下さい。」という案内文字
をCRT表示部10で表示せしめる。ついで利用客は案内に
したがって操作ボタン8により金額を投入する。この金
額の投入により、主制御部150は「金額がよろしければ
確認ボタンまたは両替ボタンをちがうときは訂正ボタン
を押して下さい。」という案内文字をCRT表示部10で表
示せしめる。このボタンの押下げにより、主制御部150
は「交信中です。しばらくお待ち下さい。」という案内
文字をCRT表示部10で表示せしめる。このとき、主制御
部150はオンライン交信を行なうとともに、入出金装置1
2に出金指令を出力する。これにより、入出金装置12は
上記金額に対応する紙幣Aを紙幣収納部21,22から取出
し、出金一時集積部37に集積せしめる。
すなわち、第14図(a)に示す待機状態から、押込み
板309が下降するとともに、フラッパ315,315が開き、紙
幣Aの上層面に押込み板309が当る〔第14図(b)〕。
こののち押込み板309が、バックアップ310で上方に押圧
されている紙幣Aと一体的に上昇して待機位置に戻り、
紙幣Aが取出ローラ304およびフィードローラ305に接触
する〔第14図(c)〕。そしてこの状態で、取出ローラ
304およびフィードローラ305の動作により取出ローラ30
4のゴム面304aを介して紙幣Aが順次取出され、そして
所定枚数の取出しが終了すると、ゴム面304aが紙幣Aの
搬送経路面に出ず、かつ収納部301内に残っている紙幣
Aに接触しない位置を保つ状態で取出ローラ304が停止
する〔第14図(d)〕。このようにして取出された紙幣
Aは振分けゲート39a,39b,39c,39d,39e,39f,39g,39h,39
iで振分けられ一時集積部37に集積される。このとき、
万円紙幣収納部22から取出された紙幣Aは紙幣通過検知
器40nにより取出検知が行なわれ、その検知信号により
主制御部150が取出枚数を計数している。また千円紙幣
収納部21から取出された紙幣Aは紙幣通過検知器401に
より取出検知が行なわれその検知信号により主制御部15
0が取出枚数を計数している。また、その取出された紙
幣Aが鑑査部36を通過する際に「券種判別」などが行な
われ、その結果が主制御部150に供給される。これによ
り、主制御部150はその鑑査結果を図示しないカウンタ
で計数する。さらに、一時集積部37に集積させる紙幣A
は紙幣通過検知器40gにより集積検知が行なわれ、その
検知信号により主制御部150が集積枚数を計数してい
る。
そして通過検知器40n,40lによる取出し枚数が設定枚
数となったとき、主制御部150は対応する紙幣収納部22,
21からの紙幣の取出しを終了せしめる。また、主制御部
150は鑑査結果に応じた千円紙幣と万円紙幣の加算枚数
と、集積枚数とが一致するかにより枚数照合を行なう。
このとき、取出された紙幣Aは鑑査部36を通過し、
「券種判別」により各券に対応した紙幣収納部22,21よ
り取出された券種である事が再確認される。この「券種
判別」については通常、再鑑は必要ないが、不足分を係
員がセットする際にセットミスが皆無とは言えないので
再確認する事が最良である。
「正損別」については、入金時の運用モードにより、
正損による振分けが必要かどうか決定される。つまり、
入金では「真」紙幣で券種判定可能であればどんなに汚
れ、破れ、セロファンテープを貼り補修した券等でも受
入れる。それらを出金用として万円収納部20、千円収納
部21に収納するかあるいは五千円/排除/回収紙幣収納
部22に収納するようにしても良く、前者では出金時の正
損判定が必要であり後者では特に必要ではない。
いずれにせよ顧客に払出される紙幣として損券は避け
なければならない。
正損区分制御を行なう場合、損券は、通常の紙幣の取
出し時発生した重ね取り、著しいスキューおよび、規定
以上のピッチつまり異常搬送券であり、鑑査部36で鑑別
不可となった排除紙幣と同様に五千円/排除/回収紙幣
収納部22に案内され集積し収納される。なお、排除券が
発生した場合は第1ゲート39aを右方に回動させ、その
まま五千円/排除/回収紙幣収納部22に集積し収納され
る。排除紙幣の収納場所については排除紙幣集積部に切
替える事が可能である。
このように排除紙幣が発生した場合は、指定枚数分の
補充を行なう為追加取出しを行なう。
しかして、一時集積部37に集積された払出し紙幣A
は、第9図に示す機構により一括して送り出され、紙幣
収納室454に集積される。その後、オンライン交信した
末、取引「許可」となると入出金口7を開動して紙幣A
を顧客に渡して処理は終了する。
しかして、紙幣受部としての入出金口7のフロアを第
1の高さに設けられた第1の櫛歯状フロア407と、この
第1の櫛歯状フロアよりも低い位置に設けられた第2の
櫛歯状フロア456とで構成するとともに、前記第1,第2
の櫛歯状フロア407,456の間の隙間を光学的に検出する
検出器457を設け、正規の姿勢で投入されなかった紙幣
Aを検出するように構成したから、紙幣受部の取込み不
能の可能性がある傾き紙幣Aおよび折畳み紙幣Aを適確
に発見でき、利用客に正しく直してもらうことにより取
込み不能を未然に防げ効率の良い自動取引が可能とな
る。
なお、本発明は上記一実施例に限らず、要旨を変えな
い範囲で種々変形実施可能なことは勿論である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、紙幣受部の取込
み不能の可能性がある傾き紙幣および折畳み紙幣を適確
に発見でき、利用客に正しく直してもらうことにより取
込み不能を未然に防ぐことを可能とした効率の良い自動
取引を可能とした自動取引装置を提供できるといった効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は一部切
欠して示す自動取引装置の外観斜視図、第2図は金庫カ
セットの概略的斜視図、第3図は入出金機構の概略的縦
断側面図、第4図は金庫カセットの取出し状態を示す
図、第5図は紙幣取込み取出し装置の概略的縦断側面
図、第6図(a)は紙幣支持部の概略的斜視図、第6図
(b)は折畳み状態で投入された時の紙幣の支持状態を
示す斜視図、第6図(c)は同じく側面図、第7図ない
し第9図は紙幣取込み取出し装置のそれぞれ異なる動作
状態を示す側面図、第10図は一時集積部の概略的側面
図、第11図は同じく動作状態を示す側面図、第12図は集
積・取出し装置の側面図、第13図ないし第15図は集積・
取出し装置のそれぞれ異なる動作状態を示す側面図、第
16図は紙幣検出動作状態を示す斜視図、第17図は取出し
ローラ側の構成を概略的に示す斜視図、第18図は集積ロ
ーラ側の構成を概略的に示す斜視図、第19図は全体の構
成を概略的に示すブロック図、第20図は内部モニタの構
成を示す平面図、第21図はリモートモニタの構成を示す
平面図である。 A……紙幣、7……入出金口(紙幣受部)、407……第
1の櫛歯状フロア、456……第2の櫛歯状フロア、457…
…検出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮原 英昭 川崎市幸区柳町70番地 東芝自動機器エ ンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−124939(JP,U) 実開 昭62−203140(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】利用客の投入した紙幣を一括して受入れる
    紙幣受部と、 前記紙幣受部内に受け入れられた紙幣を順次取り込む取
    込み手段と、を有し、 前記紙幣受部は、 一括して受け入れられた紙幣を立位状態に支持するため
    に、正規な姿勢で投入された各紙幣の縁部を支持し、か
    つ、傾き紙幣叉は折り畳み紙幣を下方に落ち込ませるよ
    うに櫛歯状に形成されほぼ水平方向に配置された第1の
    フロアと、 前記第1のフロアより低い位置で、かつ、前記第1のフ
    ロアとほぼ平行に対向して配置され、前記第1のフロア
    の櫛歯の隙間から落ち込んだ紙幣を受ける櫛歯状に形成
    された第2のフロアと、 前記第1のフロアと第2のフロアとの隙間を光学的に検
    出することにより、前記第1のフロアの櫛歯の隙間から
    落ち込んで前記第2のフロアで受けられている傾き紙幣
    叉は折り畳み紙幣を検出する検出手段と、 を具備したことを特徴とする自動取引装置。
  2. 【請求項2】利用客が紙幣を投入する入金口と、 前記入金口から投入された紙幣を一括して受入れて、か
    つ、紙幣を立位状態に支持するために、正規な姿勢で投
    入された各紙幣の縁部を支持し、かつ、傾き紙幣叉は折
    り畳み紙幣を下方に落ち込ませるように櫛歯状に形成さ
    れほぼ水平方向に配置された第1のフロアと、 前記第1のフロアより低い位置で、かつ、前記第1のフ
    ロアとほぼ平行に対向して配設され、前記第1のフロア
    の櫛歯の隙間から落ち込んだ紙幣を受ける櫛歯状に形成
    された第2のフロアと、 前記第1のフロアと第2のフロアとの隙間を光学的に検
    出することにより、前記第1のフロアの櫛歯の隙間から
    落ち込んで前記第2のフロアで受けられている傾き紙幣
    叉は折り畳み紙幣を検出する検出手段と、 前記入出金口を開閉するシャッタと、 前記入出金口より紙幣が受け入れられた際には前記シャ
    ッタを閉じ、前記検出手段にて傾き紙幣叉は折り畳み紙
    幣が検出された際には、利用者によって再度前記入金口
    から紙幣を投入させるために前記シャッタを開くシャッ
    タ制御手段と、 を具備したことを特徴とする自動取引装置。
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