JP2574930Y2 - 電磁型音響変換器 - Google Patents

電磁型音響変換器

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JP2574930Y2
JP2574930Y2 JP1993001953U JP195393U JP2574930Y2 JP 2574930 Y2 JP2574930 Y2 JP 2574930Y2 JP 1993001953 U JP1993001953 U JP 1993001953U JP 195393 U JP195393 U JP 195393U JP 2574930 Y2 JP2574930 Y2 JP 2574930Y2
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JP
Japan
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diaphragm
coil
armature
adhesive
yoke plate
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JP1993001953U
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JPH0662699U (ja
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真一路 北西
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Kyocera Corp
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  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電磁型音響変換器、特
に振動板上のアマチュアの接着固定の構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電磁型音響変換器は、図1に示すよう
に、外周容器1と蓋体2とからなる容器の内部に、振動
板3とコイル4及びマグネット5を組み合わせた磁束発
生手段を配置していた。
【0003】外周容器1の底面には、音漏洩穴11が形
成されており、該音漏洩穴11には、音響抵抗布12が
貼付されている。この外周容器1の内壁には、振動板3
を載置する段差部15が形成されている。
【0004】蓋体2はヨーク板を兼ねるものであり、そ
の中央には、容器内部側に突出した突出部21が形成さ
れている。このヨーク板2の内面には、突出部21を囲
むようにコイル4及びマグネット5が配置されている。
また、ヨーク板2には、該コイル4及びマグネット5を
回避して放音穴22が複数形成されている。
【0005】振動板3は、肉厚の薄いアルミニウム、ス
テンレス、ある意はFe−Ni合金などからなり、ヨー
ク板2の突出部から放出される磁束による磁化効率を向
上させるために、42Ni−Fe合金などからなる小円
板状のアマチュア31が配置されている。このアマチュ
ア31は、一般的に、振動板3の中央部分に、スポット
溶接やエポキシ樹脂接着剤からなる接着層を介して貼付
・固定されていた。
【0006】上述の電磁型音響変換器10は、外周容器
1の段差部15に、振動板3が接着剤を介して固定さ
れ、さらに、外周容器1の開口を閉塞するようにヨーク
板2を兼ねた蓋体が接着剤や機械的構造などによって固
定されていた。
【0007】これにより、容器1内は、振動板3によっ
て放音側空間(前気室A)と裏面側空間(後気室B)に
仕切られ、放音側に配置されたコイル4及びマグネット
5から発生して、ヨーク板2の突出部21から放出され
る磁束によって、振動板3、特にそのアマチュア31が
磁化されることになる。そして、コイル4に音声信号に
対応する交流信号が与えられると、ヨーク板2の突出部
21から放出される磁束の強度及び磁束の発生方向が変
動し、これに伴い振動板3が屈曲振動することになる。
従って、前気室A及び後気室Bの空気が振動して、所定
周波数の音響信号が放音穴22が放音されることにな
る。尚、外周容器1の放音側外部には、音声信号に対応
する磁束が漏れることになり、この漏れ磁束をピックア
ップコイルなどで捕捉することにより、難聴者が音声信
号を得ることができる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】上述の電磁型音響変換
器10において、放音穴22から放出される音響信号の
特性、特に音圧感度を向上させるためには、振動板3を
50〜100μmと薄くして、屈曲振動による撓み量を
大きくすることが重要である。
【0009】このように、振動板3を撓み量を大きくす
るようにしても、従来においては、アマチュア31がス
ポット溶接やエポキシ樹脂接着剤などによって固定され
ているため、振動板3とアマチュア31とが機械的に強
固に一体化されることになり、撓みにくいアマチュア3
1の存在により振動板3の本来の撓みを大きく阻止する
ことになり、充分な音圧感度を期待することができなく
なる。
【0010】本考案は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、アマチュアの接続構造に改良
を加え、音圧感度が充分に向上させることができる電磁
型音響変換器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本考案は、表面にアマチ
ュアを配置した振動板を、コイルで発生する交番磁束に
より振動させる電磁型音響変換器において、前記アマチ
ュアは硬化後のショアーD硬度が30〜50である接着
層を介して振動板に貼付されていることを特徴とする電
磁型音響変換器である。
【0012】
【作用】以上のように、アマチュアを硬化後のショアー
D硬度で30〜50という比較的弾性を有する接着層を
介して振動板に貼付したため、振動板の撓みを阻止する
アマチュアの反発力が接着層によって緩和される。この
ため、振動板の厚みを薄くし、撓み量を大きくしても、
その撓み量にアマチュアが充分に追従することができ、
結果として音響特性、特に音圧感度が飛躍的に大きくで
きる。
【0013】
【実施例】以下、本考案の電磁型音響変換器を図面に基
づいて詳説する。
【0014】図1は、電磁型音響変換器の断面図を示
し、図2はその分解断面図を示す。
【0015】本考案の電磁型音響変換器10は、外周容
器1と、ヨーク板2を兼ねた蓋体と、振動板3、コイル
4、マグネット5とから構成されている。
【0016】外周容器1は、ABSプラスチックなどか
らなり、全体としては直径20〜25mm、厚み3〜4
mmの有底筒状をなしている。この底面には音漏洩穴1
1が形成されていおり、内部側底面の表面には、該音漏
洩穴11を閉塞する音響抵抗布12が貼付されている。
また、内部側側壁には、3つ段差部13〜15が周設さ
れている。開口側の上部から、第1の段差部13は、ヨ
ーク板2を載置・固定するものであり、第2の段差部1
4は、コイルボビン45の下板42を載置・固定するも
のであり、第2の段差部15は、振動板3を載置・固定
するものである。
【0017】ヨーク板2は、鉄などの磁性体金属材料か
らなり、第1の段差部13に嵌着される形状をなしてい
る。ヨーク板2の中央部には容器内部側に突出した突出
部21が形成されている。また、ヨーク板2の表面に
は、複数の放音穴22が形成されている。
【0018】振動板3は、第3の段差部15に載置・固
定されるものであり、Ni−Fe合金などの磁性体金属
材料からなり、その形状は例えば直径18mm、厚み1
00μmである。この振動板3の中央部分には、例えば
42Ni−Fe合金から成り、直径5〜8mm、厚み1
00μmのアマチュア31が接着層32によって貼付さ
れている。
【0019】コイル4は上板41、下板42、貫通穴4
3が形成された芯体44からなるコイルボビン45に、
所定ターン巻かれて構成される。このようなコイル4
は、例えば、下板42が外周容器1の第2の段差部14
に載置・固定され、容器内の所定位置に配置されること
になる。
【0020】また、芯体44の貫通穴43には、ヨーク
板2の突出部21が貫挿されることになり、この突出部
21の周囲にコイル4が配置されることになる。
【0021】マグネット5は、リング状を成し、コイル
4の周囲となる位置に配置される。
【0022】その配置方法として、マグネット5を直接
ヨーク板2に接着固定して配置するか、又はコイルボビ
ン45の下板42上にマグネット5を接着固定した後、
さらにヨーク板2の内部側表面に当接又は近接、さらに
それに接着剤で固定して配置する。
【0023】上述の各構成部品の組立は、まず、所定形
状の外周容器1の底面の音漏洩穴11に音響抵抗布12
を貼付する。
【0024】また、振動板3の中央部分に、アマチュア
31を接着剤を介して当接し、接着剤を硬化して、振動
板3にアマチュア31を一体化する。
【0025】さらに、コイルボビン45の芯体44に、
所定ターン数のコイル4を巻回し、続いて、コイルボビ
ン45の下板42の表面に、マグネット5を接着剤を介
して当接し、接着剤を硬化して、コイル4の周囲にマグ
ネット5を配置する。
【0026】上述の外周容器1の第3の段差15に接着
剤を塗布し、アマチュア31を一体化した振動板3を載
置する。次に、外周容器1の第2の段差14に接着剤を
塗布し、コイル4、マグネット5を配置したコイルボビ
ン45の下板42を載置する。
【0027】最後に、外周容器1の第1の段差13に接
着剤を塗布し、蓋体を兼ねるヨーク板2を載置する。こ
の時、ヨーク板2の突出部21は、コイルボビン45の
芯体44に形成した貫通穴43に貫挿され、突出部21
の先端は、振動板3の中央部に近接される。この状態
で、振動板3、コイルボビン45、ヨーク板2と各段差
部13〜15との間の接着剤を硬化して、一体化を行
う。
【0028】このように組立られた電磁型音響変換器1
0において、マグネット5から固有の磁束がヨーク板2
の突出部21から発生して、振動板3及びアマチュア3
1を磁化させることになる。この状態における突出部2
1と振動板3との間隔は、例えば0.2〜0.5mmに
設定される。
【0029】次に、コイルボビン45に巻回したコイル
4に音声信号に対応した所定交流信号を与えると、その
電流の流れ方向、大きさに応じて、コイル4に磁束が発
生することになり、この交番する磁束と上述のマグネッ
ト5の固有磁束と合成された磁束がヨーク板2の突出部
21から振動板3及びアマチュア31に影響を及ぼす。
【0030】これにより、振動板3及びアマチュア31
がヨーク板2の突出部21に引き寄せられ、また引き離
されることにより、振動板3が屈曲振動を起こし、振動
板3によって仕切られた容器内の前気室A及び後気室B
の空気を振動させる。
【0031】これにより、前気室Aの振動された空気が
放音穴22を介して、外部に放出され、電流信号に対応
する可聴音響信号に変換されることになる。また、コイ
ル4で交番する磁束は、ヨーク板2を介して外部方向に
も及び磁界が発生するため、この磁界を捕捉するピック
アップコイルを用いれば、難聴者が音声信号を得ること
ができる。
【0032】本考案の特徴的な点は、振動板3の中央部
分にアマチュア31を貼付するための接着層32がショ
アーD硬度で30〜50に設定されていることである。
【0033】このショアーD硬度30〜50の接着層3
2を得るためには、その接着剤として、エポキシ樹脂や
アクリル樹脂で、反応希釈剤の量、種類を考慮して作成
された接着剤である。その硬化方法としては、接着剤を
塗布したアマチュア31を振動板3に貼付した後、紫外
線の照射、熱の印加、常温放置などによって硬化して、
接着層32を達成できる。
【0034】このように、接着層32のショアーD硬度
が30〜50であるため、所定弾性を有する接着層32
となる。尚、接着層32の厚みは、3〜10μmに設定
されている。
【0035】このような接着層32で振動板3とアマチ
ュア31とを一体することにより、振動板3全体の磁化
効率を向上させるが、音響特性、特に音圧感度を向上す
るために振動板3の厚みを薄くして、振動板3の撓み量
を大きくする。この時、接着層32のショアーD硬度が
30〜50であれば、振動板3にアマチュア31を固定
しても、振動板3の撓みを阻止することを抑えることが
でき、高い音圧感度が達成できる。
【0036】本考案者は、エポキシ樹脂(硬化後のショ
アーD硬度70〜80)と、アクリル樹脂(硬化後のシ
ョアーD硬度30〜50)とを夫々用いて同一条件で振
動板3にアマチュア31を貼付して、音響変換器を作成
して、音圧感度の比較を行った。
【0037】従来の振動板3とアマチュア31とをエポ
キシ樹脂を主成分とする接着剤を介して貼付した音響変
換器においては、音圧感度が93dB(0.1Vrm
s)であったのに対して、本考案では音圧感度が95〜
96dB(0.1Vrms)であった。
【0038】尚、さらに硬化後のショアーD硬度30未
満では、音圧感度が93dB以下となってしまう。これ
は、アマチュア31と振動板31との間の空間があるた
め、磁化効率が落ちるためと考えられる。
【0039】従って、振動板3とアマチュア31とを一
体化するための接着材(硬化後)のショアーD硬度は3
0〜50が好適範囲になる。
【0040】また、本考案では、特性のばらつきが20
%も低減でき、製造歩留が大きく改善されることを確認
した。
【0041】尚、上述の実施例において、ヨーク板及び
コイルボビンの形状、固定方法、容器の構造など種々に
変更することが可能であり、さらにコイルボビンを省略
して、直接ヨーク板にコイル及びマグネットを接着する
など種々の変更が可能である。
【0042】
【考案の効果】以上のように、本考案によれば、振動板
とアマチュアとの接着層の硬化後のショアーD硬度を3
0〜50としたため、振動板の屈曲振動を阻止すること
なく、音響特性、特に音圧特性の最大限引き出すことが
できる電磁型音響変換器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁型音響変換器の断面図である。
【図2】電磁型音響変換器の分解断面図である。
【符号の説明】
10・・ 電磁型音響変換器 1・・・・外周容器 2・・・・ヨーク板 3・・・・振動板 4・・・・コイル 5・・・・マグネット 31・・・アマチュア 32・・・接着層

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にアマチュアを配置した振動板を、
    コイルで発生する交番磁束により振動させる電磁型音響
    変換器において、 前記アマチュアは硬化後のショアーD硬度が30〜50
    である接着層を介して振動板に貼付されていることを特
    徴とする電磁型音響変換器。
JP1993001953U 1993-01-28 1993-01-28 電磁型音響変換器 Expired - Lifetime JP2574930Y2 (ja)

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JPH0662699U JPH0662699U (ja) 1994-09-02
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